JP3359232B2 - エンジンブレーキ装置 - Google Patents
エンジンブレーキ装置Info
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- JP3359232B2 JP3359232B2 JP18257696A JP18257696A JP3359232B2 JP 3359232 B2 JP3359232 B2 JP 3359232B2 JP 18257696 A JP18257696 A JP 18257696A JP 18257696 A JP18257696 A JP 18257696A JP 3359232 B2 JP3359232 B2 JP 3359232B2
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- piston
- cylinder
- engine brake
- brake device
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- Valve Device For Special Equipments (AREA)
- Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トラックやバス等
の大型車両に搭載されて、エンジンの制動能力(コンプ
レッサ)を利用したエンジンブレーキ装置に関する。
の大型車両に搭載されて、エンジンの制動能力(コンプ
レッサ)を利用したエンジンブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、大型車両は常用ブレーキ
や駐車ブレーキの他に、圧縮ブレーキ等のエンジンの制
動能力を利用したエンジンブレーキ装置を備えており、
この従来のエンジンブレーキ装置としては、例えば実開
平4−54907号公報等に記載されたバルブリフト量
可変圧縮ブレーキが知られている。
や駐車ブレーキの他に、圧縮ブレーキ等のエンジンの制
動能力を利用したエンジンブレーキ装置を備えており、
この従来のエンジンブレーキ装置としては、例えば実開
平4−54907号公報等に記載されたバルブリフト量
可変圧縮ブレーキが知られている。
【0003】図8に基づいて概略を説明すれば、このエ
ンジンブレーキ装置は、エンジンのシリンダヘッドSに
支持されて燃焼室を開閉するパワータードバルブ1と、
シリンダヘッドS上に配置されて、パワータードバルブ
1を開閉作動させる開閉駆動機構2と、該開閉駆動機構
2に設けられて、パワータードバルブ1のバルブリフト
量を可変にするリフト量可変機構とを備えている。
ンジンブレーキ装置は、エンジンのシリンダヘッドSに
支持されて燃焼室を開閉するパワータードバルブ1と、
シリンダヘッドS上に配置されて、パワータードバルブ
1を開閉作動させる開閉駆動機構2と、該開閉駆動機構
2に設けられて、パワータードバルブ1のバルブリフト
量を可変にするリフト量可変機構とを備えている。
【0004】前記パワータードバルブ1は、ブロック3
内のバルブスプリング4によって常時閉方向に付勢され
ている。
内のバルブスプリング4によって常時閉方向に付勢され
ている。
【0005】前記開閉駆動機構2は、パワータードバル
ブ1の上端に係合するタペット5に摺接するテーパブロ
ック6と、該テーパブロック6を長孔3a内で前後方向
に駆動するエアシリンダ7とを備えており、テーパブロ
ック6とエアシリンダ7によって前記リフト量可変機構
をも構成している。
ブ1の上端に係合するタペット5に摺接するテーパブロ
ック6と、該テーパブロック6を長孔3a内で前後方向
に駆動するエアシリンダ7とを備えており、テーパブロ
ック6とエアシリンダ7によって前記リフト量可変機構
をも構成している。
【0006】前記テーパブロック6は、長板状を呈し、
前後方向に延設されていると共に、下面にテーパ面を介
している3段の開度量調整面6a〜6cが形成されてい
る。一方、エアシリンダ7は、シリンダ7a内で軸方向
から直列に連係した2つのピストン8,9を有すると共
に、該各ピストン8,9の後部各受圧室7b,7cにエ
アを給排するエア回路10とを備えている。
前後方向に延設されていると共に、下面にテーパ面を介
している3段の開度量調整面6a〜6cが形成されてい
る。一方、エアシリンダ7は、シリンダ7a内で軸方向
から直列に連係した2つのピストン8,9を有すると共
に、該各ピストン8,9の後部各受圧室7b,7cにエ
アを給排するエア回路10とを備えている。
【0007】そして、アクセルペダルが踏み込まれた通
常運転時には、エア回路10が作動せずに各受圧室7
b,7c内にエアが供給されず、スプリング11のばね
力で各ピストン8,9は後退位置に付勢され、テーパブ
ロック6も後退位置に保持される。したがって、パワー
タードバルブ1は閉鎖状態になる。
常運転時には、エア回路10が作動せずに各受圧室7
b,7c内にエアが供給されず、スプリング11のばね
力で各ピストン8,9は後退位置に付勢され、テーパブ
ロック6も後退位置に保持される。したがって、パワー
タードバルブ1は閉鎖状態になる。
【0008】アクセルペダルがオフ状態となり、運転者
のマニュアル操作によりコントローラ12から圧縮ブレ
ーキの作動信号が出力されると、車速に応じてエア回路
10から第1受圧室7bまたは第2受圧室7cに空気が
供給される。
のマニュアル操作によりコントローラ12から圧縮ブレ
ーキの作動信号が出力されると、車速に応じてエア回路
10から第1受圧室7bまたは第2受圧室7cに空気が
供給される。
【0009】すなわち、低速時には、ポンプ13を介し
て第1受圧室7bにエアが供給されて第1ピストン8及
び第2ピストン9が第1の前進位置(第1固定ストッパ
14)まで駆動され、テーパブロック6は第1開度調整
面6aからテーパ面を介して第2開度調整面6bに移行
する。これによって、パワータードバルブ1は徐々に開
いて小バルブリフト開度量となる。この結果、少量の排
気が行われ、低速運転に対応した制動力が得られる。
て第1受圧室7bにエアが供給されて第1ピストン8及
び第2ピストン9が第1の前進位置(第1固定ストッパ
14)まで駆動され、テーパブロック6は第1開度調整
面6aからテーパ面を介して第2開度調整面6bに移行
する。これによって、パワータードバルブ1は徐々に開
いて小バルブリフト開度量となる。この結果、少量の排
気が行われ、低速運転に対応した制動力が得られる。
【0010】一方、高速時には、エア回路10により第
2受圧室7cにもエアが供給されて、第2ピストン9が
第1ピストン8から離れてさらに第2の前進位置(第2
固定ストッパ15)まで駆動され、テーパブロック6は
第3開度調整面6cに移行する。これによって、パワー
タードバルブ1は徐々にさらに開いて大バルブリフト開
度量となる。この結果、比較的多量の排気が行われ、高
速運転に対応した制動力が得られるようになっている。
2受圧室7cにもエアが供給されて、第2ピストン9が
第1ピストン8から離れてさらに第2の前進位置(第2
固定ストッパ15)まで駆動され、テーパブロック6は
第3開度調整面6cに移行する。これによって、パワー
タードバルブ1は徐々にさらに開いて大バルブリフト開
度量となる。この結果、比較的多量の排気が行われ、高
速運転に対応した制動力が得られるようになっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のエンジンブレーキ装置にあっては、開閉駆動機構2
及びリフト量可変機構が、前後方向に長く延びたテーパ
ブロック6と、該テーパブロック6の長手方向位置に直
列に配置された2つの第1,第2ピストン8,9とから
主として構成されているため、ブロック3やエアシリン
ダ7を含めた開閉駆動機構及びリフト量可変機構全体の
長さが長くなり、大型化と重量の増加が余儀なくされ
る。この結果、エンジンへの搭載性が悪化する。
来のエンジンブレーキ装置にあっては、開閉駆動機構2
及びリフト量可変機構が、前後方向に長く延びたテーパ
ブロック6と、該テーパブロック6の長手方向位置に直
列に配置された2つの第1,第2ピストン8,9とから
主として構成されているため、ブロック3やエアシリン
ダ7を含めた開閉駆動機構及びリフト量可変機構全体の
長さが長くなり、大型化と重量の増加が余儀なくされ
る。この結果、エンジンへの搭載性が悪化する。
【0012】しかも、比較的大径な同径の2つのピスト
ン8,9を用い、夫々の各受圧室7b,7cにエア回路
10を介して相対的にエアを供給するようになっている
ため、構造が複雑になると共に、製造作業能率が低下
し、コストの高騰を招いている。
ン8,9を用い、夫々の各受圧室7b,7cにエア回路
10を介して相対的にエアを供給するようになっている
ため、構造が複雑になると共に、製造作業能率が低下
し、コストの高騰を招いている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記従来の課
題に鑑みて案出されたもので、請求項1記載の発明は、
シリンダ内を摺動するピストンの進退動によってエンジ
ンの排気弁を開閉駆動させる駆動手段と、該駆動手段に
設けられて、前記ピストンの移動位置を規制して排気弁
のリフト量を可変にする可変手段とを備えたエンジンブ
レーキ装置において、前記可変手段は、前記ピストンの
最大進出位置を規制するストッパ部材と、前記シリンダ
内に出没してピストンの中間進出位置を規制するストッ
パ機構とを備えたことを特徴としている。
題に鑑みて案出されたもので、請求項1記載の発明は、
シリンダ内を摺動するピストンの進退動によってエンジ
ンの排気弁を開閉駆動させる駆動手段と、該駆動手段に
設けられて、前記ピストンの移動位置を規制して排気弁
のリフト量を可変にする可変手段とを備えたエンジンブ
レーキ装置において、前記可変手段は、前記ピストンの
最大進出位置を規制するストッパ部材と、前記シリンダ
内に出没してピストンの中間進出位置を規制するストッ
パ機構とを備えたことを特徴としている。
【0014】請求項2記載の発明は、前記駆動手段が、
前記シリンダ内に油圧を給排してピストンを進退動させ
る油圧回路を備え、該油圧回路の供給通路に油圧をシリ
ンダ方向にのみ流通させるチェック弁を設けると共に、
前記シリンダ内の油圧を排出する排出通路を供給通路の
信号油圧に応じて開閉するフリーピストンを設けたこと
を特徴としている。
前記シリンダ内に油圧を給排してピストンを進退動させ
る油圧回路を備え、該油圧回路の供給通路に油圧をシリ
ンダ方向にのみ流通させるチェック弁を設けると共に、
前記シリンダ内の油圧を排出する排出通路を供給通路の
信号油圧に応じて開閉するフリーピストンを設けたこと
を特徴としている。
【0015】請求項3記載の発明は、前記ストッパ機構
が、前記シリンダの周壁に該シリンダ径方向に沿って形
成された摺動用孔と、該摺動用孔内を摺動自在に収納さ
れて、先端のストッパピンがシリンダ内を出没するプラ
ンジャと、前記摺動用孔内の油室に油圧を給排してプラ
ンジャを作動させる油圧通路とを備えたことを特徴とし
ている。
が、前記シリンダの周壁に該シリンダ径方向に沿って形
成された摺動用孔と、該摺動用孔内を摺動自在に収納さ
れて、先端のストッパピンがシリンダ内を出没するプラ
ンジャと、前記摺動用孔内の油室に油圧を給排してプラ
ンジャを作動させる油圧通路とを備えたことを特徴とし
ている。
【0016】請求項4記載の発明は、前記駆動手段が、
一端部が排気弁の端部を押し下げるロッカアームと、該
ロッカアームの他端部をカムリングを介して回動自在に
支持するロッカシャフトと、一端部がロッカシャフトに
連結されて、他端部が前記ピストンのピストンロッドに
連係したレバー部とを備えたことを特徴としている。
一端部が排気弁の端部を押し下げるロッカアームと、該
ロッカアームの他端部をカムリングを介して回動自在に
支持するロッカシャフトと、一端部がロッカシャフトに
連結されて、他端部が前記ピストンのピストンロッドに
連係したレバー部とを備えたことを特徴としている。
【0017】本発明によれば、例えばエンジン回転数に
応じて可変手段による排気弁のバルブリフト量を可変に
することが可能になることは勿論のこと、駆動手段が1
つのピストンの直線運動をレバー部やカムリング等を介
して回転運動に変換して排気弁を開閉作動させるように
し、また可変手段は特に前記ピストンの進出ストローク
位置をストッパ機構のシリンダ内への出没作用によって
任意に規制することができるため、1つのピストンによ
りバルブリフトを可変することが可能になる。
応じて可変手段による排気弁のバルブリフト量を可変に
することが可能になることは勿論のこと、駆動手段が1
つのピストンの直線運動をレバー部やカムリング等を介
して回転運動に変換して排気弁を開閉作動させるように
し、また可変手段は特に前記ピストンの進出ストローク
位置をストッパ機構のシリンダ内への出没作用によって
任意に規制することができるため、1つのピストンによ
りバルブリフトを可変することが可能になる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係るエンジンブレ
ーキ装置の第1実施例を示し、図中21はエンジンのシ
リンダヘッドS内に形成された排気ポートEを開閉する
排気弁、22は該排気弁21を開閉駆動させる駆動手
段、23は該駆動手段22に設けられて排気弁21のリ
フト量を可変にする可変手段である。
ーキ装置の第1実施例を示し、図中21はエンジンのシ
リンダヘッドS内に形成された排気ポートEを開閉する
排気弁、22は該排気弁21を開閉駆動させる駆動手
段、23は該駆動手段22に設けられて排気弁21のリ
フト量を可変にする可変手段である。
【0019】前記排気弁21は、ステム21aがシリン
ダヘッドSに固定された図外の筒状ステムガイドに摺動
案内されるようになっている。
ダヘッドSに固定された図外の筒状ステムガイドに摺動
案内されるようになっている。
【0020】前記駆動手段22は、シリンダヘッドS上
方に長手方向に沿って延設されたロッカシャフト24
と、一端部25aが該ロッカシャフト24にカムリング
26を介して回動自在に支持され、他端部25bがステ
ム21aの上端部を押圧するロッカアーム25と、該ロ
ッカアーム25の側部に配置されて一端部27aがロッ
カシャフト24に固定されたレバー部27と、該レバー
部27の折曲他端部27bを押し上げ作動させるアクチ
ュエータ29とを備えている。
方に長手方向に沿って延設されたロッカシャフト24
と、一端部25aが該ロッカシャフト24にカムリング
26を介して回動自在に支持され、他端部25bがステ
ム21aの上端部を押圧するロッカアーム25と、該ロ
ッカアーム25の側部に配置されて一端部27aがロッ
カシャフト24に固定されたレバー部27と、該レバー
部27の折曲他端部27bを押し上げ作動させるアクチ
ュエータ29とを備えている。
【0021】前記アクチュエータ29は、図1,図3〜
図4に示すようにシリンダヘッドSの上端部にボルト固
定されたボディ30と、該ボディ30の一部を構成する
筒状のシリンダ壁30b内に形成されたシリンダ31内
を上下に摺動自在に収納されたピストン32と、シリン
ダ31の下部に存する油圧室33に油圧を給排してピス
トン32を進退動させる油圧回路34とを備えている。
図4に示すようにシリンダヘッドSの上端部にボルト固
定されたボディ30と、該ボディ30の一部を構成する
筒状のシリンダ壁30b内に形成されたシリンダ31内
を上下に摺動自在に収納されたピストン32と、シリン
ダ31の下部に存する油圧室33に油圧を給排してピス
トン32を進退動させる油圧回路34とを備えている。
【0022】前記ボディ30は、平坦状のベース部30
a上に前記シリンダ壁30bが立設されていると共に、
該シリンダ壁30bの側部に円柱状のボス部30cが水
平方向に沿って一体に固定されている。
a上に前記シリンダ壁30bが立設されていると共に、
該シリンダ壁30bの側部に円柱状のボス部30cが水
平方向に沿って一体に固定されている。
【0023】また、シリンダ31は、下部の油圧室33
が底壁30dによって閉塞されている一方、上端が開口
形成されており、この開口上部が後述するストッパ部材
46によって閉塞されている。さらに、ピストン32
は、外周にシールリング35が嵌着されていると共に、
上面中央に前記レバー部27の他端部27b下面に当接
するピストンロッド32aが一体に立設されている。
が底壁30dによって閉塞されている一方、上端が開口
形成されており、この開口上部が後述するストッパ部材
46によって閉塞されている。さらに、ピストン32
は、外周にシールリング35が嵌着されていると共に、
上面中央に前記レバー部27の他端部27b下面に当接
するピストンロッド32aが一体に立設されている。
【0024】前記油圧回路34は、図1に示すようにシ
リンダヘッドSや図外のシリンダブロック内に形成され
た供給通路36と、底壁30d内に形成されて油圧室3
3内の油圧を外部に排出する排出通路37と、前記供給
通路36の上流端に設けられたオイルポンプ38と、該
オイルポンプ38の下流側に設けられた三方型の第1電
磁弁39とを備えている。
リンダヘッドSや図外のシリンダブロック内に形成され
た供給通路36と、底壁30d内に形成されて油圧室3
3内の油圧を外部に排出する排出通路37と、前記供給
通路36の上流端に設けられたオイルポンプ38と、該
オイルポンプ38の下流側に設けられた三方型の第1電
磁弁39とを備えている。
【0025】前記供給通路36は、下流側がベース部3
0a及び底壁30dの内部にほぼクランク状に折曲形成
され、ベース部30a内を垂直方向に穿設された縦孔3
6aと、該縦孔36aの上端から水平方向に延びた水平
通路部36bと、該水平通路部36bの下流端部36c
から底壁30d内を垂直上方向に延びて油圧室33に連
通する垂直通路部36dとから構成されている。
0a及び底壁30dの内部にほぼクランク状に折曲形成
され、ベース部30a内を垂直方向に穿設された縦孔3
6aと、該縦孔36aの上端から水平方向に延びた水平
通路部36bと、該水平通路部36bの下流端部36c
から底壁30d内を垂直上方向に延びて油圧室33に連
通する垂直通路部36dとから構成されている。
【0026】そして、この垂直通路部36dの上端部に
有する大径孔内に油圧室33方向にのみ油圧を流通させ
るチェック弁40が設けられており、このチェック弁4
0は、垂直通路部36dの開口端を開閉するチェックボ
ール40aと、一端がリテーナ40bに弾持されてチェ
ックボール40aを閉方向に付勢するチェックスプリン
グ40cとから構成されている。
有する大径孔内に油圧室33方向にのみ油圧を流通させ
るチェック弁40が設けられており、このチェック弁4
0は、垂直通路部36dの開口端を開閉するチェックボ
ール40aと、一端がリテーナ40bに弾持されてチェ
ックボール40aを閉方向に付勢するチェックスプリン
グ40cとから構成されている。
【0027】また、垂直通路部36dの側部に並行に穿
設されたピストン孔41内には、前記排出通路37を開
閉するフリーピストン42が上下摺動自在に設けられて
いる。前記ピストン孔41は、水平通路部36bの下流
端36cが連通して供給通路36からの信号油圧によっ
てフリーピストン42を上下方向つまり開閉方向に摺動
させるようになっている。
設されたピストン孔41内には、前記排出通路37を開
閉するフリーピストン42が上下摺動自在に設けられて
いる。前記ピストン孔41は、水平通路部36bの下流
端36cが連通して供給通路36からの信号油圧によっ
てフリーピストン42を上下方向つまり開閉方向に摺動
させるようになっている。
【0028】フリーピストン42は、上端部42aが截
頭円錐状に形成され、テーパ状の上部周面によってピス
トン孔41の上壁に穿設された通孔37aを開閉するよ
うになっていると共に、ピストン孔41の下部開口を閉
止する栓体43によって最大下降位置が規制されてい
る。
頭円錐状に形成され、テーパ状の上部周面によってピス
トン孔41の上壁に穿設された通孔37aを開閉するよ
うになっていると共に、ピストン孔41の下部開口を閉
止する栓体43によって最大下降位置が規制されてい
る。
【0029】前記第1電磁弁39は、コントローラ44
によって供給通路36と第1ドレン通路45とを適宜切
り換え作動するようになっており、コントローラ44は
クランク角センサによって検出された機関回転数に応じ
て第1電磁弁39に切り換え信号を出力している。
によって供給通路36と第1ドレン通路45とを適宜切
り換え作動するようになっており、コントローラ44は
クランク角センサによって検出された機関回転数に応じ
て第1電磁弁39に切り換え信号を出力している。
【0030】一方、前記可変手段23は、図1及び図2
に示すようにシリンダ31の開口上部に設けられて、ピ
ストン32の最大進出位置を規制する前述のストッパ部
材46と、シリンダ31内に径方向から出没してピスト
ン32の中間移動位置を規制するストッパ機構47とか
ら形成されている。
に示すようにシリンダ31の開口上部に設けられて、ピ
ストン32の最大進出位置を規制する前述のストッパ部
材46と、シリンダ31内に径方向から出没してピスト
ン32の中間移動位置を規制するストッパ機構47とか
ら形成されている。
【0031】前記ストッパ部材46は、横断面略T字形
を呈し、シリンダ31の内周面にストッパリング48を
介して固定されたフランジ部と、該フランジ部の中央下
面に一体に有し、前記ピストンロッド32aを摺動案内
する筒状部46aとからなり、この筒状部46aの下端
縁にピストン32の上面内周が当接して所定以上の上昇
移動を規制するようになっている。
を呈し、シリンダ31の内周面にストッパリング48を
介して固定されたフランジ部と、該フランジ部の中央下
面に一体に有し、前記ピストンロッド32aを摺動案内
する筒状部46aとからなり、この筒状部46aの下端
縁にピストン32の上面内周が当接して所定以上の上昇
移動を規制するようになっている。
【0032】前記ストッパ機構47は、ボス部30c内
に水平方向に沿って穿設された円柱状の摺動用孔49
と、該摺動用孔49内を摺動するプランジャ50と、該
プランジャ50の前端側に形成された油室51内に油圧
を給排する油圧通路52とから主として構成されてい
る。前記プランジャ50は、先端面中央に前記シリンダ
壁30bに形成された貫通孔53からシリンダ31内に
出没するストッパピン50aが一体に設けられていると
共に、摺動用孔49の後端開口を閉塞する栓体54に弾
持されたスプリング55によって進出方向に付勢されて
いる。また、プランジャ50の外周面には、油室51内
をシールする環状シールが嵌着固定されている。
に水平方向に沿って穿設された円柱状の摺動用孔49
と、該摺動用孔49内を摺動するプランジャ50と、該
プランジャ50の前端側に形成された油室51内に油圧
を給排する油圧通路52とから主として構成されてい
る。前記プランジャ50は、先端面中央に前記シリンダ
壁30bに形成された貫通孔53からシリンダ31内に
出没するストッパピン50aが一体に設けられていると
共に、摺動用孔49の後端開口を閉塞する栓体54に弾
持されたスプリング55によって進出方向に付勢されて
いる。また、プランジャ50の外周面には、油室51内
をシールする環状シールが嵌着固定されている。
【0033】さらに、前記油圧通路52は、図示のよう
に上流端が三方型の第2電磁弁56を介してオイルポン
プ38に接続されている共に、下流端が油室51内に連
通している。また、前記第2電磁弁56は、第1電磁弁
39と同じく前記コントローラ44からの切り換え信号
によって油圧通路52と第2ドレン通路57とを切り換
えるようになっている。
に上流端が三方型の第2電磁弁56を介してオイルポン
プ38に接続されている共に、下流端が油室51内に連
通している。また、前記第2電磁弁56は、第1電磁弁
39と同じく前記コントローラ44からの切り換え信号
によって油圧通路52と第2ドレン通路57とを切り換
えるようになっている。
【0034】尚、前記ロッカアーム25は図外のバルブ
リフター及びプッシュロッドを介してカムのカムリフト
力を受けて揺動し、排気弁21を開閉するようになって
いる。
リフター及びプッシュロッドを介してカムのカムリフト
力を受けて揺動し、排気弁21を開閉するようになって
いる。
【0035】以下、本実施例の作用について説明する。
まず、アクセルペダルが踏み込まれた通常の運転中に
は、コントローラ44から第1,第2電磁弁39,56
に制御信号が出力されて、夫々のドレン通路45,57
を開成するように切り換えられる。したがって、図1に
示すようにオイルポンプ38から圧送された油圧は各ド
レン通路45,57から排出されて、油圧室33及び油
室51には油圧が供給されず、これによって排気弁21
は閉止状態に保持される。このため、エンジンブレーキ
の制動力は発生しない。
まず、アクセルペダルが踏み込まれた通常の運転中に
は、コントローラ44から第1,第2電磁弁39,56
に制御信号が出力されて、夫々のドレン通路45,57
を開成するように切り換えられる。したがって、図1に
示すようにオイルポンプ38から圧送された油圧は各ド
レン通路45,57から排出されて、油圧室33及び油
室51には油圧が供給されず、これによって排気弁21
は閉止状態に保持される。このため、エンジンブレーキ
の制動力は発生しない。
【0036】次に、エンジンの低中回転域においてアク
セルペダルの踏み込みを解除し、運転者によるエンジン
ブレーキの操作が行われると、図3に示すようにエンジ
ンの圧縮,膨張行程時にコントローラ44から第1電磁
弁39にのみ切り換え信号が出力されてドレン通路45
から供給通路36に切り換えられる。したがって、プラ
ンジャ50は、スプリング55のばね力によって進出状
態が維持され、ストッパピン50aがシリンダ31内に
突出した状態になっている一方、オイルポンプ38から
圧送された油圧は供給通路36を通ってチェックボール
40aを押し開きながら、油圧室33内に供給される。
同時に、水平通路部36bからピストン孔41へ信号油
圧が供給されて大径な下部受圧面が押されてフリーピス
トン42が上昇移動し、上部周面で通孔37aを閉止す
る。
セルペダルの踏み込みを解除し、運転者によるエンジン
ブレーキの操作が行われると、図3に示すようにエンジ
ンの圧縮,膨張行程時にコントローラ44から第1電磁
弁39にのみ切り換え信号が出力されてドレン通路45
から供給通路36に切り換えられる。したがって、プラ
ンジャ50は、スプリング55のばね力によって進出状
態が維持され、ストッパピン50aがシリンダ31内に
突出した状態になっている一方、オイルポンプ38から
圧送された油圧は供給通路36を通ってチェックボール
40aを押し開きながら、油圧室33内に供給される。
同時に、水平通路部36bからピストン孔41へ信号油
圧が供給されて大径な下部受圧面が押されてフリーピス
トン42が上昇移動し、上部周面で通孔37aを閉止す
る。
【0037】したがって、ピストン32は、油圧室33
内の油圧により上昇移動し、上面がストッパピン50a
に突き当たった位置でそれ以上の上昇移動が規制され、
所定の中間位置に保持される。
内の油圧により上昇移動し、上面がストッパピン50a
に突き当たった位置でそれ以上の上昇移動が規制され、
所定の中間位置に保持される。
【0038】このため、ピストンロッド32aの中間位
置までの進出に伴いレバー部27が所定量回動してカム
リング36を介してロッカアーム25の他端部25bを
下方へ揺動させ、これにより排気弁21は図示のように
僅かな開度量Xで開かれた状態になる。よって、低中回
転域に応じたエンジンによる最適な制動力が得られる。
置までの進出に伴いレバー部27が所定量回動してカム
リング36を介してロッカアーム25の他端部25bを
下方へ揺動させ、これにより排気弁21は図示のように
僅かな開度量Xで開かれた状態になる。よって、低中回
転域に応じたエンジンによる最適な制動力が得られる。
【0039】一方、高回転域において、エンジンブレー
キ操作が行われると、図4に示すようにエンジンの圧
縮,膨張行程時にコントローラ47から今度は第2電磁
弁56にも切り換え信号が出力されて、第2ドレン通路
57から油圧通路52に切り換えられて該油圧通路52
から油室51内に油圧が供給される。このため、プラン
ジャ50は、スプリング55のばね力に抗して後退移動
してストッパピン50aが貫通孔53内に後退する。し
たがって、ピストン32は、さらに上昇移動が許容され
て、上面がストッパ部材46の筒状部46a下端縁に当
接するまで上昇する。
キ操作が行われると、図4に示すようにエンジンの圧
縮,膨張行程時にコントローラ47から今度は第2電磁
弁56にも切り換え信号が出力されて、第2ドレン通路
57から油圧通路52に切り換えられて該油圧通路52
から油室51内に油圧が供給される。このため、プラン
ジャ50は、スプリング55のばね力に抗して後退移動
してストッパピン50aが貫通孔53内に後退する。し
たがって、ピストン32は、さらに上昇移動が許容され
て、上面がストッパ部材46の筒状部46a下端縁に当
接するまで上昇する。
【0040】このため、レバー部27,カムリング2
6,ロッカアーム25を介して排気弁21がさらに開い
て比較的大きな開度量Yとなる。よって、高回転域に応
じたエンジンによる最適な制動力が得られる。
6,ロッカアーム25を介して排気弁21がさらに開い
て比較的大きな開度量Yとなる。よって、高回転域に応
じたエンジンによる最適な制動力が得られる。
【0041】さらに、この高回転域から低中回転域に移
行すると、第1電磁弁39に一旦切り換え信号が出力さ
れて、第1ドレン通路45が開成され、油圧室33への
油圧の供給が停止される。すると、水平通路部36bか
らピストン孔41への信号油圧も停止されて、該ピスト
ン孔41内の油圧が低下し、フリーピストン42が下降
して通孔37aを開成する。このため、油圧室51内の
油圧は、通孔37aを含む排出通路37を通ってオイル
パン内に戻され、これによって、油圧室33内の油圧が
低下して、ピストン32が下降する。
行すると、第1電磁弁39に一旦切り換え信号が出力さ
れて、第1ドレン通路45が開成され、油圧室33への
油圧の供給が停止される。すると、水平通路部36bか
らピストン孔41への信号油圧も停止されて、該ピスト
ン孔41内の油圧が低下し、フリーピストン42が下降
して通孔37aを開成する。このため、油圧室51内の
油圧は、通孔37aを含む排出通路37を通ってオイル
パン内に戻され、これによって、油圧室33内の油圧が
低下して、ピストン32が下降する。
【0042】この時点では、第2電磁弁56を介して油
室51内は高圧が維持されているため、ストッパピン5
0aは貫通孔53内に後退した状態であり、ピストン3
2の下降移動を許容している。
室51内は高圧が維持されているため、ストッパピン5
0aは貫通孔53内に後退した状態であり、ピストン3
2の下降移動を許容している。
【0043】そして、ピストン32が下降して貫通孔5
3内に存するストッパピン50a前方を通過すると、同
時に第1,第2電磁弁39,56に切り換え信号が出力
されて油圧室33内に再び油圧が供給されると共に、第
2ドレン通路57が開成されて、油室51内の油圧が排
出される。したがって、図3に示すようにピストン32
が上昇すると共に、プランジャ50が進出してストッパ
ピン50aがシリンダ31内に突出し、ピストン32の
それ以上の上昇移動を規制して中間位置に保持する。こ
れにより、排気弁21は、図3に示す僅かな開度量に保
持されて、低中回転域における最適な制動力を確保でき
る。
3内に存するストッパピン50a前方を通過すると、同
時に第1,第2電磁弁39,56に切り換え信号が出力
されて油圧室33内に再び油圧が供給されると共に、第
2ドレン通路57が開成されて、油室51内の油圧が排
出される。したがって、図3に示すようにピストン32
が上昇すると共に、プランジャ50が進出してストッパ
ピン50aがシリンダ31内に突出し、ピストン32の
それ以上の上昇移動を規制して中間位置に保持する。こ
れにより、排気弁21は、図3に示す僅かな開度量に保
持されて、低中回転域における最適な制動力を確保でき
る。
【0044】また、エンジンブレーキを解除操作する
と、第1電磁弁39に切り換え信号が出力されて、油圧
室33内の油圧が排出通路37から排出されて低圧とな
るので、ピストン32は図1に示すように最下降位置に
移動して排気弁21を閉塞させる。
と、第1電磁弁39に切り換え信号が出力されて、油圧
室33内の油圧が排出通路37から排出されて低圧とな
るので、ピストン32は図1に示すように最下降位置に
移動して排気弁21を閉塞させる。
【0045】このように、本実施例では可変手段23に
よって機関回転数に応じてエンジンブレーキの制動力を
3段階に高精度に可変制御できる。しかも、駆動手段2
2は、ロッカアーム25やカムリング26及びレバー部
27を介してピストン32の直線運動を回転運動に変換
するようにしたため、該駆動手段22の全体構成がコン
パクトになる。
よって機関回転数に応じてエンジンブレーキの制動力を
3段階に高精度に可変制御できる。しかも、駆動手段2
2は、ロッカアーム25やカムリング26及びレバー部
27を介してピストン32の直線運動を回転運動に変換
するようにしたため、該駆動手段22の全体構成がコン
パクトになる。
【0046】また、可変手段23についても従来のよう
に2重のピストンを直列に設けて前後の固定的なストッ
パにより各ピストンの移動を規制するのではなく、1つ
のピストン32の摺動位置を特にストッパ機構47のス
トッパピン50aのシリンダ31内への出没作用によっ
て任意に変換することができるため、可変手段47の構
造の簡素化とコンパクト化が図れる。
に2重のピストンを直列に設けて前後の固定的なストッ
パにより各ピストンの移動を規制するのではなく、1つ
のピストン32の摺動位置を特にストッパ機構47のス
トッパピン50aのシリンダ31内への出没作用によっ
て任意に変換することができるため、可変手段47の構
造の簡素化とコンパクト化が図れる。
【0047】また、エンジンブレーキの解除時などにお
いて油圧室33の油圧の保持及び排出作用を信号油圧に
より開閉作動するフリーピストン42によって行うよう
にしたため、高い油圧保持性と油圧排出性が得られる。
すなわち、フリーピストン42は上下の受圧面積に最適
な比を与えることにより、低い供給油圧(信号油圧)で
高い油圧保持性を得ることができる。一方、供給油圧
(信号油圧)がカットされると瞬時にフリーピストン4
2が下降して通孔37aから油圧が排出されるため、油
圧排出性つまり応答性が大巾に改善される。さらに、通
孔37aは、フリーピストン42の上端部42aのテー
パ面で閉止されるため、安定したシール性が得られる。
さらにまた、油圧室33内を受圧力の高い前記フリーピ
ストン42の他にチェック弁40で封止するため、油圧
保持性が一層助長される。
いて油圧室33の油圧の保持及び排出作用を信号油圧に
より開閉作動するフリーピストン42によって行うよう
にしたため、高い油圧保持性と油圧排出性が得られる。
すなわち、フリーピストン42は上下の受圧面積に最適
な比を与えることにより、低い供給油圧(信号油圧)で
高い油圧保持性を得ることができる。一方、供給油圧
(信号油圧)がカットされると瞬時にフリーピストン4
2が下降して通孔37aから油圧が排出されるため、油
圧排出性つまり応答性が大巾に改善される。さらに、通
孔37aは、フリーピストン42の上端部42aのテー
パ面で閉止されるため、安定したシール性が得られる。
さらにまた、油圧室33内を受圧力の高い前記フリーピ
ストン42の他にチェック弁40で封止するため、油圧
保持性が一層助長される。
【0048】図5は本発明の第2実施例を示し、この実
施例では供給通路36の水平通路部36bに弁孔60が
形成され、この弁孔60内にスプール弁61とチェック
弁62を組み込んで第1実施例のフリーピストンを廃止
したものである。具体的に説明すれば、弁孔60はベー
ス部30a内に形成されて、前端部が水平通路部36b
に連通していると共に、上側部が垂直通路部36dを介
して油圧室33に連通している。また、弁孔60の後端
部には、ボルト状のスプリング受部63が圧入固定され
ていると共に、該スプリング受部63の後方に排出通路
37が貫通形成されている。さらに、スプリング受部6
3の中央に貫通形成された貫通路63aを介して排出通
路37に連通している。
施例では供給通路36の水平通路部36bに弁孔60が
形成され、この弁孔60内にスプール弁61とチェック
弁62を組み込んで第1実施例のフリーピストンを廃止
したものである。具体的に説明すれば、弁孔60はベー
ス部30a内に形成されて、前端部が水平通路部36b
に連通していると共に、上側部が垂直通路部36dを介
して油圧室33に連通している。また、弁孔60の後端
部には、ボルト状のスプリング受部63が圧入固定され
ていると共に、該スプリング受部63の後方に排出通路
37が貫通形成されている。さらに、スプリング受部6
3の中央に貫通形成された貫通路63aを介して排出通
路37に連通している。
【0049】前記弁孔60内を摺動するスプール弁61
は、外周に環状溝64が形成されていると共に、周壁に
環状溝64と内部を連通する連通孔65が径方向に穿設
されている。また、スプール弁61は、前端壁中央に通
路孔66が穿設されていると共に、前記スプリング受部
63の後端フランジとの間に弾持されたバルブスプリン
グ67によって前方向つまり垂直通路部36dと弁孔6
0とを連通する位置に付勢されている。また、スプール
弁61の内部は、後端の端板68によって液密的に封止
されている。
は、外周に環状溝64が形成されていると共に、周壁に
環状溝64と内部を連通する連通孔65が径方向に穿設
されている。また、スプール弁61は、前端壁中央に通
路孔66が穿設されていると共に、前記スプリング受部
63の後端フランジとの間に弾持されたバルブスプリン
グ67によって前方向つまり垂直通路部36dと弁孔6
0とを連通する位置に付勢されている。また、スプール
弁61の内部は、後端の端板68によって液密的に封止
されている。
【0050】前記チェック弁62は、スプール弁61の
内部に収納され、チェックボール62aがリテーナ62
bとの間に弾持されたスプリング62cのばね力で通路
孔66を閉塞する方向に付勢されている。
内部に収納され、チェックボール62aがリテーナ62
bとの間に弾持されたスプリング62cのばね力で通路
孔66を閉塞する方向に付勢されている。
【0051】尚、可変手段23のストッパ機構47や油
圧回路34等の構成は、第1実施例と同様である。した
がってこの実施例によれば、通常運転時は、第1実施例
と同様にコントローラによって各電磁弁39,56がド
レン通路45,57を開成しているため、図5に示すよ
うに油圧室33及び油室51には油圧が供給されず、ピ
ストン32が最下降位置に保持されていると共に、スト
ッパピン50aもシリンダ31内に突出している。よっ
て、エンジンブレーキの制動力は発生しない。
圧回路34等の構成は、第1実施例と同様である。した
がってこの実施例によれば、通常運転時は、第1実施例
と同様にコントローラによって各電磁弁39,56がド
レン通路45,57を開成しているため、図5に示すよ
うに油圧室33及び油室51には油圧が供給されず、ピ
ストン32が最下降位置に保持されていると共に、スト
ッパピン50aもシリンダ31内に突出している。よっ
て、エンジンブレーキの制動力は発生しない。
【0052】また、低中回転域にエンジンブレーキ装置
を操作すると、第1電磁弁39のみに切り換え信号が出
力されて、供給通路36に油圧が流入して弁孔60内に
作用し、これによって、スプール弁61が、図6に示す
ようにバルブスプリング67のばね力に抗して後退し
て、環状溝64と垂直通路部36dが連通すると同時に
チェックボール62aもスプリング62cのばね力に抗
して開作動して通路孔66を開成する。このため、弁孔
60内に流入した油圧は通路孔66、スプール弁61内
部,連通孔65,環状溝64,垂直通路部36dを通っ
て油圧室33に供給される。したがって、ピストン32
はストッパピン50aに突き当たるまで上昇する。これ
によって、図外のレバー部やロッカアーム等を介して排
気弁21が僅かに開いて低中回転域に応じたエンジンブ
レーキを発生させる。
を操作すると、第1電磁弁39のみに切り換え信号が出
力されて、供給通路36に油圧が流入して弁孔60内に
作用し、これによって、スプール弁61が、図6に示す
ようにバルブスプリング67のばね力に抗して後退し
て、環状溝64と垂直通路部36dが連通すると同時に
チェックボール62aもスプリング62cのばね力に抗
して開作動して通路孔66を開成する。このため、弁孔
60内に流入した油圧は通路孔66、スプール弁61内
部,連通孔65,環状溝64,垂直通路部36dを通っ
て油圧室33に供給される。したがって、ピストン32
はストッパピン50aに突き当たるまで上昇する。これ
によって、図外のレバー部やロッカアーム等を介して排
気弁21が僅かに開いて低中回転域に応じたエンジンブ
レーキを発生させる。
【0053】また、高回転域においてエンジンブレーキ
装置を操作すると、図7に示すように今度は第2電磁弁
56にも切り換え信号が出力されて油圧通路52から油
室51内に油圧が供給されてプランジャ50を後退させ
て、ストッパピン50を貫通孔53内に後退移動させ
る。したがって、ピストン32は、さらに上昇移動して
ストッパ部材46の筒状部46a下端縁に突き当たって
最大上昇位置に保持される。これによって、排気弁21
が比較的大きく開いて圧縮,膨張行程時に高回転域に適
した制動力を発生させる。
装置を操作すると、図7に示すように今度は第2電磁弁
56にも切り換え信号が出力されて油圧通路52から油
室51内に油圧が供給されてプランジャ50を後退させ
て、ストッパピン50を貫通孔53内に後退移動させ
る。したがって、ピストン32は、さらに上昇移動して
ストッパ部材46の筒状部46a下端縁に突き当たって
最大上昇位置に保持される。これによって、排気弁21
が比較的大きく開いて圧縮,膨張行程時に高回転域に適
した制動力を発生させる。
【0054】次に、この高回転域から低中回転域に移行
した際には、一旦第1,第2電磁弁39,56に切り換
え信号が出力されるため、スプール弁61がバルブスプ
リング67のばね力により前方へ移動して垂直通路部3
6dと弁孔60が連通する。したがって、油圧室33内
の油圧が弁孔60から貫通路63a及び排出通路37を
通ってオイルパンに戻される。したがって、ピストン3
2が下降移動するが、その直後に各電磁弁39,56に
切り換え信号が出力されて油圧室33と油室51内に油
圧が供給されて、図6に示すようにプランジャ50が進
出すると共に、ピストン32がストッパピン50aに突
き当たるまで上昇し、中間位置に保持される。これによ
り、排気弁21は前述と同様に僅かに開いて最適な制動
力を発生させる。
した際には、一旦第1,第2電磁弁39,56に切り換
え信号が出力されるため、スプール弁61がバルブスプ
リング67のばね力により前方へ移動して垂直通路部3
6dと弁孔60が連通する。したがって、油圧室33内
の油圧が弁孔60から貫通路63a及び排出通路37を
通ってオイルパンに戻される。したがって、ピストン3
2が下降移動するが、その直後に各電磁弁39,56に
切り換え信号が出力されて油圧室33と油室51内に油
圧が供給されて、図6に示すようにプランジャ50が進
出すると共に、ピストン32がストッパピン50aに突
き当たるまで上昇し、中間位置に保持される。これによ
り、排気弁21は前述と同様に僅かに開いて最適な制動
力を発生させる。
【0055】このように、本実施例では、駆動手段22
と可変手段23により機関回転数に応じた最適な制動力
が得られることは勿論のこと、スプール弁61とチェッ
ク弁62とを組み合わせたため、構造のコンパクト化が
図れる。
と可変手段23により機関回転数に応じた最適な制動力
が得られることは勿論のこと、スプール弁61とチェッ
ク弁62とを組み合わせたため、構造のコンパクト化が
図れる。
【0056】本発明は、前記実施例の構成に限定される
ものではない。
ものではない。
【0057】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
係るエンジンブレーキ装置によれば、機関回転数に応じ
て最適かつ高精度な制動力が得られることは勿論のこ
と、装置全体の構造の簡素化とコンパクト化が図れる。
この結果、エンジンへの搭載性が向上する。
係るエンジンブレーキ装置によれば、機関回転数に応じ
て最適かつ高精度な制動力が得られることは勿論のこ
と、装置全体の構造の簡素化とコンパクト化が図れる。
この結果、エンジンへの搭載性が向上する。
【0058】さらに、請求項2の発明によれば、フリー
ピストンを利用して油圧室内の油圧の保持及び排出を行
うようにしたため、高い油圧保持性及び油圧排出応答性
が得られる。
ピストンを利用して油圧室内の油圧の保持及び排出を行
うようにしたため、高い油圧保持性及び油圧排出応答性
が得られる。
【0059】請求項3の発明によれば、ピストンの摺動
位置を確実に規制することができると共に、規制制御精
度の向上が図れる。
位置を確実に規制することができると共に、規制制御精
度の向上が図れる。
【0060】さらに請求項4の発明によれば、駆動手段
のコンパクト化が得られる。
のコンパクト化が得られる。
【図1】本発明の第1実施例を示すエンジンブレーキ装
置の縦断面図。
置の縦断面図。
【図2】本実施例に供される駆動機構の一部を示す平面
図。
図。
【図3】本実施例の作用を示す装置の縦断面図。
【図4】本実施例の作用を示す装置の縦断面図。
【図5】本発明の第2実施例を示す装置の縦断面図。
【図6】本実施例の作用を示す装置の縦断面図。
【図7】本実施例の作用を示す装置の縦断面図。
【図8】従来のエンジンブレーキ装置を示す縦断面図。
21…排気弁 22…駆動手段 23…可変手段 24…ロッカシャフト 25…ロッカアーム 26…カムリング 27…レバー部 30…ボディ 31…シリンダ 32…ピストン 33…油圧室 34…油圧回路 36…供給通路 37…排出通路 40,62…チェック弁 42…フリーピストン 46…ストッパ部材 47…ストッパ機構 50…プランジャ 50a…ストッパピン 51…油室 52…油圧通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−144728(JP,A) 特開 平6−117209(JP,A) 実開 平4−54907(JP,U) 実開 昭58−81304(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01L 13/06 F02D 13/04
Claims (4)
- 【請求項1】 シリンダ内を摺動するピストンの進退動
によってエンジンの排気弁を開閉駆動させる駆動手段
と、該駆動手段に設けられて、前記ピストンの移動位置
を規制して排気弁のリフト量を可変にする可変手段とを
備えたエンジンブレーキ装置において、 前記可変手段は、前記ピストンの最大進出位置を規制す
るストッパ部材と、前記シリンダ内に出没してピストン
の中間進出位置を規制するストッパ機構とを備えたこと
を特徴とするエンジンブレーキ装置。 - 【請求項2】 前記駆動手段は、前記シリンダ内に油圧
を給排してピストンを進退動させる油圧回路を備え、該
油圧回路の供給通路に油圧をシリンダ方向にのみ流通さ
せるチェック弁を設けると共に、前記シリンダ内の油圧
を排出する排出通路を供給通路の信号油圧に応じて開閉
するフリーピストンを設けたことを特徴とする請求項1
記載のエンジンブレーキ装置。 - 【請求項3】 前記ストッパ機構は、前記シリンダの周
壁に該シリンダ径方向に沿って形成された摺動用孔と、
該摺動用孔内を摺動自在に収納されて、先端のストッパ
ピンがシリンダ内を出没するプランジャと、前記摺動用
孔内の油室に油圧を給排してプランジャを作動させる油
圧通路とを備えたことを特徴とする請求項1または2記
載のエンジンブレーキ装置。 - 【請求項4】 前記駆動手段は、一端部が排気弁の端部
を押し下げるロッカアームと、該ロッカアームの他端部
をカムリングを介して回動自在に支持するロッカシャフ
トと、一端部がロッカシャフトに連結されて、他端部が
前記ピストンのピストンロッドに連係したレバー部とを
備えたことを特徴とする請求項3記載のエンジンブレー
キ装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18257696A JP3359232B2 (ja) | 1996-07-12 | 1996-07-12 | エンジンブレーキ装置 |
US08/893,581 US5816216A (en) | 1996-07-12 | 1997-07-11 | Decompression brake device of automotive internal combustion engine |
KR1019970032298A KR100255289B1 (ko) | 1996-07-12 | 1997-07-11 | 자동차내연기관의감압브레이크장치 |
MYPI97003154A MY133691A (en) | 1996-07-12 | 1997-07-11 | Decompression brake device of automotive internal combustion engine |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18257696A JP3359232B2 (ja) | 1996-07-12 | 1996-07-12 | エンジンブレーキ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1030415A JPH1030415A (ja) | 1998-02-03 |
JP3359232B2 true JP3359232B2 (ja) | 2002-12-24 |
Family
ID=16120703
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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