JP3358986B2 - 点火コイル - Google Patents

点火コイル

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JP3358986B2
JP3358986B2 JP00220598A JP220598A JP3358986B2 JP 3358986 B2 JP3358986 B2 JP 3358986B2 JP 00220598 A JP00220598 A JP 00220598A JP 220598 A JP220598 A JP 220598A JP 3358986 B2 JP3358986 B2 JP 3358986B2
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清志 林
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アール・ビー・コントロールズ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス器具の点火に
用いる点火コイルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の点火コイルは、1次コイ
ルと2次コイルとを巻回軸線方向に並べて配設するサイ
ド巻きによるものと、コアに直接1次コイルを巻回する
と共に2次コイルのみを巻回したボビンに該1次コイル
を巻回したコアを挿通する積層巻きによるものとがあ
る。いずれのものでも1次コイル及び2次コイルを巻回
する場合には自動巻線機を用いる。サイド巻きによる点
火コイルは1個のボビンに1次コイルと2次コイルとの
双方を巻回するので、1工程で1次コイル及び2次コイ
ルの双方を同時に巻回することができ、点火コイルの製
造工数が少なくて済む。これに対して積層巻きによる点
火コイルは、1次コイルと2次コイルとを別々に巻回し
なければならないため製造工数が多くなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】多くのガスバーナに同
時に点火するため各ガスバーナ毎に火花放電を発生させ
るガス器具では、2次コイルを3個以上設けなければな
らない場合がある。2次コイルを3個以上備えた点火コ
イルをサイド巻きで形成すると、1次コイルを1か所に
巻回したのでは2個の2次コイルは1次コイルに隣接す
るものの、残りの2次コイルは1次コイルに隣接するこ
とができず1次コイルとの間に他の2次コイルが介在す
ることになる。すると、1次コイルに隣接している他の
2次コイルに接続されたギャップに先に放電が生じると
1次コイルで発生したエネルギが該隣接している2次コ
イルで消費され1次コイルに隣接していない2次コイル
にはエネルギが伝わらない。従って、該隣接していない
2次コイルに接続されているギャップには火花放電が生
じないという不具合が生じる。
【0004】尚、このように3個以上の2次コイルを必
要とする場合には積層巻きにより点火コイルを作成すれ
ばこのような不具合は生じないが上記のごとく点火コイ
ルの製造工数が多くなる。
【0005】そこで本発明は、上記の問題点に鑑み、2
次コイルが3個以上の点火コイルをサイド巻きで形成し
ても各2次コイルについて火花放電を生じさせることが
できる点火コイルを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、1次コイルと2次コイルとを巻回軸線方向
に並べて配設するサイド巻きの点火コイルにおいて、
いに異なる負荷に各々接続される2次コイルを3個以上
設けると共に、1個の1次コイルを、各2次コイルが少
なくとも1つの1次コイルに隣接するように2か所以
上に分散して設けたことを特徴とする。
【0007】尚、上記各1次コイルを相互に並列に接
続すると共に各1次コイルに各々コンデンサを直列に
接続し、上記各2次コイルの出力特性を調節するように
した。
【0008】1次コイルを上記のごとく分散して巻回す
ることにより、全ての2次コイルは1次コイルに隣接
することになり、各2次コイルは隣接する1次コイル
から直接エネルギを受けることになる。従って、各2次
コイルは他の2次コイルについての放電に影響されるこ
となく、接続されているギャップに火花放電を生じさせ
ることができる。
【0009】ところで、2次コイルの両端にギャップを
接続するダブルギャップタイプのものと一端にのみギャ
ップを接続し他端を接地するシングルギャップタイプの
ものとがある。ダブルギャップタイプのものはシングル
ギャップタイプものよりギャップの延べ間隔が長いため
より多くのエネルギを必要とする。従って2次コイルの
各タイプの組み合わせによっては1次コイルの各箇所
での出力特性を調整しダブルギャップタイプの2次コイ
ルに、より多くのエネルギが出力されるようにしたい場
合が生じる。その場合には上記1次コイルを分散して巻
回した1次コイル部を相互に並列に接続し各部分に個々
に通電するようにし、かつ上記コンデンサの容量を適宜
設定することにより上記各部分に生じるエネルギを調節
することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1を参照して、1は本発明にか
かる点火コイルであり、ボビン11の中空部12にフェ
ライトコア13を挿入するように構成されている。該ボ
ビン11には3個の2次コイル31・32・33が巻回
されており、かつ、各2次コイル31・32・33に挟
まれる2か所に分散して1次コイル21・22が巻回
されている。1次コイル21・22は共に線径0.4
5mmの銅線を各々42回巻いている。そして、1次コ
イル21の銅線の両端は端子T8・T9に接続されて
おり、1次コイル22の銅線の両端は端子T10・T
11に接続されている。また、両端の2次コイル31・
33は共に線径0.06mmの銅線を2か所に2000
回づつ巻いたものと1か所に1800回巻いたものとを
直列に接続し、合計5800回巻いたもので構成してい
る。また、中央に位置する2次コイル32は線径0.0
6mmの銅線を2か所に1800回づつ巻いたものを直
列に接続し、合計3600回巻いたもので構成してい
る。そして、2次コイル31の両端は端子T1・T12
に接続され、2次コイル32の両端は端子T3・T4に
接続され、2次コイル33の両端はT5・T6に接続さ
れている。
【0011】次に図2を参照して、上記点火コイル1の
周辺回路について説明する。Jは通常の高圧発生器であ
り、内蔵されたトランジスタTRが一定周波数でオンオ
フして同じく内蔵の昇圧トランスJTにより高電圧を発
生させるものである。該高圧発生器Jの出力端子の一方
を2つに分岐し、その各々をコンデンサ41・42を介
して端子T8・T11に接続すると共に、他方の出力端
子を端子T9・T10に接続した。このように配線する
ことにより各1次コイル21・22に各々コンデンサ
41・42が直列に接続された回路が高圧発生器Jに対
して並列に接続されることになる。一方、2次コイル3
1の端子T1はギャップG1に臨むように接続し、他方
の端子T12は接地した。そして、該ギャップG1のタ
ーゲット側を同じく接地してギャップG1に火花放電が
生じるようにした。また、他の端子T3・T4・T5・
T6は各々ギャップG3・G4・G5・G6に臨むよう
に接続されている。尚、ギャップG3のターゲット側と
ギャップのG4のターゲット側とは相互に接続されてお
り、同じくギャップG5のターゲット側とギャップG6
のターゲット側とは相互に接続されている。
【0012】ところで、上記のごとく1次コイルを2か
所に分割して巻回すると共に、各1次コイル21・2
2を相互に並列に接続しているので、各1次コイル
1・22に直列に接続されているコンデンサ41・42
の容量を調節することにより各1次コイル21・22
に供給されるエネルギに差を設けることができる。一
方、シングルギャップタイプである2次コイル31より
ダブルギャップタイプの2次コイル32・33の方が多
くのエネルギを必要とする。従って2次コイル22より
も2次コイル21へ供給されるエネルギが多くなるよう
に設定することによって高圧発生器から供給されるエネ
ルギを各2次コイル31・32・33へギャップの数に
応じて効率よく分配することができる。
【0013】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、2次コイルが3個以上ある点火コイルをサイド巻き
で製造することができるので、積層巻きをしていた従来
のものより点火コイルの製造工数を少なくすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の構成を示す図
【図2】点火コイルを作動させるための回路の構成を示
す図
【符号の説明】
1 点火コイル 11 ボビン 13 フェライトコア 21 1次コイル 22 1次コイル 31 2次コイル 32 2次コイル 33 2次コイル

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1次コイルと2次コイルとを巻回軸線
    方向に並べて配設するサイド巻きの点火コイルにおい
    て、互いに異なる負荷に各々接続される2次コイルを3
    個以上設けると共に、1個の1次コイルを、各2次コイ
    ルが少なくとも1つの1次コイルに隣接するように2
    か所以上に分散して設けたことを特徴とする点火コイ
    ル。
  2. 【請求項2】 上記各1次コイルを相互に並列に接
    続すると共に各1次コイルに各々コンデンサを直列に
    接続し、上記各2次コイルの出力特性を調節するように
    したことを特徴とする請求項1記載の点火コイル。
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