JP3352948B2 - 研削切粉の飛散阻止装置 - Google Patents
研削切粉の飛散阻止装置Info
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Description
止装置に関し、詳しくは、鋼片等の被削物を研削すると
きに発生する研削切粉の処理を容易にする技術に関す
る。
研削)をするときに、研削面と研削砥石との間から研削
切粉(火花)が多量に放出されるので、研削方向の延長
線上に当板(遮蔽部材)を置いて、研削切粉がそれ以上
遠くへ飛散しないようにしている。
来の当板では、研削砥石が直進している間は研削切粉が
ほぼ同じ位置に当たっているため、集中して当たる部分
が荒れ易く、当板の寿命の低下を来すので早期の補修が
必要になっている。また、研削切粉が集中して当たる
と、溶着して大きな塊に成長してしまうのでその後の処
理が困難になる。
ので、当板の寿命を長くすることを目的とする。
な研削切粉の飛散阻止装置を創作した。すなわち、第1
の発明は、被削物から放出される研削切粉の飛散を阻止
する装置であって、研削切粉の飛散軌跡を遮る範囲に遮
蔽部材が位置しており、研削時に前記遮蔽部材が駆動装
置に駆動されて前記範囲内において移動する構成とした
ものである。
された遮蔽部材が、研削時に、研削切粉の飛散軌跡を遮
る範囲内で位置を変えることで、遮蔽部材の同じ部位に
研削切粉が集中して当たるのを避けることができる。
装置において、前記駆動装置は、吊り下げ手段にて吊り
下げられた前記遮蔽部材を研削切粉の飛散軌跡に対して
略直角方向に揺動させるように構成されていることを特
徴としている。
吊り下げられた遮蔽部材を揺動させるようにしたから可
動部分が比較的シンプルに構成できる。また、遮蔽部材
は研削切粉の飛散軌跡に対して略直角方向に揺動するか
ら、研削切粉が付着あるいは溶着し難い。
において、前記遮蔽部材は、被削物から放出される研削
切粉を下向きにはね返すように前傾して設けられている
ことを特徴とする。
にはね返して落とすことで研削切粉を回収し易くすると
ともに、研削切粉を遮蔽部材に斜めに当てて付着あるい
は溶着し難くしている。
記載の研削切粉の飛散阻止装置において、前記遮蔽部材
は、内部に液体を通して表面を冷却するように形成され
たウォータジャケットであることを特徴とする。
液体を通して冷却することにより、研削切粉の溶着防止
機能が一層高められる。
に基づいて説明する。図1は製鉄所の研削ラインに設置
された研削装置の正面図、図2は研削装置の平面図であ
る。両図に部分的に示されている研削ラインは、搬入し
たワーク(具体的には、スラブ、ブルーム、ビレット等
の鋼片であり、被削物ともいう。)Wを載せる研削台1
と、研削切粉を搬出するのに利用するピット2と、研削
台1及びピット2を挟むように敷設された2本のレール
3a,3bを有しており、研削機本体(次述する)を備
えた台車10が研削台1とピット2を跨ぐような姿勢で
レールに沿って前後方向(図2における上下方向)に走
行するできるようになっている。
3b上を転動する4個の車輪21とこの車輪21を駆動
する駆動モータ22とが取り付けられており、脚部20
によって略水平に支持されたデッキ30の上に駆動モー
タ22その他を制御する制御盤31と運転室32が設け
られている。図中の23は、片方のレール3bを左右か
ら挟むガイドローラであり、33は作業員がデッキ30
に昇るための階段である。なお、このデッキ30から突
き出したブラケット34がケーブルベヤ35の上端を支
持しており、ケーブルベヤ35に収容された電源ケーブ
ルを介して外部から制御盤31に対して給電できるよう
になっている。
25a,25bが取り付けてあり、レールビーム25
a,25bの上にレール3a,3bと直角方向に横レー
ル26a,26bが敷設され、横レール26a,26b
にはキャリッジ40が横方向(図1及び図2における左
右方向)に横行可能に装備されている。このキャリッジ
40は、横レール26aあるいは26b上を転動する車
輪41と、その横レール26bを左右から挟むガイドロ
ーラ42と、片方のレールビーム25bの側面に形成さ
れたラック25cに歯合するピニオン43と、ピニオン
43を駆動する駆動モータ44とを備え、さらに、次述
する研削機本体50を支持するフレーム45が垂設され
ている。
46を介してフレーム45に水平軸回りに回動可能な状
態に取り付けられ、主軸52に装着された研削砥石Dを
駆動モータ53にて回転駆動し、油圧シリンダ54にて
主軸52と共に研削砥石Dを押下する構成である。な
お、駆動モータ53の接続ケーブルと油圧シリンダ54
の接続ホースは、キャリッジ40のブラケット47に一
端が支持されたケーブルベヤ48を経由してデッキ30
上に導かれており、デッキ30上で、接続ケーブルは制
御盤31に接続され、接続ホースは油圧ユニット37に
接続されている。
天井部材27が設けてあり、常に、キャリッジ40以外
の部分の上方が塞がれている。レールビーム25a,2
5bの下側には脚部20同士を接続するように側板28
が設けてあり、研削機本体50がワークWを研削する研
削スペースの四周が囲われている。この研削スペースに
おいて、研削台1を挟んで研削機本体50とは反対側
(図1及び図2の左端側)に、詳しくは次述する飛散阻
止装置60が設けられている。なお、研削スペース内に
発生した塵埃はデッキ30上の集塵機38にて集塵す
る。
である。飛散阻止装置60は、図1〜図3に示すよう
に、吊り下げ手段にて吊り下げられた遮蔽部材70を冷
却手段にて冷却しつつ、駆動装置80によって揺動させ
る概略構成である。以下、順に説明する。吊り下げ手段
は、本例の場合、レールビーム25a,25b若しくは
天井部材27に一端が固定された4本のチェーン61で
あり、遮蔽部材70を所定の位置(具体的には研削方向
の延長線上で、研削切粉の飛散軌跡を略直角に遮る位
置)に揺動可能に支持するものである。なお、チェーン
のほかに、ワイヤやロッド等の適宜な吊下部材を使用し
ても良い。
側面図、図6は図4のVI−VI線断面を拡大して示す
図、図7は図4のVII−VII線断面を拡大して示す
図である。遮蔽部材70は、図4〜図7に示すように、
平面形状が矩形の鋼板製の遮蔽板71と、補強桟72
と、横側板73と、縦側板74と、背板75とを溶接し
て内部を5段に区分した箱状に形成したものである。各
補強桟72には左右いずれか一方に連通口72aが設け
られており、連通口72aが各段において左右に互い違
いに位置を変えるように設定されている。さらに、遮蔽
部材70は、下コーナー部に冷却水入口となるソケット
76aが設けられ、上コーナー部には背板75の左上位
置に冷却水出口となるソケット76bが設けられ、吊具
(例えばアイボルト)用の座77が四隅に取り付けら
れ、連結部材78が突設されている。そして、図3参
照、ソケット76aには給水ホース77aが接続され、
ソケット76bには排水パイプ76cを介して排水ホー
ス77bが接続され、これらのホース77a及び77b
はケーブルベヤ35を経由して工場設備の給排水管に接
続されている。すなわち、遮蔽部材70は、内部に冷却
水を通すウォータジャケットとして構成され、かつ、研
削砥石Dに向かって前傾する姿勢に吊り下げられてい
る。
動装置80は、台車10の側板28と遮蔽部材70との
間に介装した油圧シリンダ81によって、遮蔽部材70
を揺動させるものである。側板28に設けられた取付座
28aに油圧シリンダ81の本体側がピン結合される一
方、油圧シリンダ81のロッドの先端が遮蔽部材70の
連結部材78にピン結合されている。この油圧シリンダ
81は、前述の油圧ユニット37に接続されていて、所
定のタイミングでロッドを伸縮させることによって遮蔽
部材70を左右に繰り返し揺動させるようになってい
る。この駆動装置80は、油圧シリンダ81を主体とす
る簡素な構成であるから、粉塵が浮遊するような比較的
環境の悪い場所でも故障し難いという特長がある。
ード90が配設されており、この集塵フード90が、遮
蔽部材70に当たって落下する研削切粉を集めてピット
2内の振動コンベヤ91に落とし込むようになってい
る。
に説明する。ワークWが研削ラインに運び込まれて研削
台1の上に載置され、研削条件に適合する研削砥石Dが
研削機本体50の主軸52に装着されているものとす
る。運転室32内の作業員は台車10を走行させ、キャ
リッジ40を横行させ、さらに主軸52を位置変位させ
てワークWの研削開始位置に研削砥石Dを位置決めす
る。一方、遮蔽部材70に対し冷却水を供給するととも
に、油圧シリンダ81を作動させて遮蔽部材70を揺動
させる。こうして準備が整ったらワークWの研削を開始
し、台車10を走行させるとともにキャリッジ40を横
行させる。その際、研削砥石Dの送りや研削パスの設定
は手動にて行うこともできるが、通常は、ワークWの形
状や加工条件に合わせて自動運転がなされる。
削面から放出される研削切粉及び砥粒は遮蔽部材70に
突き当たる。このとき、遮蔽部材70は冷却水により冷
却されつつ研削切粉等の飛散軌跡に対し略直角方向(左
右方向)に揺動している。したがって、研削切粉が一箇
所に集中して当たることがなく分散した状態になり衝突
の密度が低い分、遮蔽板71の表面が荒れ難くなるとと
もに冷却効率も良い。この揺動は、研削切粉を払い落と
すような動作でもあるので、衝突する研削切粉が付着あ
るいは溶着し難い。しかも、ワークWと研削砥石Dの間
から放出される研削切粉等を水平より下向きにはね返し
て集塵フード90から振動コンベヤ91内に落とし込ん
でいるので、回収効率が良い。このように、研削切粉が
遮蔽板71に溶着して大きな塊に成長するのが妨げられ
るので遮蔽板71の寿命が長くなるとともに、従来のよ
うに大きな塊が集塵フード90内に落下して溶着した
り、振動コンベヤ91のトラフを傷めるのが防がれる。
したがって、装置のメンテナンスが容易になり、耐久性
が向上し、研削切粉の後処理も容易になる。
動装置80は、油圧シリンダ81を主体にして可動部分
がシンプルに構成されているので、粉塵が浮遊するよう
な比較的環境の悪い場所でも故障し難い。
蔽部材70を左右に揺動させているが、遮蔽部材70の
移動はこの例に限定されるものではなく、直線運動や回
転運動によって適宜にその位置を変位させるようにして
も良い。さらには、変位量が比較的小さい振動であって
も良く、移動と振動を伴う動きにしても良い。また、駆
動装置は油圧シリンダに限るものではなく、電動アクチ
ュエータやモータを利用することができるし、バイブレ
ータその他の適宜な加振手段を使用しても構わない。こ
の他、当業者の知識に基づき、種々の変更を加えた態様
で本発明を実施し得ることは勿論である。
れば、遮蔽部材の表面が荒れ難く寿命が長くなる。ま
た、研削切粉が遮蔽部材に溶着して大きな塊に成長する
のが妨げられるので、装置のメンテナンス及びその後の
研削切粉の処理が容易になるという効果がある。
る。
である。
Claims (3)
- 【請求項1】 被削物から放出される研削切粉の飛散を
阻止する研削切粉の飛散阻止装置であって、吊り下げ手段にて吊り下げられ研削切粉の飛散軌跡を遮
る範囲に位置する遮蔽部材と、この遮蔽部材を研削切粉
の飛散軌跡に対して略直角方向に揺動させる駆動装置と
を有することを特徴とする 研削切粉の飛散阻止装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の研削切粉の飛散阻止装
置において、前記遮蔽部材は、被削物から放出される研
削切粉を下向きにはね返すように前傾して設けられてい
る研削切粉の飛散阻止装置。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の研削切粉の飛
散阻止装置において、前記遮蔽部材は、内部に液体を通
して表面を冷却するように形成されたウォータジャケッ
トである研削切粉の飛散阻止装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18629398A JP3352948B2 (ja) | 1998-07-01 | 1998-07-01 | 研削切粉の飛散阻止装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18629398A JP3352948B2 (ja) | 1998-07-01 | 1998-07-01 | 研削切粉の飛散阻止装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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JP3352948B2 true JP3352948B2 (ja) | 2002-12-03 |
Family
ID=16185788
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18629398A Expired - Fee Related JP3352948B2 (ja) | 1998-07-01 | 1998-07-01 | 研削切粉の飛散阻止装置 |
Country Status (1)
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KR101316757B1 (ko) | 2011-11-02 | 2013-10-10 | 주식회사 포스코 | 그라인딩 머신용 칩 차단 장치 및 이를 구비하는 그라인딩 머신 |
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-
1998
- 1998-07-01 JP JP18629398A patent/JP3352948B2/ja not_active Expired - Fee Related
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