JP3357413B2 - 地上コイルの取付構造 - Google Patents

地上コイルの取付構造

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JP3357413B2
JP3357413B2 JP05575193A JP5575193A JP3357413B2 JP 3357413 B2 JP3357413 B2 JP 3357413B2 JP 05575193 A JP05575193 A JP 05575193A JP 5575193 A JP5575193 A JP 5575193A JP 3357413 B2 JP3357413 B2 JP 3357413B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気浮上式鉄道の軌道
に設けられる地上コイルの取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】超伝導磁気浮上式鉄道の軌道に設けられ
る地上コイルは、車体の浮上、推進等を行なう複数のコ
イルから構成され、特に、側壁浮上方式の場合、これら
の地上コイルは、コンクリート等の材料よりなる軌道構
造物(以下、構造物と称する)の側壁に重ね合わされて
取り付けられる。
【0003】ここで、従来の地上コイルの取付構造を図
面に基づいて説明する。図14に示す様に、車体Mが移
動する軌道Tは、複数の構造物P3が接続されて延設さ
れている。また、図15(a)のA−A断面図及び
(b)の正面図に示す様に、構造物P3の側壁P3aに
は、地上コイルP4として、車体Mの浮上を行なう浮上
コイル部P5と、車体Mの推進を行なう表推進コイル部
P7及び裏推進コイル部P9とが3層に重ね合わされて
固定されている。尚、図15(b)では、表推進コイル
部P7を右下がりの斜線で、裏推進コイル部P9を右上
がりの斜線で示している。
【0004】そして、この浮上コイル部P5、表推進コ
イル部P7及び裏推進コイル部P9は、図16の分解図
にて上下方向にずらして示す様に、構造物P3の側壁P
3aの全体にわたって等間隔に配置されている。ここ
で、浮上コイル部P5は、図17(a)に示すように、
アルミニウム等の導体よりなる4つのロの字形の浮上コ
イル5a(導体量はすべて同じである)を、合成樹脂
等の絶縁材料で覆って略正方形板状としたものである。
【0005】また、表推進コイル部P7は、図18
(a)に示すように、長円形の推進コイル7aを絶縁
材料で覆ったものである。更に、裏推進コイル部P9
は、図16に示すように、標準推進コイル部P9aと、
構造物P3の端部P3に設けられる小型の端部推進コ
イル部P9bよりなる。ここで、標準推進コイル部P9
aは、図18(a)の表推進コイル部P7と同じもので
ある。また、端部推進コイル部P9bは、図1(b)
に示す様に、ロの字形の推進コイル部P9cが絶縁材料
にて覆われたものであるが、基本的な構造は表推進コイ
ル部P7と同じである。
【0006】そして、これらの地上コイルP4は、図1
5(a)及び(b)に示す様に、構造物P3の壁面P3
aに固定されている。即ち、側壁3a側から、裏推進
コイル部P9及び表推進コイル部P7が順に重ね合わさ
れ、取付ボルトB2によって、表推進コイル部P5の内
側にて側壁P3aに固定されている。また、浮上コイル
部P5は、両推進コイル部P7,P9の上(外側)に重
ねられ、取付ボルトB1によって側壁P3aに固定され
ている。
【0007】ところで、図16に示すように、構造物P
3の端部P3b同士が接続される継目部P15は、構造
物P3の伸縮吸収のために空隙部分とされ(あるいはゴ
ム等の変形可能な材料が充填され)、その継目長さJ
は、通常20mm程度の一定の値とされている。しか
し、例えば構造物P3が高架橋P3´(図14参照)等
と接続される場合は、継目長さJが100mmを越える
ことがある。よってこの場合は、構造物P3の長さLを
継目長さJの増加に合わせて若干縮める必要があり(こ
の場合の端部P3bを特殊端部と称する)、これに伴っ
て、端部P3b側の浮上コイル部P5bには、図17
(a)に示した通常の浮上コイル部P5に代えて、図1
7(b)に示す特殊端部浮上コイル部P5´が設置され
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この特
殊端部浮上コイル部P5′を使用すると、下記の様な問
題があり必ずしも好ましくない。前記特殊端部浮上コイ
ル部P5′は、構造物P3の長さLを減じた分だけ浮上
コイル部P5(横幅W)に比べて横幅W′が短くされ、
これに伴って、端部P3b側(この場合は左側)のコイ
ルP5´aLの導体幅FLは、右側のコイルP5´aR
の導体幅FRより短くされている。このコイルP5´a
Lの導体幅FLを短くする理由は、図15(a),
(b)及び図17(b)に示す様に、両推進コイル部P
7,P9の取付ボルトB2を、コイルP5´aLの内側
の(取付孔Hを設けた)所定位置に取り付けなければな
らないためである。
【0009】ところが、端部P3側の浮上コイルP5
´aLの導体幅FLが短くされ、その結果として導体量
が少なくなると、この部分のみ浮上力及び案内力が低下
し、乗心地が悪化したり、車上に搭載する超伝導磁石に
悪影響与える等の問題があった。
【0010】しかしながら、浮上コイルP5´aLの位
置を、その導体量を減少させずに変更することは、両推
進コイル部P7,P9の取付ボルトB2が立体的な障害
となるため、不可能であった。つまり、前述のように、
両推進コイル部P7,P9を取り付けるための取付孔H
を所定位置に設けなければならず、図15(a)にしめ
すように、この取付孔Hに嵌挿される取付ボルトB2が
浮上コイル部P5側に突出して邪魔になるので、浮上コ
イルP5´aLの位置を自由に変更することができない
からである。
【0011】本発明は、前記課題を解決するためになさ
れ、構造物の長さや継目長さに応じて、浮上コイル部の
浮上コイル位置を、その導体量を減少させることなく自
由に変更することのできる地上コイルの取付構造を提供
することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の請求項1の発明は、磁気浮上式鉄道の車体を推進させ
るための推進コイルを内蔵した推進コイル部と、前記車
体を浮上させるための浮上コイルを内蔵した浮上コイル
部とからなる地上コイルを、該浮上コイル部が表面側に
位置するように軌道構造物の壁面に重ねて取り付ける地
上コイルの取付構造において、前記壁面と前記浮上コイ
ル部との間に、前記推進コイル部を収納して保持する保
持部を有する保持部材を設け、該推進コイル部を保持し
た保持部材を前記壁面と前記浮上コイル部との間で固定
し、 前記軌道構造物の壁面の長手方向の端部には、該軌
道構造物の長手方向の長さに応じて、前記浮上コイルの
内蔵位置を、コイル導体量を減じることなく変更した特
殊端部浮上コイル部を取り付けることを特徴とする地上
コイルの取付構造を要旨とする。
【0013】
【0014】更に、請求項の発明は、前記推進コイル
部を、前記保持部材と前記浮上コイル部とで挟持して前
記軌道構造物の壁面に取り付けることを特徴とする前記
請求項1記載の地上コイルの取付構造を要旨とする。
【0015】また、請求項の発明は、前記推進コイル
部を、前記保持部材と前記軌道構造物の壁面とで挟持し
て該壁面に取り付けることを特徴とする前記請求項1記
載の地上コイルの取付構造を要旨とする。
【0016】更に、請求項の発明は、前記保持部材を
前記浮上コイル部とともに固定部材にて前記軌道構造物
の壁面に固定することを特徴とする前記請求項1〜3の
いずれか記載の地上コイルの取付構造を要旨とする。
【0017】
【作用】前記構成を有する請求項1の発明の地上コイル
の取付構造においては、軌道構造物の壁面と浮上コイル
部との間に、推進コイル部を収納して保持する保持部を
有する保持部材を設け、推進コイル部を保持したこの保
持部材を壁面と浮上コイル部との間で固定する。したが
って、推進コイル部を壁面に対して直接ボルト止めする
必要がなく、推進コイル部の取付ボルトが浮上コイル部
の浮上コイルと立体的に干渉しないため、軌道構造物の
長さに応じて、浮上コイル部の浮上コイルの位置を、そ
のコイル導体量を減らすことなく自由に変更することが
できる。
【0018】また、請求項の地上コイルの取付構造に
おいては、軌道構造物の壁面の長手方向の端部に、浮上
コイルの内蔵位置を、そのコイル導体量を減じることな
く変更した特殊端部浮上コイル部を取り付けている。よ
って、軌道構造物の端部にて浮上力が低下することはな
く、乗心地が向上するとともに、車体に搭載する超伝導
磁石に悪影響を及ぼさない。
【0019】更に、請求項の地上コイルの取付構造に
おいては、推進コイル部を、保持部材と浮上コイル部と
で挟持して軌道構造物の壁面に取り付けるので、その取
付構造が簡素化され、推進コイル部の取り付けが容易と
なる。その上、請求項の地上コイルの取付構造におい
ては、推進コイル部を、保持部材と軌道構造物の壁面と
で挟持して取り付けるので、請求項2と同様に、その取
付構造が簡素化され、推進コイル部の取り付けが容易と
なる。
【0020】また、請求項の地上コイルの取付構造に
おいては、保持部材を浮上コイル部とともに共通の固定
部材にて軌道構造物の壁面に固定するので、用いる固定
部材の数を減らすことができ、その取付構造が簡素化さ
れ、取付作業の工数も低減される。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。ここで、図1(a)は、地上コイルを軌道構造物
の側壁に取り付けた状態を示す正面図、図1(b)はそ
のA−A端面図、図2はそのB−B端面図を示す。
【0022】図1及び図2に示す様に、実施例の地上コ
イルの取付構造においては、超伝導磁気浮上式鉄道の軌
道構造物3(以下、構造物3と称する)の側壁3aに、
地上コイル4として、車体Mの浮上を行う略正方形板状
の浮上コイル部5と、車体Mの推進を行なう環状の表推
進コイル部7及び裏推進コイル部9が3層(図1(b)
参照)に重ね合わされて取り付けられている。また、図
1(b)に示す様に、側壁3aと浮上コイル部5との間
には、両推進コイル部7,9を保持するスペーサ10が
設けられており、このスペーサ10は、浮上コイル部5
とともに、取付ボルトBにて側壁3aに固定されてい
る。そして、表推進コイル部7及び裏推進コイル部9
は、側壁3aに対して直接ボルト止めされることなく、
浮上コイル5とスペーサ10とで挟持されて固定されて
いる。尚、図1(a)では、表推進コイル部7を右下が
りの斜線で、裏推進コイル部9を右上がりの斜線で示し
ている。
【0023】また、図3は、構造物3全体における地上
コイル4の配置を示す分解正面図(浮上コイル部5,表
推進コイル部7,裏推進コイル部9を上下にずらして示
した正面図)である。この図に示す様に、これらの地上
コイル4は、構造物3の側壁3a(長さL:例えば1
2.58m程度)の長手方向にわたって一定間隔で配置
されている。そして、複数の構造物3が、長手方向の端
部3b同士で接続されて、軌道が延設される。尚、接続
の継目15(継目長さJ:通常20mm程度)は、構造
物3の伸縮を吸収できるように隙間とされている。
【0024】次に、地上コイル4を構成する各コイル部
及びスペーサ11について詳細に説明する。浮上コイル
部5は、図4(a)に示す様に、例えばアルミニウム等
の導体からなる4つのロの字型の浮上コイル5a(導体
量はすべて同じである)を、合成樹脂等の絶縁体にて覆
って略正方形の板状としたものであり、その周囲部分及
び中央部分には、取付ボルトBが通されるボルト孔Hが
穿設されている。また、その下部に設けられた2つの突
出部5cからは、コイル5aと電気的に接続されるケー
ブル5dが延出している。
【0025】そして、図3に示すように、通常の場合
は、構造物3の側壁3aに、上述の浮上コイル部5が複
数並べて取り付けられるが、構造物3の継目15の長さ
Jを通常より長くする場合(例えば20mmから60m
m程度に変更する場合)は、構造物3の長さLを継目長
さJの増加に合わせて若干縮める必要があり(この場合
の端部3bを特殊端部と称する)、これに伴って、端部
3b側の浮上コイル部5bには、図4(a)に示した通
常の浮上コイル部5に代えて、図4(b)に示す特殊端
部浮上コイル部5´が設置される。
【0026】この特殊端部浮上コイル部5´は、通常用
いられる浮上コイル部5とほぼ同じ構造であるが、構造
物3の長さLを縮めた分だけ、端部3b側(この場合は
左側)の浮上コイル5´aLと右側の浮上コイル5´a
Rとの間隔D´が通常の浮上コイル部5(間隔D)より
狭く、その分だけ横幅W´が浮上コイル部5の横幅Wよ
り短くなっている。尚、浮上コイル5´aL,5´aR
の導体幅F´は、浮上コイル部5の浮上コイル5aの導
体幅Fと同じである(即ち、導体量はすべて同じであ
り、端部3b側の浮上コイル5´aLは、標準導体量が
確保されている)。
【0027】尚、本実施例における浮上コイル部5及び
特殊端部浮上コイル部5´は、浮上作用だけではなく、
車体Mを軌道の中心に復元させる案内力をも発生させる
ものである。また、図5(a)に示す様に、表推進コイ
ル部7は、長円形の推進コイル7aを絶縁材料で覆った
ものであり、その下部より、推進コイル7aに電力(三
相交流)を供給するためのケーブル7cが延出してい
る。
【0028】一方、図3に示す様に、裏推進コイル部9
には、構造物3の端部3b側に設置される端部推進コイ
ル部9bと、その他の部分に配設される標準推進コイル
部9aがある。このうち標準推進コイル部9aは、前述
の表推進コイル部7(図5(a)参照)と全く同じもの
である。一方、図5(b)に示す様に、端部推進コイル
9bは、略ロの字形の推進コイル9cが絶縁体にて覆わ
れたものであるが、基本的な構成は表推進コイル部7と
ほぼ同じである。尚、これらの表推進コイル部7(標準
推進コイル部9a)及び端部推進コイル部9bには、ボ
ルト止め用の取付孔は設けられていない。
【0029】次に、スペーサ10について詳細に説明す
る。図2に示す様に、スペーサ10は、構造物3の端部
3b側に配置される端部スペーサ12と、その他の部分
に配置される標準スペーサ11の2種類がある。まず、
標準スペーサ11を図6〜図10に基づいて説明する。
図6は、標準スペーサの正面図、図7(a)は同A−A
断面図、(b)は同B−B断面図、図8(a)は同C−
C断面図、(b)は同D−D断面図、図9は同E−E断
面図、図10は同F−F断面図である。
【0030】図6等に示す様に、標準スペーサ11は、
FRP等を凹凸状に成形加工したものであり、裏推進コ
イル部9の標準推進コイル部9a及び表推進コイル部7
(2点鎖線で示す)を嵌め込んで保持する断面略コの字
型の凹部11cが設けられている(図7(a)等の断面
図参照)。この凹部11cの深さD(図7(a)参照)
は、表推進コイル部7と裏推進コイル部9を積み重ねた
厚みとほぼ等しいが、図6に示す様に、凹部11cの
内、表推進コイル7の湾曲端部7e及び中央部7fが位
置する凹部11e,11fは、深さがおよそ半分(D/
2)となっている。また、凹部11cの底部の内、表推
進コイル7と裏標準推進コイル9aとが交差する位置の
底部11dは、板の厚みがやや増すように隆起している
(図10参照)。
【0031】そして、図6に示す様に、平板上の上辺部
11i及び下方に突出する2つの脚部11o,11pに
は、浮上コイル部5の取付孔Hに合わせて取付孔11h
が設けられており、ボルトBにて浮上コイル部5ととも
に側壁3aに固定することができる。また、表推進コイ
ル部7と裏推進コイル部9とで囲まれた凸部11j〜1
1nにも、同様に取付孔11hが設けられるとともに、
開口部11q〜11uが設けられ、浮上コイル部5の裏
面の突起5fや側壁3aの突起3c(図1(b)参照)
が嵌入する。尚、上辺部11には、上述の取付孔11
hとは別に、標準スペーサ11を浮上コイル部5に直接
固定するための取付孔11h´が設けられ、予め標準ス
ペーサ11を浮上コイル部5に組み付けた状態で、構造
物3の側壁3aに取り付けることができる。
【0032】次に、端部スペーサ12を、図11〜図1
3に基づいて説明する。ここで、図11は端部スペーサ
12の正面図、図12(a)は同A−A断面図、図12
(b)は同B−B断面図、図13(a)は同C−C断面
図、図13(b)は同D−D断面図である。
【0033】図11に示すように、端部スペーサ12
も、標準スペーサ11と同様にFRPを成型加工したも
のであり、裏推進コイル部9の端部推進コイル部9bと
表推進コイル部7とを収納・保持する凹部12c(深さ
D)が設けられている。また、この凹部12cの内、表
推進コイル7の湾曲部7e及び中央部7fが位置する凹
部12e,12fは、深さがおよそ半分(D/2)とさ
れている。また、凹部1cの底部の内、端部推進コイ
ル9bの四隅が位置する底部12dは、前述の標準スペ
ーサの底部11dと同様に板厚がやや増すように隆起し
ている(図13参照)。
【0034】そして、平板上の上辺部12i及び下方に
突出する2つの脚部12o,12pは、浮上コイル部5
の取付孔Hに対応する取付孔12hが設けられている。
また、凸部12j〜12lにも、標準スペーサ11と同
様に取付孔12hが設けられるとともに、開口部12q
〜12sが設けられている。
【0035】ここで、図1及び図2に戻り、これらの地
上コイル4及びスペーサ10の取付構造を詳細に説明す
る。図1(b)に示す様に、構造物3の壁面3aには、
端部スペーサ12の凹部12cの形に合わせて凹部3d
が設けられており、この凹部3dに合わせて端部スペー
サ12が配置されている。そして、端部スペーサ12の
凹部12cには、裏推進コイル9の端部推進コイル部9
bと表推進コイル部7が嵌め込まれて保持されている。
更に、表推進コイル部7の上から浮上コイル部5が重ね
られ、端部スペーサ12とともに、取付ボルトBにて側
壁3aに固定されており、表推進コイル7及び端部推進
コイル部9bは、端部スペーサ12の凹部12cと浮上
コイル部5とで挟まれて保持され、壁面3aに取り付け
られている。つまり、表推進コイル部7と端部推進コイ
ル部9bは、側壁3aに対して直接ボルト止めされるこ
となく固定されている。
【0036】以上、端部スペーサ12の部分の端面図
(図1(b))に基づいて取付構造を説明したが、標準
スペーサ11によって取り付けられている部分も同様な
取付構造である。即ち、図6に示すように、表推進コイ
ル部7と裏推進コイル部9の標準推進コイル部9aと
が、標準スペーサ11の凹部11cに嵌め込まれ、図2
に示すように、2つの浮上コイル部5,5と標準スペー
サ11が重ね合わされる。そして、図1(a)に示す様
に、浮上コイル部5,5が標準スペーサ11とともに取
付ボルトBにて側壁3aに固定され、両推進コイル部
7,9は標準スペーサ11と浮上コイル部5,5とで挟
持されて固定される。
【0037】以上詳述した様に、本実施例の地上コイル
の取付構造では、スペーサ10を用いることによって、
表推進コイル部7及び裏推進コイル部9を直接側壁3a
にボルト止めすることなく取り付けることができる。よ
って、必要に応じて構造物3の長さLを縮めるばあいに
も、推進コイル部の取付ボルトが障害とならず、浮上コ
イル部5の浮上コイル5aの位置を、その導体量を減ら
すことなく自由に変更することができる。つまり、具体
的には、図4(b)に示した様な特殊端部浮上コイル部
5´を取り付けることができる。
【0038】したがって、構造物3の長さを縮めても、
その端部3bの浮上コイル5aの導体量が減少しないた
め、浮上力及び案内力が低下することはなく、乗心地が
向上し、車体Mに搭載する超伝導磁石に悪影響を及ぼさ
ないという顕著な効果を奏する。
【0039】また、本実施例の地上コイルの取付構造に
おいては、FRP等で寸法精度良く形成されたスペーサ
11と浮上コイル部5とで両推進コイル部7,9を挟持
して取り付けるので、各コイル部の取付位置、角度等を
高精度に調整して取り付けることができる。
【0040】以上実施例について説明したが、本発明は
上記実施例に限定されるものではなく、種々の態様で実
施し得る。例えば、上記実施例ではスペーサ10と浮上
コイル部5とで、両推進コイル部7,9を挟持したが、
側壁3aとスペーサ10とで両推進コイル部7,9を挟
持して取り付けてもよい。つまり、上記実施例とは逆
に、スペーサ10の凹部を側壁3a側に向けて固定して
もよい。
【0041】また、本実施例のようにスペーサ10と浮
上コイル部5とを共通の固定部材(取付ボルトB)で固
定するのではなく、別の固定部材を用いて個別に取り付
けてもよい。更に、推進コイル部を保持する保持部材と
しては、2つの部材よりなる保持部材にて推進コイル部
を挟んで包囲するように保持し、この保持部材を側壁3
aに固定してもよい。
【0042】
【発明の効果】以上の様に、本発明の地上コイルの取付
構造によれば、構造物の長さや継目長さに応じて、浮上
コイル部の浮上コイルの位置を、その導体量を減少させ
ることなく自由に変更することができるので、車両の乗
心地が低下せず、車上の超伝導磁石への影響も軽減でき
る。そして、構造物長さや継目長さの設計状の制約が緩
和され、地形や用地の状況による構造物設計の自由度が
大きくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の地上コイルの取付構造を示し、(a)
はその正面図、(b)はそのA−A端面図である。
【図2】実施例の地上コイルの取付構造を示すB−B端
面図である。
【図3】軌道構造物全体における地上コイルの配置を示
す説明図である。
【図4】実施例の浮上コイル部を示し、(a)は通常の
浮上コイル部の正面図、(b)は特殊端部浮上コイル部
を示す正面図である。
【図5】実施例の推進コイル部を示し、(a)は表推進
コイル部の正面図、(b)は裏推進コイル部用の端部推
進コイル部の正面図である。
【図6】実施例の標準スペーサの正面図である。
【図7】実施例の標準スペーサを示し、(a)はそのA
−A断面図、(b)はそのB−B断面図である。
【図8】実施例の標準スペーサを示し、(a)はそのC
−C断面図、(b)はそのD−D断面図である。
【図9】実施例の標準スペーサのE−E断面図である。
【図10】実施例の標準スペーサのF−F断面図であ
る。
【図11】実施例の端部スペーサを示し、(a)はその
正面図、(b)はそのA−A断面図である。
【図12】実施例の端部スペーサを示し、(a)はその
B−B断面図、(b)はそのC−C断面図である。
【図13】実施例の端部スペーサを示し、(a)はその
D−D断面図、(b)はそのE−E断面図である。
【図14】従来の超伝導磁気浮上式鉄道の軌道を示す説
明図である。
【図15】従来の地上コイルの取付構造を示す説明図で
ある。
【図16】従来の軌道構造物全体における地上コイルの
配置を示す説明図である。
【図17】従来の浮上コイル部を示す正面図である。
【図18】従来の推進コイル部を示す正面図である。
【符号の説明】
3…軌道構造部 3a…側壁 4…地
上コイル 5…浮上コイル部 5a…浮上コイル 7…表
推進コイル部 7a…推進コイル 9…裏推進コイル部 10…
スペーサ 11…標準スペーサ 12…端部スペーサ 11c,
12c…凹部 B…取付ボルト M…車体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−189902(JP,A) 特開 平6−136702(JP,A) 特開 平6−101202(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E01B 25/30 - 25/32

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気浮上式鉄道の車体を推進させるため
    の推進コイルを内蔵した推進コイル部と、前記車体を浮
    上させるための浮上コイルを内蔵した浮上コイル部とか
    らなる地上コイルを、該浮上コイル部が表面側に位置す
    るように軌道構造物の壁面に重ねて取り付ける地上コイ
    ルの取付構造において、 前記壁面と前記浮上コイル部との間に、前記推進コイル
    部を収納して保持する保持部を有する保持部材を設け、
    該推進コイル部を保持した保持部材を前記壁面と前記浮
    上コイル部との間で固定し、 前記軌道構造物の壁面の長手方向の端部には、該軌道構
    造物の長手方向の長さに応じて、前記浮上コイルの内蔵
    位置を、コイル導体量を減じることなく変更した特殊端
    部浮上コイル部を取り付ける ことを特徴とする地上コイ
    ルの取付構造。
  2. 【請求項2】 前記推進コイル部を、前記保持部材と前
    記浮上コイル部とで挟持して前記軌道構造物の壁面に取
    り付けることを特徴とする前記請求項1記載の地上コイ
    ルの取付構造。
  3. 【請求項3】 前記推進コイル部を、前記保持部材と前
    記軌道構造物の壁面とで挟持して該壁面に取り付ける
    とを特徴とする前記請求項1記載の地上コイルの取付構
    造。
  4. 【請求項4】 前記保持部材を前記浮上コイル部ととも
    に固定部材にて前記軌道構造物の壁面に固定することを
    特徴とする前記請求項1〜3のいずれか記載の地上コイ
    ルの取付構造。
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