JP3353127B2 - テレビカメラ用レンズの光量制御装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、テレビカメラ用レンズ
の光量制御装置に関する。

【０００２】

【従来技術およびその問題点】従来、テレビカメラ用レ
ンズでレンズ外部からの絞り位置制御電圧によって絞り
を制御するレンズは、内蔵の絞り制御回路の電源とし
て、テレビカメラの電源を利用するか、あるいは外部か
ら電源供給用のコードの芯線を引き回して供給を受けて
いた。

【０００３】ＤＣモータ式絞り制御機構であれば、外部
コントローラからの電源供給によって絞り制御が可能で
ある。一方、サーボメータ式絞り機構は、耐久性、応答
性に優れるが、絞り制御回路を必要とするので、その電
源をテレビカメラから２芯のコードで受け、さらに位置
制御用の電圧を別の２芯コードを介して外部コントロー
ラ等から受けるか、外部コントローラ等により電源およ
び位置制御電圧の両方を受けていた。これらの場合は、
少なくとも３芯のコードが必要であった。

【０００４】

【発明の目的】本発明は、より少ない芯数のコードで駆
動および制御ができるテレビカメラ用レンズの光量制御
装置を提供すること、を目的とする。

【０００５】

【発明の概要】この目的を達成する本発明は、テレビカ
メラ用レンズに内蔵された絞り制御装置と、該絞り制御
装置をテレビカメラ用レンズの外部から制御する外部コ
ントローラとを備え、前記外部コントローラは、絞り制
御装置の電源電圧および該絞り制御装置が絞り位置を制
御する位置制御電圧との和に相当する電圧を位置制御・
駆動電圧として同一の芯線を介して前記絞り制御装置に
供給し、前記絞り制御装置は、前記位置制御・駆動電圧
を入力して、所定の電源電圧を前記絞り制御装置の駆動
電圧として出力する安定化回路と、所定の位置制御電圧
を前記絞り制御装置の制御電圧として出力する位置電圧
変換回路と、に特徴を有する。

【０００６】

【実施例】以下図示実施例に基づいて本発明を説明す
る。図１は、本発明を適用したテレビカメラ用のサーボ
メータ式絞り装置の回路構成の一実施例である。絞りを
遠隔操作する外部コントローラ５１は、光量制御装置１
１の電源となる電源電圧および絞り位置制御電圧を兼ね
た位置制御・駆動電圧を、２本の芯線によって光量制御
装置１１に供給する。光量制御装置１１は、位置制御・
駆動電圧から、位置制御電圧および電源電圧を使い分け
て動作することに特徴を有する。

【０００７】外部コントローラ５１から出力された位置
制御・駆動電圧Ｖadは、二本の芯線を介して、電圧安定
化回路Ｉの入力端子（ＩＮおよびＧＮＤ）に入力され
る。位置制御・駆動電圧Ｖadは、光量制御装置１１が動
作する電源電圧と、位置制御電圧の和に相当する電圧に
設定されている。電圧安定化回路Ｉは、固定出力レギュ
レータ２１によって、位置制御・駆動電圧Ｖadに基づい
て所定の電源電圧Ｖ21を出力する。

【０００８】電源電圧Ｖ21は、位置電圧変換回路II、ホ
ール素子用電源III 、位置電圧増幅回路IV、および基準
電圧回路VIに供給される。基準電圧回路VIは、電源電圧
Ｖ21を抵抗Ｒ16、Ｒ17で降下し、電源電圧Ｖ21で作動す
る演算増幅器２９の非反転入力端子に入力し、非反転増
幅して基準電圧Ｖccを出力する。基準電圧Ｖccは、コン
デンサＣ4 で平滑化され、位置電圧変換回路IIにおいて
は抵抗Ｒ5 を介して演算増幅器２３の非反転入力端子
に、サーボメータ駆動回路Ｖにおいては抵抗Ｒ15を介し
て演算増幅器２７の非反転入力端子に入力される。

【０００９】位置制御・駆動電圧Ｖadはまた、電圧安定
化回路Ｉをスルーして、位置電圧変換回路IIに入力され
る。位置電圧変換回路IIに入力された位置制御・駆動電
圧Ｖadは、抵抗Ｒ1 および抵抗Ｒ2 によって、動作電圧
Ｖddに相当する電圧分アッテネートされ、位置制御電圧
Ｖacに相当する電圧が、抵抗Ｒ3 を介して演算増幅器２
３の反転入力端子に入力される。一方、演算増幅器２３
の非反転入力端子には、基準電圧Ｖccが抵抗Ｒ５を介し
て入力されているので、演算増幅器２３は、基準電圧Ｖ
ccと位置制御電圧Ｖacとの差電圧を反転増幅して、位置
制御電圧Ｖ23を出力する。

【００１０】演算増幅器２３から出力された位置制御電
圧Ｖ23は、サーボメータ駆動回路Ｖにおいて、抵抗Ｒ13
を介して演算増幅器２７の反転入力端子に入力される。
演算増幅器２７は、非反転入力端子と出力端子との間に
コンデンサＣ3 および抵抗Ｒ14が接続された積分回路で
ある。一方、演算増幅器２７の非反転入力端子には、サ
ーボメータVII の速度検出用ジェネレータコイル３３の
出力端子が接続されていて、演算増幅器２７は、速度検
出用ジェネレータコイル３３からサーボメータ３１の動
作を抑制する帰還信号を得ている。

【００１１】サーボメータVII は、絞りを開閉駆動する
サーボメータ３１と、サーボメータ３１の動作を検出す
る速度検出用ジェネレータコイル３３と、絞りの開閉位
置を検出する位置検出用ホール素子３５を備えている。
速度検出用ジェネレータコイル３３は、サーボメータ３
１の動作速度に応じた電圧を発生し、サーボメータ駆動
回路Ｖに出力する。

【００１２】サーボメータ駆動回路Ｖにおいて、速度検
出用ジェネレータ３３が発生した速度検出電圧は、抵抗
Ｒ12を介して演算増幅器２７の反転入力端子に印加さ
れ、直接演算増幅器２７の非反転入力端子には、位置制
御電圧Ｖ23が抵抗Ｒ13を介して入力され、さらに反転入
力端子には、演算増幅器２３の速度検出電圧が入力さ
れ、演算増幅器２７の出力が、並列抵抗Ｒ14およびコン
デンサＣ3 によって積分されている。

【００１３】絞りの開閉位置を検出する位置検出用ホー
ル素子３５は、出力電圧安定化回路Ｉから、抵抗Ｒ7 、
Ｒ6 を介して動作電圧の供給を受けて動作し、絞りの開
閉位置に応じた位置検出電圧を、検出位置電圧増幅回路
IVに出力する。

【００１４】位置電圧増幅回路IVにおいて位置検出電圧
は、演算増幅器２５の反転入力端子には抵抗Ｒ10を介し
て、非反転入力端子に直接入力され、これらの差電圧が
増幅され、サーボメータ駆動回路Ｖに出力される。演算
増幅器２５の非反転入力端子と出力端子との間には、増
幅率を可変にする可変抵抗ＶＲ2 が接続され、非反転入
力端子には、位置入力調整手段として、電源電圧Ｖ21と
ＧＮＤとを接続する抵抗Ｒ8 、可変抵抗ＶＲ1 および抵
抗Ｒ9 の可変抵抗ＶＲ1 が接続されている。

【００１５】次に、図示実施例の光量制御装置の動作に
ついて説明する。この実施例では、電源電圧Ｖ21を５ボ
ルト、位置制御・駆動電圧Ｖadを７〜10ボルト、基準電
圧Ｖccを2.5 ボルトとする。コントローラ５１から出力
された位置制御・駆動電圧Ｖadは、２本の芯線５２、５
３を介して光量制御装置１１の入力端子１２、１３に入
力される。電圧安定化回路Ｉは、電源電圧Ｖ21（５ボル
ト）を、位置電圧変換回路II、ホール素子電源III 、位
置電圧増幅回路IV、および基準電圧回路VIに供給する。
基準電圧回路VIは、基準電圧Ｖcc（2.5 ボルト）を位置
電圧変換回路IIおよびサーボメータ駆動回路Ｖに供給す
る。

【００１６】一方、位置制御・駆動電圧Ｖadを兼ねた絞
り制御電圧は、位置電圧変換回路IIにおいて抵抗Ｒ1 、
Ｒ2 によって絞り制御電圧Ｖac（２〜３ボルト）に減衰
され、演算増幅器２３で基準電圧Ｖccに対し、開放から
最小絞りに相当する範囲（±１ボルト）で反転増幅さ
れ、位置制御電圧Ｖ23としてサーボメータ駆動回路Ｖに
出力される。

【００１７】位置電圧増幅回路IVでは、ホール素子３５
が検出した絞り位置検出電圧を、基準電圧Ｖcc（2.5 ボ
ルト）に対して、±１ボルトの電圧に反転増幅して位置
電圧Ｖ25としてサーボメータ駆動回路Ｖに出力する。

【００１８】サーボメータ駆動回路Ｖでは、位置電圧Ｖ
25および位置制御電圧Ｖ23の差を、基準電圧Ｖccに基づ
いて反転増幅し、サーボメータ３１を駆動する電圧Ｖ27
を出力する。この実施例では、演算増幅器２５の出力と
演算増幅器２７の反転入力との間に挿入された抵抗Ｒ12
と、演算増幅器２３の出力と演算増幅器２７の反転入力
との間に接続された抵抗Ｒ13とを同一の値とし、演算増
幅器２７の上記２つの入力に対する増幅率を同一にすれ
ば、位置電圧変換回路IIから出力される位置制御電圧Ｖ
23と位置電圧増幅回路IVから出力される位置電圧Ｖ25が
等しいときに釣り合うサーボ回路を構成する。

【００１９】演算増幅器２７から出力された電圧Ｖ27に
よって、サーボメータ３１が起動し、絞りが開閉駆動さ
れる。絞りの開閉動作に連動して速度検出用ジェネレー
タコイル３３が発生する制御電圧によって、電圧Ｖ27が
変動し、サーボメータ３１の駆動速度が抑制される。さ
らに、絞りの開閉位置に応じた電圧をホール素子３５が
発生し、先に述べたように、位置電圧Ｖ25が位置制御電
圧Ｖ23と等しくなった状態で、演算増幅器２７の出力が
サーボメータ３１のクローズバネのトルクとバランスし
た電圧になり、サーボメータ３１が停止して、その開状
態に絞りが保持される。

【００２０】以上のように本実施例では、光量調整装置
１１の駆動電圧および絞り制御電圧を同一の芯線５２、
５３で供給できるので、配線、配線の接続などが容易に
なった。

【００２１】

【発明の効果】以上の説明から明らかな通り本発明は、
テレビカメラ用レンズに内蔵された、絞り位置を検出す
る検出手段を備えたサーボメータ式の絞り制御装置を、
外部コントローラから位置制御電圧を与えて制御する光
量制御装置において、外部コントローラから、位置制御
電圧および光量制御回路の駆動電圧とを加算した位置制
御・駆動電圧を同一芯線で供給して、絞り制御装置を駆
動し、制御するので、芯線の数が減少し、配線、接続な
どが非常に容易になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のテレビカメラ用レンズの光量制御装置
の一実施例の主要回路構成を示す図である。

【符号の説明】

１１ 光量制御装置 １２ 入力端子（ＩＮ） １３ 入力端子（ＧＮＤ） ２３ 演算増幅器 ２５ 演算増幅器 ２７ 演算増幅器 ２９ 演算増幅器 ３１ サーボメータ ３３ 速度検出用ジェネレータコイル ３５ 位置検出用ホール素子 ５１ 外部コントローラ ５２ 芯線 ５３ 芯線

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) H04N 5/222 - 5/257 G03B 9/00 - 9/07 G03B 7/00 - 7/28

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 テレビカメラ用レンズに内蔵された、絞
   り位置を検出する検出手段を有するサーボメータ式の絞
   り制御装置と、該絞り制御装置をテレビカメラ用レンズ
   の外部から位置制御信号を与えて制御する外部コントロ
   ーラとを備え、 前記外部コントローラは、絞り制御装置の電源電圧およ
   び該絞り制御装置が絞り位置を制御する位置制御電圧と
   の和に相当する電圧を位置制御・駆動電圧として同一の
   芯線を介して前記絞り制御装置に供給し、 前記絞り制御装置は、前記位置制御・駆動電圧を入力
   し、前記絞り制御装置の駆動電圧として所定の電源電圧
   を出力する安定化回路と、前記絞り制御装置の位置制御
   信号として所定の位置制御電圧を出力する位置電圧変換
   回路と 、を備えたことを特徴とするテレビカメラ用レン
   ズの光量制御装置。
2. 【請求項２】 請求項１記載のテレビカメラ用レンズの
   光量制御装置において、前記位置電圧変換回路は、前記
   位置制御・駆動電圧を電源電圧に相当する電圧分アッテ
   ネートして位置制御電圧を出力するテレビカメラ用レン
   ズの光量制御装置。