JP3354625B2 - 内視鏡 - Google Patents

内視鏡

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JP3354625B2
JP3354625B2 JP11498793A JP11498793A JP3354625B2 JP 3354625 B2 JP3354625 B2 JP 3354625B2 JP 11498793 A JP11498793 A JP 11498793A JP 11498793 A JP11498793 A JP 11498793A JP 3354625 B2 JP3354625 B2 JP 3354625B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、内視鏡の挿入部は、管状の軟性
部と、この軟性部の先端に連設された管状の湾曲部と、
この湾曲部の先端に設けられた円柱状の先端部材とで形
成されており、先端部材の後端には複数本の接続パイプ
が延出している。これらの接続パイプには挿入部内を挿
通するチューブ類(例えばライトガイド、送気送水チュ
ーブ、処置具案内チューブ等)が接続しており、送気送
水チューブと接続される接続パイプは、図38に示すよ
うにアングルワイヤの先端部が固定されるワイヤ固定部
1との干渉を避けるために、先端側のノズル用開口部2
と、後端側の送気送水パイプ3の取付孔の位置をオフセ
ットさせている。
【0003】また、近年ではチューブ類と接続パイプと
の接続部を少なくすることによって、送気送水ノズルや
チャンネル内にゴミや汚物のたまるのを防ぐことが考え
られており、図39および図40に示すように、送気送
水ノズル4に送気送水チュ―ブ5を直接接続することが
考えられている。しかし、前述のワイヤ固定部1との干
渉をさけるためには、送気送水ノズル4を先端部材6に
組込んだ後、ノズル4の後端部を曲げなければならない
が、あまり曲げすぎると、内側の内蔵物と干渉してしま
い、パイプを精度よく曲げることが求められるが、それ
は非常にむずかしい作業であった。これは送気送水チュ
―ブに限らず、ライトガイド、鉗子チャンネル、イメ―
ジガイド、信号ケ―ブル等、内視鏡内蔵物すべてについ
ても言えることである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の内視鏡は挿入部
内に設けられたチューブ類が先端部材の後端から延出し
た接続パイプにかなり窮屈の状態で接続されるため、チ
ューブ類と接続パイプとの接続作業に困難を要すという
問題があった。
【0005】本発明は上述した問題点に鑑みてなされた
もので、その目的は挿入部内を挿通するチューブ類と先
端部材の後端から延出した接続パイプとを容易に接続す
ることのできる内視鏡を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するために、請求項1は、基端に操作部を有する細管状
の挿入部と、この挿入部の先端に設けられた先端部材
と、この先端部材の後端面から延出され前記挿入部内を
挿通するチューブ類が接続される複数の接続パイプとを
有する内視鏡において、前記先端部材の後端に第1の接
続パイプのチューブ接続部が延出する第1の面と第2の
接続パイプのチューブ接続部が延出する第2の面を形成
し、この第2の面を前記第1の接続パイプのチューブ接
続部より軸方向の後端位置に設けたことを特徴とする。
請求項2は、基端に操作部を有する細管状の挿入部と、
この挿入部の先端に設けられた先端部材と、この先端部
材の後端面から延出され前記挿入部内を挿通するチュー
ブ類が接続される複数の接続パイプとを有する内視鏡に
おいて、第1の接続パイプのチューブ接続部が延出しこ
の延出したチューブ接続部の周囲にチューブとの接続を
行うための接続空間を形成する第1の面と、第2の接続
パイプのチューブ接続部が延出し前記第1の接続パイプ
のチューブ接続部より軸方向の後端位置に設けられた第
2の面と、を設けた先端部材を有することを特徴とす
請求項3は、基端に操作部を有する細管状の挿入部
と、この挿入部の先端に設けられた先端部材と、この先
端部材の後端面から延出され前記挿入部内を挿通するチ
ューブ類が接続される複数の接続パイプとを有する内視
鏡において、第1の接続パイプのチューブ接続部が延出
する第1の面を有する第1の部材と、前記第1の接続パ
イプのチューブ接続部の周囲にこの第1の接続パイプと
チューブとの接続空間を形成するとともに、第2の接続
パイプのチューブ接続部が延出し前記第1の接続パイプ
のチューブ接続部より軸方向の後端位置に設けられた第
2の面を有する第2の部材と、を有する先端部材を有す
ることを特徴とする 請求項4は、基端に操作部を有す
る細管状の挿入部と、この挿入部の先端に設けられた先
端部材と、この先端部材の後端面から延出され前記挿入
部内を挿通するチューブ類が接続される複数の接続パイ
プとを有する内視鏡において、前記先端部材の後端に第
1の接続パイプのチューブ接続部が所定の長さで延出す
る第1の面と第2の接続パイプのチューブ接続部が所定
の長さで延出する第2の面を形 成し、第2の接続パイプ
に接続するチューブをこの第2の接続パイプに対して接
続固定する接続固定部が、前記第1の接続パイプに接続
するチューブをこの第1の接続パイプに対して接続固定
する接続固定部よりも軸方向において後端位置になるよ
うに、前記第2の面を前記第1の面よりも軸方向の後端
位置に設けたことを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明においては第1の面と第2の面の軸方向
位置を異ならせたことにより、第1の接続パイプに接続
されるチューブ類の接続部と第2の接続パイプにチュー
ブ類の接続部とが干渉しなくなるので、挿入部内を挿通
するチューブ類と先端部材の後端から延出した接続パイ
プとを容易に接続することができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1〜図21は本発明の第1実施例を示す図で、
図1は電子内視鏡装置の概略構成図である。図1に示す
ように、電子内視鏡装置11は、患者の体腔内に挿入で
きるように細長に形成された電子内視鏡12と、この電
子内視鏡12に照明光を供給する光源装置13および電
子内視鏡12からの映像信号を処理するビデオプロセッ
サ14とで構成されており、ビデオプロセッサ14の信
号出力端子には、モニタテレビ15、ビデオテープレコ
ーダ(VTR)16、ビデオプリンタ17およびビデオ
ディスクレコーダ(VDR)18が接続されている。
【0009】前記電子内視鏡12は、太径の操作部19
と、この操作部19の前端から細長く延びた挿入部20
と、この挿入部20の先端に設けられた先端部材23と
からなり、先端部材23の前端面には、図2に示すよう
に照明窓24a,24b、観察窓28、送気送水ノズル
32および鉗子チャンネル34が設けられている。な
お、挿入部20は操作部19の前端から細長く延びた軟
性管21と、この軟性管21の先端に後端を連結された
湾曲管22とで形成されている。
【0010】前記照明窓24a,24bは患者の体腔内
を照明するためのものであり、これら照明窓24a,2
4bの後側には、図7に示すようにライトガイド25
a,25bの光出射端が設けられている。これらライト
ガイド25a,25bの光入射端は操作部19の側部か
ら延出したユニバーサルコード26(図1参照)のコネ
クタ部27に接続しており、このコネクタ部27に接続
された光源装置13から照明光が供給されるようになっ
ている。
【0011】前記観察窓28は患者の体腔内を観察する
ためのものであり、この観察窓28の後側には、図3に
示すように固体撮像素子30が対物レンズ29を介して
設けられている。
【0012】前記固体撮像素子30は対物レンズ29か
らの光学像を映像信号に光電変換するためのものであ
り、この固体撮像素子30から出力された映像信号は、
ユニバーサルコード26のコネクタ部27に接続された
ビデオプロセッサ14に信号ケーブル31を介して送ら
れるようになっている。
【0013】前記送気送水ノズル32は観察窓28を洗
滌するためのものであり、この送気送水ノズル32の後
端部には、ユニバーサルコード26のコネクタ部27に
接続された送気ポンプからの空気や送水ポンプからの液
体などを供給する送気送水チューブ33の前端部が接続
されている(図8参照)。
【0014】前記鉗子チャンネル34は鉗子等の処置具
を患者の体腔内に出し入れするためのものであり、この
鉗子チャンネル34の後端開口には、操作部19に設け
られた処置具挿入口からの処置具を挿入部20の先端に
導く処置具案内チューブ36の前端部が接続パイプ35
を介して接続されている(図3参照)。
【0015】図5は図3のB−B線に沿った断面図であ
り、同図に示すように湾曲管22の先端側内周面には、
ワイヤ固定部37a,37b,37c,37dが湾曲管
22の円周方向に等間隔で設けられている。これらのワ
イヤ固定部37a,37b,37c,37dに両端を固
定されたアングルワイヤ38a,38bは操作部19の
内部に設けられたプーリ(図示せず)に係合しており、
このプーリを図示しないアングル操作ノブで回転操作す
ることにより湾曲管22が所定方向に湾曲するようにな
っている。
【0016】前記先端部材23は図3に示すように絶縁
材料からなる前側先端部材23aと、この前側先端部材
23aの後側に設けられた後側先端部材23bとで形成
されており、後側先端部材23bには送気送水ノズル3
2と送気送水チューブ33との接続部をワイヤ固定部3
7a,37b,37c,37dよりも前側に設けるため
の切欠部39(図4および図8参照)が設けられている
とともに、位置出しピン40(図7参照)が後側先端部
材23bの前端面から突出して設けられている。この位
置出しピン40は前側先端部材23aに対する後側先端
部材23bの位置を決めるためのものであり、前側先端
部材23aの後端面に形成された三角形状の位置出し穴
41に嵌合している。なお、前記接続パイプ35は中間
部にフランジ42を有し、このフランジ42の前端面を
後側先端部材23bの後端面に当接させている。
【0017】図9は図2のE−E線に沿った断面図であ
り、同図に示すように鉗子チャンネル33の先端開口部
には、樹脂製の鉗子台43が軸47を支点として回動自
在に設けられている。この鉗子台43にはワイヤ固定部
材45を介して起上ワイヤ46が接続しており、この起
上ワイヤ46を操作部19に設けられたレバー等で引張
操作することにより、鉗子台43が図10に示す矢印方
向に回動するようになっている。なお、鉗子台43への
起上ワイヤ46の接続方法は、図10〜図12に示すよ
うにワイヤ固定部材44のワイヤ取付孔48に起上ワイ
ヤ46を挿入し、ロ―付固定する。次に、鉗子台43の
固定部材取付孔49にワイヤ固定部材45の小径部45
aを挿入し、小径部45aにスペ―サ50を取り付け
る。小径部45aに取り付けられたスペ―サ50は図1
2に示すようにワイヤ固定部材45の太径部45bに突
き当り、スペ―サ50より突出している小径部45a
は、治具によりつぶされ、スペ―サ50の抜け止めとな
る。ワイヤ固定部材45と鉗子台43との間では、接着
材やロ―付をつかっていないので、ワイヤ固定部材45
は自由に回転することができる。
【0018】図13は電子内視鏡12の概略構成を示す
図で、同図に示すように電子内視鏡12の挿入部20の
内部には、吸引管路51、送気管路52および送水管路
53が設けられている。これらの管路51,52,53
のうち送気管路52と送水管路53の先端は挿入部20
の先端部付近で合流して送気送水チューブ33の後端に
接続している。
【0019】前記吸引管路51の後端は操作部19に設
けられた吸引制御装置54およびユニバ―サルコ―ド2
6内のコネクタ側吸引管路55を介してコネクタ部27
の吸引口金56に接続している。この吸引口金56には
図示しない吸引ポンプが接続されている。
【0020】前記送気管路52の後端は操作部19に設
けられた送気送水制御装置57およびユニバ―サルコ―
ド26内のコネクタ側送気管路58を介してコネクタ部
27の送気口金59に接続されている。
【0021】前記送水管路53の後端は操作部19に設
けられた送気送水制御装置57およびユニバ―サルコ―
ド26内のコネクタ側送気管路60を介してコネクタ部
27の送気送水口金61に接続されている。
【0022】図14ないし図16はコネクタ部27の構
成を示す図で、図14に示すようにコネクタ部27のコ
ネクタ側送気管路58、コネクタ側送水管路60および
加圧送気管路62の開口端には、送気管路52と送水管
路53の管路抵抗とコネクタ側送気管路58とコネクタ
側送水管路60と加圧送気管62の管路抵抗とを等しく
するためのオリフィス63,64,65が設けられてい
る。 本実施例によるとオリフィス63,64,65を
設けたことにより、先端側送気管路52と先端側送水管
路53の管路抵抗の合計と、コネクタ側送気管路58と
コネクタ側送水管路60と加圧送気管路62の管路抵抗
の合計を等しくしたので、洗滌時に上記管路すべてに同
時に洗滌液を流した場合、送気送水制御装置57より先
端側とコネクタ側で洗滌液の流量が等しくなり上記両側
で洗滌時間の差がないようにでき、その結果洗滌時間の
短縮が図れる。
【0023】前記コネクタ部27の後端面からは、図1
5に示すようにライトガイド口金66および送気口金5
9が突設されている。これらライトガイド口金66およ
び送気口金59の先端面近傍にはCリング67が挿入さ
れており、図示しない光源装置に接続した場合の係止手
段となっている。また、コネクタ部27の外周壁部から
は送気送水口金61が突出しており、この送気送水口金
61には湾曲管68,69,70が設けられている。
【0024】図15において71はコネクタ部27の側
部に設けられた送水タンクであり、この送水タンク71
には内視鏡検査で使用する洗滌水が貯えられているとと
もに、洗滌水を加圧する加圧チュ―ブ72、洗滌水を送
水する送水チュ―ブ73、送気する送気チュ―ブ74が
設けられている。
【0025】上記加圧チュ―ブ72、送水チュ―ブ73
および送気チュ―ブ74はポリテトラフロオロエチレン
(以下PTFEと略す)等の弾性部材で成形され、上記
送気送水口金61の湾曲管68,69,70にそれぞれ
着脱可能に接続されている。
【0026】コネクタ部27を光源装置に接続すると、
ライドガイド25に照明光が供給され、コネクタ部27
の電気接点66と光源装置の間で光量を制御する等の信
号を伝達する。また送気口金59に光源装置内の図示せ
ぬ送気ポンプより送気された空気により送水タンク71
内の洗滌水を加圧して、操作部19の送気送水制御装置
57の操作により送気送水を行なうことができる。
【0027】また洗滌時には上記3本のチュ―ブを送気
送水口金61より外し、図示せぬ洗滌機を送気送水制御
装置57に接続して洗滌液をコネクタ側送気管路58、
コネクタ側送水管路60に流す。また加圧送気管は洗滌
チュ―ブ75により湾曲管68と70を連通させて洗滌
液を流して洗滌する。
【0028】送水タンク71の容量を内視鏡検査1回で
送水する洗滌水量だけにしたため、送水タンク71と加
圧チュ―ブ72、送水チュ―ブ73、送気チュ―ブ74
をコネクタ部27より取り外し、検査終了毎に洗滌する
ことができ、送水タンク71内の洗滌水を常に清潔に保
つことができる。
【0029】またコネクタ部27内の加圧送気管路6
2、コネクタ内送水管路60、コネクタ内送気管路58
をそれぞれ湾曲管68,69,70に固定し、湾曲管6
8,69,70により送気送水口金61を構成したの
で、コネクタ部27内の管路構成が単純になり、洗滌の
手間が削減される。
【0030】図17は光源装置外の送気ポンプを使用し
た場合のコネクタ部27の斜視図であり、送気送水口金
61には送気チュ―ブ74、送水チュ―ブ73のみが着
脱自在に接続され、加圧チュ―ブ72は光源装置の外部
に設置された送気ポンプ76に着脱自在に接続されてい
る。この送気ポンプ76には送気路中に除菌フィルタ7
7が挿入されている。また、コネクタ部27の端面には
ライトガイド25および送気口金59と同一外形で開口
していないダミ―口金59aが突出している。加圧チュ
―ブ72を送気ポンプ76に接続すると、送気ポンプ7
6により送気された空気により送水タンク71内の洗滌
水を加圧して、操作部19の送気送水制御装置57の操
作により送気送水を行なうことができる。
【0031】また、送気ポンプ76からの空気は除菌フ
ィルタ77を通過することにより清潔な空気となる。洗
滌時には送気送水口金61より送気チュ―ブ74および
送水チュ―ブ73を取り外し、図示せぬ洗滌機を送気送
水制御装置57に接続して洗滌液をコネクタ側送気管路
58およびコネクタ側送水管路60に流す。
【0032】また、除菌フィルタ77を挿入した送気ポ
ンプ76を用いたことにより、送気ポンプ76からの空
気は常に清潔なものであり、送水タンク71内の洗滌水
をいつも清潔に保つことができる。
【0033】また、コネクタ部27内に加圧送気管路6
2が存在しないため、洗滌の手間が削減される。
【0034】図18乃至図21はコネクタ部27の構造
を示す図で、コネクタ部27の後端面にはライトガイド
25および送気口金59が突出している。また、コネク
タ部27の外周壁部には図示せぬ光源装置に光量を制御
する等の信号を伝達するための接点端子78が設けられ
ているとともに、鉗子口より鉗子管路、先端側吸引管路
36を通じて体腔内で高周波を用いる処置具を使用する
場合に帰環コ―ド79を用いて高周波の漏れ電流を図示
せぬ高周波電源に帰環させる金属製の端子82,82が
突設されている。挿入部20内にある金属部材はすべて
この端子82に電気的に接続されており、端子82の突
設部分はなめらかな表面で段差がなく、帰環コ―ド71
の弾性部材で成形された接続部80は、押込んで接続で
きるようになっている。上記帰環コ―ド71の接続部8
0の内部には金属性の端子81があり、この端子81お
よびコ―ド71を介して図示せぬ高周波電源に電気的に
接続される。
【0035】また、コネクタ部27の後端外周部には、
図19に示す防水カバ―85が着脱自在に嵌着されてい
る。この防水カバ―85は、端子82が嵌合するキ―溝
87b(図20参照)と接点端子78に干渉しないよう
に溝87bを有する内筒86と、内筒86に固定された
外筒88と、この外筒88と内筒86との間に挟持され
防水カバ―85内に液体が侵入しないようにシ―ルする
パッキン89と、外筒88に固定された略有底円筒のキ
ャップ90と、このキャップ90を外筒88に固定する
ことによりシ―ルするOリング91とから構成されてい
る。
【0036】帰環コ―ド79を端子82に接続すること
により高周波を用いる処置具を体腔内で用いる場合に漏
れ電流は帰環コ―ド79を介して高周波電源に戻され
る。
【0037】また、コネクタ部27を洗滌する場合には
防水カバ―85をコネクタ部27に装着して洗滌を行な
う。
【0038】上記端子82に帰環コ―ド79を押込んで
装着できるように端子82の表面はなめらかであるので
汚れにくい構造となっている。
【0039】また防水カバ―85をコネクタ部27に装
着して洗滌を行なうようにしたので洗滌に手間のかかる
Cリング67を洗滌せずに不潔部としてとりあつかえば
洗滌の手間が削減されることとなる。
【0040】上記のように構成される本発明の第1実施
例では、先端部材23を前後に2分割し、後側先端部材
23bに切欠部39を設けたことにより、送気送水ノズ
ル32と送気送水チュ―ブ33との接続部をワイヤ固定
部37a,37b,37c,37dよりも先端側によせ
ることができる。したがって、送気送水ノズル32と送
気送水チュ―ブ33との接続部が、内視鏡の先端側に近
いため、送気送水チュ―ブ33の軟性部分のはじまりが
先端部材23の先端面から近くなる。また、ワイヤ固定
部37a,37b,37c,37dの位置は送気送水ノ
ズル32と送気送水チュ―ブ33との接続部よりも後側
にあるので、チュ―ブ33自身の自然の曲がりでワイヤ
固定部37a,37b,37c,37dと干渉するのを
防げる。また、先端部材23が前後に2分割されている
ので、ノズル32へのチュ―ブ33の接続を容易に行な
うことができる。
【0041】なお、送気送水ノズル32に送気送水チュ
―ブ33を接続する場合は、まず前側先端部材23aに
送気送水ノズル32を接着固定し、前側先端部材23a
の後端面(第1の面)から突出した送気送水ノズル32
の後端部に送気送水チュ―ブ33の前端部を糸と接着剤
により接続固定する。次に、送気送水チュ―ブ33の後
端から水を入れたシリンジを接続し、水を送気送水ノズ
ル32から放水させることにより、対物レンズ29への
当りの検査を行なう。これにより組立行程内での水当り
検査を省き、組立の歩留りを向上させることができる。
【0042】次に図22〜図34を参照して本発明の第
2実施例について説明する。図22は本発明の第2実施
例に係る内視鏡の概略構成を示す図であり、この内視鏡
は太径の操作部19と、この操作部19の前端から細長
く延びた挿入部20と、この挿入部20の先端に設けら
れた先端部材23とからなり、先端部材23の前端面に
は、照明窓24、観察窓28および鉗子チャンネル34
が設けられている。なお、挿入部20は操作部19の前
端から細長く延びた軟性管21と、この軟性管21の先
端に後端を連結された湾曲管22とで形成されている。
【0043】前記観察窓28は患者の体腔内を観察する
ためのものであり、この観察窓28の後側には、図23
に示すようにイメージガイド95の光入射端が対物レン
ズ29を介して設けられている。前記イメージガイド9
5は対物レンズ29からの光学像を操作部19に導くも
のであり、このイメージガイド95の光出射端は操作部
19の後端に設けられた接眼部96(図23参照)に設
けられている。
【0044】前記鉗子チャンネル34は鉗子等の処置具
を患者の体腔内に出し入れするためのものであり、この
鉗子チャンネル34の後端開口には、操作部19に設け
られた処置具挿入口からの処置具を挿入部20の先端に
導く処置具案内チューブ36の前端部が接続パイプ35
を介して接続されている(図23参照)。
【0045】前記接眼部96は図24に示すように構成
されており、視度調節リング97の下端面と操作部19
の上面との間には隙間98が形成されている。この隙間
98には、2つ割りにされたリング99,99が取り付
けられている。このリング99の内面には、溝100が
設けられている。この溝100には、操作部19に設け
られた突起部101が係合するため、リング99の回転
方向が規制される。
【0046】視度リング102は、ねじ103により視
度調節リング97に固定されている。Oリング104
a,104bによって、視度リング97と視度リング1
02のすき間および視度リング102と操作部19との
すき間の水密を確保している。これによって接眼部96
の表面に出来るすき間を減らして、ゴミや汚物のたまら
ない、洗いやすい構造を提供している。また、すき間1
05は、Oリング104cまでの距離を2mm以上とる
ことにより、水や汚物を入りにくくした。
【0047】図32および図33は、接眼キャップ10
6と着脱視度リング107を採用した接眼部96の構成
を示す図で、着脱視度リング107は、視度リング10
2にねじ108で固定されている。このねじ108によ
り着脱視度リング107は着脱できる。この着脱視度リ
ング107は、内視鏡検査中に術者の指が入らないよう
に接眼部96の先端まで伸びている。
【0048】着脱視度リング107を視度リング102
に装着する際、連動ピン109にあたらないように、視
度リング102の肉厚をピン109より高くなるように
してある。
【0049】接眼キャップ106の底部には、取付部1
10が接着固定されており、この取付部110によって
接眼キャップ106は、撮影アダプタと同様にバヨネッ
ト方式で爪部に取着されている。
【0050】接眼キャップ106の上部には溝111が
設けられており、接眼キャップ106を接眼部96に取
り付けると、溝111が操作部19に設けられインサ―
ト成形されたシ―ル部材112に押しつけられて接眼部
全体を水密にシールする構成となっている。
【0051】図27は、接眼キャップ106の上部に、
シ―ル部113が接着固定されており、接眼キャップ1
06を取り付けた時、操作部19の斜面にシ―ル部11
3が押し当てられ、接眼部全体を水密にする構成であ
る。
【0052】図28および図29は鉗子チャンネル34
の内部構造を示す図で、この内視鏡は操作部19に設け
られたレバー120を回動操作すると、ギヤ121が回
転し、ギヤ121の回転によりラックギヤ122、スラ
イダ126およびワイヤ46が進退し、鉗子台43が起
上および倒置する。ラックギヤ122には、操作部19
の係止部124に係合する突起123a,123bが設
けてあり、突起123a,123bの進退位置および量
を規制している。操作部19には溝部125があり、ス
ライダ126は溝部125内を進退移動する。
【0053】鉗子台43の後端部には、図29に示すよ
うに引っ掛け部126が設けられ、この引っ掛け部12
6を軸47に引っ掛けて鉗子台43を先端部材23に取
り付ける。なお、鉗子台43を使用しないときは、図2
9(c)に示すように起上ワイヤ46の先端に係止部材
127を取り付けることにより、通常の直視内視鏡と同
様に鉗子チャンネル34を使用することができ、またこ
のとき体腔内の体液や汚物が入ってこないように開口部
側からワイヤ挿通孔に係止部材127で栓をすることが
できる。
【0054】図30は鉗子台43の変形例を示す図で、
この実施例では鉗子台43の両側部に軸47a,47a
を突設し、これらの軸47a,47aを先端部材23の
上側先端部材23cと下側先端部材23dとの間で回転
自在に挟んで鉗子台43を先端部材43に取り付けたも
のである。
【0055】先端部材23はモ―ルド成形で作られてい
るが、鉗子チャンネル34の先端開口部は、型1つでは
成形不可能であるので、図30に示すような分割したス
ライド型128で鉗子チャンネル34の先端開口部を成
形する。鉗子チャンネル34の底部には、図31乃至図
33に示すようにスライド型128を抜くための抜け穴
129が設けられている。
【0056】図32は本発明の第3実施例を示す図で、
固体撮像素子30は対物レンズ29の後側に図示しない
ピンで固定されている。先端部材23は上側先端部材2
3eと下側先端部材23fとで形成されており、上側先
端部材23eの後端面(第1の面)には送気送水チュー
ブ33の前端が接続され、下側先端部材23fの後端面
(第2の面)にはライトガイド25a,25bおよび鉗
子チャンネルチュ―ブ36が接続されている。
【0057】上側先端部材23eと下側先端部材23f
は互いに対向する面を接着剤で接着固定されている。
【0058】上記のように構成される本発明の第3実施
例では、第1実施例と同様にチューブ類の接続作業を容
易に行なうことができるとともに、上側先端部材23e
および下側先端部材23fへの組付が別々にできるので
作業効率が向上する。
【0059】図36は本発明の第4実施例を示す図で、
先端部材23は大径部23gと小径部23hより構成さ
れ、小径部23hは略半割りである。送気送水チュ―ブ
33は、大径部23gの後端面(第1の面)から突出し
た送気送水ノズルの後端部に接続されている。ライトガ
イド25a,25bおよび鉗子チャンネルチュ―ブ36
は小径部23hの後端面(第2の面)より延出してい
る。
【0060】小径部23hの余剰スペ―スを埋めるため
にL型の後側先端部材23iを小径部23hの上面に接
着固定する。
【0061】図37は本発明の第5実施例を示す図で、
前側先端部材23aは、大径部23gと小径部23hよ
り構成されている。中間先端部材23cと後側先端部材
23bは小径部であり、各々略半割形状をしている。そ
して各々の先端部材23a,23c,23cの後端面を
第1の面、第2の面、第3の面とする。
【0062】前側先端部材23aの後端面には送気送水
チュ―ブ33が組付けられており、後側先端部材23b
の後端面にはチャンネルチュ―ブ36の組付いたチャン
ネルパイプ35が取り付けられている。このチャンネル
パイプ35が前側先端部材23a、中間先端部材23c
および後側先端部材23bを貫通することによって連結
されている。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、先端部材
の後端に第1の接続パイプが延出する第1の面と第2の
接続パイプが延出する第2の面を形成し、これら第1の
面と第2の面の軸方向位置を異ならせたことにより、挿
入部内を挿通するチューブ類と先端部材の後端から延出
した接続パイプとを容易に接続することのできる内視鏡
を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る電子内視鏡装置の概
略構成図。
【図2】図1に示した電子内視鏡の先端部材の正面図。
【図3】図1に示した電子内視鏡の挿入部の内部構造を
示す断面図。
【図4】図3のA−A線に沿った断面図。
【図5】図3のB−B線に沿った断面図。
【図6】図3のC−C線に沿った断面図。
【図7】図2のD−D線に沿った断面図。
【図8】図2のE−E線に沿った断面図。
【図9】図2に示した鉗子チャンネルの内部を示す断面
図。
【図10】図9に示した鉗子台の構成を示す図。
【図11】図9に示した鉗子台の構成を示す図。
【図12】図9に示した鉗子台の構成を示す図。
【図13】図1に示した電子内視鏡の概略構成を示す
図。
【図14】図13に示したコネクタ部の構成図。
【図15】図14に示したコネクタ部の斜視図。
【図16】図14に示したコネクタ部の断面図。
【図17】図14に示したコネクタ部と送水ポンプを示
す図。
【図18】図14に示したコネクタ部の一部を示す図。
【図19】図14に示したコネクタ部と防水カバーを示
す図。
【図20】図19に示した防水カバーの内筒の一部を示
す図。
【図21】図19のF−F線に沿った断面図。
【図22】本発明の第2実施例に係る内視鏡の概略構成
図。
【図23】図22に示した内視鏡の挿入部の先端部分の
断面図。
【図24】図22に示した内視鏡の接眼部の構造を示す
断面図。
【図25】図24に示した接眼部に視度リングを装着し
た状態を示す図。
【図26】図24に示した接眼部に接眼キャップを装着
した状態を示す図。
【図27】図26に示した接眼キャップの変形例を示す
図。
【図28】図22に示した内視鏡の概略構成を示す図。
【図29】図22に示した内視鏡の挿入部の先端部分の
断面図。
【図30】内視鏡挿入部の先端部分の変形例を示す図。
【図31】内視鏡先端部の先端面を示す図。
【図32】内視鏡先端部の下面を示す図。
【図33】内視鏡先端部の先端面を示す斜視図。
【図34】鉗子チャンネルを形成するときに使用するス
ライド型の斜視図。
【図35】本発明の第3実施例に係る内視鏡の要部を示
す図。
【図36】本発明の第4実施例に係る内視鏡の要部を示
す図。
【図37】本発明の第5実施例に係る内視鏡の要部を示
す図。
【図38】従来の内視鏡の先端部の構造を示す図。
【図39】従来の内視鏡の先端部の構造を示す図。
【図40】従来の内視鏡の先端部の構造を示す図。
【符号の説明】
19…操作部 20…挿入部 21…軟性管 22…湾曲管 23…先端部材 23a…前側先端部材 23b…後側先端部材 24a,24b…照明窓 25a,25b…ライトガイド 28…観察窓 32…送気送水ノズル 33…送気送水チューブ 34…鉗子チャンネル 39…切欠部

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基端に操作部を有する細管状の挿入部
    と、この挿入部の先端に設けられた先端部材と、この先
    端部材の後端面から延出され前記挿入部内を挿通するチ
    ューブ類が接続される複数の接続パイプとを有する内視
    鏡において、 前記先端部材の後端に第1の接続パイプのチューブ接続
    が延出する第1の面と第2の接続パイプのチューブ接
    続部が延出する第2の面を形成し、この第2の面を前記
    第1の接続パイプのチューブ接続部より軸方向の後端位
    置に設けたことを特徴とする内視鏡。
  2. 【請求項2】 基端に操作部を有する細管状の挿入部
    と、この挿入部の先端に設けられた先端部材と、この先
    端部材の後端面から延出され前記挿入部内を挿通するチ
    ューブ類が接続される複数の接続パイプとを有する内視
    鏡において、 第1の接続パイプのチューブ接続部が延出しこの延出し
    たチューブ接続部の周囲にチューブとの接続を行うため
    の接続空間を形成する第1の面と、 第2の接続パイプのチューブ接続部が延出し前記第1の
    接続パイプのチューブ接続部より軸方向の後端位置に設
    けられた第2の面と、 を設けた先端部材を有することを特徴とする内視鏡。
  3. 【請求項3】 基端に操作部を有する細管状の挿入部
    と、この挿入部の先端に設けられた先端部材と、この先
    端部材の後端面から延出され前記挿入部内を挿通するチ
    ューブ類が接続される複数の接続パイプとを有する内視
    鏡において、 第1の接続パイプのチューブ接続部が延出する第1の面
    を有する第1の部材と、 前記第1の接続パイプのチューブ接続部の周囲にこの第
    1の接続パイプとチューブとの接続空間を形成するとと
    もに、第2の接続パイプのチューブ接続部が延出し前記
    第1の接続パイプのチューブ接続部より軸方向の後端位
    置に設けられた第2の面を有する第2の部材と、 を有する先端部材を有することを特徴とする内視鏡。
  4. 【請求項4】 基端に操作部を有する細管状の挿入部
    と、この挿入部の先端に設けられた先端部材と、この先
    端部材の後端面から延出され前記挿入部内を挿通するチ
    ューブ類が接続される複数の接続パイプとを有する内視
    鏡において、 前記先端部材の後端に第1の接続パイプのチューブ接続
    部が所定の長さで延出する第1の面と第2の接続パイプ
    のチューブ接続部が所定の長さで延出する第2の面を形
    成し、 第2の接続パイプに接続するチューブをこの第2の接続
    パイプに対して接続固定する接続固定部が、前記第1の
    接続パイプに接続するチューブをこの第1の接続パイプ
    に対して接続固定する接続固定部よりも軸方向において
    後端位置になるように、前記第2の面を前記第1の面よ
    りも軸方向の後端位置に設けたことを特徴とする内視
    鏡。
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