JP3359552B2 - 射出成形機用アタッチメント - Google Patents

射出成形機用アタッチメント

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JP3359552B2
JP3359552B2 JP27908897A JP27908897A JP3359552B2 JP 3359552 B2 JP3359552 B2 JP 3359552B2 JP 27908897 A JP27908897 A JP 27908897A JP 27908897 A JP27908897 A JP 27908897A JP 3359552 B2 JP3359552 B2 JP 3359552B2
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勝利 依田
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勝利 依田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は射出成形機用アタ
ッチメント、特に、小型の射出機で大容量の射出成形が
行えるようにした射出成形機用アタッチメントに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図7は、大容量の成形品を射出成形し得
る比較的小型の従来の射出機の断面図である。上流端に
ホッパ(12)が接続された加熱シリンダ(11)はヒータ(11
0) で加熱されており、該加熱シリンダ(11)内にはスク
リュー(13)が装填されている。又、前記加熱シリンダ(1
1)の先端には進退筒(14)が摺動自在に外嵌しており、該
進退筒(14)は駆動用シリンダ(15)(15)で移動されるよう
になっている。
【0003】このものでは、ホッパ(12)に投入された熱
可塑性材料はスクリュー(13)によって下流側に移送され
ると共に、その移送中にヒータ(110) の熱で可塑化さ
れ、可塑化樹脂が加熱シリンダ(11)の下流端から進退筒
(14)内に吐出される。そして、この吐出量が所定量にな
ると、駆動用シリンダ(15)を作動させてピストンロッド
(150) を収縮させ、これにより、図7の状態から進退筒
(14)を加熱シリンダ(11)の上流端方向に移動させる。す
ると、進退筒(14)内の可塑化樹脂がその下流の吐出口(1
7)から図示しない金型キャビティー内に射出される。
【0004】このものでは、進退筒(14)の進退ストロー
クを長くすることによって、進退筒(14)に貯留する樹脂
の量を多くすることができるから、小容量の加熱シリン
ダ(11)やスクリュー(13)を具備する小型の射出機であっ
ても、大容量の成形品を射出成形することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のものでは、次の問題がある。上記射出機では、加熱
シリンダ(11)に外嵌される進退筒(14)やこれを駆動する
駆動用シリンダ(15)等が必要となり、射出機自体を上記
のような特別な構造にする必要がる。従って、このもの
では、既存の通常の小型射出機を用いて大容量の成形品
を射出することができない。
【0006】本願はかかる点に鑑みて成されたもので、
既存の射出機を用いて大容量の成形品を射出成形し得る
射出成形機用アタッチメントを提供することを課題とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する為の
請求項1の発明の技術的手段は、『注入部(46)から可塑
化樹脂が注入される小径シリンダ(42)と、前記小径シリ
ンダ(42)から可塑化樹脂が注入され且つ前記小径シリン
ダ(42)と直列的に配設された大径シリンダ(41)と、前記
小径シリンダ(42)に収容され且つ該小径シリンダ(42)に
注入された可塑化樹脂で押されて進出移動する小径ピス
トン(44)と、該小径ピストン(44)の前記進出移動方向の
端部に連設され且つ前記大径シリンダ(41)内に収容され
た大径ピストン(43)を有する可動体(48)と、前記大径シ
リンダ(41)の先端に形成され且つ該大径シリンダ(41)の
可塑化樹脂を吐出する樹脂吐出部(40)と、前記樹脂吐出
部(40)を開閉する吐出弁(47)と、前記大径シリンダ(41)
内と前記注入部(46)を連通させる連通路(32)と、前記連
通路(32)を開閉するバイパス弁(31)とを具備する』こと
である。
【0008】上記技術的手段の作用を、射出成形作業の
順序に従って説明する。まず、射出機の加熱シリンダ先
端の樹脂吐出口を小径シリンダ(42)の注入部(46)に接続
する一方、大径シリンダ(41)の先端の樹脂吐出部(40)に
金型の樹脂注入口を接続する。この状態で、樹脂吐出部
(40)を開閉する吐出弁(47)を閉弁させる一方、バイパス
弁(31)を開き、これにより、大径シリンダ(41)内と注入
部(46)が連通路(32)で連通した状態にする。
【0009】この後、射出機から可塑化樹脂を吐出させ
ると、該可塑化樹脂は小径シリンダ(42)の注入部(46)→
連通路(32)→バイパス弁(31)→大径シリンダ(41)内と流
れ、該大径シリンダ(41)内に可塑化樹脂が注入される。
一方、射出機から注入部(46)に供給された可塑化樹脂
は、該注入部(46)から小径シリンダ(42)にも注入され、
該可塑化樹脂の注入によって大径シリンダ(41)内及び小
径シリンダ(42)内の樹脂圧力が等しくなる。ところが、
大径シリンダ(41)内の大径ピストン(43)は小径シリンダ
(42)内の小径ピストン(44)より大きな面積を有している
から、該面積差と前記樹脂圧力との積に等しい力で、大
径ピストン(43)と小径ピストン(44)から成る可動体(48)
が小径シリンダ(42)側に押される。即ち、大径シリンダ
(41)内の可塑化樹脂の貯留量が増加すると共に、小径ピ
ストン(44)が小径シリンダ(42)内に深く押し込まれて行
く。この後、大径シリンダ(41)内への可塑化樹脂の注入
が継続して大容量の可塑化樹脂が大径シリンダ(41)内に
貯留されると、バイパス弁(31)を閉じ、これによって注
入部(46)と大径シリンダ(41)を繋ぐ連通路(32)を遮断状
態にする。一方、吐出弁(47)を開けることにより、樹脂
吐出部(40)を介して大径シリンダ(41)内と金型キャビテ
ィ内を連通させる。
【0010】この状態で射出機のスクリューから可塑化
樹脂が更に注入されると、該可塑化樹脂は注入部(46)か
ら小径シリンダ(42)内に供給され、該可塑化樹脂の注入
圧力で小径シリンダ(42)内の小径ピストン(44)が押し動
かされ、該小径ピストン(44)に連設された大径ピストン
(43)が大径シリンダ(41)内に貯留された大容量の可塑化
樹脂を樹脂吐出部(40)から金型キャビティ内に射出す
る。即ち、小径シリンダ(42)を充満させるのに必要な小
容量の可塑化樹脂を射出機から該小径シリンダ(42)内に
注入すると、大径シリンダ(41)に貯留された大容量の可
塑化樹脂が樹脂吐出部(40)から金型キャビティ内に射出
されて、大容量の成形品が形成される。
【0011】請求項2の発明のように、『前記バイパス
弁(31)は、電気信号で弁体を作動させることによって連
通路(32)を開閉させる弁』とすることができる他、請求
項3の発明のように、『前記バイパス弁(31)は、該バイ
パス弁(31)の下流側の可塑化樹脂の圧力を受ける下流側
受圧面積が上流側の可塑化樹脂の圧力を受ける上流側受
圧面積より小い形状を有するリフト弁であり、該リフト
弁は、前記連通路(32)に形成された弁座口(34)に対して
上流側から対向し且つ上流側にバネで付勢されている』
ものとすることができる。この請求項3の発明では、自
然状態ではバイパス弁(31)がバネ(33)で弁座口(34)から
上流側に押されて開弁している。従って、連通路(32)を
流下する可塑化樹脂がバネ(33)で開弁されたバイパス弁
(31)の配設部を通過して大径シリンダ(41)に貯留され
る。又、既述請求項1の発明の作用で説明したのと同様
の理由により、前記大径シリンダ(41)内の大径ピストン
(43)が小径シリンダ(42)側に押し動かされて該大径シリ
ンダ(41)内に大容量の可塑化樹脂が貯留される。次に、
樹脂吐出路(400) 内の吐出弁(47)を開けて大径シリンダ
(41)内と金型キャビティ内を連通させ、射出機から大き
な圧力で可塑化樹脂を小径シリンダ(42)内に供給する。
すると、バイパス弁(31)たるリフト弁はその上流側(射
出機側)の圧力を受ける上流側受圧面積が下流側(大径
シリンダ(41)側)の圧力を受ける下流側受圧面積よりも
大い形状に設定されているから、該圧力差が、リフト弁
に対するバネの開弁付勢力よりも大きくなるような吐出
圧力で射出機から可塑化樹脂を吐出させると、リフト弁
が閉じると共に既述と同様の理由で小径シリンダ(42)が
大径ピストン(43)と共に下流側に押し出されて大径シリ
ンダ(41)内の可塑化樹脂が開状態にある吐出弁(47)を介
して金型キャビティ内に射出され、これにより、大容量
の成形品が成形される。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、既存の
小容量の射出機を用いて大容量の成形品を射出成形し得
る射出成形機用アタッチメントを提供することができ
る。又、射出機から小径シリンダ(42)内に可塑化樹脂を
注入すると大径シリンダ(41)内に貯留された大容量の可
塑化樹脂が金型キャビティ内に射出される。即ち、射出
機の可塑化樹脂の吐出圧力で射出成形が行える。
【0019】
【0020】
【発明の実施の形態】次に本願発明の実施の形態を説明
する。図1は、請求項1及び請求項2の発明の実施の形
態に係る射出成形機用アタッチメントの断面図であり、
中心軸が一直線状となるように直列的に配設された小径
シリンダ(42)及び大径シリンダ(41)とこれらに装填され
た小径ピストン(44)及び大径ピストン(43)を有する可動
体(48)を具備している。
【0021】以下、各部の詳細について説明する。 [小径シリンダ(42)について]ベース(21)の中央部には
円筒体(420) が突出しており、該円筒体(420) とこれの
一端を閉塞するベース(21)の構成壁が小径シリンダ(42)
となっている。又、円筒体(420) の周壁には、ベース(2
1)の背面側から軸線方向に穿設されたヒータ装填孔(42
a) (42a) が形成されていると共に、該ヒータ装填孔(42
a) (42a) にはカートリッジヒータ(421) (421) が装填
されており、これにより、小径シリンダ(42)内に貯留さ
れる可塑化樹脂を適正温度に維持するようにしている。
【0022】又、上記ベース(21)には、小径シリンダ(4
2)内に可塑化樹脂を注入する注入部(46)となる樹脂注入
孔(460) が穿設されている。ベース(21)の外面には断熱
材(22)が添設されていると共に、該ベース(21)の外周か
ら半径方向に穿設されたヒータ装填孔にはカートリッジ
ヒータ(24a) (24b) が装填されている。 [大径シリンダ(41)について]大径シリンダ(41)は、上
記小径シリンダ(42)より大径の円筒体(410) とその先端
部を閉塞する閉塞板(26)の構成壁で構成されており、該
閉塞板(26)の中心部には、樹脂吐出路(400) が穿設され
てその先端が樹脂吐出部(40)となっている。そして、該
樹脂吐出路(400) には円柱状の吐出弁(47)が挿入されて
おり、該吐出弁(47)は弁駆動シリンダ(49)で開閉される
ようになっている。即ち、弁駆動シリンダ(49)によっ
て、円筒状の吐出弁(47)がその軸線方向(図1に於いて
紙面に垂直な方向)に移動せしめられると、該吐出弁(4
7)に穿設された通過孔(470) が樹脂吐出路(400) と一致
しない状態になって該吐出弁(47)で樹脂吐出路(400) が
遮断される。
【0023】又、上記閉塞板(26)の外面には断熱材(23)
が添設されている。上記円筒体(410) とベース(21)の構
成壁内には、小径シリンダ(42)内に可塑化樹脂を注入す
る樹脂注入孔(460) と、大径シリンダ(41)内を繋ぐ連通
路(32)が穿設されており、該連通路(32)の下流端近傍に
はバイパス弁(31)が挿入されている。このバイパス弁(3
1)は円柱体の側部に通過孔(310) が貫通した構成で、弁
駆動シリンダ(39)で軸線方向に進退されると、通過孔(3
10) が連通路(32)と一致しなくなって閉弁状態になる。
【0024】又、大径シリンダ(41)を構成する円筒体(4
10) の外周にはバンドヒータ(35)(35)が捲回されてい
る。 [可動体(48)について]可動体(48)は、上記小径シリン
ダ(42)に装填された小径ピストン(44)とその出力側端部
に連設された大径ピストン(43)を具備している。 [可動体(48)の位置検出機構について]上記可動体(48)
の大径ピストン(43)の背面には逆L字状に屈曲形成され
た腕(45)が連設されていると共に、該腕(45)は、大径シ
リンダ(41)を構成する円筒体(410) の側壁に形成された
軸線方向のスリット(411) を内外に貫通している。この
腕(45)の先端部(450) は、大径シリンダ(41)用の円筒体
(410) の下方隣接部に間隔を置いて配設された射出完了
リミットスイッチ(61)と計量完了リミットスイッチ(62)
の間に位置しており、これら射出完了リミットスイッチ
(61)と計量完了リミットスイッチ(62)は、大径シリンダ
(41)用の円筒体(410) の先端部に位置する閉塞板(26)と
後端部に位置するベース(21)の間に架設された杆状スケ
ール(51)に摺動自在に取付けられている。そして、杆状
スケール(51)には目盛り(511) が刻設されており、該目
盛り(511) を利用して計量完了リミットスイッチ(62)の
固定位置を調節することにより、可塑化樹脂の射出容量
を調節できるようにしている。即ち、後述するように大
径シリンダ(41)内に注入される可塑化樹脂で可動体(48)
が後退移動したときには、これに連設された腕(45)が計
量完了リミットスイッチ(62)に当接するまで前記可動体
(48)が後退するが、計量完了リミットスイッチ(62)の位
置を調節することによって、前記可動体(48)の後退量を
調節することができ、これにより、大径シリンダ(41)へ
の可塑化樹脂の充填量を調節することができて射出量の
調節もできるのである。この為、計量完了リミットスイ
ッチ(62)には、固定ネジ(621) が螺入されており、杆状
スケール(51)上の任意の位置に計量完了リミットスイッ
チ(62)を移動させて固定ネジ(621) を締めつけると、該
締付力で計量完了リミットスイッチ(62)が杆状スケール
(51)に固定される。 [使用の実際について]次に、上記実施の形態に係る射
出成形機用アタッチメントの使用の実際について説明す
る。
【0025】上記射出成形機用アタッチメントは図2の
如く、射出機(1) の加熱シリンダ(11)に当接する型締装
置(70)の固定プレート(71)と、金型(17)の間に介装して
使用される。図3は、図2に於ける射出成形機用アタッ
チメントの装着部の拡大図であり、ベース(21)はボルト
(78)によって、型締装置(70)の固定プレート(71)に固定
される。この状態で、大径シリンダ(41)の先端の閉塞板
(26)に穿設された樹脂吐出路(400) の先端の樹脂吐出部
(40)に金型(17)の樹脂注入口(179) を接続すると共に、
雌型(172) を閉塞板(26)に適宜固定する。
【0026】次に、射出機(1) の加熱シリンダ(11)の先
端をベース(21)の注入部(46)に直接接続し、更に、図2
に示すように、射出完了リミットスイッチ(61),計量完
了リミットスイッチ(62),弁駆動シリンダ(39)の制御器
(油圧回路用電磁弁等),弁駆動シリンダ(49)の制御器
(油圧回路用電磁弁等)等を制御装置(65)に電気接続す
ると共に、射出機(1) に形成された図示しない油圧回路
に弁駆動シリンダ(39)と弁駆動シリンダ(49)を接続する
と、図2の状態になる。
【0027】上記制御装置(65)には図4のフローチャー
トで示す如き内容の制御プログラムが書き込まれたコン
ピュータが組み込まれており、以下、この図4に従って
射出成形動作を説明する。まず、運転に先立って射出機
(1) の加熱シリンダ(11)の外周のヒータ(図示せず)や
本発明の実施の形態に係る射出成形機用アタッチメント
に具備させたバンドヒータ(35)(35)やカートリッジヒー
タ(24a) (24b) (421) (421) 等を発熱させておく。
【0028】次に、ホッパ(12)に樹脂材料を投入して図
示しない運転スイッチを投入すると、制御装置(65)内の
コンピュータが図4のフローチャートで示す内容の制御
プログラムを実行し始める。まず、ステップ(ST1) でバ
イパス弁(31)を閉弁させたのち、ステップ(ST2) で射出
機(1) の加熱シリンダ(11)内に装填されているスクリュ
ー(119) を回転させる。すると、加熱シリンダ(11)の先
端の樹脂吐出口(118) から吐出された可塑化樹脂が注入
部(46)から樹脂注入孔(460) を介して小径シリンダ(42)
内に注入され、該注入圧力で可動体(48)が進出移動す
る。このときスクリュー(119) の背圧は可動体(48)を進
出させ得る圧力で且つスクリュー自身は後退しない圧力
に設定される。
【0029】可動体(48)が進出して腕(45)の先端部(45
0) が射出完了リミットスイッチ(61)に当接すると、こ
れをステップ(ST3) で確認し、ステップ(ST4) でバイパ
ス弁(31)を開弁させると共に吐出弁(47)を閉弁させる。
すると、回転している射出機(1) のスクリュー(119) か
ら供給される可塑化樹脂は、注入部(46)→連通路(32)→
開弁状態にあるバイパス弁(31)→大径シリンダ(41)内と
流動し、該大径シリンダ(41)内に注入され始める。大径
シリンダ(41)内に位置する大径ピストン(43)の表面積S
3は小径シリンダ(42)内に位置する小径ピストン(44)の
表面積S4より大きく且つ大径シリンダ(41)内と小径シ
リンダ(42)内の可塑化樹脂の圧力Pは等しいから、P
(S3−S4)の力で可動体(48)が上流側に押されて後
退移動し、大容量の大径シリンダ(41)内に可塑化樹脂が
貯留され始める。可動体(48)の後退移動の継続によって
腕(45)の先端部(450) が計量完了リミットスイッチ(62)
に当接すると、これをステップ(ST5) で確認する。する
と、該計量完了リミットスイッチ(62)の出力により、射
出機(1) のスクリュー(119) を進出させるための油圧シ
リンダ(図示せず)の背圧が作用状態から解除状態に切
り替えられ、これにより、加熱シリンダ(11)の先端に溜
る可塑化樹脂の樹脂圧力で押されて前記スクリュー(11
9) が後退し始める(図3の想像線参照)。次に、可動
体(48)を最進出位置まで移動させる為に小径シリンダ(4
2)に注入しなければ成らない量の可塑化樹脂がスクリュ
ー(119) の前方の加熱シリンダ(11)内に溜るまで該スク
リュー(119)が後退するのを監視する(ステップ(ST6)
参照)。
【0030】次にステップ(ST7) でスクリュー(119) の
回転を止め、ステップ(ST8) で吐出弁(47)を開弁させて
バイパス弁(31)を閉弁させる。その後、スクリュー(11
9) を軸線方向に進出させ、その前方の加熱シリンダ(1
1)内に貯留されている可塑化樹脂を、該加熱シリンダ(1
1)先端の樹脂吐出口(118) から樹脂注入孔(460) を介し
て小径シリンダ(42)内に注入する。すると、大径シリン
ダ(41)内に貯留された大容量の可塑化樹脂が開弁状態に
ある吐出弁(47)を通って樹脂吐出路(400) から金型(17)
の金型キャビティ内に射出されて大容量の成形品が成形
される。そして、この射出が完了するときには、腕(45)
の先端部(450) が射出完了リミットスイッチ(61)に当接
してこれがON信号を出力するから、該ON信号がステ
ップ(ST10)で確認されたときには、ステップ(ST11)で吐
出弁(47)を閉じた後にステップ(ST12)で所定時間待機し
て金型(17)内の樹脂が冷却硬化するのを待つ。次に、成
形品の取り出しの為にステップ(ST13)で金型(17)を開放
した後再び該金型(17)を閉じる。次に、ステップ(ST14)
でバイパス弁(31)を開弁させると共にスクリュー(119)
を回転させ、再びステップ(ST5) の工程に制御を戻す。
【0031】このものでは、小径シリンダ(42)を充満さ
せる為に必要な小容量の可塑化樹脂を射出機(1) から該
小径シリンダ(42)に注入すると、大径シリンダ(41)に貯
留された大容量の可塑化樹脂が金型内に射出されるか
ら、小容量の射出機(1) であっても大容量の成形品を成
形することができる。尚、上記の制御においては、ステ
ップ(ST13)で金型を閉じた後にバイパス弁(41)を開弁さ
せ且つスクリュー(119) を回転させるようにしたが(ス
テップ(ST14))、ステップ(ST11)で吐出弁(47)を閉弁さ
せた後に、バイパス弁(41)の開弁とスクリュー(119) の
回転を行わせるステップ(ST14)の制御を行ってなっても
よい。この場合、ステップ(ST12)の時間待ちの前にスク
リュー(119) の回転等が開始するから、前記時間待ち
(冷却硬化の時間待ち)と並行して大径シリンダ(41)へ
の樹脂注入(樹脂計量動作)を行わせることができ、時
間ロスがなくなる。この場合、前記冷却硬化の時間待ち
より前に大径シリンダ(41)への樹脂注入(計量動作)が
完了した場合には、前記冷却硬化の時間待ちが終わった
後に射出成形動作を行い、冷却硬化の時間待ちが終わっ
た後に大径シリンダ(41)への樹脂注入動作(計量動作)
が完了した場合には、その後直ちに射出成形動作を行
う。
【0032】尚、小径ピストン(44)の上流端面の面積S
4は大径ピストン(43)の下流端面の面積S3の面積より
小さいことから、射出成形時に於ける金型キャビティ内
の圧力がS4/S3に比例して小さくなるが、例えばマ
ンホールの蓋等の大容量の成形品を射出成形する場合
は、金型内のスプルー(173) が太く且つ成形品の肉厚が
大きいのが一般的であるから、比較的低い圧力で賦形で
きる。
【0033】尚、上記実施の形態では、大径シリンダ(4
1)用の円筒体(410) の構成壁内を連通路(32)が貫通する
ように形成したが、図1の想像線で示すように、可動体
(48)の中心軸部に連通路(32)を貫設すると共に、該連通
路(32)内にバイパス弁(31)を挿入してもよい。 [請求項3発明の実施の形態]図5は、請求項1の発明
に包含される請求項3の発明の実施の形態に係る射出成
形機用アタッチメントの断面図である。
【0034】このものは、可動体(48)の上流端と下流端
を繋ぐ中心孔(481) にリフト弁式のバイパス弁(31)を装
填したもので、バイパス弁(31)の中心軸部に貫設された
通過孔(311) と前記中心孔(481) によって連通路(32)が
形成されている。上記可動体(48)の中心軸部に貫設され
た中心孔(481) の下流端はその直径が絞られて弁座口(3
4)が形成されている。又、バイパス弁(31)の中心軸部に
貫設された通過孔(311) の下流端は二つに分岐してその
間が弁体部(312) となっている。そして、該弁体部(31
2) は、上記弁座口(34)に対して上流側から臨んでい
る。又、バイパス弁(31)の上流端外周にはフランジ(31
3) が張り出していると共に、可動体(48)の中心孔(481)
の上流端近傍には前記フランジ(313) を収容する大径
孔(482) が形成されており、該大径孔(482) の下流端側
壁面と上記フランジ(313)の間にはバネ(33)が介装され
ている。又、上記大径孔(482) の上流端近傍の内周に周
設された環状溝にはリング(316) の外周が嵌入され、こ
れにより、バイパス弁(31)の抜け止めが図られている。
【0035】このものでは、図6に示すように、軸部(3
17) とその上流端に張り出すフランジ(313) によってバ
イパス弁(31)が形成されているが、軸部(317) の中心線
に対して垂直な平面に投影される軸部(317) の下流端の
投影面積S1(下流側受圧面積)は、軸部(317) の上流
端の投影面積S2(上流側受圧面積)より小さくなって
いる。従って、大径シリンダ(41)と小径シリンダ(42)に
充満した可塑化樹脂からバイパス弁(31)に作用する力
は、可塑化樹脂の圧力をP,バネ(33)がバイパス弁(31)
を上流側に押し出す力をFとした場合、P(S2−S
1)<F、即ち、これを変形したP<F/(S2−S
1)を満たすような圧力Pの場合は、バイパス弁(31)が
開弁状態に維持される。
【0036】このものでは、吐出弁(47)を閉じると共に
上記条件を満たす圧力Pで射出機から直接的に小径シリ
ンダ(42)に可塑化樹脂を注入すると、該可塑化樹脂はバ
イパス弁(31)の通過孔(311) 及びその下流側の弁座口(3
4)を介して大径シリンダ(41)に注入され、該注入圧力で
可動体(48)が上流側に押し動かされる。尚、この場合、
上記理由によって弁座口(34)は開弁状態に維持されてい
る。
【0037】そして、可動体(48)が所定位置まで後退す
ると、吐出弁(47)を開弁させ、その後射出機(1) から可
塑化樹脂を吐出する圧力Pが、P>F/(S2−S1)
となるようにし、この圧力Pで可塑化樹脂を小径シリン
ダ(42)に注入すると、バイパス弁(31)の先端の弁体部(3
12) で弁座口(34)が閉じられ、この状態で可動体(48)が
進出して大径シリンダ(41)内に貯留された大容量の可塑
化樹脂が開弁状態にある吐出弁(47)を通って金型キャビ
ティー内に射出される。即ち、小径シリンダ(42)を充満
させるだけの少量の可塑化樹脂を射出機(1) から小径シ
リンダ(42)内に供給すると、大径シリンダ(41)に貯留さ
れた大容量の可塑化樹脂が金型キャビティ内に射出され
て大容量の成形品が得られる。
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】
【0052】
【0053】
【0054】
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に包含される請求項2の発明の実施の
形態に係る射出成形機用アタッチメントの断面図
【図2】図1の射出成形機用アタッチメントを成形装置
に装着した状態の側面図
【図3】図2に現れる射出機用アタッチメントの装着部
の拡大断面図
【図4】図1の射出成形機用アタッチメントを装着した
成形装置の動作説明図
【図5】請求項3の発明の実施の形態に係る射出成形機
用アタッチメントの実施の形態の断面図
【図6】図5に現れるバイパス弁(31)の斜視図
【図7】従来例の説明図
【符号の説明】
(31)・・・バイパス弁 (32)・・・連通路 (34)・・・弁座口 (40)・・・吐出部 (41)・・・大径シリンダ (42)・・・小径シリンダ (43)・・・大径ピストン (44)・・・小径ピストン (46)・・・注入部 (47)・・・吐出弁 (48)・・・可動体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−132492(JP,A) 特開 平11−151732(JP,A) 特公 昭62−30893(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/00 - 45/84 B29C 33/00 - 33/76

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 注入部(46)から可塑化樹脂が注入される
    小径シリンダ(42)と、 前記小径シリンダ(42)から可塑化樹脂が注入され且つ前
    記小径シリンダ(42)と直列的に配設された大径シリンダ
    (41)と、 前記小径シリンダ(42)に収容され且つ該小径シリンダ(4
    2)に注入された可塑化樹脂で押されて進出移動する小径
    ピストン(44)と、該小径ピストン(44)の前記進出移動方
    向の端部に連設され且つ前記大径シリンダ(41)内に収容
    された大径ピストン(43)を有する可動体(48)と、 前記大径シリンダ(41)の先端に形成され且つ該大径シリ
    ンダ(41)の可塑化樹脂を吐出する樹脂吐出部(40)と、 前記樹脂吐出部(40)を開閉する吐出弁(47)と、 前記大径シリンダ(41)内と前記注入部(46)を連通させる
    連通路(32)と、 前記連通路(32)を開閉するバイパス弁(31)とを具備する
    射出成形機用アタッチメント。
  2. 【請求項2】 前記バイパス弁(31)は、電気信号で弁体
    を作動させることによって連通路(32)を開閉させる弁で
    ある請求項1の射出成形機用アタッチメント。
  3. 【請求項3】 前記バイパス弁(31)は、該バイパス弁(3
    1)の下流側の可塑化樹脂の圧力を受ける下流側受圧面積
    が上流側の可塑化樹脂の圧力を受ける上流側受圧面積よ
    り小さい形状を有するリフト弁であり、該リフト弁は、
    前記連通路(32)に形成された弁座口(34)に対して上流側
    から対向し且つ上流側にバネで付勢されている請求項1
    の射出成形機用アタッチメント。
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