JP3355234B2 - 画像2値化装置 - Google Patents

画像2値化装置

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JP3355234B2
JP3355234B2 JP26575693A JP26575693A JP3355234B2 JP 3355234 B2 JP3355234 B2 JP 3355234B2 JP 26575693 A JP26575693 A JP 26575693A JP 26575693 A JP26575693 A JP 26575693A JP 3355234 B2 JP3355234 B2 JP 3355234B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、階調表現されてなる画
像の2値化処理を行なって2値画像を作成する画像2値
化装置に関し、特に、階調による濃い領域と薄い領域と
が混在する濃淡画像であっても薄い領域が消えてしまう
ことなく双方の領域を確実に2値化して2値画像を得る
ことが可能な画像2値化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、階調をもって表現された濃淡
画像を2値化して2値画像を作成する各種の方法が提案
されており、これらの方法においては対象画像(原画
像)を2値化するに際して、その原画像に対応して最適
なしきい値を選択することが最も重要な事項となる。
【0003】このようなしきい値を選択するについて
は、P−タイル法、モード法等の各種のしきい値選択法
が存在する。ここに、P−タイル法は、切り出すべき原
画像の面積と原画像全体の面積との比率を求め、濃度値
が一定以上になる画素が全画素数に対して、求めた比率
になる場合における濃度値をしきい値として選択する方
法である。また、モード法は、原画像の濃度値のヒスト
グラムを求め、かかるヒストグラムが二峰性の分布にな
る場合に2つのピークの間に存在する谷の部分にしきい
値を設定する方法である。
【0004】これらの各方法は、いずれも原画像に対し
て1つのしきい値を設定し、そのしきい値に基づいて原
画像の2値化を行って2値画像を得る方法であることか
ら、原画像に濃度の高い領域と濃度の低い領域とが混在
する場合には、濃度の低い領域の画像が検出されずに無
視されて2値化されてしまう問題点があった。これによ
り、これらの方法により得られた2値画像においては、
濃度の高い領域のみが抽出され、濃度の低い領域は消え
てしまうものであった。
【0005】そこで、前記各しきい値選択法の欠点を解
消すべく微分ヒストグラム法と可変しきい値法が提案さ
れている。ここに、微分ヒストグラム法は、原画像中の
輪郭線部には濃度値が急勾配を有するエッジ部分が存在
するとの考えに基づき、かかる濃度勾配(微分値)を利
用して最適なしきい値を決定する方法である。この微分
ヒストグラム法では、微分ヒストグラムにおける最も濃
度の高い値をしきい値とするものであり、原画像におけ
るエッジ部分を強調した2値画像を得ることができる。
【0006】また、可変しきい値法は、原画像中で濃度
が徐々に変化している場合、1つのしきい値で直接原画
像を処理すると、原画像の濃淡が正確に表現できないこ
とから、原画像を多数の小領域に区分して各小領域毎に
しきい値を変えていく方法である。この可変しきい値法
によれば、原画像が濃淡をもって表現されている場合に
おいても、比較的正確に濃淡状態を表現しつつ2値画像
を得ることができるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た各微分ヒストグラム法及び可変しきい値法には以下に
説明するような問題点がある。ここで、かかる問題点に
ついて図6乃至図11に基づき説明する。
【0008】先ず、微分ヒストグラム法の問題点につい
て図6乃至図8に基づき説明する。ここに、図6は原画
像を示す説明図、図7は原画像の微分ヒストグラムを示
すグラフ、図8は微分ヒストグラム法により原画像を2
値化して得られた2値画像を示す説明図である。このと
き、図6に示す原画像Aにおいて、人を表わした濃度の
濃い領域10と犬を表わした濃度の薄い領域11が混在
しており、また、原画像Aの濃度を256段階で表わし
た場合、領域10の濃度値を200とし、領域11の濃
度値を30とする。尚、各領域10、11以外の背景に
おける濃度値は10とする。
【0009】かかる原画像Aを微分ヒストグラム法によ
り2値化する場合、先ず、図7に示すような微分ヒスト
グラムを作成する。ここに、図7において、縦軸は原画
像Aの画素数を示し、横軸は原画像Aの濃度を0乃至2
55の256段階で示した濃度値を示す。また、濃度値
の低い側に存在するピークP1は前記領域11に対応
し、濃度値の高い側に存在するピークP2は前記領域1
0に対応する。微分ヒストグラム法においては、かかる
微分ヒストグラムにおける最も高い濃度値に対応する濃
度値がしきい値Tとして選択される。そして、このよう
に選択されたしきい値Tに基づいて、原画像Aの2値化
が行なわれる。
【0010】このとき、この微分ヒストグラム法におい
ても、原画像Aの全体に対して1つのしきい値Tのみし
か選択されず、この結果、図8に示すように、濃度の濃
い領域10については抽出されて2値画像12が得られ
るものの、濃度の薄い領域11については領域11の濃
度値がしきい値Tよりも小さいことから、2値化時に無
視されて消えてしまう。このように、微分ヒストグラム
法によっても原画像Aにおける各領域10、11の双方
を正確に2値化して2値画像を得ることができないもの
であった。
【0011】次に、可変しきい値法の問題点について図
6、及び、図9乃至図11に基づき説明する。ここに、
図9は原画像を小領域により区分した例を示す説明図、
図10は区分された小領域を拡大して示す説明図、図1
1は可変しきい値法により原画像を2値化して得られた
2値画像を示す説明図である。
【0012】図6に示す原画像Aを可変しきい値法によ
り2値化する場合、先ず、原画像Aを複数の小領域13
で区分し、各小領域13毎にしきい値を変えて2値化が
行なわれる。このとき、図9、図10に示すように、小
領域13が領域10と領域11の双方に渡って区分され
た場合、小領域13について1つのしきい値が設定され
ることとなる。かかる場合には、濃度の濃い領域10は
抽出されて2値画像が得られるものの、濃度の薄い領域
11は無視されて2値画像から消えてしまうこととな
る。従って、可変しきい値法によっても原画像が小領域
13により適正に区分されない場合には、原画像Aの全
体を確実に2値化することができず、得られる2値画像
14は、図11に示すように、濃度の薄い領域11の一
部が消えた2値画像14しか得られない虞が多分に存す
るものである。
【0013】本発明は前記従来の問題点を解消するため
になされたものであり、原画像中に濃度の濃い領域と濃
度の薄い領域とが混在した濃淡画像である場合において
も、濃度の薄い領域が消えてしまうことなく双方の領域
を確実に2値化して2値画像を得ることができる画像2
値化装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、所定の階調をもって表現された原画像に基づ
いて2値化した2値画像を作成する画像2値化装置にお
いて、原画像の画像データを入力する画像データ入力手
段と、前記画像データ入力手段から入力された原画像の
画像データにおける濃度勾配に基づいて原画像の輪郭線
データを含むエッジ画像を形成するエッジ画像形成手段
と、前記画像データ入力手段から入力された画像データ
を記憶する画像メモリと、前記原画像を2値化してなる
2値画像を得るための基準となるしきい値を設定するし
きい値設定手段と、前記しきい値設定手段により設定さ
れたしきい値を記憶するしきい値記憶手段と、前記エッ
ジ画像形成手段により形成されたエッジ画像を画素毎に
スキャンするとともに、スキャンされた画素が輪郭線デ
ータに対応するかどうかを判断する判断手段と、前記判
断手段によりスキャンされた画素が輪郭線データに対応
すると判断された場合、前記しきい値記憶手段に記憶さ
れたしきい値を、スキャンされた画素の座標と同一の座
標を有する画素であって前記画像メモリに記憶された画
像データの濃度データに基づき更新するしきい値更新手
段と、前記しきい値更新手段を介して更新されたしきい
値に基づいて、原画像に対応した2値画像を作成して出
力する第1画像出力手段と、前記判断手段によりスキャ
ンされた画素が輪郭線データに対応しないと判断された
場合、前記しきい値記憶手段に記憶されたしきい値に基
づいて、原画像に対応した2値画像を作成して出力する
第2画像出力手段とを備えた構成とされる。
【0015】
【作用】前記構成を有する本発明では、先ず、画像デー
タ入力手段を介して、所定の階調をもって表現された原
画像の画像データが入力されるとともに、かかる画像デ
ータが画像メモリに記憶される。また、しきい値設定手
段により原画像から2値画像を得るための基準となるし
きい値が設定されるとともに、その設定されたしきい値
がしきい値記憶手段に記憶される。更に、エッジ画像形
成手段により、原画像の画像データにおける濃度勾配に
基づき原画像の輪郭線データを含むエッジ画像が形成さ
れ、また、判断手段を介してエッジ画像が画素毎にスキ
ャンされるとともに、そのスキャンされた画素が輪郭線
データに対応するかどうか判断される。
【0016】そして、判断手段を介してスキャンされた
画素が輪郭線データに対応すると判断された場合、しき
い値記憶手段に記憶されたしきい値が、しきい値更新手
段を介して、そのスキャンされた画素と同一の座標を有
する画素であって画像メモリに記憶された画像データの
濃度データに基づいて更新される。この後、第1画像出
力手段により、しきい値更新手段を介して更新されたし
きい値に基づいて原画像に対応した2値画像が作成され
て出力される。また、判断手段によりスキャンされた画
素が輪郭線データに対応しないと判断された場合、第2
画像出力手段により、しきい値記憶手段に記憶されたし
きい値に基づいて、原画像に対応した2値画像が作成さ
れて出力される。
【0017】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例に基づい
て図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、本実施例に
係る画像2値化装置の構成について図1に基づき説明す
る。図1は画像2値化装置の構成を示すブロック図であ
り、本実施例に係る画像2値化装置は、濃淡表現された
原画像を読み取って画像データ(座標値データ、濃度デ
ータを含む)を入力する画像入力部1、原画像の空間2
次微分処理を行なってエッジ成分(輪郭線データ)を取
り出す空間2次微分処理部2、空間2次微分処理部2に
より取り出された原画像のエッジ成分の2値化を行なう
2値化部3、2値化部3により2値化されたエッジ成分
の細線化を行なう細線化部4、画像入力部1から入力さ
れた原画像の画像データを記憶する画像メモリ5、細線
化部4から入力されるエッジ成分のデータと画像メモリ
からの画像データとに基づいて、後述する原画像の2値
化処理を行なう2値化処理部6、及び、2値化処理部6
による2値化処理において、設定、更新されるしきい値
(後述する)を記憶するしきい値メモリ7とから構成さ
れる。
【0018】ここに、画像入力部1は、CCDカメラ、
イメージスキャナ等の画像読取装置から構成され、かか
る画像読取装置により読みとられた画像データを空間2
次微分処理部2、及び、画像メモリ5に入力するもので
ある。また、空間2次微分処理部2は、原画像の画像デ
ータに基づいて、縦方向、横方向、及び、斜め方向につ
いて微分(2次微分)処理(例えば、ラプラシアンフィ
ルター処理)を行なうことにより原画像のエッジ成分を
取り出してエッジ強調処理を行なうものである。更に、
2値化部3は空間2次微分処理部2により得られたエッ
ジ強調画像のエッジ成分の2値化を行ない原画像の輪郭
線データ(輪郭線幅は複数の画素からなる)を得るもの
であり、また、細線化部4は2値化部3により得られた
輪郭線データの幅を1画素をもって表現すべく細線化処
理を行い、図3に示すような2値化された輪郭線データ
を含むエッジ画像Eを作成するものである。尚、前記各
空間2次微分処理部2、2値化部3、及び、細線化部4
は、エッジ画像形成手段を構成する。更に、画像メモリ
5は、画像入力部1から入力された原画像の画像データ
を、画素毎に各画素の座標データ及び濃度データととも
に記憶するものである。
【0019】次に、前記2値化処理部6において行なわ
れる2値化処理について図2に基づき説明する。ここ
で、2値化処理を行なうべき原画像として図6に示す原
画像Aを使用するものとし、従って、画像メモリ5に
は、画像入力部1を介して原画像Aの画像データが画素
毎の座標データ、濃度データとともに記憶されており、
また、空間2次微分処理部2、2値化部3、及び、細線
化部4を介して図3に示すエッジ画像Eが得られている
ものとする。尚、図3は原画像Aから得られるエッジ画
像Eを示す説明図である。
【0020】図2は2値化処理部6において行なわれる
2値化処理の手順を示すフローチャートであり、先ず、
ステップ(以下、Sと略記する)1において、初期化処
理が行なわれる。この初期化処理において、しきい値メ
モリ7には、初期値(原画像Aの濃度値を256段階で
表わした場合における最も高い濃度値(255)が設定
記憶される。続いて、S2では、エッジ画像Eが、図3
中矢印で示す方向に従って画素毎に連続して往復スキャ
ンされる。
【0021】また、S3においては、S2でスキャンし
た画素がエッジ画像Eにおける輪郭線データに対応する
かどうか判断される。そして、スキャンした画素が輪郭
線データに対応すると判断された場合(S3:YE
S)、そのスキャンされた画素の座標値データと同一の
座標値データを有する原画像Aにおける画素の濃度デー
タを画像メモリ5に記憶された画像データから読み取
り、その読み取った濃度データ(濃度値)を新たなしき
い値として、しきい値メモリ7に記憶されているしきい
値を更新する(S4)。これにより、しきい値メモリ7
には、新たなしきい値が更新して記憶されることとな
る。この後、処理はS5に移行される。一方、S3にお
いて、S2にてスキャンした画素が輪郭線データに対応
しないと判断された場合(S3:NO)、しきい値メモ
リ7に記憶されているしきい値を更新することなくS5
に移行する。
【0022】S5においては、その時点においてしきい
値メモリ7に記憶されているしきい値に基づいて、S2
にてスキャンした画素の2値化処理が行なわれる。この
とき、2値化処理をするに際して、図3のエッジ画像E
においてスキャンされた画素の座標値データと同一の座
標値データを有する原画像Aにおける画素の濃度データ
が、しきい値メモリ7に記憶されているしきい値よりも
大きいか、又は、等しい場合には「1」として2値化さ
れ、これとは逆に、図3のエッジ画像Eにおいてスキャ
ンされた画素の座標値データと同一の座標値データを有
する原画像Aにおける画素の濃度データが、しきい値メ
モリ7に記憶されているしきい値よりも小さい場合には
「0」として2値化されるものである。
【0023】また、S6においては、S5にて得られた
2値化データに基づいて2値画像が出力される。更に、
S7では、エッジ画像Eの全ての画素について処理が終
了したかどうか判断され、全ての画素についての処理が
終了していない場合(S7:NO)には、再度S2に戻
って次の画素についての処理が繰り返される一方、全て
の画素についての処理が終了した場合(S7:YES)
には、2値化処理を終了する。尚、全ての画素について
の2値化処理が終了した時点においては、図4に示すよ
うな原画像Aにおける濃度の濃い領域10、濃度の薄い
領域11の全体を2値化してなる2値画像8が作成され
ている。
【0024】ここで、前記のように構成された本実施例
に係る画像2値化装置の動作の理解を一層明確にするた
め、更に具体的に説明する。このとき、図3のエッジ画
像Eは第1番目の座標値を有する画素(図3において左
上端の画素)から順に画素毎に矢印方向に沿ってスキャ
ンされるものとし、また、前記S1においてしきい値メ
モリ7には初期値(原画像Aの濃度値を256段階で表
わした場合における最も高い濃度値255)が設定記憶
されているものとする。
【0025】先ず、S2で第1番目の画素がスキャンさ
れた場合、その画素は輪郭線データに対応しないことか
ら(S3:NO)、そのスキャンされた画素の2値化処
理が行なわれる(S5)。このとき、その画素の座標値
と同一の座標値を有する原画像Aにおける画素の濃度デ
ータ(濃度値)は、図6で説明したように10であり、
また、しきい値メモリ7には前記初期値が設定記憶され
ているから、その画素については「0」(白色)として
2値化される。同様の処理(S2、S3、S5、S6、
S7)が、S2で輪郭線データに対応する画素をスキャ
ンするまで、順次画素毎に行なわれる。
【0026】そして、輪郭線データに対応する画素(原
画像Aの領域10のエッジを構成する画素)をスキャン
した場合(S3:YES)、S4にてしきい値メモリ7
のしきい値が更新された後、S5で2値化処理が行なわ
れる。このとき、そのスキャンされた画素の座標値と同
一の座標値を有する原画像Aにおける画素の濃度データ
(濃度値)は、図6で説明したように200であり、か
かる濃度データがしきい値としてしきい値メモリ7に新
たに記憶される(S4)。また、そのしきい値は、スキ
ャンされた画素の座標値と同一の座標値を有する原画像
Aにおける画素の濃度データ(濃度値は200)と等し
いことから、スキャンされた画素については「1」(黒
色)として2値化される(S5)。そして、S6にて2
値画像が出力された後、S7を介してS2に戻る。
【0027】更に、次の画素(図3中の輪郭線データの
内部に存在する画素)がスキャンされた場合(S2)、
その画素は輪郭線データに対応しないので(S3:N
O)S5に移行し、また、しきい値メモリ7に記憶され
ているしきい値は200であるとともに、このしきい値
は、スキャンされた画素の座標値と同一の座標値を有す
る原画像Aにおける画素の濃度データ(濃度値は20
0)と等しいことから、S5ではスキャンされた画素に
ついては「1」(黒色)として2値化される。
【0028】尚、再度輪郭線データに対応する画素がス
キャンされた場合(S3:YES)、前記と同様にし
て、しきい値メモリ7に記憶されているしきい値が、そ
の画素の座標値と同一の座標値を有する原画像Aの画素
の濃度データ(濃度値は200)に基づいて更新される
が(S4)、そのしきい値はスキャンされた画素に対応
する原画像Aの画素の濃度データ(濃度値は200)に
等しいことから、スキャンされた画素については「1」
(黒色)として2値化される(S5)。
【0029】また、更に各画素のスキャンが輪郭線を越
えて進行し、図3中の輪郭線データに対応しない画素
(背景部分の画素)がスキャンされた場合(S3:N
O)、そのスキャンされた画素の座標値と同一の座標値
を有する原画像Aにおける画素の濃度データ(濃度値)
は、図6で説明したように10であり、更に、しきい値
メモリ7に記憶されているしきい値は200であるか
ら、スキャンされた画素については「0」(白色)とし
て2値化される(S5)。
【0030】このように、エッジ画像Eを画素毎にスキ
ャンして、そのスキャンされた画素が輪郭線データに対
応する場合には、スキャンされた画素の座標値と同一の
座標値を有する原画像Aにおける画素の濃度データ(濃
度値)に基づいてしきい値メモリ7のしきい値を更新し
て2値化を行い、また、スキャンされた画素が輪郭線デ
ータに対応しない場合には、しきい値メモリ7のしきい
値を更新することなくスキャン時点でしきい値メモリ7
に記憶されているしきい値に基づいて2値化を行なうよ
うにしたことから、このような一連処理を画素毎に繰り
返して行なうことにより、原画像Aにおける濃度の濃い
領域10に存在する画素ついては、確実に「1」として
2値化されることが分かる。
【0031】更に、原画像Aにおける濃度の薄い領域1
1の2値化処理を行なう場合においても、前記と同様に
して、スキャンした画素が輪郭線データに対応する場合
(S3:YES)には、そのスキャンされた画素の座標
値と同一の座標値を有する原画像Aにおける画素の濃度
データ(この場合図6にて説明したように濃度値は30
である)に基づいてしきい値メモリ7のしきい値を更新
して2値化を行い(S4、S5)、また、スキャンされ
た画素が輪郭線データに対応しない場合(S3:NO)
には(背景部分がスキャンされる場合であり、スキャン
された画素に対応する原画像Aの画素の濃度値は10で
ある)、しきい値メモリ7のしきい値を更新することな
くスキャン時点でしきい値メモリ7に記憶されているし
きい値(この時点では、しきい値として濃度値30が記
憶されている)に基づいて2値化を行なうようにしたこ
とから(S5)、このような一連処理を画素毎に繰り返
して行なうことにより、原画像Aにおける濃度の薄い領
域11に存在する画素ついても、確実に「1」として2
値化されることが分かる。
【0032】以上詳細に説明した通り本実施例に係る画
像2値化装置では、空間2次微分処理部2、2値化部
3、細線化部4を介して、画像入力部1から入力された
原画像Aの画像データから輪郭線データを含むエッジ画
像Eを形成するとともに、画像入力部1から入力された
原画像Aの画像データを画像メモリ5に記憶し、また、
2値化処理部6においてエッジ画像Eを画素毎にスキャ
ンしてそのスキャンされた画素が輪郭線データに対応す
るかどうか判断し、スキャンされた画素が輪郭線データ
に対応する場合にはスキャンされた画素の座標値と同一
の座標値を有する原画像Aにおける画素の濃度データに
基づいてしきい値メモリ7のしきい値を更新して2値化
を行い、一方、スキャンされた画素が輪郭線データに対
応しない場合には、しきい値メモリ7のしきい値を更新
することなくスキャン時点でしきい値メモリ7に記憶さ
れているしきい値に基づいて2値化を行なうようにした
ので、原画像A中に濃度の濃い領域10と濃度の薄い領
域11とが混在した濃淡画像である場合においても、濃
度の薄い領域11が消えてしまうことなく双方の領域1
0、11を確実に2値化して2値画像を得ることができ
る。
【0033】尚、本実施例に係る画像2値化装置では、
エッジ画像Eをスキャンするに際して、図3に示すよう
に、エッジ画像Eの左上端の画素から水平に往復してス
キャンするようにしたが、往復してスキャンを行なうも
のであれば各種のスキャン方法を採用することができる
ことは勿論である。例えば、図5(A)に示すように、
エッジ画像Eの右上端の画素から水平に往復してスキャ
ンしてもよく、また、図5(B)、図5(C)に示すよ
うに、エッジ画像Eの各画素を斜行しつつ往復してスキ
ャンしてもよい。更に、図5(D)に示すように、エッ
ジ画像Eの左上端の画素から上下方向に往復してスキャ
ンしてもよい。
【0034】
【発明の効果】以上説明した通り本発明は、原画像中に
濃度の濃い領域と濃度の薄い領域とが混在した濃淡画像
である場合においても、濃度の薄い領域が消えてしまう
ことなく双方の領域を確実に2値化して2値画像を得る
ことができる画像2値化装置を提供することができ、そ
の産業上奏する効果は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像2値化装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】2値化処理部において行なわれる2値化処理の
手順を示すフローチャートである。
【図3】原画像から得られるエッジ画像を示す説明図で
ある。
【図4】2値化処理部において得られる2値画像を示す
説明図である。
【図5】エッジ画像をスキャンする各種のスキャン方法
を示す説明図である。
【図6】原画像を示す説明図である。
【図7】原画像の微分ヒストグラムを示すグラフであ
る。
【図8】微分ヒストグラム法により原画像を2値化して
得られた2値画像を示す説明図である。
【図9】原画像を小領域により区分した例を示す説明図
である。
【図10】区分された小領域を拡大して示す説明図であ
る。
【図11】可変しきい値法により原画像を2値化して得
られた2値画像を示す説明図である。
【符号の説明】
1 画像入力部 2 空間2次微分処理部 3 2値化部 4 細線化部 5 画像メモリ 6 2値化処理部 7 しきい値メモリ 8 2値画像 A 原画像 E エッジ画像

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の階調をもって表現された原画像
    に基づいて2値化した2値画像を作成する画像2値化装
    置において、 原画像の画像データを入力する画像データ入力手段と、 前記画像データ入力手段から入力された原画像の画像デ
    ータにおける濃度勾配に基づいて原画像の輪郭線データ
    を含むエッジ画像を形成するエッジ画像形成手段と、 前記画像データ入力手段から入力された画像データを記
    憶する画像メモリと、 前記原画像を2値化してなる2値画像を得るための基準
    となるしきい値を設定するしきい値設定手段と、 前記しきい値設定手段により設定されたしきい値を記憶
    するしきい値記憶手段と、 前記エッジ画像形成手段により形成されたエッジ画像を
    画素毎にスキャンするとともに、スキャンされた画素が
    輪郭線データに対応するかどうかを判断する判断手段
    と、 前記判断手段によりスキャンされた画素が輪郭線データ
    に対応すると判断された場合、前記しきい値記憶手段に
    記憶されたしきい値を、スキャンされた画素の座標と同
    一の座標を有する画素であって前記画像メモリに記憶さ
    れた画像データの濃度データに基づき更新するしきい値
    更新手段と、 前記しきい値更新手段を介して更新されたしきい値に基
    づいて、原画像に対応した2値画像を作成して出力する
    第1画像出力手段と、 前記判断手段によりスキャンされた画素が輪郭線データ
    に対応しないと判断された場合、前記しきい値記憶手段
    に記憶されたしきい値に基づいて、原画像に対応した2
    値画像を作成して出力する第2画像出力手段とを備えた
    ことを特徴とする画像2値化装置。
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