JP3356309B2 - 高級脂肪酸塩石鹸 - Google Patents

高級脂肪酸塩石鹸

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、動植物油脂をケン化し
て得られる高級脂肪酸塩を必須成分とする高級脂肪酸塩
石鹸に関するものである。
【0002】
【従来の技術】石鹸などの界面活性剤含有組成物とし
て、生薬、漢方薬などの天然植物の抽出物を配合したも
のが知られている。
【0003】たとえば、特開昭60−13895号公報
には、アニオン界面活性剤にチンピ、セネガ、フェヌグ
リー、ジオウ、オウゴン、クジン及びセンキュウから選
ばれる植物の水もしくはアルコール又はこれらの混合物
による抽出物の1種又は2種以上を配合してなる低刺激
性界面活性剤組成物が示されている。このうちジオウに
ついては、30%エタノール水溶液による抽出物をLA
Sに種々の割合で配合したものの発赤度が調べられてお
り、またその30%エタノール水溶液による抽出物を配
合してスキンローションまたは練歯磨とした処方例が示
されている。
【0004】特開平2−111710号公報には、ニン
ジン、カンゾウ、センキュウ、オウレン、トウキ、シャ
クヤク、オウゴン、クジン、サイコ、ジオウのうちの少
なくとも一種以上の生薬を含み、この生薬が加熱処理さ
れた後配合されてなる化粧料組成物が示されている。こ
の化粧料組成物は、常法に従って、化粧クリーム、化粧
水、ヘアトニック、育毛剤、浴用剤、テンカ粉、石ケン
などの剤形とすることができるとされている。このうち
ジオウについては、その実施例4において、アルコール
エキスを用いている。
【0005】特開昭62−116520号公報には、セ
ンブリ、ジオウまたはカンゾウから、水とエタノールの
割合が1対1の混液を用いて得られた抽出物などからな
るテストステロン5α−リダクターゼ阻害剤が示されて
いる。この阻害剤は、服用又は外用形態となし、医薬
品、医薬部外品、化粧品の処方中に用い、男性型の禿
頭、粗毛症の治療に役立つとしている。
【0006】特開昭59−176203号公報には、ス
タキオースを皮膚化粧料の水性基材に配合して成る皮膚
化粧料が示されている。ここでスタキオースとは、アカ
ヤジオウまたはその同属植物の根の水溶性分画を精製し
て得られるオリゴサッカライドである。皮膚化粧料と
は、ローション類、クリーム類、乳液類またはパック類
である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】界面活性剤に配合する
植物抽出物の中には、上記のように種々の植物の抽出物
があるが、本発明者らの研究によれば、期待する使い心
地(使用時の感触)や薬効(アレルギー性皮膚病のある
人、皮膚に対する感受性の高い人に対する無刺激性、皮
膚に創傷があるときの止血効果、しもやけになりやすい
体質の人に対するしもやけ抑制効果、青白い体質の人や
冷え症に対する補血効果など)が充分には得られないと
いう限界があった。
【0008】本発明は、このような背景下において、従
来の植物抽出物を配合した界面活性剤含有組成物に比し
一段とすぐれた使い心地および薬効を有する高級脂肪酸
塩石鹸を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の高級脂肪酸塩石
鹸は、動植物油脂をケン化して得られる高級脂肪酸塩
必須成分として含有しかつ熟地黄の抽出物を含有してな
石鹸であって、石鹸全体に占める高級脂肪酸塩の割合
が50重量%以上で、熟地黄の抽出物の割合が0.002〜
10重量%であることを特徴とするものである
【0010】以下本発明を詳細に説明する。
【0011】本発明の高級脂肪酸塩石鹸は、高級脂肪酸
塩を必須成分として含有しかつ熟地黄の抽出物を含有し
てなる石鹸である。
【0012】ここで高級脂肪酸塩としては、牛脂、ヤシ
油、パーム油を代表とする動植物油脂をケン化して得ら
れる高級脂肪酸塩があげられる。
【0013】これらの高級脂肪酸塩は、それぞれ単独で
あるいは2種以上を組み合わせて用いられる。
【0014】一般に薬草に物理的作用を加えて(たとえ
ば酒で蒸したり、焼いたりする操作を施して)、その効
果・効能を強化したり、応用範囲を拡げることは、漢方
薬の世界では修治として行われる方法である。この修治
を行うことにより、その生薬の別の効能を引き出した
り、副作用を少なくすることができるので、その薬草と
は別の薬物としての取り扱いがなされる。たとえば、生
地黄を酒で蒸すと熟地黄となり、甘草という薬草をいぶ
ると灸甘草となり、人参を蒸して乾燥すると紅参とな
る。
【0015】漢方薬の世界では、生の地黄は清熱涼血薬
とされ、そのまま乾燥した乾地黄は涼血滋陰薬とされ、
熟地黄は補血滋陰薬とされている。すなわち、熟成させ
ることにより陰虚な人(体の弱い人)に適用できるよう
に改良するのである。そのため、古今の漢方薬学書には
必ず乾地黄、熟地黄と使い分けがされて記載されてい
る。そのことから、熟地黄の抽出成分は、乾地黄の抽出
成分とは薬効、薬能に大きな違いがある。
【0016】地黄はゴマノハグサ科アカヤジオウまたは
その近縁植物の根であり、修治の有無または仕方によ
り、生地黄、乾地黄、熟地黄の3つに分けられる。生地
黄は、根を生のまま日陰の砂地に貯えたもので、砂池と
も称し、薬用にする。生地黄は、冬期に変敗してぐちゃ
ぐちゃになるので、乾地黄を用いることが多い。乾地黄
は根を冬期に採掘して天日に乾かして作ったもので、暗
紫色である。熟地黄は、典型的には、採掘した地黄を良
質の酒でかきまぜ、縮砂の末を少し入れてかきまぜ、柳
の木のコシキに入れ、土釜に酒を入れ、その上にコシキ
を乗せ、蒸気が漏れぬようにして蒸し、2時間ほどして
取り出して乾燥し、乾燥品をまた縮砂末に混ぜて蒸し、
乾かすという操作を何度が続けることにより得られる。
【0017】このように熟地黄は、ゴマノハグサ科アカ
ヤジオウまたはその近縁植物の根に由来する点では共通
しているが、性味、薬効、薬能などの点では別物質と考
えてよいほどの違いがあるのである。
【0018】本発明においては、この熟地黄の水または
有機溶剤あるいは含水有機溶剤による抽出物を、高級脂
肪酸塩石鹸に配合する。ここで有機溶剤としては、アル
コール類、グリコール類、ケトン類、エーテル類、エス
テル類、炭化水素類、含ハロゲン溶剤などがあげられ
る。
【0019】石鹸全体に占める高級脂肪酸塩の割合は
50重量%以上とされる。石鹸全体に占める熟地黄抽出
物の割合は 0.002〜10重量%殊に0.01〜2重量%
される。熟地黄抽出物の割合が極端に少ないときには
配合効果が不足し、一方余りに多いときには、高級脂肪
酸塩の本来の作用が充分に奏されなくなる上、コストが
著しく高くなり、実用性を欠くようになる。
【0020】本発明の高級脂肪酸塩石鹸には、砂糖、グ
リセリン、水、香料、金属イオン封 鎖剤などを適宜含有
させることもできる。
【0021】
【作用】熟地黄は、通常の地黄(乾地黄)とは抽出時の
含有成分が大きく相違する。熟地黄の抽出物を高級脂肪
酸塩石鹸に配合すると、乾地黄の抽出物を配合した場合
に比し使い心地(使用時の感触)が良くなると共に、さ
らにすぐれた薬効、薬能(殊にアレルギー性皮膚病の人
や皮膚に対する感受性の強い人に対する薬効、薬能)が
奏される。
【0022】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。以下「%」とあるのは重量%である。
【0023】〈透明石鹸〉 実施例1 熟地黄を細かく裁断してから加温した水に投入して一夜
浸漬した後、ろ別した。抽出残渣については、再度同様
の抽出操作を合計3回繰り返した。ついでこれらの抽出
液を合し、減圧下に固形分が50%となるまで濃縮し
た。
【0024】この濃縮物を用いて、下記の製品組成の透
明石鹸を製造した。なお脂肪酸石鹸は、牛脂、ヤシ油、
ヒマシ油、オリーブ油の重量比で22:10:4:4の
混合物に由来するものである。 脂肪酸石鹸 55.3% 砂糖 12.0% グリセリン 11.5% 上記濃縮物(固形分換算) 0.5% 水分 20.0% 香料 0.7% 金属イオン封鎖剤 適量
【0025】比較例1 熟地黄抽出物の濃縮物の配合を省略したほかは実施例
1と同様の処方により透明石鹸を製造した。
【0026】比較例2 熟地黄に代えて乾地黄を用いたほかは実施例1と同様
の抽出操作を行い、減圧下に固形分が50%となるまで
濃縮した。ついでこの濃縮液を用いて、実施例1と同じ
操作により透明石鹸を製造した。
【0027】〈評価〉 実施例1および比較例2で得た透明石鹸を用いたときの
評価(皮膚感受性が高いと自認している20代〜60代
の女性の官能試験に基く)を次の表1に示す。表1中の
評価基準は次の通りである。 ◎:比較例1に比し明らかに効果がある。 ○:比較例1に比し効果が認められる。 △:比較例1と変らない。 ×:比較例1よりも劣る。
【0028】
【表1】 評 価 項 目 実施例1 比較例2 使い心地(使用時の感触) ◎ ○〜△ 使用時の皮膚刺激性 ◎ ○ ひび、しもやけの抑制効果 ◎ ○ 皮膚に創傷があるときの止血効果 ○ △ 慢性炎症のときの消炎・止痛効果 ○ △ (カユミ防止等) 肌荒れ防止効果 ◎〜○ ○〜△
【0029】
【発明の効果】熟地黄抽出物を添加した本発明の高級脂
肪酸塩石鹸は、一般の生薬または漢方薬の抽出物、たと
えば通常の地黄(乾地黄)の抽出物を添加した場合に比
し、使い心地が良く、かつアレルギー性皮膚病の人や皮
膚に対する感受性の強い人、しもやけになりやすい体質
の人などに対する薬効、薬能の点で、さらにすぐれた効
果を奏する。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−90297(JP,A) 特開 平2−29499(JP,A) 特開 昭62−48799(JP,A) 特開 昭64−9929(JP,A) 特開 昭60−258104(JP,A) 「子供に多いアトピー皮膚炎−漢方入 浴剤が効果」という見出しの記事,北日 本新聞,1991年 5月23日,第25面

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】動植物油脂をケン化して得られる高級脂肪
    酸塩を必須成分として含有しかつ熟地黄の抽出物を含有
    してなる石鹸であって、石鹸全体に占める高級脂肪酸塩
    の割合が50重量%以上で、熟地黄の抽出物の割合が
    0.002〜10重量%であることを特徴とする高級脂肪酸
    塩石鹸
JP23317992A 1992-08-07 1992-08-07 高級脂肪酸塩石鹸 Expired - Fee Related JP3356309B2 (ja)

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JP4721626B2 (ja) * 2002-06-24 2011-07-13 昭 粟屋 アレルギー性鼻炎・結膜炎あるいは皮膚アレルギーやアトピー性皮膚炎の予防・治療法
KR101125893B1 (ko) * 2005-04-13 2012-03-21 (주)아모레퍼시픽 한방 화장비누 조성물
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JP2007320970A (ja) * 2007-09-10 2007-12-13 Naris Cosmetics Co Ltd 化粧料

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
「子供に多いアトピー皮膚炎−漢方入浴剤が効果」という見出しの記事,北日本新聞,1991年 5月23日,第25面

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