JP3355076B2 - 顔画像処理装置 - Google Patents

顔画像処理装置

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JP3355076B2
JP3355076B2 JP23728395A JP23728395A JP3355076B2 JP 3355076 B2 JP3355076 B2 JP 3355076B2 JP 23728395 A JP23728395 A JP 23728395A JP 23728395 A JP23728395 A JP 23728395A JP 3355076 B2 JP3355076 B2 JP 3355076B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は顔画像処理装置に関
し、特に撮影された人物の顔画像より目を抽出するため
の顔画像処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両運転者の脇見、居眠り運
転等の運転状態を検出するため、運転者の顔を車両室内
に設けられたカメラで撮影し、得られた顔画像を処理し
て顔の特徴点である目を抽出する顔画像の処理装置が提
案されている。
【0003】図34乃至図36は特開平6-32154号公報
に開示された従来の顔画像処理装置を示す図であって、
図34は従来の顔画像処理装置の構成図であり、図35
は従来の顔画像処理装置における運転者の状態を検出す
るためのフローチャート、図36は従来装置における顔
画像とその2値画像である。
【0004】以下、図34乃至図36を用いてかかる従
来例について説明する。
【0005】図34において、Aは顔画像撮像部を示し
ており、この顔画像撮像部Aは、カメラ101と、撮像
対象を照射するための光源102と、その光源102を
駆動する光源駆動回路103とからなる。カメラ101
は、CCD等よりなる2次元撮像素子101aと、映像信
号処理回路101bと、撮像レンズ101cと、その撮
像レンズ101cの前面光軸上に配置された可視光カッ
トフィルタ101とを有する。光源駆動回路103は映
像信号処理回路101bの出力側に接続され、その明暗
出力が入力される。光源102は近赤外光源で、高輝度
の近赤外LEDを多数個並べた光源やハロゲンランプやキ
セノンランプの前に可視光カットフィルタが設けられて
いる。光源駆動回路103及び近赤外光源102は一体
化されてカメラ部1とは別に配置されている。
【0006】Bは顔画像処理部を示し、この顔画像処理
部Bは、映像信号処理回路101bの出力側に入力され
てその映像出力が入力されるA/D変換器100と、そのA
/D変換器の出力側に接続された画像メモリ110と、映
像信号処理回路101bのCCD撮像タイミング信号が入
力される入力インタフェース(I/F)120と、中央演
算素子(CPU)130と、リードオンリメモリ(ROM)1
40と、ランダムアクセスメモリ(RAM)150と、出
力インタフェース(I/F)160とを有する。A/D変換器
100、画像メモリ110、入力インタフェース12
0、ROM140、RAM150、出力インタフェース160
はCPU130とバス11030で接続されている。CPU1
30は、ROM140に内蔵された制御プログラムを実行
して、後述する2値化手段、眼球存在領域設定手段、眼
球検出手段、瞬目検出手段、居眠り判定手段等の機能を
果たすものである。pは撮像対象の運転者を示してい
る。
【0007】次に上記従来例の動作について説明する。
カメラ101のCCD101aは日中は太陽光の可視光カ
ットフィルタ101を通過する太陽光の近赤外成分で運
転者pの顔画像を撮像し、映像信号処理回路101bで
映像信号に変換する。映像信号処理回路101bは画像
輝度を積分して平均画像輝度を求め、運転者pの周囲が
暗くなって平均画像輝度が所定値以下に低下した場合
に、暗状態出力を光源駆動回路103に送出して近赤外
光源102を点灯させて運転者の顔面周辺を照明するこ
とにより、カメラ101により同様に運転者pの顔画像
を撮像する。
【0008】カメラ部1で撮像された運転者pの顔画像
の映像信号は、図35において、先ず、ステップST1
00でA/D変換器100によりA/D変換されてデジタル階
調画像に変換され、ステップ110で画像メモリ110
に記憶される。
【0009】次に、ステップST120で2値化手段は
画像メモリ110に記憶した画像データを読み出して適
当な2値化閾値で2値化して2値画像に変換し、ステッ
プST130で眼球存在領域設定手段は顔の左右横方向
に白色画素を検索して連続白色画素領域の端部より顔の
横幅輪郭線を特定し、特定された顔の横幅輪郭線より眼
球存在領域の座標を設定し、ステップST140で眼球
検出手段は前記眼球存在領域内で黒色画素が連続した黒
色画素領域を検索し、検索した黒色画素領域の位置関係
や縦方向の黒色画素数に基づき眼球領域を検出する。
【0010】最後に、ステップST150で瞬目検出手
段は検出された眼球領域内での縦方向黒色画素数に基づ
き目の開閉を検出し、ステップST160で居眠り判定
手段は検出した目の開閉状態に基づき居眠りを判定し、
居眠り状態と判定された場合に出力インタフェース16
0より外部に警報信号を送出して運転者pに警報する。
【0011】これら一連の動作は入力インタフェース1
20より入力されたCCD撮像タイミング信号にあわせ
て、ROM140に記憶された命令によりCPU130で制御
され、RAM150は制御、演算中の一時的なデータの記
憶に用いられる。
【0012】一方、図示しないが、論文「視線検出のた
めの瞳孔撮影光学系の設計法」(電子情報通信学会誌D-
II Vol.J74D-II No.6)で示されるように、カメラ1
01の撮像軸に同軸な放射軸を持つ近赤外光源をカメラ
101に近接して配置して、この近赤外光源により照明
しつつ顔を撮像することにより、弱い照明でも網膜反射
によって人物の瞳孔が顕著に明るく撮影でき、2値化後
の白色画素を簡単な画像処理で検索して目の位置を検出
することができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来装置においては、日中に太陽光により顔を撮影する
場合には、太陽光による外乱、即ち太陽の高度や向き、
木漏れ日下走行時等の周囲環境等によっては顔に陰影が
生じ、2値化がうまくいかず目抽出が困難になるという
問題点があった。
【0014】例えば、図36は太陽光が運転席の斜め上
方から当たっており、顔の上半分が車体、あるいはサン
バイザの陰になっているような状態の運転者顔画像41
03を従来の方法で2値化した例を示しており、かかる
状態では顔の上下で画素レベルが大きく異なるため、明
るい部分の影響を受けて2値化閾値が上昇し、かかる2
値化閾値での2値化後の2値画像4102では鼻孔、口
裂は抽出されるが目、髪、眉を含む顔の上半分全体は一
つの黒色領域となってしまい目領域を分離して抽出する
ことができない。
【0015】また、目領域を分離できた場合でも、顔輪
郭や個人により大きく異なる髪の領域が存在する顔画像
から目領域を特定しなければならず、画像処理アルゴリ
ズムが複雑で時間がかかるという問題点があった。
【0016】また、夜間等の暗状態では光量の大きな近
赤外光源102を点灯して運転者pの顔面周辺を照明し
て顔を撮像しなければならないため、光源が大型となり
装置が大型且つ高価になるとともに、装置の消費電力が
大きいという問題点があった。
【0017】また、上述の開示論文のように、カメラに
近接して弱い近赤外光源を設けて瞳孔を撮像するものに
おいては、日中は太陽光の近赤外成分により顔全体が映
ってしまうため瞳孔を分離して撮影することができず、
目抽出が困難になるという問題点があった。
【0018】この発明は上記問題点を解決するために成
されたものであり、車載条件下など周囲の明るさや周囲
環境による光外乱に左右されることなく、人物の目領域
を簡単な画像処理アルゴリズムを用いて短時間で検出で
きる、小型且つ安価で低消費電力の顔画像処理装置を得
ることを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
わる顔画像処理装置は、人物の顔面を含む所定領域を撮
像する2次元撮像手段と、前記人物の顔面を含む所定領
域を照明する照明光の放射軸が前記2次元撮像手段の撮
像軸に同軸状に配置され、且つ前記2次元撮像手段に近
接配置された照明手段と、前記2次元撮像手段により得
られた前記人物の顔画像の顔縦方向に近い一方の画像軸
(X軸)方向の所定画素長以下の領域の黒レベルを抽出
する黒レベル抽出フィルタと、前記2次元撮像手段によ
り得られた前記人物の顔画像のX軸方向の所定画素長以
下の領域の白レベルを抽出する白レベル抽出フィルタ
と、前記黒レベル抽出フィルタと前記白レベル抽出フィ
ルタとを切り換えるフィルタ切り換え手段と、前記白レ
ベル抽出フィルタが選択された場合に前記照明手段を点
灯する照明制御手段と、前記フィルタ切り換え手段によ
り切り換えられた前記黒レベル抽出フィルタと前記白レ
ベル抽出フィルタとのいずれかの出力顔画像より前記人
物の目領域を検出する目検出手段とから構成される。
【0020】この発明の請求項2に係わる顔画像処理装
置は、人物の顔面を含む所定領域を撮像する2次元撮像
手段と、前記人物の顔面を含む所定領域を照明する照明
光の放射軸が前記2次元撮像手段の撮像軸に同軸状に配
置され、且つ該2次元撮像手段に近接配置された照明手
段と、前記2次元撮像手段により得られた前記人物の顔
画像の一方の画像軸(X軸)方向の第一の所定画素長以
下の領域の黒レベルを抽出する第一の黒レベル抽出フィ
ルタと、前記顔画像の他方の画像軸(Y軸)方向の第二
の所定画素長以下の領域の黒レベルを抽出する第二の黒
レベル抽出フィルタと、前記顔画像の少なくともX軸方
向の所定画素長以下の領域の白レベルを抽出する白レベ
ル抽出フィルタと、前記第一の黒レベル抽出フィルタあ
るいは第二の黒レベル抽出フィルタと前記白レベル抽出
フィルタとを切り換えるフィルタ切り換え手段と、前記
白レベル抽出フィルタが選択された場合に前記照明手段
を点灯する照明制御手段と、少なくとも前記第一の黒レ
ベル抽出フィルタと前記第二の黒レベル抽出フィルタの
出力顔画像とを重畳する画像重畳手段と、前記画像重畳
手段と前記白レベル抽出フィルタとのいずれか一方の出
力顔画像より前記人物の目領域を検出する目検出手段と
から構成される。
【0021】この発明の請求項3に係わる顔画像処理装
置は、人物の撮像領域近傍の明るさあるいは撮像した人
物の顔画像の明るさを検出する明暗検出手段をさらに備
え、前記フィルタ切り換え手段は、前記明暗検出手段の
出力が明状態である場合に前記黒レベル抽出フィルタに
切り換え、前記明暗検出手段の出力が暗状態である場合
に前記白レベル抽出フィルタに切り換えるように構成さ
れる。
【0022】この発明の請求項4に係わる顔画像処理装
置は、前記目検出手段による目領域の検出頻度を求める
目検出頻度算出手段をさらに備え、前記フィルタ切り換
え手段は、前記黒レベル抽出フィルタと前記白レベル抽
出フィルタの内の一方のレベル抽出フィルタの出力顔画
像における前記目領域の検出頻度が所定値以下である場
合に、他方のレベル抽出フィルタに切り換えるように構
成される。
【0023】この発明の請求項5に係わる顔画像処理装
置は、前記フィルタ切り換え手段が、前記黒レベル抽出
フィルタの出力顔画像中の抽出画素領域の数あるいは面
積割合が所定値以下である場合に前記白レベル抽出フィ
ルタに切り換え、前記白レベル抽出フィルタの出力顔画
像中の抽出画素領域の数あるいは面積割合が前記所定値
以上である場合に前記黒レベル抽出フィルタに切り換え
るように構成される。
【0024】この発明の請求項6に係わる顔画像処理装
置は、前記黒あるいは白レベル抽出フィルタの出力顔画
像のX軸に沿ってY軸方向の画素レベルを積算するX軸
ヒストグラムを算出し、前記X軸ヒストグラムの少なく
ともピークの数あるいはピーク領域の大きさにより出力
顔画像中の抽出画素領域の数あるいは面積割合を判定す
るように構成される。
【0025】この発明の請求項7に係わる顔画像処理装
置は、前記黒レベル抽出フィルタが、入力画像の所定画
素長の画素レベルの最大値を前記所定画素長中の所定の
1画素の画素レベルとする最大値フィルタと、前記最大
値フィルタの出力の前記所定画素長の画素レベルの最小
値を前記所定の1画素の画素レベルとする最小値フィル
タと、前記最小値フィルタの出力画像と前記入力画像と
を差分する引き算器とからなり、前記白レベル抽出フィ
ルタが、所定画素長の画素レベルの最小値を前記所定画
素長中の所定の1画素の画素レベルとする最小値フィル
タと、前記最小値フィルタの出力の前記所定画素長の画
素レベルの最大値を前記所定の1画素の画素レベルとす
る最大値フィルタと、前記入力画像と前記最大値フィル
タの出力画像とを差分する引き算器とからなり、前記フ
ィルタ切り換え手段が、前記最大値フィルタと最小値フ
ィルタの接続順序及び引き算器の引き算の順序を切り換
えることにより、前記黒レベル抽出フィルタと白レベル
抽出フィルタとを切り換えるように構成される。
【0026】この発明の請求項8に係わる顔画像処理装
置は、前記レベル抽出フィルタが、直列に二段に配置さ
れ、入力画像の所定画素長の画素レベルの最大値あるい
は最小値のいずれかの極値を前記所定画素長中の所定の
1画素の画素レベルとする最大最小値フィルタと、前記
直列に二段配置された前記最大最小値フィルタの後段の
出力画像と前記入力画像とを差分する引き算器とからな
り、前記フィルタ切り換え手段が、前記二段配置された
最大最小値フィルタの互いに異なる極値を、一段目を最
大値側とし二段目を最小値側とするか、あるいは一段目
を最小値側とし二段目を最大値側とするように切り換
え、且つ前記引き算器の引き算の順序を切り換えること
により前記黒レベル抽出フィルタと前記白レベル抽出フ
ィルタを切り換えるように構成される。
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面により説明する。
【0039】実施の形態1.図1乃至図7はこの発明の
顔画像処理装置の一実施の形態を示すものであり、車両
運転者の居眠り運転等の運転状態の検出に応用した顔画
像処理装置の実施の形態を示している。図1はこの実施
の形態による顔画像処理装置を含む運転者の状態検出装
置の概略構成図、図2はこの顔画像処理装置を用いた運
転者状態検出のフローチャート、図3は画像処理回路の
回路ブロック図、図4は黒レベル抽出フィルタの作用説
明図、図5は黒レベル抽出フィルタ処理した2値顔画
像、図6は夜間撮影時の入力顔画像と白レベル抽出フィ
ルタ処理した2値顔画像、図7は最大値(MAX)フィル
タの回路構成図である。
【0040】以下、この実施の形態による顔画像処理装
置の構成について説明する。図1において、aは撮像
部、bは画像処理部、pは撮像対象としての運転者を示
している。撮像部aは、運転者pの顔面を含む所定領域
を撮像するカメラ1と、夜間等運転者pの周囲が暗状態
の場合に運転者pの顔面を含む所定領域を照明する照明
手段としての近赤外照明2と、後述する中央演算素子
(CPU)からの出力を受け近赤外照明2を点灯あるいは
消灯する照明制御手段3と、運転者pの撮像領域近傍の
明るさを検出する明暗検出手段としての照度センサとか
ら構成される。カメラ1は、X軸方向(水平走査軸方
向)768×Y軸方向(垂直走査軸方向)493の計3
8万画素を有する2次元撮像手段としてのCCD1aと、
映像信号処理回路1bと、撮像レンズ1cと、その撮像
レンズ1cの前面光軸上に配置された可視光カットフィ
ルタ1dとを有する。カメラ1はダッシュボード上ある
いはインスツルメントパネル部等に配置して、前方より
運転者pの顔を顔縦方向がX軸方向となる向きで撮影す
る。撮影角度は顔の正面やや斜め下からが目領域抽出の
ために最も有利である。近赤外照明2は、照明の放射軸
がカメラ1の撮像軸に略同軸状に配置され、且つカメラ
1に近接して配置されている。近赤外照明2は、光出力
が数mW以下の小型の近赤外LEDをカメラ1に前述のご
とく近接して数個設けて運転者pを照明する。あるい
は、図示しないが照明手段として、カメラ1の撮像軸上
にハーフミラーを設けて光軸を2分し、一方の光軸上に
近赤外LEDを配置してハーフミラーを介して撮像軸と略
同軸状に運転者pを照明するような同軸照射照明手段を
用いることもできる。照度センサ4は車両のダッシュボ
ードや後部窓下部等車両周囲の明るさを判定できる場所
に設置される。
【0041】画像処理部bは、映像信号処理回路1bや
照度センサ4の出力側に接続され、映像信号処理回路1
bのCCD撮像タイミング信号や照度センサ4の出力が入
力される入力インタフェース(I/F)10と、映像信号
処理回路1bの出力側に接続され、その映像出力が入力
されるA/D変換器11と、そのA/D変換器11の出力に接
続されたゲートアレイやディジタルシグナルプロセッサ
(DSP)等からなる画像処理回路20と、その画像処理
回路20に接続された画像メモリ12と、照明制御手段
3に制御信号を送出する出力インタフェース(I/F)1
3と、中央演算素子(CPU)14と、各種のプログラム
あるいは数値が記憶されているリードオンリメモリ(RO
M)15と、演算中の値を一時的に記憶保持するランダ
ムアクセスメモリ(RAM)16と、後段の種々の機器に
接続される出力インタフェース(I/F)17とから構成
される。入力インタフェース(I/F)10、A/D変換器1
1、画像処理回路20、画像メモリ12、出力インタフ
ェース(I/F)13、ROM15、RAM16、出力インタフ
ェース(I/F)17はCPU14とバス18により接続され
ている。
【0042】尚、カメラ1及びA/D変換器11は本発明
の画像入力手段を構成する。また、CPU14はROM15に
記憶された制御プログラムを実行して、後述する明暗検
出手段、目領域検出手段、瞬目検出手段、居眠り判定手
段等の機能を果たすものである。
【0043】図2は運転者状態検出のフローチャートで
あり、本図を基に実施の形態1の動作につき説明する。
先ず、ステップST10で画像入力手段はカメラ1で撮
影された顔画像(例えば顔画像47)の映像信号を顔画
像処理装置bのA/D変換器11によりA/D変換しディジタ
ル階調画像に変換して、画像処理回路20に出力する。
かかる顔画像の撮像時の初期状態においては近赤外照明
2は消灯されている。
【0044】次に、ステップST11においてノイズ除
去手段としての画像処理回路20によりX軸方向の隣接
した3画素の画素レベルを平均化し、高空間周波数のノ
イズを除去して、画像のざらつきを少なくした後、ステ
ップST12で明暗検出手段は入力インタフェース10
より照度センサ4の出力を読みとり、ステップST13
で運転者の周囲環境が夜間、トンネル内等暗い状態即ち
前記出力が暗状態であるか否かを判定する。ここで、暗
状態でなければ、ステップST14で後述する黒レベル
抽出フィルタ23(図3)は画像中よりX軸方向の所定
画素長以下の領域の黒レベルを抽出するとともに、ステ
ップST15で近赤外照明2が点灯されていれば、次の
サイクルの撮像に備えて出力インタフェース13より照
明制御手段3に消灯信号を送出して近赤外照明2を消灯
し、暗状態であれば、ステップST16で同じく後述す
る白レベル抽出フィルタ24(図3)は画像中よりX軸
方向の所定画素長以下の領域の白レベルを抽出するとと
もに、ステップST17で近赤外照明2が消灯されてい
れば、次のサイクルの撮像に備えて同様に照明制御手段
3に点灯信号を送出して近赤外照明2を点灯する。
【0045】続いて、ステップST18において2値化
手段は黒レベル抽出フィルタ23あるいは白レベル抽出
フィルタ24通過後の画像を浮動2値化して2値画像に
変換する。上記の黒レベル抽出フィルタ23、白レベル
抽出フィルタ24及び2値化手段は、後述のごとく画像
処理回路20内にハードウェアにより構成されている。
【0046】次に、ステップST19において、画像処
理回路20から出力された2値画像は2値形式のフレー
ムメモリとして画像メモリ12に記憶される。ステップ
ST20において、目領域検出手段はかかる画像メモリ
12に記憶された画像データを処理して画像中より目領
域を検出し、ステップST21において、瞬目検出手段
は目領域検出手段により検出された目領域の画像データ
により目の開閉を判定する。ステップST22におい
て、居眠り判定手段は、瞬目検出手段により検出された
目の開閉パターンから居眠り状態の有無を判定し、居眠
り状態と判定した場合、出力インタフェース17に信号
を送り出し、例えば出力インタフェース17に接続した
図示しない警報手段で運転者に警報を発するようにす
る。
【0047】これら一連の動作はCCD撮像タイミング信
号にあわせて、ROM15に記憶された命令によりCPU14
で制御され、RAM16は制御、演算中の一時的なデータ
の記憶、保持に用いられる。
【0048】次に、レベル抽出フィルタにつき図3以降
を用いてさらに詳細に説明する。図3は画像処理回路2
0のブロック図であり、21は3画素平均化フィルタ
で、前述のごとく高周波ノイズ成分を除去して入力画像
のざらつきをなくし、22はレベル抽出フィルタの切り
換え手段であり、明暗検出手段の出力でスイッチSW1
によりフィルタを黒レベル抽出フィルタ23と白レベル
抽出フィルタ24のいずれかに切り換える。
【0049】黒レベル抽出フィルタ23は最大値(MA
X)フィルタ201a、最小値(MIN)フィルタ202
a、引き算器203aよりなる。先ず、最大値フィルタ
201aは画像走査軸に沿ってある着目画素の前後のフ
ィルタ長である所定画素長の各画素の画素レベルの最大
値を前記着目画素の値とし、次に最小値フィルタ202
aは最大値フィルタ201aの出力画像より、ある着目
画素の左右の前記フィルタ長の各画素の画素レベルの最
小値を前記着目画素の値とし、最後に引き算器203a
で最小値フィルタ202aの出力画像より入力画像を引
き算することにより、入力画像中より前記所定画素長以
下の黒レベルのみを抽出する。
【0050】他方、白レベル抽出フィルタ24は最小値
フィルタ202b、最大値フィルタ201b、引き算器
203bよりなる。先ず、最小値フィルタ202bで同
様にフィルタ長である所定画素長の各画素の画素レベル
の最小値をとり、次に最大値フィルタ201bで最小値
フィルタ202bの出力画像より前記フィルタ長の各画
素の画素レベルの最大値をとり、最後に入力画像より最
大値フィルタ201bの出力画像を引き算するようにし
て、入力画像中より前記所定画素長以下の白レベルのみ
を抽出する。
【0051】かかる黒、白レベル抽出フィルタ23、2
4の出力画像は、2値化手段26と2値化閾値演算手段
25とに入力され、画像レベルより2値化閾値演算手段
25により2値化閾値SHLが算出され、かかる2値化閾
値SHLにより2値化手段26で2値化されて2値画像に
変換される。
【0052】ここで、黒レベルの抽出フィルタ23のフ
ィルタ長は、画像上での平均的な目の上下幅に余裕度を
掛けた画素長とし、本実施の形態では30画素長の値を
用いている。また、白レベル抽出フィルタ24のフィル
タ長は、画像上での平均的な瞳孔直径に同様に余裕度を
掛けた画素長とし、本実施の形態では20画素長の値を
用いている。
【0053】図4は、従来例では2値化に失敗した日中
の顔画像47の同一部分(線AOA'上)の画素レベルを、
本実施の形態において黒レベル抽出フィルタ23を通過
後、2値化するまでの各段階での変化を示している。3
画素平均化フィルタ21を通過した画像f1の画素レベ
ルは、最大値フィルタ201a、最小値フィルタ202
aを通過後の画像f2では、フィルタ長以下の画素レベ
ルがフィルタ長で切ったレベルに固定され、さらに画像
f2から引き算器203aで画像f1の画素レベルを引
くと、画像f3に示すように前記フィルタ長以下の領域
の黒レベルのみが抽出される。従って、2値化閾値演算
手段25により演算された閾値で2値化手段26により
画像f3を2値化して得られた2値画像f4は、図5の
2値画像40にも示すように、入力顔画像中より眉、
目、鼻孔、口裂のみが抽出された2値画像となる。
【0054】従って、太陽光による外乱即ち、太陽の高
度や向き、木漏れ日下走行時等の周囲環境等によっては
顔に陰影が生じるような場合でも、画像40のように
眉、目、鼻孔、口裂という顔の特徴領域がはっきり抽出
されるという利点がある。また、前記目の上下幅により
設定したフィルタ長に対して顔縦方向に広い黒領域は抽
出されないため、髪形等個人差の大きな頭髪部をはじめ
から除去でき、顔の個人差の影響を受けにくいという利
点もある。また、前述のごとく個人差の大きな頭髪部を
除いて顔の特徴領域がはっきり抽出されるため、比較的
簡単なアルゴリズムで顔画像より目を短時間で検出でき
る。さらに、画像状態に応じてレベル抽出フィルタを切
り換えて目を精度良く検出する。
【0055】図6は運転者pの周囲が暗い状態で近赤外
照明2を点灯させて運転者pを撮像した顔画像であり、
近赤外照明2の出力が小さいため顔は撮像されないが、
瞳孔は網膜反射により図のごとく明るく撮像される。こ
のような場合には、図2のステップST12において明
暗検出手段の出力によりフィルタ切り換え手段でスイッ
チSW1が白レベル抽出フィルタ24の側に切り換えら
れ、前記設定フィルタ長より上述のように白レベル抽出
処理が行われて2値画像42に示すように瞳孔のみが抽
出され、かかる瞳孔がステップST20で目領域検出手
段により目として検出される。
【0056】従って、夜間等の暗状態でも光量の小さな
近赤外照明2のみで運転者pの顔面周辺を照明して顔を
撮像すればよいため、光源が小型で且つ安価になるとと
もに、消費電力が小さいという利点がある。
【0057】図7は最大値フィルタ201の回路構成図
である。最大値フィルタ201は、1画素ずつ画素を遅
延する画素遅延回路30(図では遅延回路30の一部を
略している)と、遅延後の画素と遅延前の画素のレベル
を比較して大きいレベルを出力する比較回路31とから
なっている。入力端子DATA INからの画像入力信号を画
素遅延回路30により制御端子CLOCKからの制御信号の
タイミングで1画素遅延しつつ、比較回路31により隣
接する画素レベルを順次トーナメント形式で比較してい
き、最終的にフィルタ出力FLT OUTから、図では遅延回
路31の両端の節の数である20画素長の最大値が出力
される。最小値フィルタ202も最大値フィルタ201
と同様の回路で構成されているが、比較回路31は遅延
後の画素と遅延前の画素のレベルを比較して小さいレベ
ルを出力するものであり、最終的にフィルタ出力FLT O
UTから、同じく20画素長の最小値が出力される。即
ち、最大値フィルタ201及び最小値フィルタ202
は、上記のように簡単な回路構成のハードウエアであ
り、また、引き算器203及び2値化手段26もハード
ウエアで構成され画像の走査と同一制御タイミングで処
理されるため、目の検出のための顔の特徴領域抽出が安
価にできるとともに、レベル抽出フィルタ処理、2値化
処理がリアルタイムで高速に実行できる。
【0058】実施の形態2.上記実施の形態1において
は、レベル抽出フィルタの切り換えに用いる明暗検出手
段として照度センサ4を用いた場合を示したが、照度セ
ンサ4のような運転者pの周囲の明るさを検知する検知
手段を用いずに、撮像した顔画像自体の明るさより明暗
判定を行ってもよい。
【0059】例えば、顔画像の映像信号をA/D変換した
ディジタル階調画像の画像レベルを全画素あるいは所定
画素範囲にわたって積分して画像平均輝度を求め、かか
る画像平均輝度で明暗判定をしてもよいし、図示しない
が、カメラ1の映像信号処理回路1bに一般的に具備さ
れている、画像輝度を基に映像信号の利得を制御する自
動利得制御(AGC)回路の制御信号やCCD1aの画像蓄積
時間を制御する電子シャッター回路の出力を、A/D変換
器11や入力インタフェース10に入力して画像処理部
bに取り込み、これらの信号より、例えばシャッター速
度が1/60秒即ち開放状態で且つAGC制御信号が制御範囲
を逸脱して高利得側に張り付いている場合を暗状態と
し、それ以外の状態を明状態とする明暗判定を行っても
よい。かかる場合においても実施の形態1と同等の効果
を奏する。
【0060】実施の形態3.上記実施の形態1において
は黒レベル抽出フィルタ23と白レベル抽出フィルタ2
4を各々別回路で構成した例を示したが、最大値フィル
タ201及び最小値フィルタ202を各1回路配置し、
かかる回路の接続順序を切り換えて上記2種類のレベル
抽出フィルタを構成することもできる。
【0061】図8は本発明の実施の形態3の画像処理回
路の回路ブロック図であり、フィルタ切り換え手段22
によってスイッチSW1、SW2を切り換えると共に引
き算器203の引き算順序を切り換えることにより、黒
レベル抽出フィルタ23と白レベル抽出フィルタ24と
を構成する。図8のスイッチSW1、SW2の位置は黒
レベル抽出フィルタ23を構成した場合を示しており、
図示するごとく3画素平均化フィルタ21の出力画像即
ちレベル抽出フィルタへの入力画像が、最大値フィルタ
201、最小値フィルタ202の順に処理され、引き算
器203で前記入力画像より最小値フィルタ202の出
力画像が引き算されることにより黒レベル抽出フィルタ
として機能する。フィルタ切り換え手段22によりスイ
ッチSW1、SW2を反転させ、引き算順序を上記と切
り換えれば、入力画像は最小値フィルタ202、最大値
フィルタ201の順に処理され、引き算器203で最大
値フィルタ201の出力画像より前記入力画像が引き算
されて白レベル抽出フィルタ24として機能する。
【0062】かかる実施の形態によれば、最大値フィル
タ201、最小値フィルタ202、引き算器203を各
々1ずつ省略できるため、回路規模が簡略化され装置を
より安価に製造できるという利点がある。
【0063】実施の形態4.上記実施の形態3では、最
大値フィルタ201及び最小値フィルタ202の接続順
序を切り換えることにより2種類のレベル抽出フィルタ
を構成した場合を示したが、最大値フィルタ201、最
小値フィルタ202の回路構成が同等であることに着目
して、1種類のフィルタ回路で前記2種類のレベル抽出
フィルタを構成ですることもきる。
【0064】図9は本発明の実施の形態4の画像処理回
路の回路ブロック図、図10は最大最小値(MAX/MIN)
フィルタ204の回路構成図である。図10において
は、実施の形態1の図7と異なり、最大最小値フィルタ
204の各比較回路32には、遅延回路30の入出力画
素レベルの大小のいずれをとるかを選択する制御信号MA
X/MINが入力されている。図10において、制御信号MA
X/MINがMAX側にある場合には、各比較回路32は遅延
回路30の入出力画素レベルの大きな方を選択するた
め、トーナメント比較階層の最終段出力であるフィルタ
出力FLT OUTからはフィルタ長の画素レベルの最大値が
出力される。逆に、制御信号MAX/MINがMIN側にある場
合には、各比較回路32は遅延回路30の入出力画素レ
ベルの小さな方を選択するため、出力FLT OUTからはフ
ィルタ長の画素レベルの最小値が出力される。即ち最大
最小値フィルタ204は制御信号MAX/MINの切り換えに
より最大値フィルタ、最小値フィルタの双方の機能を持
つ。
【0065】図9に示すように、この実施の形態4の画
像処理回路20aでは、かかる最大最小値フィルタ20
4を2つ直列に接続し、フィルタ切り換え手段22で制
御信号MAX/MIN及び引き算器203の引き算順序を切り
換えて黒レベル抽出フィルタ23と白レベル抽出フィル
タ24とを構成する。即ち、黒レベル抽出フィルタ23
として機能させたい場合は、1段目の最大最小値フィル
タ204をMAX側に、2段目の最大最小値フィルタ20
4をMIN側にし、白レベル抽出フィルタ24として機能
させたい場合は各段の最大最小値フィルタ204を各々
逆側に切り換える。このとき引き算器203の引き算順
序も実施の形態2と同様に切り換える。
【0066】即ち、かかる実施の形態においても実施の
形態3と同様の効果が得られるとともに、フィルタ切り
換え用のスイッチSW1、SW2が省略でき、また同一
の回路を使用するためより回路を簡略化できる。
【0067】実施の形態5.図11乃至図16は本発明
の実施の形態5を表しており、この実施の形態5は2種
類のレベル抽出フィルタのフィルタ切り換えを運転者p
の顔画像からの目検出結果を基に行うようにしたもので
ある。図11はこの実施の形態5の顔画像処理装置を用
いた運転者状態検出のフローチャート、図12はレベル
抽出フィルタを黒レベル抽出あるいは白レベル抽出に切
り換えるフィルタ型切換判定手段のフローチャート、図
13は目領域検出手段のフローチャートであり、図14
乃至図16は目領域検出の画像での説明図で、図14は
黒レベル抽出フィルタ処理した2値顔画像のX、Y軸ヒ
ストグラム、図15は目の候補領域のX軸ヒストグラ
ム、図16は白レベル抽出フィルタ処理した2値顔画像
のX、Y軸ヒストグラムを各々示している。
【0068】以下、本実施の形態について上記各図を用
いて説明する。図11において、先ずステップST30
で装置起動時の初期設定状態であるか否かを判定し、初
期設定状態であれば、ステップST31でレベル抽出フ
ィルタを先ず黒レベル抽出フィルタ23とし、ステップ
ST32で近赤外照明2を消灯しておく。初期設定状態
でなければ、ステップST33で後述するフィルタ型切
換判定手段のルーチンにおいて設定されるフィルタ切り
換えフラグ(FLAG)が立っている(ON)か否(OFF)か
を判定し、フィルタ切り換えFLAGがONであれば、ステッ
プST34でレベル抽出フィルタをもう一方に切り換え
るとともに、ステップST35で近赤外照明2の点灯、
消灯を切り換える。フィルタ切り換えFLAGがOFFであれ
ば、上記ステップST34、ステップST35を省略す
る。
【0069】次に、図2と同様のステップST10から
ステップST11まで及びステップST18からステッ
プST19までの処理を行った後、ステップST20に
おいて、後述する目領域検出手段がレベル抽出フィルタ
処理後の2値顔画像より目を検出し、ステップST36
でフィルタ型切換判定手段が目の検出結果に基づきレベ
ル抽出フィルタを切り換えるべきか否かを判定してフィ
ルタ切り換えFLAGを出力する。最後に、図2と同様にス
テップST21からステップST22までを実行する。
【0070】フィルタ型切換判定手段の処理ルーチンは
以下の通りである。図12において、先ず、ステップS
T360で目領域検出手段により判定された目検出FLAG
の状態を調べ、目検出FLAGがONであればステップST3
61でFLAG状態数NEFを1インクリメントし、OFFであれ
ばステップST362でNEFを1デクリメントする。即
ち、FLAG状態数NEFは2値顔画像における所定の画像数N
での目の検出成績を表しており、NEF=Nが検出確率10
0%、NEF=0が検出確率50%を示す。
【0071】次に、ステップST363で所定期間経過
したか否かを画像数で判定し、所定画像数N以上となっ
た場合には、ステップST364でFLAG状態数NEFが最
低許容目検出確率に相当するMINNEF以下であるか否かを
判定し、MINNEF以下であった場合には、目の検出上現状
のレベル抽出フィルタ処理が適合していないとして、ス
テップST365でフィルタ切り換えFLAGをONにする。
NEFがMINNEFを越えていた場合には、現状のレベル抽出
フィルタ処理が適合しているとして、ステップST36
6でフィルタ切り換えFLAGをONにする。最後に、ステッ
プST367でFLAG状態数NEFを0にリセットする。ス
テップST363において所定画像数Nを経過していな
い場合には、ステップST364からステップST36
7までを省略してメインルーチンへ戻る。
【0072】2値顔画像よりの目検出は以下のように行
われる。図13において、先ず、画像メモリ13に記憶
された2値画像データを読み出し、ステップST200
で各画像軸X、Y方向に沿った画素を画像軸Y、Xの各
位置について積算したX軸ヒストグラムSUMX、Y軸ヒス
トグラムSUMYをそれぞれ求め、ステップST201で、 [式1] XFC=ΣiXiSUMX(Xi)/ΣiSUMX(X
i) YFC=ΣjYjSUMX(Yj)/ΣjSUMX(Yj) として顔重心FCの位置座標(XFC,YFC)を算出する。こ
こでΣiSUMX(Xi)=ΣjSUMX(Yj)であり、ΣjSUM
X(Yj)は実際には計算を要しない。図14に黒レベル
抽出フィルタ23で処理した2値画像40、図16に白
レベル抽出フィルタ23で処理した2値画像42の各々
SUMX、SUMY、顔重心FC401を示している。
【0073】次に、ステップST202でレベル抽出フ
ィルタ処理が明状態処理即ち黒レベル抽出フィルタ処理
であるか否かを調べ、明状態処理の場合には、ステップ
ST203以降を実行する。
【0074】図14に示すように、黒レベル抽出フィル
タ23で処理された2値画像40においては、頭髪を除
いた眉、目、鼻孔、口裂という顔の特徴領域が抽出され
るため、顔重心FC401の近くに略左右対称に目領域が
存在する。そこで、ステップST203で顔重心位置座
標(XFC,YFC)を基に一組の矩形の候補存在領域402
を設定して目の候補の検索領域を限定し、ステップST
204で候補存在領域402内のY軸ヒストグラムSUMY
が所定の閾値SHL以上の領域EABを候補領域403として
設定する。図では眉領域に相当するEAB1と目領域に相当
するEAB2が設定される。
【0075】続いて、ステップST205で候補領域EA
B403中に目領域が存在するか否かを判定する。目領
域の判定方法は、図15に示すように、候補存在領域4
02内の各候補領域EAB403のX軸ヒストグラムSUMX
を求め、その最大値SUMXMAXと半値幅EAWを基に目領域を
判定する。目領域は、図示のごとく、顔の他の特徴領域
に比べ最大値SUMXMAXが大きく、半値幅EAWが小さいとい
う特徴があり、かかる特徴に着目して目領域を判定して
いる。他方の候補存在領域402内の各候補領域EAB4
03についても同様の判定が行われる。
【0076】最後に、ステップST205で目領域が存
在すると判定した場合には、ステップST206で目検
出FLAGをONにし、逆に目領域が存在しないと判定した場
合には、ステップST207で目検出FLAGをOFFにして
処理をメインルーチンに戻す。
【0077】他方、ステップST202でレベル抽出フ
ィルタ処理が明状態処理でない場合、即ち白レベル抽出
フィルタ処理の場合には、ステップST208以降を実
行する。図16に示すように、白レベル抽出フィルタ2
4で処理された2値画像42においては、殆ど瞳孔領域
のみが抽出されており、やはり顔重心FC401の近くに
略左右対称に瞳孔領域が存在する。そこで、ステップS
T208で前述と同様に顔重心FC401を基に一組の矩
形の候補存在領域402を設定して瞳孔の候補の検索領
域を限定し、ステップST209で同様に候補領域EAB
403を設定し、ステップST210で候補領域EAB4
03中より瞳孔領域を判定する。瞳孔領域は、候補領域
EAB403のX軸ヒストグラムSUMXの幅と、Y軸ヒスト
グラムSUMYの幅と、その比及び一組の候補存在領域40
2内のX軸ヒストグラムSUMXのピーク位置YPR、YPL間の
距離DOEより判定している。
【0078】最後に、ステップST210で瞳孔領域が
存在すると判定した場合には、同様にステップST20
6で目検出FLAGをONにし、逆に瞳孔領域が存在しないと
判定した場合には、同様にステップST207で目検出
FLAGをOFFにして処理をメインルーチンに戻す。
【0079】かかる実施の形態においても、実施の形態
1と同様の効果があるとともに、2種類のレベル抽出フ
ィルタのフィルタ切り換えをその結果である顔画像より
の目検出結果でフィードバックして行うようにしたた
め、レベル抽出フィルタの選定が的確にでき、より確実
に目が検出できるという利点がある。
【0080】実施の形態6.実施の形態5では2種類の
レベル抽出フィルタのフィルタ切り換えを顔画像よりの
目検出結果を基に行うようにしたが、目検出の前段階で
フィルタ切り換えの判定が可能である。
【0081】図17及び図18は本発明の実施の形態6
を表しており、この実施の形態6はレベル抽出フィルタ
の出力顔画像中の抽出画素領域の割合によりレベル抽出
フィルタの切り換えを行うようにしたものである。図1
7は実施の形態6の顔画像処理を用いた運転者状態検出
のフローチャート、図18は図17のフィルタ切換型判
定手段のフローチャートである。
【0082】図17において、図11のステップST3
0からステップST35まで、ステップST10からス
テップST11まで及びステップST18からステップ
ST19までの処理を行った後、ステップST40で後
述するフィルタ型切換判定手段が、レベル抽出フィルタ
の出力顔画像中の抽出画素領域の割合によりレベル抽出
フィルタを切り換えるべきか否かを判定してフィルタ切
り換えFLAGを出力する。
【0083】フィルタ型切換判定手段の処理ルーチンは
以下のようである。図18において、先ず、ステップS
T400で2値画像データを読み出し、2値画像のX軸
ヒストグラムSUMX、Y軸ヒストグラムSUMYを求め、ステ
ップST401でX軸ヒストグラムSUMX、Y軸ヒストグ
ラムSUMYにおける極大ピークの内各々極大値が所定の閾
値SHLX、SHLY(図示せず)を越える極大ピークの数NP
X、NPYを求める。かかるピーク数NPX、NPYは後述のごと
くレベル抽出フィルタ処理した2値画像の複雑さを示す
ものである。
【0084】次に、ステップST402でレベル抽出フ
ィルタ処理が明状態処理か否かを調べ、明状態処理の場
合はステップST403以降でピーク数NPX、NPYの数を
調べる。日中の明るい状態で黒レベル抽出フィルタ23
処理された2値画像では、図14に示すように、顔の各
特徴領域に相当する黒画素領域が多数抽出され、ヒスト
グラムSUMX、SUMYの大きな極大ピークが4カ所以上存在
する。しかしながら、周囲が暗くなると入力画像のコン
トラストが極めて悪化するため、全体に幅の広い黒領域
となって、黒レベル抽出フィルタ23の処理では、全く
黒画素領域が抽出されないか、黒画素領域が抽出されて
も抽出画像のコントラストが極めて小さく2値化ができ
ないため、抽出領域の数が少なくなる。従って、ヒスト
グラムSUMX、SUMYの大きな極大ピークは出現しないか、
出現しても極めて数が少なくなる。
【0085】そこでステップST403において、先ず
X軸ヒストグラムSUMXのピーク数NPXが所定値NPXB以下
か否かを調べ、NPXB以下であれば、ステップST404
でY軸ヒストグラムSUMYのピーク数NPYが所定値NPYB以
下か否かを調べ、NPYB以下であれば、レベル抽出フィル
タが画像状態に適合していないとしてステップST40
5でフィルタ切り換えFLAGをONにし、これ以外の場合に
は、ステップST406でフィルタ切り換えFLAGをOFF
にして、メインルーチンに戻す。
【0086】他方、ステップST402でレベル抽出フ
ィルタ処理が明状態処理でない場合には、ステップST
407以降でピーク数NPX、NPYの数を調べる。夜間等の
暗い状態で白レベル抽出フィルタ24により処理された
2値画像では、図16に示すように、殆ど瞳孔領域の白
画素領域のみが抽出され、ヒストグラムSUMX、SUMYの大
きな極大ピークの数は極めて少ない。しかしながら、周
囲が明るくなると太陽光により顔の造作が映る状態とな
り、瞳孔領域が相対的に暗く撮像され、白レベル抽出フ
ィルタ24の処理では額や頬の一部、鼻頭、白目領域等
の白画素領域が抽出されるようになって、抽出領域の数
が増え、SUMX、SUMYは多数のピークを持つ複雑なヒスト
グラムとなる。
【0087】そこでステップST407において、先ず
X軸ヒストグラムSUMXのピーク数NPXが所定値NPXD以上
か否かを調べ、NPXD以上であれば、ステップST408
でY軸ヒストグラムSUMYのピーク数NPYが所定値NPYD以
上か否かを調べ、NPYD以上であれば、レベル抽出フィル
タがやはり画像状態に適合していないとしてステップS
T405でフィルタ切り換えFLAGをONにし、これ以外の
場合は、ステップST406でフィルタ切り換えFLAGを
OFFにして、メインルーチンに戻す。
【0088】次に、図17のメインルーチン上のステッ
プST41でフィルタ切り換えFLAGがONか否かを調べ、
ONであれば画像状態が前述のごとく目検出に適合してい
ないため、ステップST20の目領域検出手段を省略し
てステップST42で目検出FLAGをOFFにして後処理に
移る。フィルタ切り換えFLAGがOFFであれば、ステップ
ST20の目領域検出手段を実行後、後処理に移る。
【0089】かかる実施の形態においても、実施の形態
5と同様の効果があるとともに、レベル抽出フィルタ処
理が目の検出に適合していない場合には、目領域検出手
段を省略して処理するようにするとともに、ハードウエ
ア化による高速処理が容易なヒストグラム演算の結果で
レベル抽出フィルタの切り換え判定を行うようにしたた
め、顔画像処理がより高速化されるという利点がある。
【0090】実施の形態7.尚、上記実施の形態におい
ては、X軸ヒストグラムSUMX、Y軸ヒストグラムSUMYの
各所定閾値SHLX、SHLY以上の極大ピークのピーク数NP
X、NPYによりレベル抽出フィルタの切り換え判定をする
ようにしたが、前記極大ピークのピーク数NPX、NPYと各
極大値PXi、PYiの双方で評価関数を作成し、かかる評価
関数で切り換え判定をするようにしてもよい。図示しな
いが、例えば評価関数EFとして、k1、k2を所定の重み係
数とした、 [式2] EF=k1*(NPX+NPY)+k2*Σi(Pxi+Py
i) を用いて、明状態処理時には、前記EFが所定値以下であ
ればフィルタ切り換えFLAGをONにし、暗状態処理時に
は、前記EFが所定値以上であればフィルタ切り換えFLAG
をONにする。
【0091】さらに、レベル抽出フィルタ処理後の2値
画像において、画像の全画素数NTに対する画像中の2値
レベルの和ΣNの比ΣN/NTの大小、即ち画像中における
抽出領域の面積の割合SDにより、前記SDが明状態処理時
には所定値以下、暗状態処理時には所定値以上であれ
ば、フィルタ切り換えFLAGをONにするようにしてもよ
い。また、抽出領域の数をラベリング等他の画像処理手
段を用いて算出して切り換え判定するようにしてもよ
い。かかる実施の形態においても、実施の形態6と同様
の効果を奏する。
【0092】実施の形態8.図19乃至図23は本発明
の実施の形態8を表しており、この実施の形態8は、レ
ベル抽出フィルタのフィルタ長を運転者pとカメラ1と
の距離に応じて可変にすることにより目をより精度良く
抽出する顔画像処理装置の例を示すものである。図19
は実施の形態8の顔画像処理を用いた運転者状態検出の
フローチャート、図20は図19におけるフィルタ長設
定手段のフローチャート、図21は運転者pと撮像部
a’との距離検出部の構成図、図22は可変長フィルタ
を含む画像処理回路の回路ブロック図、図23はフィル
タ長可変MAXあるいは最小値フィルタの回路構成図であ
る。
【0093】以下、本実施の形態を上記各図を用いて説
明する。図19において、最初に、ステップST50で
フィルタ長設定手段によりレベル抽出フィルタのフィル
タ長を設定する。
【0094】画面中での顔画像の大きさは運転者pと撮
像部a’との距離Lに反比例することから、レベル抽出
フィルタ長が一定の場合には、距離Lが近い場合、目領
域の画面での大きさがフィルタ長より大きくなって目領
域が抽出されなくなる。
【0095】そこで図20に示すように、フィルタ長設
定手段は、先ずステップST500で運転者pと撮像部
a’との距離Lを検出し、ステップST501で黒レベ
ル抽出フィルタ長BFL、白レベル抽出フィルタ長DFLを、
予め記憶された平均的運転姿勢から求めた基準距離L
0、その基準距離L0での平均的顔画像より求めた各レ
ベル抽出フィルタの基準長BFL0、DFL0を基にして、各々 [式3] BFL=BFL0*L0/L DFL=DFL0*L0/L により算出し、ステップST502で前記フィルタ長BF
L、DFLに最も近いフィルタ長に設定されるよう、後述す
るマルチプレクサの制御コードであるフィルタナンバー
BN、DNを選定するとともに、ステップST503でフィ
ルタ長切り換えFLAGをONにしてメインルーチンに戻す。
【0096】運転者pと撮像部a’との距離Lは、図2
1に示すように、撮像部a’に設けられた距離検出部5
により検出される。距離検出部5は近赤外光源51、バ
ンドパスフィルタ52、レンズ53、一次元光位置検知
素子(PSD)54、距離演算回路55からなっている。
ここで、一次元光位置検知素子(PSD)54は素子上へ
の光の入射位置に応じた電気出力を生じる受光素子であ
り、バンドパスフィルタ52は近赤外光源51の波長に
合わせた透過帯を持ち、近赤外光源51とレンズ53の
光軸は平行で基準長DBだけ離れている。
【0097】かかる構成にて、近赤外光源51の放射光
を運転者pに当て、運転者pからの拡散反射光をバンド
パスフィルタ52を介してレンズ53により一次元光位
置検知素子(PSD)54上に集光させる。距離Lは一次
元光位置検知素子(PSD)54上の集光位置DXより、三
角測量の原理を用いて距離演算回路55で、 [式4] L=f*DB/DX として求めて、実施の形態1と同様の画像処理部b(図
1)に距離Lのデータを送出する。
【0098】図19において、ステップST50で上述
のごとくレベル抽出フィルタのフィルタ長を設定し、図
2と同様のステップST10からステップST12まで
を実行した後、ステップST51で運転者の周囲環境が
暗状態であるか否かを判定し、暗状態でなければ、ステ
ップST52でフィルタ長切り換えFLAGがONか否かを調
べる。ONであれば、ステップST53で黒レベル抽出フ
ィルタ23をフィルタ長設定手段で設定したフィルタ長
BFL対応のフィルタナンバーBNに切り換え、ONでなけれ
ば、ステップST53を省略して以前の設定フィルタ長
のままとし、ステップST54で黒レベル抽出フィルタ
23により画像中より前記フィルタ長BFL以下の領域の
黒レベルを抽出し、ステップST55で近赤外照明2を
消灯する。
【0099】ステップST51で暗状態と判定された場
合は、同様にステップST56でフィルタ長切り換えFL
AGがONか否かを調べ、ONであれば、ステップST57で
白レベル抽出フィルタ24をフィルタ長DFL対応のフィ
ルタナンバーDNに切り換え、ONでなければ、ステップS
T57を省略して以前の設定フィルタ長のままとし、ス
テップST58で白レベル抽出フィルタ24により画像
中より前記フィルタ長DFL以下の領域の白レベルを抽出
し、ステップST59で近赤外照明2を点灯する。この
後、実施の形態1のステップST18以下と同じ処理を
行ってメインルーチンを終了する。
【0100】図22に示すように、この実施の形態の画
像処理回路20bの黒レベル抽出フィルタ23a及び白
レベル抽出フィルタ24aは上記各実施の形態と同様に
ハードウエアで構成されており、黒レベル抽出フィルタ
23aは、フィルタ長BFL切り換え手段27aの出力側
に接続された最大値フィルタ205a及び最小値フィル
タ206aと引き算器203aとよりなり、白レベル抽
出フィルタ24aは、同じくフィルタ長BFL切り換え手
段27bの出力側に接続された最小値フィルタ206b
及び最大値フィルタ205bと引き算器203bとより
なる。
【0101】黒レベル抽出フィルタ23aは、先ず最大
値フィルタ205aによりフィルタ長BFL切り換え手段
27aで指定されたフィルタナンバーBNに相当する画素
長の画素レベルの最大値をとり、次に最小値フィルタ2
06aにより最大値フィルタ205aの出力画像より、
同様にフィルタナンバーBNに相当する画素長の画素レベ
ルの最小値をとり、最後に引き算器203aで最小値フ
ィルタ206aの出力画像より入力画像を引き算するよ
うにして、入力画像中より前記フィルタナンバーBNで指
定した画素長以下の黒レベルのみを抽出する。
【0102】他方、白レベル抽出フィルタ24aは、最
小値フィルタ206bで同様にフィルタ長DFL切り換え
手段27bで指定されたフィルタナンバーDNに相当する
画素長の画素レベルの最小値をとり、次に最大値フィル
タ205bで最小値フィルタ206bの出力画像より、
フィルタナンバーDNに相当する画素長の画素レベルの最
大値をとり、最後に入力画像より最大値フィルタ205
bの出力画像を引き算するようにして、入力画像中より
前記フィルタナンバーDNで指定した画素長以下の白レベ
ルのみを抽出する。
【0103】この実施の形態の画像処理回路20bの上
記以外の構成、作用は実施の形態1の画像処理部20の
構成と同様である。
【0104】図23はかかるフィルタ長可変のMAXある
いは最小値フィルタの回路構成図を示しており、33は
マルチプレクサで、ここでは5つの画素遅延回路30の
内の3つの画素遅延回路30の入出力4つの内より1つ
を選択して出力するマルチプレクサ33を6回路用いた
最大値フィルタの例を示している。各マルチプレクサ3
3には、フィルタ長をフィルタナンバーとして指定する
制御信号MPCNTが入力されており、比較回路31は各5
つの画素遅延回路30の入力とマルチプレクサ33の出
力をトーナメント形式で比較して大きい側の画素レベル
を出力する。
【0105】かかる回路において、制御信号MPCNTがフ
ィルタナンバー1を指示した場合には、先ず1段目のマ
ルチプレクサ33は最初の画素より5画素遅延した画素
レベルを出力し、1段目の比較回路31は前記最初の画
素と前記5画素遅延した画素とを比較して大きい方の画
素レベルを出力し、2段目の比較回路31は1段目の比
較結果とさらに5画素遅延した2段目のマルチプレクサ
33の出力を比較し、このような具合に順次トーナメン
ト形式で比較していって最終的に出力FLT OUTより5画
素飛びに比較した31画素長の最大値が出力される。例
えば、フィルタナンバー3を指示した場合には、3画素
飛びに比較した19画素長の最大値が出力される。即
ち、かかる最大値フィルタでは制御信号MPCNTによりフ
ィルタ長が13画素長より31画素長まで6画素長おき
に4段階に可変される。
【0106】尚、フィルタ長可変の最小値フィルタも比
較回路31で小さい側の画素レベルを出力するようにし
て、同様に構成される。
【0107】かかる実施の形態においては、運転者pと
撮像部a’との距離Lに応じ画面中での顔画像の大きさ
に合わせてレベル抽出フィルタのフィルタ長を変化させ
るようにしたため、運転者の運転姿勢に係わらず目を確
実に検出できるという利点がある。
【0108】尚、上記実施の形態においては、フィルタ
長可変の黒レベル抽出フィルタ23a、白レベル抽出フ
ィルタ24aをフィルタ長制御信号MP CNTを設けた別
々の最大値フィルタ205a、205b、最小値フィル
タ206a、206bを用いて構成した場合を示した
が、実施の形態3の図8の最大値フィルタ201、最小
値フィルタ202あるいは、実施の形態4の図9の最大
最小値フィルタ204をフィルタ長制御信号MP CNTを
設けたフィルタで構成して黒レベル抽出と白レベル抽出
を切り換えるようにしてもよい。
【0109】実施の形態9.上記各実施の形態において
は、運転者pと撮像部a、a’との距離Lを距離センサ
を用いて直接検出する場合につき示したが、距離Lを間
接的に求めるようにしても良い。
【0110】図24は運転席の模式図、図25は距離L
算出のフローチャートであり、6は距離検出部で、運転
席のシート座部61の前後方向位置Xがシート座部61
に内蔵された変位センサ62で求められ、シート背もた
れ部63の角度θがシート座部61とシート背もたれ部
63のピボット部に内蔵された角度センサ64により求
められて、画像処理装置bに送出されて距離Lが演算さ
れる。
【0111】画像処理部bでは、図25に示す距離L演
算ルーチンにおいて、ステップST5000で変位セン
サ62よりシート位置Xを、ステップST5001で角
度センサ64よりシート角度θを読み込み、ステップS
T5002で運転者pと撮像部aとの距離Lが、予め記
憶されているシート座部61の基準位置X0、シート背
もたれ部63のヘッドレスト部までの長さHL、人の頭の
平均的な前後厚HD、撮像装置aの仰角φを用いて、 [式5] L=(X+X0+HL*sinθ−HD)/cosφ で算出される。かかる実施の形態においても、実施の形
態8と同様の効果を奏する。
【0112】実施の形態10.図26及び図27は本発
明の実施の形態10を表しており、この実施の形態10
はレベル抽出フィルタのフィルタ長を画像中での目領域
あるいは瞳孔領域の大きさに応じて可変にすることによ
り、目をより精度良く抽出する顔画像処理装置の例を示
すものである。図26は実施の形態10のフィルタ長設
定手段のフローチャート、図27はフィルタ長設定手段
におけるフィルタ長学習手段のフローチャートである。
【0113】以下、本実施の形態を上記各図を用いて説
明する。図26において、先ずステップST510で顔
画像処理装置が起動直後状態であるか否かを調べ、起動
直後であればステップST511で黒レベル抽出フィル
タ23、白レベル抽出フィルタ24のフィルタ長を予め
記憶している各初期値FL0に設定する。初期値FL0は黒レ
ベル抽出フィルタ23、白レベル抽出フィルタ24につ
き顔画像上での各々人の平均的な開眼時の目領域の上下
幅、瞳孔の直径に相当する画素長に各々所定の係数を掛
けた値に設定する。
【0114】装置が起動直後でなければ、ステップST
512で装置起動後所定時間経過しているか否かを調べ
る。運転者の覚醒が低下すると、開眼時においても次第
に上瞼が下がって目領域の上下幅が小さくなるが、これ
に合わせてフィルタ長を短くしていくと、何らかの刺激
で一時的に運転者の覚醒水準が上がり、目領域の上下幅
が突然大きくなった場合には、レベル抽出フィルタでの
目の抽出ができなくなる。そこで、レベル抽出フィルタ
長の設定を装置起動後の運転者の覚醒状態において行
い、装置起動後から所定時間経過した時、ステップST
513でフィルタ長切り換えFLAGをOFFにし、これ以降
のフィルタ長の更新を禁止する。装置起動後所定時間経
過していなければ、ステップST520で後述するフィ
ルタ長学習手段の処理ルーチンを行う。
【0115】次に、ステップST521で所定の画像数
N処理したか否かを判定し、画像処理数がNに達してい
ない場合には、ステップST522で一つ前の画像での
目検出手段ST20における目検出FLAGがONであるか否
かを判定し、ONである場合には、ステップST523で
目検出FLAG状態数NEFを1インクリメントし、ONでない
場合には、ステップST524でNEFを1デクリメント
した後、ステップST513でフィルタ長切り換えFLAG
をOFFしてメインルーチンに戻す。
【0116】画像処理数がNに達した場合には、ステッ
プST525で所定画像数N内での目の検出成績を表す
目検出FLAG状態数NEFを前回のFLAG状態数NEFOLDと比較
し、NEFがNEFOLDより大ならば、フィルタ長切り換えに
よる効果が見られるものとして、より検出成績が向上す
ることを期待してステップST526で前記フィルタ長
学習手段で求めたフィルタ長FLに対応するフィルタナン
バーFNを選択し、ステップST527でフィルタ長切り
換えFLAGをONにしてフィルタ長を変え、逆にNEFがNEFOL
D以下ならば、ステップST528でフィルタ長切り換
えFLAGをOFFにする。最後に、ステップST529でNEF
をNEFOLDに代入してNEFOLDを更新するとともに、NEFを
クリアしてメインルーチンに戻す。
【0117】フィルタ長学習手段の処理ルーチンは図2
7に示す通りであり、ここでは黒レベル抽出フィルタ2
3により処理した画像につき説明する。先ず、ステップ
ST5200で目検出FLAGがONか否か、ステップST5
201で目領域が開眼状態であるか否かを調べ、目検出
FLAGがONで目領域が開眼状態である場合のみ以下の処理
を実行し、そうでない場合にはファイル長設定手段のル
ーチンに戻す。
【0118】ステップST5202では、目領域検出手
段によりST20で検出された2値顔画像の目領域の
内、開眼状態の目領域の顔縦方向のヒストグラム、即ち
X軸ヒストグラムSUMXの最大値SUMXMAXの最新の記憶値M
SUMXMAXを読み出す。図15に示すように、SUMXMAXは開
眼時の目領域の上下幅の画素長に等しい。次に、ステッ
プST5203で同様に最新の開眼状態の目領域のSUMX
MAXを読み出し、ステップST5204でSUMXMAXより記
憶値MSUMXMAXを引き算し、ステップST5205でSUMX
MAXが記憶値MSUMXMAXより大ならば、ステップST52
06でMSUMXMAXをSUMXMAXで更新する。
【0119】最後に、ステップST5207で画像数が
所定の画像数Nに達したか否かを調べ、上記画像数がN
以上である場合には、ステップST5208で画像数N
における開眼状態の目の上下幅の画素長の最大値を示す
MSUMXMAXに所定の余裕幅FLOを加えた画素長FLを黒レベ
ル抽出フィルタ23のフィルタ長FLとして設定し、ステ
ップST5209でMSUMXMAXをクリアする。画像数がN
に達しない場合には、ファイル長設定手段のルーチンに
戻す。画像数Nは学習の効果を見ながら数百から千程度
の任意の値に設定しておけばよい。
【0120】前述したごとく、上記においては黒レベル
抽出フィルタ23にて処理した目領域の検出結果より黒
レベル抽出フィルタ23のフィルタ長FLを設定する場合
につき示したが、白レベル抽出フィルタ24のフィルタ
長FLについても、白レベル抽出フィルタ24で処理した
画像につき上記と同じ処理を行って、開眼と判定された
瞳孔領域のヒストグラムの画像数Nでの最大値MSUMXMAX
を用いて全く同様に設定できる。
【0121】かかる実施の形態においては、レベル抽出
フィルタのフィルタ長を目領域検出手段で検出された目
領域の上下幅あるいは瞳孔領域の大きさの関数値として
設定したため、運転者の目の大きさの個人差による影響
を排除して目を確実に検出できるという利点がある。
【0122】また、前記関数値を目領域検出手段で検出
された目領域の上下幅あるいは瞳孔領域の大きさの所定
期間における最大値を基に設定したため、運転者の目の
動きに拘わらず目をより確実に検出できるという利点が
ある。
【0123】また、目検出の頻度の向上、低下を学習し
フィルタ長の設定の更新を決定するようにしたため、目
検出の頻度が最も高くなる最適なフィルタ長の設定が可
能となる。
【0124】さらに、顔画像処理装置の起動後の運転者
の覚醒度の高い所定期間のみフィルタ長の更新を行い、
以後は最新の更新フィルタ長を用いるようにしたため、
運転者の覚醒が低下した状態でも、誤り無く目を確実に
検出できるという利点がある。
【0125】尚、上記実施の形態においては、フィルタ
長FLを目領域の上下幅あるいは瞳孔領域の大きさの所定
期間における最大値に所定値を加えた値としたが、前記
最大値に所定係数を掛けた値等、前記最大値を基にした
他の関数形を用いても良い。
【0126】実施の形態11.図28は本発明の実施の
形態11を表しており、この実施の形態11は、目領域
の上下幅あるいは瞳孔領域の大きさの所定期間における
最大頻度値を基にレベル抽出フィルタのフィルタ長FLを
設定する場合を示している。
【0127】図28は、実施の形態11におけるフィル
タ長学習手段のフローチャートであり、先ず実施の形態
10と同様に、ステップST5220で目検出FLAGがON
か否か、ステップST5221で目領域が開眼状態であ
るか否かを調べ、目検出FLAGがONで目領域が開眼状態で
ある場合のみ、ステップST5223で目領域あるいは
瞳孔領域のX軸ヒストグラムSUMXの最大値SUMXMAXを読
み出す。次いで、ステップST5223でSUMXMAXの度
数分布HIST(SUMXMAX)を演算し、ステップST522
4で画像数がNに達したことを判定する。ステップST
5225で所定画像数N内でのSUMXMAXの度数分布HIST
の最大値をMHISTとし、度数分布HISTの標準偏差をSHIST
として、ステップST5226でレベル抽出フィルタの
フィルタ長FLを、所定の重み係数K1、K2を用いて、 [式6] FL=K1*MHIST+K2*SHIST により設定する。最後に、ステップST5227で度数
分布HISTをクリアしておく。かかる実施の形態において
も、実施の形態10と同等の効果を奏する。
【0128】上記実施の形態では、フィルタ長FLを所定
期間における目領域の上下幅あるいは瞳孔領域の大きさ
の最大頻度値及び標準偏差を基に設定した場合を示した
が、最大頻度値のみを用いて設定しても良いし、最大頻
度値の代わりに度数分布HISTの平均値あるいは中央値
を、標準偏差の代わりに分散を用いても良い。この場
合、重み係数K1、K2は当然、用いる特性値により変更さ
れる。
【0129】上記実施の形態10、11においては、レ
ベル抽出フィルタのフィルタ長を目の検出結果による画
像中での目領域あるいは瞳孔領域の大きさに応じて可変
にするようにしたが、運転者pとカメラ1との距離Lに
応じて先ずフィルタ長を変更させた後、前記目の検出結
果によるフィルタ長の可変を行うようにしてもよい。
【0130】実施の形態12.図29はレベル抽出フィ
ルタのフィルタ長を可変する他の構成の可変MAXあるい
は最小値フィルタの回路構成図である。最大値フィルタ
とするか最小値フィルタとするかは、前述のごとく、比
較回路31で大きい側の画素レベルを出力させるか、小
さい側の画素レベルを出力させるかにより変更される
が、以下最大値フィルタとして説明する。
【0131】図29では、全画素長20の最大値を出力
するよう19階層の二つの入力の大きい側の画素レベル
を出力する比較回路31を設け、比較回路31の9、1
1、13、15、17、19階層目の出力をマルチプレ
クサ33に入力して、マルチプレクサ33よりかかる6
入力の内の一つをFLT OUTとして出力する最大値フィル
タの例を示している。
【0132】かかる回路において、制御信号MPCNTが例
えばフィルタナンバー4を指示した場合には、13階層
目の比較回路31の出力が選択され14階層目以降は無
視されるため、出力FLT OUTより連続した14画素長の
最大値が出力される。また、フィルタナンバー1では、
最高階層の比較出力が選択されて連続した20画素長の
最大値が出力される。即ち、かかる可変長フィルタでは
制御信号MPCNTによりフィルタ長が10画素長より20
画素長まで2画素長おきに6段階に可変される。
【0133】かかる実施の形態においても、実施の形態
8と同じように可変フィルタ長のレベル抽出フィルタを
構成できるのみでなく、実施の形態8の図23に示され
る可変MAXあるいは最小値フィルタに比較し、連続した
画素の最大あるいは最小を検出するため画像分解能が落
ちず、また、回路構成の複雑なマルチプレクサ33が一
つで済むため全体の回路構成を簡略化でき、フィルタ回
路を安価に構成できるという利点がある。
【0134】実施の形態13.図30はレベル抽出フィ
ルタのフィルタ長を可変にするさらに他の構成の可変MA
Xあるいは最小値フィルタの回路構成図である。図30
において、スイッチ34には、比較回路31の出力信号
と比較回路31の後側の入力信号とが接続され、デコー
ダ35の1ビット制御信号に応じて、制御信号が1であ
れば前記比較回路31の後側の入力信号を、0であれば
前記比較回路31の出力信号を出力する。即ち、デコー
ダ35の制御信号が1であれば、かかる制御信号が入力
されたスイッチ34以前の比較結果が無視される構成と
なっている。図30では、かかる比較回路31とスイッ
チ34の組が4層積層されている。デコーダ35には、
フィルタ制御コード信号CODEが入力され、コード信号CO
DEに従って4つのスイッチ34の一つに1を出力する。
【0135】かかる回路において、例えばコード信号CO
DEが2層目のスイッチ34を1とした場合、4層目の比
較回路31の出力が無視されるため、最初の画素より4
画素遅延した画素がフィルタの入力画素となり、これ以
降の遅延画素で比較が行われるため、フィルタ長は16
画素長となる。即ち、かかる可変長フィルタでは、コー
ド信号CODEによりフィルタ長が12画素長より18画素
長まで2画素長おきに4段階に可変される。
【0136】かかる実施の形態においても、実施の形態
12と同様の効果を奏するのみでなく、回路構成の複雑
なマルチプレクサ33を使用しないため全体の回路構成
をさらに簡略化でき、フィルタ回路をさらに安価に構成
できるという利点がある。
【0137】実施の形態14.図31及び図32は本発
明の実施の形態14を表しており、この実施の形態14
は顔画像の画像軸の両方にレベル抽出フィルタ処理を行
って目を検出する顔画像処理装置の例を示すもので、図
31は実施の形態14の顔画像処理を用いた運転者状態
検出のフローチャート、図32は実施の形態14の顔画
像処理の画像での説明図である。以下、本実施の形態を
上記各図と前述の図を援用して説明する。
【0138】図31において、先ず、ステップST10
よりステップST12を実行後、ステップST13で明
暗検出手段の出力が暗状態であるか否かを判定し、暗状
態でなければ階調画像信号は2分されて、一方の階調画
像信号は、ステップST60で画像上での目の上下幅よ
り広い所定画素長のフィルタ長を有する第一の黒レベル
抽出フィルタ23で画像中よりX軸方向の前記フィルタ
長以下の領域の黒レベルを抽出するとともに、ステップ
ST15で近赤外照明2を消灯し、ステップST18に
おいて2値化手段で前記第一の黒レベル抽出フィルタ2
3通過後の画像を浮動2値化して2値画像に変換し、ス
テップST19において、2値画像は2値画像フレーム
メモリに記憶される。他方の階調画像信号は、ステップ
ST61において画像フレームメモリに一旦記憶され、
ステップST62で前記画像フレームメモリをX軸に垂
直なY軸方向に走査して、画像上での黒目領域の直径よ
り広い所定画素長のフィルタ長を有する第二の黒レベル
抽出フィルタ23で画像中よりY軸方向の前記フィルタ
長以下の領域の黒レベルを抽出し、ステップST15で
近赤外照明2を消灯し、ステップST18において2値
化手段で前記第二の黒レベル抽出フィルタ23通過後の
画像を浮動2値化して2値画像に変換する。
【0139】次に、ステップST63で画像論理積演算
手段により、前記2値画像フレームメモリに記憶された
X軸方向のレベル抽出処理後の2値画像を、前記Y軸方
向のレベル抽出処理後の2値画像のY軸方向に同期走査
して、これら二つの2値画像の画像論理積を演算し、か
かる演算結果によりステップST19で前記2値画像フ
レームメモリの内容を更新する。
【0140】ステップST13で明暗検出手段の出力が
暗状態であれば、ステップST16で画像上での瞳孔直
径により広い所定画素長のフィルタ長を有する白レベル
抽出フィルタ24で画像中よりX軸方向の前記フィルタ
長以下の領域の白レベルを抽出するとともに、ステップ
ST17で近赤外照明2を点灯し、ステップST18に
おいて2値化手段で白レベル抽出フィルタ24通過後の
画像を浮動2値化して2値画像に変換し、ステップST
19において2値画像フレームメモリに記憶する。
【0141】続いて、ステップST20において、目領
域検出手段は更新された2値画像フレームメモリに記憶
された画像データを処理して画像中より目領域を検出
し、目領域検出結果に基づき実施の形態1と同様にステ
ップST21、22が処理され、運転者の居眠り状態の
有無を判定して運転者に警報を発する。
【0142】図32は眼鏡を着装した運転者pの明状態
での顔画像の、画像処理の各段階での変化を示したもの
である。ステップST60において第一の黒レベル抽出
フィルタ処理されステップST18で2値化された2値
顔画像44は、入力画像である原画43に対しX軸方向
に目の上下幅よりかなり広い黒領域である髪、眼鏡の横
枠部分等が除去される。これに対して、ステップST6
2で第二の黒レベル抽出フィルタ処理されステップST
18で2値化された2値顔画像45は、Y軸方向に黒目
幅よりかなり広い黒領域である髪、眉、口裂、眼鏡の縦
枠部分等が除去されている。ステップST63において
かかる二つの2値顔画像44、45を論理積演算した差
分画像46は、図32に示すように、二つの2値顔画像
44、45の黒領域の共通部分である目の黒目領域の部
分、眼鏡枠の一部、鼻孔のみが残る単純な画像となる。
【0143】かかる実施の形態においても、実施の形態
1と同様の効果が得られるとともに、顔画像の2軸方向
に各々レベル抽出フィルタ処理を施すことにより、眼鏡
を着装した顔画像等においても、目を含む顔の特徴領域
をより単純な形で抽出できるため、簡単なアルゴリズム
で顔画像から目をより短時間で精度良く検出できる。
【0144】また、上記実施の形態においては、明暗検
出手段の出力により黒あるいは白レベル抽出フィルタに
切り換えたが、実施の形態5と同様に運転者pの顔画像
よりの目検出結果を基にフィルタの切り換えを行うよう
にしてもよいし、実施の形態6と同様レベル抽出フィル
タの出力顔画像中の抽出画素領域の割合によりフィルタ
の切り換えを行うようにしてもよい
【00145】実施の形態15.上記実施の形態14に
おいては、目領域検出手段の検出結果に応じて2軸方向
の各レベル抽出フィルタのフィルタ長を所定の一定長と
したが、実施の形態10、11等に示すように、前記フ
ィルタ長を目領域検出手段の検出結果に応じて可変にし
てもよい。
【0146】図33は、このような例を示す本発明の実
施の形態15を表しており、この実施の形態15におけ
るレベル抽出フィルタのフィルタ長の設定を説明する目
の候補存在領域402のX、Y軸ヒストグラムである。
【0147】ステップST20において、目領域検出手
段は画像フレームメモリに記憶された2値画像46を実
施の形態5と同様に処理して、目の候補存在領域402
を設定する。次に、候補存在領域402中でX軸方向及
びY軸方向に各々画素レベルを積算してX軸ヒストグラ
ムSUMX及びY軸ヒストグラムSUMYを求め、SUMX、SUMYが
所定閾値SHL以上の領域を目の候補領域404とする。
目領域は、実施の形態5における瞳孔領域の抽出と同様
に、候補領域404のX軸ヒストグラムSUMXとY軸ヒス
トグラムSUMYを求め、SUMX、SUMYの幅とその比、及び一
組の候補存在領域402内のX軸ヒストグラムSUMXのピ
ーク位置とその間の距離より判定する。
【0148】続いて、目領域と判定された候補領域40
4の前記SUMX及びSUMYの各最大値SUMXMAX及びSUMYMAXを
求め、SUMXMAXを用いて実施の形態10と同様にして第
一の黒レベル抽出フィルタのフィルタ長を目領域の上下
幅の学習値に基づいて設定し、SUMYMAXを用いて同様に
して第二の黒レベル抽出フィルタのフィルタ長を目領域
の左右幅即ち黒目領域の直径の学習値に基づいて設定し
て、かかる可変長レベル抽出フィルタによる抽出画像よ
り目を検出する。白レベル抽出フィルタに関しても、実
施の形態10と同様にして瞳孔の大きさの学習値に基づ
いてフィルタ長を設定する。
【0149】かかる実施の形態においては、レベル抽出
フィルタのフィルタ長を目検出手段で検出された目領域
の上下幅、左右幅あるいは瞳孔領域の大きさの関数値と
して設定したため、実施の形態10と同様、運転者の目
の大きさの個人差、運転者の目の動きに拘わらず目を確
実に検出できるという利点がある。
【0150】上記実施の形態においては、レベル抽出フ
ィルタのフィルタ長を目の検出結果を基に変更するよう
にしたが、運転者pとカメラ1との距離Lに応じて先ず
フィルタ長を変更させた後、前記目の検出結果によるフ
ィルタ長の可変を行うようにしてもよい。
【0151】尚、上記各実施の形態においてはカメラに
CCD固体撮像素子を用いた場合を示したが、他の固体撮
像素子あるいは撮像管を用いても良く、また本発明を自
動車の運転者状態の検出用の顔画像処理装置につき示し
たが、撮影された人物の顔画像より目を抽出するための
他の顔画像処理装置にも適用できる。
【0152】
【発明の効果】この発明は以上説明したように構成され
ているため、以下に示すような効果を奏する。
【0153】この発明に係わる顔画像処理装置は、フィ
ルタ切り換え手段により、顔画像を処理するレベル抽出
フィルタを黒レベル抽出フィルタあるいは白レベル抽出
フィルタに切り換え、黒レベル抽出フィルタに切り換え
た場合は、2次元撮像手段により人物の顔画像を撮像し
てその顔画像を黒レベル抽出フィルタに入力し、また白
レベル抽出フィルタに切り換えた場合には、人物の顔面
を含む所定領域を照明する照明光の放射軸が前記2次元
撮像手段の撮像軸に略同軸状で且つ近接配置された照明
手段により照明しつつ、該2次元撮像手段により人物の
顔画像を撮像して前記顔画像を白レベル抽出フィルタに
入力して、前記いずれかのレベル抽出フィルタの出力画
像を基にして目領域検出手段により前記人物の目領域を
検出するようにしたので、車載条件下等の周囲の明るさ
や周囲環境による光外乱に左右されることなく、人物の
目領域を簡単な画像処理アルゴリズムを用いて短時間で
検出できる、小型且つ安価で低消費電力の顔画像処理装
置を提供することができる。
【0154】また、顔画像を処理するレベル抽出フィル
タを、黒レベル抽出フィルタあるいは白レベル抽出フィ
ルタにフィルタ切り換え手段により切り換え、黒レベル
抽出フィルタに切り換えた場合には、2次元撮像手段に
より人物の顔画像を撮像してその顔画像を第一の黒レベ
ル抽出フィルタと第二の黒レベル抽出フィルタに入力
し、白レベル抽出フィルタに切り換えた場合には、人物
の顔面を含む所定領域を照明する照明光の放射軸が前記
2次元撮像手段の撮像軸に略同軸状で且つ近接配置され
た照明手段により照明しつつ、前記2次元撮像手段によ
り人物の顔画像を撮像して前記顔画像を白レベル抽出フ
ィルタに入力し、黒レベル抽出フィルタの場合には、前
記二つの黒レベル抽出フィルタの出力画像を画像重畳手
段により重畳し、前記画像重畳手段あるいは前記白レベ
ル抽出フィルタの出力画像を基に目領域検出手段により
前記人物の目領域を検出するようにしたので、眼鏡等を
着装した複雑な顔においても、簡単なアルゴリズムで顔
画像から目をより短時間で精度良く検出できる。
【0155】さらに、明暗検出手段により人物の撮像領
域近傍の明るさあるいは撮像した人物の顔画像の明るさ
を検出し、前記明暗検出手段の出力が明状態である場合
には、黒レベル抽出フィルタに切り換え、前記明暗検出
手段の出力が暗状態である場合には、白レベル抽出フィ
ルタに切り換えるようにしたので、画像状態に合った正
確な切り換えが行え、顔画像から目を精度良く検出でき
る。
【0156】さらにまた、目検出頻度算出手段により目
領域検出手段による目領域の検出頻度を求めて、黒レベ
ル抽出フィルタと白レベル抽出フィルタの内の一方のレ
ベル抽出フィルタの出力顔画像における前記目領域の検
出頻度が所定値以下である場合には、他方のレベル抽出
フィルタに切り換えるようにしたので、レベル抽出フィ
ルタの選定が的確にでき、より確実に目が検出できる。
【0157】また、黒レベル抽出フィルタの出力顔画像
中の抽出画素領域の数あるいは面積割合が所定値以下で
ある場合には白レベル抽出フィルタに切り換え、前記白
レベル抽出フィルタの出力顔画像中の抽出画素領域の数
あるいは面積割合が所定値以上である場合には黒レベル
抽出フィルタに切り換えるようにして、レベル抽出フィ
ルタ処理が目の検出に適合していない場合には、目領域
検出を省略して処理するようにしたので、顔画像処理が
高速化できる。
【0158】さらに、レベル抽出フィルタの出力顔画像
のX軸ヒストグラムを算出し、前記X軸ヒストグラムの
少なくともピークの数、ピーク領域の大きさにより出力
顔画像中の抽出画素領域の数あるいは面積割合を判定す
るようにしたので、ハードウエア化が容易で顔画像処理
がより高速化できる。
【0159】さらにまた、レベル抽出フィルタを、画像
の所定画素長の画素レベルの最大値を前記所定画素長中
の所定の1画素の画素レベルとする最大値フィルタと、
画像の前記所定画素長の画素レベルの最小値を前記所定
の1画素の画素レベルとする最小値フィルタと、画像同
士を差分する引き算器とから構成して、フィルタ切り換
え手段により前記最大値フィルタと最小値フィルタの接
続順序及び引き算器の引き算の順序を切り換えることに
より、前記黒レベル抽出フィルタと白レベル抽出フィル
タを切り換えるようにしたので、回路規模が簡略化され
装置をより安価に製造することができる。
【0160】また、レベル抽出フィルタを、直列に二段
配置されて、入力画像の所定画素長の画素レベルの最大
値あるいは最小値のいずれかの極値を前記所定画素長中
の所定の1画素の画素レベルとする最大最小値フィルタ
と、前記直列に二段配置した最大最小値フィルタの後段
の出力画像と前記入力画像とを差分する引き算器とから
構成し、フィルタ切り換え手段により、前記二段配置し
た最大最小値フィルタの互いに異なる極値を、一段目を
最大値側とし二段目を最小値側とするか、あるいは一段
目を最小値側とし二段目を最大値側とするように切り換
え、且つ引き算器の引き算の順序を切り換えることによ
り黒レベル抽出フィルタと白レベル抽出フィルタを切り
換えるようにしたので、回路規模がより簡略化され装置
をさらに安価に製造することができる。
【0161】
【0162】
【0163】
【0164】
【0165】
【0166】
【0167】
【0168】
【0169】
【0170】
【0171】
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1の顔画像処理装置を
含む運転者の状態検出装置の概略構成図である。
【図2】 この実施の形態1の顔画像処理を用いた運転
者状態検出のフローチャートである。
【図3】 図2に示す画像処理回路の回路ブロック図で
ある。
【図4】 図3に示す黒レベル抽出フィルタの作用説明
図である。
【図5】 この実施の形態1の黒レベル抽出フィルタ処
理した2値顔画像である。
【図6】 この実施の形態1の夜間撮影時の入力顔画像
と白レベル抽出フィルタ処理した2値顔画像である。
【図7】 図3に示す最大値フィルタの回路構成図であ
る。
【図8】 本発明の実施の形態3の画像処理回路の回路
ブロック図である。
【図9】 本発明の実施の形態4の画像処理回路の回路
ブロック図である。
【図10】 図9に示す最大最小値フィルタ204の回
路構成図である。
【図11】 本発明の実施の形態5による顔画像処理を
用いた運転者状態検出のフローチャートである。
【図12】 図11に示すフィルタ切り換え判定手段の
フローチャートである。
【図13】 この実施の形態5による目領域検出のフロ
ーチャートである。
【図14】 この実施の形態5による目の検出を説明す
る黒レベル抽出フィルタ処理した2値顔画像のX、Y軸
ヒストグラムである。
【図15】 この実施の形態5による目の検出を説明す
る目の候補領域のX軸ヒストグラムである。
【図16】 この実施の形態5による目の検出を説明す
る白レベル抽出フィルタ処理した2値顔画像のX、Y軸
ヒストグラムである。
【図17】 本発明の実施の形態6による顔画像処理を
用いた運転者状態検出のフローチャートである。
【図18】 図17に示すフィルタ型切り換え判定手段
のフローチャートである。
【図19】 本発明の実施の形態8による顔画像処理を
用いた運転者状態検出のフローチャートである。
【図20】 図19に示すフィルタ長設定手段のフロー
チャートである。
【図21】 この実施の形態8による運転者pと撮像部
aとの距離検出部の構成図である。
【図22】 この実施の形態8の画像処理回路の回路ブ
ロック図である。
【図23】 図22に示すフィルタ長可変MAXあるいは
最小値フィルタの回路構成図である。
【図24】 本発明の実施の形態9による運転者とカメ
ラとの距離検出を説明する運転席の模式図である。
【図25】 図24における距離L算出のフローチャー
トである。
【図26】 本発明の実施の形態10のフィルタ長設定
手段のフローチャートである。
【図27】 図26に示すフィルタ長学習手段のフロー
チャートである。
【図28】 本発明の実施の形態11のフィルタ長学習
手段のフローチャートである。
【図29】 本発明の実施の形態12のフィルタ長可変
MAXあるいは最小値フィルタの回路構成図である。
【図30】 本発明の実施の形態13のフィルタ長可変
MAXあるいは最小値フィルタの回路構成図である。
【図31】 本発明の実施の形態14の顔画像処理を用
いた運転者状態検出のフローチャートである。
【図32】 この実施の形態14の顔画像処理の画像で
の説明図である。
【図33】 本発明の実施の形態15によるフィルタ長
の設定を説明する目の候補存在領域402のX、Y軸ヒ
ストグラムである。
【図34】 従来の顔画像処理装置の構成図である。
【図35】 従来の顔画像処理装置における運転者の状
態検出のフローチャートである。
【図36】 従来装置における顔画像とその2値画像で
ある。
【符号の説明】
a,a’ 撮像部、b 画像処理部、p 撮像対象(運
転者)、1 カメラ、1a CCD、1b 映像信号処理
回路、1c 撮像レンズ、1d 可視光カットフィル
タ、2 近赤外照明、3 照明制御手段、4 照度セン
サ、5,6 距離検出部、10 入力インタフェース、
11 A/D変換器、12 画像メモリ、13,17 出
力インタフェース、14 CPU、15 ROM、16 RA
M、18 バス、20,20a,20b 画像処理回
路、22 フィルタ切り換え手段、23,23a 黒レ
ベル抽出フィルタ、24,24a 白レベル抽出フィル
タ、201,201a,201b,205a,205b
最大値フィルタ、202,202a,202b,20
6a,206b 最小値フィルタ、203,203a,
203b 引き算器、204 最大最小値フィルタ、2
6 2値化手段、27 フィルタ長切り換え手段、30
遅延回路、31、32 比較回路、33 マルチプレ
クサ、34 スイッチ、35 デコーダ、40,42,
44,45,462値顔画像、401 顔重心、402
候補存在領域、403,404 候補領域。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06T 7/00 - 7/60 B60K 25/00 - 28/16 G06T 1/00 G08B 21/06 H04N 7/18 G08G 1/00 - 1/16

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人物の顔面を含む所定領域を撮像する2
    次元撮像手段と、 前記人物の顔面を含む所定領域を照明する照明光の放射
    軸が前記2次元撮像手段の撮像軸に同軸状に配置され、
    且つ前記2次元撮像手段に近接配置された照明手段と、 前記2次元撮像手段により得られた前記人物の顔画像の
    顔縦方向に近い一方の画像軸(X軸)方向の所定画素長
    以下の領域の黒レベルを抽出する黒レベル抽出フィルタ
    と、 前記2次元撮像手段により得られた前記人物の顔画像の
    X軸方向の所定画素長以下の領域の白レベルを抽出する
    白レベル抽出フィルタと、 前記黒レベル抽出フィルタと前記白レベル抽出フィルタ
    とを切り換えるフィルタ切り換え手段と、 前記白レベル抽出フィルタが選択された場合に前記照明
    手段を点灯する照明制御手段と、 前記フィルタ切り換え手段により切り換えられた前記黒
    レベル抽出フィルタと前記白レベル抽出フィルタとのい
    ずれかの出力顔画像より前記人物の目領域を検出する目
    検出手段と、を備えたことを特徴とする顔画像処理装
    置。
  2. 【請求項2】 人物の顔面を含む所定領域を撮像する2
    次元撮像手段と、 前記人物の顔面を含む所定領域を照明する照明光の放射
    軸が前記2次元撮像手段の撮像軸に同軸状に配置され、
    且つ該2次元撮像手段に近接配置された照明手段と、 前記2次元撮像手段により得られた前記人物の顔画像の
    一方の画像軸(X軸)方向の第一の所定画素長以下の領
    域の黒レベルを抽出する第一の黒レベル抽出フィルタ
    と、 前記顔画像の他方の画像軸(Y軸)方向の第二の所定画
    素長以下の領域の黒レベルを抽出する第二の黒レベル抽
    出フィルタと、 前記顔画像の少なくともX軸方向の所定画素長以下の領
    域の白レベルを抽出する白レベル抽出フィルタと、 前記第一の黒レベル抽出フィルタあるいは第二の黒レベ
    ル抽出フィルタと前記白レベル抽出フィルタとを切り換
    えるフィルタ切り換え手段と、 前記白レベル抽出フィルタが選択された場合に前記照明
    手段を点灯する照明制御手段と、 少なくとも前記第一の黒レベル抽出フィルタと前記第二
    の黒レベル抽出フィルタの出力顔画像とを重畳する画像
    重畳手段と、 前記画像重畳手段と前記白レベル抽出フィルタとのいず
    れか一方の出力顔画像より前記人物の目領域を検出する
    目検出手段と、を備えたことを特徴とする顔画像処理装
    置。
  3. 【請求項3】 人物の撮像領域近傍の明るさあるいは撮
    像した人物の顔画像の明るさを検出する明暗検出手段を
    さらに備え、 前記フィルタ切り換え手段は、前記明暗検出手段の出力
    が明状態である場合に前記黒レベル抽出フィルタに切り
    換え、前記明暗検出手段の出力が暗状態である場合に前
    記白レベル抽出フィルタに切り換えるようにしたことを
    特徴とする請求項1又は請求項2に記載の顔画像処理装
    置。
  4. 【請求項4】 前記目検出手段による目領域の検出頻度
    を求める目検出頻度算出手段をさらに備え、 前記フィルタ切り換え手段は、前記黒レベル抽出フィル
    タと前記白レベル抽出フィルタの内の一方のレベル抽出
    フィルタの出力顔画像における前記目領域の検出頻度が
    所定値以下である場合に、他方のレベル抽出フィルタに
    切り換えるようにしたことを特徴とする請求項1又は請
    求項2に記載の顔画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記フィルタ切り換え手段は、前記黒レ
    ベル抽出フィルタの出力顔画像中の抽出画素領域の数あ
    るいは面積割合が所定値以下である場合に前記白レベル
    抽出フィルタに切り換え、前記白レベル抽出フィルタの
    出力顔画像中の抽出画素領域の数あるいは面積割合が前
    記所定値以上である場合に前記黒レベル抽出フィルタに
    切り換えるようにしたことを特徴とする請求項1又は請
    求項2に記載の顔画像処理装置。
  6. 【請求項6】 前記黒あるいは白レベル抽出フィルタの
    出力顔画像のX軸に沿ってY軸方向の画素レベルを積算
    するX軸ヒストグラムを算出し、前記X軸ヒストグラム
    の少なくともピークの数あるいはピーク領域の大きさに
    より出力顔画像中の抽出画素領域の数あるいは面積割合
    を判定するようにしたことを特徴とする請求項5に記載
    の顔画像処理装置。
  7. 【請求項7】 前記黒レベル抽出フィルタは、 入力画像の所定画素長の画素レベルの最大値を前記所定
    画素長中の所定の1画素の画素レベルとする最大値フィ
    ルタと、 前記最大値フィルタの出力の前記所定画素長の画素レベ
    ルの最小値を前記所定の1画素の画素レベルとする最小
    値フィルタと、 前記最小値フィルタの出力画像と前記入力画像とを差分
    する引き算器とからなり、 前記白レベル抽出フィルタは、 所定画素長の画素レベルの最小値を前記所定画素長中の
    所定の1画素の画素レベルとする最小値フィルタと、 前記最小値フィルタの出力の前記所定画素長の画素レベ
    ルの最大値を前記所定の1画素の画素レベルとする最大
    値フィルタと、 前記入力画像と前記最大値フィルタの出力画像とを差分
    する引き算器とからなり、 前記フィルタ切り換え手段は、前記最大値フィルタと最
    小値フィルタの接続順序及び引き算器の引き算の順序を
    切り換えることにより、前記黒レベル抽出フィルタと白
    レベル抽出フィルタとを切り換えるようにしたことを特
    徴とする請求項1又は請求項2に記載の顔画像処理装
    置。
  8. 【請求項8】 前記レベル抽出フィルタは、 直列に二段に配置され、入力画像の所定画素長の画素レ
    ベルの最大値あるいは最小値のいずれかの極値を前記所
    定画素長中の所定の1画素の画素レベルとする最大最小
    値フィルタと、 前記直列に二段配置された前記最大最小値フィルタの後
    段の出力画像と前記入力画像とを差分する引き算器とか
    らなり、 前記フィルタ切り換え手段は、前記二段配置された最大
    最小値フィルタの互いに異なる極値を、一段目を最大値
    側とし二段目を最小値側とするか、あるいは一段目を最
    小値側とし二段目を最大値側とするように切り換え、且
    つ前記引き算器の引き算の順序を切り換えることにより
    前記黒レベル抽出フィルタと前記白レベル抽出フィルタ
    を切り換えるようにしたことを特徴とする請求項1又は
    請求項2に記載の顔画像処理装置。
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