JP3355099B2 - 車両用自動変速機の制御装置 - Google Patents
車両用自動変速機の制御装置Info
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- Control Of Transmission Device (AREA)
- Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用自動変速機の
制御装置に関し、特に、エンジンの空吹かし状態での走
行レンジへのシフト操作に対する自動変速機の保護対策
に関する。
制御装置に関し、特に、エンジンの空吹かし状態での走
行レンジへのシフト操作に対する自動変速機の保護対策
に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジントルクがトルクコンバータを介
して変速機に伝達される車両用自動変速機においては、
停止レンジ(Pレンジ又はNレンジ)でアクセルを踏ん
でエンジン回転速度を高くした状態(以下、空吹かし状
態という)で走行レンジ(D,2,1レンジ等)へのシ
フト操作が行われると、自動変速機に大きな負荷が急激
に加わって自動変速機にダメージを与えることになって
しまう。そこで、従来から、前記空吹かし状態での走行
レンジへの操作(以下、レーシングセレクトともいう)
に対して自動変速機を保護するための方法が提案されて
いる。
して変速機に伝達される車両用自動変速機においては、
停止レンジ(Pレンジ又はNレンジ)でアクセルを踏ん
でエンジン回転速度を高くした状態(以下、空吹かし状
態という)で走行レンジ(D,2,1レンジ等)へのシ
フト操作が行われると、自動変速機に大きな負荷が急激
に加わって自動変速機にダメージを与えることになって
しまう。そこで、従来から、前記空吹かし状態での走行
レンジへの操作(以下、レーシングセレクトともいう)
に対して自動変速機を保護するための方法が提案されて
いる。
【0003】例えば、特開昭60−4433号公報に
は、停止レンジから走行レンジへのシフト操作があった
場合、走行レンジ用摩擦係合要素の係合動作を直ちに開
始せずに、スロットル開度の制御によってエンジン回転
速度を所定のアイドル回転速度にまで下降させてから係
合動作を開始させる構成の開示がある(図3参照)。ま
た、特開平5−141530号公報には、停止レンジか
ら走行レンジへのシフト操作があった場合に、車速が所
定値以下でかつエンジンが高負荷(スロットル開度が設
定値以上)のときには、変速を禁止する構成の開示があ
る(図4参照)。
は、停止レンジから走行レンジへのシフト操作があった
場合、走行レンジ用摩擦係合要素の係合動作を直ちに開
始せずに、スロットル開度の制御によってエンジン回転
速度を所定のアイドル回転速度にまで下降させてから係
合動作を開始させる構成の開示がある(図3参照)。ま
た、特開平5−141530号公報には、停止レンジか
ら走行レンジへのシフト操作があった場合に、車速が所
定値以下でかつエンジンが高負荷(スロットル開度が設
定値以上)のときには、変速を禁止する構成の開示があ
る(図4参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記特開昭
60−4433号公報のものでは、運転者が発進を意図
して停止レンジから走行レンジへシフト操作を行って
も、該シフト操作に対して摩擦係合要素の係合動作の開
始が遅れることになるため、運転者の意図に反して車両
の発進が遅れてしまうという問題がある(図3参照)。
60−4433号公報のものでは、運転者が発進を意図
して停止レンジから走行レンジへシフト操作を行って
も、該シフト操作に対して摩擦係合要素の係合動作の開
始が遅れることになるため、運転者の意図に反して車両
の発進が遅れてしまうという問題がある(図3参照)。
【0005】また、前記特開平5−141530号公報
のものでは、車速が所定値以下でかつエンジンが高負荷
という条件が保持される限り変速が行われないことにな
るから、運転者は発進させようとしてシフト操作したの
に、運転者の意図に反して車両が発進しないということ
が起こり得るという問題があった(図4参照)。本発明
は上記問題点に鑑みなされたものであり、運転者の意図
に沿った発進を最大限に許容しつつ、自動変速機の保護
を図れる車両用自動変速機の制御装置を提供することを
目的とする。
のものでは、車速が所定値以下でかつエンジンが高負荷
という条件が保持される限り変速が行われないことにな
るから、運転者は発進させようとしてシフト操作したの
に、運転者の意図に反して車両が発進しないということ
が起こり得るという問題があった(図4参照)。本発明
は上記問題点に鑑みなされたものであり、運転者の意図
に沿った発進を最大限に許容しつつ、自動変速機の保護
を図れる車両用自動変速機の制御装置を提供することを
目的とする。
【0006】
【0007】
【0008】
【課題を解決するための手段】そのため、請求項1記載
の発明は、エンジンの空吹かし状態で停止レンジから走
行レンジへのシフト操作が行われた回数を計数し、前記
回数が所定値以上になったときに、停止レンジでのエン
ジン回転速度の増大を強制的に制限する構成とした。
の発明は、エンジンの空吹かし状態で停止レンジから走
行レンジへのシフト操作が行われた回数を計数し、前記
回数が所定値以上になったときに、停止レンジでのエン
ジン回転速度の増大を強制的に制限する構成とした。
【0009】かかる構成によると、空吹かし状態での走
行レンジへのシフト操作を許容回数まで黙認した後は、
停止レンジでのエンジン回転速度を強制的に低く抑え、
エンジン回転速度が高い状態で走行レンジにシフトされ
ることを回避する。請求項2記載の発明では、点火時
期,燃料噴射量,吸入空気量のうちの少なくとも1つを
制御することで、前記停止レンジでのエンジン回転速度
の増大を制限する構成とした。
行レンジへのシフト操作を許容回数まで黙認した後は、
停止レンジでのエンジン回転速度を強制的に低く抑え、
エンジン回転速度が高い状態で走行レンジにシフトされ
ることを回避する。請求項2記載の発明では、点火時
期,燃料噴射量,吸入空気量のうちの少なくとも1つを
制御することで、前記停止レンジでのエンジン回転速度
の増大を制限する構成とした。
【0010】かかる構成によると、点火時期の遅角制
御,燃料供給量の減量補正による空燃比のリーン化、吸
入空気量の減量補正によって、エンジン出力トルクを抑
制し、以て、停止レンジでエンジン回転速度が過剰に大
きくなることを回避する。
御,燃料供給量の減量補正による空燃比のリーン化、吸
入空気量の減量補正によって、エンジン出力トルクを抑
制し、以て、停止レンジでエンジン回転速度が過剰に大
きくなることを回避する。
【0011】
【0012】
【発明の効果】請求項1記載の発明によると、空吹かし
状態での走行レンジへのシフト操作が許容回数だけ行わ
れた後は、停止レンジでのエンジン回転速度を強制的に
抑制するので、自動変速機にダメージを与えることにな
る前記シフト操作が行われることを確実に回避できると
いう効果がある。請求項2記載の発明によると、点火時
期,燃料噴射量,吸入空気量を制御することで、停止レ
ンジでのエンジン回転速度を抑え、自動変速機にダメー
ジを与えることになるシフト操作を確実に回避できると
いう効果がある。
状態での走行レンジへのシフト操作が許容回数だけ行わ
れた後は、停止レンジでのエンジン回転速度を強制的に
抑制するので、自動変速機にダメージを与えることにな
る前記シフト操作が行われることを確実に回避できると
いう効果がある。請求項2記載の発明によると、点火時
期,燃料噴射量,吸入空気量を制御することで、停止レ
ンジでのエンジン回転速度を抑え、自動変速機にダメー
ジを与えることになるシフト操作を確実に回避できると
いう効果がある。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
する。図1は、実施の形態における車両用自動変速機を
示すものであり、エンジン1の出力トルクは、トルクコ
ンバータ式の自動変速機2を介して駆動輪(図示省略)
に伝達される構成となっている。
する。図1は、実施の形態における車両用自動変速機を
示すものであり、エンジン1の出力トルクは、トルクコ
ンバータ式の自動変速機2を介して駆動輪(図示省略)
に伝達される構成となっている。
【0014】エンジン1の吸気通路には、モータ3で開
閉駆動されるスロットル弁4が介装されており、該スロ
ットル弁4の開度によってエンジン1の吸入空気量が調
整される。前記モータ3は、スロットル・コントロール
・モジュール(以下、TCMという)5からの制御信号
によって動作する。
閉駆動されるスロットル弁4が介装されており、該スロ
ットル弁4の開度によってエンジン1の吸入空気量が調
整される。前記モータ3は、スロットル・コントロール
・モジュール(以下、TCMという)5からの制御信号
によって動作する。
【0015】前記TCM5には、スロットルセンサ6か
らのスロットル弁開度信号,自動変速機コントロールユ
ニット(以下、A/T−C/Uという)7からの目標ス
ロットル弁開度信号が入力され、スロットルセンサ6で
検出される実際のスロットル弁開度が、前記目標スロッ
トル弁開度に一致するように、モータ3をフィードバッ
ク制御する。
らのスロットル弁開度信号,自動変速機コントロールユ
ニット(以下、A/T−C/Uという)7からの目標ス
ロットル弁開度信号が入力され、スロットルセンサ6で
検出される実際のスロットル弁開度が、前記目標スロッ
トル弁開度に一致するように、モータ3をフィードバッ
ク制御する。
【0016】一方、前記A/T−C/U7には、車速セ
ンサ8からの車速信号、運転者によって操作されるアク
セルベダルの踏込み量を検出する図示しないアクセル開
度センサからのアクセル開度信号、変速機回転センサ9
からの変速機入力軸回転信号、エンジンの回転数Ne
(rpm)を検出するエンジン回転センサ10からのエンジン
回転数(回転速度)信号、前記スロットルセンサ6から
のスロットル弁開度信号、更に、シフトレバーによるシ
フト位置を示すレンジ信号が入力されるようになってい
る。
ンサ8からの車速信号、運転者によって操作されるアク
セルベダルの踏込み量を検出する図示しないアクセル開
度センサからのアクセル開度信号、変速機回転センサ9
からの変速機入力軸回転信号、エンジンの回転数Ne
(rpm)を検出するエンジン回転センサ10からのエンジン
回転数(回転速度)信号、前記スロットルセンサ6から
のスロットル弁開度信号、更に、シフトレバーによるシ
フト位置を示すレンジ信号が入力されるようになってい
る。
【0017】尚、本実施の形態においては、シフト位置
が、P,R,N,D,2,1に別れているものとし、前
記P,Nが停止レンジに相当し、R,D,2,1が走行
レンジに相当するものとする。但し、シフト位置をP,
R,N,D,2,1に限定するものではなく、変速機が
ニュートラル状態になるシフト位置を停止レンジとし、
駆動輪にエンジン出力トルクが伝達される非ニュートラ
ル状態になるシフト位置を走行レンジとすれば良い。
が、P,R,N,D,2,1に別れているものとし、前
記P,Nが停止レンジに相当し、R,D,2,1が走行
レンジに相当するものとする。但し、シフト位置をP,
R,N,D,2,1に限定するものではなく、変速機が
ニュートラル状態になるシフト位置を停止レンジとし、
駆動輪にエンジン出力トルクが伝達される非ニュートラ
ル状態になるシフト位置を走行レンジとすれば良い。
【0018】そして、前記A/T−C/U7は、アクセ
ル開度信号と車速信号とに基づいて予め設定されている
シフトスケジュールを参照して前記自動変速機2に対し
て変速信号を出力して、前記シフトスケジュールに従っ
た自動変速を行わせる。また、前記A/T−C/U7
は、P,Nなどの停止レンジにおける空吹かし状態から
のDなどの走行レンジへのシフト操作によって、自動変
速機2に急激に負荷が加わってダメージを受けることを
回避すべく、図2のフローチャートに示すように、警告
ランプ(LED)11の点灯を制御すると共に、前記目標
スロットル弁開度を制御するようになっている。
ル開度信号と車速信号とに基づいて予め設定されている
シフトスケジュールを参照して前記自動変速機2に対し
て変速信号を出力して、前記シフトスケジュールに従っ
た自動変速を行わせる。また、前記A/T−C/U7
は、P,Nなどの停止レンジにおける空吹かし状態から
のDなどの走行レンジへのシフト操作によって、自動変
速機2に急激に負荷が加わってダメージを受けることを
回避すべく、図2のフローチャートに示すように、警告
ランプ(LED)11の点灯を制御すると共に、前記目標
スロットル弁開度を制御するようになっている。
【0019】図2のフローチャートにおいて、まず、ス
テップ1(図中にはS1と記してある。以下同様)で
は、NレンジからDレンジへのシフト操作が運転者によ
って行われたか否かを判別する。尚、前記Nレンジから
Dレンジへのシフト操作は、停止レンジから走行レンジ
へのシフト操作の有無を判別させるものであり、上記と
は異なる種類のシフト操作であっても良い。
テップ1(図中にはS1と記してある。以下同様)で
は、NレンジからDレンジへのシフト操作が運転者によ
って行われたか否かを判別する。尚、前記Nレンジから
Dレンジへのシフト操作は、停止レンジから走行レンジ
へのシフト操作の有無を判別させるものであり、上記と
は異なる種類のシフト操作であっても良い。
【0020】NレンジからDレンジへのシフト操作が行
われると、ステップ3へ進み、セレクト判断フラグFL
G2が1であるか否かを判別する。前記セレクト判断フ
ラグFLG2は、後述するように、Nレンジ(停止レン
ジ)のときに0がセットされるようになっているから、
ステップ1からステップ3へ進んだときにはFLG2=
0であり、このときには、ステップ4へ進んでタイマー
TMR1をゼロリセットし、また、次のステップ5で
は、FLG2に1をセットする。
われると、ステップ3へ進み、セレクト判断フラグFL
G2が1であるか否かを判別する。前記セレクト判断フ
ラグFLG2は、後述するように、Nレンジ(停止レン
ジ)のときに0がセットされるようになっているから、
ステップ1からステップ3へ進んだときにはFLG2=
0であり、このときには、ステップ4へ進んでタイマー
TMR1をゼロリセットし、また、次のステップ5で
は、FLG2に1をセットする。
【0021】また、ステップ1でNレンジからDレンジ
へのシフト操作が行われていないと判断された場合に
は、ステップ2へ進むが、ステップ2でNレンジ(停止
レンジ)でないと判別されたとき、即ち、Dレンジ等の
走行レンジにシフトされているときにも、ステップ3へ
進む。前記FLG2は、NレンジからDレンジへのシフ
ト操作が行われたときに1がセットされるから、走行レ
ンジであるときには、ステップ3でFLG2=1である
と判断されて、ステップ6へ進むことになる。
へのシフト操作が行われていないと判断された場合に
は、ステップ2へ進むが、ステップ2でNレンジ(停止
レンジ)でないと判別されたとき、即ち、Dレンジ等の
走行レンジにシフトされているときにも、ステップ3へ
進む。前記FLG2は、NレンジからDレンジへのシフ
ト操作が行われたときに1がセットされるから、走行レ
ンジであるときには、ステップ3でFLG2=1である
と判断されて、ステップ6へ進むことになる。
【0022】ステップ6では、空吹かし状態での走行レ
ンジへのシフト(以下、レーシングセレクトという)の
有無を示すフラグFLG1が1であるか否かを判別し、
前記FLG1が0であって、レーシングセレクトが検出
されていないときには、ステップ7へ進んで、前記タイ
マーTMR1を1アップさせる。ステップ8では、前記
タイマーTMR1が所定値1以上になっているか否かを
判別する。
ンジへのシフト(以下、レーシングセレクトという)の
有無を示すフラグFLG1が1であるか否かを判別し、
前記FLG1が0であって、レーシングセレクトが検出
されていないときには、ステップ7へ進んで、前記タイ
マーTMR1を1アップさせる。ステップ8では、前記
タイマーTMR1が所定値1以上になっているか否かを
判別する。
【0023】そして、前記タイマーTMR1が所定値1
未満であるとき、即ち、停止レンジから走行レンジへの
シフト操作が行われてから所定時間内であるときには、
ステップ9へ進む。ステップ9では、前記FLG1の判
別を行い、FLG1=0であってレーシングセレクトが
検出されていないときには、ステップ10へ進み、エンジ
ン回転数Ne(エンジン回転速度)が所定値2以上であ
るか否かを判別する。
未満であるとき、即ち、停止レンジから走行レンジへの
シフト操作が行われてから所定時間内であるときには、
ステップ9へ進む。ステップ9では、前記FLG1の判
別を行い、FLG1=0であってレーシングセレクトが
検出されていないときには、ステップ10へ進み、エンジ
ン回転数Ne(エンジン回転速度)が所定値2以上であ
るか否かを判別する。
【0024】ここで、エンジン回転数が所定値2以上で
あるときには、ステップ11へ進み、前記レーシングセレ
クトの検出回数を計数するためのカウンタNを1アップ
させ、更に、ステップ12では、前記FLG1に1をセッ
トする。このように、本実施の形態では、停止レンジか
ら走行レンジへのシフト操作が行われてから所定時間内
に所定値2以上のエンジン回転数Neとなった場合を、
レーシングセレクトと判断し、前記FLG1に1をセッ
トするものである。前記レーシングセレクトは、自動変
速機2に対して大きな負荷が急激に加わることになって
好ましくないので、レーシングセレクトが検出されてフ
ラグFLG1に1がセットされたときに、前記警告ラン
プ11を点灯して、好ましくないセレクト操作が行われた
ことを運転者に警告することが好ましい。
あるときには、ステップ11へ進み、前記レーシングセレ
クトの検出回数を計数するためのカウンタNを1アップ
させ、更に、ステップ12では、前記FLG1に1をセッ
トする。このように、本実施の形態では、停止レンジか
ら走行レンジへのシフト操作が行われてから所定時間内
に所定値2以上のエンジン回転数Neとなった場合を、
レーシングセレクトと判断し、前記FLG1に1をセッ
トするものである。前記レーシングセレクトは、自動変
速機2に対して大きな負荷が急激に加わることになって
好ましくないので、レーシングセレクトが検出されてフ
ラグFLG1に1がセットされたときに、前記警告ラン
プ11を点灯して、好ましくないセレクト操作が行われた
ことを運転者に警告することが好ましい。
【0025】一方、ステップ9で既にFLG1=1にな
っていることが判別されたときや、ステップ10でエンジ
ン回転数Neが所定値2未満であると判別されたときに
は、ステップ11,12を迂回してステップ13へ進む。ステ
ップ13では、FLG1=1であるか否かを判別し、停止
レンジから走行レンジへのシフト操作が行われてから所
定時間内であって、レーシングセレクトが判別されてい
るときには、ステップ14へ進み、走行レンジ用の摩擦係
合要素であるクラッチの締結が終了しているか否かを判
別する。
っていることが判別されたときや、ステップ10でエンジ
ン回転数Neが所定値2未満であると判別されたときに
は、ステップ11,12を迂回してステップ13へ進む。ステ
ップ13では、FLG1=1であるか否かを判別し、停止
レンジから走行レンジへのシフト操作が行われてから所
定時間内であって、レーシングセレクトが判別されてい
るときには、ステップ14へ進み、走行レンジ用の摩擦係
合要素であるクラッチの締結が終了しているか否かを判
別する。
【0026】そして、クラッチの締結が終了していない
ときには、ステップ15へ進み、通常よりもエンジン出力
トルクが抑制されるように、アクセル開度ACCに対応
する目標スロットル弁開度TVO−REFの設定を行
う。具体的には、通常は、後述するステップ17に示すよ
うに、アクセル開度ACCの増大に対して目標スロット
ル弁開度TVO−REFを比例的に増大させるが、ステ
ップ15では、所定以上のアクセル開度ACCに対して一
定の目標スロットル弁開度TVO−REFを与え、エン
ジンの吸入空気量を通常よりも減らすよう構成されてい
る。
ときには、ステップ15へ進み、通常よりもエンジン出力
トルクが抑制されるように、アクセル開度ACCに対応
する目標スロットル弁開度TVO−REFの設定を行
う。具体的には、通常は、後述するステップ17に示すよ
うに、アクセル開度ACCの増大に対して目標スロット
ル弁開度TVO−REFを比例的に増大させるが、ステ
ップ15では、所定以上のアクセル開度ACCに対して一
定の目標スロットル弁開度TVO−REFを与え、エン
ジンの吸入空気量を通常よりも減らすよう構成されてい
る。
【0027】これにより、運転者がアクセルを踏んでエ
ンジン回転数を高くしている状態で停止レンジから走行
レンジへのシフト操作を行ったとしても、クラッチが締
結される際にエンジン出力トルク(エンジン回転速度)
が制限されることになり、以て、レーシングセレクトに
よって自動変速機に加わる負荷を抑制する。尚、上記で
は、アクセル開度ACCに対する目標スロットル弁開度
TVO−REFの特性を変更することで、通常よりも吸
入空気量を制限してエンジン出力トルクを強制的に抑制
する構成としたが、吸入空気量を減らす代わりに、エン
ジンへの燃料供給量を減少させて空燃比をリーン化させ
たり、点火時期を遅角補正することで、エンジン出力ト
ルクを強制的に抑制する構成しても良く、更には、吸入
空気量の減少制御,燃料供給量の減少制御,点火時期の
遅角制御を組み合わせて実行させて、エンジン出力トル
ク(エンジン回転速度)を強制的に抑制する構成として
も良い。
ンジン回転数を高くしている状態で停止レンジから走行
レンジへのシフト操作を行ったとしても、クラッチが締
結される際にエンジン出力トルク(エンジン回転速度)
が制限されることになり、以て、レーシングセレクトに
よって自動変速機に加わる負荷を抑制する。尚、上記で
は、アクセル開度ACCに対する目標スロットル弁開度
TVO−REFの特性を変更することで、通常よりも吸
入空気量を制限してエンジン出力トルクを強制的に抑制
する構成としたが、吸入空気量を減らす代わりに、エン
ジンへの燃料供給量を減少させて空燃比をリーン化させ
たり、点火時期を遅角補正することで、エンジン出力ト
ルクを強制的に抑制する構成しても良く、更には、吸入
空気量の減少制御,燃料供給量の減少制御,点火時期の
遅角制御を組み合わせて実行させて、エンジン出力トル
ク(エンジン回転速度)を強制的に抑制する構成として
も良い。
【0028】一方、停止レンジから走行レンジへのシフ
ト操作後の時間が所定時間以上になったときや、レーシ
ングセレクトが検出されなかったときや、既にクラッチ
が締結された後であるときには、ステップ16でFLG1
をゼロリセットすると共に、前記タイマーTMR1に所
定値4(>所定値1)をセットした後、ステップ17へ進
み、通常に、アクセル開度ACCの増大に対して目標ス
ロットル弁開度TVO−REFを比例的に増大させる。
ト操作後の時間が所定時間以上になったときや、レーシ
ングセレクトが検出されなかったときや、既にクラッチ
が締結された後であるときには、ステップ16でFLG1
をゼロリセットすると共に、前記タイマーTMR1に所
定値4(>所定値1)をセットした後、ステップ17へ進
み、通常に、アクセル開度ACCの増大に対して目標ス
ロットル弁開度TVO−REFを比例的に増大させる。
【0029】このように、運転者が空吹かしの状態で走
行レンジにシフトすると、警告ランプの点灯によって好
ましくないシフト操作であることを警告し、かかるシフ
ト操作の繰り返しを自重させると共に、クラッチ締結時
のエンジン出力トルク(エンジン回転速度)を強制的に
低く抑制して、自動変速機に加わる負荷を抑制し、以
て、自動変速機の保護を図る。但し、上記の制御は、走
行レンジへのシフト操作に対して、実際の変速動作を送
らせるものではなく、また、変速を禁止するものでもな
いので、運転者の意図に反して発進が遅れたり、全く発
進しなくなってしまうことがない。
行レンジにシフトすると、警告ランプの点灯によって好
ましくないシフト操作であることを警告し、かかるシフ
ト操作の繰り返しを自重させると共に、クラッチ締結時
のエンジン出力トルク(エンジン回転速度)を強制的に
低く抑制して、自動変速機に加わる負荷を抑制し、以
て、自動変速機の保護を図る。但し、上記の制御は、走
行レンジへのシフト操作に対して、実際の変速動作を送
らせるものではなく、また、変速を禁止するものでもな
いので、運転者の意図に反して発進が遅れたり、全く発
進しなくなってしまうことがない。
【0030】シフト位置がNレンジ等の停止レンジであ
るときには、ステップ2からステップ18〜20へ進み、前
記フラグFLG2,1及びタイマーTMR1をそれぞれ
ゼロリセットする。また、ステップ21では、前述のステ
ップ11での処理によってレーシングセレクトが検出され
る毎に1アップされて、レーシングセレクトの実行回数
を計数するカウンタNの値と所定値3(例えば50回)と
を比較する。
るときには、ステップ2からステップ18〜20へ進み、前
記フラグFLG2,1及びタイマーTMR1をそれぞれ
ゼロリセットする。また、ステップ21では、前述のステ
ップ11での処理によってレーシングセレクトが検出され
る毎に1アップされて、レーシングセレクトの実行回数
を計数するカウンタNの値と所定値3(例えば50回)と
を比較する。
【0031】そして、前記カウンタNが所定値以上にな
っているときには、ステップ22へ進み、前記警告ランプ
11によって所定回数(許容回数)以上にレーシングセレ
クトが行われたことを運転者に警告し、それ以上にレー
シングセレクトを行うべきでないことを認識させ、レー
シングセレクトの自重を促す。また、ステップ15へ進
み、停止レンジでアクセルが大きく空けられても、これ
にスロットル弁開度を追従させないでエンジン出力トル
ク(エンジン回転速度)を強制的に制限する制御を行わ
せる。
っているときには、ステップ22へ進み、前記警告ランプ
11によって所定回数(許容回数)以上にレーシングセレ
クトが行われたことを運転者に警告し、それ以上にレー
シングセレクトを行うべきでないことを認識させ、レー
シングセレクトの自重を促す。また、ステップ15へ進
み、停止レンジでアクセルが大きく空けられても、これ
にスロットル弁開度を追従させないでエンジン出力トル
ク(エンジン回転速度)を強制的に制限する制御を行わ
せる。
【0032】即ち、レーシングセレクトの実行回数が許
容回数を越えたときには、それ以上のレーシングセレク
トの実行が好ましくないことを運転者に警告すると共
に、停止レンジにおいて予めエンジン出力トルクを強制
的に制限させておくことで、前記警告を無視してレーシ
ングセレクトが行われようとしても、停止レンジから走
行レンジにシフト操作されたときの自動変速機に対して
加わる負荷を強制的に減らし、以て、運転者の好ましく
ない操作に対して自動変速機の保護を図るものである。
容回数を越えたときには、それ以上のレーシングセレク
トの実行が好ましくないことを運転者に警告すると共
に、停止レンジにおいて予めエンジン出力トルクを強制
的に制限させておくことで、前記警告を無視してレーシ
ングセレクトが行われようとしても、停止レンジから走
行レンジにシフト操作されたときの自動変速機に対して
加わる負荷を強制的に減らし、以て、運転者の好ましく
ない操作に対して自動変速機の保護を図るものである。
【0033】レーシングセレクトが行われると、ステッ
プ14からステップ15へ進む処理によって走行レンジにシ
フト操作された直後にエンジン出力トルクを強制的に絞
る制御が行われることになるが、制御の応答遅れによっ
て自動変速機に加わる負荷を十分に抑制することが困難
である。そのため、前述のように走行レンジへのシフト
操作が行われるか否かを問わずに、停止レンジにおいて
エンジン出力トルクを予め強制的に制限しておき、許容
回数を越えてのレーシングセレクトを確実に回避できる
ようにするものである。
プ14からステップ15へ進む処理によって走行レンジにシ
フト操作された直後にエンジン出力トルクを強制的に絞
る制御が行われることになるが、制御の応答遅れによっ
て自動変速機に加わる負荷を十分に抑制することが困難
である。そのため、前述のように走行レンジへのシフト
操作が行われるか否かを問わずに、停止レンジにおいて
エンジン出力トルクを予め強制的に制限しておき、許容
回数を越えてのレーシングセレクトを確実に回避できる
ようにするものである。
【0034】上記のように、レーシングセレクトの回数
が許容回数を越えるまでは、停止状態での空吹かしが許
容されることになる一方、許容回数を越えると、停止レ
ンジでの空吹かしを制限して、レーシングセレクトによ
る自動変速機へのダメージを確実に回避できるようにす
るものである。但し、レーシングセレクトの回数が許容
回数を越えるようになっても、走行レンジへのシフト操
作に対して発進が遅れたり、発進しなくなってしまうこ
とがなく、運転者の意図に沿って車両が発進することに
なる。
が許容回数を越えるまでは、停止状態での空吹かしが許
容されることになる一方、許容回数を越えると、停止レ
ンジでの空吹かしを制限して、レーシングセレクトによ
る自動変速機へのダメージを確実に回避できるようにす
るものである。但し、レーシングセレクトの回数が許容
回数を越えるようになっても、走行レンジへのシフト操
作に対して発進が遅れたり、発進しなくなってしまうこ
とがなく、運転者の意図に沿って車両が発進することに
なる。
【0035】尚、ステップ14からステップ15へ進む処理
を省略し、レーシングセレクトの回数が許容回数を越え
たときの停止レンジにおけるエンジン出力トルクの制限
のみを行わせる構成としても良い。また、前記カウンタ
Nの値又は許容回数−カウンタNの値を表示して運転者
に知らせても良い。
を省略し、レーシングセレクトの回数が許容回数を越え
たときの停止レンジにおけるエンジン出力トルクの制限
のみを行わせる構成としても良い。また、前記カウンタ
Nの値又は許容回数−カウンタNの値を表示して運転者
に知らせても良い。
【図1】実施の形態における車両自動変速機を示すシス
テム構成図。
テム構成図。
【図2】実施の形態におけるレーシングセレクト対策を
示すフローチャート。
示すフローチャート。
【図3】従来の問題点を説明するためのタイムチャー
ト。
ト。
【図4】従来の問題点を説明するためのタイムチャー
ト。
ト。
1 エンジン 2 自動変速機 3 モータ 4 スロットル弁 5 TCM 6 スロットルセンサ 7 A/T−C/U 8 車速センサ 9 変速機回転センサ 10 エンジン回転センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 29/00 F02D 41/04 301 F16H 61/12
Claims (2)
- 【請求項1】エンジントルクがトルクコンバータを介し
て変速機に伝達される車両用自動変速機の制御装置であ
って、 エンジンの空吹かし状態で停止レンジから走行レンジへ
のシフト操作が行われた回数を計数し、前記回数が所定
値以上になったときに、停止レンジでのエンジン回転速
度の増大を強制的に制限することを特徴とする車両用自
動変速機の制御装置。 - 【請求項2】点火時期,燃料噴射量,吸入空気量のうち
の少なくとも1つを制御することで、前記停止レンジで
のエンジン回転速度の増大を制限することを特徴とする
請求項1記載の車両用自動変速機の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32636196A JP3355099B2 (ja) | 1996-12-06 | 1996-12-06 | 車両用自動変速機の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32636196A JP3355099B2 (ja) | 1996-12-06 | 1996-12-06 | 車両用自動変速機の制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10169481A JPH10169481A (ja) | 1998-06-23 |
JP3355099B2 true JP3355099B2 (ja) | 2002-12-09 |
Family
ID=18186945
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32636196A Expired - Fee Related JP3355099B2 (ja) | 1996-12-06 | 1996-12-06 | 車両用自動変速機の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3355099B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4358184B2 (ja) | 2005-11-30 | 2009-11-04 | ジヤトコ株式会社 | ベルト式無段変速機の変速制御装置 |
JP4954169B2 (ja) * | 2008-09-16 | 2012-06-13 | 本田技研工業株式会社 | 自動変速機の制御装置 |
JP4901924B2 (ja) * | 2009-08-26 | 2012-03-21 | 本田技研工業株式会社 | 車両の制御装置 |
JP6060477B2 (ja) * | 2011-09-22 | 2017-01-18 | 日産自動車株式会社 | エンジンの制御装置 |
-
1996
- 1996-12-06 JP JP32636196A patent/JP3355099B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10169481A (ja) | 1998-06-23 |
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S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
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