JP2009080706A - 個人認証装置 - Google Patents

個人認証装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009080706A
JP2009080706A JP2007250250A JP2007250250A JP2009080706A JP 2009080706 A JP2009080706 A JP 2009080706A JP 2007250250 A JP2007250250 A JP 2007250250A JP 2007250250 A JP2007250250 A JP 2007250250A JP 2009080706 A JP2009080706 A JP 2009080706A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
iris
iris pattern
personal authentication
pattern data
pupil diameter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007250250A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Tanida
公二 谷田
Yutaka Hirata
豊 平田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2007250250A priority Critical patent/JP2009080706A/ja
Publication of JP2009080706A publication Critical patent/JP2009080706A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Collating Specific Patterns (AREA)

Abstract

【課題】目を撮影するときに照明装置が不要であり、任意な環境光で虹彩パターンを認識でき、計算量の少ない演算処理で個人認証を行える個人認証装置を提供する。
【解決手段】この個人認証装置は、登録人間について基準瞳孔径に対応する基準虹彩パターンデータを予め記憶する記憶部24と、環境光に基づき任意の人間の目を含む領域を撮像するカメラ12と、カメラからの撮像信号から得られる画像データに基づき任意の人間の虹彩パターンデータを抽出する虹彩画像データ抽出部23と、虹彩画像データに対応する撮像時の瞳孔径が基準瞳孔径に一致するように、虹彩画像データを拡大または縮小する虹彩パターン変換部25と、虹彩パターン変換部で拡大または縮小された虹彩パターンデータと、記憶部に記憶された基準虹彩パターンデータとを比較して、任意の人間が登録人間と一致するか否かを判定する判定部26とによって構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は個人認証装置に関し、特に、人間の目の虹彩パターンを利用して当該人間が特定人物と一致するか否かを認証する個人認証装置に関するものである。
人間の目(瞳)の虹彩の特徴を利用して構成された従来の個人認証装置としては、下記の特許文献1と特許文献2に記載された例がある。人間の瞳における環状の虹彩では、環境の明るさに応じて虹彩の形状が伸縮して瞳孔径を変化させるので、虹彩パターンを高い精度で検出することが難しい。そこで、特許文献1に開示された虹彩撮像装置は、被写体(対象人間)の虹彩を撮像する照度センサ付き虹彩撮像装置と、撮影の際に被写体に可視光を照射する可視光照明装置とを備え、照度センサで撮影時の環境の明るさを判断しながら明るさに応じて可視光照明装置の発光量を制御するように構成されている。特許文献2に記載された人物識別システムは、人間の目のイメージを取得し、イメージにおける虹彩部分を分離して決定し、虹彩を解析して虹彩コードを発生し、この虹彩コードと事前に取得した基準虹彩のコードとを比較して両コードの類似性の尺度を求めることを基礎にして、虹彩解析に基づく生体測定学的人物識別判定を行うようにしている。
特開2004−2611515公報(図1、図2等) 特許第3307936号公報
特許文献1に記載された虹彩撮像装置では、被写体である対象人間の目の部分に可視光照明を行って環境の明るさを調整して虹彩撮像を行っている。実際、瞳孔を決定する虹彩の領域を環境の明るさに応じてその内縁領域および外縁領域が微妙に変動するので、虹彩画像を取得するため通常的に所要の照明が施される。しかしながら、この場合に照明が変動して弱くなると、瞳孔が開くことになり、虹彩領域の面積が狭くなり、高い精度で虹彩パターンを得ることが難しくなるという問題が提起される。
虹彩パターンを利用して個人認証を行うにあたって、個人パターンを画像取得する際には、虹彩面積が大きくなるように瞳孔径は小さい方が好ましい。そのため、瞳孔径が小さくなるように光を照射するのが一般的であった。しかし、目に光を照射することは、人間にとってまぶしさを感じ不快感を伴う。このことは特に運転者に適用する場合に望ましい技術ではない。
また特許文献2に記載された虹彩解析に基づく生体測定学的に人物識別判定システムによれば、虹彩イメージを取得するときに目の部分に照明を行っているか否かは不明であるが、図1の処理プロセスを見てみると、解析帯域決定(ステップ18)、イメージデータ解析(ステップ20)、識別コード提供(ステップ24)、コード比較(ステップ26)等の計算が実行されるので、処理のための演算が複雑になるという問題が提起される。
本発明の目的は、上記の課題に鑑み、目を撮影するときに照明装置が不要であり、照明装置を用いて瞳孔径の調整を行う必要がなく、任意な環境光で虹彩パターンを認識することができ、さらに計算量の少ない演算処理で個人認証を行うことができる個人認証装置を提供することにある。
本発明に係る個人認証装置は、上記の目的を達成するため、次のように構成される。
第1の個人認証装置(請求項1に対応)は、登録された対象人間についてその基準瞳孔径に対応する基準虹彩パターンデータを予め記憶する記憶手段と、環境光に基づき任意の人間の目を含む領域を撮像する撮像手段と、撮像手段から出力された撮像信号から得られる画像データに基づき任意の人間の虹彩パターンデータを抽出する虹彩パターンデータ抽出手段と、抽出した虹彩パターンデータに対応する撮像時の瞳孔径が基準瞳孔径に一致するように、虹彩パターンデータを拡大する虹彩パターン変換手段と、虹彩パターン変換手段で拡大された虹彩パターンデータと、記憶手段に記憶された基準虹彩パターンデータとを比較することにより、任意の人間が、登録された対象人間と一致するか否かを判定する判定手段と、によって構成される。
上記の個人認証装置では、人間の目(瞳)の虹彩パターンで伸縮特性の程度が内縁側と外縁側で異なりかつ各部分では線形的に変化する特性を考慮し、当該線形変化の傾きを虹彩中心(瞳孔中心)からの距離に線形近似させることを利用して変換処理を行うことにより、自然な環境光を利用して抽出される虹彩パターンであっても、予め用意された基準瞳孔径に関する基準虹彩パターンとの間で正確な比較を行うことが可能となり、それらの一致・不一致を高い精度で判定することが可能となる。上記の個人認証装置は、車両のセキュリティーシステム等の運転者を個人認証するシステムとして用いられる。
第2の個人認証装置(請求項2に対応)は、上記の構成において、好ましくは、虹彩パターン変換手段による拡大の変換で、環状虹彩での内縁側領域の虹彩パターンデータの拡大の変換倍率が、前記環状虹彩での外縁側領域の虹彩パターンデータの拡大の変換倍率よりも大きいことを特徴とする。
第3の個人認証装置(請求項3に対応)は、上記の構成において、好ましくは、変換倍率は1次以上の近似式で表現されることを特徴とする。
本発明によれば、自然の環境光の下で目を撮像したカメラの撮像信号に基づき、虹彩各部の線形変化の傾きを虹彩中心(瞳孔中心)からの距離に線形近似させることを利用して変換処理を行い、抽出した虹彩パターンデータに対応する撮像時の瞳孔径が基準瞳孔径に一致するように虹彩パターンデータを拡大するようにしたため、瞳孔径が大きく虹彩領域の面積が小さい場合でも高い精度で虹彩パターンの認証を行うことができる。特に、目を撮影するときに照明装置が不要であり、照明装置を用いて瞳孔径の調整を行う必要がなく、任意な環境光で虹彩パターンを認識することができる。さらに、虹彩パターンの認証を行うための計算量が少なく、比較的に簡単な演算処理で個人認証を行うことができる。
以下に、本発明の好適な実施形態(実施例)を添付図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施形態に係る個人認証装置のブロック構成を示し、図2は当該個人認証装置で実行される個人を認証するための処理プロセスを示す。
図1において、符号11は、個人認証を行う必要のある任意の人間の頭部を示す。当該人間11としては様々な人間を想定することができる。この個人認証装置は、例えば自動車を運転操作する運転者が、本来的に当該自動車の所有者であって正当な使用権利を有する者であるか否かを判定する装置として用いることができる。
人間11に対しては、顔の正面に向かって例えばカメラ12が設置されている。カメラ12は、特に人間11の顔の目を含む領域を撮像し、特に瞳の瞳孔を形成する環状の虹彩部分を撮像する。カメラ12で撮像する際、人間11の目の部分に対して特別な照明は行われない。原則的に、自然な環境光が存在する場合、当該環境光の状態でカメラ12による目の撮像が行われる。しかしながら、自然な環境光が存在しない夜間等の場合には、赤外線等の光を照射することが望ましい。カメラ12は、個人認証を行う必要のある任意の人間11の目(瞳)の部分を撮像し、その撮像情報を利用して後段のコンピュータで構成される個人認証装置13においてデータ処理、画像処理、および判定処理等を行うことにより、人間11の虹彩パターンを指紋的に使用して、当該人間11が予め登録されている人物と同一人物であるか否かの個人認証が行われる。
カメラ12は、人間11の顔の正面側位置に配置され、人間11の目(瞳)の部分を自然な環境光の下で撮像する。このとき、人間11の目(瞳)の瞳孔径の状態は自然の環境光に依存して決まる。
カメラ12から出力される撮像信号は個人認証装置13に入力される。個人認証装置13はコンピュータで構成され、その内部の機能要素(データ処理機能、画像処理機能、判定処理機能等)は所定のアルゴリズムに基づいて作成されたプログラム等によって実現されている。
個人認証装置13を構成する基本的な機能要素等としては、まず、カメラ12から出力される撮像信号を取り込むインターフェース21と、アナログ信号である撮像信号をディジタル画像信号に変換するA/D変換部22と、ディジタル画像信号から目(瞳)における瞳孔を形成する環状の虹彩領域(虹彩パターン)の画像データを抽出する虹彩画像データ抽出部23と、虹彩画像データを記憶する記憶部24と、を備える。
上記の記憶部24は、個人認証を行う必要のある少なくとも1人の人物に係る基準虹彩パターンデータ24aが予め記憶されている。ここで「基準虹彩パターン」とは、基準となる環境光の下で形成された基準瞳孔径における虹彩パターンのことを意味する。
また虹彩画像データ抽出部23は、瞳画像に係るデータから瞳孔部および虹彩部を切り出し、さらに虹彩部の一部を切り出して虹彩パターンの画像データを取得する。
上記の個人認証装置13は、さらに他の機能要素として、抽出した虹彩パターンデータに対応する撮像時の瞳孔径が上記の基準瞳孔径に一致するように、虹彩パターンデータを拡大または縮小に係る変換処理を行う虹彩パターン変換部25と、虹彩パターン変換部25で拡大または縮小に係る処理が行われた虹彩パターンデータと、記憶部24に記憶された基準虹彩パターンデータ24aとを比較することにより、任意の人間11が、登録された人物(個人認証対象人間)と一致するか否かを判定する判定部26を備えている。
上記「基準虹彩パターン」は、認証されるべき各個人の瞳孔を小さくした状態で、虹彩データを計測して作成することが望ましい。
上記のごとき機能要素(21〜26)を備えて構成される個人認証装置13では、各機能要素によって実施される図2に示されるごとき処理手順に基づいて人間11の個人認証プロセスを実行する。図2に示したフローチャートを説明する前に、本発明に基づく個人認証の基本的な考え方を説明する。
図3は、一般的な人間の最大瞳孔径の瞳孔(A)と最小瞳孔径の瞳孔(B)とを示す模式図を示す。図3の(A)と(B)で、符号31は目(瞳)の全体を示し、符号32はほぼ円形の瞳孔を示し、符号33は環状(リング状)の虹彩を示している。環状の虹彩33の領域は環状で、内縁33aと外縁33bを有している。虹彩33の円形の内縁33aが瞳孔32の領域を確定する。外部の自然な環境光、または照明装置等による照明光に基づいて環状の虹彩33の領域(面積)は変化し、これによって瞳孔32の径が変化する。本実施形態の場合には、カメラ12で人間11の目を撮像する時には、自然の環境光を利用することを想定しており、特別な照明装置等による照明は行わない。環状の虹彩33の領域変化は、図3においてほぼ円形の瞳孔32のほぼ中心32aから放射状のほぼ径方向(例えば水平左右方向、右下左上方向、左下右上方向、下方向等の7つの径方向)における伸縮状態で生じる。なお図3において、ほぼ円形の瞳孔32のほぼ径方向は、厳密には、円形をなす瞳孔32の「法線方向」であるので、以下「法線方向」と記す。そして虹彩33の領域変化では、内縁33aの近傍領域、および外縁33bの近傍領域で伸縮量が異なる。虹彩33の内縁33aの近傍領域では伸縮量が大きく、外縁33bの近傍領域では伸縮量が小さくなっている。
なお厳密には、目(瞳)31の瞳孔32の部分は半球形状にて前方に膨出している。従って、目31の表面を覆いかつ瞳孔32を形成するように位置する虹彩33も湾曲状の形態を有している。
上記の虹彩33の領域には、人間11を一義的に特定するための指紋的役割を有する図示されるごとき虹彩パターンが生じている。虹彩33の虹彩パターンの形状は、基本的に個人に特有のものであるが、瞳孔径の変化に応じて虹彩33の領域の面積が変わるので、虹彩パターンも一見異なるように見える。しかしながら、同一人物については瞳孔径が同じである限りにおいて同じ虹彩パターン形状を示す。従って、虹彩パターンを利用して或る人間11が、事前に登録された人物と同一人物であるか否かを判定する場合には、比較に用いられる基準となる虹彩パターン(24a)と、カメラ12および虹彩画像データ抽出部23等で取得した虹彩パターンとは、同じ瞳孔径で比較されることが必要となる。このため、虹彩画像データ抽出部23で取得された虹彩パターンデータは、虹彩パターン変換部25によって拡大または縮小に係る変換処理が施される。
虹彩パターン変換部25で実行される虹彩パターンの拡大または縮小の変換処理であって、虹彩パターンの内縁側領域と外縁側領域で伸縮量が異なることから必然的に非線形変換となる変換処理について説明する。
この場合、通常的には、カメラ12による環境光での撮像で得られる虹彩パターンは、その瞳孔径が基準虹彩パターンの瞳孔径に比較して相対的に大きくなるので、虹彩領域は小さくなり、結果的に、自然な環境光の下で抽出される大きな虹彩領域の虹彩パターンに比して虹彩領域は小さくなり、後述するごとく非線形の拡大演算が行われる。基準虹彩パターンを得るためには、通常的に対象人間の目に可視光等の照明を与えて、小さくした基準瞳孔径に基づいて基準虹彩パターンに係るデータを取得している。従って、かかる基準虹彩パターンに比して、カメラ12で撮像される人間11の目(瞳)から得られる虹彩パターンは、基準瞳孔径に比して相対的に大きな瞳孔径に対応する虹彩パターンとなる。
次に図4を参照して環状の虹彩33における径方向の各部の変化状態を説明する。前述した通り、環状の虹彩33における瞳孔径の変化に応じた虹彩パターンの全体的変化は場所に応じて異なり、非線形な変化となる。他方、虹彩33の虹彩パターンの各場所毎の変化は線形的な変化を生じるという特性を有している。このことを、図3と図4を参照して説明する。
まず図3において、環状の虹彩33では、内縁33aから外縁33bに向かって法線方向に4つの場所が選択されている。4つの場所のそれぞれには、内縁33a側から順にマーク「○」(例えば8箇所)、「△」(例えば6箇所)、「X」(例えば6箇所)、「□」(例えば5箇所)が記されている。
図4のグラフの座標系において、横軸は瞳孔32の半径を意味し、縦軸は瞳孔中心32aからの距離を意味している。横軸および縦軸のいずれにおいても、長さの単位は画像における「ピクセル」を用いている。図4において、最下段の8本の一点鎖線の変化特性41は上記のマーク「○」(8箇所)に対応し、その上の6本の破線の変化特性42はマーク「△」(6箇所)に対応し、さらにその上6本の実線の変化特性43はマーク「×」(6箇所)に対応し、最上段の二点鎖線の変化特性44はマーク「□」(5箇所)に対応している。多数の直線41〜44は全部で25本である。
図4に示した変化特性41〜44から明らかなように、瞳孔径(半径)が例えばほぼ67ピクセルから90ピクセルの範囲内で変化したとき、虹彩パターンの各場所毎の変化特性はそれぞれ線形的に変化する。瞳孔径(半径)が67ピクセルのときは、最小瞳孔径の瞳孔を意味している。さらに図4によれば、全体の傾向として、原則的に、虹彩33の内縁33a側の場所(「○」)の変化割合(変化倍率または直線の傾き)がもっとも大きくなり、虹彩33の外縁33b側に近づくに従って各場所の変化割合が小さくなるように変化している。なお、認証されるべき個人により、図4に示すグラフの傾きが異なるので、認証されるべき各個人のデータを取る必要がある。
変化特性41〜44に関する上記の変化割合(変化倍率または直線の傾き)の関係をグラフ的に示すと、図5に示すごとくなる。図5の座標系で、横軸は図4における複数の直線が仮想的に縦軸に向かって延長され当該縦軸と交わったときの縦軸上の位置を示し、縦軸は変化特性41〜44の多数の直線(直線群)に関する傾きを示す。横軸の長さの単位は「ピクセル」である。横軸において、図5中左側は虹彩33の内縁33aの近傍の場所に対応しており、同図中右側は虹彩33の外縁33bの近傍の場所に対応している。図5で、傾き(スロープ(Slope))が負の値(右下がり)を取る線分45が示されている。線分45は、図4に示された多数の直線41〜44(25本分の直線)の傾きを場所に対応させてプロットし、その結果プロットされた25個の点の分布状態を1次式で近似的に求めた直線の一部を示している。線分45を表す直線は、その傾き(Slope)は−0.0076であり、図5中における縦軸の切片(Offset)の値が1.0174であり、信頼程度に関する決定係数(R)は0.983として求められる。この決定係数は高い値であるので、得られた直線45は信頼性の高いものである。
図5に示された線分45を利用する虹彩パターンの認証方法を、観点を変えて説明する。この虹彩パターンの認証方法は「瞳孔径によらない虹彩パターンの認証方法」と言うことができる。このことは、本願発明の虹彩パターンを利用した個人認証は、「事前登録した参照瞳孔径が予め分かっていること」、また「虹彩の伸収縮は角度に依存しないこと」が前提になっていることを意味している。
本実施形態による上記の線分45を利用する虹彩パターンの認証方法は、虹彩パターンに係る実測画像(環状の虹彩パターン)の基礎にして、実測画像の環状虹彩パターンにおける任意の点が、基準となる環状虹彩パターンを参照して、基準の環状虹彩パターンにてどの位置になるかを判定し、これにより個人認証を行う。仮想的に瞳孔径が0、すなわち実装画像の環状虹彩パターンの内径を0にすると、それに連動して任意の点も移動する。実測画像の環状虹彩パターンの内径が0になることは、換言すれば、上記の任意の点を含む直線(図4に示された複数の直線によって決まる直線または線分、すなわち上記の線分45)が縦軸に向かって延長され、或る値を持って縦軸に交わる。その値すなわち切片が上記の任意の点の最終的な移動先の点である。この移動先の点を、仮にr1,0とする。
ここで、上記直線(すなわち線分45)の傾きa1は、「a1=−0.0076*r1,0+1.0174」の関係があることが、前述の図5に示した線分45から得られている。図5は、瞳孔径が仮想的に0であるときに、r1,0の値(図4に示した複数の直線の各々のy切片)を横軸とし、縦軸に図4に示した複数の直線の傾きがいくつの値となるかの関係を示したものである。
さらに、先述したように、瞳孔中心から或る距離(r1r)に存在する位置の点は瞳孔径(rr)の大きさによってその位置を変えるが、図4に示したような線形関係があるので、「r1r=a1*rr+b1」の関係が分かっている。従って、基準となる参照画像の瞳孔径の値rrを入力すると、実測画像のr1の点は、参照画像のr1rに位置付けられることが分かる。当然のことながら、上記のb1は図4でのy切片であるので、その値はr1,0である。
上記のごとくして1次式近似によって求められた線分45を利用すれば、自然な環境光の下で任意の瞳孔径に関して得られた虹彩における法線方向上の任意の箇所の虹彩パターンを切り出して抽出するとき、任意の瞳孔径の任意箇所の当該虹彩パターンを、基準虹彩パターンに対応する基準瞳孔径に基づく虹彩パターンに拡大等して変換することができる。すなわち、抽出した虹彩パターンを非線形な変化特性を基礎にして拡大演算することが可能となる。こうして、任意の瞳孔径の任意の箇所の虹彩パターンを、基準虹彩パターンに対応する基準瞳孔径に一致させるように拡大して変換することができれば、得られた虹彩パターンを基準虹彩パターンとの間で高い精度で一致・不一致の判定を行うことができ、高精度の個人認証を行うことができる。
上記の非線形の拡大演算に基づく変換処理を利用して図2に示す個人認証のプロセスが構成されている。以下に、図2を参照して個人認証のプロセスを説明する。
個人認証の判定が開始されると、最初に、カメラ12で撮像された人間11の目(瞳)の領域の撮像信号を読み出し(ステップS11)、虹彩画像データ抽出部23が、瞳画像を取得し(ステップS12)、取得した瞳画像を二値化し(ステップS13)、瞳孔部および虹彩部を切り出し(ステップS14)、虹彩の任意箇所の一部分を切り出し(ステップS15)、さらに極座標変換を行う(ステップS16)。切り出された虹彩の任意箇所の一部分に関して極座標変換された画像データは記憶部24に記憶される。この記憶ステップの図示は省略されている。
上記の処理S14〜S16の一例を概念イメージ的に図6に示す。通常的には、撮像対象である人間11の目(瞳)51(例えば右目)は(A)に示すごとく瞼がかかった状態にある。52は虹彩、53は瞳孔である。従って目51の虹彩52の画像は図6の(B)に示すごとく下半分しか得られない(ステップS14)。そこで、虹彩52に関して、図6の(C)に示すごとく下半分52aすなわち180〜360度の角度部分を切り出す(上記のステップS15)。その後、図6の(D)に示すごとく、極座標変換を行い、虹彩52の一部に関して矩形形状の所要の切り出し部分54に係る画像データを取得する。矩形の切り出し部分54で、縦辺は半径であり、横辺は角度である。
最終的な極座標変換の処理ステップS16で得られた虹彩パターンに係る画像データ、すなわち切り出し部分54に係る画像データを、次のステップS17において、前述した非線形拡大演算に基づいて変換演算の処理を実行する。これにより、切り出し部分54に係る画像データは、基準虹彩パターンデータ24aとの間で一致・不一致を判定することが可能となる。次の判定ステップS18において、非線形拡大演算された虹彩パターンに係るデータと基準虹彩パターンデータ24aとが比較され、それらの間のパターンマッチング(一致または不一致)が判定される。判定ステップS18において「一致」と判定したときには人間11は登録した人物と同一であると判定され(ステップS19)、「不一致」と判定したときには人間11は登録した人物とは同一ではないと判定される(ステップS20)。こうして、人間11が登録人物と同一であるか否かの個人認証が行われる。
以上に説明した個人認証装置は、代表的には、車両のセキュリティーシステムなど運転者を個人認証することに使用される。またこの個人認証装置は、その他に、自動現金支払い機やドアオートロック装置の認証手段、その他のセキュリティーシステムに利用することができる。また、眼球の回転運動である回旋も瞳孔径の大小によらず、測定することができる。
上記の認証手法で、ステップS17での演算では、計算を簡略化するために虹彩パターンの線形変化の傾きを、虹彩中心(瞳孔中心)からの距離と線形近似できるという前提で決定していたが、非線形な例えば3次元の近似曲線を用いて虹彩パターンを計算することもできる。
以上の実施形態で説明された構成、形状、大きさおよび配置関係については本発明が理解・実施できる程度に概略的に示したものにすぎず、さらに数値等については例示にすぎない。従って本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
本発明に係る個人認証装置は、車両のセキュリティーシステムなど運転者を個人認証することに利用される
本発明の実施形態に係る個人認証装置の構成を示すブロック図である。 本実施形態に係る個人認証装置で実行される個人認証プロセスを示すフローチャートである。 目(瞳)における瞳孔と虹彩を示す図である。 環状の虹彩において内縁から外縁に向かう法線方向の4つの場所での瞳孔径の変化に応じた伸縮特性の変化を示すグラフである。 図4に示した直線群に関して虹彩パターンでの法線方向における内縁からの位置(距離)に応じた直線群の傾きの変化特性を示すグラフである。 虹彩の一部分の切り出しおよび極座標変換の処理内容をイメージ的に解説する図である。
符号の説明
11 任意の人間
12 カメラ
13 個人認証装置
23 虹彩画像データ抽出部
24 記憶部
25 虹彩パターン変換部
26 判定部
31 目(瞳)
32 瞳孔
33 虹彩

Claims (3)

  1. 登録された対象人間についてその基準瞳孔径に対応する基準虹彩パターンデータを予め記憶する記憶手段と、
    環境光に基づき任意の人間の目を含む領域を撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段から出力された撮像信号から得られる画像データに基づき前記任意の人間の虹彩パターンデータを抽出する虹彩パターンデータ抽出手段と、
    抽出した前記虹彩パターンデータに対応する撮像時の瞳孔径が前記基準瞳孔径に一致するように、前記虹彩パターンデータを拡大または縮小する虹彩パターン変換手段と、
    前記虹彩パターン変換手段で拡大された前記虹彩パターンデータと、前記記憶手段に記憶された前記基準虹彩パターンデータとを比較することにより、前記任意の人間が、登録された前記対象人間と一致するか否かを判定する判定手段と、
    を備えることを特徴とする個人認証装置。
  2. 前記虹彩パターン変換手段による拡大または縮小の変換で、環状虹彩での内縁側領域の虹彩パターンデータの拡大または縮小の変換倍率が、前記環状虹彩での外縁側領域の虹彩パターンデータの拡大または縮小の変換倍率よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の個人認証装置。
  3. 前記変換倍率は1次以上の近似式で表現されることを特徴とする請求項2記載の個人認証装置。
JP2007250250A 2007-09-26 2007-09-26 個人認証装置 Pending JP2009080706A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007250250A JP2009080706A (ja) 2007-09-26 2007-09-26 個人認証装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007250250A JP2009080706A (ja) 2007-09-26 2007-09-26 個人認証装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009080706A true JP2009080706A (ja) 2009-04-16

Family

ID=40655398

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007250250A Pending JP2009080706A (ja) 2007-09-26 2007-09-26 個人認証装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009080706A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012039139A1 (ja) * 2010-09-24 2012-03-29 パナソニック株式会社 瞳孔検出装置及び瞳孔検出方法
EP3035240A1 (en) 2014-12-15 2016-06-22 Fujitsu Limited Authentication apparatus, method, and program
US9928422B2 (en) 2014-10-15 2018-03-27 Samsung Electronics Co., Ltd. User terminal apparatus and IRIS recognition method thereof
JP2020194599A (ja) * 2016-08-24 2020-12-03 日本電気株式会社 虹彩撮像装置、虹彩撮像方法およびプログラム

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012039139A1 (ja) * 2010-09-24 2012-03-29 パナソニック株式会社 瞳孔検出装置及び瞳孔検出方法
JP2012068937A (ja) * 2010-09-24 2012-04-05 Panasonic Corp 瞳孔検出装置及び瞳孔検出方法
CN103119623A (zh) * 2010-09-24 2013-05-22 松下电器产业株式会社 瞳孔检测装置及瞳孔检测方法
US8983235B2 (en) 2010-09-24 2015-03-17 Panasonic Intellectual Property Corporation Of America Pupil detection device and pupil detection method
US9928422B2 (en) 2014-10-15 2018-03-27 Samsung Electronics Co., Ltd. User terminal apparatus and IRIS recognition method thereof
US10262204B2 (en) 2014-10-15 2019-04-16 Samsung Electronics Co., Ltd. User terminal apparatus and iris recognition method thereof
US10628670B2 (en) 2014-10-15 2020-04-21 Samsung Electronics Co., Ltd. User terminal apparatus and iris recognition method thereof
KR20160072782A (ko) 2014-12-15 2016-06-23 후지쯔 가부시끼가이샤 인증 장치, 방법 및 기록 매체
EP3035240A1 (en) 2014-12-15 2016-06-22 Fujitsu Limited Authentication apparatus, method, and program
JP2020194599A (ja) * 2016-08-24 2020-12-03 日本電気株式会社 虹彩撮像装置、虹彩撮像方法およびプログラム
US11776314B2 (en) 2016-08-24 2023-10-03 Nec Corporation Iris capture apparatus, iris capture method, and storage medium
US11830228B2 (en) 2016-08-24 2023-11-28 Nec Corporation Iris capture apparatus, iris capture method, and storage medium
US11861942B2 (en) 2016-08-24 2024-01-02 Nec Corporation Iris capture apparatus, iris capture method, and storage medium
US11900728B2 (en) 2016-08-24 2024-02-13 Nec Corporation Iris capture apparatus, iris capture method, and storage medium

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9922238B2 (en) Apparatuses, systems, and methods for confirming identity
US8391590B2 (en) System and method for three-dimensional biometric data feature detection and recognition
EP1732028B1 (en) System and method for detecting an eye
US9330325B2 (en) Apparatus and method for reducing noise in fingerprint images
US8493178B2 (en) Forged face detecting method and apparatus thereof
JPH11244261A (ja) アイリス認識方法及び装置、データ変換方法及び装置
JP2012113687A (ja) 車両内運転者の顔認証方法
US20100054548A1 (en) Apparatus for detecting a pupil, program for the same, and method for detecting a pupil
KR101626837B1 (ko) 손가락 마디 및 지정맥 기반의 융합형 생체 인증 방법 및 그 장치
KR20170078729A (ko) 홍채 기반 생체 측정 시스템에서의 도용 검출을 위한 시스템 및 방법
CN109661668B (zh) 用于虹膜识别的图像处理方法和系统
JP2013522754A (ja) 複数の虹彩テンプレートを用いた虹彩認識装置及び方法
JP2007011667A (ja) 虹彩認証装置および虹彩認証方法
JP2009540403A (ja) 人物識別方法および撮影装置
KR102160137B1 (ko) 특징점 변동을 이용한 위조 얼굴 판별장치 및 그 방법
JP6396357B2 (ja) 顔画像認証装置
JPWO2020079741A1 (ja) 虹彩認証装置、虹彩認証方法、虹彩認証プログラムおよび記録媒体
JP2009080706A (ja) 個人認証装置
US9946929B2 (en) Method of detecting boundaries of the human eye
JP2005259049A (ja) 顔面照合装置
JP2008198083A (ja) 個人識別装置
JP2007301166A (ja) 撮像装置及びその制御方法及びプログラム及び記憶媒体
KR102316587B1 (ko) 홍채들로부터의 생체정보 인식 방법
JP4617121B2 (ja) 個人認証装置及び個人認証方法
KR20110023407A (ko) 얼굴 변화에 강인한 얼굴 인식 방법