JP3352619B2 - 距離測定用ic - Google Patents

距離測定用ic

Info

Publication number
JP3352619B2
JP3352619B2 JP00485298A JP485298A JP3352619B2 JP 3352619 B2 JP3352619 B2 JP 3352619B2 JP 00485298 A JP00485298 A JP 00485298A JP 485298 A JP485298 A JP 485298A JP 3352619 B2 JP3352619 B2 JP 3352619B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
planar inductor
distributed
distance
dimensionally
distance measuring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP00485298A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11201708A (ja
Inventor
則男 赤松
秀司 金岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan System Devolpment Co Ltd
Original Assignee
Japan System Devolpment Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan System Devolpment Co Ltd filed Critical Japan System Devolpment Co Ltd
Priority to JP00485298A priority Critical patent/JP3352619B2/ja
Priority to US09/023,771 priority patent/US5949293A/en
Priority to KR10-1998-0004560A priority patent/KR100518896B1/ko
Priority to DE19806290A priority patent/DE19806290C2/de
Priority to CN 98115947 priority patent/CN1271496C/zh
Publication of JPH11201708A publication Critical patent/JPH11201708A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3352619B2 publication Critical patent/JP3352619B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属等の導電性物
質に対する位置を検出する距離測定用のIC(Integrat
ed Circuit)に関する。導電性物質に対する位置を検出
する技術は、多くの産業機械に用いられている。従っ
て、本発明の距離測定用ICは産業全体で広く利用され
る技術である。本発明の距離測定用ICを用いてロボッ
ト・アームの位置を計測すると、高精度にアームを制御
することが可能になる。従って、ロボットを用いる全て
の製造工程において、本発明の距離測定用ICを適用す
る事が可能である。さらに、本発明の距離測定用ICを
位置検出器の内部に格納すると、高精度に圧力を検出す
ることも実現できる。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子回路は集中回路と分布回路
に分けられる。集中回路は常微分方程式で記述され、分
布回路は偏微分方程式で記述される。従って、集中回路
と分布回路の数学的な(mathematical)取扱いは全く異な
る。従来の距離測定装置のほとんど全ては集中回路であ
る。本発明の距離測定用ICは、分布回路を利用する。
【0003】集中回路であるならば、回路のインダクタ
ンス、キャパシタンスおよび抵抗は一定であり、周波数
などが変化してもそれらの値は変化しない。ところが、
分布回路においては、周波数が高くなると、キャパシタ
ンスが等価的に変化する場合や、インダクタンスが等価
的に変化する場合がある。本発明は、分布回路の回路パ
ラメータの変化を利用した距離測定用ICである。本発
明者は、本発明の距離測定用IC以外に、分布回路を利
用した距離測定装置を見いだしていない。
【0004】距離を測定するための距離測定装置は、光
学的デバイスを利用する方式と電気磁気的デバイスを利
用する方式がある。本発明に最も近い従来の距離測定装
置は、電気磁気的に位置を検出する方法である。電気磁
気的に位置を検出するには、電磁誘導を用いる方法と静
電結合を用いる方法がある。それらは集中回路で構成さ
れる。本発明の距離測定用ICは分布回路を応用する。
従って、本発明の距離測定用ICは本質的に従来の方法
と異なる。従来の距離測定装置を以下に示す。
【0005】従来の電気磁気的な距離測定装置は、3次
元状に線を巻いたインダクタを用いる。通常では、フェ
ライトなどの磁性物質の周りに銅線を巻いてインダクタ
を構成する。3次元状に分布するインダクタを用いた距
離測定装置の例を図1に示す。磁性材料21にコイルを
巻くことにより3次元状のインダクタを構成する。コイ
ルには交流の電流を流す。フェライト22が3次元状の
インダクタに接近すると、巻き線コイルに流れる電流が
変化する。この電流変化を測定することにより、フェラ
イト22と磁性材料21の距離を測定する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】巻線コイルを用いて磁
気的に距離を測定する距離測定装置には、次に記述する
欠点がある。
【0007】(1)コイルに電流を流して磁束をつくる
ために、消費電力が多くなり、電源装置が大きくなる。 (2)コイルに流れる電流が多いので、発熱量も多くな
る。 (3)磁束が周辺に漏れて、ノイズが発生する。 (4)導線をコイル状に巻く工程が必要となり、コスト
が高くなる。 (5)導線をコイル状に巻くので、小型化ができない。 (6)フェライトなどの磁性物質を使用して磁気回路を
構成するので、測定精度を向上させることができない。 (7)利用できる周波数が低いので、高速の測定にも適
さない。
【0008】本発明の距離測定用ICでは、2次元状に
分布する平面状インダクタに周期的に変化する交流電流
を流す。一般的に、2次元状に分布する平面状インダク
タには、メアンダ型とスパイラル型がある。図2は、絶
縁物質3の表面上にメアンダ型の2次元状に分布する平
面状インダクタ1を配置する例を示す。2次元状に分布
する平面状インダクタ1は、銅などの導電物質を用いて
作られる。絶縁物質3は通常、紙・フェノール、ガラス
・エポキシなどのプリント基板材料で作られる。
【0009】図3には、絶縁物質3の表面上にスパイラ
ル型の2次元状に分布する平面状インダクタ1を配置す
る例を示す。本発明の距離測定用ICに用いられる平面
状インダクタには、非常に高い周波数の電流が流れる。
通常は、30MHzから1,000MHzの高周波を用
いる。周波数が非常に高くなると、導体に流れる電流は
導体の表面に流れて、内部には流れない。この現象を表
皮効果(skin effect)と言う。高速に距離を測定するに
は、高い周波数を用いるので、表皮効果によって、平面
状インダクタの表面付近に発生する現象のみが利用可能
である。以下には、2次元状に分布する平面状インダク
タの表面に導電性物質が接近する場合と、3次元状に分
布するインダクタの表面に導電性物質が接近する場合を
比較する。
【0010】3次元状に分布するインダクタの全ての表
面に導電性物質を接近させる方法を用いて距離を測定す
る装置は、極めて複雑な構造になる。従って、3次元状
に分布するインダクタにおいては、6個の表面の中で利
用可能な表面は1面だけであり、他の表面にあるインダ
クタのインダクタンスを変化させることはできない。し
かし、2次元状に分布する平面状インダクタの表面に導
電性物質を接近させることは、簡単な構造を用いて実現
される。導電性物質と平面状インダクタの距離が減少す
ると、両者は静電気的に結合する。3次元状に分布する
インダクタの表面に発生する静電気的結合の全てを有効
に利用することはできない。しかし、2次元状に分布す
る平面状インダクタの表面に発生する静電気的結合の全
てを有効に利用することは可能である。電気磁気的に誘
導された電流の打ち消し作用により、インダクタのイン
ダクタンスが低下する。3次元状に分布するインダクタ
のインダクタンスの変化率は、2次元状に分布する平面
状インダクタのインダクタンスのそれよりも低い。故
に、2次元状に分布する平面状インダクタを用いて距離
を測定すると、3次元状に分布するインダクタを用いる
よりも良好な感度が得られる。結論として、測定時間を
短くするためには、高い周波数の電流を2次元状に分布
する平面状インダクタに流し、その表面に発生する静電
気的な誘導を有効に利用することによって、高感度の距
離測定用ICが実現される。
【0011】光学的デバイスを利用する方式として、レ
ーザなどを用いて光学的に位置を検出する方法もある
が、本発明は電気磁気的に距離を測定する装置であり、
光学的な技術を用いていない。光学的デバイスを利用す
る距離測定装置は次に記述する欠点がある。
【0012】(1)発光素子と受光素子を必要とするの
で、消費電力が多くなる。 (2)発光素子と受光素子を必要とするので、構造が複
雑になり、小型の装置を製作することが困難である。 (3)安価なシリコンを用いて発光素子と受光素子を製
作することができないので、価格が高くなる。 (4)発光素子から出た光線を受光素子に完全に当てる
必要があるので、調整が難しい。
【0013】3次元状に分布するインダクタを用いる距
離測定装置においては、インダクタに流れる電流により
発生する磁力線を利用する。3次元状に分布するインダ
クタに導電性物質が接近すると、発生した磁力線が導電
性物質を貫いて電磁誘導現象により、導電性物質に渦電
流が流れる。この現象により、3次元状に分布するイン
ダクタと導電性物質は電気磁気的に結合する。電気磁気
的な結合の強さは、3次元状に分布するインダクタと導
電性物質の距離に反比例する。発生した電磁結合の強さ
は、インダクタに流れる電流を検出することにより測定
される。従って、インダクタに流れる電流の測定結果か
ら、3次元状に分布するインダクタと導電性物質の間の
距離を測定する。故に、3次元状に分布するインダクタ
が距離測定用ICとして利用できるのは、発生する磁力
線である。結果的には、3次元状に分布するインダクタ
を用いると、距離測定装置として利用できるのは磁力線
が向かう1個の平面であり、他の平面を利用することは
できない。従って、距離測定装置の感度を増加するに
は、強い磁力線を発生させるために大きい電流が必要で
ある。ところが、大きな電流を流すと、消費電力が多く
なる。消費電力が多くなると、以下に記述する欠点があ
る。
【0014】(1)電源を大きくする必要がある。 (2)消費電力が多くなると、発熱量も多くなるので、
温度が高くなり、周辺にある電子回路が正常に働かない
場合がある。 (3)強い磁力線を利用すると、周辺にノイズを発生し
て周辺機器に悪い影響を与える。
【0015】以上の考察により、高精度の距離測定装置
を作るには、インダクタに流す電流を少なくして、感度
を上げる必要がある。このためには電流を多く必要とす
る電磁結合を用いるよりも、静電結合を用いる方が電流
が少ないので、性能が良好になる。すなわち、距離を測
定するインダクタと導電性物質を静電的に結合する。静
電結合を最大にするために、距離を測定するためのイン
ダクタを2次元状の構造にする。2次元状に分布する平
面状インダクタに導電性物質を接近させると、静電結合
が最大になるので、距離を測定する平面状インダクタの
感度が増加し、消費電力が最小になる。2次元状に分布
する平面状インダクタと導電性物質が静電的に結合する
と、2次元状に分布する平面状インダクタの導体部と導
電性物質は等価的にキャパシタとなる。すなわち、2次
元状に分布する平面状インダクタの導体部は分布キャパ
シタの一方の電極となり、他方の電極は導電性物質にな
る。一般的に、回路に流れる電流の周波数が高くなる
と、キャパシタに流れる電流は増加するが、平面状イン
ダクタに流れる電流は減少する。2次元状に分布する平
面状インダクタと導電性物質の距離が短くなると、分布
キャパシタの容量は増加するので、2次元状に分布する
平面状インダクタのインダクタンスが等価的に減少す
る。すなわち、インダクタンスが減少するので、発振器
に流れる電流の周波数は増加する。故に、周波数の変化
を検出すれば、2次元状に分布する平面状インダクタと
導電性物質の距離の変化を測定することが可能になる。
【0016】距離を測定する装置はロボットや機械装置
に内装して多く使用される。以下には、距離測定装置が
具備すべき条件を記述する。 (1)構造が簡単であること。 (2)安価であること。 (3)取付スペースが限定されているので、小型で軽量
であること。 (4)測定感度が良好であること。 (5)高速に測定することが可能であること。 (6)集積回路化が可能であること。 (7)距離測定用ICから発生するノイズが少ないこ
と。 (8)消費電力が少ないこと。 本発明は、以上の条件を満たす距離測定用ICを実現す
ることを目的として開発されたものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の距離測定用IC
は、前述の目的を達成するために下記の構成を備える。
距離測定用ICは、パッケージに内蔵している発振器9
と、この発振器9を内蔵しているパッケージに配設され
ると共に、発振器9に接続されて発振器9の発振周波数
を特定する平面状インダクタ1とを備える。ICのパッ
ケージ表面に導電性物質10が接近すると、平面状イン
ダクタ1によって、発振器9の発振周波数が変化する。
発振周波数を検出して、導電性物質10の接近距離を検
出することができる。導電性物質10は、主として金属
であるが、本発明の距離測定用ICは、金属でない導電
性物質、たとえば、導電性の液体等の接近距離を測定す
ることもできる。
【0018】本発明の距離測定用ICは、発振器9の発
振周波数を30MHz以上としている。発振周波数は、
たとえば、30〜1000MHzの範囲に設定される。
【0019】本発明の請求項3の距離測定用ICは、発
振器9を、オペアンプとキャパシタと平面状インダクタ
1とで構成している。
【0020】本発明の請求項4の距離測定用ICは、発
振器9の発振周波数を検出してデジタル信号を出力する
周波数カウンタ7をパッケージに内蔵している。
【0021】
【作用】3次元状に分布するインダクタを用いる従来の
距離測定装置と、2次元状に分布する平面状インダクタ
をICのパッケージの上面に設けている本発明の距離測
定用ICを比較すると、本発明の距離測定用ICは以下
の特徴がある。
【0022】(1)本発明の距離測定用ICに装備され
る平面状インダクタは、印刷技術を用いて製作すること
ができる。このため、安価に多量生産できる。3次元状
に分布するインダクタを製作するには、導線を巻く工程
を必要とするので、製造コストが高くなる。 (2)2次元状に分布する平面状インダクタは平面上に
あるので、小型になって、ICのパッケージの上面に薄
く配設できる。このため、距離測定用ICの全体を小さ
くできる。3次元状に分布するインダクタは小型にする
のが難しい。
【0023】(3)2次元状に分布する平面状インダク
タは平面上にあるので、静電誘導を最大限に利用するこ
とができる。従って、消費電力を小さくすることができ
る。3次元状に分布するインダクタは、静電結合を利用
することができる面積が狭いので、電磁誘導を利用す
る。従って、消費電力が大きくなる。 (4)実際には、金属などの導電性物質は産業機械に多
く用いられているので、本発明の距離測定用ICを広範
囲に適用して距離を測定することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明
の技術思想を具体化するための距離測定用ICを例示す
るものであって、本発明は距離測定用ICを下記のもの
に特定しない。
【0025】さらに、この明細書は、特許請求の範囲を
理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番
号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決す
るための手段の欄」に示される部材に付記している。た
だ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に
特定するものでは決してない。
【0026】本発明の距離測定用ICでは、平面状イン
ダクタのインダクタンスLが小さい場合でも測定感度は
良好である。小さいインダクタンスの2次元状に分布す
る平面状インダクタは、ICのパッケージの上面に配置
している。本発明の距離測定用ICの特徴の1つは、2
次元状に分布する平面状インダクタを集積回路のパッケ
ージの上部に配置することである。
【0027】図4には、集積回路2の上表面の絶縁物質
に配置された平面状インダクタ1を示す。この図の集積
回路2は、プラスティックやセラミックなどのパッケー
ジで覆われている。これらの絶縁物質の上に、2次元状
に分布する平面状インダクタ1を配置している。ICの
ピン12には、2次元状に分布する平面状インダクタ1
の端子が接続されている。本明細書において、メアンダ
型の平面状インダクタに流れる電流を説明するために、
X軸、Y軸およびZ軸を図4に示すように決める。
【0028】図5には、集積回路2の上表面に絶縁物質
3を配置し、その上に2次元状に分布する平面状インダ
クタ1を配置する距離測定用ICを示す。2次元状に分
布する平面状インダクタ1に導電性物質10が接近する
場合を示す。導電性物質10と2次元状に分布する平面
状インダクタ1の距離をdとする。導電性物質10が2
次元状に分布する平面状インダクタ1に接近すると、平
面状インダクタ1に流れる電流が変化する。この電流の
変化を発振器の周波数に変換し、周波数を計測して、導
電性物質10と2次元状に分布する平面状インダクタ1
の間の距離を測定する事が可能になる。
【0029】図6には、導電性物質10と2次元状に分
布する平面状インダクタ1の距離dが大きい場合に発生
する静電誘導を示す。図6には、Y軸方向の断面図を示
し、図6と図5は上下が逆になって示されている。図6
には、電流によって発生する磁力線を実線の矢印で、静
電誘導を破線で示している。2次元状に分布する平面状
インダクタ1に流れる電流は少ないので、発生する磁力
線は少ない。2次元状に分布する平面状インダクタ1に
電流を流すと、導電性物質10の表面に静電誘導が生じ
る。図6に示すように、距離dが大きい場合には、静電
誘導の効果が弱いので、導電性物質10と2次元状に分
布する平面状インダクタ1の間に発生する分布キャパシ
タ11のキャパシタンスの値は小さい。2次元状に分布
する平面状インダクタ1に流れる電流によって磁力線が
発生するが、距離dが大きいので、電気磁気的な結合は
弱い。
【0030】図7には、導電性物質10と2次元状に分
布する平面状インダクタ1の距離dが短い場合に発生す
る静電誘導を示す。この図においても、磁力線を実線で
示し、静電誘導を破線で示している。図7に示すよう
に、距離dが短くなると、2次元状に分布する平面状イ
ンダクタ1と導電性物質10は静電誘導的に強く結合す
る。静電誘導が強くなるので、導電性物質10と2次元
状に分布する平面状インダクタ1の間に発生する分布キ
ャパシタ11のキャパシタンスの値が大きくなる。
【0031】図8には、導電性物質10と2次元状に分
布する平面状インダクタ1の間に発生する分布キャパシ
タ11を示す。2次元状に分布する平面状インダクタ1
に電流が流れる方向をX軸とし、X軸方向への断面を図
8に示す。絶縁物質3の上には、2次元状に分布する平
面状インダクタ1があり、それには電圧が加えられてい
るので、電荷が発生している。発生した電荷をプラスと
マイナスの記号で表す。導電性物質10と2次元状に分
布する平面状インダクタ1の間の距離dが短くなると、
静電誘導の効果が強くなり、導電性物質10と2次元状
に分布する平面状インダクタ1の間に発生する分布キャ
パシタ11のキャパシタンスの値が大きくなる。従っ
て、静電誘導の効果により、導電性物質10には、2次
元状に分布する平面状インダクタ1と符号が異なる電荷
が出現する。導電性物質10の中に誘導された電荷をプ
ラスとマイナスの記号で表す。
【0032】図9には、導電性物質10と2次元状に分
布する平面状インダクタ1のX軸方向の断面を示す。絶
縁物質3の上には、2次元状に分布する平面状インダク
タ1があり、それには電流iが流れている。静電誘導の
効果により、導電性物質10には、2次元状に分布する
平面状インダクタ1と符号が異なる電荷が出現する。誘
導された電荷によって流れる電流をIで示す。電流Iが
流れる方向と電流iが流れる方向は逆向きである。距離
dが小さくなると、導電性物質10に流れる電流Iは大
きくなる。2次元状に分布する平面状インダクタ1に流
れる電流iは空間に磁力線を発生し、発生した磁力線が
電流iと電磁気的に結合することにより、自己インダク
タンスを形成する。自己インダクタンスが、2次元状に
分布する平面状インダクタ1のインダクタンスLに対応
する。
【0033】ところが一方、導電性物質10に流れる電
流Iも空間に磁力線を発生する。電流Iの方向と電流i
の方向は逆向きであるので、電流Iが発生する磁力線の
方向は、電流iが発生する磁力線の方向の逆である。従
って、電流iが発生する磁力線は、電流Iが発生する磁
力線によって打ち消されて、小さくなる。故に、導電性
物質10が2次元状に分布する平面状インダクタ1に接
近することにより、2次元状に分布する平面状インダク
タ1のインダクタンスLが等価的に減少する。
【0034】すなわち、導電性物質10と2次元状に分
布する平面状インダクタ1の間の距離dが小さくなる
と、インダクタンスLが等価的に減少する。逆に、距離
dが増加すると、インダクタンスLも等価的に増加す
る。故に、インダクタンスLの変化を発振器の周波数の
変化として測定すると、距離dの変化を計測することが
可能になる。本発明の距離測定用ICにおいては、イン
ダクタンスLが変化すると、発振器の周波数fも変化す
るので、周波数カウンタを用いて周波数fを測定するこ
とにより、2次元状に分布する平面状インダクタ1と導
電性物質10の間の距離dを計測することが可能にな
る。
【0035】一般的に、電気回路に流れる電流の周波数
が高くなると、インダクタに流れる電流が減少し、キャ
パシタに流れる電流は増加する。本発明の距離測定用I
Cには、2次元状に分布する平面状インダクタ1を用い
る。従って、導電性物質10が上記の平面状インダクタ
1に接近すると、上記の導電性物質10と上記の平面状
インダクタ1は静電気的に結合する。図8に示すよう
に、上記の平面状インダクタ1は分布キャパシタ11の
一方の電極となり、導電性物質10は分布キャパシタ1
1の他方の電極となることにより、両者は静電気的に結
合する。従って、図9に示すように、導電性物質10と
平面状インダクタ1の間の距離が短くなると、分布キャ
パシタ11のキャパシタンスが増加する。従って、回路
に流れる電流の周波数が高い場合には、分布キャパシタ
11を経由して導電性物質10に流れる電流が多くな
る。導電性物質10に流れる電流によって発生する磁束
と、平面状インダクタ1に流れる電流によって発生する
磁束が電気磁気的に結合し、互いに打ち消す。故に、2
次元状に分布する平面状インダクタ1のインダクタンス
は等価的に減少する。2次元状に分布する平面状インダ
クタ1のインダクタンスLと集中型キャパシタのキャパ
シタンスCによって決定される発振器の周波数fは次式
によって表される。 f×f×L×C=(1/2π)×(1/2π) (1) (1)式に基づくと、平面状インダクタ1のインダクタ
ンスLが減少すれば、発振器の周波数fは増加する。発
振器の周波数fは周波数カウンタを用いて測定すること
が可能である。導電性物質10が2次元状に分布する平
面状インダクタ1に接近して、両者の間の距離が減少す
ると、分布キャパシタ11のキャパシタンスが増加する
ので、導電性物質10に流れる電流が増加する。従っ
て、電磁結合の強さも増加する。それらのキャンセル効
果によって、2次元状に分布する平面状インダクタ1の
インダクタンスLが等価的に減少する。従って、発振器
の周波数fの変化を測定すると、導電性物質10と2次
元状に分布する平面状インダクタ1の間の距離の変化を
測定することができる。
【0036】図10には、集積回路2のY軸断面を示
す。集積回路2の下部にはICのピン12があり、通常
はICのピン12がプリント基板に装着される。集積回
路2の上部には、2次元状に分布する平面状インダクタ
1を配置する。2次元状に分布する平面状インダクタ1
は絶縁物質3で被覆されている。この図に示す平面状イ
ンダクタ1は絶縁物質3でコーティングされているの
で、導電性物質10が平面状インダクタ1に接近しても
導電性物質10が平面状インダクタ1に直接的に接触す
ることはない。絶縁物質3は薄いので、導電性物質10
が2次元状に分布する平面状インダクタ1に接近する
と、絶縁物質3が無い場合と殆ど同じ電気磁気的な現象
が発生する。従って、本発明においては、2次元状に分
布する平面状インダクタ1が絶縁物質3で被覆されてい
る場合も含む。
【0037】次に、導電性物質10が2次元状に分布す
る平面状インダクタ1に平行に移動する場合を考察す
る。図11に示すように、導電性物質10が2次元状に
分布する平面状インダクタ1に対してY軸方向に平行移
動すると、2次元状に分布する平面状インダクタ1と導
電性物質10が重なる面積が変化する。2次元状に分布
する平面状インダクタ1と導電性物質10が重なる領域
Sにおいては、平面状インダクタ1と導電性物質10は
静電気的に結合する。従って、重なり領域Sには分布キ
ャパシタ11が発生し、平面状インダクタ1と導電性物
質10に電流が流れて、電気磁気的に結合するので、2
次元状に分布する平面状インダクタ1のインダクタンス
Lが等価的に減少する。
【0038】従って、図12に示すように、重なり領域
Sが増加すると、(1)式に基づいて発振器の周波数f
が増加する。従って、発振器の周波数fの変化を測定す
ると、導電性物質10と2次元状に分布する平面状イン
ダクタ1の間の重なり領域Sの変化を測定することがで
きる。すなわち、発振器の周波数fの変化を測定する
と、導電性物質10と2次元状に分布する平面状インダ
クタ1の相対的な位置の変化を測定することができる。
2次元状に分布する平面状インダクタ1と導電性物質1
0の相対的な位置が変化することにより、重なり面積が
変化する場合にも、実質的にはインダクタと導電性物質
10の距離の変化である。従って、本発明の距離測定用
ICは、重なり面積が変化する場合にも適用される。
【0039】図5に示すように、2次元状に分布する平
面状インダクタ1と導電性物質10の距離をdとする。
上記の発振器の周波数fと上記の距離dの関係を図13
に示す。図13において、距離dが3mm〜4mm以下
になると、発振器9の周波数fが急激に増加する。本発
明の距離測定用ICをロボットや位置検出器に適用する
場合には、距離dの微少変化に対して発振器の周波数f
が急激に変化する領域で使用すると、測定感度は良好に
なる。
【0040】図13に示すように、2次元状に分布する
平面状インダクタ1と導電性物質10の距離dが減少す
ると、2次元状に分布する平面状インダクタ1のインダ
クタンスLが等価的に減少し、発振器の周波数fは増加
する。すなわち、本発明の距離測定用ICにおいては、
発振器の周波数fを周波数カウンタにより計測すること
により、2次元状に分布する平面状インダクタ1と導電
性物質10の距離dを高精度に測定することができる。
【0041】距離測定用ICの発振周波数を周波数カウ
ンタで計測して距離を測定する装置は、距離測定用IC
から出力されるデジタル信号を周波数カウンタで計測で
きる。従って、本発明の距離測定用ICを用いて、2次
元状に分布する平面状インダクタ1に測定対象物体を装
着して移動させる場合には、その物体の移動距離をデジ
タル的に演算できる。また、導電性物質10に測定対象
物体を装着して移動させる場合には、その物体の移動距
離をデジタル的に計測できる。
【0042】最も一般的には、デジタル・コンピュータ
を用いて、距離測定用ICからの信号を演算処理して距
離を計測するので、本発明の距離測定用ICの出力信号
は直接的にコンピュータにデジタル信号として入力する
ことができる。アナログ信号を出力する従来の距離測定
装置は、信号をコンピュータに入力するために、増幅回
路を経由し、A/D変換器を用いて量子化を行う必要が
ある。
【0043】デジタル的に距離を測定する装置と、アナ
ログ的に距離を測定する装置を比較すると、デジタル処
理する装置は、次に示す利点がある。 (1) アナログ信号を増幅するための回路およびA/
D変換器を必要としないので、システム全体の価格が安
くなる。 (2) 距離測定用ICから出力されるデジタル信号
は、出力線を長くしても、測定値が減衰したり、ノイズ
の影響を受けない。 (4) 距離測定用ICの全ての回路をデジタル回路に
できるので、集積回路で実現する事が容易である。
【0044】図14には、2次元状に分布する平面状イ
ンダクタ1を用いる距離測定用ICの一例のブロック・
ダイアグラムを示す。2次元状に分布する平面状インダ
クタ1にコンデンサーである集中型キャパシタ4が直列
に接続されて、LC回路8を構成する。LC回路8から
の出力信号は増幅器5に入力される。増幅器5の出力
は、フィードバック・ネットワーク6と周波数カウンタ
7に入力される。フィードバック・ネットワーク6の出
力信号が、2次元状に分布する平面状インダクタ1にポ
ジティブ・フィードバックされることにより、発振器9
を構成する。周波数カウンタ7から本発明の距離測定用
ICの出力信号が出力される。
【0045】図15は、図14に示す距離測定用ICの
増幅器5の一例を示す。増幅器5には、入力Vinと出力
Voutがある。入力Vinは駆動用のトランジスタQ1のゲ
ートに入力され、駆動用のトランジスタQ1のドレイン
には負荷用トランジスタQ2が接続されている。負荷用
トランジスタQ2のドレインには電源電圧Vddが接続さ
れ、Q2のソースは出力Voutである。入力Vinに入力さ
れた信号は増幅されて出力Voutから出力される。本発
明の距離測定用ICには、バイポーラ・トランジスタ、
電界効果トランジスタなどの全てのトランジスタを用い
ることが可能であり、トランジスタの種類は限定されな
い。さらに、この増幅器には、オペアンプも使用でき
る。
【0046】図16には、図14に示す距離測定用IC
の抵抗を用いるフィードバック・ネットワーク6の一例
を示す。フィードバック・ネットワーク6は抵抗R1と
抵抗R2から構成される。フィードバック・ネットワー
ク6のVinに入力された信号は減衰し、Voutから出力
される。
【0047】本発明の距離測定用ICをペンに使用する
実施例を図17に示す。この図のペン13は、位置検出
棒14の位置を、距離測定用ICで検出する。この図の
ペン13は、金属板である導電性物質10と、軸方向に
移動する位置検出棒14と、この位置検出棒14を図に
おいて下方に弾性的に押している弾性体15と、2次元
状に分布する平面状インダクタ1を備える距離測定用I
Cを備えている。
【0048】距離測定用ICは、2次元状に分布する平
面状インダクタ1を図において下面に配設している。位
置検出棒14の先端部に、導電性物質10を固定してい
る。位置検出棒14には弾性体15の一端を接続されて
いる。弾性体15は、位置検出棒14に圧力が加えられ
てこれが上昇すると、伸びて位置検出棒14を弾性的に
下方に引っ張る。導電性物質10が上下に移動すると、
2次元状に分布する平面状インダクタ1と導電性物質1
0の間の距離が変化する。従って、距離測定用ICの内
部に設置されている発振器9の周波数fが変化する。距
離測定用ICに内蔵され、あるいは、外部に設けられる
周波数カウンタで、発振器9の周波数を測定することに
より、圧力、すなわち、位置検出棒14の上下位置を測
定することができる。このため、このペン13は、位置
検出棒14に作用する圧力で筆圧を検出できる。したが
って、このペン13を、例えばデジタイザと一緒に使用
して、筆圧と筆跡の両方を検出できる。
【0049】本発明の距離測定用ICは距離を測定する
ものであるが、図17に示すように、弾性体15を用い
ることにより、変位を圧力に変換することは容易である
ので、圧力などの圧力を測定することもできる。弾性体
15の具体例として、スプリングやゴムなどがある。
【0050】図17のペンに内蔵される距離測定用IC
の回路図を図18に示す。この回路図の距離測定用IC
は、2次元状に分布する平面状インダクタ1と集中型キ
ャパシタ4が直列に接続されてLC回路8を構成する。
LC回路8の出力はフィードバック・ネットワーク6に
入力される。フィードバック・ネットワーク6は抵抗R
1と抵抗R2によって構成される。フィードバック・ネッ
トワーク6の出力は増幅器5によって増幅されて、ポジ
ティブ・フィードバックが施される。増幅器5のネガテ
ィブ・フィードバック端子は抵抗R3によって接地され
る。増幅器5の出力は2次元状に分布する平面状インダ
クタ1に加えられる。
【0051】図18に示す距離測定用ICを使用して、
図17のペン13に内蔵される位置検出棒14の位置を
検出するブロック・ダイアグラムを図19に示す。この
ブロック・ダイアグラムは、発振器9、周波数カウンタ
7、バッファ16及び制御回路17が含まれる。ペン1
3の位置検出棒14に圧力が加えられてこれが移動する
と、距離測定用ICに内蔵される発振器9の周波数fが
変化する。周波数カウンタ7を用いて、周波数fを測定
し、測定データをバッファ16に格納する。周波数カウ
ンタ7とバッファ16は制御回路17によって制御され
る。バッファ17に格納されているデータを読み出すこ
とにより、ペン13に加えられた筆圧を測定する事が可
能になる。
【0052】本発明の距離測定用ICを導電性物質との
相対位置の検出に適用する場合における実測結果を図2
0に示す。導電性物質10が基準点から離れる距離をx
とすると、 d+x=c (c:一定) である。従って、基準点からの離脱距離xが大きくなる
と、距離dは減少する。離脱距離xと距離測定用ICに
内蔵される発振器9の周波数fの関係を図20に示す。
図20は、cの値を1000μmとするときの測定結果
を示している。図17のペン13において、位置検出棒
14に圧力が加えられる等によって、平面状インダクタ
1に導電性物質10が接近すると、離脱距離xが増加
し、距離dが減少するので、発振器9の周波数fは増加
する。図20に示すように、離脱距離xが700μm変
化すると、発振器の周波数fの変化は11.8MHzと
なり、分解能は11,800,000となり、非常に大
きい。
【0053】従って、本発明の距離測定用ICを用いる
ペン13は、位置検出棒14の位置が少し変化すると、
デジタル出力は大きく変化する。故に、本発明の距離測
定用ICを用いると、位置の変位、あるいは、圧力の変
化を高感度に検出できる。
【0054】本発明の第2の実施例として、図21に示
す膜厚測定器20を説明する。この器具の目的はフィル
ムなどの薄膜18の厚さを高精度に測定することであ
る。導電性物質である金属台19の上に置かれた薄膜1
8に、距離測定用ICの2次元状に分布する平面状イン
ダクタ1を接触させる。2次元状に分布する平面状イン
ダクタ1と金属台19の距離は、薄膜18の厚さにな
る。従って、 2次元状に分布する平面状インダクタ1
と金属台19の距離は、発振器9の周波数として測定す
ることができるので、薄膜18の厚さの測定が可能にな
る。測定周波数が100MHzのオーダであるので、少
なくても100,000,000の分解能が容易に得ら
れる。しかも、この膜厚測定器20の出力はデジタルで
あるため、コンピュータで膜圧を制御し、測定データを
管理することが容易であるので、産業界で広く利用する
事ができる。
【0055】
【発明の効果】本発明の距離測定用ICにおいては、2
次元状に分布する平面状インダクタをパッケージの表面
に配設している。この独特の特徴によって、以下に示す
効果が発揮される。 (1) 2次元状に分布する平面状インダクタのインダ
クタンスLを小さくして、発振器の周波数を高くするこ
とができる。従って、距離の測定を高速に行うことが可
能になる。 (2) 平面状インダクタが2次元状に分布するので、
平面状インダクタと導電性物質の間に発生する静電気的
な結合が密接になる。従って、平面状インダクタの全て
のインダクタンスLが等価的に変化するので、インダク
タンスLを有効に利用する事が可能になる。故に、距離
測定の感度が良好になる。 (3) 距離測定用ICは、構造が簡単であり、軽量で
あり、価格が安いので、製造業などで多く使用すること
ができる。 (4) 発振器の周波数fを高くして、距離測定の分解
能を高くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】3次元状に導線を巻いたインダクタを用いる従
来の距離測定装置を示す斜視図
【図2】メアンダ型の2次元状に分布する平面状インダ
クタを示す斜視図
【図3】スパイラル型の2次元状に分布する平面状イン
ダクタを示す斜視図
【図4】本発明の実施例の距離測定用ICの集積回路の
上表面に配置された平面状インダクタを示す斜視図
【図5】本発明の他の実施例の距離測定用ICの集積回
路の上表面の絶縁物質に配置された平面状インダクタに
導電性物質が接近する状態を示す斜視図
【図6】図5に示す距離測定用ICの平面状インダクタ
と導電性物質のY軸方向の断面を示す断面図
【図7】図6に示す距離測定用ICの平面状インダクタ
に導電性物質が接近した状態を示す断面図
【図8】図5に示す距離測定用ICの平面状インダクタ
と導電性物質のX軸方向の断面を示す断面図
【図9】図8に示す距離測定用ICの平面状インダクタ
と導電性物質に静電誘導された電荷によって発生する電
流を示す概略図
【図10】本発明の他の実施例の距離測定用ICの平面
状インダクタの表面に絶縁物質を被覆する場合における
Y軸方向の断面を示す断面図
【図11】図5に示す距離測定用ICの平面状インダク
タに導電性物質が平行に移動する場合を示す断面図
【図12】図11に示す導電性物質が、さらに平面状イ
ンダクタに平行に移動して広く重なる状態を示す断面図
【図13】本発明の距離測定用ICの発振器の周波数f
と距離dの関係を示すグラフ
【図14】本発明の距離測定用ICのブロック・ダイア
グラムの一例を示す図
【図15】図14に示す距離測定用ICに用いる増幅器
の一例を示す回路図
【図16】図14に示す距離測定用ICに用いるフィー
ドバック・ネットワークの一例を示す回路図
【図17】本発明の距離測定用ICの第1の実施例であ
るペンの構造の一例を示す断面図
【図18】図17に示すペンに搭載されている発振器の
一例を示す回路図
【図19】図17に示すペンに内蔵される位置検出棒の
位置を検出するブロック・ダイアグラムを示す図
【図20】本発明の距離測定用ICにおける、導電性物
質の基準点に対する離脱距離xと発振周波数fの関係を
示すグラフ
【図21】本発明の距離測定用ICの第2の実施例であ
る膜厚測定器の構造を示す断面図
【符号の説明】
1…平面状インダクタ 2…集積回路 3…絶縁物質 4…集中型キャパシタ 5…増幅器 6…フィードバック・ネットワーク 7…周波数カウンタ 8…LC回路 9…発振器 10…導電性物質 11…分布キャパシタ 12…ICのピン 13…ペン 14…位置検出棒 15…弾性体 16…バッファ 17…制御回路 18…薄膜 19…金属台 20…膜厚測定器 21…磁性材料 22…フェライト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−296708(JP,A) 特開 平8−320362(JP,A) 特開 平7−248676(JP,A) 実開 平5−59305(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 7/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ICのパッケージに内蔵されている発振
    器(9)と、この発振器(9)を内蔵しているICのパッケー
    ジの表面に配設されると共に、発振器(9)に接続されて
    発振器(9)の発振周波数を特定する平面状インダクタ(1)
    とを備える距離測定用ICであって、 発振器(9)の発振周波数を30MHz以上としており、
    ICのパッケージ表面に導電性物質(10)が接近すると、
    平面状インダクタ(1)によって、発振器(9)の発振周波数
    を変化させて導電性物質(10)の接近距離を検出し、物体
    の移動距離をデジタル的に演算し、かつデジタル信号を
    出力するように構成されてなる距離測定用IC。
  2. 【請求項2】 発振器(9)の発振周波数が30〜100
    0MHzの範囲に設定されている請求項1に記載される
    距離測定用IC。
  3. 【請求項3】 発振器(9)を、オペアンプとキャパシタ
    と平面状インダクタ(1)とで構成してなる請求項1に記
    載される距離測定用IC。
  4. 【請求項4】 発振器(9)の発振周波数を検出してデジ
    タル信号を出力する周波数カウンタ(7)をパッケージに
    内蔵してなる請求項1に記載される距離測定用IC。
  5. 【請求項5】 平面状インダクタ(1)が、メアンダ型の
    2次元状に分布する平面状インダクタである請求項1に
    記載される距離測定用IC。
  6. 【請求項6】 平面状インダクタ(1)が、スパイラル型
    の2次元状に分布する平面状インダクタである請求項1
    に記載される距離測定用IC。
JP00485298A 1997-02-18 1998-01-13 距離測定用ic Expired - Lifetime JP3352619B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00485298A JP3352619B2 (ja) 1998-01-13 1998-01-13 距離測定用ic
US09/023,771 US5949293A (en) 1997-02-18 1998-02-13 Integrated circuit for measuring the distance
KR10-1998-0004560A KR100518896B1 (ko) 1997-02-18 1998-02-16 거리측정용 아이씨
DE19806290A DE19806290C2 (de) 1997-02-18 1998-02-16 Integrierte Entfernungsmeßschaltung
CN 98115947 CN1271496C (zh) 1998-01-13 1998-07-10 距离测定用集成电路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00485298A JP3352619B2 (ja) 1998-01-13 1998-01-13 距離測定用ic

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11201708A JPH11201708A (ja) 1999-07-30
JP3352619B2 true JP3352619B2 (ja) 2002-12-03

Family

ID=11595219

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP00485298A Expired - Lifetime JP3352619B2 (ja) 1997-02-18 1998-01-13 距離測定用ic

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP3352619B2 (ja)
CN (1) CN1271496C (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5949293A (en) * 1997-02-18 1999-09-07 Japan System Development Co., Ltd. Integrated circuit for measuring the distance
JP3757274B2 (ja) 2001-10-26 2006-03-22 独立行政法人産業技術総合研究所 静電容量型位置センサー及び該センサーを具備した位置制御装置
EP1422492A1 (en) * 2002-11-22 2004-05-26 Mecos Traxler AG Device for contact-less measurement of distances in multiple directions
JP4744168B2 (ja) * 2005-03-16 2011-08-10 日本システム開発株式会社 変位センサ
JP2008087091A (ja) * 2006-09-29 2008-04-17 Tokyo Seimitsu Co Ltd 平面インダクタ搭載静電結合型センサ及びそれを用いた終点検出方法及び終点検出装置
JP5047833B2 (ja) * 2008-02-14 2012-10-10 日本システム開発株式会社 変位センサシステム及び変位センサ
US7969002B2 (en) * 2008-10-29 2011-06-28 Maxim Integrated Products, Inc. Integrated circuit packages incorporating an inductor and methods
CN101751196B (zh) 2008-12-22 2011-08-17 汉王科技股份有限公司 绘画笔与绘画板距离的测量方法
CN106910602B (zh) * 2017-01-24 2019-05-10 华为机器有限公司 一种薄膜电感和电源转换电路
CN111963381B (zh) * 2020-08-27 2022-07-29 上海电气风电集团股份有限公司 风力发电机及其监测方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11201708A (ja) 1999-07-30
CN1271496C (zh) 2006-08-23
CN1223399A (zh) 1999-07-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100518896B1 (ko) 거리측정용 아이씨
Fericean et al. New noncontacting inductive analog proximity and inductive linear displacement sensors for industrial automation
US5764055A (en) Magnetism sensor using a magnetism detecting device of a magnetic impedance effect type and control apparatus using the same
JP4662539B2 (ja) 多方向距離無接触測定器
US7161360B2 (en) Electrostatic capacitance sensor, electrostatic capacitance sensor component, object mounting body and object mounting apparatus
JP3352619B2 (ja) 距離測定用ic
JP5047833B2 (ja) 変位センサシステム及び変位センサ
Nihtianov Measuring in the subnanometer range: Capacitive and eddy current nanodisplacement sensors
KR20010096553A (ko) 자장검출장치
JPH08313295A (ja) 誘導電流を用いた位置検出トランスデューサ
JPH09325002A (ja) 電子スケール
Wang et al. A compact and high-performance eddy-current sensor based on meander-spiral coil
US20040239336A1 (en) System and method for measuring characteriscs of materials with the use of a composite sensor
US6861848B2 (en) Capacitance position sensor and position controller equipped with the sensor
Jagiella et al. New magneto-inductive sensing principle and its implementation in sensors for industrial applications
JPH0252220A (ja) 信号形成装置
JPS6166104A (ja) 金属薄膜膜厚測定方法
JPH0854403A (ja) 複合顕微鏡の導電性カンチレバ−構造
EP4009004A1 (en) Eddy current sensor device for measuring a linear displacement
JP2000171204A (ja) 距離測定装置
JP3065114B2 (ja) 渦電流測定法による変位トランスデューサ測定シーケンスを平衡させるための方法および装置
JP2002081902A (ja) 位置センサ
JP4362559B2 (ja) 電気容量式力測定装置
JP4073484B2 (ja) トートワイヤー式アラインメント装置における軸方向偏位を測定する方法および装置
JP5422880B2 (ja) 圧力センサ

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080920

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110920

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140920

Year of fee payment: 12

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term