JP3356049B2 - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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JP3356049B2
JP3356049B2 JP03696398A JP3696398A JP3356049B2 JP 3356049 B2 JP3356049 B2 JP 3356049B2 JP 03696398 A JP03696398 A JP 03696398A JP 3696398 A JP3696398 A JP 3696398A JP 3356049 B2 JP3356049 B2 JP 3356049B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線リモコンを有
する空気調和機の集中制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、空気調和機の普及と共に、同一の
家庭に複数台の空気調和機や一台の室外ユニットに複数
台の室内ユニットが接続されたマルチ型空気調和機が設
置されることが多くなっている。また高気密高断熱住宅
のように全館空調が基本となる住宅も普及しはじめてお
り、一軒の家のすべての部屋に室内ユニットが設置され
つつある。このような場合、各部屋の室内ユニットの運
転状況を管理したい、あるいは各部屋の室内ユニットを
同時に運転・停止したいなどの要望があり、そのため別
の場所で各部屋の室内ユニットを一括して制御できる集
中遠隔操作装置が発売されている。
【0003】第6図はその一例を示すもので、複数台の
シングルエアコンあるいはマルチエアコンに集中遠隔操
作装置を新たに追加し、各室内ユニットと集中遠隔操作
装置とを電線接続して制御回路を構成し、集中遠隔操作
装置上に設けられた各室内ユニット個々の(または全体
の)運転あるいは停止スイッチを操作して、その場に
て、個々の(または全体の)室内ユニットを運転あるい
は停止させるようになっている。それと同時に集中遠隔
操作装置上に設けられた各室内ユニットに該当する運転
表示部を点灯あるいは消灯させることで運転状態を表示
させる。
【0004】停止中に個別無線遠隔操作装置側にて運転
を開始すると該当する室内ユニットは運転信号を集中遠
隔操作装置に送信し、集中遠隔遠隔操作装置上の該当す
る室内ユニットの運転表示部を点灯させ、また運転中に
個別無線遠隔操作装置側で運転を停止すると、同様に停
止信号を送信して集中遠隔操作装置上の該当する室内ユ
ニットの運転表示部を消灯させるようになっている。
【0005】この他の例として、例えば、特開昭60−
169041号公報に開示されるように、各室内ユニッ
トの運転・停止だけではなく、各室内ユニットの室温も
操作できるものがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成では、集中遠隔操作装置から室内温度を操作し
ようとすると、その温度設定信号は室内ユニットまでは
送信可能であるが、室内ユニットから個別無線遠隔操作
装置へは送信できず、集中遠隔操作装置上に表示された
設定温度と、該当する室内ユニット側で唯一判断できる
個別無線遠隔操作装置上に表示された設定温度とに不一
致が生じるため、つまり、今どのような温度が設定され
ているかは集中遠隔操作装置を確認するしかなく、その
ためだけに部屋を出て集中遠隔操作装置を設置してある
場所まで行かなければならないという課題が発生するた
め、集中遠隔操作装置からは各室内ユニットの室内温度
の設定機能を省いているのが現状である。
【0007】また、個別遠隔操作装置を有線式にすれば
設定温度の問題は解決できるが、現行の空気調和機のほ
とんどは無線式であり、手元で操作が楽にできるという
無線式の利便性を失ってしまうことになる。
【0008】また、無線式であっても、室内ユニットと
個別無線遠隔操作装置との間の通信方法を、現行のよう
な個別無線遠隔操作装置から室内ユニットへの一方向通
信から、互いの間で送受信が可能な双方向通信にすれば
可能であるが、機器のコストアップのみならず、送受信
ユニットを組み込むことによる個別無線遠隔操作装置の
大型化、さらには消費電力の増加による電池寿命の低下
で使い勝手の悪化などさまざまな課題が生じることにな
る。
【0009】本発明はこのような従来の課題を解決する
ものであり、無線式の利便性を失うことなく安価で、か
つ集中遠隔操作装置からの各室内ユニットの温度設定が
可能な空気調和機を提供することを目的とするものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、複数台の室内ユニットを離れた場所から
括して操作可能な集中遠隔操作装置を接続し、前記室内
ユニットの少なくとも一台には、無線で個別に操作可能
な個別無線遠隔操作装置を具備した空気調和機であっ
て、前記個別無線遠隔操作装置には、室内温度の設定方
法を、希望する温度を直接送信する絶対設定か、プラス
またはマイナス偏差を送信する相対設定にするかを切り
換える切換手段を設け、前記室内ユニットには、前記個
別無線遠隔操作装置にて決定される室内設定温度と前記
集中遠隔操作装置にて決定される室内設定温度のいずれ
か一方の優先な室内設定温度を表示する表示手段を設け
たたものである。
【0011】上記構成により、個別無線遠隔操作装置側
から室内温度を設定すると室内ユニットは温度設定信号
を受け、室内ユニットの制御部に接続された表示部に設
定温度を表示するとともに、有線接続された集中遠隔操
作装置に信号を送信し、集中遠隔操作装置上に設定温度
を表示する。そして集中遠隔操作装置側から設定温度を
変更すると室内ユニットは変更された温度設定信号を受
け、室内ユニットの表示部に変更された設定温度を表示
するものであるので、現在どのような温度に設定してい
るかを各部屋で確認でき、その設定温度を確認して個別
無線遠隔操作装置から安心して設定温度をさらに変更で
きるものである。
【0012】このように個別遠隔操作装置を使い勝手が
悪い有線仕様にすることなく、また高価な通信方法に変
えることなく安価に室内温度設定機能を集中遠隔操作装
置に追加することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、複数台の室内ユニット
を離れた場所から一括して操作可能な集中遠隔操作装置
を接続し、前記室内ユニットの少なくとも一台には、無
線で個別に操作可能な個別無線遠隔操作装置を具備した
空気調和機であって、前記個別無線遠隔操作装置には、
室内温度の設定方法を、希望する温度を直接送信する絶
対設定か、プラスまたはマイナス偏差を送信する相対設
定にするかを 切り換える切換手段を設け、前記室内ユニ
ットには、前記個別無線遠隔操作装置にて決定される室
内設定温度と前記集中遠隔操作装置にて決定される室内
設定温度のいずれか一方の優先な室内設定温度を表示す
る表示手段を設けたものである。
【0014】上記構成により、個別無線遠隔操作装置側
から室内温度を設定すると室内ユニットは温度設定信号
を受け、室内ユニットの制御部に接続された表示部に設
定温度を表示するとともに、有線接続された集中遠隔操
作装置に信号を送信し、集中遠隔操作装置上に設定温度
を表示する。
【0015】そして集中遠隔操作装置側から設定温度を
変更すると室内ユニットは変更された温度設定信号を受
け、室内ユニットの表示部に変更された設定温度を表示
するものであるので、現在、どのような温度に設定して
いるかを各部屋で確認でき、その設定温度を確認して個
別無線遠隔操作装置から安心して設定温度をさらに変更
できるものである。
【0016】このことで、個別遠隔操作装置を使い勝手
が悪い有線仕様にすることなく、また高価な通信方法に
変えることなく安価に室内温度設定機能を集中遠隔操作
装置に追加することが可能となる。
【0017】現状の設定温度が、集中遠隔操作装置を確
認することなく、室内ユニットの表示部で確認すること
ができるので個別無線遠隔操作装置からの温度設定の変
更は何ら問題はないが、個別無線遠隔操作装置上の設定
温度表示が、希望する温度を直接設定する絶対設定のま
まであると、室内ユニット表示部の温度表示と個別無線
遠隔操作装置上の表示部の温度表示は異なることとな
り、操作性の違和感を生じるが、プラスまたはマイナス
偏差、たとえば±1Kずつの設定、最大で±4K変更で
きるようにすれば、操作性の違和感を解消することがで
きる。
【0018】また、集中遠隔操作装置を接続しない場合
は、絶対設定とすることで使用できるので、共用化でき
るという利点があり安価に実施することができる。
【0019】また本発明は、絶対設定にした個別無線遠
隔操作装置または集中遠隔操作装置で決定される室内設
定温度には、上限値および下限値を設けたものである。
【0020】また本発明は、個別無線遠隔操作装置を相
対設定に設定して運転を開始した場合には、既定の初期
設定温度にて運転を開始するものである。
【0021】また本発明は、初期設定温度は、冷房運転
設定時と暖房運転設定時とで別個の値をもつとともに、
冷房運転設定時の初期設定温度は「室内設定温度の上限
値−最大偏差」に、また暖房運転設定時の初期設定温度
は「室内設定温度の下限値+最大偏差」としたものであ
る。
【0022】絶対設定とした個別無線遠隔操作装置およ
び集中遠隔操作装置は、ともに通常は同じ温度設定範囲
を持っている。
【0023】たとえば、設定可能最小温度を「16
℃」、設定可能最大温度を「30℃」、相対設定とした
個別無線遠隔操作装置での最大偏差を「±4K」とする
と、今、集中遠隔操作装置で「28℃」に設定して運転
開始した後、個別無線遠隔操作装置で設定温度をプラス
側最大すなわち「+4K」に変更すると「28℃+4
K」で「32℃」に設定されてしまう。
【0024】逆に、集中遠隔操作装置で「18℃」に設
定すると、次に個別無線遠隔操作装置で設定温度をマイ
ナス側最大すなわち「−4K」に変更すると「18℃−
4K」で「14℃」に設定されてしまう。よって「30
℃」および「16℃」をそれぞれ設定上限、設定下限と
するものであり、それを越える設定の変更をキャンセル
し設定温度に矛盾が生じない。
【0025】また集中遠隔操作装置を接続していても、
いつもがいつも集中遠隔操作装置から運転するものでな
く、当然ながら個別無線遠隔操作装置から運転を開始す
ることもある。個別無線遠隔操作装置を相対設定にした
ままでも、予め定められた初期設定温度で運転を開始す
ることができる。その初期設定温度は、冷房時は「30
℃−4K」で「26℃」を、暖房時は「16℃+4K」
で「20℃」となり、一般的に適宜な温度で運転を開始
することができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参考
に説明する。図1は本発明の一実施例の空気調和機の冷
凍回路図、図2は同実施例の制御回路の構成を示す機能
ブロック図、図3は図2中の個別無線遠隔操作装置の詳
細図、図4は個別無線遠隔操作装置の温度表示切り替え
SWを相対設定とした時の表示部詳細図、図5は図2中
の集中遠隔操作装置の詳細図である。
【0027】図1において、A,B,C,Dは室内ユニ
ット、Qは室外ユニットで、これらの各ユニット上に以
下の冷凍回路を構成している。
【0028】圧縮機10の吐出口にオイルセパレータ1
1および4方弁12を介して室外熱交換器13を接続
し、その室外熱交換器13に液側主管14を接続する。
この液側主管14には冷凍回路全体の過熱度制御を行な
うための主電動膨張弁15を設ける。主電動膨張弁15
を出たあと、液側主管14は液側支管14a,14b,
14c,14dに分岐しており、各液側支管 14a,
14b,14c,14dはそれぞれ室内ユニットA,
B,C,Dの室内熱交換器30a,30b,30c,3
0dに接続する。各液側支管14a,14b,14c,
14dには冷媒を減圧し、各室内ユニットA,B,C,
Dへの冷媒の流量を調整するために電動膨張弁16を設
ける。 各室内ユニットA,B,C,Dの室内熱交換器
30a,30b,30c,30dにガス側支管17
a,17b,17c,17dを接続する。ガス側支管1
7a,17b,17c,17dは室外ユニットQ内部に
てガス側主管17に集結しており、そのガス側主管17
は前記4方弁12およびアキュームレータ18を介して
前記圧縮機10の吸入口に接続する。
【0029】圧縮機10の吐出口と4方弁12との間に
設けられたオイルセパレータ11のもう一つの出口はキ
ャピラリチューブ19を介して圧縮機10の吸入口に接
続されていて、圧縮機10より吐出されたオイルが圧縮
機10に戻される。
【0030】このようにして、ヒートポンプ式冷凍回路
を構成している。つまり、冷房運転時には図示実線矢印
の方向に冷媒を流して冷房回路を構成し、暖房時には4
方弁12の切り替えにより図示波線矢印の方向に冷媒を
流して暖房回路を構成する。
【0031】上記各室内ユニットA,B,C,Dには室
内の空気温度を検知する吸込温度センサー31を設け
る。また、各々室内熱交換器30a,30b,30c,
30dの近傍に室内送風機32を設け、室外熱交換器1
3の近傍には室外送風機20を設ける。
【0032】次に制御回路を図2、図3、図4および図
5を参照して説明する。各室内ユニットA,B,C,D
(室内ユニットB,C,Dは図示せず)にはそれぞれマ
イクロコンピュータおよびその周辺回路からなる室内ユ
ニット制御部40を備える。これら室内ユニット制御部
40に、無線遠隔操作方式の運転操作装置(以後個別リ
モコンと呼ぶ)P、室内の空気温度を検知する吸込温度
センサー31、室内送風機32を駆動する室内電動機4
1、設定された温度を表示する液晶表示部42をそれぞ
れ接続する。
【0033】個別リモコンPにはマイクロコンピュータ
およびその周辺回路からなる個別リモコン制御部50を
備える。この個別リモコン制御部50に通常の運転およ
び停止を設定するSW51、温度を設定するSW52、
風量を設定するSW53、風向きを設定するSW54、
冷房運転や暖房運転を設定する運転モード切り替えSW
55および設定された温度、風量、風向き、運転モード
を表示する液晶表示部56を接続する。また、液晶表示
部56の一部である温度表示部56aを絶対温度表示と
相対温度表示とに切り替えるSW57を接続する。
【0034】集中遠隔操作装置(以後集中リモコンと呼
ぶ)Sにはマイクロコンピュータおよびその周辺回路か
らなる集中リモコン制御部70を備える。この集中リモ
コン制御部70に全ての室内ユニットの運転および停止
を設定するSW71、各室内ユニットごとに運転および
停止を設定するSW72および各室内ユニットごとに運
転時に点灯し、停止時に消灯するLED表示部73、ま
た各室内ユニットごとに室内温度を設定するSW74、
さらに設定された温度を表示する液晶表示部75を接続
する。なお、集中リモコン制御部70は、室内ユニット
制御部40との接続用に4つの端子を有している。
【0035】室外ユニットQには、マイクロコンピュー
タおよびその周辺回路からなる室外ユニット制御部60
を備えている。この室外ユニット制御部60にインバー
タ回路61、四方弁12、主電動膨張弁15や電動膨張
弁16を接続する。なお室外ユニット制御部60は、室
内ユニット制御部40との接続用に4つの端子を有して
いる。
【0036】インバータ回路61は交流電源62の電圧
を整流し、それを室外ユニット制御部60の指令に応じ
た所定周波数の交流電圧に変換し、圧縮機モータ63に
駆動出力として供給する。
【0037】そして、各個別リモコンPの制御部50
は、次の機能手段を有している。 (1)運転SW51を操作時にリモコン上に設定された
温度、風量、風向き、運転モード(冷房、暖房やドラ
イ)設定信号とともに運転指令信号を室内ユニットに送
信する手段。
【0038】(2)温度設定SW52、風量設定SW5
3、風向き設定SW54や運転モード切り替えSW55
(冷房、暖房やドライの選択)を単独操作時に温度、風
量、風向きや運転モードを液晶表示部56に表示する手
段とともに温度設定、風量設定、風向き、運転モード設
定信号を室内ユニットに送信する手段。
【0039】(3)切り換えSW57の操作により、液
晶表示部56の一部である温度表示部56aを絶対温度
表示と相対温度表示とに切り替える手段。
【0040】また、集中リモコンSの制御部70は、次
の機能手段を有している。 (1)全室運転SW71を操作時に集中リモコンS上の
全ての室内ユニットの運転LED73を点灯させるとと
もに、集中リモコンS上に設定された温度や運転指令信
号を全ての室内ユニットに送信する手段。
【0041】(2)個別運転SW72を操作時に集中リ
モコンS上の該当する室内ユニットの個別運転LED7
3を点灯させるとともに集中リモコンS上に設定された
温度や運転指令信号を該当する室内ユニットに送信する
手段。
【0042】(3)運転指令信号を室内ユニットに送信
して運転LED73が点灯中に、再度全室運転SW71
を操作時に全ての室内ユニットの運転LED73を消灯
させるとともに運転指令信号を全ての室内ユニットに送
信する手段。
【0043】(4)運転指令信号を室内ユニットに送信
して運転LED73が点灯中に、再度個別運転SW72
を操作時に、該当する室内ユニットの個別運転LED7
3を消灯するとともに運転指令信号を該当する室内ユニ
ットに送信する手段。
【0044】(5)個別温度設定SW74を単独操作時
に変更された温度を該当する室内ユニットの液晶表示部
75に表示する手段とともに温度設定信号を該当する室
内ユニットに送信する手段。
【0045】(6)室内ユニットからの運転指令信号を
受けて、該当する室内ユニットの運転LED73を点灯
する手段。
【0046】(7)室内ユニットからの運転停止信号を
受けて、該当する室内ユニットの運転LED73を消灯
する手段。
【0047】(8)室内ユニットからの温度設定信号を
受けて該当する室内ユニットの液晶表示部75に表示す
る手段。
【0048】また、各室内ユニット制御部40は、次の
機能手段を有している。(1)個別リモコンPの運転S
W51、または集中リモコンSの全室運転SW71や個
別運転SW72からの運転指令信号を受け、室内送風機
32を駆動する室内電動機41を運転させる手段。
【0049】(2)個別リモコンPの運転SW51から
の運転指令信号を受け、運転指令信号を室外ユニットQ
および集中リモコンSに送信する手段。
【0050】(3)集中リモコンSの全室運転SW71
や個別運転SW72からの運転指令信号を受け、運転指
令信号を室外ユニットQに送信する手段。
【0051】(4)運転指令信号を受けて運転中に再
度、個別リモコンPの運転SW51からの運転信号を受
けると停止指令信号を室外ユニットQおよび集中リモコ
ンSに送信する手段。
【0052】(5)運転指令信号を受けて運転中に再
度、集中リモコンSの全室運転SW71や個別運転SW
72からの運転指令信号を受けると停止指令信号を室外
ユニットQに送信する手段。
【0053】(6)個別リモコンPからの設定温度信号
を受けて表示部42に表示するとともに設定温度信号を
集中リモコンに送信する手段。
【0054】(7)集中リモコンSからの設定温度信号
を受けて表示部42に表示する手段。
【0055】(8)個別リモコンPの温度設定SW5
2、または集中リモコンSの個別温度設定SW74で設定
される室内設定温度と吸込温度センサー31の検知温度
との差をそれぞれの室内ユニットの室内空調負荷レベル
La,Lb,Lc,Ldとして求める手段。
【0056】室内空調負荷レベルは5段階ある。負荷レ
ベルLは△t=(吸込温度−設定温度)とし
【0057】
【表1】
【0058】(9)室内ユニットの室内空調負荷レベル
Lを室外ユニットQに送信する手段。
【0059】(10)各室内ユニット固有の機種能力を
それぞれの機種能力ランクRa,Rb,Rc,Rdとし
て、室外ユニットQに送信する手段。
【0060】機種能力ランクR(kW)は7種類ある。
【0061】
【表2】
【0062】さらに、室外ユニット制御部60は、次の
機能手段を有している。 (1)各室内ユニットからの運転条件等の運転信号に基
づいて4方弁12を切替制御し、圧縮機の運転周波数H
tを制御する手段。
【0063】(2)室内ユニットA,B,C,Dからの
機種能力ランクRa,Rb,Rc,Rdを受けて、対応
する電動膨張弁の初期開度Eas,Ebs,Ecs,E
dsを決定する手段。
【0064】
【表3】
【0065】(3)室内ユニットA,B,C,Dからの
負荷レベルLa,Lb,Lc,Ldを受けて電動膨張弁
の初期開度を下式により過渡開度Eac,Ebc,Ec
c,Edcに変更する手段。
【0066】Eac=Eas×(La/4) (4)室内ユニットA,B,C,Dからの機種能力ラン
クRa,Rb,Rc,Rdと負荷レベルLa,Lb,L
c,Ldとを受けて下表より個々の室内ユニットが要求
する圧縮機の必要運転周波数Ha,Hb,Hc,Hdを
得て、すべての室内ユニットが要求する圧縮機の必要運
転周波数Htの値を下式より求め制御する手段。
【0067】
【表4】
【0068】 Ht=0.9×(Ha+Hb+Hc+Hd) 次に、上記の構成においての作用を説明する。
【0069】図3に示すように個別リモコンPの温度表
示部56aは通常「26℃」などの絶対温度設定である
が、集中リモコンSを利用する場合は、切り替えSW5
7を操作することにより、図4の「+3」温度表示に示
すような相対温度設定が可能である。
【0070】ここで、個別リモコンPの温度表示を相対
設定として、全ての室内ユニットが運転停止の状態から
室内ユニットA,Bの個別リモコンPの運転モードSW
55を「冷房」の設定および風量設定SW53を「弱」
の設定にして運転SW51を押すと、室内ユニットA,
Bはこれらの信号を受けて、室内ユニットA,Bの表示
部42に初期設定の「26℃」を表示し、室内電動機4
1を弱回転させるとともに運転指令信号と温度設定信号
を集中リモコンSに送信する。
【0071】集中リモコンSはこれらの信号を受けて、
室内ユニットA,B用の個別運転LED73を点灯させ
るとともに表示部75に「26℃」を表示する。
【0072】また、室内ユニットA,Bは運転指令信号
と機種能力ランクRを室外ユニットQに送信する。これ
らの信号を室外ユニットQは受け、圧縮機10が初期の
運転周波数で運転を開始し、主電動膨張弁15が所定の
開度まで開くとともに、また室内ユニットA,B用の電
動膨張弁16が初期開度まで開く。
【0073】各室内ユニットの制御部40は、室内の空
気温度を吸込温度センサー31で検知し、初期設定され
た室内設定温度「26℃」との差により各室内ユニット
A,Bの室内空調負荷レベルLa,Lbを算出し室外ユ
ニットQに送信する。これらの負荷レベルLa,Lbを
受けて室外ユニットQ内の各室内ユニット用電動膨張弁
16は初期開度から過渡状態の開度に移行する。さらに
圧縮機10も室内ユニットからの機種能力ランクRと負
荷レベルLを受け、室外ユニットQで必要な圧縮機の運
転周波数Htが計算され初期の運転周波数から過渡状態
の運転周波数Htに移行し、安定状態になるまで電動膨
張弁16と圧縮機10はその開度と周波数を変更する。
【0074】次に集中リモコンSの室内ユニットB用の
個別温度設定SW74を押し、表示部75を「28℃」に
変更すると、温度設定信号を室内ユニットBに送信す
る。室内ユニットBは集中リモコンSからの温度設定信
号を受けて、表示部42を「28℃」に変更する。
【0075】さらに室内ユニットBの個別リモコンPの
温度設定SW53を押し、「−2」設定にすると、室内
ユニットBは表示部42の温度表示を「26℃」に変更
するとともに温度設定信号を集中リモコンSに送信す
る。集中リモコンSは室内ユニットBからの温度設定信
号を受けて、室内ユニットBの液晶表示部75を「26
℃」に変更する。
【0076】この運転状態から室内ユニットAの個別リ
モコンPの運転SW51を再度押すと、運転中の室内ユ
ニットAは運転を中止するとともに室外ユニットQと集
中リモコンSに運転停止信号を送信する。集中リモコン
Sは室内ユニットAからの運転停止信号を受けて個別運
転LED73を消灯する。
【0077】次に集中リモコンSの室内ユニットB用の
個別運転SW72を押すと点灯中の個別運転LED73
が消灯するとともに運転指令信号を室内ユニットBに送
信する。運転中の室内ユニットBは再度の運転指令信号
を受けて、運転を中止するとともに運転停止信号を室外
ユニットQに送信する。室内ユニットAからの運転停止
信号を既に受けていた室外ユニットQは室内ユニットB
からの運転停止信号をも受けて、ここで停止する。
【0078】次に同じく運転停止状態で、集中リモコン
Sの全室運転SW71を押すと全ての個別運転LED7
3を点灯させる。室内ユニットA,B,C,Dは全て運転
を開始するとともに集中リモコンSの液晶表示部75に
表示された温度を室内ユニットの表示部42に表示す
る。ここで再度全室運転SW71を押すと全ての個別運
転LED73は消灯するとともに、全ての室内ユニット
および室外ユニットQは停止する。
【0079】なお、上記実施例では説明の都合上、1台
の室外ユニットに複数の室内ユニットを接続したマルチ
エアコンに集中リモコンを接続して制御回路を構成した
ものとして説明したが、特許請求の範囲でも明らかなよ
うに複数のシングルエアコンに集中リモコンを接続して
構成した制御回路でも同様な作用で同様な効果が得られ
る。
【0080】
【発明の効果】上記実施例からも明らかなように、個別
無線遠隔操作装置側から室内温度を設定すると室内ユニ
ットは設定温度信号を受け、室内ユニットの制御部に接
続された表示部に設定温度を表示するとともに、有線接
続された集中遠隔操作装置に信号を送信し、集中遠隔操
作装置上に設定温度を表示し、個別無線遠隔操作装置の
制御部に、室内温度の設定方法を、希望する温度を直接
送信する絶対設定か、プラスまたはマイナス偏差を送信
する相対設定にするかを切り換える切換手段を設けるこ
とで、室内ユニット表示部の温度表示と異なることな
く、操作性の違和感を解消できる。
【0081】また、集中遠隔操作装置を接続しない場合
は、絶対設定とすることで使用できるので、共用化でき
るという利点があり安価に実施することができる。
【0082】また、絶対設定とした個別無線遠隔操作装
置および集中遠隔操作装置は、それぞれ設定上限、設定
下限を有するので、温度設定に矛盾を生じさせない。
【0083】また、個別無線遠隔操作装置を相対設定に
設定して運転を開始した場合には、既定の初期設定温度
にて運転を開始するので、個別無線遠隔操作装置から運
転を開始する場合でも、設定温度に矛盾がない。
【0084】また、初期設定温度は、冷房運転設定時と
暖房運転設定時とで別個の値をもつとともに、冷房運転
設定時の初期設定温度は「室内設定温度の上限値−最大
偏差」に、また暖房運転設定時の初期設定温度は「室内
設定温度の下限値+最大偏差」としたから、一般的に適
宜な温度で運転を開始することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の空気調和機の冷凍回路図
【図2】同一実施例を示す空気調和機の制御回路の構成
を示す機能ブロック図
【図3】同一実施例の個別無線遠隔操作装置の詳細図
【図4】同一実施例の個別無線操作装置の温度表示切り
替えSWを相対設定とした時の表示部詳細図
【図5】同一実施例の集中遠隔操作装置の詳細図
【図6】従来の多室空気調和機の構成図
【符号の説明】
A,B,C,D 室内ユニット P 個別リモコン S 集中リモコン Q 室外ユニット 40 室内ユニット制御部 42 室内ユニット温度表示部 50 個別リモコン制御部 56 個別リモコン表示部 57 温度表示切り替えSW 60 室外ユニット制御部 70 集中リモコン制御部 74 個別温度設定SW 75 集中リモコン温度表示部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−42749(JP,A) 特開 平9−14732(JP,A) 特開 平8−75230(JP,A) 特開 平7−280329(JP,A) 特開 昭63−143451(JP,A) 特開 昭62−200128(JP,A) 特開 昭62−258934(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 11/02 103

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数台の室内ユニットを離れた場所から一
    括して操作可能な集中遠隔操作装置を接続し、前記室内
    ユニットの少なくとも一台には、無線で個別に操作可能
    な個別無線遠隔操作装置を具備した空気調和機であっ
    て、 前記個別無線遠隔操作装置には、室内温度の設定方法
    を、希望する温度を直接送信する絶対設定か、プラスま
    たはマイナス偏差を送信する相対設定にするかを切り換
    える切換手段を設け、 前記室内ユニットには、前記個別無線遠隔操作装置にて
    決定される室内設定温度と前記集中遠隔操作装置にて決
    定される室内設定温度のいずれか一方の優先な室内設定
    温度を表示する表示手段を設けたことを特徴とする空気
    調和機。
  2. 【請求項2】集中遠隔操作装置にて決定される室内設定
    温度を表示手段に表示した場合に、個別無線遠隔操作装
    置を相対設定にすることを特徴とする請求項1記載の空
    気調和機。
  3. 【請求項3】絶対設定にした個別無線遠隔操作装置また
    は集中遠隔操作装置で決定される室内設定温度には、上
    限値および下限値を設けたことを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の空気調和機
  4. 【請求項4】個別無線遠隔操作装置を相対設定に設定し
    て運転を開始した場合には、所定の初期設定温度にて運
    転を開始することを特徴とする請求項1記載の空気調和
    機。
  5. 【請求項5】初期設定温度は、冷房運転設定時と暖房運
    転設定時とで別個の値をもつとともに、冷房運転設定時
    の初期設定温度は「室内設定温度の上限値−最大偏差」
    に、また暖房運転設定時の初期設定温度は「室内設定温
    度の下限値+最大偏差」としたことを特徴とする請求項
    4記載の空気調和機。
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