JP3354965B2 - プリント基板耐熱マスキングテープ用硬化性組成物 - Google Patents

プリント基板耐熱マスキングテープ用硬化性組成物

Info

Publication number
JP3354965B2
JP3354965B2 JP22092692A JP22092692A JP3354965B2 JP 3354965 B2 JP3354965 B2 JP 3354965B2 JP 22092692 A JP22092692 A JP 22092692A JP 22092692 A JP22092692 A JP 22092692A JP 3354965 B2 JP3354965 B2 JP 3354965B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
embedded image
compound
masking tape
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP22092692A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0649370A (ja
Inventor
浩二 野田
和昌 橋本
和秀 藤本
正和 石動
和弥 米沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kaneka Corp
Original Assignee
Kaneka Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kaneka Corp filed Critical Kaneka Corp
Priority to JP22092692A priority Critical patent/JP3354965B2/ja
Publication of JPH0649370A publication Critical patent/JPH0649370A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3354965B2 publication Critical patent/JP3354965B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/0073Masks not provided for in groups H05K3/02 - H05K3/46, e.g. for photomechanical production of patterned surfaces
    • H05K3/0076Masks not provided for in groups H05K3/02 - H05K3/46, e.g. for photomechanical production of patterned surfaces characterised by the composition of the mask

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Non-Metallic Protective Coatings For Printed Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリント基板耐熱マス
キングテープ用組成物に関する。さらに詳しくは、分子
中に少なくとも1個のアルケニル基を有する化合物、分
子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する化合
物、およびヒドロシリル化触媒を主成分とする、付加型
硬化性のプリント基板耐熱マスキングテープ用組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】プリント基板耐熱マスキングテープとし
ては、従来、ポリ塩化ビニルペーストを主原料とする組
成物が用いられているが、これらのものは、いずれも分
散剤として、可塑剤が使われている。しかしながら、こ
れらの組成物は、一般にハンダ浴浸漬後、可塑剤の蒸発
などにより劣化し、その後の再剥離性が問題となり、該
用途の要求特性を充分に満足させるには至っていない。
【0003】該用途における要求特性としては、1)ス
クリーン印刷可能なレベルの粘度であること、2)スク
リーン印刷作業時間確保のための充分なポットライフが
有ること、3)硬化・乾燥時間が短いこと、4)得られ
たマスキングテープには、残タックが無いこと、5)ハ
ンダ浴浸漬後、マスキングテープにタックが生じたり、
融解・焦げ付き等の劣化が無いこと、6)再剥離性(低
粘着力とテープ強度の両立)が良好なこと、7)再剥離
後、電極面の腐食・汚染等が無いこと、などが挙げられ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記要求特
性を全て満足する耐熱性に優れたプリント基板耐熱マス
キングテープ用硬化性樹脂組成物を提供するものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、下記の
3成分(A)〜(C)を主成分とするプリント基板マス
キングテープ用硬化性組成物: (A)分子中に少なくとも1個のアルケニル基を有する
化合物、(B)分子中に少なくとも2個のヒドロシリル
基を有する化合物、(C)ヒドロシリル化触媒、(D)
酸化防止剤。を内容とするものである。
【0006】本発明の(A)成分である、分子中に少な
くとも1個のアルケニル基を有する化合物としては特に
制限はなく、低分子化合物から有機重合体に至る各種の
ものを用いることができる。アルケニル基としては特に
制限はないが、式(I)
【0007】
【化1】
【0008】(式中、R1 は水素またはメチル基)で示
されるアルケニル基が好適である。(A)成分を具体的
に記述すると、まず、式(II)
【0009】
【化2】
【0010】(R1 は水素またはメチル、R2 は炭素数
1〜20の2価の炭化水素基で1個以上のエーテル結合
が含有されていてもよい。R3 は脂肪族または芳香族の
有機基、aは正の整数。)で表されるエーテル結合を有
する化合物が挙げられる。式(II)中、R2 は炭素数
1〜20の2価の炭化水素基を表すが、R2 の中には、
1個以上のエーテル結合が含有されていても構わない。
具体的には、
【0011】
【化3】
【0012】などが挙げられる。合成上の容易さから−
CH2 −が好ましい。式(II)中、R3 は芳香族また
は脂肪族系の有機基である。具体的に示すならば、
【0013】
【化4】
【0014】
【化5】
【0015】
【化6】
【0016】
【化7】
【0017】
【化8】
【0018】などが挙げられる。これらのうちで、下記
のものが好ましい。
【0019】
【化9】
【0020】
【化10】
【0021】R3 は有機重合体であってもよく、各種の
ものを用いることができる。まず、ポリエーテル系重合
体としては、例えは、ポリオキシエチレン、ポリオキシ
プロピレン、ポリオキシテトラメチレン、ポリオキシエ
チレン−ポリオキシプロピレン共重合体等が好適に使用
される。その他の主鎖骨格を持つ重合体としては、アジ
ピン酸などの2塩基酸とグリコールとの縮合、または、
ラクトン類の開環重合で得られるポリエステル系重合
体、エチレン−プロピレン系共重合体、ポリイソブチレ
ン、イソブチレンとイソプレン等との共重合体、ポリク
ロロプレン、ポリイソプレン、イソプレンとブタジエ
ン、アクリロニトリル、スチレン等との共重合体、ポリ
ブタジエン、ブタジエンとスチレン、アクリロニトリル
等との共重合体、ポリイソプレン、ポリブタジエン、イ
ソプレンあるいはブタジエンとアクリロニトリル、スチ
レンなどとの共重合体を水素添加して得られるポリオレ
フィン系重合体、エチルアクリレート、ブチルアクリレ
ートなどのモノマーをラジカル重合して得られるポリア
クリル酸エステル、エチルアクリレート、ブチルアクリ
レートなどのアクリル酸エステルと、酢酸ビニル、アク
リロニトリル、メチルメタクリレート、スチレンなどと
のアクリル酸エステル系共重合体、前記有機重合体中で
のビニルモノマーを重合して得られるグラフト重合体、
ポリサルファイド系重合体、ε−カプロラクタムの開環
重合によるナイロン6、ヘキサメチレンジアミンとアジ
ピン酸の縮重合によるナイロン66、ヘキサメチレンジ
アミンとセバシン酸の縮重合によるナイロン610、ε
−アミノウンデカン酸の縮重合によるナイロン11、ε
−アミノラウロラクタムの開環重合によるナイロン1
2、上記のナイロンのうち、2成分以上の成分を有する
共重合ナイロンなどのポリアミド系重合体、例えばビス
フェノールAと塩化カルボニルより縮重合して製造され
るポリカーボネート系重合体、ジアリルフタレート系重
合体などが例示される。
【0022】次に、一般式(III)
【0023】
【化11】
【0024】(R1 は水素またはメチル基、R2 は炭素
数1〜20の2価の炭化水素基で1個以上のエーテル結
合を含有していてもよい。R4 は脂肪族または芳香族の
有機基、aは正の整数。)で表されるエステル結合を有
する化合物が挙げられる。式(III)中、R2 は式
(II)におけるR2 と同一である。また、R4 は、芳
香族系までは脂肪族系の1〜4価の有機基である。具体
的に示すならば、
【0025】
【化12】
【0026】
【化13】
【0027】
【化14】
【0028】
【化15】
【0029】などが挙げられる。これらのうちで下記の
ものが好ましい。
【0030】
【化16】
【0031】R4 は有機重合体であってもよく、式(I
I)のエーテル系化合物で例示した有機重合体をすべて
好適に用いることができる。次に、一般式(IV)
【0032】
【化17】
【0033】(R1 は水素またはメチル基、R5 は脂肪
族または芳香族の有機基、aは正の整数)で示される化
合物が挙げられる。式(IV)中、R5 は脂肪族または
芳香族の有機基を表すが、具体的には、
【0034】
【化18】
【0035】
【化19】
【0036】
【化20】
【0037】R5 は有機重合体であってもよく、式(I
I)の説明で例示した有機重合体をすべて好適に用いる
ことができる。(A)成分の具体例としては、さらに一
般式(V)
【0038】
【化21】
【0039】(R1 は水素またはメチル基、R2 は炭素
数1〜20の2価の炭化水素基で1個以上のエーテル結
合を含有していてもよい。R6 は脂肪族または芳香族の
有機基、aは正の整数。)で表されるカーボネート結合
を有する化合物が挙げられる。式中、R2 は式(II)
中のR2 に同じである。また、R6 としては、
【0040】
【化22】
【0041】
【化23】
【0042】
【化24】
【0043】などが挙げられる。これらのうち下記のも
のが特に好ましい。
【0044】
【化25】
【0045】R6 は有機重合体であってもよく、式(I
I)の説明で例示した有機重合体をすべて好適に用いる
ことができる。(A)成分として、有機重合体を使用す
る場合、アルケニル基を重合体に導入する方法について
は、種々提案されているものを用いることができるが、
重合後に導入する方法と重合中に導入する方法に大別す
ることができる。
【0046】重合後にアルケニル基を導入する方法とし
ては、例えば末端、主鎖あるいは側鎖に水酸基、アルコ
キシド基等の官能基を有する重合体に、上記官能基に対
して反応性を示す活性基、及び、アルケニル基を有する
有機化合物を反応させることにより、アルケニル基を末
端、主鎖あるいは側鎖に導入することができる。上記官
能基に対して反応性を示す活性基及びアルケニル基を有
する有機化合物の例としては、アクリル酸、メタクリル
酸、ビニル酢酸、アクリル酸クロライド、アクリル酸ブ
ロマイド等のC2 −C20の不飽和脂肪酸、酸ハライド、
酸無水物や、アリルクロロホルメート、アリルブロモホ
ルメート等のC3 −C20の不飽和脂肪酸置換炭酸ハライ
ド、アリルクロライド、アリルブロマイド、ビニル(ク
ロロメチル)ベンゼン、アリル(クロロメチル)ベンゼ
ン、アリル(ブロモメチル)ベンゼン、アリル(クロロ
メチル)エーテル、アリル(クロロメトキシ)ベンゼ
ン、1−ブテニル(クロロメチル)エーテル、1−ヘキ
セニル(クロロメトキシ)ベンゼン、アリルオキシ(ク
ロロメチル)ベンゼン等が挙げられる。
【0047】重合中にアルケニル基を導入する方法とし
ては、例えばラジカル重合法で製造する場合に、アリル
メタクリレート、アリルアクリレート等の分子中にラジ
カル反応性の低いアルケニル基を有するビニルモノマ
ー、アリルメルカプタン等のラジカル連鎖移動剤を用い
ることにより、重合体の主鎖、または、末端にアルケニ
ル基を導入することができる。
【0048】アルケニル基含有有機重合体は、線状で
も、枝分かれ状でもよく、分子量は500〜50000
の任意のものが好適に使用できるが、1000〜200
00のものが特に好ましい。アルケニル基は分子末端に
あっても分子中にあっても良いが、本発明の組成物を用
いてゴム状硬化物を作成する場合には、分子末端にある
方が有効綱目鎖長が長くなるので好ましい。
【0049】本発明の(B)成分である、分子中に少な
くとも2個のヒドロシリル基を有する有機化合物として
は特に制限はないが、ヒドロシリル基を含む基を具体的
に例示するならば、
【0050】
【化26】
【0051】などのケイ素原子を2個含む基、
【0052】
【化27】
【0053】(式中、RはH、OSi(CH3 3 およ
び炭素数が1〜10の有機基より選ばれる基であり各々
のRは同じでも異なっていてもよい。m、nは正の整数
で、且つ2≦m+n≦50)
【0054】
【化28】
【0055】(式中、Rは上記に同じ、mは正の整数、
n、p、qは0または正の整数で、且つ1≦m+n+p
+q≦50)
【0056】
【化29】
【0057】(式中、Rは上記に同じ、mは正の整数、
nは0または正の整数で、且つ2≦m+n≦50)など
で示される鎖状、枝分かれ状、環状の各種の多価ハイド
ロジェンシロキサンより誘導された基などが挙げられ
る。上記の各種のヒドロシリル基のうち、本発明のヒド
ロシリル基含有化合物の、(A)成分に対する相溶性を
損なう可能性が少ないという点から、ヒドロシリル基を
構成する基の部分の分子量は500以下が望ましく、さ
らにヒドロシリル基の反応性も考慮すれば、下記のもの
が好ましい。
【0058】
【化30】
【0059】(式中、pは正の整数、qは0または正の
整数であり、かつ2≦p+q≦4)
【0060】
【化31】
【0061】同一分子中にヒドロシリル基含有基が2個
以上存在する場合には、それらは互いに同一でも異なっ
ても構わない。(B)成分中に含まれるトータルのヒド
ロシリル基の個数については、少なくとも、1分子中に
2個あれば良いが、2〜15個が好ましく、3〜12個
が特に好ましい。本発明のヒドロシリル基含有化合物
を、ヒドロシリル化触媒存在下に、アルケニル基を含有
する化合物((A)成分)と混合してヒドロシリル化反
応により硬化させる場合には、該ヒドロシリル基の個数
が2より少ないと硬化不良を起こす場合が多い。また、
該ヒドロシリル基の個数が15より多くなると、(B)
成分の安定性が悪くなり、そのうえ、硬化後も多量のヒ
ドロシリル基が硬化物中に残存し、ボイドやクラックの
原因となる。
【0062】(B)成分のヒドロシリル基含有化合物と
しては特に制限はないが、低分子量のものから重合体に
いたる各種の化合物を用いることができる。具体的に例
示すると、式(VI)
【0063】
【化32】
【0064】(式中、Xは上記のヒドロシリル基を1個
以上有する基、R1 、R2 、R3 は、式(II)におけ
るR1 、R2 、R3 とそれぞれ同じものを用いることが
できる。)で表されるエーテル結合を有する化合物、式
(VII)
【0065】
【化33】
【0066】(式中、Xは上記のヒドロシリル基を1個
以上有する基、R1 、R2 、R4 は、式(III)にお
けるR1 、R2 、R4 とそれぞれ同じものを用いること
ができる。)で表されるエステル結合を有する化合物、
式(VIII)
【0067】
【化34】
【0068】(式中、Xは上記のヒドロシリル基を1個
以上有する基、R1 、R5 は式(IV)におけるR1
5 とそれぞれ同じものを用いることができる。)で表
される炭化水素系の化合物、さらに、式(IX)
【0069】
【化35】
【0070】(式中、Xは上記のヒドロシリル基を1個
以上有する基、R1 、R2 、R6 は、式(V)における
1 、R2 、R6 とそれぞれ同じものを用いることがで
きる。)で表されるカーボネート結合を有する化合物を
挙げることができる。(B)成分として有機重合体を用
いる場合、重合体は線状でも枝分かれ状でもよく、分子
量は500〜50000の任意のものが好適に使用でき
るが、500〜20000のものが特に好ましい。
(B)成分のヒドロシリル基は、分子末端にあっても分
子中にあっても良いが、本発明の組成物を用いてゴム状
硬化物を作製する場合には、分子末端にある方が有効綱
目鎖長が長くなるので好ましい。
【0071】(B)成分の製造方法としては特に制限は
なく、任意の方法を用いればよい。例えば、(i)分子
内にSi−Cl基をもつ有機化合物をLiAlH4 、N
aBH4 などの還元剤で処理して該化合物中のSi−C
l基をSi−H基に還元する方法、(ii)分子内にあ
る官能基Xを持つ有機化合物と分子内に上記官能基と反
応する官能基Y及びヒドロシリル基を同時にもつ化合物
とを反応させる方法、(iii)アルケニル基を持つ有
機化合物に対して少なくとも2個のヒドロシリル基を持
つポリヒドロシラン化合物を選択ヒドロシリル化するこ
とにより、反応後もヒドロシリル基を該化合物の分子中
に残存させる方法などが考えられる。これらのうち(i
ii)の方法が特に好ましい。
【0072】(A)成分と(B)成分の組合せとして
は、任意のものを組み合わせることができるが、(A)
成分と(B)成分のいずれか一方または両方が有機重合
体であることが好ましく、そのなかでも、(A)成分が
ポリプロピレンオキシド系重合体であることが好まし
い。(A)成分と(B)成分の両方が低分子量化合物で
あると、得られる硬化物の架橋密度が高くなり、脆くな
るのでプリント基板耐熱マスキングテープ用硬化性組成
物としては好ましくない。
【0073】本発明の(C)成分であるヒドロシリル化
触媒としては、白金の単体、アルミナ、シリカ、カーボ
ンブラック等の担体に固体白金を担持させたもの、塩化
白金酸、塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトン
等との錯体、白金−オレフィン錯体{例えば、Pt(C
2 =CH2 2 (PPh3 2 Pt(CH2 =C
2 2 Cl2 };白金−ビニルシロキサン錯体{例え
ば、Ptn (ViMe2 SiOSiMe2 Vi)m 、P
t〔(MeViSiO)4 m };白金−ホスフィン錯
体{例えば、Pt(PPh3 4 、Pt(PB
3 4 };白金−ホスファイト錯体(例えば、Pt
〔P(OPh3 4 )(式中、Meはメチル基、Buは
ブチル基、Viはビニル基、Phはフェニル基を表し、
m、nは整数を表す)、ジカルボニルジクロロ白金、ま
た、アシュビー(Ashby)の米国特許第31596
01および、3159662号明細書中に記載された白
金−炭化水素複合体、並びにラモロー(Lamorea
ux)の米国特許第3220972号明細書中に記載さ
れた白金アルコラート触媒も挙げられる。さらに、モデ
ィック(Modic)の米国特許第3516946号明
細書中に記載された塩化白金−オレフィン複合体も本発
明において有用である。
【0074】また、白金化合物以外の触媒の例として
は、RhCl(PPh3 3 、RhCl3 、RhlAl
2 3 、RuCl3 、IrCl3 、FeCl3 、AlC
3 、PdCl2 ・2H2 O、NiCl2 、TiCl4
等が挙げられる。これらの触媒は単独で使用してもよ
く、2種以上併用しても構わない。触媒活性の点から塩
化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−アセチルアセ
トナート錯体、白金−ビニルシロキサン錯体が好まし
い。
【0075】触媒量としては特に制限はないが、(A)
成分中のアルケニル基1molに対して10-1〜10-8
molの範囲で用いるのがよい。好ましくは10-3〜1
-6molの範囲で用いるのがよい。10-8molより
少ないと硬化が充分に進行しない。またヒドロシリル化
触媒は一般に高価で腐食性であり、また、水素ガスが大
量に発生して硬化物が発泡してしまう場合があるので1
-1molより多量に用いない方がよい。
【0076】本明細書においては、硬化性組成物が貴金
属触媒を用いた、アルケニル基に対するSi−H基の付
加反応によって硬化するので、硬化速度が非常に速く、
ライン生産を行なう上で好都合である。(B)成分であ
るヒドロシリル基含有化合物を上記の選択ヒドロシリル
化により製造する場合、反応後にも(B)成分中にヒド
ロシリル化触媒が含まれているので、一般にその安定性
が良好でなく、長期間放置したり、湿分が混入したりす
るとSi−H基のSi−OH基への転化が起こり、粘度
増大やゲル化等の現象が見られる。従って、(B)成分
の中に貯蔵安定性改良剤を含有させることが好ましい。
このような化合物としては、脂肪族不飽和結合を含有す
る化合物、有機リン化合物、有機硫黄化合物、窒素含有
化合物、スズ系化合物、有機過酸化物などを好適に用い
ることができる。具体的には、ベンゾチアゾール、チア
ゾール、ジメチルマレート、2−ペンテンニトリル、
2,3−ジクロロプロペンなどが挙げられ、特に、ポッ
トライフ/速硬化性の両立という点でチアゾールが好ま
しいが、これらに限定されるわけではない。貯蔵安定性
改良剤の使用量は(A)成分及び(B)成分に均一に分
散する限りにおいて、ほぼ任意に選ぶことができるが、
(B)成分のSi−H基含有化合物1molに対し、1
-6〜10-1molの範囲で用いることが好ましい。こ
れは、10-6mol未満では(B)成分の貯蔵安定性が
充分に改良されず、10-1molを越えると硬化を阻害
するからである。貯蔵安定性改良剤は単独で用いても、
また2種以上を混合して用いてもよい。
【0077】本説明の(D)成分である酸化防止剤とし
ては、特に限定されるものではなく、各種のものを使用
することができる。フェノール系のものとしては、たと
えば、トリエチレングリコール・ビス〔3−(3−t−
ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート〕、1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート〕、2,4−ビス(n−オクチルチオ)
−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニ
リノ)−1,3,5−トリアジン、ペンタエリスリチル
−テトラキス〔3−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート〕、2,2−チオ−ジ
エチレンビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート〕、オクタデシル−
3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート、2,2−チオビス(4−メチル−
6−t−ブチルフェノール)、N,N′−ヘキサメチレ
ンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒ
ドロシンナマミド)、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシ−ベンジルフォスフォネート−ジエチルエステ
ル、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
ベンゼン、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノ
ール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノー
ル、α−メチルベンジルフェノール、ジ(α−メチルベ
ンジル)フェノール、トリ(α−メチルベンジル)フェ
ノール、2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−t
−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−
メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−ブチ
リデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチ
ルフェノール)、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノ
ン、2,5−ジ−t−アミルハイドロキノン、2,6−
ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,4,6−トリ−
t−ブチルフェノール、スチレン化フェノール、4−ヒ
ドロオキシ−メチル−2,6−ジ−t−ブチルフェノー
ル、2,5−ジ−t−ブチル−ハイドロキノン、シクロ
ヘキシルフェノール、ブチルヒドロキシアニゾール、
4,4′−イソ−プロピリデンビスフェノール、1,1
−ビス−(4−ヒドロオキシ−フェニル)シクロヘキサ
ン、4,4′−メチレン−ビス(2,6−ジ−t−ブチ
ルフェノール)、2,6−ビス(2′−ヒドロオキシ−
3′−t−ブチル−5′−メチルベンジル)4−メチル
−フェノール、1,1,3−トリス(2−メチル−4−
ヒドロオキシ−5−t−ブチル−フェニル)ブタン、ト
リス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロオキシフェ
ニル)イソシアヌレート、トリス〔β−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロオキシフェニル)プロピオニル
−オキシエチル〕イソシアネート、4,4′−チオビス
(2−メチル−6−t−ブチルフェノール)等があげら
れる。アミン系のものとしては、たとえばコハク酸ジメ
チル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ
−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、
ポリ〔〔6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)
イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル〕
〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
イミノ〕ヘキサメチレン〔〔2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)イミノ〕〕、2−(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブ
チルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル
−4−ピペリジル)、ビス(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,
2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケー
ト、1−〔2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル〕−
4−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジン、8−ベンジル−7,7,9,9
−テトラメチル−3−オクチル−1,3,8−トリアザ
スピロ〔4,5〕ウンデカン−2,4−ジオン、4−ベ
ンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒド
ロキノリン)、6−エトキシ−1,2−ジヒドロ−2,
2,4−トリメチルキノリン、ジフェニルアミンとアセ
トンの反応物、フェニル−1−ナフチルアミン、アルキ
ル化ジフェニルアミン、オクチル化ジフェニルアミン、
4,4′−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニ
ルアミン、p−(p−トルエンスルホニルアミド)ジフ
ェニルアミン、N,N′−ジ−2−ナフチル−p−フェ
ニレンジアミン、N,N′−ジフェニル−p−フェニレ
ンジアミン、N−フェニル−N′−イソプロピル−p−
フェニレンジアミン、N−フェニル−N′−(1,3−
ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン、N−フェ
ニル−N′−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロ
キシプロピル)−p−フェニレンジアミン、混合ジアリ
ール−p−フェニレンジアミン、
【0078】
【化36】
【0079】等があげられる。ベンゾトリアゾール系の
ものとしては、たとえば、2−(5−メチル−2−ヒド
ロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒド
ロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フ
ェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−
ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリ
アゾール、2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒ
ドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、
2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニ
ル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−
ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリ
アゾール等があげられる。ベンツイミダゾール系のもの
としては、2−メルカプトベンツイミダゾール、2−メ
ルカプトメチルベンツイミダゾール、2−メルカプトベ
ンツイミダゾールの亜鉛塩、2−メルカプトメチルベン
ツイミダゾールの亜鉛塩等があげられる。その他、ジチ
オカルバミン酸塩系、チオウレア系、亜リン酸系、有機
チオ酸系等があげられる。
【0080】(D)成分である酸化防止剤は、3種類以
上を用いるのが好ましい。3種類以上用いることによっ
て、相乗効果が期待でき、優れた耐熱性を付与すること
ができる。またその内、少なくとも1種類がフェノール
系であることが好ましい。少なくとも1種類フェノール
系を用いることによって優れた耐熱性が付与される。
(D)成分の添加量は、(A)成分100重量部に対し
て1〜30重量部が好ましく、5〜20重量部がさらに
好ましい。添加量が少なすぎると、十分な耐熱性が得ら
れなくなり、また多すぎると、硬化物の物性等に悪影響
を及ぼすため好ましくない。
【0081】本発明の硬化性組成物には必要に応じて、
充填剤、紫外線吸収剤、顔料、界面活性剤、などを適宜
添加してよいが、可塑剤はハンダ浴浸漬後の硬化物特性
を変化させる為、用いないことが望ましい。さらに、シ
ランカップリング剤は、プリント基板との接着性を必要
以上に上昇させる為、用いないことが望ましい。前記充
填剤の具体例としては、例えばシリカ微粉末、炭酸カル
シウム、クレー、タルク、酸化チタン、亜鉛華、ケイソ
ウ土、硫酸バリウム、カーボンブラックなどが挙げられ
る。強度の面からシリカ微粉末の添加が好ましい。
【0082】
【実施例】次に実施例により本発明の組成物を具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定される
ものではない。 合成例1 特開昭53−134095に開示された方法に従って、
末端にアリル型オレフィン基を有するポリオキシプロピ
レンを合成した。
【0083】平均分子量3000であるポリオキシプロ
ピレングリコールと粉末苛性ソーダを60℃で攪拌し、
ブロモクロロメタンを加えて、反応を行い、分子量を増
大させた。次に、アリルクロライドを加えて、110℃
で末端をアリルエーテル化した。これをケイ酸アルミニ
ウムにより処理して、精製末端アリルエーテル化ポリオ
キシプロピレンを合成した。
【0084】このポリエーテルの平均分子量は7960
であり、ヨウ素価から末端の92%がオレフィン基であ
った。E型粘度系による粘度は130ポイズ(40℃)
であった。 合成例2 200mlの4つ口フラスコに、3方コック付冷却管
を、均圧滴下ロート、温度計、マグネチック・チップ、
ガラスストッパーを取りつけたものを用意した。N2
囲気下で環状ポリハイドロジェンシロキサン
【0085】
【化37】
【0086】(信越化学株式会社製、LS8600)1
2.03g(50mmol)及びトルエン20mlをフ
ラスコ内に仕込んだ。1,9−デカジエン2.76g
(20mmol)、塩化白金酸触媒溶液(H2 PtCl
6 ・6H2 O 1gをエタノール1g、1,2−ジメト
キシエタン9gに溶かした溶液)20μlをトルエン3
0mlに溶解したものを滴下ロート内へ仕込んだ。フラ
スコを50℃のオイルバスにつけ、N2 雰囲気下にて該
トルエン溶液をフラスコ内へ2時間かけて滴下した。滴
下終了後50℃でさらに1時間反応させた時点で、IR
スペクトルを測定したところ、1640cm-1の付近の
オレフィンの吸収が完全に消失していたのでこの時点で
反応を終了した。反応が終了した該トルエン溶液を塩化
アンモニウム飽和水溶液(100ml×2)、交換水
(100ml×1)で洗浄後、Na2 SO4 で乾燥し
た。Na2 SO4 を濾過して取り除き、ベンゾチアゾー
ル(13μl、0.12mmol)を加え、揮発分をエ
バポレートして除去後、80℃で減圧脱気することによ
り9.11gの無色透明の液体を得た。該炭化水素系化
合物中のヒドロシリル基は2170cm-1の強い吸収と
して確認された。また300MHzのNMRでSi−
のピークとSi−C 3 とのプロトンの強度比(実測値
0.216)と計算上の強度比を比較することによって
該化合物は平均して下記式の構造を有する〔n=1(M
W=998)が53%、n=2〔MW=1377)が4
7%〕混合物であることがわかった。これをもとに単位
重量中のSi−H基の数を計算すれば0.769mol
/100gであった。 合成例3.攪拌棒、滴下ロート、温度計、3方コック、
冷却管を備え付けた200mlの4つ口フラスコを準備
した。次に窒素雰囲気下で環状ハイドロジェンポリシロ
キサン
【0087】
【化38】
【0088】(信越化学株式会社製、LS8600)1
2.03g(50mmol)及びトルエン20mlをフ
ラスコ内に仕込んだ。合成例3で合成したビスフェノー
ルAジアリルエーテル6.16g(20mmol)、塩
化白金酸触媒溶媒溶液(H2 PtCl6 ・6H2
1.0gをエタノール/1,2−ジメトキシエタン(1
/9V/V)9gに溶解したもの)41μlをトルエン
50mlに溶解しよく混合した後、滴下ロート内へ仕込
んだ。70℃で該トルエン溶液をフラスコ内に1.5時
間かけて滴下した。更に80℃で5時間反応させた時点
で、IRスペクトルを取ったところ、1645cm-1
オレフィンに由来する吸収が完全に消失していたのでこ
の時点で反応を終了した。反応混合物にジメチルアセチ
レンジカルボキシレート(34μl、0.24mmo
l)を添加したのち、トルエンを減圧溜去後80℃で1
時間減圧乾燥することにより12.0gの淡黄色の粘稠
な液体が得られた。この粘稠な液体は300MHz 1
NMR、IRスペクトルなどの同定により、次の構造式
を有するSi−H含有エーテル系化合物であることがわ
かった。
【0089】
【化39】
【0090】合成例4.200mlの4つ口フラスコ
に、3方コック付冷却管を、均圧滴下ロート、温度計、
回転子、ガラスストッパーを取り付けたものを用意し
た。窒素雰囲気下、環状ポリハイドロジェンシロキサン
【0091】
【化40】
【0092】(信越化学株式会社製、LS8600)1
2.03g(50mmol)及びトルエン20mlをフ
ラスコ内に仕込んだ。ジエチレングリコールジアリルカ
ーボネート
【0093】
【化41】
【0094】(RAV−7N,三井石油化学(株)製)
5.49g(20mmol)、塩化白金酸触媒溶液(H
2 PtCl6 ・6H2 O 1.0gをエタノール/1,
2−ジメトキシエタン(1/9 V/V)9gに溶解し
たもの)41μlをトルエン50mlに溶解したものを
滴下ロート内へ仕込んだ。フラスコを50℃のオイルバ
スにつけ、窒素雰囲気下にて該トルエン溶液をフラスコ
内へ1.5時間かけて滴下した。滴下終了後IRスペク
トルを測定したところ、1640cm-1の付近のオレフ
ィンの吸収が完全に消失していたので、この時点で攪拌
を終了した。反応混合物にジメチルアセチレンジカルボ
キシレート(34μl、0.24mmol)を添加した
のち、エバポレートして揮発分を除去することにより、
少し粘稠な淡黄色液体10.2gを得た。該カーボネー
ト系化合物のヒドロシリル基はIRスペクトルで217
0cm-1の強い吸収として確認された。また300MH
zのNMRでSi−のピークとSi−C 3 とのプロ
トンの強度比(実測値0.181)と計算上の強度比を
比較することによって、該化合物は平均して下記式の構
造を有することがわかった。これを基に単位重量中のS
i−H基の数を計算すれば0.47mol/100gで
あった。
【0095】
【化42】
【0096】合成例5.攪拌棒、滴下ロート、温度計、
3方コック、冷却管を備え付けた1リットル4つ口フラ
スコを準備した。次に窒素雰囲気下で環状ポリシロキサ
【0097】
【化43】
【0098】(信越化学株式会社製、LS8600)4
1.7g(0.173mol)をフラスコ内に仕込ん
だ。合成例1で合成した分子末端の92%がアリル基で
あるポリプロピレンオキシド300g(アリル基のモル
数0.069mol)、トルエン230ml、及び塩化
白金酸触媒溶媒(H2 PtCl6 ・6H2 O 1.0g
をエタノール/1,2−ジメトキシエタン(1/9 V
/V)9Gに溶解させたもの)83μlからなるトルエ
ン溶液を滴下ロートへ仕込んだ.フラスコを70℃に加
熱し、該トルエン溶液を1分間に約2mlの割合で5時
間かけて滴下した。その後反応温度を80℃に上げ、約
6時間攪拌した時点で、反応溶液中の残存アリル基をI
Rスペクトル分析法により定量したところ、1645c
-1の炭素−炭素2重結合が消失していることが確認さ
れた。反応混合物にジメチルアセチレンジカルボキシレ
ート(118μl、0.83mmol)を添加した後、
反応系中のトルエン及び未反応の過剰の環状ポリシロキ
サンを除去するために減圧脱気を80℃で3時間行い、
ヒドロシリル基を有するポリプロピレンオキシド約31
5gが、淡黄色、粘稠な液体として得られた。E型粘度
計による粘度は310ポイズ(40℃)であった。該ポ
リプロピレンオキシド中のヒドロシリル基はIRスペク
トルで2150cm-1の強い吸収として確認された。3
00MHzのNMRスペクトルを分析し、Si−C 3
とSi−C 2 −とを合わせたピークの強度とSi−
のピークの強度を比較することにより、該環状ポリシロ
キサン1分子当たり平均1.31個のヒドロシリル基が
反応したことがわかった。即ち、該重合体は環状ハイド
ロジエンポリシロキサンにより1部分子量が増大した、
次式の分子末端を有するポリプロピレンオキシドであ
る。
【0099】
【化44】
【0100】実施例1〜6及び比較例 合成例1で得た有機重合体、合成例2,3,4または5
で得られたSi−H基含有化合物、酸化防止剤、シリカ
微粉末、及び塩化白金酸触媒溶液(H2 PtCl6 ・6
2 O 1.0gをエタノール/1,2−ジメトキシエ
タン(1/9V/V)99gに溶解したもの)を表1に
示す量計量し、よく混合したのち減圧下脱泡した。得ら
れた硬化性組成物を乾燥後の厚さが400μmになるよ
うにプリント基板上にスクリーン印刷し、130℃で5
分間硬化させてマスキングテープを作成した。
【0101】こうして得られたマスキングテープを指触
により、タックを調べると共に、ハンダ浴(260℃)
に10秒間浸漬した後、再度、指触によりタックを調
べ、マスキングテープ部分を200mm/minの剥離
速度で180度剥離を行ない、剥離状況(テープ切れ、
糊残り、基板および銅電極の汚染状況)を調べた。ま
た、240℃のオーブン中に5〜30分入れ耐熱性を調
べた。結果を表2に示す。
【0102】
【表1】
【0103】
【表2】
【0104】
【発明の効果】表1及び表2の結果から明らかなよう
に、本発明の硬化性組成物はスクリーン印刷可能な粘度
と充分なポットライフを有し、硬化、乾燥時間が短く、
得られたマスキングテープは残タックがなく、ハンダ浴
浸漬後の劣化がなく、耐熱性に優れたプリント基板耐熱
マスキングテープ用に好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米沢 和弥 兵庫県神戸市垂水区つつじが丘5−12− 11 (56)参考文献 特開 平4−145188(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 1/00 - 101/16 C08K 3/00 - 13/08 C09J 7/00 - 201/10 H05K 3/28

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の4成分(A)〜(D)を主成分と
    するプリント基板マスキングテープ用硬化性組成物; (A)分子中に少なくとも1個のアルケニル基を有する
    化合物、 (B)分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有す
    る化合物、 (C)ヒドロシリル化触媒、 (D)3種類以上の酸化防止剤。
  2. 【請求項2】 更に貯蔵安定性改良剤を含有する請求項
    1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 分子内に少なくとも1個のアルケニル基
    を有する化合物が、数平均分子量が500〜50000
    のポリエーテル主鎖により構成されるオリゴマーである
    請求項1記載の組成物。
  4. 【請求項4】 可塑剤の含有量が0である請求項1記載
    の組成物。
  5. 【請求項5】 上記酸化防止剤の少なくとも1種類がフ
    ェノール系である請求項1記載の組成物。
  6. 【請求項6】 上記酸化防止剤の添加量が(A)成分1
    00重量部に対して、1重量部以上、30重量部以下で
    ある請求項1記載の組成物。
JP22092692A 1992-07-29 1992-07-29 プリント基板耐熱マスキングテープ用硬化性組成物 Expired - Fee Related JP3354965B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22092692A JP3354965B2 (ja) 1992-07-29 1992-07-29 プリント基板耐熱マスキングテープ用硬化性組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22092692A JP3354965B2 (ja) 1992-07-29 1992-07-29 プリント基板耐熱マスキングテープ用硬化性組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0649370A JPH0649370A (ja) 1994-02-22
JP3354965B2 true JP3354965B2 (ja) 2002-12-09

Family

ID=16758722

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22092692A Expired - Fee Related JP3354965B2 (ja) 1992-07-29 1992-07-29 プリント基板耐熱マスキングテープ用硬化性組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3354965B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08143778A (ja) * 1994-11-18 1996-06-04 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd ヒドロシリル化法及びそれを利用した硬化剤の製造方法
JP2002332410A (ja) * 2001-05-09 2002-11-22 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 硬化性組成物
JP4784720B2 (ja) * 2001-09-25 2011-10-05 信越化学工業株式会社 粘着テープ
JP5297807B2 (ja) * 2006-09-22 2013-09-25 株式会社カネカ 硬化性組成物
WO2008146759A1 (ja) * 2007-05-25 2008-12-04 Kaneka Corporation 硬化性組成物及びその硬化物

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0649370A (ja) 1994-02-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5409995A (en) Curing agent, preparation thereof and curable composition comprising the same
US8865800B2 (en) Hydrosilylation curable compositions
TWI379868B (ja)
TWI559333B (zh) Conductive adhesive
EP0735100A2 (en) Curable organopolysiloxane composition
EP0371666A1 (en) Silicone sealants having reduced color
JP2866181B2 (ja) 粘着剤組成物
JP3354973B2 (ja) 硬化性組成物
JP3354965B2 (ja) プリント基板耐熱マスキングテープ用硬化性組成物
JP3330931B2 (ja) 接着剤組成物
JP3097783B2 (ja) 硬化性組成物
EP1456251B1 (en) Photocurable organic polymer composition
JP3043483B2 (ja) プリント基板耐熱マスキングテープ用硬化性組成物
JP3110845B2 (ja) 硬化性組成物
JPH0649347A (ja) 硬化性組成物
JP2978526B2 (ja) 貯蔵安定性の優れた硬化性組成物
JP3253999B2 (ja) 粘着剤組成物
EP4174051A1 (en) Curing catalyst used for curing polymer, method for producing same, moisture-curable composition, and method for producing cured product
JP3040143B2 (ja) 貯蔵安定性の優れた硬化性組成物
JPH0653641A (ja) プリント基板耐熱マスキングテープ用硬化性組成物
JP3436991B2 (ja) 硬化性組成物
JP3256511B2 (ja) 硬化剤、その製造方法および該硬化剤を用いた硬化性組成物
JPH08134165A (ja) 硬化性樹脂組成物
JP2002332410A (ja) 硬化性組成物
JP3243431B2 (ja) 硬化剤、その製造方法および該硬化剤を用いた硬化性組成物

Legal Events

Date Code Title Description
S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070927

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080927

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080927

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090927

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100927

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110927

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees