JP3358385B2 - 接着剤の平滑化方法 - Google Patents

接着剤の平滑化方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種の基体の一部に形
成されたタックフリーの接着剤の頂面を平滑化し、且つ
基体の頂面を基準とした接着剤の頂面の高さを一定とす
る接着剤の平滑化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】部材を基体に張り合わせる場合、例え
ば、基体の表面の一部に接着剤を塗布し、そして接着剤
中の溶剤を除去してタックフリーな状態とした後、接着
剤の上に部材を乗せ、次いで、接着剤を硬化させる場合
がある。接着剤は、例えばディスペンサーを用いたり、
スクリーン印刷法にて基体上に塗布される。接着剤の硬
化時の基体と部材との張り合わせを確実なものとするた
めに、基体と部材をクランプ装置や固定用治具で固定し
たり、部材上に重しを乗せている。このような基体と部
材の組合せとして、液晶表示装置やプラズマ表示装置に
おける2枚のガラス基板、陰極線管におけるファンネル
とフェースプレートを例示することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】通常、タックフリーな
状態とした後の接着剤の頂面には、接着剤の塗布方法や
塗布工程に起因した凹凸が生じている場合が多々ある。
あるいは又、基体の厚さにばらつきがあったり、基体の
表面に凹凸が存在する場合にも、これらに起因して、接
着剤の頂面に凹凸が生じる。接着剤の頂面にこのような
凹凸があると、接着剤の上に部材を乗せたとき、部材の
一部は接着剤と線接触状態若しくは点接触状態となる。
また、ディスペンサーを用いて接着剤を基体の外周部に
沿って一周、塗布した場合、接着剤の塗布開始部分と塗
布終了部分とが重なり合い、接着剤の塗布厚さにばらつ
きが生じる。部材が薄く、破損し易い場合、接着剤の頂
面に凹凸があったり、接着剤の塗布厚さにばらつきがあ
ると、接着剤の頂面に部材を乗せた後、基体と部材をク
ランプ装置や固定用治具で固定したり、部材上に重しを
乗せたとき、部材が損傷するという問題が生じる。ある
いは又、接着剤の頂面に凹凸があったり、接着剤の塗布
厚さにばらつきがあると、基体に対する部材の相対的な
位置関係にずれが生じ、接着後の基体と部材の組立状態
が所望の状態とならない場合がある。
【0004】従って、本発明の目的は、薄く、破損し易
い材質の部材を、接着剤が塗布された基体と張り合わせ
るとき、接着剤の凹凸や塗布厚さばらつきに起因して部
材が破損することを防止し得る、接着剤の平滑化方法を
提供することにある。あるいは又、本発明の目的は、接
着剤の凹凸や塗布厚さばらつきに起因して基体に対する
部材の相対的な位置関係にずれが発生することを防止し
得る、接着剤の平滑化方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の接着剤の平滑化方法は、基体の一部に形成
されたタックフリーの接着剤の頂面を平滑化し、且つ基
体の頂面を基準とした接着剤の頂面の高さを一定とする
接着剤の平滑化方法であって、基体の頂面に接触する基
体接触面及び接着剤の頂面に接触する接着剤接触面を備
え、該基体接触面を基準とした該接着剤接触面の高さが
前記基体の頂面を基準とした接着剤の頂面の高さと等し
い押さえ治具に圧力を加えた状態で、該押さえ治具の基
体接触面を基体の頂面と接触させ、併せて、接着剤接触
面を接着剤の頂面と接触させることを特徴とする。
【0006】ここでタックフリーとは、指触乾燥の状態
を指し、例えば接着剤に指を触れても指頭に粘着性を感
じない状態を意味する。より具体的には、接着剤接触面
を接着剤の頂面と接触させた後、接着剤接触面を接着剤
の頂面から離したとき、接着剤接触面が接着剤の頂面に
付着して接着剤の頂面に変形が生じることがないような
接着剤の状態を指す。
【0007】基体として、ガラス基板、このガラス基板
の表面に形成された放電電極及びリブ部から成るプラズ
マアドレス液晶表示装置用の基板を挙げることができ、
この場合、接着剤としてフリット材料を用い、押さえ
の基体接触面をリブ部の頂面と接触させる。あるいは
又、基体として陰極線管用のファンネルを挙げることが
でき、この場合、接着剤としてフリット材料を用いる。
尚、基体及び接着剤はこれらに限定されない。
【0008】フリット材料は酸化物ソルダーとも呼ば
れ、結晶性あるいは非結晶性のB23−PbO−ZnO
系材料やB23−PbO−SiO2系材料に、Al
23、BaO、CaO、ZrO2、TiO2、Ta25
Tl2O、Nb25、Bi23、CdO等を添加した
り、置換した材料を挙げることができる。接着剤として
は、更に、Al23−CaO系材料、Al23−CaO
−MgO系材料、Al23−CaO−MgO−B23
材料、Al23−Y23系材料、ZrO2−Y23系材
料、ZrO2−CaO系材料、Al23−MgO系材
料、Al23−SiO2系材料、Al23−SiO2−M
nO系材料といった高融点ソルダー、あるいは又、Al
23−SiO2−B23系材料、Al23−SiO2−B
23−PbO系材料、Al23−BaO−B23系材
料、CaO−SiO2−B23−ZnO系材料、Al2
3−MgO−SiO2−B23−PbO系材料、Al23
−SrO−B23−SiO2系材料といった、高融点ソ
ルダーと酸化物ソルダーの中間的な融点を有するソルダ
ー、Pb−Sn−Zn−Sb系ソルダーを挙げることが
できる。また、接着剤としては、他にも、要求される特
性に応じて、熱硬化型接着剤、熱可塑性接着剤や紫外線
硬化型接着剤等の有機材料系の接着剤を用いることもで
きる。接着剤の塗布方法は、ディスペンサーや注射器、
コーキングガンやシーラントガン、フローガンを使用す
る方法、スクリーン印刷法等、基体の形状や接着剤の物
性等に依存して適宜決定すればよい。
【0009】
【作用】本発明の接着剤の平滑化方法においては、基体
接触面を基準とした接着剤接触面の高さが所望とされる
基体の頂面を基準とした接着剤の頂面の高さと等しい押
さえ治具を使用し、押さえ治具の基体接触面を基体の頂
面と接触させ、併せて、接着剤接触面を接着剤の頂面と
接触させるので、接着剤の頂面を平滑化できるだけでな
く、基体の頂面を基準として平滑化された接着剤の頂面
の高さを一定とすることができる。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して、実施例に基づき本発
明を説明する。
【0011】本発明の接着剤の平滑化方法の実施に適し
た平滑化装置の概要を、図1の模式的な正面図に示す。
この平滑化装置は、押さえ治具10と、押さえ治具10
を昇降させるための流体シリンダー14と、基体を載置
するための基体載置台18と、基部17と、基部17か
ら垂直に延びる4本のガイドシャフト16と、ガイドシ
ャフト16の上端に取り付けられたフレーム15と、ガ
イドブッシュ13から構成されている。流体シリンダー
14は、圧縮空気で作動するエアーシリンダー、あるい
は油圧で作動する油圧シリンダーから構成することがで
き、フレーム15に取り付けられている。ガイドブッシ
ュ13は押さえ治具10に取り付けられており、ガイド
ブッシュ13内をガイドシャフト16が貫通している。
このような構造にすることによって、流体シリンダー1
4の作動により、押さえ治具10を自在に昇降させるこ
とができる。
【0012】押さえ治具10には、基体20の頂面に接
触する基体接触面11、及び接着剤21の頂面に接触す
る接着剤接触面12が備えられている。そして、基体接
触面11を基準とした接着剤接触面12の高さ(H)
は、接着剤の頂面を平滑化した後に所望とされる基体の
頂面を基準とした接着剤の頂面の高さと等しい。押さえ
治具10は、例えばステンレススチールから作製するこ
とができる。
【0013】以下、図1に示した平滑化装置を用いた、
本発明の接着剤の平滑化方法を図1〜図3を参照して説
明するが、先ず、基体の構造の一例を、図5を参照して
説明する。尚、実施例における基体は、ガラス基板、こ
のガラス基板の表面に形成された放電電極及びリブ部か
ら成るプラズマアドレス液晶表示装置用の基板である。
但し、基体はかかる構造の基体に限定されるものではな
い。
【0014】液晶を駆動する画像表示装置、所謂液晶表
示装置の一種に、放電プラズマを利用した所謂プラズマ
アドレス液晶表示装置がある。このプラズマアドレス液
晶表示装置は、カラーフィルタ基板30とプラズマ基板
50との間に液晶材料層40が間挿され、更に、プラズ
マ基板50の下方にバックライトユニット60が備えら
れて構成されている。
【0015】カラーフィルタ基板30は、偏光板31、
フロントガラス32、及びカラーフィルタ35から構成
されている。偏光板31の厚さは約0.2mmであり、
フロントガラス32から出射した光を偏光する。偏光板
31の下方に備えられた厚さ約2mmのフロントガラス
32は、平坦で非導電性であり、しかも、光学的に十分
に透明な材料から成る。フロントガラス32の下面には
複数の帯状の透明電極34が形成されている。また、フ
ロントガラス32には、液晶材料を注入するための液晶
材料注入口33が設けられている。フロントガラス32
の下方に形成された厚さ約0.2μmのカラーフィルタ
35は、光の三原色である赤色、緑色及び青色(RG
B)を透過するフィルタが帯状に順次並べられて構成さ
れている。
【0016】液晶材料層40は、プラズマ基板50とカ
ラーフィルタ基板30との間に挟持されている。具体的
には、液晶材料層40は、後述する薄い誘電体板である
薄板ガラス51とカラーフィルタ35との間に、厚さ約
5μmの例えばエポキシ系樹脂等の熱硬化型接着剤や紫
外線硬化型接着剤から成るシーラー41にて封止された
例えばネマチック液晶材料等から成る。即ち、基体20
に相当するプラズマ基板50と、カラーフィルタ基板3
0とは、シーラー41によって接着されている。
【0017】一方、基体20に相当するプラズマ基板5
0は、薄板ガラス51、フリットシール52、バリアリ
ブ53、厚さ約2mmのバックガラス54、及び偏光板
56から構成されている。尚、バックガラス54が、プ
ラズマアドレス液晶表示装置用の基板である基体を構成
するガラス基板に相当し、バリアリブ53が同じくリブ
部に相当する。また、フリットシール52は、本発明の
方法により平滑化された接着剤が硬化(焼成)された後
の結果物に相当する。薄板ガラス51は、厚さ約0.0
5mmであり、液晶材料層40とプラズマ基板50とを
絶縁遮断する層として機能する。
【0018】フロントガラス32に対向するバックガラ
ス54の主面上には、複数の放電電極55が帯状電極と
して形成されており、バックガラス54上に等間隔に配
置されている。これらの放電電極55が、基体を構成す
るガラス基板の表面に形成された放電電極に相当する。
複数の放電電極55の各走査単位毎に、隔壁として機能
する高さ約0.2mmのバリアリブ53が形成されてい
る。バリアリブ53は、放電領域のギャップ間隔、即ち
バックガラス54と薄板ガラス51との間の距離を規制
する役割も果たす。厚さ約0.2mmのフリットシール
52をバリアリブ53の周囲に形成することによって、
バックガラス54と薄板ガラス51とは接着され、バッ
クガラス54は薄板ガラス51から所定の間隔をもって
配置されている。フリットシール52は、例えば粉末ガ
ラス(所謂フリット材料)から成る。
【0019】このような構造にすることで、バックガラ
ス54と薄板ガラス51との間の空間が、放電プラズマ
を発生する放電領域となる。尚、薄板ガラス51によっ
て液晶材料層40から遮断され、そして薄板ガラス51
とバックガラス54とによって挟まれた領域は、プラズ
マセルと呼ばれる。更には、放電領域は、複数のバリア
リブ53によって仕切られ、それぞれ独立したプラズマ
室に分割されている。従って、各プラズマ室が各走査線
に対応している。また、各プラズマ室には、イオン化が
可能なガスが封入されている。尚、このガスは、チップ
管から成るプラズマガス導入口57を介して各プラズマ
室内に導入される。イオン化可能なガスとしては、ヘリ
ウム、ネオン、アルゴン、あるいはこれらの混合ガス等
が用いられる。
【0020】最下層に配置されたバックライトユニット
60は、厚さ約15mmであり、このバックライトユニ
ット60からの出射光によって画面の輝度を保持する。
そして、バックライトユニット60から出射された光
は、厚さ約0.2mmの偏光板56で偏光されてバック
ガラス54に入射される。
【0021】このプラズマアドレス液晶表示装置におい
ては、バックガラス54と対向するフロントガラス32
の主面上に形成された複数の透明電極34は、例えばイ
ンジウム錫オキサイド(ITO)等の透明導電材料から
形成されており、光学的に透明である。また、各透明電
極34は互いに平行に配列され、例えば表示装置の画面
の垂直方向に延びるように配列されている。一方、フロ
ントガラス32と対向するバックガラス54の主面上に
形成された複数の放電電極55も平行な帯状電極である
が、その配列方向は、フロントガラス32上に形成され
た透明電極34と直交する方向に延びている。即ち、放
電電極55は表示装置の画面の水平方向に延びるように
配列されている。また、各プラズマ室内における放電電
極55はアノード電極とカソード電極とから成り、対に
することにより放電用の電極が構成されている。
【0022】このようなプラズマアドレス液晶表示装置
を製造する場合、予め、カラーフィルタ基板30、及び
プラズマ基板50をそれぞれ組み立てておき、プラズマ
基板50と、カラーフィルタ基板30とを、シーラー4
1によって接着する。
【0023】プラズマ基板50の作製においては、先
ず、バックガラス54の主面上に、例えば銀粉末等を含
有する導電ペーストを複数回、積層印刷して焼成若しく
は硬化させることによって、バックガラス54上に複数
の放電電極55を形成する。次いで、例えばアルミナ等
のセラミックを混入したガラスペーストを複数回、積層
印刷して焼成することによって、バリアリブ53を形成
する。バックガラス54の表面からバリアリブ53の頂
面までの高さは、例えば0.2mmである。尚、フリッ
トシール52を形成すべきバックガラス54の部分に
は、バリアリブ53を形成しない。また、フリットシー
ル52を形成すべきバックガラス54の外側の部分に
は、ダミーリブ53A,53Bを形成しておく。
【0024】その後、ディスペンサーを用いて、バック
ガラス54の所定の部分に、本発明の方法で平滑化すべ
き接着剤21であるフリット材料52A(粉末ガラスか
ら成る)を塗布する。バックガラス54の表面からフリ
ット材料52Aの頂面までの高さは、例えば0.4mm
である。フリット材料52Aを塗布した後、例えば、8
0゜Cで8.5分間、フリット材料52Aを乾燥し、フ
リット材料をタックフリーな状態とする。こうして、図
4の(A)に模式的な平面図を示すように、バックガラ
ス54(ガラス基板に相当する)と、放電電極55(図
4の(A)には図示せず)と、バリアリブ53(リブ部
に相当する)から成るプラズマアドレス液晶表示装置用
の基板である基体20が作製される。基体20の一部
に、タックフリーの接着剤21であるフリット材料52
Aが形成されている。フリット材料52Aの幅は約1.
6mmである。図4の(B)に、図4の(A)の線B−
Bに沿った模式的な一部端面図を示す。また、図4の
(C)及び(D)に、図4の(A)の線C−C、線D−
Dに沿った模式的な一部端面図を示す。
【0025】従来の方法においては、次に、薄板ガラス
51をフリット材料52A上に乗せた後、薄板ガラス5
1上に、例えば板ガラスやステンレススチールから成る
重しを乗せ、焼成炉内に搬入して、フリット材料を焼成
する。ところが、薄板ガラス51上に例えば重しを乗せ
たとき、フリット材料52Aの頂面に凹凸があったり、
フリット材料52Aの塗布厚さにばらつきがあると、薄
板ガラス51が損傷するという問題があった。
【0026】このような薄板ガラス51の破損といった
問題は、本発明の接着剤の平滑化方法によって、効果的
に回避することができる。以下、平滑化装置等の模式的
な正面図である図1〜図3を参照して、本発明の接着剤
の平滑化方法を説明する。
【0027】先ず、図1に示すように、基体20の一部
にタックフリーの接着剤21が形成された基体20を、
平滑化装置の基体載置台18に載置する。尚、流体シリ
ンダー14によって、押さえ治具10を上昇位置に配置
しておく。
【0028】次に、流体シリンダー14によって押さえ
治具10を下降させると、図2に示すように、先ず、押
さえ治具10の接着剤接触面12が、接着剤21に相当
するフリット材料52Aの頂面と接触する。流体シリン
ダー14によって押さえ治具10を更に下降させ、図3
に示すように、流体シリンダー14によって押さえ治具
10に圧力を加えた状態で、押さえ治具10の基体接触
面11を基体20の頂面と接触させる。より具体的に
は、押さえ治具10の基体接触面11を、基体20を構
成するリブ部に相当するバリアリブ53の頂面と接触さ
せる。併せて、押さえ治具10の接着剤接触面12を、
接着剤21に相当するフリット材料52Aの頂面と接触
させる。これによって、フリット材料52Aの頂面は押
し潰され、接着剤21であるフリット材料52Aの頂面
は平滑化される。
【0029】しかも、基体接触面11を基準とした接着
剤接触面12の高さ(H)は、接着剤の頂面を平滑化し
た後の所望とされる基体の頂面を基準とした接着剤の頂
面の高さ(例えば、0.1mm)と等しい。従って、接
着剤21であるフリット材料52Aの頂面を平滑化した
後の、基体20(より具体的には、基体20を構成する
リブ部に相当するバリアリブ53)の頂面を基準とし
た、接着剤21であるフリット材料52Aの頂面の高さ
は、常に一定(例えば、0.1mm)となる。即ち、バ
ックガラス54の表面を基準とした場合、フリット材料
52Aの頂面の高さは0.3mmとなる。尚、押さえ
10に加える圧力は、接着剤21であるフリット材料
52Aが押し潰される圧力以上であり、しかも、基体2
0(より具体的には、バリアリブ53)が破損されない
程度の圧力とする必要があり、適宜試験を行って決定す
ればよい。
【0030】こうして、本発明の接着剤の平滑化方法に
よって、接着剤21であるフリット材料52Aの頂面を
平滑化した後、基体20を基体載置台18から取り出
し、薄板ガラス51を接着剤に相当するフリット材料5
2A上に乗せる。その後、薄板ガラス51上に、例えば
板ガラスやステンレススチールから成る重しを乗せ、焼
成炉内に搬入して、フリット材料を約380゜Cで焼成
する。薄板ガラス51上に重しを乗せたとき、フリット
材料52Aの頂面は平滑化されているので、薄板ガラス
51が損傷するという問題を解消することができる。
【0031】尚、フリット材料52Aの焼成によってフ
リットシール52が形成されるが、フリット材料52A
の厚さは焼成によって減じる。従って、得られたフリッ
トシール52の厚さがバリアリブ53の高さと略等しく
なるように、基体20(より具体的には、バリアリブ5
3)の頂面を基準とした、接着剤であるフリット材料5
2Aの頂面の高さを決定すればよい。そして、この値に
基づき、基体接触面11を基準とした接着剤接触面12
の高さ(H)を決定すればよい。こうして、厚さ約0.
2mmのフリットシール52をバリアリブ53の周囲に
形成することができ、バックガラス54は薄板ガラス5
1から所定の間隔をもって配置される。
【0032】以上、本発明を好ましい実施例に基づき説
明したが、本発明はこの実施例に限定されるものではな
い。
【0033】例えば、図6に一部を切り欠いた模式図を
示す陰極線管は、ファンネル70と、フェースプレート
71と、蛍光体層72と、色選別機構73と、色選別機
構支持体74を備えている。ファンネル70とフェース
プレート71とは、フリットシール75によって気密に
接着されている。ファンネル70とフェースプレート7
1とを接着する場合、例えば、ディスペンサーを用いて
フェースプレート71の端面と対向するファンネル70
の端面70Aにフリット材料を塗布する。そして、フリ
ット材料を乾燥して、タックフリーな状態とした後、フ
リット材料を介してファンネル70とフェースプレート
71とを重ね合わせ、フリット材料を焼成する。尚、以
下の説明では、フェースプレート71の端面と対向する
ファンネル70の端面70Aを、単に、ファンネルの端
面70Aと呼ぶ。
【0034】タックフリーの状態となった後のフリット
材料の頂面に凹凸があったり、フリット材料の塗布厚さ
にばらつきがあると、基体であるファンネル70に対し
て部材であるフェースプレート71の相対的な位置関係
にずれが生じ、接着後のファンネル70とフェースプレ
ート71の組立状態が所望の状態とならない場合があ
る。即ち、陰極線管毎に電子銃(図示せず)から蛍光体
層72までの距離にばらつきが生じたり、電子銃の軸線
に対して蛍光体層が傾くといった問題が生じる。
【0035】このような問題は、本発明の接着剤の平滑
化方法を採用することによって解消することができる。
即ち、基体を陰極線管用のファンネルとし、基体の一部
であるファンネルの端面70Aに形成されたタックフリ
ーの接着剤であるフリット材料の頂面を平滑化し、且つ
基体の頂面であるファンネルの端面70Aを基準とし
て、接着剤であるフリット材料の頂面の高さを一定とす
る本発明の接着剤の平滑化方法を採用することで、これ
らの問題を解消することができる。
【0036】この場合、押さえ治具は、基体の頂面であ
るファンネルの端面70Aに接触する基体接触面、及び
接着剤であるフリット材料の頂面に接触する接着剤接触
面を備えていればよい。また、基体接触面を基準とした
接着剤接触面の高さは、基体の頂面(ファンネルの端面
70A)を基準とした接着剤(フリット材料)の頂面の
高さと等しくすればよい。
【0037】そして、色選別機構73を取り付けた色選
別機構支持体74が所定の位置に取り付けられたファン
ネル70を、適切な形状を有する平滑化装置の基体載置
台に載置し、次いで、押さえ治具に圧力を加えた状態
で、押さえ治具の基体接触面を基体の頂面(ファンネル
の端面70A)と接触させ、併せて、接着剤接触面を接
着剤(フリット材料)の頂面と接触させる。これによっ
て、タックフリーな接着剤であるフリット材料の頂面が
平滑化され、しかも、基体の頂面(ファンネルの端面7
0A)を基準とした接着剤(フリット材料)の頂面の高
さを一定とすることができる。従って、陰極線管毎に電
子銃から蛍光体層72までの距離にばらつきが生じるこ
とがなく、また、電子銃の軸線に対して蛍光体層72が
傾くこともない。
【0038】その後、フリット材料を介してファンネル
70とフェースプレート71とを重ね合わせて、固定用
治具でこれらを固定した後、フリット材料を焼成するこ
とによって陰極線管を作製することができる。
【0039】
【発明の効果】本発明の接着剤の平滑化方法において
は、接着剤の頂面を平滑化できるだけでなく、基体の頂
面を基準とした平滑化された接着剤の頂面の高さを一定
とすることができる。従って、薄く、破損し易い材質の
部材を、接着剤が塗布された基体と張り合わせるとき、
接着剤の凹凸や塗布厚さばらつきに起因して部材が破損
することを防止することができる。また、接着剤の凹凸
や塗布厚さばらつきに起因して基体に対する部材の相対
的な位置関係にずれが発生することを防止することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の接着剤の平滑化方法の実施に適した平
滑化装置の概要を示す模式図である。
【図2】本発明の接着剤の平滑化方法において、押さえ
治具が接着剤と接触し始めた状態を示す平滑化装置等の
模式図である。
【図3】本発明の接着剤の平滑化方法において、押さえ
治具によって接着剤を平滑化している状態を示す平滑化
装置等の模式図である。
【図4】実施例における基体を模式的に示す図である。
【図5】プラズマアドレス液晶表示装置の構造を説明す
るための模式的な分解斜視図である。
【図6】陰極線管の一部を切り欠いた模式図である。
【符号の説明】
10 押さえ治具 11 基体接触面 12 接着剤接触面 14 流体シリンダー 15 フレーム 16 ガイドシャフト 13 ガイドブッシュ 17 基部 18 基体載置台 20 基体 21 接着剤 30 カラーフィルタ基板 31,56 偏光板 32 フロントガラス 33 液晶材料注入口 34 透明電極 35 カラーフィルタ 40 液晶材料層 41 シーラー 50 プラズマ基板 51 薄板ガラス 52 フリットシール 53 バリアリブ 54 バックガラス 55 放電電極 57 プラズマガス導入口 60 バックライトユニット 70 ファンネル 71 フェースプレート 72 蛍光体層 73 色選別機構 74 色選別機構支持体 75 フリットシール
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−45014(JP,A) 特開 平2−139518(JP,A) 特開 平7−49503(JP,A) 特開 平5−216416(JP,A) 特開 平5−53197(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1333 H01J 9/26 G02F 1/13

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体の一部に形成されたタックフリーの接
    着剤の頂面を平滑化し、且つ基体の頂面を基準とした接
    着剤の頂面の高さを一定とする接着剤の平滑化方法であ
    って、 基体の頂面に接触する基体接触面及び接着剤の頂面に接
    触する接着剤接触面を備え、該基体接触面を基準とした
    該接着剤接触面の高さが前記基体の頂面を基準とした接
    着剤の頂面の高さと等しい押さえ治具に圧力を加えた状
    態で、該押さえ治具の基体接触面を基体の頂面と接触さ
    せ、併せて、接着剤接触面を接着剤の頂面と接触させる
    ことを特徴とする接着剤の平滑化方法。
  2. 【請求項2】基体は、ガラス基板、該ガラス基板の表面
    に形成された放電電極及びリブ部から成るプラズマアド
    レス液晶表示装置用の基板であり、接着剤はフリット材
    料から成り、押さえ治具の基体接触面は該リブ部の頂面
    と接触することを特徴とする請求項1に記載の接着剤の
    平滑化方法。
  3. 【請求項3】接着剤はフリット材料から成り、基体は陰
    極線管用のファンネルであることを特徴とする請求項1
    に記載の接着剤の平滑化方法。
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