JP3358875B2 - ロール表面の洗浄装置 - Google Patents

ロール表面の洗浄装置

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  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱可塑性樹脂フィルムの
製造又は加工のとき使用されるロールの表面に付着する
フィルム屑等の有機物を除去するロール表面洗浄装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属製部品やガラス、磁器等の表面を紫
外線で照射し、有機付着物を無水洗浄する方法は、従来
より半導体製品等の精密部品の洗浄手段として利用され
てきている。紫外線による洗浄の特性は、波長365nm
以下の紫外線による有機物の光分解効果と、波長240
nm以下の紫外線による酸素(O2 )よりのオゾン
(O3 )の生成と、更に波長240nm以上の紫外線のオ
ゾン分解作用に伴う原子状酸素の発生(O3 =O2
O)とによる付着物の酸化、分解、ガス化作用の相乗効
果である。このような波長の紫外線の発生源としては、
低圧水銀灯(波長253.7nm及び184.9nm)が最
も適しているが、この低圧水銀灯の表面は常に清浄に保
つ必要がある。
【0003】このような紫外線洗浄方法を熱可塑性樹脂
フィルムの製造又は加工装置のフィルム加工用ロールの
洗浄に応用した例として、特公平3−65775号公報
で提案されているロールの付着物除去方法を図4により
説明する。図4はポリエチレンテフレフタレート又はこ
れを主成分としたポリエステル樹脂を熔融し、これをシ
ート状に押出して固化する冷却ロールに適用した例であ
る。図において1は熔融樹脂を吐出する口金、2はこれ
により押出されたシート状樹脂である。このシート状樹
脂2は冷却ドラム3により冷却固化され、引取りロール
4を経て次工程に移送される。また冷却ロール3の内部
には通常冷却水が通水されていて、シート状樹脂が十分
冷却されるように設計されている。5は付着物除去装置
で、冷却ロール3に付着する有機物を連続的に除去する
ものである。
【0004】図5は前記付着物除去装置5の詳細図を示
し、6は紫外線を発生するためのランプ、7は紫外線に
より発生するオゾンが拡散して、この効果が低下しない
ようにするための囲いである。オゾンは人体に有害であ
るので、前記装置5全体をチャンバー8で覆い、これに
吸引ブロワー9、オゾン分解装置10を接続してオゾン
を系外に放出し、シート状樹脂の製造場所にオゾンが拡
散しないよう配慮することが好ましい。なお、オゾンの
拡散防止方法としては囲い7の内圧を負圧にするとよ
い。また紫外線を発生するためのランプとロールの距離
は、付着物を除去する効果において重要であって、短い
程好ましいが2〜10mm程度が良い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】熱可塑性樹脂フィルム
の製造又は加工装置の成形用ロールの表面には、時間の
経過と共に樹脂の屑や樹脂中の析出物或いは添加物が付
着堆積する現象が見られ、また周囲の環境によっては、
油脂や有機浮遊物が付着することがある。しかし図4及
び図5で説明した従来のロール表面の洗浄方法のよう
な、紫外線によってオゾンを発生させ、ロール表面の付
着物を除去するために、紫外線ランプ6を囲って、吸引
ブロワー9に接続したチャンバー8の構造では、前記囲
い7の中の紫外線ランプ6の放射する紫外線は付着有機
物の分解とオゾン発生に使われるが、高速で回るロール
に対しては有機物の分解能力及びオゾン発生量が不十分
であり、またオゾンを発生する領域の紫外線はオゾンを
発生する為に使われ、またオゾンを分解する領域の紫外
線はオゾンを分解して原子状酸素にするために使われる
ので、紫外線による有機物の光分解効果は低下する。そ
して更に紫外線ランプで有機物の分解、O3 の発生、O
3 の分解により原子状酸素の発生を行う場合には、汚れ
及び環境温度等の影響でオゾン濃度を一定に保ちにくい
欠点があった。本発明は前記従来の問題を解決しようと
するもので、ロール表面に付着する有機物質の化学変化
の効率を高め、かつオゾンによる酸化効果を確実にする
ことができるロール表面洗浄装置を提供しようとするも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、熱可
塑性樹脂フィルムの製造又は加工に用いられる成形用ロ
ールの表面に紫外線を照射すると同時に、オゾンにより
ロール表面に付着する有機物を分解及び酸化せしめるロ
ール表面洗浄装置において、紫外線ランプ及びロール面
側が開口している同紫外線ランプの囲いと、同囲いの隙
間を空けて収納しスカート部が前記ロールと近接してい
るチャンバーと、同チャンバー内の前記ロールの回動方
向下流に置かれロール面側が開口しているオゾン箱と、
同オゾン箱と空気配管で連結された清浄エア源及びオゾ
ン発生装置と、前記オゾン箱を隙間を空けて収納すると
共にロール面側が開口し、スカート部が前記ロールと近
接している副チャンバーと、前記チャンバー及び副チャ
ンバー内の空気を吸い出して排出する排気ブロワー及び
配管とから構成され、前記紫外線ランプにより分解され
た有機物の滓や埃を前記オゾン箱内のオゾンで酸化ガス
化し、これを前記副チャンバーを経て前記排気ブロワー
によりエアと共に吸い込んで取り除くようにしてなるも
のであり、また前記オゾン箱に排出配管を加設し、これ
を前記オゾン供給配管に接続し、エア用ポンプを介在さ
せて循環回路を形成し、発生したオゾンを循環させるも
のであり、更に前記オゾン箱内にロール表面のオゾン濃
度を測るオゾン濃度センサと、前記清浄エア配管に前記
オゾン濃度センサの信号によって制御される流量制御弁
を追設し、オゾン箱内のロール表面のオゾン濃度を一定
濃度に保つようにしてなるもので、これを課題解決のた
めの手段とするものである。
【0007】また本発明は、熱可塑性樹脂フィルムの製
造又は加工に用いられる成形用ロールの表面に紫外線を
照射すると同時に、オゾンによりロール表面に付着する
有機物を分解及び酸化せしめるロール表面洗浄装置にお
いて、365nm以下であって有機物の光分解効果を有
する波長領域およびO 2 よりのO 3 生成能力を有する波長
領域の紫外線を放射する紫外線ランプ及びロール面側が
開口している同紫外線ランプの囲いと、同囲いの隙間を
空けて収納しスカート部が前記ロールと近接しているチ
ャンバーと、同チャンバーの前記ロールの回動方向下流
に置かれロール面側が開口し240nm以下であってO
3 を分解する波長領域の紫外線を放射する副紫外線ラン
プを囲っている副囲いと、同副囲いと空気配管で連結さ
れた清浄エア源及びオゾン発生装置と、前記副囲いを外
から隙間を空けて収納しロール面側が開口しスカート部
が前記ロールと近接している副チャンバーと、前記チャ
ンバー及び副チャンバー内の空気を吸い出して排出する
排気ブロワー及び配管とから構成され、副囲い内のオゾ
ン雰囲気中で前記副紫外線ランプが放射するO3を分解
する波長領域の紫外線を当てることにより活性酸素を発
生させ、前段の前記紫外線ランプにより分解された有機
化合物を酸化、ガス化し、これを前記排気ブロワーによ
りエアと共に吸い込んで取り除くようにしてなるもの
で、これを課題解決のための手段とするものである。
【0008】
【作用】本発明では、機械設備の運転中に連続的にロー
ルの表面に紫外線を照射して、有機付着物を化学結合解
離させると同時に、空気中の酸素を紫外線によってオゾ
ンに変換し、更にこのオゾンから発生する活性酸素によ
り、ロール表面に付着する有機物を分解及び酸化させて
ガス化する。これらの廃棄物を取り除く手段として、2
重のチャンバーに収納された紫外線ランプと、ロールの
回動方向の後段に、オゾンを含有させた空気を送り込む
ようにした2重の副チャンバーを設けることにより、ロ
ール表面の有機物は、前段の紫外線ランプの紫外線と、
ここで発生したオゾンにより分解され、後段のオゾン箱
においてさらに酸化が進み、ガス化されて副チャンバー
内に浮遊し、これを副チャンバー内の空気と共に吸い出
して排気ブロワーで排出される。即ち、後段のオゾン箱
内のオゾンは、前段の紫外線の酸化分解能力の不足分を
補う作用をする。この洗浄装置においては常に空気をチ
ャンバー内に流しているので、紫外線ランプの囲い内の
温度が上昇する虞れはなく、紫外線ランプの紫外線強度
を低下させることはない。
【0009】また請求項2の発明では、オゾン箱内のオ
ゾン含有空気を循環するようにしたことにより、オゾン
箱内のオゾン濃度を均一にすると同時にオゾン発生量を
節約することができる。更に請求項3の発明では、オゾ
ン箱内にオゾン濃度センサ、オゾン発生装置の供給配管
に前記濃度センサの信号で制御される流量制御弁を設け
ることにより、オゾン箱内のオゾン濃度を一定に保つこ
とができ、オゾン箱の酸化効率を低下させることなく、
オゾンの発生量を節約することが可能となる。また請求
項4の発明のように、2組の紫外線ランプを2段にシリ
ーズに取付けた洗浄装置では、前段の紫外線ランプは紫
外線波長253.7nm(365nm以下の波長領域に
該当)、波長184.9nm(240nm以下の波長領
域に該当)を放射するものとし、この波長の紫外線を放
射する紫外線ランプは、有機物の光分解効果と、酸素
(O2)よりのオゾン(O3)生成能力を有しているが、
高速度で処理する必要のある場合には、後者のオゾン生
成量は有機物の酸化には不十分である。また後段の紫外
線ランプは紫外線波長253.7nm(240nm以上
の波長領域に該当)専用であり、別設したオゾン発生装
置において調整したオゾン(O3)をこの紫外線ランプ
の副囲いに送り込み、波長253.7nmの紫外線を当
てればオゾン(O3)は分解されて活性酸素(O)を生
じ、これが強い酸化作用を呈し、前段の紫外線ランプの
酸化作用の不足を補う。前段の紫外線ランプの囲い内
と、後段の紫外線ランプの副囲い内で発生した有機物の
分解ガスは、チャンバーと副チャンバーから吸い出され
排気ブロワーで排出される。
【0010】
【実施例】以下本発明を図面の実施例について説明する
と、図1〜図3は本発明の第1〜第3実施例を示す。先
ず本発明のロール表面洗浄装置の第1実施例を図1によ
って説明すると、図1は側面断面図であり、周辺機器を
ブロック図で示してある。図において11は押出機の口
金で、熔融樹脂12はここからシート状に押出される。
この押出されたシート状樹脂12は矢印の方向に進み、
冷却ロール13に巻き付いて冷やされて固化し、引取ロ
ール14に移動して後工程に送られる。15は付着物除
去装置で、冷却ロール13のシート状樹脂12の巻き付
いていない表面部分の円筒面から僅かに離れた位置にお
いて、図示しないの外部固定部材に固設されて配置され
ている。そして付着物除去装置15は、紫外線ランプ1
6及びその囲い17と、同囲い17を隙間を空けて収納
するチャンバー18とにより構成されている。チャンバ
ー18のスカート部は前記ロール13と近接して設けら
れており、かつ同チャンバー18はフィルタ22、オゾ
ン分解装置20を経て排出用ブロワー19に空気配管で
連結されている。23は紫外線ランプ16の光量を有効
に生かすための反射板である。
【0011】またチャンバー18に対するロール13の
回動方向の下流には、オゾン箱27がチャンバー18と
同様に、図示しない外部固定部材に固設されて設けられ
ている。オゾン箱27はロール面側が開口しており、か
つ同オゾン箱27には空気配管で清浄エア源及びオゾン
発生装置21が連結され、清浄エア中の酸素はオゾン発
生装置21においてオゾンに変換されてオゾン箱27に
供給される。またオゾンの供給配管に取付けられた流量
制御弁31は、オゾン箱内に取付けられたオゾン濃度セ
ンサ30の信号によって、オゾン箱内のオゾン濃度が適
量となるように制限されている。28は副チャンバー
で、オゾン箱27を隙間を空けて収納し、ロール面側が
開口すると共に、スカート部はロール13と近接してい
る。また副チャンバー28は空気配管によってチャンバ
ー18側の空気配管に連結されている。
【0012】次に図1の第1実施例について作用を説明
すると、熱可塑製樹脂フィルムの製造装置の押出機の口
金11から押し出されたシート状樹脂12は、冷却ロー
ル13において急速に冷却されるが、同冷却ロール13
の表面には、時間の経過とともに樹脂の屑や樹脂中の析
出物或いは添加物が付着堆積する現象が見られる。また
周囲の環境によっては、油脂や有機浮遊物が付着するこ
とがある。前段の紫外線ランプ16を備えた付着物除去
装置15は、機械の運転中に連続的に冷却ロール13の
表面に紫外線を照射し、同冷却ロール13に対する付着
量が未だ僅かなうちに有機付着物を化学結合解離させる
(低圧水銀灯の有する波長253.7nmの紫外線が適し
ている) と同時に、空気中の酸素を紫外線によってオゾ
ンに変換する( 低圧水銀灯の有する波長184.9nmの
紫外線が適している)ことにより、冷却ロール13の表
面に付着する有機付着物を分解及び酸化させてガス化
し、取除き易くする。この場合、囲い17の中に適量の
清浄エアを流しておけば、囲い17の中の汚染度は軽減
される。
【0013】また前段の付着物除去装置15で分解され
たロール表面の有機物の化合物滓は、後段のオゾン箱2
7においてさらに酸化が進みガス化されて副チャンバー
28内に浮遊し、分解ガスと共に副チャンバー28内の
空気を吸い出してチャンバー18内の空気と合流し、フ
ィルタ22において固形物を取り除き、オゾン分解装置
20でオゾン(O3 )を酸素(O2 )に換え、無毒化し
てブロワー19により外部に放出される。即ち、オゾン
箱内のオゾンは、前段の紫外線の酸化分解能力の不足分
を補う作用をする。またチャンバー18内に常に外部の
空気を吸い込んでいるので、紫外線ランプ16の囲い1
7内の温度が上昇する虞れはなく、紫外線ランプ16の
紫外線出力を低下させるようなことはない。なお、次に
述べる第2,第3実施例も同様であるが、図示しない温
調装置を付け、紫外線を出す低温水銀灯の温度を、その
水銀灯の紫外線最大出力最適温度±20℃、好適には紫
外線最大出力最適温度±10℃に保てば、水銀灯の寿命
を伸ばすこともでき、かつ出力が落ちるようなこともな
い。
【0014】次に本発明の第2実施例を図2によって説
明すると、図2は側面断面図であり、周辺機器をブロッ
ク図で示してある。この図2の第2実施例は図1の第1
実施例のオゾン箱27に排出配管を加設し、これをオゾ
ン供給配管に接続し、エア用ポンプ24を介在させて循
環回路を形成し、発生したオゾンを循環させるようにし
たものである。従って押出機の口金11から引取ロール
14までの構成、付着物除去装置15の構造、副チャン
バー28の構造及びオゾン供給機器類は第1実施例と全
く同じであるため、ここではこれらの詳細な説明は省略
する。次に図2の第2実施例について作用を説明する
と、オゾン箱27内のオゾン含有空気を循環するように
し、さらにオゾン箱27内にオゾン濃度センサ30を設
け、このオゾン濃度センサ30の信号でオゾン箱27内
のオゾン濃度を制御すれば、オゾン箱27内のオゾン濃
度を最適にし、かつ循環回路中の均一にすることができ
るので、オゾン箱の酸化効率を低下させることなく、オ
ゾン発生装置21のオゾンの発生量を節約することが可
能となる。
【0015】次に本発明の第3実施例を図3によって説
明すると、図3は側面断面図であり、周辺機器をブロッ
ク図で示してある。この図3の第3実施例は図1の第1
実施例のオゾン箱27に、波長253.7nmの紫外線を
放射する別の副紫外線ランプ26を加えたものである。
即ち、図3において37は別の副紫外線ランプ26を取
付けてある副囲い、38は同副囲い37を隙間を設けて
収容する副チャンバーで、同副チャンバー38は図示し
ない外部固定部材に固設されている。このように構成さ
れた副付着物除去装置35は、機械的構造としては前段
の(正)付着物除去装置15と同じである。また副囲い
37にオゾンを供給する空気配管には、図1の第1実施
例と異なり、流量制御弁31の代わりに流量調節弁25
を設けてあるが、これは図1の場合と同様に、オゾン濃
度センサ30と流量制御弁31の組合わせに置き換えて
も差し支えない。なお、以上の如く説明した以外の構成
はすべて第1実施例と同じであるので、ここではこれら
の詳細な説明は省略する。
【0016】次に図3の第3実施例について作用を説明
すると、前段の紫外線ランプ16は紫外線波長253.
7nmと波長184.9nmを放射するものであり、この波
長の紫外線は従来技術の項で述べたように、有機物の光
分解効果と、酸素(O2 ) よりのオゾン(O3 )生成能
力を有しているが、後者のオゾン生成能力は少なく有機
物の酸化作用は不十分である。また後段の別の副紫外線
ランプ26は紫外線波長253.7nm専用であり、別設
したオゾン発生装置21において調整したオゾン
(O3 )をこの副紫外線ランプ26の副囲い37に送り
込み、波長253.7nmの紫外線を当てればオゾン(O
3 )は分解されて活性酸素(O)を生じる。そしてこれ
が強い酸化作用を呈し、前段の紫外線ランプ16の酸化
作用の不足を補う。また前段の紫外線ランプ16の囲い
17内と、後段の副紫外線ランプ26の副囲い37内で
発生した有機物の分解ガスは、チャンバー18と副チャ
ンバー38から吸い出され、フィルタ22で固形物を除
き、オゾン分解装置で無害化して、排気ブロワー19で
排出される。
【0017】ここで以上の如く説明した3実施例に共通
して言えることは、この付着物除去装置15は連続で作
用しているので、時間当たりの付着物除去量は非常に僅
かであり、従って紫外線ランプ16の囲い17内の紫外
線を損ねる有害ガスの発生量も僅かであるため、同ガス
はチャンバー18から吸い出される空気とともに引き出
され、前記囲い17内において紫外線の作用を低下させ
る程のガス貯溜の虞れはない。また第1〜第3実施例で
は、囲い17の内にはオゾンを発生する紫外線と、活性
酸素を生ずる紫外線ランプを設け、適量の清浄エアを囲
い17の中に供給したが、同囲い17の所では、紫外線
による有機物の化学結合を切る紫外線ランプ(365nm
より短い波長の紫外線を出す紫外線ランプ)を設け、適
量の不活性ガス(N2 ガス等)を囲い17の中に入れる
ことにより、紫外線による有機物の化学結合を切るなど
の効果の向上を図り、後工程のオゾン箱27でのオゾン
による酸化を促進することもできる。
【0018】
【発明の効果】以上詳細に説明した如く本発明による
と、前段の付着物除去装置では、紫外線によるオゾンの
発生を重要視する必要はなく、有機物の光分解専用に使
用して、有機物質の化学変化の効率を高めることができ
る。また後段の除去装置いおいて、別置きのオゾン発生
装置より供給されるオゾンの濃度を一定に保つ(特にロ
ール表面)ことにより、オゾンによる酸化効果を確実に
することができる。また後段のオゾン箱内に波長25
3.7nm付近の紫外線を放射する紫外線ランプを設けた
ものは、原子状酸素の酸化力を利用できるので、分解し
た有機物の酸化ガス化の能力がより大きくなる。従って
本発明によると、有機物除去能力が大きくなるので高速
回転するロールに適応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るロール表面洗浄装置
を取付けたフィルム製造装置の系統図である。
【図2】本発明の第2実施例に係るロール表面洗浄装置
を取付けたフィルム製造装置の系統図である。
【図3】本発明の第3実施例に係るロール表面洗浄装置
を取付けたフィルム製造装置の系統図である。
【図4】従来のロール表面洗浄装置を示す概略側面図で
ある。
【図5】図3の付着物除去手段の詳細図である。
【符号の説明】
12 シート状樹脂 13 冷却ロール 15 付着物除去装置 16 紫外線ランプ 17 囲い 18 チャンバー 19 ブロワー 21 オゾン発生装置 26 副紫外線ランプ 27 オゾン箱 28 副チャンバー 30 オゾン分量センサ 35 副付着物除去装置 37 副囲い 38 副チャンバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−108023(JP,A) 特開 平2−62224(JP,A) 特開 平3−290224(JP,A) 実開 昭63−128016(JP,U) 特公 平3−65775(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 47/00 - 47/96

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂フィルムの製造又は加工に
    用いられる成形用ロールの表面に紫外線を照射すると同
    時に、オゾンによりロール表面に付着する有機物を分解
    及び酸化せしめるロール表面洗浄装置において、紫外線
    ランプ及びロール面側が開口している同紫外線ランプの
    囲いと、同囲いの隙間を空けて収納しスカート部が前記
    ロールと近接しているチャンバーと、同チャンバー内の
    前記ロールの回動方向下流に置かれロール面側が開口し
    ているオゾン箱と、同オゾン箱と空気配管で連結された
    清浄エア源及びオゾン発生装置と、前記オゾン箱を隙間
    を空けて収納すると共にロール面側が開口し、スカート
    部が前記ロールと近接している副チャンバーと、前記チ
    ャンバー及び副チャンバー内の空気を吸い出して排出す
    る排気ブロワー及び配管とから構成され、前記紫外線ラ
    ンプにより分解された有機物の滓や埃を前記オゾン箱内
    のオゾンで酸化ガス化し、これを前記副チャンバーを経
    て前記排気ブロワーによりエアと共に吸い込んで取り除
    くことを特徴とするロール表面洗浄装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のロール表面洗浄装置にお
    いて、前記オゾン箱に排出配管を加設し、これを前記オ
    ゾン供給配管に接続し、エア用ポンプを介在させて循環
    回路を形成し、発生したオゾンを循環させることを特徴
    とするロール表面洗浄装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載のロール表面
    洗浄装置において、前記オゾン箱内にロール表面のオゾ
    ン濃度を測るオゾン濃度センサと、前記清浄エア配管に
    前記オゾン濃度センサの信号によって制御される流量制
    御弁を追設し、オゾン箱内のロール表面のオゾン濃度を
    一定濃度に保つことを特徴とするロール表面洗浄装置。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂フィルムの製造又は加工に
    用いられる成形用ロールの表面に紫外線を照射すると同
    時に、オゾンによりロール表面に付着する有機物を分解
    及び酸化せしめるロール表面洗浄装置において、365
    nm以下であって有機物の光分解効果を有する波長領域
    およびO 2 よりのO 3 生成能力を有する波長領域の紫外線
    を放射する紫外線ランプ及びロール面側が開口している
    同紫外線ランプの囲いと、同囲いの隙間を空けて収納し
    スカート部が前記ロールと近接しているチャンバーと、
    同チャンバーの前記ロールの回動方向下流に置かれロー
    ル面側が開口し240nm以下であってO 3 を分解する
    波長領域の紫外線を放射する副紫外線ランプを囲ってい
    る副囲いと、同副囲いと空気配管で連結された清浄エア
    源及びオゾン発生装置と、前記副囲いを外から隙間を空
    けて収納しロール面側が開口しスカート部が前記ロール
    と近接している副チャンバーと、前記チャンバー及び副
    チャンバー内の空気を吸い出して排出する排気ブロワー
    及び配管とから構成され、副囲い内のオゾン雰囲気中で
    前記副紫外線ランプが放射するO3を分解する波長領域
    の紫外線を当てることにより活性酸素を発生させ、前段
    の前記紫外線ランプにより分解された有機化合物を酸
    化、ガス化し、これを前記排気ブロワーによりエアと共
    に吸い込んで取り除くことを特徴とするロール表面洗浄
    装置。
JP15185794A 1994-07-04 1994-07-04 ロール表面の洗浄装置 Expired - Fee Related JP3358875B2 (ja)

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