JP3357631B2 - 法面保護工の施工方法 - Google Patents

法面保護工の施工方法

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芳秋 黒木
正弘 清水
太朗 村治
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三菱マテリアル建材株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、護岸、擁壁、堤体
等の法面保護工の施工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】前面にメッシュ材を配設したブロックが
知られている。このようなブロックは前面に窓や開口を
設けて、この窓の面にメッシュを取り付けるか又はブロ
ックの前面に張り出したメッシュを取り付たものであ
る。またブロックの前面に格子を取り付けたものもあ
る。このようなブロックは内部に栗石等の天然材やコン
クリート廃材を充填しこの天然材が見えるようにして自
然景観とマッチさせようとするものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前面にメッシュ材など
の表面被覆材を備えた従来のブロックを用いて法面保護
工を施工した場合、法面の面積に占めるコンクリートの
露出面積が比較的大きく、栗石等の天然材を充填したメ
ッシュ部の面積割合が小さい。その結果、自然的な景観
よりもむしろ人工的な景観を呈する法面となり、自然環
境と調和しない。最近、河川護岸で提唱されている多自
然型川づくりに十分適用できるものではない。またこの
ような法面保護工は多数のコンクリートブロックを使用
するため、工費が高くなり経済的でない。さらに、コン
クリートブロックの形状が複雑となるため、製作用の型
枠費用が高く、かつブロック製造にも手間を要する。そ
の結果、コンクリートブロックの価格が高くなり、経済
的でない。
【0004】また、法面の曲線部においては、曲線半径
に応じて、ブロック面板の寸法を変える必要があり、曲
面用のブロックを要する。このためブロックの種類が多
くなる。その結果、ブロックの製造管理及び施工管理に
手間を要する。また、曲線部のブロックは施工現場毎に
寸法が異なることが多く、受注生産となるため、工期が
短い場合はブロックの供給が間に合わないというような
問題が生ずる。
【0005】本発明は上記問題点を解決し、前面に表面
被覆材を備えた法面において法面に占めるコンクリート
の露出面積が小さく自然景観にマッチした法面保護工の
施工方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
した技術を提供するもので、その技術手段は、前面に表
面被覆材を備え、底板と両側壁とから成るU溝状ブロッ
クを、その内法寸法と等しい間隔を側面に交互にあけて
並列設置し、該間隔前面に表面被覆材を取り付け、U溝
状ブロック内及び間隔部内に充填材を充填し、前記間隔
部上に二段目の同一ブロックを重ね、二段目ブロックの
底板の孔から前記充填材上にコンクリートを打設し、
二段目ブロックの間隔前面に表面被覆材を取り付け、二
段目U溝状ブロック内及び間隔部内に充填材を充填し、
その上段のブロックを重ねた後、上段ブロックの底板の
孔から前記充填材上にコンクリートを打設し、以下同様
に積重して法面を形成することを特徴とする法面保護工
の施工方法である。表面被覆材は例えば金網メッシュ、
丸太材などである。この施工方法では、コンクリートが
法面に露出する比率が非常に少なく、自然環境にマッチ
した景観を呈する。
【0007】前記U溝状ブロックの前面が鉛直面又は斜
面をなすブロックを用い、上段ブロックが順次後退して
階段状又は斜面の法面を形成するようにすると好適であ
る。この場合後退量を数種類とし、異なる法面勾配を形
成できるようにし、上下ブロックの後退量に合致する上
下係合連結キーを形成しておくとよい。
【0008】また、前記内法寸法と等しい間隔に代え
て、隣接ブロック間にカーブの曲率に対応して計算した
寸法の間隔を各段ブロック前端にあけ、さらに上下ブロ
ックの係合キー相互間に遊隙を設け、前記U溝状ブロッ
クを非平行に並列することによって曲線状の法面を容易
に形成することができる。この間隔は、基準となるブロ
ックの間隔を基に、カーブの曲率半径に比例する寸法計
算によって定めることができ、合理的に曲線の法面を形
成することができる。
【0009】前記充填材を充填しその上段のブロックを
重ねた後、上段ブロックの底板の孔から前記充填材上に
コンクリートを打設することとしたので、上段ブロック
の底板と下段充填材との間の隙間がなくなる。従って、
上段ブロックに充填材を充填したときに上段ブロックの
底板の曲り等を生ずることなく、上下段間を強固に結合
することができ、法面の安定性の確保に寄与する。
【0010】なお、つなぎ材で隣接ブロック同士を結合
することとすればブロックの間隔を自動的に位置決めす
ることができ好適である。また、この結合材がブロック
の横つなぎ材となり、地震や地盤変動等に対してブロッ
クのずれを生じない強固な法面を形成することができ好
適である。さらに、前記U溝状ブロックは両側壁の上端
に突起を設け、底板に切欠きを設けたブロックとし、上
下ブロックを係合する連結キーを形成し、係合キー相互
間に遊隙を設けたブロックであると好適である。
【0011】
【発明の実施の形態】まず本発明に用いるブロックにつ
いて説明する。図3、図4にU溝状のブロック10の例
を示した。ブロック10は、底板11とその両側部に立
設した側壁12とから構成され、全体としてU溝状をな
している。側壁12の前端13(ブロックの前面)は、
底板11に対し図3に示すように、使用する擁壁面の法
勾配に応じて傾斜させてもよく、図4に示すように鉛直
面としたものでもよい。
【0012】側壁12の上面には、突起14を設け、底
板11には下段のブロックの側壁上面の突起と係合する
切欠き15を設け、突起14と切欠き15が互いに噛合
結合する係合キーを形成してある。突起14と切欠き1
5の係合部は、遊隙を有するように形成しておく。この
遊隙は後述するように法面が曲線である場合にも施工に
対応できるようにするためである。通常、法面が平面的
に曲線である場合の曲率半径は20m以上のことが多い
ので、外カーブ又は内カーブのそれぞれの曲線半径が2
0mの場合に対応できるような大きさの余裕を突起14
と切欠き15の係合部に形成しておくと、直線施工、曲
線施工ができ、1種類のブロックで対応することができ
る。
【0013】ブロックの側壁や底板にスリットや孔を設
けておくとブロック内部の水の滞留を防ぐことができる
と共に、ブロック内部の充填材の空間に生息する小動物
が自由に移動できるので、生態系への配慮という点から
好適である。底板にスリットや孔を設ける場合は、充填
材が落下しないような大きさにする必要がある。
【0014】ブロックの前面に取り付ける表面被覆材2
0の例を図5、図6に示した。図5はメッシュ材21を
示している。メッシュ材21としては、金属製、FRP
製、合成繊維製等の網あるいはエキスパンドメタル等を
用いることができる。メッシュ材21の代わりに、図6
に示すような丸太材、角材等の木材22を設置してもよ
い。木材22は多数の丸太材、角材等を並列しこれらに
長ボルト23を串刺しに通して連結し、パネル状にした
ものとするのがよい。図7、図8はブロック10の前面
にメッシュ材21を取り付けたもの、図9、図10は木
材22を取り付けたものを示している。メッシュ材21
又は木材22は、予めコンクリート製品工場でブロック
前面に取り付けておいてもよいし、現場で法面にブロッ
クを施工する時に取り付けてもよい。施工現場は一般に
作業条件が悪いので、コンクリート製品工場で取り付け
ておくことが好ましい。メッシュ材21又は木材22の
ブロック10への取り付は、例えばブロック10にイン
サート金具を埋め込んでおき、このインサート金具にボ
ルトで取り付けるか、メッシュ材の端部をブロック10
のコンクリート中に埋め込むか、ビニロンロープで縛り
付けるとよい。ビニロンロープで縛りつける場合、ブロ
ックにロープを通す孔を設けておくか、取り付フックを
埋設しておくとよい。ビニロンロープは水に濡らすと収
縮する性質のものを使用し、縛り付けた後水に濡らすこ
とによって、メッシュ材の固定を確実にすることができ
る。ビニロンロープは濡らしたときに長さが20〜50
%縮むものがよい。
【0015】側壁前端を底面に対し垂直としたブロック
を用いて、図2(e)に示すように積み重ねると、小段
ができるのでそこに土壌を入れてもよく、河川護岸にお
いては洪水時などに土壌が自然堆積するので、植生に好
適な環境をつくることができる。また、ブロックによっ
て法面を施工する時に作業員が小段を利用できるので、
作業しやすくなる。側壁にはブロックの運搬や施工のと
きに使用する吊孔を設けてもよい。吊孔に鋼管等を通す
ことで容易に吊り上げることができる。
【0016】図1、2は本発明の施工手順(直線の法面
施工の場合)を示す説明図である。施工現場の法面状況
に応じて、通常の方法で土工及び基礎工等の工事を行っ
た後、以下に述べる手順で法面保護工を構築する。
【0017】(a)一段目のブロック10aを据え付け
る。
【0018】図1(a)に示すように、一段目のブロッ
ク10aはブロック10a相互間にブロック10aの内
法寸法と等しい間隔をあけて、並列に配置する。これ
は、後述のように、一段目の隣接ブロックの側壁上に丁
度2段目のブロックを載せられるように、ブロックの内
法寸法と等しい間隔を設けて据え付けるのである。
【0019】(b)一段目のブロック10aの前面及び
ブロック10a相互間の前面に、図1(b)に示すよう
に、メッシュ材21又は木材22を取り付ける。図1
(a)に示すように、予め、コンクリート製品工場でブ
ロック10の前面にメッシュ材21又は木材22が設置
されている場合は、ブロック10a相互間の前面だけに
取り付ける。その場合は、ブロック10aの前面に既に
取り付けられているメッシュ材21の端部に、クリッ
プ、Uボルト、ロープ、鋼線などで固定するのがよい。
次に、図示省略しているが、ブロック10aの背面に仕
切り板等を設置する。河川護岸などでは、必要に応じて
仕切り板とブロックとの間に吸出し防止材を設置する。
ブロック10aの内部及びブロックと相互間の空間部に
は充填材を、仕切り板の背面側には裏込め材を充填す
る。充填したら、仕切り板を抜き取る。充填材として
は、栗石、コンクリート廃材、砕石、土壌あるいはこれ
らが混合されたものを使用するとよい。
【0020】(c)二段目のブロック10bを据え付け
る。
【0021】図1(c)に示すように、一段目に据え付
けたブロック10aの右側壁上に二段目のブロック10
bの左側壁が載り、一段目に据え付けたブロック10a
の左側壁上に二段目のブロック10bの右側壁が載るよ
うにして、一段目ブロック10aと二段目ブロック10
bを千鳥状に配置するように、順次据え付ける。また、
一段目ブロック10aの側壁上面の突起14と、二段目
ブロック10bの底板11の切欠き15を係合させて据
え付ける。法面の両端部には、図11、12に示すよう
な底板11と一方の側板12を有するL字状のブロック
16を据え付ける。
【0022】(d)法面の両端部のL字状のブロック1
6の据付完了を、図2(d)に示した。
【0023】一段目のブロック10aの突起14を二段
目のブロック10bの切欠き15に係合させると、切欠
き15と突起14との間に隙間ができるので、その隙間
にモルタルやコンクリート等を充填するのがよい。そう
することによって、上下ブロック同士のガタツキがなく
なり、上下ブロック同士の一体性が増す。
【0024】(e)二段目ブロック10bの前面に、メ
ッシュ材21又は木材22を取り付ける。図1(e)は
取り付けた状態を示している。次に、二段目のブロック
10b内に充填材を充填する。
【0025】(f)以下、上記(b)〜(e)と同様の
工程を繰り返して三段目以降のブロックを積重し、所定
の高さまでの法面保護工の施工を行う。図13、14は
完成した法面の正面図及びそのA−A矢視断面図であ
る。正面の表面被覆材を省力して示してあるが、コンク
リートの露出比率が小さい法面を造成することが可能と
なった。
【0026】図15は本発明のブロック10の底板11
に上下に貫通する開口部17を設けたものを示してい
る。この開口部17は図16に示すように、上方が拡大
したテーパ孔とするのがよい。
【0027】本発明のブロックで法面を形成するときの
正面図を図17に示した。図17に示すように、ブロッ
ク10bの底板にブロック10b内に充填した充填材
(胴込め材)の重量が作用する。底板11とその下の充
填材31との間に空間ができると底板11に大きな曲げ
モーメントが発生するため、底板11の厚さを厚くしな
ければならない。この対策として、底板に開口部17を
設け、この開口部17から図18に示すように、コンク
リート又はモルタル32を注入する。注入した部分では
下方の充填材31と底板11との間に隙間が無くなるの
で、底板11に生ずる曲げモーメントは小さくなり底板
11の厚さを薄くすることができる。開口部17の大き
さはブロック10の大きさにもよるが10〜30cm角
とし、1〜3個を設けるのがよい。また、開口部17は
上方が幅広のテーパを付与しておくと、打設コンクリー
ト又はモルタル32が底板11と一体になって上方の充
填材に対して抵抗するので好適である。
【0028】図19は図1(a)に示す状態に隣接ブロ
ック10同士を間隔を開けて配設したとき、隣接するブ
ロック10同士を連結する連結材41を設けることを示
している。図19は正面図、図20はその平面図であ
る。連結材41はブロック10同士の間隔を確保すると
共に、地盤の不同沈下又は地震発生時にブロック10同
士の移動を阻止し、安定した構造となる。連結材41の
材質は鋼材、FRP、合成繊維、コンクリート棒などを
用いることができる。連結材41は、長さを調整するこ
とができるようにしてもよい。例えば図19のB部詳細
図を図21に示した。連結材41は2本の長尺ボルト4
2とし、カップラ43で結合する。このとき長尺ボルト
42のねじを互いに逆ねじとしておき、カップラ43を
捻回すると距離が伸縮する、ターンバックル方式として
もよい。連結材41のブロック10への取り付けは、ブ
ロックの側壁12に貫通孔を設けておき、上記のよう
に、この孔に長ねじボルトを通して、ねじをカップラ4
3でつなぐとよい。側壁にインサート金具を埋め込んで
おき、このインサート金具に連結材を取り付けてもよ
い。また、側壁に貫通孔を設け、連結材41としてロー
プやワイヤを用いて連結してもよい。
【0029】次に、法面が曲線である場合の施工につい
て説明する。図22は外カーブの曲線の法面の施工を示
すもので、一段目のブロック10aを、法面の前面が曲
線50に合致するように非平行に並べた図、及びその上
に載置すべき二段目のブロック10bを、載置したとき
の配列姿勢で同一平面に並べて描いた説明図である。こ
の場合、一段目の隣接ブロック10aはカーブの曲率に
対して計算した寸法の間隔を隣接するブロック同士の前
端の間隔として、カーブに合わせてブロックを配置す
る。二段目のブロック10bは切欠き15がこの突起1
4と係合するように一段目ブロック10a上に載置す
る。図23はこのときの一段目ブロックの突起14と二
段目のブロックの切欠き15との係合状態を示す平面図
である。突起14と切欠き15は斜めになって係合する
のでその分の余裕を予め付与した大きさに形成してお
く。法面形成の手順は、この点を除けば図1、2を参照
して既に説明した手順と同様である。このように曲線法
面の形成が容易にできる。
【0030】図24、25は、法面が曲線である場合
に、隣接ブロック間の間隔をカーブの曲率に対して計算
する寸法の求め方を説明する説明図で、1段目からN段
目までの各段のブロック配列を同一平面上に配列して示
した図である。図24に示すように曲線50で示す外カ
ーブをなす法面では下から2段目のブロック10の前端
部の間隔51がブロック10の内法寸法と一致するよう
にし、これ以外の段は、この2段目のブロック10の曲
線52の曲率半径と各段の曲線の曲率半径との比を乗じ
た寸法とする。図25に示すように曲線60で示す内カ
ーブをなす法面では、最上段(N段)より1段下の段
((N−1)段)のブロック10の尾端部の間隔61が
ブロック10の内法寸法と一致するように定め、これを
基にして各段のブロックの前端部の間隔を計算によって
定める。曲線62の曲率半径は、法面の形状とブロック
の段数とを用いて曲線60から簡単に求めることができ
る。
【0031】次に図26は、本発明の別の実施例を示す
もので、表面被覆材が材木22の場合にメッシュ材21
を用いたブロックと組合わせる列を示したものである。
木材はメッシュ材21の存在する部分に隣接木材との継
目を設けるようにし、強度的に配慮したものとするのが
よい。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、ブロックとブロックと
の間に間隔をあけて、その間隔にはメッシュ材を設置す
るだけなので、法面表面に露出するコンクリートの面積
比率が著しく小さくなる。メッシュ材を設けた従来のブ
ロックを使用した場合は、開口率(法面全体の面積から
表面に露出しているコンクリートの面積を差し引いたも
のを、全体の面積で除した値の百分率)が精々60%程
度であったが、本発明では85%の開口率が得られた。
その結果、法面は人工的な雰囲気が払拭され、周囲の自
然環境とマッチする景観が得られる。
【0033】ブロックとブロックとの間は、メッシュ材
又は木材を設置するだけなのでブロックの使用個数が少
なく、また、ブロックの形状がU溝状で単純であるた
め、型枠費が安価で製造が容易で、ブロックの価格が安
くなり、経済的である。
【0034】ブロック内の充填材の重量がブロックの底
面に作用するため、法面の安定計算において、充填材重
量が背面土圧に抵抗する壁体重量の一部となる。また、
ブロックとブロックとの間の隙間に充填された充填材の
重量も、充填材の下のブロックの底面に作用するので、
背面土圧に抵抗する壁体重量の一部となる。このよう
に、充填材がブロックと一体的になって背面土圧に抵抗
するため、発生する背面土圧等が大きい現場でも、控寸
法が比較的小さいブロックで対応することができるので
極めて経済的である。
【0035】曲線施工の場合は、ブロックとブロックと
の間に施工するメッシュ材又は木材の寸法を曲線半径に
応じて変更するだけでよく、ブロックの形状を変更する
必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の工程を示す説明図である。
【図2】実施例の工程を示す説明図である。
【図3】U溝状ブロックの斜視図である。
【図4】U溝状ブロックの斜視図である。
【図5】メッシュ材の斜視図である。
【図6】木材の斜視図である。
【図7】U溝状ブロックの斜視図である。
【図8】U溝状ブロックの斜視図である。
【図9】U溝状ブロックの斜視図である。
【図10】U溝状ブロックの斜視図である。
【図11】L字状ブロックの斜視図である。
【図12】L字状ブロックの斜視図である。
【図13】実施例のブロックを施工した法面の正面図で
ある。
【図14】図13のA−A矢視図である。
【図15】実施例のブロックの平面図である。
【図16】実施例のブロックの正面図である。
【図17】実施例のブロックの積重工程の正面図であ
る。
【図18】図17の部分拡大図である。
【図19】法面形成時の正面図である。
【図20】法面形成時の平面図である。
【図21】図19の部分拡大図である。
【図22】曲線法面施工の説明図である。
【図23】係合キーの係合の説明図である。
【図24】カーブに対応する間隔計算の説明図である。
【図25】カーブに対応する間隔計算の説明図である。
【図26】別の実施例の施工の説明図である。
【符号の説明】
10(10a、10b、10c) (U溝状の)ブロ
ック 11 底板 12 側壁 13 前端 14 突起 15 切欠き 16 L字状のブロック 17 開口部 20 表面被覆材 21 メッシュ材 22 木材 23 長ボルト 31 充填材 32 コンクリート又はモルタル 41 連結材 42 長尺ボルト 43 カップラ 50 曲線 51 間隔 52 曲線 60 曲線 61 間隔 62 曲線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村治 太朗 東京都新宿区新宿2丁目3番10号 新宿 御苑ビル 三菱マテリアル建材株式会社 内 (56)参考文献 特開 平11−21921(JP,A) 特開 平9−3933(JP,A) 特開 平9−302643(JP,A) 実開 平6−71539(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02B 3/14 E02D 29/02 311 E02D 17/18 E02D 17/20

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前面に表面被覆材を備え、底板と両側壁
    とから成るU溝状ブロックを、その内法寸法と等しい間
    隔を側面に交互にあけて並列設置し、該間隔前面に表面
    被覆材を取り付け、U溝状ブロック内及び間隔部内に充
    填材を充填し、前記間隔部上に二段目の同一ブロックを
    重ね、二段目ブロックの底板の孔から前記充填材上にコ
    ンクリートを打設し、該二段目ブロックの間隔前面に表
    面被覆材を取り付け、二段目U溝状ブロック内及び間隔
    部内に充填材を充填し、その上段のブロックを重ねた
    後、上段ブロックの底板の孔から前記充填材上にコンク
    リートを打設し、以下同様に積重して法面を形成するこ
    とを特徴とする法面保護工の施工方法。
  2. 【請求項2】 前記U溝状ブロックの前面が鉛直面又は
    斜面をなすブロックを用い、上段ブロックが順次後退し
    て階段状又は斜面の法面を形成することを特徴とする請
    求項1記載の法面保護工の施工方法。
  3. 【請求項3】 前記内法寸法と等しい間隔に代えて、隣
    接ブロック間にカーブの曲率に対応して計算した寸法の
    間隔を各段ブロック前端にあけ、さらに上下ブロックの
    係合キー相互間に遊隙を設け、前記U溝状ブロックを非
    平行に並列することを特徴とする請求項1又は2記載の
    法面保護工の施工方法。
  4. 【請求項4】 つなぎ材で隣接ブロック同士を結合する
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の法面保
    護工の施工方法。
  5. 【請求項5】 前記U溝状ブロックは両側壁の上端に突
    起を設け、底板に切欠きを設けたブロックとし、上下ブ
    ロックを係合する連結キーを形成し、係合キー相互間に
    遊隙を設けたブロックであることを特徴とする請求項1
    〜4の何れかに記載の法面保護工の施工方法。
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JP7450459B2 (ja) 2020-06-01 2024-03-15 Jfe建材株式会社 篭体及び土留め構造

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