JP3358317B2 - 屋外用絶縁高分子材料組成物 - Google Patents
屋外用絶縁高分子材料組成物Info
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- Insulators (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高電圧機器で屋外に直接
暴露される絶縁高分子材料を用いた成形品、例えば碍
子,碍管,スペーサ,ブッシング等の組成物に関するも
のである。
暴露される絶縁高分子材料を用いた成形品、例えば碍
子,碍管,スペーサ,ブッシング等の組成物に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】高電圧機器で屋外に直接暴露される成形
品、例えば碍子,碍管,スペーサ,ブッシング等を構成
する絶縁材組成物として、下記の技術文献に記載された
例が知られている。
品、例えば碍子,碍管,スペーサ,ブッシング等を構成
する絶縁材組成物として、下記の技術文献に記載された
例が知られている。
【0003】(1)電気・電子先端技術展と技術セミナ
ー:「屋外用高分子碍子の現状」電力中央研究所 横須
賀研究所 新素材研究室 渡辺、高橋他 (2)EIM−90−3「屋外碍子用ポリマーの長期特
性について」日本ガイシ 国枝、篠窪、中井 (3)ゴム技術シンポジウム:ゴム練り〜理論と実学
1,2,3(日本ゴム協会技術部会) 上記の技術文献に記載されているように、高電圧機器で
屋外に直接暴露される絶縁材料及び構造材料は、従来か
ら電気,機械的に劣化しない磁器製品が使用されてい
る。
ー:「屋外用高分子碍子の現状」電力中央研究所 横須
賀研究所 新素材研究室 渡辺、高橋他 (2)EIM−90−3「屋外碍子用ポリマーの長期特
性について」日本ガイシ 国枝、篠窪、中井 (3)ゴム技術シンポジウム:ゴム練り〜理論と実学
1,2,3(日本ゴム協会技術部会) 上記の技術文献に記載されているように、高電圧機器で
屋外に直接暴露される絶縁材料及び構造材料は、従来か
ら電気,機械的に劣化しない磁器製品が使用されてい
る。
【0004】しかしながらこのような従来の絶縁材料及
び構造材料、例えば碍子に代表されるように、磁器は比
重が大きいことから製品自体が重くなって鉄塔の強度に
制限が生じる上、コンパクト化及び美化を妨げていると
いう難点がある。又、磁器自体が硬く且つ脆い性質を有
しているため、碍子外側での気中閃絡時の電気エネルギ
ーによる衝撃で碍子の笠が割れてしまい、鉄塔から部品
が落下したり、ソレスター素子を内在する碍管では過大
な雷サージを吸収する場合に生じる素子の貫通または素
子外側の閃絡によるエネルギーで素子と碍管との隙間に
ある空気が膨張,爆発して碍管が飛散することがあると
いう問題点がある。
び構造材料、例えば碍子に代表されるように、磁器は比
重が大きいことから製品自体が重くなって鉄塔の強度に
制限が生じる上、コンパクト化及び美化を妨げていると
いう難点がある。又、磁器自体が硬く且つ脆い性質を有
しているため、碍子外側での気中閃絡時の電気エネルギ
ーによる衝撃で碍子の笠が割れてしまい、鉄塔から部品
が落下したり、ソレスター素子を内在する碍管では過大
な雷サージを吸収する場合に生じる素子の貫通または素
子外側の閃絡によるエネルギーで素子と碍管との隙間に
ある空気が膨張,爆発して碍管が飛散することがあると
いう問題点がある。
【0005】上記に鑑みて、磁器と比べて相対的に耐衝
撃性が高く、且つ軽量である高分子材料による磁器製品
との置き換えが以前から検討されている。そして初期段
階では、高分子材料としてエポキシ樹脂が選択されてい
る。このエポキシ樹脂には低粘度の液体のものから固体
のものまであり、硬化剤又は触媒の存在で室温或は加熱
下で容易に硬化する。そして硬化時の収縮が少なく、水
とかガスを発生しないという特徴があり、且つ反応性に
富んだ硬化物を与えることで知られている。
撃性が高く、且つ軽量である高分子材料による磁器製品
との置き換えが以前から検討されている。そして初期段
階では、高分子材料としてエポキシ樹脂が選択されてい
る。このエポキシ樹脂には低粘度の液体のものから固体
のものまであり、硬化剤又は触媒の存在で室温或は加熱
下で容易に硬化する。そして硬化時の収縮が少なく、水
とかガスを発生しないという特徴があり、且つ反応性に
富んだ硬化物を与えることで知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の高
分子材料、特に初期に検討されたエポキシ樹脂は、耐屋
外性,耐トラッキング性等が不十分であり、又、フラッ
シュオーバー時に笠割れが生じるという問題点がある。
分子材料、特に初期に検討されたエポキシ樹脂は、耐屋
外性,耐トラッキング性等が不十分であり、又、フラッ
シュオーバー時に笠割れが生じるという問題点がある。
【0007】上記の問題点に対処するため、例えば高分
子材料として採用したエポキシ樹脂にシリコーン樹脂等
の表面コーティングを行う方法が考慮されるが、この方
法は時間と手間が多くかかる工程を採らざるを得ず、ま
た本質的にエポキシ樹脂の改良も求められている現状に
ある。しかしエポキシ樹脂として耐候性の高いグレード
のものを選択しても所詮エポキシ樹脂の中の相対順位の
問題であり、抜本的な問題解決とはなっていない。
子材料として採用したエポキシ樹脂にシリコーン樹脂等
の表面コーティングを行う方法が考慮されるが、この方
法は時間と手間が多くかかる工程を採らざるを得ず、ま
た本質的にエポキシ樹脂の改良も求められている現状に
ある。しかしエポキシ樹脂として耐候性の高いグレード
のものを選択しても所詮エポキシ樹脂の中の相対順位の
問題であり、抜本的な問題解決とはなっていない。
【0008】更に高分子である以上は酸化及び熱に起因
する劣化が発生することは避けられず、特に碍子とか碍
管の連結部強度が疲労で低下し易く、50年の寿命をも
保持することが困難である。これら高分子碍子とか高分
子碍管は機械的強度を受け持つ部分の周囲を所望の耐候
性、耐トラッキング性を有する高分子が覆う構造である
ことが前提となっているため、これらの高分子材料の特
性が重要となってくるわけである。
する劣化が発生することは避けられず、特に碍子とか碍
管の連結部強度が疲労で低下し易く、50年の寿命をも
保持することが困難である。これら高分子碍子とか高分
子碍管は機械的強度を受け持つ部分の周囲を所望の耐候
性、耐トラッキング性を有する高分子が覆う構造である
ことが前提となっているため、これらの高分子材料の特
性が重要となってくるわけである。
【0009】本出願人は上記高分子材料としてのエポキ
シ樹脂に代えて、ゴムコンパウンド(合成ゴム化合物)
を用いたモールディング構造の検討を行った。一般的に
ゴムコンパウンドを加硫するために硫黄が用いられてい
るが、硫黄は電気的絶縁性が良好であるとは言えず、得
られた高分子材料組成物の耐トラッキング特性に悪影響
が生じてしまうという難点がある。従ってゴムコンパウ
ンドを用いた時には加硫材料として少なくとも硫黄は使
用しない方が良いことが確認されている。
シ樹脂に代えて、ゴムコンパウンド(合成ゴム化合物)
を用いたモールディング構造の検討を行った。一般的に
ゴムコンパウンドを加硫するために硫黄が用いられてい
るが、硫黄は電気的絶縁性が良好であるとは言えず、得
られた高分子材料組成物の耐トラッキング特性に悪影響
が生じてしまうという難点がある。従ってゴムコンパウ
ンドを用いた時には加硫材料として少なくとも硫黄は使
用しない方が良いことが確認されている。
【0010】そこで電気的絶縁性を高める材料として過
酸化物(パーオキサイド)を採用することが望ましい
が、従来から過酸化物として一般に使用されているパー
ブチルPは反応残渣物がブルーミングを起こして表面抵
抗が低下する惧れがある。このブルーミングとは噴硫又
は発硫とも呼称され、内部の物質が表面に出てきてこれ
を覆う現象を指している。
酸化物(パーオキサイド)を採用することが望ましい
が、従来から過酸化物として一般に使用されているパー
ブチルPは反応残渣物がブルーミングを起こして表面抵
抗が低下する惧れがある。このブルーミングとは噴硫又
は発硫とも呼称され、内部の物質が表面に出てきてこれ
を覆う現象を指している。
【0011】そこで本発明はこのような従来の絶縁材料
及び構造材料が有している課題を解消して、耐候性及び
耐トラッキング性に優れ、耐湿性及び絶縁抵抗特性が改
良された軽量な絶縁高分子材料組成物を得ることを目的
とするものである。
及び構造材料が有している課題を解消して、耐候性及び
耐トラッキング性に優れ、耐湿性及び絶縁抵抗特性が改
良された軽量な絶縁高分子材料組成物を得ることを目的
とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、高分子材料としてEPDMゴムを選択す
るとともに、該EPDMゴムに充填材として水酸化アル
ミニウムと、電気絶縁性を向上させるためのハイドロパ
ーオキサイド系有機過酸化物を添加して、上記3成分系
の混練物を射出成形手段によって成形した屋外用絶縁高
分子材料組成物を提供する。
成するために、高分子材料としてEPDMゴムを選択す
るとともに、該EPDMゴムに充填材として水酸化アル
ミニウムと、電気絶縁性を向上させるためのハイドロパ
ーオキサイド系有機過酸化物を添加して、上記3成分系
の混練物を射出成形手段によって成形した屋外用絶縁高
分子材料組成物を提供する。
【0013】上記ハイドロパーオキサイド系有機過酸化
物として2,5−ジメチルヘクタン2,5−ジハイドロ
パーオキサイドを用いており、実施に際しては、EPD
Mゴム100重量部に対してハイドロパーオキサイド系
有機過酸化物を1.0重量部〜10.0重量部の範囲で
添加する。
物として2,5−ジメチルヘクタン2,5−ジハイドロ
パーオキサイドを用いており、実施に際しては、EPD
Mゴム100重量部に対してハイドロパーオキサイド系
有機過酸化物を1.0重量部〜10.0重量部の範囲で
添加する。
【0014】
【作用】かかる高分子材料組成物によれば、EPDMゴ
ムに充填材としての水酸化アルミニウムと電気絶縁性を
高めるためのハイドロパーオキサイド系有機過酸化物を
添加したことにより、充填材の持つ耐屋外絶縁性及び難
燃性に加えて、添加剤の持つ電気的絶縁作用が有効に生
かされて、得られた組成物の耐候性及び耐トラッキング
性を高め、耐屋外絶縁性が良好となる。得られた組成物
の比重は磁器の比重の半分以下であり、製品化した場合
の重量が大幅に軽減される。
ムに充填材としての水酸化アルミニウムと電気絶縁性を
高めるためのハイドロパーオキサイド系有機過酸化物を
添加したことにより、充填材の持つ耐屋外絶縁性及び難
燃性に加えて、添加剤の持つ電気的絶縁作用が有効に生
かされて、得られた組成物の耐候性及び耐トラッキング
性を高め、耐屋外絶縁性が良好となる。得られた組成物
の比重は磁器の比重の半分以下であり、製品化した場合
の重量が大幅に軽減される。
【0015】
【実施例】以下、本発明にかかる屋外用絶縁高分子材料
組成物の具体的な実施例を説明する。本実施例における
上記組成物は、高電圧機器で屋外に直接暴露される成形
品、例えば碍子,碍管,スペーサ,ブッシング等に採用
される材料及び材料組成を提供するものである。
組成物の具体的な実施例を説明する。本実施例における
上記組成物は、高電圧機器で屋外に直接暴露される成形
品、例えば碍子,碍管,スペーサ,ブッシング等に採用
される材料及び材料組成を提供するものである。
【0016】通常屋外用絶縁高分子材料として求められ
る要件は、太陽光,特に紫外線の照射と、温度変化及び
風雨等の自然環境の元で電圧が常時かかっている状態、
所謂屋外暴露課電状態で材料の変質がなく、且つ壊れた
りしないという本質的な要求の外に、材料自体が難燃性
を有し、且つ軽量化されていることが大きな要件となっ
ている。
る要件は、太陽光,特に紫外線の照射と、温度変化及び
風雨等の自然環境の元で電圧が常時かかっている状態、
所謂屋外暴露課電状態で材料の変質がなく、且つ壊れた
りしないという本質的な要求の外に、材料自体が難燃性
を有し、且つ軽量化されていることが大きな要件となっ
ている。
【0017】本実施例では上記の要件を満足するため、
高分子材料としてエチレンプロピレンジエンモノマーラ
バー(Ethylen Propylene Diene Monomer Rubber,以下
EPDMゴムと略称する)を選択し、充填材として耐屋
外絶縁性に優れ、難燃性を合わせ持つ水酸化アルミニウ
ムを用いた。上記の2成分が耐候性と耐トラッキング性
を高めるための特性中心となるものであるが、本実施例
では更に電気絶縁性を向上させるため、パーオキシケタ
ール系有機過酸化物を添加して、このパーオキシケター
ル系有機過酸化物の添加効果を得られた組成物の表面抵
抗値の測定により確認した。
高分子材料としてエチレンプロピレンジエンモノマーラ
バー(Ethylen Propylene Diene Monomer Rubber,以下
EPDMゴムと略称する)を選択し、充填材として耐屋
外絶縁性に優れ、難燃性を合わせ持つ水酸化アルミニウ
ムを用いた。上記の2成分が耐候性と耐トラッキング性
を高めるための特性中心となるものであるが、本実施例
では更に電気絶縁性を向上させるため、パーオキシケタ
ール系有機過酸化物を添加して、このパーオキシケター
ル系有機過酸化物の添加効果を得られた組成物の表面抵
抗値の測定により確認した。
【0018】実施に際し、EPDMゴムとして住友化学
製エスプレン670Fを使用し、水酸化アルミニウムと
して昭和電工製ハイジライトシリーズであるH−42M
を使用した。
製エスプレン670Fを使用し、水酸化アルミニウムと
して昭和電工製ハイジライトシリーズであるH−42M
を使用した。
【0019】EPDMゴムとは共役二重結合が二つある
化合物の総称であり、一般にエチレンとプロピレンのゴ
ム状共重合体をEPMといい、この重合体と側鎖に不飽
和基を持たせたものが前記EPDMゴムである。尚、こ
れらを総称してEPR(エチレンプロピレンラバー)と
いうこともある。
化合物の総称であり、一般にエチレンとプロピレンのゴ
ム状共重合体をEPMといい、この重合体と側鎖に不飽
和基を持たせたものが前記EPDMゴムである。尚、こ
れらを総称してEPR(エチレンプロピレンラバー)と
いうこともある。
【0020】又、上記ハイジライトシリーズはバイヤー
法で製造される代表的な水酸化アルミニウムであり、中
でも本実施例で採用したH−42Mは微粒ハイジライト
に属している。このH−42Mは200〜350℃で大
きな吸熱反応を伴って激しく脱水分解し、ゴムに添加す
ることによって加熱時の温度上昇が抑えられるとともに
自己消火性を促して発煙が抑制され、有害ガスが発生し
ない上、耐アーク,耐トラッキング性が向上するという
特長を有している。
法で製造される代表的な水酸化アルミニウムであり、中
でも本実施例で採用したH−42Mは微粒ハイジライト
に属している。このH−42Mは200〜350℃で大
きな吸熱反応を伴って激しく脱水分解し、ゴムに添加す
ることによって加熱時の温度上昇が抑えられるとともに
自己消火性を促して発煙が抑制され、有害ガスが発生し
ない上、耐アーク,耐トラッキング性が向上するという
特長を有している。
【0021】ハイドロパーオキサイド系有機過酸化物と
して、日本油脂製のパーヘキサ25Hを採用した。
して、日本油脂製のパーヘキサ25Hを採用した。
【0022】パーヘキサ25Hは、化学名が2,5−ジ
メチルヘクタン 2,5−ジハイドロパーオキサイドで
粉末状を呈し、過酸化物含有量は70%(min)で活
性酸素量は12.57%(min)となっている。
メチルヘクタン 2,5−ジハイドロパーオキサイドで
粉末状を呈し、過酸化物含有量は70%(min)で活
性酸素量は12.57%(min)となっている。
【0023】以下に本発明の具体的な実施例を説明す
る。即ち、上記のエスプレン670FとH−42M及び
パーヘキサ25Hを適量の加硫剤及び加硫促進剤ととも
にニーダー(混練機)で十分に混練し、射出成形手段に
よって試料を作成した。この射出成形手段とは周知のよ
うに成形材料を射出シリンダの中で加熱溶融し、流動化
した成形材料を射出プランジャ又はスクリューによって
固く閉じた金型の中に圧入して成形する方法である。成
形後に適宜温度での加硫を行い、得られた平板状の試料
をイオン交換水中に30分間浸漬してから四端子法によ
って表面抵抗値を測定した。
る。即ち、上記のエスプレン670FとH−42M及び
パーヘキサ25Hを適量の加硫剤及び加硫促進剤ととも
にニーダー(混練機)で十分に混練し、射出成形手段に
よって試料を作成した。この射出成形手段とは周知のよ
うに成形材料を射出シリンダの中で加熱溶融し、流動化
した成形材料を射出プランジャ又はスクリューによって
固く閉じた金型の中に圧入して成形する方法である。成
形後に適宜温度での加硫を行い、得られた平板状の試料
をイオン交換水中に30分間浸漬してから四端子法によ
って表面抵抗値を測定した。
【0024】実施に先立って、パーヘキサ25Hに代え
て電気絶縁性向上のために従来から採用されているパー
ブチルPを用いた試料を作成して比較例とした。このパ
ーブチルPとは、α,α′ビス(t−ブチルペロキシ−
m−イソプロピル)ベンゼンである。
て電気絶縁性向上のために従来から採用されているパー
ブチルPを用いた試料を作成して比較例とした。このパ
ーブチルPとは、α,α′ビス(t−ブチルペロキシ−
m−イソプロピル)ベンゼンである。
【0025】得られた比較例4例の抵抗値(1013[Ω
・cm])を測定した結果を表1に示す。尚、試験電圧
はDC1(kV)とした。
・cm])を測定した結果を表1に示す。尚、試験電圧
はDC1(kV)とした。
【0026】
【表1】
【0027】表1における比較例1,2,3,4は、エ
スプレン670Fに充填材としてH−42Mを適量混合
し、更にエスプレン670Fに対してパーブチルPを
2.0(phr)添加して前記混練及び射出成形手段に
よって得た試料の表面抵抗値の測定結果を示している。
表1によれば、比較例1,2,3,4の表面抵抗値はそ
れぞれ0.15,0.20,0.21,0.18(10
13[Ω・cm])であった。
スプレン670Fに充填材としてH−42Mを適量混合
し、更にエスプレン670Fに対してパーブチルPを
2.0(phr)添加して前記混練及び射出成形手段に
よって得た試料の表面抵抗値の測定結果を示している。
表1によれば、比較例1,2,3,4の表面抵抗値はそ
れぞれ0.15,0.20,0.21,0.18(10
13[Ω・cm])であった。
【0028】次に本実施例を適用した試料を作成して、
上記表面抵抗値を測定した結果を表2〜表4に示す。
上記表面抵抗値を測定した結果を表2〜表4に示す。
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】
【表4】
【0032】表2に示す実施例1,2,3,4は、エス
プレン670Fに充填材として水酸化アルミニウム(A
TH)H−42Mを添加してからパーヘキサ25Hを
1.0phr(per hundred resin)添加して、前記した
混練及び射出成形手段により成形した各試料について表
面抵抗値を測定した結果であり、表面抵抗値はそれぞれ
8.95,8.90,8.93,8.96(1013[Ω・c
m])であった。
プレン670Fに充填材として水酸化アルミニウム(A
TH)H−42Mを添加してからパーヘキサ25Hを
1.0phr(per hundred resin)添加して、前記した
混練及び射出成形手段により成形した各試料について表
面抵抗値を測定した結果であり、表面抵抗値はそれぞれ
8.95,8.90,8.93,8.96(1013[Ω・c
m])であった。
【0033】表3に示す実施例5.6.7,8は、上記
例におけるパーヘキサ25Hを5.0phr添加して同
様にして成形した各試料について表面抵抗値を測定した
結果であり、表面抵抗値はそれぞれ8.33,8.37,
8.39,8.36(1013[Ω・cm])であった。
例におけるパーヘキサ25Hを5.0phr添加して同
様にして成形した各試料について表面抵抗値を測定した
結果であり、表面抵抗値はそれぞれ8.33,8.37,
8.39,8.36(1013[Ω・cm])であった。
【0034】表4に示す実施例9,10,11,12
は、上記例におけるパーヘキサ25Hを10.0phr
添加して同様にして成形した各試料について表面抵抗値
を測定した結果であり、表面抵抗値はそれぞれ6.7
7,6.74,6.75,6.74(1013[Ω・cm])
であった。
は、上記例におけるパーヘキサ25Hを10.0phr
添加して同様にして成形した各試料について表面抵抗値
を測定した結果であり、表面抵抗値はそれぞれ6.7
7,6.74,6.75,6.74(1013[Ω・cm])
であった。
【0035】尚、上記1.0phrとは、エスプレン6
70Fの100重量部に対してパーヘキサ25Hが1.
0重量部の添加割合であることを表わしている。
70Fの100重量部に対してパーヘキサ25Hが1.
0重量部の添加割合であることを表わしている。
【0036】表2〜表4によれば、パーヘキサ25Hを
1.0phr〜10.0phr添加した各試料の表面抵抗
値が何れも高い絶縁抵抗特性を有しており、従ってパー
ヘキサ25Hの添加量は1.0phr〜10.0phrの
範囲にあることが好ましいことが確認された。
1.0phr〜10.0phr添加した各試料の表面抵抗
値が何れも高い絶縁抵抗特性を有しており、従ってパー
ヘキサ25Hの添加量は1.0phr〜10.0phrの
範囲にあることが好ましいことが確認された。
【0037】本実施例によって得られた試料の比重は、
従来用いられている磁器の半分以下であり、製品化した
場合の重量を大幅に軽減することが可能となる。
従来用いられている磁器の半分以下であり、製品化した
場合の重量を大幅に軽減することが可能となる。
【0038】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明にか
かる屋外用絶縁高分子材料組成物によれば、EPDMゴ
ムに充填材として水酸化アルミニウムと、電気絶縁性を
高めるためのハイドロパーオキサイド系有機過酸化物を
添加したことにより、充填材の持つ耐屋外絶縁性及び難
燃性に加えて、添加剤の持つ電気的絶縁作用が有効に生
かされて、得られた組成物の耐候性及び耐トラッキング
性を高め、耐屋外絶縁性が良好で実用性が高い絶縁高分
子材料組成物を得ることが出来る。そして製作時に多く
の時間と手間がかからず、得られた組成物の比重は磁器
の比重の半分以下であり、製品化した場合の重量が大幅
に軽減されるという効果が得られる。
かる屋外用絶縁高分子材料組成物によれば、EPDMゴ
ムに充填材として水酸化アルミニウムと、電気絶縁性を
高めるためのハイドロパーオキサイド系有機過酸化物を
添加したことにより、充填材の持つ耐屋外絶縁性及び難
燃性に加えて、添加剤の持つ電気的絶縁作用が有効に生
かされて、得られた組成物の耐候性及び耐トラッキング
性を高め、耐屋外絶縁性が良好で実用性が高い絶縁高分
子材料組成物を得ることが出来る。そして製作時に多く
の時間と手間がかからず、得られた組成物の比重は磁器
の比重の半分以下であり、製品化した場合の重量が大幅
に軽減されるという効果が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01B 3/16 - 3/56
Claims (3)
- 【請求項1】 高分子材料としてEPDMゴムを選択す
るとともに、該EPDMゴムに充填材として水酸化アル
ミニウムと、電気絶縁性を向上させるためのハイドロパ
ーオキサイド系有機過酸化物を添加して、上記3成分系
の混練物を射出成形手段によって成形したことを特徴と
する屋外用絶縁高分子材料組成物。 - 【請求項2】 上記ハイドロパーオキサイド系有機過酸
化物として、2,5−ジメチルヘクタン 2,5−ジハ
イドロパーオキサイドを用いた請求項1記載の屋外用絶
縁高分子材料組成物。 - 【請求項3】 EPDMゴム100重量部に対して前記
ハイドロパーオキサイド系有機過酸化物を1.0重量部
〜10.0重量部の範囲で添加した請求項1,2記載の
屋外用絶縁高分子材料組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22231894A JP3358317B2 (ja) | 1994-09-19 | 1994-09-19 | 屋外用絶縁高分子材料組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22231894A JP3358317B2 (ja) | 1994-09-19 | 1994-09-19 | 屋外用絶縁高分子材料組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0887914A JPH0887914A (ja) | 1996-04-02 |
JP3358317B2 true JP3358317B2 (ja) | 2002-12-16 |
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