JP3355129B2 - 流量計の脈動吸収構造 - Google Patents

流量計の脈動吸収構造

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JP3355129B2 JP08181698A JP8181698A JP3355129B2 JP 3355129 B2 JP3355129 B2 JP 3355129B2 JP 08181698 A JP08181698 A JP 08181698A JP 8181698 A JP8181698 A JP 8181698A JP 3355129 B2 JP3355129 B2 JP 3355129B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子式ガスメータ
等として使用される流量計に関し、さらに詳しくは、流
路中の流速を間欠的に計測して積算流量を推測する推量
式流量計において脈動(圧力変動,流速変動)の影響を
低減する流量計の脈動吸収構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子式ガスメータ等に使用される
流量計として、流路内を流れる流体の流速に応じて変化
する適宜物理量を流路内に設けた電子式センサを利用し
て間欠的に検出し、前記電子化センサの検出信号に基づ
いて流路中の流速を間欠的に計測して積算流量を推測す
る推量式流量計が普及している。また、このような推量
式流量計は、使用する電子式センサ別で評価すると、流
体中で超音波を発信・受信する素子である音響トランス
ジューサ等を使用する超音波式のもの、及び流路中の流
体の圧力変動を検出するフルイディック素子を使用する
フルイディック式のものが広く普及している。
【0003】図9は、電子式ガスメータとして使用され
る超音波式の流量計20の基本構造を示したものであ
る。この流量計20は、ケース24の外面に被計測流体
(この場合は、ガス)の入口26と出口27を設けると
共に、ケース24内には、計測部28と、ケース外面の
入口26に供給される流体を前記計測部28の入口端2
8aに導くケース内導入路29aと、計測部28を通過
した流体を、この計測部28の出口端28bからケース
外面の出口27に導くケース内排出路29bと、計測部
28に装備されるセンサの動作制御やセンサの検出信号
に基づいた所定の演算処理を行う図示せぬ演算処理回路
とを装備して構成される。ケース内導入路29a及びケ
ース内排出路29bは、いずれも、ケース24の内壁面
を利用したものである。
【0004】計測部28は、ガスの流路と超音波の伝搬
管路を兼ねる計測用管路22と、計測用管路22の両端
間で超音波の発信・受信を行う一対の音響トランスジュ
ーサ21,23とから構成されている。そして、ケース
24内に装備される図示せぬ演算処理装置は、例えば、
計測部28の入口端28a側の音響トランスジューサ2
1から超音波信号を発生させて出口端28b側の音響ト
ランスジューサ23に受信させて、トランスジューサ間
での超音波信号のガス流方向の伝搬時間t1 を計測す
る。次ぎに、双方のトランスジューサの動作を切り換え
て、出口端28b側のトランスジューサ23から超音波
信号を発生させ、入口端28a側のトランスジューサ2
1で受信してガス流方向とは逆方向の伝搬時間t2 を計
測する。この計測した2つの伝搬時間t1 ,t2 の伝搬
時間差に基づいて計測用管路22内を流れているガスの
流速Vを間欠的に求め、この流速Vに計測用管路22の
断面積を乗じて瞬時流量を求める。そして更に、この瞬
時流量に一定の計測間隔であるサンプリング時間を乗じ
て通過流量を求め、この通過流量を積算して積算流量を
求める。図示せぬ演算処理装置が求めた積算流量は、ケ
ース24の外面に装備される図示せぬ表示手段に表示さ
れる。
【0005】このような電子式流量計20では、流体の
圧力変動を可撓膜の変位により検出してその検出値に基
づいて流量計測を行う従来の膜式(機械式)メータと比
較して、一般に、流量計測に必要な物理量を検出する計
測部28をコンパクト化することができ、その結果、流
量計全体をコンパクト化することができる。また、ケー
ス24が同一の大きさであれば、従来の膜式メータと比
較して、ケース内により大きな空きスペースを確保する
ことができ、空きスペースを利用して、更に付加価値を
持った回路や機器等を追加装備することが可能になる。
さらに、このような電子式流量計20では、センサ感度
が高いため、微量の流量測定も計測精度の高精度化も期
待することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の流
量計を通じて供給されるガス等の流体を消費するガスヒ
ートポンプ(GHP)等の燃焼器は、使用中に供給ガス
に圧力変動や流速変動等の脈動を生じさせるものがあ
る。そして、図10(a)に示すように、燃焼器30の
発生した脈動25は、流量計20からのガス流を伝って
流量計内に伝搬すると、計測用管路22内でのガス流を
脈動流とする虞がある。更に、図10(b)に示すよう
に主供給管31に複数の流量計20A,20B,…が分
岐接続されている場合に、上流側の流量計20Aに接続
されている燃焼器30Aの発生した脈動25Aが、流量
計20A及び分岐供給管31a内のガス流を伝って、下
流の流量計20B,…内に伝搬される虞がある。即ち、
例えば、下流の流量計20Bでは、自己に接続されてい
る燃焼器30Bからの脈動25Bと、上流の流量計20
Aに接続されている燃焼器30Aからの脈動25Bとの
双方が伝搬されて、双方の脈動25A,25Bによる影
響を受けて、計測用管路22内での脈動流が更に激しく
なる虞がある。
【0007】上記の流量計20において、燃焼器の発生
した脈動の影響で計測用管路22内のガス流に脈動流が
生じると、図11に示すように一定のサンプリング間隔
Δtでガス流の流速V検出させ、検出した流速Vにサン
プリング時間Δtを乗じて通過流量を求めた場合に、図
中斜線を施した部分が誤差となり、通過流量を積算して
求めた積算流量は実際のガス使用量とかなり違った積算
値となり、計測誤差の増大という重大な問題を招く。
【0008】そこで、以上の流量計20では、計測用管
路22への脈動の伝搬を防止する対策を講じることが望
ましいが、脈動の伝搬を低減する機構が複雑になると、
限られた大きさの流量計20への組み込みが困難になっ
たり、あるいは計測部28の構造や配置等に工夫を凝ら
す必要が生じ、大改造となって大幅なコストアップを招
くといった新たな問題が生じる。
【0009】本発明の目的は、上記課題を解消すること
にあり、電子式ガスメータ等に使用される流量計におい
て、計測部内への脈動の伝搬を効率良く低減させること
ができ、しかも、ケースやケース内の計測部等に大改造
が必要なく、正確な流量計測を容易かつ安価に実現する
ことのできる流量計の脈動吸収構造を提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、ケ
ースの外面に被計測流体の入口及び出口を設けると共
に、ケース内には、流路内を流れる流体の流速に応じて
変化する適宜物理量を流路内に設けた電子式センサによ
り間欠的に検出する計測部と、前記入口と前記計測部の
入口端とを繋ぐケース内導入路と、前記計測部の出口端
と前記出口とを繋ぐケース内排出路とを装備する流量計
の、前記計測部内の流体の流れに作用する脈動を低減さ
せる流量計の脈動吸収構造であって、前記ケース内導入
路及びケース内排出路の少なくとも一方に、流路の片側
を下流側に向かって徐々に下がる傾斜面状態で塞ぐ第1
の邪魔板と、この第1の邪魔板の下流側端部を基点とし
て第1の邪魔板とは逆の片側を下流側に向かって徐々に
下がる傾斜面状態で塞ぐ第2の邪魔板とで流体を旋回さ
せる緩衝部を設けたことを特徴とする流量計の脈動吸収
構造により解決される。
【0011】第1及び第2の邪魔板を有した緩衝部に流
入した流体は、それぞれの邪魔板に当たると、流れ方向
が徐々に逆側に曲げられる旋回流となり、この流れ方向
の変換によって、脈動による流体中の圧力変動が吸収・
減衰される。
【0012】従って、例えば、緩衝部をケース内排出路
に装備した場合には、流量計の出口に接続されている燃
焼器等からケース内に伝搬されてきた脈動を、緩衝部に
よって効率良く吸収して、計測部への影響を低減させる
ことができる。また、緩衝部をケース内導入路に装備し
た場合には、流量計の入口に接続されている流体供給路
の上流に分岐接続されている別の流量計等からケース内
に伝搬されてきた脈動を、緩衝部によって効率良く吸収
して、計測部への影響を低減させることができる。ま
た、ケース内導入路及びケース内排出路の双方に緩衝部
を装備した構成とすれば、計測部の上流側及び下流側の
双方からの脈動の影響を低減して、より正確な流量計測
を実現することができる。
【0013】また、脈動の伝搬を低減する機構としての
緩衝部自体は、第1及び第2の2枚の邪魔板を流路の周
壁に取り付けるだけの極めて簡単な構成であり、コンパ
クトに形成することができる。従って、大きな取付スペ
ースの確保が難しい流量計ケース内でも、計測部の構造
や配置に特別な工夫を凝らさずとも容易にケース内に組
み込むことができる。
【0014】なお、好ましくは、前記第1及び第2の邪
魔板を、作用する流体圧に応じて揺動可能に流路の周壁
に支持させるとよい。このようにすると、流体の衝突時
の邪魔板の揺動動作によって、流体が邪魔板との衝突で
失う運動エネルギーを軽減することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る流量計の脈動
吸収構造の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説
明する。図1は、本発明に係る流量計の脈動吸収構造の
第1実施形態の概略構成を示したものである。この第1
実施形態の脈動吸収構造は、電子式ガスメータとして使
用される流量計1に適用されている。この流量計1は、
ケース2の外面に、被計測流体であるガスの入口3及び
出口4と、後述する演算処理回路の算出した流量値を表
示する図示せぬ表示手段とを装備している。
【0016】また、流量計1は、ケース2内に、直管状
に設けた計測用管路5a内を流れる流体の流速に応じて
変化する適宜物理量を、計測用管路5aの両端に設けた
一対の電子式センサ5b,5cにより間欠的に検出する
計測部5と、電子式センサ5b,5cの検出値に基づい
て流量を算出する図示せぬ演算処理回路と、ケース2外
面の入口3に接続した分岐供給路32から供給される流
体(ガス)を計測部5の入口端5dに導くケース内導入
路6と、前記計測部5を通過する流体を前記計測部5の
出口端5eからケース2外面の出口4に導くケース内排
出路7とを装備している。
【0017】前記計測部5は、図9に示した流量計20
における計測部28に相当するものである。即ち、計測
用管路5aの両端に設けられた一対の電子式センサ5
b,5cは、超音波を発信・受信する音響トランスジュ
ーサである。
【0018】そして、図示せぬ演算処理回路は、例え
ば、先ず計測部5の入口端5d側の音響トランスジュー
サ5bから超音波信号を発生させて出口端5e側の音響
トランスジューサ5cに受信させて、トランスジューサ
間での超音波信号のガス流方向の伝搬時間t1 を計測す
る。次ぎに、双方のトランスジューサの動作を切り換え
て、出口端5e側のトランスジューサ5cから超音波信
号を発生させ、入口端5d側のトランスジューサ5bに
受信させてガス流方向とは逆方向の伝搬時間t2を計測
する。この計測した2つの伝搬時間t1 ,t2 の伝搬時
間差に基づいて計測用管路5a内を流れているガスの流
速Vを間欠的に求め、この流速Vに計測用管路5aの断
面積を乗じて瞬時流量を求める。そして更に、この瞬時
流量に一定の計測間隔であるサンプリング時間を乗じて
通過流量を求め、この通過流量を積算して積算流量を求
める。図示せぬ演算処理装置が求めた積算流量は、ケー
ス2の外面に装備されている図示せぬ表示手段に表示さ
れる。
【0019】そして、本実施形態の場合、ケース内導入
路6とケース内排出路7は、流路の途中に緩衝部8を設
けた構造とされている。また、ケース内導入路6には、
ガスの流入を遮断する遮断弁9が入口3寄りの位置に装
備される。ケース内導入路6上の緩衝部8は、遮断弁9
と計測部5の入口端5dとの間に装備されている。
【0020】緩衝部8は、図2及び図3に示すように、
流路を形成する円筒状の管部材10と、この管部材10
の内周に保持される第1及び第2の邪魔板11,12と
から構成されている。第1の邪魔板11は、略半楕円形
の板材で、管部材10の提供する流路の片側半分を下流
側に向かって徐々に下がる傾斜面状態で塞いでいる。ま
た、第2の邪魔板12は、第1の邪魔板11と同様の略
半楕円形の板材で、第1の邪魔板11の下流側端部を基
点として第1の邪魔板11とは逆側の流路半分を下流側
に向かって徐々に下がる傾斜面状態で塞いでいる。な
お、本実施形態では、第1及び第2の邪魔板11,12
は、1枚の楕円形板材の中央に切れ込みを入れた格好に
形成されている。
【0021】以上の流量計1の入口3は、分岐供給路3
2を介してガスの主供給管31に分岐接続されている。
そして、主供給管31には、流量計1よりも上流側に位
置するように、他の流量計13の入口13aが接続され
ている。流量計1の出口4や、他の流量計13の出口1
3bには、図示のように、ガスを燃焼・消費するガスヒ
ートポンプ(GHP)等の燃焼器14A,14Bが接続
されている。
【0022】以上の流量計1において、各緩衝部8に流
入した流体はそれぞれの邪魔板11,12に当たると、
流れ方向が徐々に流路の逆側に曲げられて、図2に矢印
(イ)で示すような旋回流となり、この流れ方向の変換
によって、脈動による流体中の圧力変動が吸収・減衰さ
れる。
【0023】従って、ケース内導入路6及びケース内排
出路7の双方に緩衝部8を装備した上記の流量計1で
は、ケース内導入路6に装備した緩衝部8が上流の流量
計13等を経て分岐供給路32内を伝搬されてきた脈動
15Aを減衰低減し、ケース内排出路7に装備した緩衝
部8が燃焼器14Bで発生し伝搬されてきた脈動15B
を減衰低減する。従って、計測部5の上流側及び下流側
の双方からの脈動の影響を低減して、より正確な流量計
測を実現することができる。
【0024】また、脈動の伝搬を低減する機構としての
緩衝部8自体は、第1及び第2の2枚の邪魔板11,1
2を流路の周壁に取り付けるだけの極めて簡単な構成で
あり、コンパクトに形成することができる。従って、大
きな取付スペースの確保が難しい流量計ケース内でも、
計測部の構造や配置に特別な工夫を凝らさずとも容易に
ケース内に組み込むことができる。即ち、流量計のケー
ス2やケース内の計測部5等に大改造が必要なく、容易
にケース2内に組み込むことができて、正確な流量計測
を容易かつ安価に実現することができる。
【0025】なお、第1実施形態では、ケース内導入路
6とケース内排出路7の双方に緩衝部8を装備したが、
ケース2内のスペース的な制限等でケース内導入路6と
ケース内排出路7の双方に緩衝部8を装備するのが困難
な場合、あるいは、例えば、流量計13や燃焼器14
A,14Bの少なくとも一つに十分な脈動吸収機能が装
備されていて、上流側又は下流側のいずれか一方から伝
搬される脈動のみ配慮すればよい場合には、ケース内導
入路6及びケース内排出路7のいずれか一方にのみ、緩
衝部8を装備した構成とすればよい。
【0026】緩衝部8をケース内排出路7にのみ装備し
た場合には、流量計1の出口4に接続されている燃焼器
14B等からケース2内に伝搬されてきた脈動15B
を、緩衝部8によって効率良く吸収して、計測部5への
影響を低減させることができる。また、緩衝部8をケー
ス内導入路6にのみ装備した場合には、流量計1の入口
3に接続されている分岐供給路32の上流に分岐接続さ
れている別の流量計13等から入口3内に伝搬されてき
た脈動15Aを、緩衝部8によって効率良く吸収して、
計測部5への影響を低減させることができる。
【0027】図4乃至図6は、本発明に係る緩衝部の第
2実施形態を示したものである。この緩衝部8Aは、流
路を形成する円筒状の管部材16と、該管部材16の内
周に保持される第1及び第2の邪魔板17a,17bと
から構成されている。そして、第1の邪魔板17aは、
略半楕円形の板材で、管部材16の提供する流路の片側
半分を下流側に向かって徐々に下がる傾斜面状態で塞
ぎ、また、第2の邪魔板17bは、第1の邪魔板17a
と同様の略半楕円形の板材で、第1の邪魔板17aの下
流側端部を基点として第1の邪魔板17aとは逆側の流
路半分を下流側に向かって徐々に下がる傾斜面状態で塞
いでいる。
【0028】但し、前記第1及び第2の邪魔板17a,
17bは、これらの邪魔板17a,17bの端部同士を
連結している連結板18aを管部材16に形成した係合
溝16aに移動不可に係合させる一方、各邪魔板17
a,17bの自由端に突設した係合突起18bを、管部
材16に形成した管の軸線方向に長い係合溝16bに摺
動可能に係合させることで、管部材16への取り付けが
なされている。このような取り付け構造のために、第1
及び第2の邪魔板17a,17bは、、作用する流体圧
に応じて揺動可能で、流体の衝突時の揺動動作によっ
て、流体が邪魔板との衝突で失う運動エネルギーを軽減
することができ、圧力損失を小さく抑えることができ
る。
【0029】図7及び図8は、本発明に係る緩衝部の第
3実施形態を示したものである。この緩衝部8Bは、第
1実施形態の緩衝部8とほぼ同様の構成で、管部材10
の内周に第1の邪魔板11A及び第2の邪魔板12Aを
固定装備している。但し、これら第1及び第2の邪魔板
11A,12Aは、何れも、半楕円形ではなく、更に塞
ぐ領域を増大させた三日月形で、流路正面から見ると、
図8に示すように、双方の第1及び第2の邪魔板11
A,12Aにオーバーラップする領域19が生じてい
る。このように、それぞれの第1及び第2の邪魔板11
A,12Aをオーバーラップさせることで、流体の方向
転換作用を強めることができ、脈動による圧力変動等に
対する緩衝効果を向上させることができる。
【0030】なお、以上の各構成要素は、本発明の趣旨
を逸脱しない範囲で適宜に設計変更可能であることは言
うまでもない。例えば、計測部5に使用する電子式セン
サは、超音波を発信・受信する音響トランスジューサ等
に限定するものではなく、例えば、フルイディック素子
を利用して、フルイディック式の流量計を構成すること
も可能である。また、緩衝部に使用する邪魔板として
は、半楕円形や三日月形のものを示したが、更に別の形
状に改良することも可能である。また、緩衝部では2枚
の邪魔板を使用したが、使用する邪魔板の枚数を増やし
て、更に長い螺旋状の緩衝用流路を形成するようにして
も良い。
【0031】
【発明の効果】本発明の流量計の脈動吸収構造によれ
ば、第1及び第2の邪魔板を有した緩衝部に流入した流
体は、それぞれの邪魔板に当たると、流れ方向が徐々に
逆側に曲げられる旋回流となり、この流れ方向の変換に
よって、脈動による流体中の圧力変動が吸収・減衰され
る。
【0032】従って、例えば、緩衝部をケース内排出路
に装備した場合には、流量計の出口に接続されている燃
焼器等からケース内に伝搬されてきた脈動を、緩衝部に
よって効率良く吸収して、計測部への影響を低減させる
ことができる。また、緩衝部をケース内導入路に装備し
た場合には、流量計の入口に接続されている流体供給路
の上流に分岐接続されている別の流量計等からケース内
に伝搬されてきた脈動を、緩衝部によって効率良く吸収
して、計測部への影響を低減させることができる。ま
た、ケース内導入路及びケース内排出路の双方に緩衝部
を装備した構成とすれば、計測部の上流側及び下流側の
双方からの脈動の影響を低減して、より正確な流量計測
を実現することができる。
【0033】また、脈動の伝搬を低減する機構としての
緩衝部自体は、第1及び第2の2枚の邪魔板を流路の周
壁に取り付けるだけの極めて簡単な構成であり、コンパ
クトに形成することができる。従って、大きな取付スペ
ースの確保が難しい流量計ケース内でも、計測部の構造
や配置に特別な工夫を凝らさずとも容易にケース内に組
み込むことができる。即ち、流量計のケースやケース内
の計測部等に大改造が必要なく、容易にケース内に組み
込むことができて、正確な流量計測を容易かつ安価に実
現することができる。
【0034】また、前記第1及び第2の邪魔板を、作用
する流体圧に応じて揺動可能に流路の周壁に支持させた
場合には、流体の衝突時の邪魔板の揺動動作によって、
流体が邪魔板との衝突で失う運動エネルギーを軽減する
ことができ、圧力損失を小さく抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る流量計の脈動吸収構造の第1実施
形態の概略構成図である。
【図2】図1に示した流量計の緩衝部の縦断面図であ
る。
【図3】図2のA矢視図である。
【図4】本発明の流量計の脈動吸収構造で使用する緩衝
部の第2実施形態を示す縦断面図である。
【図5】図4のB矢視図である。
【図6】図5のC−C線に沿う断面図である。
【図7】本発明の流量計の脈動吸収構造で使用する緩衝
部の第3実施形態を示す縦断面図である。
【図8】図7のD矢視図である。
【図9】電子式ガスメータ等として使用される超音波式
の流量計の概略構成図である。
【図10】流量計に接続された燃焼器から発生する脈動
の伝搬作用を示す概略図である。
【図11】流速の検出値から流量を算出する場合に、脈
動の影響で生じる測定誤差の説明図である。
【符号の説明】
1 流量計 2 ケース 3 入口 4 出口 5 計測部 5a 計測用管路 5b,5c 電子式センサ 5d 入口端 5e 出口端 6 ケース内導入路 7 ケース内排出路 8 緩衝部 9 遮断弁 10 管部材 11 第1の邪魔板 12 第2の邪魔板 13 流量計 14A,14B 燃焼器

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケースの外面に被計測流体の入口及び出
    口を設けると共に、ケース内には、流路内を流れる流体
    の流速に応じて変化する適宜物理量を流路内に設けた電
    子式センサにより間欠的に検出する計測部と、前記入口
    と前記計測部の入口端とを繋ぐケース内導入路と、前記
    計測部の出口端と前記出口とを繋ぐケース内排出路とを
    装備する流量計の、前記計測部内の流体の流れに作用す
    る脈動を低減させる流量計の脈動吸収構造であって、 前記ケース内導入路及びケース内排出路の少なくとも一
    方に、流路の片側を下流側に向かって徐々に下がる傾斜
    面状態で塞ぐ第1の邪魔板と、この第1の邪魔板の下流
    側端部を基点として第1の邪魔板とは逆の片側を下流側
    に向かって徐々に下がる傾斜面状態で塞ぐ第2の邪魔板
    とで流体を旋回させる緩衝部を設けたことを特徴とする
    流量計の脈動吸収構造。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2の邪魔板を、作用する
    流体圧に応じて揺動可能に流路の周壁に支持させたこと
    を特徴とする請求項1記載の流量計の脈動吸収構造。
JP08181698A 1998-03-27 1998-03-27 流量計の脈動吸収構造 Expired - Fee Related JP3355129B2 (ja)

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JP2017125701A (ja) * 2016-01-12 2017-07-20 パナソニックIpマネジメント株式会社 ガスメータ

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