JP3356072B2 - ギャングボンディング装置及びギャングボンディング方法 - Google Patents
ギャングボンディング装置及びギャングボンディング方法Info
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Description
【0001】この発明は、半導体組立技術において用い
られるギャングボンディング装置及びギャングボンディ
ング方法に係り、詳しくは、半導体チップ上の複数のボ
ンディングパッドと、これらのボンディングパッドの各
々に対応する複数のインナリードとを一括して接合する
ことのできる超音波方式のギャングボンディング装置及
びギャングボンディング方法に関する。
られるギャングボンディング装置及びギャングボンディ
ング方法に係り、詳しくは、半導体チップ上の複数のボ
ンディングパッドと、これらのボンディングパッドの各
々に対応する複数のインナリードとを一括して接合する
ことのできる超音波方式のギャングボンディング装置及
びギャングボンディング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インナリードと、半導体チップ上のボン
ディングパッド(表面電極)とを接合する技術として
は、従来から、超音波の振動を、インナリードに伝え
て、半導体チップ上のボンディングパッドとインナリー
ド間の摩擦により金属表面の酸化膜を除去して双方を接
触させ、さらに、ボンディングパッドとインナリード間
に生ずる摩擦熱によって、接合をより強固なものにす
る、超音波インナリードボンディング技術が知られてい
る。
ディングパッド(表面電極)とを接合する技術として
は、従来から、超音波の振動を、インナリードに伝え
て、半導体チップ上のボンディングパッドとインナリー
ド間の摩擦により金属表面の酸化膜を除去して双方を接
触させ、さらに、ボンディングパッドとインナリード間
に生ずる摩擦熱によって、接合をより強固なものにす
る、超音波インナリードボンディング技術が知られてい
る。
【0003】また、特開平5ー136205号公報等に
は、半導体チップ上の複数のボンディングパッドと、こ
れらのボンディングパッドの各々に対応する複数のイン
ナリードとを一括して接合することのできる、いわゆ
る、キャリアテープ方式の超音波ギャングボンディング
装置が開示されている。このキャリアテープ方式の超音
波ギャングボンディング技術では、図3に示すように、
まず、ヒータを内蔵したボンディングステージ1の上に
半導体チップ2を真空吸着等の方法で固定して、所定の
温度に加熱する。次に、半導体チップ2上の複数のボン
ディングパッド3,3,…と、これらのボンディングパ
ッド3,3,…の各々に対応してTCP(Tape Carrier
Package)用テープ4に設けられた複数のインナリード
5,5,…とを、1対1に重ね合わせた状態で、ボンデ
ィングツール6と、ボンディングステージ1とで挟圧す
る。この状態で、超音波振動子7によって、ボンディン
グツール6を加振することで、上記した原理により、複
数のボンディングパッド3,3,…と複数のインナリー
ド5,5,…とを一括接合する。
は、半導体チップ上の複数のボンディングパッドと、こ
れらのボンディングパッドの各々に対応する複数のイン
ナリードとを一括して接合することのできる、いわゆ
る、キャリアテープ方式の超音波ギャングボンディング
装置が開示されている。このキャリアテープ方式の超音
波ギャングボンディング技術では、図3に示すように、
まず、ヒータを内蔵したボンディングステージ1の上に
半導体チップ2を真空吸着等の方法で固定して、所定の
温度に加熱する。次に、半導体チップ2上の複数のボン
ディングパッド3,3,…と、これらのボンディングパ
ッド3,3,…の各々に対応してTCP(Tape Carrier
Package)用テープ4に設けられた複数のインナリード
5,5,…とを、1対1に重ね合わせた状態で、ボンデ
ィングツール6と、ボンディングステージ1とで挟圧す
る。この状態で、超音波振動子7によって、ボンディン
グツール6を加振することで、上記した原理により、複
数のボンディングパッド3,3,…と複数のインナリー
ド5,5,…とを一括接合する。
【0004】このボンディング方法では、上記したよう
に、熱圧接と共に超音波を併用しているので、単に熱圧
着のみの場合と較べて、低温で接合できるため、半導体
の熱ストレスが少なく、接合信頼度を高めることができ
る、という利点がある。
に、熱圧接と共に超音波を併用しているので、単に熱圧
着のみの場合と較べて、低温で接合できるため、半導体
の熱ストレスが少なく、接合信頼度を高めることができ
る、という利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報記載の従来装置にあっては、近年、半導体装置の高密
度化による接合ピン数の増大に伴い、ボンディングツー
ル25を介して、ボンディングパッド23とインナリー
ド24とに過大なボンディング荷重が加えられることに
なったため、超音波振動が阻害され、充分な接合効果が
得られなかったり、あるいは、超音波振動子が負荷に耐
えきれずに、破損するという、不都合が生じてきた。
報記載の従来装置にあっては、近年、半導体装置の高密
度化による接合ピン数の増大に伴い、ボンディングツー
ル25を介して、ボンディングパッド23とインナリー
ド24とに過大なボンディング荷重が加えられることに
なったため、超音波振動が阻害され、充分な接合効果が
得られなかったり、あるいは、超音波振動子が負荷に耐
えきれずに、破損するという、不都合が生じてきた。
【0006】加えて、上記従来の装置では、ホーン(音
響管)28を片持で保持する構造であるため、多ピンの
半導体チップに対するボンディング荷重が大きくなる
と、ホーン28に曲がりが生じ、これにより、ボンディ
ングツール25とボンディングステージ21との間の圧
接面の平行度にずれが生じ、この結果、均一接合が損な
われる、という弊害もあった。
響管)28を片持で保持する構造であるため、多ピンの
半導体チップに対するボンディング荷重が大きくなる
と、ホーン28に曲がりが生じ、これにより、ボンディ
ングツール25とボンディングステージ21との間の圧
接面の平行度にずれが生じ、この結果、均一接合が損な
われる、という弊害もあった。
【0007】この発明は、上述の事情に鑑みてなされた
もので、ボンディングツールを介して、ボンディング部
位に加えられるボンディング荷重の大きさに拘わらず、
常に、ボンディング部位に効果的な超音波振動を与える
ことのできるギャングボンディング装置及びギャングボ
ンディングの方法を提供することを目的としている。
もので、ボンディングツールを介して、ボンディング部
位に加えられるボンディング荷重の大きさに拘わらず、
常に、ボンディング部位に効果的な超音波振動を与える
ことのできるギャングボンディング装置及びギャングボ
ンディングの方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、半導体チップを載置するた
めのボンディングステージと、該ボンディングステージ
に対向して配置される棒材からなるボンディングツール
と、該ボンディングツールにボンディング荷重を加える
ための加圧手段と、前記ボンディングツールを加振する
ための超音波加振手段とを備え、前記半導体チップ上に
配設された複数のボンディングパッドと、これらのボン
ディングパッドの各々に対応して用意された複数のイン
ナーリードとを、前記ボンディングステージとボンディ
ングツールとで挟圧した状態で、前記超音波加振手段を
駆動させて、前記ボンディングツールを加振して、前記
複数のボンディングパッドと複数のインナーリードとを
1対1に一括して接合するギャングボンディング装置に
係り、前記ボンディングツールの上端部が、先細りの形
状となっており、超音波加振時、超音波定常波の節部と
なる前記ボンディングツールの部位において、前記加圧
手段が接触している構成とされていることを特徴として
いる。
に、請求項1記載の発明は、半導体チップを載置するた
めのボンディングステージと、該ボンディングステージ
に対向して配置される棒材からなるボンディングツール
と、該ボンディングツールにボンディング荷重を加える
ための加圧手段と、前記ボンディングツールを加振する
ための超音波加振手段とを備え、前記半導体チップ上に
配設された複数のボンディングパッドと、これらのボン
ディングパッドの各々に対応して用意された複数のイン
ナーリードとを、前記ボンディングステージとボンディ
ングツールとで挟圧した状態で、前記超音波加振手段を
駆動させて、前記ボンディングツールを加振して、前記
複数のボンディングパッドと複数のインナーリードとを
1対1に一括して接合するギャングボンディング装置に
係り、前記ボンディングツールの上端部が、先細りの形
状となっており、超音波加振時、超音波定常波の節部と
なる前記ボンディングツールの部位において、前記加圧
手段が接触している構成とされていることを特徴として
いる。
【0009】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載のギャングボンディング装置に係り、上記ボンディン
グツールの上端部が、超音波加振時、上記超音波定常波
の節部になると共に、該節部にて上記加圧手段が、上方
から接触している構成とされていることを特徴としてい
る。
載のギャングボンディング装置に係り、上記ボンディン
グツールの上端部が、超音波加振時、上記超音波定常波
の節部になると共に、該節部にて上記加圧手段が、上方
から接触している構成とされていることを特徴としてい
る。
【0010】
【0011】また、請求項4記載の発明は、請求項1記
載のギャングボンディング装置に係り、上記超音波加振
手段は、超音波振動子と、該超音波振動子から放射され
る超音波振動を上記ボンディングツールに適度な加減で
加えるホーンとが一体接合してなっていることを特徴と
している。
載のギャングボンディング装置に係り、上記超音波加振
手段は、超音波振動子と、該超音波振動子から放射され
る超音波振動を上記ボンディングツールに適度な加減で
加えるホーンとが一体接合してなっていることを特徴と
している。
【0012】また、請求項5記載の発明は、請求項4記
載のギャングボンディング装置に係り、上記ホーンが、
上記超音波振動子との接合部位がある一端側にて、上記
加圧手段に取付固定される一方、他端側にて、上記ボン
ディングツールに取付固定されていることを特徴として
いる。
載のギャングボンディング装置に係り、上記ホーンが、
上記超音波振動子との接合部位がある一端側にて、上記
加圧手段に取付固定される一方、他端側にて、上記ボン
ディングツールに取付固定されていることを特徴として
いる。
【0013】また、請求項5記載の発明は、半導体チッ
プを載置するためのボンディングステージと、該ボンデ
ィングステージに対向して配置される棒材からなるボン
ディングツールと、該ボンディングツールにボンディン
グ荷重を加えるための加圧手段と、前記ボンディングツ
ールを加振するための超音波加振手段とを備えるボンデ
ィング装置を用いて、前記半導体チップ上に配設された
複数のボンディングパッドと、これらのボンディングパ
ッドの各々に対応して用意された複数のインナーリード
とを、前記ボンディングステージとボンディングツール
とで挟圧した状態で、前記超音波加振手段を振動させ
て、前記ボンディングツールを加振して、前記複数のボ
ンディングパッドと複数のインナーリードとを1対1に
一括して接合するギャングボンディング方法に係り、前
記ボンディングツールの上端部を、先細りの形状とし、
超音波加振時、超音波定常波の節部となる前記ボンディ
ングツールの部位にて、前記加圧手段を接触させること
を特徴としている。
プを載置するためのボンディングステージと、該ボンデ
ィングステージに対向して配置される棒材からなるボン
ディングツールと、該ボンディングツールにボンディン
グ荷重を加えるための加圧手段と、前記ボンディングツ
ールを加振するための超音波加振手段とを備えるボンデ
ィング装置を用いて、前記半導体チップ上に配設された
複数のボンディングパッドと、これらのボンディングパ
ッドの各々に対応して用意された複数のインナーリード
とを、前記ボンディングステージとボンディングツール
とで挟圧した状態で、前記超音波加振手段を振動させ
て、前記ボンディングツールを加振して、前記複数のボ
ンディングパッドと複数のインナーリードとを1対1に
一括して接合するギャングボンディング方法に係り、前
記ボンディングツールの上端部を、先細りの形状とし、
超音波加振時、超音波定常波の節部となる前記ボンディ
ングツールの部位にて、前記加圧手段を接触させること
を特徴としている。
【0014】また、請求項7記載の発明は、請求項6記
載のギャングボンディング方法に係り、上記ボンディン
グツールの上端部が、超音波加振時、上記超音波定常波
の節部になるようにし、該節部にて上記加圧手段を、上
方から接触させることを特徴としている。
載のギャングボンディング方法に係り、上記ボンディン
グツールの上端部が、超音波加振時、上記超音波定常波
の節部になるようにし、該節部にて上記加圧手段を、上
方から接触させることを特徴としている。
【0015】
【0016】
【作用】この発明の構成では、ボンディングツールを振
動させる超音波の分布(定常波モード)に注目して、超
音波の節部が形成される部位に加圧手段が接触して加圧
する構成となっているので、半導体装置の接合ピン数の
増大に伴い、加圧手段によって、大きなボンディング荷
重が加えられても、超音波振動子が破損することも、ボ
ンディングツールの振動が阻害されることもない。この
ような構成では、加圧手段が、上方からボンディングツ
ールの上端部を押圧する態様が一般的であるので、超音
波定常波の節部が、ボンディングツールの上端部に生じ
るように、ボンディングツールの長さ、形状、ホーンの
取付位置、超音波振動数等を決定するようにするのが好
ましい。また、ボンディングツールの上端部が、半球
形、円錐形、角錐形、円錐台形、角錐台形等の先細りの
形状にすれば、節部での超音波エネルギの消耗を軽減で
きるので、一段と効果的である。
動させる超音波の分布(定常波モード)に注目して、超
音波の節部が形成される部位に加圧手段が接触して加圧
する構成となっているので、半導体装置の接合ピン数の
増大に伴い、加圧手段によって、大きなボンディング荷
重が加えられても、超音波振動子が破損することも、ボ
ンディングツールの振動が阻害されることもない。この
ような構成では、加圧手段が、上方からボンディングツ
ールの上端部を押圧する態様が一般的であるので、超音
波定常波の節部が、ボンディングツールの上端部に生じ
るように、ボンディングツールの長さ、形状、ホーンの
取付位置、超音波振動数等を決定するようにするのが好
ましい。また、ボンディングツールの上端部が、半球
形、円錐形、角錐形、円錐台形、角錐台形等の先細りの
形状にすれば、節部での超音波エネルギの消耗を軽減で
きるので、一段と効果的である。
【0017】また、上記従来の装置では、ホーンが片持
保持される構造であるが、この請求項5記載の発明で
は、一端側が、加圧手段に取付固定される一方、他端側
が、ボンディングツールに取付固定される、いわゆる両
持保持構造であるので、ボンディング荷重が大きくなっ
ても、ホーンに曲がりが生じることもなく、したがっ
て、ボンディングツールとボンディングステージとの間
の圧接面の平行度にずれが生じることもないので、均一
接合を維持できる。
保持される構造であるが、この請求項5記載の発明で
は、一端側が、加圧手段に取付固定される一方、他端側
が、ボンディングツールに取付固定される、いわゆる両
持保持構造であるので、ボンディング荷重が大きくなっ
ても、ホーンに曲がりが生じることもなく、したがっ
て、ボンディングツールとボンディングステージとの間
の圧接面の平行度にずれが生じることもないので、均一
接合を維持できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、この発明の
実施の形態を詳細に説明する。説明は、実施例を用いて
具体的に行う。図1は、この発明の一実施例であるギャ
ングボンディング装置の要部構成を示す概略断面図、ま
た、図2は、その作動状態を示す概略断面図である。こ
の例のギャングボンディング装置は、CSP(Chip Sca
le Package)用テープに設けられた複数のインナリード
と半導体チップ上の複数のボンディングパッドとを一括
接合するための超音波ギャングボンディング装置に係
り、図1に示すように、半導体チップ8を載置するため
のボンディングステージ9と、このボンディングステー
ジ9に対向して上方に配置されたボンディングツール1
0と、セラミック圧電素子等の超音波振動子11と、こ
の超音波振動子11と一体化され、ボンディングツール
10に超音波振動を適度な加減で加えるホーン(音響
管)12と、ボンディングツール10に垂直上方から加
圧力を加える加圧機構13とから概略構成されている。
実施の形態を詳細に説明する。説明は、実施例を用いて
具体的に行う。図1は、この発明の一実施例であるギャ
ングボンディング装置の要部構成を示す概略断面図、ま
た、図2は、その作動状態を示す概略断面図である。こ
の例のギャングボンディング装置は、CSP(Chip Sca
le Package)用テープに設けられた複数のインナリード
と半導体チップ上の複数のボンディングパッドとを一括
接合するための超音波ギャングボンディング装置に係
り、図1に示すように、半導体チップ8を載置するため
のボンディングステージ9と、このボンディングステー
ジ9に対向して上方に配置されたボンディングツール1
0と、セラミック圧電素子等の超音波振動子11と、こ
の超音波振動子11と一体化され、ボンディングツール
10に超音波振動を適度な加減で加えるホーン(音響
管)12と、ボンディングツール10に垂直上方から加
圧力を加える加圧機構13とから概略構成されている。
【0019】ボンディングステージ9は、半導体チップ
8を搭載保持するための図示せぬ真空吸着装置を備える
と共に、半導体チップ8を所定の温度に加熱するための
ヒータも内蔵されている。また、加圧機構13は、平板
上の荷重ベース14と、この荷重ベース14を、上方か
ら支持すると共に、垂直方向に移動自在とするZ軸リニ
アシャフト機構15,15と、水平面内で移動自在とす
る図示せぬXY駆動機構とからなっている。また、ボン
ディングツール10は、長さ70〜80mm、断面円形
(直径8mm)のチタン合金棒からなり、ボンディング
ステージ9と相対向する下端面は、平坦面となっている
が、上端部は、半球状とされて、その頂部が、加圧機構
13の荷重ベース14の下面に接触する構成となってい
る。ホーン12は、超音波振動子11との接合部位があ
る図中左端側(根元部)にて、加圧機構13の荷重ベー
ス14の下面にビス等で取付固定される一方、図中右端
側にて、ボンディングツール9にビス等で取付固定され
ることで、両持保持構造とされいる。
8を搭載保持するための図示せぬ真空吸着装置を備える
と共に、半導体チップ8を所定の温度に加熱するための
ヒータも内蔵されている。また、加圧機構13は、平板
上の荷重ベース14と、この荷重ベース14を、上方か
ら支持すると共に、垂直方向に移動自在とするZ軸リニ
アシャフト機構15,15と、水平面内で移動自在とす
る図示せぬXY駆動機構とからなっている。また、ボン
ディングツール10は、長さ70〜80mm、断面円形
(直径8mm)のチタン合金棒からなり、ボンディング
ステージ9と相対向する下端面は、平坦面となっている
が、上端部は、半球状とされて、その頂部が、加圧機構
13の荷重ベース14の下面に接触する構成となってい
る。ホーン12は、超音波振動子11との接合部位があ
る図中左端側(根元部)にて、加圧機構13の荷重ベー
ス14の下面にビス等で取付固定される一方、図中右端
側にて、ボンディングツール9にビス等で取付固定され
ることで、両持保持構造とされいる。
【0020】ここで、超音波加振時、ボンディングツー
ル10の上端部の半球状頂部が、超音波定常波の節部と
なるように、ボンディングツール10の長さ、形状、ホ
ーン12の取付位置、超音波振動数等が決定されてい
る。なお、ボンディングステージ9とボンディングツー
ル10との間には、図示せぬ繰出しリールと巻取りリー
ルとに巻回された配線テープ(CSP用テープ)16が
介在配置されている。
ル10の上端部の半球状頂部が、超音波定常波の節部と
なるように、ボンディングツール10の長さ、形状、ホ
ーン12の取付位置、超音波振動数等が決定されてい
る。なお、ボンディングステージ9とボンディングツー
ル10との間には、図示せぬ繰出しリールと巻取りリー
ルとに巻回された配線テープ(CSP用テープ)16が
介在配置されている。
【0021】次に、図2を参照して、上記構成のギャン
グボンディング装置の動作について説明する。まず、半
導体チップ8をボンディングステージ9の上に載置し、
真空吸着で固定すると共に、ボンディングステージ9に
内蔵されているヒータに通電して、半導体チップ8を所
定の温度に加熱する。次に、図示せぬ巻取りリールを回
して、配線テープ16を半導体チップ8の上に搬送し、
半導体チップ8上に配設された複数のボンディングパッ
ドと、これらのボンディングパッドの各々に対応して配
線テープ16に設けられた複数のインナリードとが、1
対1に重合するように、位置決めする。
グボンディング装置の動作について説明する。まず、半
導体チップ8をボンディングステージ9の上に載置し、
真空吸着で固定すると共に、ボンディングステージ9に
内蔵されているヒータに通電して、半導体チップ8を所
定の温度に加熱する。次に、図示せぬ巻取りリールを回
して、配線テープ16を半導体チップ8の上に搬送し、
半導体チップ8上に配設された複数のボンディングパッ
ドと、これらのボンディングパッドの各々に対応して配
線テープ16に設けられた複数のインナリードとが、1
対1に重合するように、位置決めする。
【0022】次に、加圧機構13を駆動して、ボンディ
ングツール10を降下させ、配線テープ16と半導体チ
ップ8との重合部(接合予定部位)をボンディングステ
ージ9とボンディングツール10とで挟圧する。こうし
て、配線テープ16と半導体チップ8との重合部(接合
予定部位)に加えられる圧力が、所望のボンディング荷
重に達したら、重合部(接合予定部位)をこの加圧状態
に保つために、加圧機構13の運転を止める。この状態
で、超音波振動子11に所望の高周波電力を加え、放射
される超音波振動を、ホーン4を介して、ボンディング
ツール10に伝える。こうして、ボンディングツール1
0を所定時間励振させた後、超音波振動を停止して、荷
重ベース14を上昇させ、接合を完了する。
ングツール10を降下させ、配線テープ16と半導体チ
ップ8との重合部(接合予定部位)をボンディングステ
ージ9とボンディングツール10とで挟圧する。こうし
て、配線テープ16と半導体チップ8との重合部(接合
予定部位)に加えられる圧力が、所望のボンディング荷
重に達したら、重合部(接合予定部位)をこの加圧状態
に保つために、加圧機構13の運転を止める。この状態
で、超音波振動子11に所望の高周波電力を加え、放射
される超音波振動を、ホーン4を介して、ボンディング
ツール10に伝える。こうして、ボンディングツール1
0を所定時間励振させた後、超音波振動を停止して、荷
重ベース14を上昇させ、接合を完了する。
【0023】このように、この例の構成によれば、ボン
ディング荷重は、ボンディングツール10の上部から加
えられるが、ボンディングツール10の上端部(すなわ
ち、ボンディングツール10と荷重ベース14との接触
点)が、超音波振動の節部の位置になるように、設計さ
れているため、ボンディング荷重が大きい場合でも、ボ
ンディングツール10の振動は阻害されず、半導体チッ
プ8と配線テープ16との重合部(接合予定部位)に伝
搬される。また、ボンディングツール10の上端部を、
半球形の先細り形状としたので、超音波の節部での超音
波エネルギの消耗を軽減できる。加えて、ホーン12が
両持保持されるので、ボンディング荷重が大きくなって
も、ホーン12に曲がりが生じることもなく、したがっ
て、ボンディングツール10とボンディングステージ9
との間の圧接面の平行度にずれが生じることもないの
で、均一接合を維持できる。
ディング荷重は、ボンディングツール10の上部から加
えられるが、ボンディングツール10の上端部(すなわ
ち、ボンディングツール10と荷重ベース14との接触
点)が、超音波振動の節部の位置になるように、設計さ
れているため、ボンディング荷重が大きい場合でも、ボ
ンディングツール10の振動は阻害されず、半導体チッ
プ8と配線テープ16との重合部(接合予定部位)に伝
搬される。また、ボンディングツール10の上端部を、
半球形の先細り形状としたので、超音波の節部での超音
波エネルギの消耗を軽減できる。加えて、ホーン12が
両持保持されるので、ボンディング荷重が大きくなって
も、ホーン12に曲がりが生じることもなく、したがっ
て、ボンディングツール10とボンディングステージ9
との間の圧接面の平行度にずれが生じることもないの
で、均一接合を維持できる。
【0024】以上、この発明の実施例を図面により詳述
してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるもの
ではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変
更などがあってもこの発明に含まれる。例えば、上述の
実施例では、ボンディングツール10として、断面円形
のチタン合金棒を用いたが、断面形状は、円形に限ら
ず、方形でも、多角形でも、その他の形状でも良い。ま
た、材質も、チタン合金に限らない。また、上述の実施
例では、ボンディングツール10の上端部を、半球形と
したが、これに限らず、円錐形、角錐形、円錐台形、角
錐台形等の先細りの形状である限り、上述の実施例で述
べたと略同様の効果を得ることができる。また、ボンデ
ィングツール10と加圧機構13との接触点は、必ずし
も、ボンディングツール10の上端部である必要はない
が、その場合でも、超音波加振時、超音波定常波の節部
となるボンディングツール10の部位にて、加圧機構1
3と接触するようにすれば、上述の実施例で述べたと略
同様の効果を得ることができる。
してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるもの
ではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変
更などがあってもこの発明に含まれる。例えば、上述の
実施例では、ボンディングツール10として、断面円形
のチタン合金棒を用いたが、断面形状は、円形に限ら
ず、方形でも、多角形でも、その他の形状でも良い。ま
た、材質も、チタン合金に限らない。また、上述の実施
例では、ボンディングツール10の上端部を、半球形と
したが、これに限らず、円錐形、角錐形、円錐台形、角
錐台形等の先細りの形状である限り、上述の実施例で述
べたと略同様の効果を得ることができる。また、ボンデ
ィングツール10と加圧機構13との接触点は、必ずし
も、ボンディングツール10の上端部である必要はない
が、その場合でも、超音波加振時、超音波定常波の節部
となるボンディングツール10の部位にて、加圧機構1
3と接触するようにすれば、上述の実施例で述べたと略
同様の効果を得ることができる。
【発明の効果】以上説明したように、この発明の構成に
よれば、超音波の節部が形成される部位に加圧手段が接
触して加圧する構成となっているので、半導体装置の接
合ピン数の増大に伴い、加圧手段によって、大きなボン
ディング荷重が加えられても、超音波振動子が破損する
ことも、ボンディングツールの振動が阻害されることも
ない。このような構成では、加圧手段が、上方からボン
ディングツールの上端部を押圧する態様が一般的である
ので、超音波定常波の節部が、ボンディングツールの上
端部に生じるように、ボンディングツールの長さ、形
状、ホーンの取付位置、超音波振動数等を決定するよう
にするのが好ましい。また、ボンディングツールの上端
部が、半球形、円錐形、角錐形、円錐台形、角錐台形等
の先細りの形状にすれば、節部での超音波エネルギの消
耗を軽減できるので、一段と効果的である。
よれば、超音波の節部が形成される部位に加圧手段が接
触して加圧する構成となっているので、半導体装置の接
合ピン数の増大に伴い、加圧手段によって、大きなボン
ディング荷重が加えられても、超音波振動子が破損する
ことも、ボンディングツールの振動が阻害されることも
ない。このような構成では、加圧手段が、上方からボン
ディングツールの上端部を押圧する態様が一般的である
ので、超音波定常波の節部が、ボンディングツールの上
端部に生じるように、ボンディングツールの長さ、形
状、ホーンの取付位置、超音波振動数等を決定するよう
にするのが好ましい。また、ボンディングツールの上端
部が、半球形、円錐形、角錐形、円錐台形、角錐台形等
の先細りの形状にすれば、節部での超音波エネルギの消
耗を軽減できるので、一段と効果的である。
【0025】また、上記従来の装置では、ホーンが片持
保持される構造であるが、この請求項5記載の発明で
は、一端側が、加圧手段に取付固定される一方、他端側
が、ボンディングツールに取付固定される、いわゆる両
持保持構造であるので、ボンディング荷重が大きくなっ
ても、ホーンに曲がりが生じることもなく、したがっ
て、ボンディングツールとボンディングステージとの間
の圧接面の平行度にずれが生じることもないので、均一
接合を維持できる。
保持される構造であるが、この請求項5記載の発明で
は、一端側が、加圧手段に取付固定される一方、他端側
が、ボンディングツールに取付固定される、いわゆる両
持保持構造であるので、ボンディング荷重が大きくなっ
ても、ホーンに曲がりが生じることもなく、したがっ
て、ボンディングツールとボンディングステージとの間
の圧接面の平行度にずれが生じることもないので、均一
接合を維持できる。
【図1】この発明の一実施例であるギャングボンディン
グ装置の要部構成を示す概略断面図である。
グ装置の要部構成を示す概略断面図である。
【図2】同実施例の作動状態を示す概略断面図である。
【図3】従来のギャングボンディング装置の要部概略図
である。
である。
8 半導体チップ 9 ボンディングステージ 10 ボンディングツール 11 超音波振動子(超音波加振手段) 12 ホーン(超音波加振手段の一部) 13 加圧機構(加圧手段) 14 荷重ベース
Claims (6)
- 【請求項1】半導体チップを載置するためのボンディン
グステージと、該ボンディングステージに対向して配置
される棒材からなるボンディングツールと、該ボンディ
ングツールにボンディング荷重を加えるための加圧手段
と、前記ボンディングツールを加振するための超音波加
振手段とを備え、 前記半導体チップ上に配設された複数のボンディングパ
ッドと、これらのボンディングパッドの各々に対応して
用意された複数のインナーリードとを、前記ボンディン
グステージとボンディングツールとで挟圧した状態で、
前記超音波加振手段を駆動させて、前記ボンディングツ
ールを加振して、前記複数のボンディングパッドと複数
のインナーリードとを1対1に一括して接合するギャン
グボンディング装置であって、 前記ボンディングツールの上端部が、先細りの形状とな
っており、超音波加振時、超音波定常波の節部となる前
記ボンディングツールの部位において、前記加圧手段が
接触している構成とされていることを特徴とするギャン
グボンディング装置。 - 【請求項2】前記ボンディングツールの上端部が、超音
波加振時、前記超音波定常波の節部となると共に、該節
部にて前記加圧手段が、上方から接触している構成とさ
れていることを特徴とする請求項1記載のギャングボン
ディング装置。 - 【請求項3】前記超音波加振手段は、超音波振動子と、
該超音波振動子から放射される超音波振動を前記ボンデ
ィングツールに適度な加減で加えるホーンとが一体接合
してなっていることを特徴とする請求項1記載のギャン
グボンディング装置。 - 【請求項4】前記ホーンは、前記超音波振動子との接合
部位がある一端側にて、前記加圧手段に取付固定される
一方、他端側にて、前記ボンディングツールに取付固定
されていることを特徴とする請求項3記載のギャングボ
ンディング装置。 - 【請求項5】半導体チップを載置するためのボンディン
グステージと、該ボンディングステージに対向して配置
される棒材からなるボンディングツールと、該ボンディ
ングツールにボンディング荷重を加えるための加圧手段
と、前記ボンディングツールを加振するための超音波加
振手段とを備えるボンディング装置を用いて、前記半導
体チップ上に配設された複数のボンディングパッドと、
これらのボンディングパッドの各々に対応して用意され
た複数のインナーリードとを、前記ボンディングステー
ジとボンディングツールとで挟圧した状態で、前記超音
波加振手段を振動させて、前記ボンディングツールを加
振して、前記複数のボンディングパッドと複数のインナ
ーリードとを1対1に一括して接合するギャングボンデ
ィング方法であって、 前記ボンディングツールの上端部を、先細りの形状と
し、超音波加振時、超音波定常波の節部となる前記ボン
ディングツールの部位にて、前記加圧手段を接触させる
ことを特徴とするギャングボンディング方法。 - 【請求項6】前記ボンディングツールの上端部が、超音
波加振時、前記超音波定常波の節部となるようにし、該
節部にて前記加圧手段を、上方から接触させることを特
徴とする請求項5記載のギャングボンディング方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24419498A JP3356072B2 (ja) | 1998-08-28 | 1998-08-28 | ギャングボンディング装置及びギャングボンディング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24419498A JP3356072B2 (ja) | 1998-08-28 | 1998-08-28 | ギャングボンディング装置及びギャングボンディング方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000077480A JP2000077480A (ja) | 2000-03-14 |
JP3356072B2 true JP3356072B2 (ja) | 2002-12-09 |
Family
ID=17115183
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24419498A Expired - Fee Related JP3356072B2 (ja) | 1998-08-28 | 1998-08-28 | ギャングボンディング装置及びギャングボンディング方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3356072B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103204462A (zh) * | 2013-03-27 | 2013-07-17 | 山东理工大学 | 一种硅片与玻璃片的低温超声阳极键合装置 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4336732B1 (ja) | 2008-04-11 | 2009-09-30 | Tdk株式会社 | 超音波実装装置 |
-
1998
- 1998-08-28 JP JP24419498A patent/JP3356072B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN103204462A (zh) * | 2013-03-27 | 2013-07-17 | 山东理工大学 | 一种硅片与玻璃片的低温超声阳极键合装置 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000077480A (ja) | 2000-03-14 |
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