JP2003227740A - 流量計測装置およびガスメータ - Google Patents

流量計測装置およびガスメータ

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JP2003227740A JP2002025617A JP2002025617A JP2003227740A JP 2003227740 A JP2003227740 A JP 2003227740A JP 2002025617 A JP2002025617 A JP 2002025617A JP 2002025617 A JP2002025617 A JP 2002025617A JP 2003227740 A JP2003227740 A JP 2003227740A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 計測対象の流体にどのような脈動やうねりな
どの疎密波や流量波が発生しても、それに起因した誤差
を計測用センサが拾うことなく、常に精確な流量計測を
行う。 【解決手段】 計測対象のガスなどの流体に生じる脈動
やうねりのような疎密波または流量波の波動としての節
を形成するための、例えば逆止弁状などの固定端部材2
0を、計測用センサ3の下流(または上流も可能)に設
けて、どのような周波数や周期の疎密波または流量波が
生じても、その固定端部材20が設けられた位置に計測
対象の流体中の疎密波または流量波の節(縦波状の波動
としての振動変位がほぼ0の状態)を形成し、その至近
距離に配置された計測用センサ3によって流量計測を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は流量計測装置および
ガスメータに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ガスヒートポンプのような脈動
の発生要因となり得るガス機器を使用する場合、それに
起因して、そのガス機器の上流に設けられたガスメータ
を流れているガスや、そのガスメータの配管に接続され
ている隣家のガスメータにおける導通路中に静止状態で
存在しているガスに、いわゆる脈動と呼ばれるような疎
密波または流量波が発生する場合がある。また、脈動よ
りも緩やかな周期の流量波である、いわゆるうねりが発
生する場合がある。
【0003】このような脈動やうねりが発生すると、従
来の熱線式や超音波伝搬方式などのような、いわゆる電
子式ガスメータと呼ばれる種類のガスメータでは、吹子
の容積変化に基づいて計測対象の流体の体積流量を計測
するという膜式ガスメータとは異なり、本来の計測対象
の流体の本来の流量または流速以外にも、脈動やうねり
に起因した疎密波または流量波に因る流量変動を本来の
計測対象である流量や流速の一部として検出してしま
い、延いてはそれが当該ガスメータにおける計測誤差の
要因となる場合がある。このような誤差は、ガスメータ
以外にも、一般に電子式の流量計測用または流速計測用
のセンサを用いた流量計測装置などでも同様に発生する
可能性がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、電子式
ガスメータのような電子式の流量計測用または流速計測
用のセンサを用いた種類の流量計測装置は、特に膜式ガ
スメータのような機械的な容積変化に基づいて流量を計
測する方式の流量計測手段を用いた流量計測装置と比較
して、微少な流量または流速であっても極めて高感度に
(精確に)流量や流速を検知することが可能な性能を備
えており、本来は極めて高精度な計測が可能なものであ
るが、そのような高感度であることがむしろ不利に働い
て、計測対象のガスのような流体に生じた脈動やうねり
を誤差として拾ってしまう確率が高いという問題があっ
た。
【0005】また、体積流量の積算値を得るように設定
されたガスメータの場合などには、長期間に亘って体積
流量の瞬間値や所定のサンプリングタイミングごとの流
量計測値(または流速計測値)を積算することで、単純
な理論的には、脈動やうねりの流量波の振動に因って正
方向に出現する誤差と負方向に出現する誤差とが相殺さ
れて、積算流量値に混入する誤差はほぼ0(ゼロ)にな
る筈であると考えられるが、実際には、微細な偏流の存
在や計測の偏り誤差等の要因が累積するなどして、流量
計測結果に誤差が混入することを回避することは困難で
ある。
【0006】また、上記のような脈動やうねりに起因し
た計測誤差の問題を改善または解消するために、例えば
脈動やうねりの流量波程度の微少な流量や流速について
は敢えて検出しないように、電子式の流量計測用または
流速計測用のセンサの計測精度をデチューンすることな
ども考えられるが、そのようにすると、電子式の流量計
測用または流速計測用のセンサが本来備えている、高精
度な流量計測が可能であるという特長を生かすことがで
きない。従って、このようなセンサの計測精度を低下さ
せるといった対策は有効ではない。
【0007】また、ガスメータや流量計測装置が接続さ
れた配管中や、ガスメータ内部の導通路中におけるガス
に脈動やうねりが発生すること自体を抑止することなど
も考えられるが、実際には、そのような脈動やうねりの
発生それ自体を解消するためには、ガスメータの上流側
や下流側に接続される全てのガス機器自体から脈動やう
ねりが発生しないようにすることが必要となるが、その
ようなことを完全に達成することは現実的ではない(現
実問題として不可能に近い)。
【0008】このように、従来の電子式ガスメータのよ
うな電子式の流量計測用または流速計測用のセンサを用
いた種類のガスメータや流量計測装置では、計測対象の
ガスのような流体に脈動やうねりが発生すると、それを
高精度な流量計測(または流速計測)が可能な計測用セ
ンサによって誤差として拾ってしまう虞があるという問
題があった。そしてそのような誤差の問題を、計測用セ
ンサの計測精度を低下させることなしに(または計測性
能をデチューンすることなしに)解消することは、従来
の技術では困難あるいは不可能であった。
【0009】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、計測対象の流体を導通させる導通路
と、その導通路における流体の流量または流速を計測す
るための計測用センサとを有する流量計測装置やガスメ
ータにおいて、計測対象の流体に脈動やうねりが発生し
ても、それに起因した誤差を拾うことなく、常に精確
(精細で確実)な流量計測を行うことが可能である流量
計測装置およびガスメータを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による流量計測装
置またはガスメータは、計測対象の流体を導通させる導
通路と、その導通路における流体の流量または流速を計
測するための計測用センサとを有する流量計測装置であ
って、前記流体に疎密波または流量波が生じた場合に、
その疎密波または流量波に対して固定端となって、その
疎密波または流量波の波動に節を形成するための固定端
部材を、前記計測用センサの上流または下流に備えてい
る。
【0011】すなわち、本発明による流量計測装置また
はガスメータでは、計測対象のガスなどの流体に生じる
脈動やうねりのような疎密波または流量波に波動として
の節を形成するための固定端部材を計測用センサの近傍
の上流または下流に設けたことで、どのような周波数や
周期の疎密波または流量波が生じても、その固定端部材
が設けられた位置に計測対象の流体中の疎密波または流
量波の節(換言すれば疎密波または流量波の縦波状の波
動としての振動変位がほぼ0の状態)が形成され、その
ような振動変位がほぼ0の状態で、計測用センサによる
流量計測(または流速計測)が行われる。
【0012】ここで、前記固定端部材と前記計測用セン
サとの相対的な位置関係としては、前記固定端部材と前
記計測用センサとの距離を、前記計測用センサによる計
測結果における前記疎密波または流量波に起因した誤差
が当該流量計測装置として予め定められている許容範囲
内に収まるような範囲内の距離に設定することが望まし
い。
【0013】すなわち、このような至近距離内に固定端
部材と計測用センサとを近付けて配置することにより、
疎密波または流量波の縦波状の波動としての振動変位が
確実にほぼ0となっている状態で、計測対象の流体の流
量または流速を計測することが可能となる。
【0014】また、前記固定端部材は、前記流体の下流
側への流れに対しては、予め設定されている最低計測可
能流量以上を流すことが可能な開いた状態となり、上流
側への流れに対しては、閉じた状態となってその流れを
抑止する、逆止弁状のものであるようにすることが望ま
しい。なお、このとき、逆止弁状の固定端部材は、前記
流体に疎密波または流量波が生じた場合には、その疎密
波または流量波に対して固定端となって、その振動とし
ての節(縦波における節および腹のうちの節)を形成す
るものであることは既述の通りである。
【0015】すなわち、上記の逆止弁状の固定端部材
は、本来の流量計測または流速計測を精確に行うことが
要請される上流側から下流側へと流れる(正方向の)流
れに対しては、例えばガスメータのような当該流量計測
装置として所定の精度で流量計測または流速計測を行う
ために予め設定されている最低計測可能流量以上を流す
ことが可能な開状態となり、また流体に疎密波または流
量波が生じた場合には、その疎密波または流量波に対し
て固定端として機能してその波動としての節を形成す
る、というように、それら両方の機能を果たすことが可
能となるように重量または完成質量や全圧を受ける面積
などの諸条件を設定することが望ましい。
【0016】なお、上記の逆止弁状の固定端部材として
は、さらに詳細には、逆止弁の重量または慣性質量と、
前記流体から受ける全圧とによって、弁が開閉するよう
に設定することが望ましい。
【0017】すなわち、逆止弁状の固定端部材の開閉す
る弁本体自体の重量または慣性質量がこの弁を閉じるよ
うに作用し、正方向に流れる流体から受ける全圧がこの
逆止弁を開状態にするように作用し、それらの均衡によ
って、弁本体が開閉する。例えば流体の正方向の流れか
ら受ける全圧による力が逆止弁状の固定端部材(の弁本
体)の重量または慣性質量に打ち勝つ場合には、その弁
本体は開状態となり、流体が負方向(下流側から上流側
へと向かう方向)に流れる場合、または流体が正方向に
流れる場合にその流体の流れから受ける全圧による力が
逆止弁の重量または慣性質量よりも弱い場合には、この
逆止弁は閉状態となる。ここまでは一般的な逆止弁と同
様の動作であるが、本発明に係る流量計測装置またはガ
スメータが備えている逆止弁状の固定端部材は、流体に
疎密波または流量波が生じた場合に、その疎密波または
流量波に対して固定端となって、その疎密波または流量
波の波動としての節を形成するように、その逆止弁状の
固定端部材(弁本体)の重量または慣性質量および流れ
に正対する面積などの諸要素が設定されている。
【0018】あるいは、上記1の逆止弁状の固定端部材
は、弁本体を閉じる方向に付勢するための弾性部材を備
えており、その弾性部材による付勢力と前記流体から受
ける全圧とによって開閉するように設定することなども
可能である。なお、このとき弁を閉じる方向には、さら
に弁本体自体の重量が寄与するようにしてもよいことは
言うまでもない。
【0019】また、上記の弁本体の外周部、またはその
弁本体の開閉や計測用センサの計測動作に支障の無い位
置に、少なくとも前記流体の正方向の流れに対して当該
流量計測装置として予め設定されている最低計測可能流
量を流すことができる隙間を設けるようにしてもよい。
【0020】このようにすることにより、例えば疎密波
または流量波に節を形成する機能を確保するために逆止
弁状の固定端部材の重量または慣性質量や弾性部材をそ
の逆止弁が最低計測可能流量に対応した正方向の流れか
ら受ける全圧よりも打ち勝つように設定せざるを得なく
なり、微少流量の流れが逆止弁によって妨げられてしま
う場合などには、上記のような隙間を設けることによっ
て、その隙間に微少流量をバイパスさせて流して、ガス
メータのような当該流量計測装置としての最低計測可能
流量を確保することが可能となる。
【0021】また、上記の固定端部材は、計測用センサ
よりも下流側に設けることが望ましい。これは、固定端
部材として例えば逆止弁状のものを計測用の導通路に設
けると、その固定端部材(弁本体)の存在に起因して、
その下流側に乱流や渦などが発生する確率が高くなる。
しかも、その乱流や渦の様相は、流体の流速やレイノル
ズ数の変化などに起因して不規則的に変化する場合が多
い。このため、計測用センサを固定端部材よりも下流側
に設けると、固定端部材に起因した乱流や渦などが外乱
として計測に悪影響を与えてしまう虞がある。しかし、
固定端部材を計測用センサよりも下流側に設ける(換言
すれば計測用センサを固定端部材よりも上流側に設け
る)ことで、計測用センサによる計測が固定端部材に起
因した乱流や渦などによる悪影響を受けることが回避さ
れる。
【0022】ここで、計測対象の流体に生じる疎密波ま
たは流量波に、その波動としての節を設ける手段として
は、上記のような逆止弁の他にも、金網のようなメッシ
ュを用いることなども可能である。但し、このようなメ
ッシュを用いる場合には一般に、流量または流速が大き
くなるにつれて、流れの損失ヘッドも大きくなってしま
う傾向にあるので、メッシュの網目の大きさや網の太さ
などを、当該流量計測装置またはガスメータとして所定
の最大計測可能流量を流すことが可能であるように設定
しておくことが望ましいことは言うまでもない。
【0023】なお、上記の疎密波または流量波の典型的
な具体例としては、例えば当該ガスメータの上流側また
は下流側に設置されたガス機器の動作に起因した脈動お
よび/またはうねりなどがある。
【0024】また、上記の計測用センサとしては、さら
に詳細には、計測対象の流体の流速または流量に関与す
る物理量に対応した信号を出力するものなどが適用可能
である。その典型的な具体例としては、計測対象の流体
が流れることによって所定の熱源から奪われる熱量また
は低下する温度等に対応した出力をセンサが行って、そ
の熱量または温度に対応した出力に基づいて、そのとき
の計測対象の流体の流量または流速を計測するという、
いわゆる熱式流量計測用のセンサや、いわゆる超音波伝
播方式の流量計測用のセンサ、あるいはフルイディック
方式の流量計測用のセンサ、計測対象の流体の導通路中
における全ヘッドが一定であるとして、その計測対象の
流体の圧力ヘッドに対応した出力をセンサが行って、そ
の圧力ヘッドの出力に基づいて、そのときの計測対象の
流体の流量または流速を計測する方式の流量計測用のセ
ンサなどが適用可能である。但し、上記のようなものの
みには限定されないことは言うまでもない。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0026】図1は、本発明の一実施の形態に係るガス
メータの概要構成を表したものである。なお、このガス
メータは、本発明の一実施の形態に係る流量計測装置の
典型例としてここに詳細に説明するものであって、その
主要部の構成はガスメータ以外の流量計測装置にも適用
可能なものであることは言うまでもない。また、以下の
説明では、図示および説明の繁雑化を避けるために、計
測対象の流体であるガスの導通路やその内部に設けられ
た逆止弁についてを中心として説明するものとし、それ
らの構成や機能とは関係性の薄い部位についての詳細な
説明や図示は省略する。
【0027】このガスメータは、ガスを導通させる導通
路1と、その導通路1内に設けられた流量計測用センサ
3と、その流量計測用センサ3の位置から所定の距離内
に設けられて、脈動やうねりのような疎密波または流量
波に節を形成するための逆止弁状の固定端部材20とを
備えている。
【0028】導通路1は、都市ガスまたはLPG(液化
プロパンガス)のような計測対象の流体であるガスを導
通させる管状のものである。この導通路1の断面形状と
しては、長方形状や円状などの一般的なものである。但
し、下記に詳述する逆止弁状の固定端部材20の本体
(以下、これを弁本体とも呼ぶ)の開閉動作を妨げるこ
とのないような断面形状に設定することが必要である。
【0029】これは、さらに具体的には、例えば弁本体
2がこの導通路1の断面ほぼ全面に近い大きさの円板状
で、その上部に設けられた回動軸4によって導通路1中
に吊り下げられて回動可能であるように設定されている
場合などには、この導通路1の断面形状が円状である
(換言すればこの導通路1が円筒状である)と、弁本体
2は導通路1の側壁に動きが妨げられてしまい、十分な
開度が得られなくなる虞がある。
【0030】また、この導通路1内には流量計測用セン
サ3が設けられて流量計測が行われるのであるから、こ
の導通路1の概形は、計測対象であるガスの流れに計測
誤差の要因となる不規則的な外乱的変動等が生じること
のないようにすることが要請される。これについては一
般的な流量計測装置の場合と同様であることは言うまで
もない。具体的には、例えばこの導通路1の前後には上
流側からガスを導入するための入口屈管部と下流側へと
ガスを導入するための出口屈管部とが設けられる場合が
多いが、一般にこのような入口屈管部や出口屈管部の付
近ではガスの流れの様相が不規則になりやすい傾向にあ
るので、そのような計測に対する外乱となる要因を避け
るためには、入口屈管部や出口屈管部から適度な距離を
隔てた位置に流量計測用センサ3を配置することができ
るように、この導通路1の長さをそれに見合ったものに
することなどが望ましい。
【0031】流量計測用センサ3は、導通路1における
流体の流量(または流速)を計測するセンサである。さ
らに詳細には、計測対象のガスの流量それ自体、または
計測対象のガスの流量のディメンジョンを含んだ物理
量、または所定の換算則に基づいた換算を行うなどして
ガスの流量に換算可能なディメンジョンを含んだ物理量
に対応した信号を出力するものなどが適用可能である。
あるいは、上記の流量の代りに、流速に対応した信号を
出力するものなども適用可能である。後者の場合、上記
のように導通路1の断面積は一定なのであるから、その
導通路1を流れるガスの流速が測定できれば、その流速
値に導通路1の断面積を乗算することによって、そのと
きの流量値を得ることができるからである。従って、本
実施の形態では、流速に対応した信号を出力することで
計測対象のガスの流量を計測するセンサなどについて
も、実質的に流量計測用センサ3の種類に含まれるもの
として、そのような流速センサも流量計測用センサ3と
見做すものとする。
【0032】さらに具体的には、流量計測用センサ3と
しては、計測対象の流体が流れることによって所定の熱
源から奪われた熱量または低下した温度等に対応した出
力をセンサが行って、そのセンサからの出力に基づい
て、そのときの計測対象の流体の流量または流速を計測
するという、いわゆる熱式流量計測用のセンサや、いわ
ゆる超音波伝播方式の流量計測用のセンサ、あるいはフ
ルイディック方式の流量計測用のセンサ、計測対象の流
体の導通路1中における全ヘッドが一定であるとして、
その計測対象の流体の圧力ヘッドに対応した出力をセン
サが行って、その圧力ヘッドの出力に基づいて、そのと
きの計測対象の流体の流量または流速を計測する方式の
流量計測用のセンサなどが適用可能である。但し、これ
らのみには限定されないことは言うまでもない。
【0033】いずれの種類のセンサを用いる場合でも、
高精度な流量計測が可能である流量計測用センサ3を用
いることが望ましい。これは、本実施の形態のガスメー
タでは、下記に詳述するような固定端部材20によって
脈動やうねりに起因した誤差を抑制または解消すること
ができるので、そのような脈動やうねりに起因した誤差
に制約されることなく、高精度な流量計測用センサ3を
用いることが可能となるからである。
【0034】逆止弁状の固定端部材20は、計測対象の
流体である導通路1中のガスに脈動やうねりのような疎
密波または流量波が生じた場合に、その疎密波または流
量波に対して固定端となって、その疎密波または流量波
の波動に節を形成するためのもので、流量計測用センサ
3の下流側に設けられている。
【0035】この逆止弁状の固定端部材20の本体(弁
本体2)は、図2にその前方をカット(切断除去)して
示したように、導通路1内に、回動軸4によって回動可
能に吊り下げられている。その上流側には逆止用の係止
爪5が設けられており、ガスの逆流などによって弁本体
2が上流側に向かって回動しようとする場合には、その
弁本体2の上流側への動きが係止爪5によって停止され
る。また、この弁本体2は、下流側への流れに対して
は、ガスメータとして予め設定されている最低計測可能
流量以上を流すことができるように開いた状態となり、
上流側への流れに対しては、前述の係止爪5によって回
動が停止されて閉じた状態となってその逆流を抑止する
ことができるように閉じた状態となり、かつ導通路1中
のガスに疎密波または流量波が生じた場合には、その疎
密波または流量波に対して固定端となって、その振動と
しての節を形成することができるように、その重量およ
び面積が設定されている。
【0036】例えば計測対象の流体である導通路1中の
ガスの正方向の流れから受ける全圧による力が、この弁
本体2の重量(重力によって弁を垂下姿勢に保つ力)ま
たは慣性質量による制止力に打ち勝つ場合には、この弁
本体2は開状態となる。また、ガスが正方向(上流側か
ら下流側へと向かう方向)に流れる場合にその流体の流
れから受ける全圧による力が逆止弁の重量または慣性質
量よりも弱い場合、またはガスが負方向(正方向とは逆
方向に、下流側から上流側へと向かう方向)に流れる場
合には、この逆止弁は閉状態となる。その弁としての開
度(弁の開きの度合い)は、この弁本体2がガスの流れ
から受ける全圧による力と、重量などによる制止力との
均衡によって定まり、一般に全圧が大きくなるほど弁の
開度は大きくなり、また弁本体2の重量が小さいほど微
少流量でも弁が開いた状態になりやすい。
【0037】この固定端部材20は、上記のような係止
爪5を設けたことによる、いわゆる逆止弁的な機能によ
って、導通路1内のガスに例えば逆流を伴ったうねりや
緩慢な逆流などが生じることを抑止することができる。
このような機能については、一般的ないわゆる逆止弁と
ほぼ同様の機能であって、本実施の形態の固定端部材2
0が逆止弁状であることによって付帯的(副次的)に得
られる機能であるとも言えるが、さらに重要な機能とし
て、本実施の形態の固定端部材20は、導通路1中のガ
スに疎密波または流量波が生じた場合に、その疎密波ま
たは流量波に対して固定端となり、その波動としての節
を形成するという機能を備えている。
【0038】すなわち、本実施の形態の実質的な固定端
部材20である弁本体2は、図3に模式的に示したよう
に、ガスに生じる脈動やうねりのような疎密波または流
量波に対して固定端として機能して、その波動30に節
を形成することによって、どのような周波数や周期の疎
密波または流量波が生じた場合にも、その固定端部材2
0が設けられた位置およびその近傍における疎密波また
は流量波の縦波状の波動としての振動変位をほぼ0の状
態にして、常に流量計測用センサ3による精確な流量計
測が行われるようにすることができる。しかもこのと
き、導通路1中のガスの流速が0ではない場合であって
も、その流れの全圧による力を受けて、実質的な固定端
部材20である弁本体2は、例えば図4に一例を示した
ように半開きに開いた状態になるので、この固定端部材
20(弁本体2)が計測対象のガスの流れの実用的な妨
げになることはない。但し、弁本体2が半開きの状態と
なることで、弁本体2が閉じた状態の場合とは節の形成
される位置が若干ずれることになるが、その程度のずれ
は実用上、何ら問題ないもので、無視することが可能で
あることは言うまでもない。
【0039】また、この逆止弁状の固定端部材20の弁
本体2は、上記のように脈動などの疎密波または流量波
と共振してしまうと、理論的にはこの固定端部材20を
設けなかった場合とほぼ同様に、脈動などの波動に節
(実質的な流量がほぼ0の点)を形成することができな
くなる。従って、本実施の形態の固定端部材20は、脈
動などの疎密波または流量波の波動に対して、固定端と
して非共振的に作用して、そのときの波動を抑止するこ
とができると共に、そのときのガスの流れの全圧に対応
した開度で弁本体2が開いた状態になって、そのときの
ガスの流れを下流側へと流すことができるように、弁本
体2の重量および面積ならびに形状等の諸要素が設定さ
れている。
【0040】すなわち、ここで仮に、逆止弁状の固定端
部材20(弁本体2)の重量および面積ならびに形状等
が、脈動のような疎密波または流量波の振動数に対して
共振する設定となっていた場合などには、その固定端部
材20は脈動のような疎密波または流量波に対して固定
端として機能することができず、この固定端部材20を
設けなかった場合とほぼ同様に、導通路1中のガスに脈
動のような顕著な疎密波または流量波等の発生を防止す
ることができなくなる。従って、この固定端部材20の
重量および面積ならびに形状は、計測対象のガスに発生
することが予め想定される脈動のような疎密波または流
量波に対して十分に効果的に固定端として機能すること
ができるように設定されていることが必要である。これ
は換言すれば、弁本体2の流体振動に関する固有振動数
を、導通路1内のガスに発生することが予め想定される
脈動のような疎密波または流量波の固有振動数から可能
な限り離れた値に設定することが望ましいということで
ある。
【0041】ここで、上記の固定端部材20と流量計測
用センサ3との相対的な位置関係としては、固定端部材
20と流量計測用センサ3との距離が、流量計測用セン
サ3による計測結果における疎密波または流量波に起因
した誤差がガスメータとして予め定められている許容範
囲内に収まるような範囲内となるように設定することが
望ましい。
【0042】すなわち、このような至近距離内に固定端
部材20と流量計測用センサ3とを近付けて配置するこ
とによって、疎密波または流量波の縦波状の波動として
の振動変位が確実にほぼ0となっている状態で、計測対
象の流体の流量または流速を精確に計測することが可能
となる。
【0043】具体的に、その許容可能な距離としては、
ガスの含有成分比や音速や疎密波または流量波の波長な
ど諸条件によって異なったものとなることは言うまでも
ないが、許容可能な最長距離としては、例えば数センチ
メートルから数10センチメートル以下であることが望
ましい。但し、これのみには限定されないことは言うま
でもない。
【0044】また、上記の固定端部材20は、流量計測
用センサ3よりも下流側に設けることが望ましい。すな
わち、本実施の形態のような逆止弁状の固定端部材20
(弁本体2)を導通路1の中に設けると、その弁本体2
の存在に起因して、その弁本体2の下流側に乱流や渦な
どが発生する確率が高くなる。しかも、その乱流や渦の
様相は、流体の流速やレイノルズ数の変化などに起因し
て不規則的に変化する場合が多い。このため、流量計測
用センサ3を固定端部材20よりも下流側に設けると、
固定端部材20に起因した乱流や渦などが外乱として計
測に悪影響を与えてしまう虞がある。しかし、固定端部
材20を流量計測用センサ3よりも下流側に設ける(換
言すれば流量計測用センサ3を固定端部材20よりも上
流側に設ける)ことによって、固定端部材20が存在し
ていることでその下流側に生じる乱流や渦などに起因し
た流量計測用センサ3への悪影響を回避することができ
る。従って、このような観点に基づいて、本実施の形態
では、固定端部材20は流量計測用センサ3よりも下流
側に設けられている。
【0045】ところで、上記の疎密波または流量波の典
型的な具体例としては、例えば当該ガスメータの下流側
やそのガスメータの上流側に同じ配管で繋がっている隣
家などに設置されたガスヒートポンプのようなガス機器
(いずれも図示省略)の運転などに起因した脈動やうね
りなどがある。ここで、「脈動」とは、ガスのような計
測対象の流体に生じる周波数の高い疎密波または流量波
状の(縦波状の)波動であり、「うねり」とは、計測対
象の流体の流体に生じる緩慢な流量変動や緩慢な流量波
を意味するものとする。
【0046】このような疎密波または流量波の区分に則
して言えば、逆止弁状の固定端部材20の場合には、導
通路1中のガスに脈動が生じたときに、その脈動の波動
としての固定端となって節を形成することで、その脈動
に起因した計測誤差を改善または解消することができる
だけでなく、うねりのような緩慢な流量変動や緩慢な逆
流などについても改善または解消することができる。
【0047】また、逆止弁状ではなく、逆流方向にも開
いた状態となり得る固定端部材20の場合には、導通路
1の中のガスに脈動が生じたときに、その脈動の波動と
しての固定端となって節を形成することで、その脈動に
起因した計測誤差を改善または解消することについては
確実に達成することができるが、うねりのような緩慢な
流量変動や緩慢な逆流などについては、必ずしもすべて
の場合で改善または解消することができるとは限らな
い。但し、うねりや緩慢な逆流などに起因した計測誤差
については無視できるものである場合には、逆止弁状で
はない固定端部材20を用いて、計測誤差の改善または
解消を十分に効果的に達成することが可能である。
【0048】なお、逆止弁状の固定端部材20として
は、上記のような概要構成のものの他にも、例えば図5
の内部透視図に一例を示したように、弁本体2を閉じる
方向に付勢するためのコイルばねのような弾性部材6を
備えており、その弾性部材6による付勢力とガスの流れ
から弁本体2が受ける全圧との均衡によって、その弁本
体2が開閉するように設定することなども可能である。
なお、このとき弁を閉じる方向に加わる力としては、さ
らに弁本体2自体の重量が寄与するようにしてもよいこ
とは言うまでもない。
【0049】また、例えば図6に一例を示したように、
上記の弁本体2の外周部、あるいはその弁本体2の開閉
や計測用センサの計測動作に支障の無い位置(例えば計
測用センサが導通路1の上側(天井側)壁面に設置され
ている場合に、それと距離が十分に離れた位置である例
えば下側(底面側)壁面に近い位置など)や左右両脇
に、少なくともガスの正方向の流れにおいて予め設定さ
れている最低計測可能流量を流すことができる、いわゆ
るサイドゲート7のような隙間を設けるようにしてもよ
い。
【0050】例えば疎密波または流量波に節を形成する
機能を確保するために逆止弁状の固定端部材20の重量
(あるいは慣性質量または弾性部材6による付勢力)
を、その固定端部材20が最低計測可能流量に対応した
正方向の流れから受ける全圧よりも打ち勝つように設定
せざるを得なくなって、この固定端部材20の存在に因
って、計測可能な最低限度の流量程度の微少流量の流れ
が妨げられてしまう場合などには、上記のようなサイド
ゲート7に微少流量をバイパスさせて流すようにするこ
とにより、ガスメータとしての最低計測可能流量を確保
することが可能となる。
【0051】また、固定端部材20の主要部(弁本体2
の部分など)の形状としては、上記のようなもののみに
は限定されない。その他にも、例えば図7に示したよう
な円筒状の導通路1の中に、周囲に若干の隙間を持たせ
て回動可能に吊り下げられた円板状のものや、例えば図
8に示したような回動軸4が中心部に設けられていてそ
の回動軸4を中心として折れ曲がるようにして開いたり
閉じたりできるようにした半円板状の弁体21A,21
Bを2枚組み合わせてなるもなども用いることが可能で
ある。なお、図8に示した構造の場合には、半円板状の
弁体21A,21Bを閉じる方向に付勢するための、ば
ね部品(図示省略)等を備えるようにすることが望まし
いことは言うまでもない。
【0052】あるいは、逆止弁状ではない固定端部材2
0としては、上記の実施の形態で説明した構造の逆止弁
状の固定端部材20から逆止用の係止爪5を無くした板
体状の弁本体2の形状のものや、それ以外にも、例えば
図9に示したような、流れの方向に沿った厚みの大きな
(厚み方向に顕著に立体的である)形状のものなどを用
いることも可能である。このような厚み方向に立体的な
固定端部材20の本体(以下これを立体的固定端部材2
2と呼ぶ)を採用する場合には、その厚み方向の形状
を、例えばガスの流れに対していわゆる紡錘形のような
形状などにすることによって、この立体的固定端部材2
2がガスの流れの途中に存在することに起因してその下
流側に発生する可能性のあった不規則な乱流や渦などを
緩和ないし解消することができる。そしてその結果、立
体的固定端部材22よりも下流側に流量計測用センサ3
を設置しても、不規則な乱流や渦などに起因した計測誤
差を防止して、精確な流量の計測を実現することが可能
となる。
【0053】ここで、計測対象の流体に生じる疎密波ま
たは流量波にその波動としての節を設ける手段として
は、上記のような逆止弁状などの固定端部材20の他に
も、金網のようなメッシュ(図示省略)を用いることな
ども可能である。但し、このようなメッシュを用いる場
合には一般に、流量または流速が大きくなるにつれて流
れの損失ヘッドも大きくなってしまう傾向にあるので、
メッシュの網目の大きさや網の太さなどを、当該ガスメ
ータとして所定の最大計測可能流量を流すことができる
ように設定しておくことが望ましいことは言うまでもな
い。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし8
のいずれかに記載の流量計測装置または請求項9ないし
16のいずれかに記載のガスメータによれば、計測対象
のガスなどの流体に生じる脈動やうねりのような疎密波
または流量波の波動としての節を形成するための、例え
ば逆止弁状などの固定端部材を、計測用センサの上流ま
たは下流に設けて、どのような周波数や周期の疎密波ま
たは流量波が生じても、その固定端部材が設けられた位
置に計測対象の流体中の疎密波または流量波の節(換言
すれば疎密波または流量波の縦波状の波動としての振動
変位がほぼ0の状態)が形成されるようにしたので、例
えば逆止弁状のような極めて簡易な構造の固定端部材を
用いるだけで、計測対象の流体にどのような脈動やうね
りなどの疎密波や流量波が発生しても、それに起因した
誤差を計測用センサが拾うことなく、常に精確な(計測
の分解能が高く、かつ誤差やノイズの少ない正確な)流
量計測を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るガスメータの概要
構成を表した図である。
【図2】逆止弁状の固定端部材の概要構成を抜き出して
表した図である。
【図3】固定端部材である弁本体の作用を説明するため
の図である。
【図4】ガスの流れの全圧による力を受けて、実質的な
固定端部材である弁本体が半開きになった状態の一例を
表した図である。
【図5】弁本体を閉じる方向に付勢するためのコイルば
ねのような弾性部材を備えた、固定端部材の一例を表し
た図である。
【図6】弁本体の周囲などにサイドゲートのような隙間
を設けた場合の一例を表した図である。
【図7】固定端部材の主要部の形状のバリエーションの
一例を示した図である。
【図8】固定端部材の主要部の形状の、図7とは異なる
他のバリエーションの一例を示した図である。
【図9】流れの方向に沿った厚みの大きな立体的な形状
の固定端部材の一例を表した図である。
【符号の説明】 1…導通路、2…弁本体、3…流量計測用センサ、4…
回動軸、5…係止爪、6…弾性部材、7…サイドゲー
ト、20…固定端部材、22…立体的固定端部材

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 計測対象の流体を導通させる導通路と、
    その導通路における流体の流量または流速を計測するた
    めの計測用センサとを有する流量計測装置であって、 前記流体に疎密波または流量波が生じた場合に、その疎
    密波または流量波に対して固定端となって、その疎密波
    または流量波の波動に節を形成するための固定端部材
    を、前記計測用センサの上流または下流に備えたことを
    特徴とする流量計測装置。
  2. 【請求項2】 前記固定端部材と前記計測用センサとの
    相対的な位置関係として、前記固定端部材と前記計測用
    センサとの距離を、前記計測用センサによる計測結果に
    おける前記疎密波または流量波に起因した誤差が当該流
    量計測装置として予め定められている許容範囲内に収ま
    るような範囲内の距離に設定したことを特徴とする請求
    項1記載の流量計測装置。
  3. 【請求項3】 前記固定端部材が、前記流体の下流側へ
    の流れに対しては、予め設定されている最低計測可能流
    量以上を流すことが可能な開いた状態となり、上流側へ
    の流れに対しては閉じた状態となってその流れを抑止す
    る、逆止弁状のものであることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の流量計測装置。
  4. 【請求項4】 前記逆止弁状の固定端部材が、その重量
    または慣性質量と前記流体から受ける全圧とによってそ
    の弁が開閉するように設定されていることを特徴とする
    請求項3記載の流量計測装置。
  5. 【請求項5】 前記逆止弁状の固定端部材が、弁を閉じ
    る方向に付勢するための弾性部材を備えており、その弾
    性部材による付勢力と前記流体から受ける全圧とによっ
    てその弁が開閉するように設定されていることを特徴と
    する請求項3記載の流量計測装置。
  6. 【請求項6】 前記逆止弁状の固定端部材の開閉動作す
    る弁本体の外周部、またはその逆止弁状の固定端部材の
    開閉動作および前記計測用センサの動作に支障の無い位
    置に、少なくとも前記流体の下流側への流れに対して当
    該流量計測装置として予め設定されている最低計測可能
    流量を流すことができる隙間を設けたことを特徴とする
    請求項2ないし5のうちいずれか1つの項に記載の流量
    計測装置。
  7. 【請求項7】 前記固定端部材を、前記計測用センサよ
    りも下流側に設けたことを特徴とする請求項1ないし6
    のうちいずれか1つの項に記載の流量計測装置。
  8. 【請求項8】 前記固定端部材の代りに、前記流体に疎
    密波または流量波が生じた場合にその疎密波または流量
    波に節を形成するためのメッシュを備えたことを特徴と
    する請求項1ないし7のうちいずれか1つの項に記載の
    流量計測装置。
  9. 【請求項9】 計測対象の流体を導通させる導通路と、
    その導通路における流体の流量または流速を計測するた
    めの計測用センサとを有するガスメータであって、 前記流体に疎密波または流量波が生じた場合に、その疎
    密波または流量波に対して固定端となって、その疎密波
    または流量波の波動に節を形成するための固定端部材
    を、前記計測用センサの上流または下流に備えたことを
    特徴とするガスメータ。
  10. 【請求項10】 前記固定端部材と前記計測用センサと
    の相対的な位置関係として、前記固定端部材と前記計測
    用センサとの距離を、前記計測用センサによる計測結果
    における前記疎密波または流量波に起因した誤差が当該
    ガスメータとして予め定められている許容範囲内に収ま
    るような範囲内の距離に設定したことを特徴とする請求
    項9記載のガスメータ
  11. 【請求項11】 前記固定端部材が、前記流体の下流側
    への流れに対しては、当該ガスメータとして予め設定さ
    れている最低計測可能流量以上を流すことが可能な開い
    た状態となり、上流側への流れに対しては閉じた状態と
    なってその流れを抑止する、逆止弁状のものであること
    を特徴とする請求項9または10記載のガスメータ。
  12. 【請求項12】 前記逆止弁状の固定端部材が、その重
    量または慣性質量と前記流体から受ける全圧とによって
    その弁が開閉するように設定されていることを特徴とす
    る請求項11記載のガスメータ。
  13. 【請求項13】 前記逆止弁状の固定端部材が、弁を閉
    じる方向に付勢するための弾性部材を備えており、その
    弾性部材による付勢力と前記流体から受ける全圧とによ
    ってその弁が開閉するように設定されていることを特徴
    とする請求項11記載のガスメータ。
  14. 【請求項14】 前記逆止弁状の固定端部材の開閉動作
    する弁本体の外周部、またはその逆止弁状の固定端部材
    の開閉動作および前記計測用センサの動作に支障の無い
    位置に、少なくとも前記流体の下流側への流れに対して
    当該ガスメータとして予め設定されている最低計測可能
    流量を流すことができる隙間を設けたことを特徴とする
    請求項10ないし13のうちいずれか1つの項に記載の
    ガスメータ。
  15. 【請求項15】 前記固定端部材を、前記計測用センサ
    よりも下流側に設けたことを特徴とする請求項9ないし
    14のうちいずれか1つの項に記載のガスメータ。
  16. 【請求項16】 前記固定端部材の代りに、前記流体に
    疎密波または流量波が生じた場合にその疎密波または流
    量波に節を形成するためのメッシュを備えたことを特徴
    とする請求項9ないし15のうちいずれか1つの項に記
    載のガスメータ。
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