JP3353926B2 - 防振装置 - Google Patents

防振装置

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JP3353926B2
JP3353926B2 JP34587592A JP34587592A JP3353926B2 JP 3353926 B2 JP3353926 B2 JP 3353926B2 JP 34587592 A JP34587592 A JP 34587592A JP 34587592 A JP34587592 A JP 34587592A JP 3353926 B2 JP3353926 B2 JP 3353926B2
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    • H01B1/12Conductors or conductive bodies characterised by the conductive materials; Selection of materials as conductors mainly consisting of other non-metallic substances organic substances
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防振装置に関する。よ
り詳しくは、ストラットマウント、エンジンマウント、
ショックアブソーバなどの自動車部品、電子天秤、レー
ザー顕微鏡、トンネル顕微鏡などの防振マット、各種燃
料ポンプや循環ポンプの振動防止材などに好適に使用で
きる防振装置に関する。
【0002】即ち、本発明の防振装置は、弾性可変材料
に対して瞬間的にあるいは一定の時間内に弾性率を変化
させることにより、予測し難い、あるいは予測可能な振
動や衝撃等を制御する防振装置に関する。
【0003】
【従来の技術】本明細書において弾性率可変材料とは、
外部電場の作用により弾性率を速やかに変化できる機能
を有する高分子材料をいう。すなわち、弾性率可変材料
は、負荷される電気エネルギーを、力学エネルギーに変
換し材料の弾性率を可逆的に変えることができる材料を
いう。このため、弾性率可変材料は、外部振動などのエ
ネルギーを吸収または制振することが可能である。
【0004】自動車にかかる振動は、大きく分けて凹凸
のひどい路面における低周波の大きな振動と、高速走行
における高周波の微小振動とがある。これらの振動を抑
制または吸収して車輌の乗り心地を快適にし、また操縦
安定性を向上させることが望まれている。車輌の走行状
態に応じて振動吸収能力を変化させ得る材料を用いた自
動車部品、たとえば、筒状防振ブッシュ(特開平4−1
07334号公報)が提案されている。また、振動吸収
能力を変化させ得る材料として電場の作用により弾性率
が変化する弾性率可変材料(特開平1−227817
公報)の提案がある。磁場の作用により弾性率を変化さ
せる材料も提案されている(特願平3−208474
号)。これらの弾性率可変材料は粒子分散型高分子材料
であって、電磁場の作用により分散粒子が分極および粒
子間の双極子−双極子相互作用に基づく結合が生まれる
ことにより弾性率が増加するものである。また、電場の
作用により粘性を増加する懸濁液(電気粘性流体)(た
とえば特開昭61−216202号公報、特開平1−1
39639号公報)も知られている。この電気粘性流体
も、分散した微粒子間に外部電場の作用により結合力が
生まれることにより見かけ上弾性率が増加する。したが
って、上記の車輌用防振ブッシュだけではなく、ストラ
ットマウント、エンジンマウントやショックアブソーバ
などへも使用できるとされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の電場で誘起され
る粒子分散型弾性率可変材料や、電気粘性流体の弾性率
変化には、電極間隔で通常1mm当たり1〜5kVの高
電圧が必要とされている。ところが自動車のバッテリー
は、通常12Vあるいは24Vであって、1〜5kVの
電圧を発生させるには高価な高電圧発生装置が必要とな
り、コスト高につながる問題がある。また磁場誘起弾性
率可変材料には電磁石などが必要であり、部品の構造を
複雑にするだけではなく部品への材料の組付けに多大な
手間を要するという問題がある。
【0006】また、上記の弾性率可変材料は、電圧印加
などにより硬くなる方向に弾性率が変化するが、防振材
料の使用状態を考えると常時は硬く、必要により軟化さ
せるものであることが望ましい場合もある。本発明は、
上記の事情に鑑みてなされたもので、弾性率を加える電
気エネルギーの大きさに応じてコントロールできる高分
子材料である弾性可変材料を開発し、外部温度と電場の
大きさの連動により材料の特性を制御することで防振作
用を発揮できる防振装置を提供することを目的とすもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の防振装置は防振
手段と電場変動手段とを有する。防振手段は、炭素数4
〜12のアルキル側鎖を1〜3個もつチオフェン分子
またはピロール分子を構成単位とする重合体と、該重合
体に対して0.5〜20重量%のハロゲン、プロトン酸
及び遷移金属ハロゲン化物から選ばれる少なくとも1種
の添加物と、をもつ弾性率可変材料をもつ。電場変動手
段は、該防振手段に印加する電場を変動させる手段であ
る。前記弾性可変材料に含まれる重合体は、ベンゼン分
子、チオフェン分子、ピロール分子、セレノフェン分
子、テルロフェン分子、フラン分子及びビニル基のいず
れかをもつコモノマーが共重合されていることが好まし
い。
【0008】前記弾性率可変材料は、複素環式化合物の
チオフェン分子またはピロール分子に特定の長さの鎖状
のアルキル基が結合した化合物が主構成単位を形成して
いる重合体に対して、上記の添加物の少なくとも1種が
吸着された高分子材料である。そして前記弾性率可変材
における重合体は、ベンゼン分子、チオフェン分子、
ピロール分子、セレノフェン分子、テルロフェン分子、
フラン分子及びビニル基(以下、「ベンゼン等」と称す
る)のいずれかをもつコモノマーが共重合されているこ
とが好ましい。ここで、ベンゼン等をもつコモノマーは
置換基を有しても良い。好ましい置換基としてはベンゼ
ン等をもつコモノマーに対して共役二重結合を形成でき
るものが挙げられる。例えば、チオフェン分子、ビニル
基、フェニル基(以下、「チオフェン分子等」と称す
る)及びこれらの組み合わせ(すなわち、チオフェン分
子等が更にチオフェン分子、ビニル基、フェニル基等で
一部乃至は全部置換されている基)である。更にこれら
置換基はアルキル基等で置換されても良い。
【0009】更に、前記弾性可変材料に含まれる重合体
は、ゴムまたは樹脂に分散させることができる。ゴム又
は樹脂としては、シリコンゴム、ポリイソプレン、ポリ
スチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリエステル、ナ
イロンが例示できる。この重合体は、たとえば、ポリ
(3−アルキルチオフェン)、ポリ(3−アルキルピロ
ール)およびポリ(3−アルキルチエニレンビニレ
ン)、ポリ(3−アルキルチエニレンフェニレン)、ポ
リ(3−アルキルチエニレンアルコキシフェニレン)等
が挙げられる。さらに、共重合成分として3位に炭素数
が3以下のアルキル基、メトキシ基、メチルチオ基、炭
素数2から4のアルキルスルホン酸基やアルキルカルボ
ン酸基、ハロゲンが結合したチオフェン、ピロール、ま
たは、1位にメチル基をもつN−メチルピロール等を使
用することもできる。
【0010】複素環式化合物(チオフェン分子及びピロ
ール分子)に共重合する上記の化合物の量は、複素環式
化合物に対して等モル量以下であれば、材料の弾性率可
変性を失うことはない。チオフェン、ピロールに結合し
アルキル基としては、たとえばブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、
デシル基、ドデシル基などが鎖状のものが使用できる。
【0011】この重合体には、添加剤が吸着されてい
る。添加剤としては、たとえば、沃素や臭素の様なハロ
ゲン、塩酸、硫酸、過塩素酸などのプロトン酸、五フッ
化燐や、三フッ化硼素などのルイス酸、塩化第二鉄、五
塩化モリブデンなどの遷移金属ハロゲン化物がよく、特
に臭素、沃素などの単体ハロゲンが好ましい。添加剤の
重合体への吸着量としては0.5〜20重量%、より好
ましくは0.5〜15重量%である。吸着量が20重量
%を超えると添加剤が材料表面に折出する場合があるの
で好ましくない。
【0012】この添加剤が吸着された重合体は、電場の
作用により弾性率を著しく低下させることができる。こ
れは弾性率可変材料が、重合した複素環式化合物の主鎖
分子を緻密に充填した構造と、複素環式化合物の側鎖に
結合した柔軟なアルキル基と、さらに添加剤のハロゲン
などが重合体のπ電子群に配位して構成されている。こ
の構成が、外部からの電気エネルギーにより添加剤と重
合体との結合状態が変わり、側鎖のアルキル基などの変
位が可能な構造となり、重合体の弾性率を低下させて柔
らかくしているのではないかと考えられる。その結果、
重合体のガラス転移温度が低下して制振作用を発揮する
ことができる。
【0013】この重合体は、ブタジエンゴム、イソプレ
ンゴム、シリコーンゴム、それらを溶媒などで膨潤させ
たゲル、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリ
カーボネート、ナイロンなどの汎用樹脂に分散させたポ
リマーブレンド物、ポリマーアロイなどとして利用する
ことができる。上記のポリマーブレンド物、ポリマーア
ロイ物中の弾性率可変材料の添加量は20%以上であれ
ば上記の弾性率を変化させることができ、樹脂中に重合
体が均一に分散したブレンド物であればよい。
【0014】弾性率可変材料の弾性率変化は、1mm当
たり2V以上の直流電圧およびそれと同じ振幅をもつ1
kHz以下の交流電圧において誘起される。 電場印加
による弾性率の低下機構は現在のところ定かではない
が、電場の作用により添加剤とチオフェン環、ピロール
環との相互作用が弱められリジッドで緻密に充填された
構造が弛み、その結果、それらの複素環式化合物に結合
したアルキル基の運動性が高まって材料が可塑化され弾
性率が低下すると考えられる。
【0015】
【作用】本発明の防振装置における防振手段がもつ弾性
率可変材料は、ポリ(3−アルキルチオフェン)、ポリ
(3−アルキルピロール)などの重合体にハロゲン、プ
ロトン酸、遷移金属ハロゲン化物などの添加物が吸着さ
れている。この弾性率可変材料は、驚くべきことに非常
に低い電場の作用で弾性率を著しく低下させ、かつ電場
を除くと弾性率が元の値に戻るだけでなく、電場の連続
的な印加に対しても弾性率の変化量が変わらず特性が低
下しない。そして、従来の弾性可変材料の多くが電場の
印加により硬くなるのと異なり、逆に材料が柔らかくな
る。したがって、制振材料として有用である。さらに汎
用樹脂などに分散させて、材料の弾性率を変化させるこ
とができる。
【0016】また、−50℃から120℃の広範囲の温
度においても加えられる電気エネルギーに応答して弾性
率を低下させ、材料のガラス転移温度も電場強度に応じ
て大きく低下させることができる。従って、電場変動手
段により、防振手段に対して加える電場を適正に変動さ
せることで、防振手段の弾性率を制御することが可能と
なって、振動等の外力に対して防振手段の特性を適正に
制御できる。このときに防振手段に印加する電場の大き
さは非常に小さくできるので、電場変動手段の構成とし
て簡便なものを採用できる。
【0017】
【実施例】以下、実施例により具体的に説明する。本発
明の防振装置に用いる弾性率可変材料に関する性能評価
は、以下のようにおこなった。各実施例で作製した防振
手段としての弾性率可変材料を短冊状に切り出し、電場
変動手段を取り付けた。電場変動手段としては、その短
冊の両端に銀ペーストを塗って電極とし、その短冊を粘
弾性スペクトロメータ(岩本製作所製)にセットした。
電極間隔1mmあたり5〜150Vの電圧下、周波数1
0Hzの引張り動的歪みを与えて貯蔵弾性率E’を測定
し、電場印加前のE’と比較することにより弾性率の変
化を調べた。 (実施例1) 3−ヘキシルチオフェン23gを29gの塩化第二鉄を
触媒として150mlのクロロホルム中で25℃で10
時間酸化カップリング反応させて結晶性のポリ(3−ヘ
キシルチオフェン)を得た。このポリ(3−ヘキシルチ
オフェン)は、微量の塩化第二鉄(添加剤相当)を0.
22重量%含む分子量64,000の重合体であった。
この材料を上記の評価法において150V/mmの直流
電場を印加したところ、室温で貯蔵弾性率E’が340
MPaから148MPaへと低下した。すなわち、材料
の弾性率が低下して柔らかくなった。 (実施例2) 実施例1で得たポリ(3−ヘキシルチオフェン)を99
%硫酸中に数秒浸漬して取り出し、80℃で風乾して1
%程度の硫酸を添加剤としてポリ(3−ヘキシルチオフ
ェン)に吸着させた。この材料を上記の評価法において
50V/mmの直流電場を印加したところ、室温で貯蔵
弾性率E’が303MPaから67.9MPaへと低下
した。すなわち、材料の弾性率が低下して柔らかくなっ
た。 (実施例3) 実施例1で得たポリ(3−ヘキシルチオフェン)を室温
にて臭素蒸気下において、重合体に臭素を添加剤として
8.8%吸着させた。この材料に上記の評価法において
50V/mmの直流電場を印加したところ、室温で貯蔵
弾性率E’が312MPaから149MPaへと低下し
た。すなわち、材料の弾性率が低下して柔らかくなっ
た。 (実施例4) 実施例1で得たポリ(3−ヘキシルチオフェン)を80
℃の沃素蒸気下において沃素を8.7%吸着させた。こ
の材料に室温にて5V/mmの直流電場を印加したとこ
ろ、室温で貯蔵弾性率E’が312MPaから212M
Paへ、また、10V/mmの直流電場を印加した場
合、室温でE’が59.8MPaへと低下した。すなわ
ち、材料の弾性率が低下して柔らかくなった。 (実施例5) 実施例4の沃素を吸着したポリ(3−ヘキシルチオフェ
ン)に、印加電場を変え10V/mmの振幅の1Hzな
らびに500Hzの交流電場を印加したところ、室温で
貯蔵弾性率E’が319MPaからそれぞれ151MP
aと239MPaへと低下した。すなわち、材料の弾性
率が低下して柔らかくなった。 (実施例6) 実施例4の弾性率可変材料のE’の温度分散(−20℃
〜+100℃)を測定したところ、いずれの温度におい
ても直流電場によりE’の低下が認められた。結果を図
1に示す。図1に示すように、材料のガラス転移温度は
印加前が52℃で、電場で10V/mmの印加で42℃
にまで下がり、15V/mmで36℃まで低下している
ように印加する電場の強さに応じて低下している。
【0018】したがって、周囲の環境に関係なく弾性率
を変化させることができる。 (実施例7)3−オクチルチオフェン20gを32gの
塩化第2鉄を触媒としてクロロホルム中で25℃で酸化
カップリング重合をおこなって重合体(分子量43,0
00)を得た。この重合体は、微量の塩化第2鉄を含む
ポリ(3−オクチルチオフェン)であった。この材料を
80℃の沃素蒸気中に放置して6重量%の沃素を重合体
に吸着させた。この材料に上記の方法により15V/m
mの直流電流を印加したところ、室温にて貯蔵弾性率
E’が180MPaから105MPaへと低下した。す
なわち、材料の弾性率が低下して柔らかくなった。 (実施例8)3−ヘキシルチオフェンと3−メチルチオ
フェンとを3:1の割合とした他は実施例7と同様の条
件で塩化第2鉄を触媒としてクロロホルム中で酸化カッ
プリングさせて共重合体を合成した。この共重合体を8
0℃の沃素蒸気中において沃素を2.7%吸着させた。
この材料に上記の方法により10V/mmの直流電場を
印加したところ、室温にて貯蔵弾性率E’が412MP
aから338MPaへと低下した。すなわち、材料の弾
性率が低下して柔らかくなった。 (実施例9)3−デシルピロールとN−メチルピロール
を4:1の割合で5塩化モリブデンを触媒としてクロロ
ホルム中で酸化カップリングさせて共重合体を得た。こ
の共重合体を80℃にて沃素蒸気中において沃素を8%
吸着させた。この材料に50V/mmの直流電場を印加
したところ、室温にて貯蔵弾性率E’が450MPaか
ら410MPaへと低下した。すなわち、材料の弾性率
が低下して柔らかくなった。 (実施例10)沃素を10%吸着した直径300μm程
度の粒状のポリ(3−ヘキシルチオフェン)(実施例1
で作製した)を、市販の2液反応型シリコーンゲル(東
レダウコーニング社製 SE1886)の反応溶液中に
重量で40%分散させた後、80℃で1週間放置して反
応溶液を固めて40%のポリ(3−ヘキシルチオフェ
ン)を分散させたシリコン樹脂のポリマーブレンド体を
得た。この材料に100V/mmの直流電場を印加した
ところ、室温にて圧縮時の貯蔵弾性率E’が20MPa
から15MPaへと低下した。すなわち、材料の弾性率
が低下して柔らかくなった。 (実施例11)ポリ(3−ヘキシルチオフェン)とポリ
メタクリル酸メチル(三菱瓦斯アクリペット)を1:1
の割合でクロロホルム中に溶解させて均一溶液にした
後、クロロホルムを除去して複合材料を得た。この複合
材料を80℃にて沃素蒸気中において沃素を6%吸着さ
せた。この材料に50V/mmの直流電場を印加したと
ころ、室温にて貯蔵弾性率E’が650MPaから48
0MPaへと低下した。すなわち、ポリ(3−ヘキシル
チオフェン)を汎用樹脂のポリメタクリル酸メチルにポ
リマーブレンドした場合でも同様に弾性率が低下して柔
らかくなった。 (実施例12)ポリ(3−ドデシルチオフェン)とポリ
スチレン(三井東圧化学工業株式会社製 トーポレック
ス550)を1:4の割合でクロロホルム中に溶解させ
て均一溶液にした後、クロロホルムを除去してポリマー
ブレンドの複合材料を得た。この複合材料を80℃にて
沃素蒸気中において沃素を5%吸着させた。この材料に
50V/mmの直流電場を印加したところ、室温にて貯
蔵弾性率E’が836MPaから778MPaへと低下
した。すなわち、ポリ(3−ドデシルチオフェン)を汎
用樹脂のポリスチレン中に分散させても材料は、弾性率
が低下して柔らかくなった。 (実施例13)3−ヘキシルチオフェン(10g)とテ
トラブチルアンモニウムテトラフルオロほう酸(2g)
をニトロベンゼン200ml中に溶解させ、これを1m
A/cm2 の条件で定電流電解重合して分子量81,0
00の非晶性のポリ(3−ヘキシルチオフェン)を得
た。これを80℃のよう素蒸気下に放置してよう素を1
4.8wt%吸着させた。これに8.7V/mmの直流
電圧を印加したところ、−50℃で貯蔵弾性率が163
0MPaから1410MPa、室温において828MP
aから87MPaへとそれぞれ低下した。 (比較例1)市販の2液反応型シリコーンゴムの反応液
20gに11.2%の水分を吸着させた直径50μmの
ポリメタクリル酸コバルト粒子9.5gを混合して作製
した。このシリコーンゴムの平板に2.5kv/mmの
電圧を印加したところ、圧縮の貯蔵弾性率が室温で5.
4MPaから10.6MPaへと増加した。すなわち、
材料の弾性率が増加して硬くなった。 (比較例2)比較例1の反応液20gに、ベンゼンを塩
化アルミニウムと塩化銅の存在下で重合させて得た。ポ
リ−p−フェニレン4.2gた。このポリ−p−フェニ
レンを混合しシリコーンゴムの平板に2kV/mmの電
圧を印加したところ、室温で圧縮の貯蔵弾性率が2MP
aから4MPaへと変化した。すなわち、材料の弾性率
が増加して硬くなった。 (比較例3)ジブロムチオフェンをグリニヤール反応さ
せて得たポリチオフェンに臭素7%吸着させた粒子2.
2gを比較例1の反応液10gに混合した後加熱するこ
とによりシリコーンゴムを得た。これに2.5kV/m
mの電場を印加したところ、室温にて圧縮の貯蔵弾性率
が3.2MPaから5.1MPaへと変化した。すなわ
ち、材料の弾性率が増加して硬くなった。
【0019】上記の如く、本発明にかかる実施例1〜1
2の弾性率可変材料は、比較例1〜3に比べて5〜15
V/mmという低い電場により弾性率を大きく低下さ
せる、優れた性能を有する。さらに、汎用樹脂に分散さ
せることにより、樹脂の弾性率を低下させることができ
る。
【0020】
【発明の効果】本発明の防振装置は、防振手段に用いら
れる弾性率可変材料が、5〜150V/mmという低い
電場により弾性率を大きく低下して柔らかくできるの
で、電場変動手段を簡便な構成とすることが可能とな
る。また、電場の印加を止めると元に戻るという特性を
有する。この現象は環境条件によって左右されない。さ
らに、弾性可変材料は汎用樹脂に分散させることによ
り、樹脂の弾性率を低下させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この図は、実施例6の弾性率可変材料に印加
した電場の強さとガラス転移温度の関係を示すグラフで
ある。
フロントページの続き (72)発明者 倉内 紀雄 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41 番地の1 株式会社豊田中央研究所内 (56)参考文献 特開 平1−173506(JP,A) 特開 昭63−264642(JP,A) 特開 昭62−220517(JP,A) 特開 平2−36254(JP,A) 特開 平4−266970(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 1/00 - 101/16 C08K 3/00 - 13/08 F16F 7/00 - 7/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数4〜12のアルキル側鎖を1〜3
    もつチオフェン分子またはピロール分子を構成単位
    とする重合体と、 該重合体に対して0.5〜20重量%のハロゲン、プロ
    トン酸及び遷移金属ハロゲン化物から選ばれる少なくと
    も1種の添加物と をもつ 弾性率可変材料をもつ防振手段と、 該防振手段に印加する電場を変動させる電場変動手段
    と、を有する防振装置。
  2. 【請求項2】 前記重合体は、ベンゼン分子、チオフェ
    ン分子、ピロール分子、セレノフェン分子、テルロフェ
    ン分子、フラン分子及びビニル基のいずれかをもつコモ
    ノマーが共重合されている請求項1に記載の防振装置。
  3. 【請求項3】 前記重合体は、ゴムまたは樹脂に分散さ
    れていることを特徴とする請求項1又は2に記載の防振
    装置。
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