JP3351611B2 - ブローニカメラ - Google Patents

ブローニカメラ

Info

Publication number
JP3351611B2
JP3351611B2 JP03310894A JP3310894A JP3351611B2 JP 3351611 B2 JP3351611 B2 JP 3351611B2 JP 03310894 A JP03310894 A JP 03310894A JP 3310894 A JP3310894 A JP 3310894A JP 3351611 B2 JP3351611 B2 JP 3351611B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
camera
type
photo
guide rail
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP03310894A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06289457A (ja
Inventor
真克 堀
Original Assignee
ペンタックス株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ペンタックス株式会社 filed Critical ペンタックス株式会社
Priority to JP03310894A priority Critical patent/JP3351611B2/ja
Publication of JPH06289457A publication Critical patent/JPH06289457A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3351611B2 publication Critical patent/JP3351611B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exposure Control For Cameras (AREA)
  • Details Of Cameras Including Film Mechanisms (AREA)
  • Cameras In General (AREA)
  • Camera Bodies And Camera Details Or Accessories (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はブローニフィルムを用い
るカメラに関し、特に使用するフィルムの種類を自動的
に判別することを可能とし、かつこの判別結果に基づい
て使用するフィルムに対する初期設定を自動的に行うよ
うに構成したブローニカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】ブローニフィルムを用いるカメラでは、
使用するフィルムの種類に応じてカメラ側の初期設定を
変更する必要がある。即ち、現在提供されているブロー
ニフィルムには、120フィルムと220フィルムがあ
る。図6(a)に示すように、120フィルムは光を透
過しない帯状の裏紙FRの内面に、感光剤を塗布したフ
ィルム帯、即ち感光フィルムFFを沿設したものであ
り、感光フィルムFF1の長さ寸法L1は6×7判の撮
影サイズで10駒撮影できる長さ、すなわち略800m
m程度に設定されている。また、図6(b)に示すよう
に、220フィルムは感光フィルムFF2の両端部に紙
製のリーダ部FLを粘着テープFTにより接続したもの
であり、感光フィルムFF2の長さ寸法L2は6×7判
の撮影サイズで20駒撮影できる長さ、すなわち略16
00mm程度に設定されている。また、120フィルム
の裏紙の先端部はリーダ部として構成され、その長さL
F1は略457mm程度とされる。また、220フィル
ムのリーダ部FLの長さLF2は略553mm程度とさ
れている。
【0003】したがって、この2種類のフィルムを使用
可能なブローニカメラでは、前記した各フィルム規格の
相違に対応してカメラを初期設定させる必要がある。例
えば、120フィルムと220フィルムの長さの相違に
より、カメラに表示させる撮影可能駒数の表示を切り替
える必要がある。また、120フィルムは裏紙が存在す
る分だけ220フィルムよりも厚さが大きいため、カメ
ラボディとカメラ裏蓋との間のフィルムが走行される間
隙、所謂トンネル寸法を120フィルムの場合には大き
くし、220フィルムの場合には小さくする必要があ
る。一般には、このトンネル寸法を変更するために、寸
法の異なる2種類のフィルムバックを用意してこれらを
交換している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このため、従来ではフ
ィルム種類に応じた別個のフィルムバックが必要とさ
れ、カメラシステムを構成する部品数が増大し、携帯に
不便であるとともに、コスト的にも好ましいものとはな
っていない。また、従来では、この種のカメラにおいて
フィルムの撮影開始位置、所謂頭出し機能を備えるもの
が提案されており、120フィルムや220フィルムの
相違にかかわらず頭出しを可能としているが、この頭出
し機能はフィルムの違いに基づいて動作されるものでは
ないため、異なる種類のフィルムを交換する度に、使用
フィルムの表示や撮影可能駒数表示の設定等を撮影者が
フィルムの装填と同時に行う必要がある。この初期設定
を忘れた場合、例えば撮影可能駒数の変更を忘れた場合
には、フィルムを余した状態で撮影駒数が定量になった
ものとしてフィルムの無駄を生じたり、或いは逆の場合
には撮影駒数が足りなくなる等の問題が生じることにな
る。
【0005】本発明は、このような問題を未然に解消
し、フィルムの種類を自動的に判別することを可能にし
たブローニカメラを提供することにある。また、本発明
の他の目的は、フィルムの種類を判別してその種類を表
示し、撮影者がフィルム種類を認識できるようにしたブ
ローニカメラを提供することにある。また、フィルムの
種類と併せて、撮影可能な駒数を表示するブローニカメ
ラを提供する。更に、本発明の他の目的は、判別したフ
ィルムの種類に応じて適切な初期設定を自動的に行うよ
うにしたブローニカメラを提供することにある。初期設
定として、判別したフィルムの種類に応じて好適なフィ
ルムの頭出しを行うことを可能にしたブローニカメラを
提供する。或いは、初期設定として、判別したフィルム
の種類に応じてフィルム走行用のトンネルを最適寸法に
設定することを可能にしたブローニカメラを提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のブローニカメラ
は、裏紙の長さが異なる複数種類のブローニフィルムが
使用可能なブローニカメラであって、カメラボディ側に
設けてフィルムの前面側の反射率の変化を検出する第1
のフォトリフレクタと、裏蓋側に設けてフィルムの背面
側の反射率の変化を検出する第2のフォトリフレクタ
と、第1のフォトリフレクタの出力変化によりフィルム
の頭出しを行う手段と、このフィルムの頭出しが実行さ
れたときの第2のフォトリフレクタの出力に基づいて
ィルムにおける裏紙の長さの違いを検出し、この検出に
よりフィルムの種類を判別する手段とを備える。
【0007】本発明のブローニカメラは、裏紙の長さが
異なる複数種類のブローニフィルムが使用可能なブロー
ニカメラであって、カメラに装填されるブローニフィル
ムのリーダ部の第1箇所及びこれとは長さ方向に異なる
第2箇所を光学的に検出する第1・第2箇所検出手段
と、巻上げに伴うフィルムの走行量を検出する手段と、
第1及・第2箇所検出手段と走行量検出手段の出力に基
づいてフィルムのリーダ部の第1箇所と第2箇所の間の
長さを算出し、この算出値に基づいてフィルムにおける
裏紙の長さの違いを検出し、この検出によりフィルム種
類を判別する手段とを備える構成とする。例えば、カメ
ラボディのフィルムの走行領域内に設けて反射光量を検
出するフォトリフレクタと、フィルムの巻上げに伴って
回転動作される追従ローラと、この追従ローラの回転量
をパルス信号として出力するフォトインタラプタと、前
記フォトリフレクタとフォトインタラプタからの信号が
入力されるCPUとを備え、このCPUはフォトリフレ
クタが反射光量の低下を検出している間の前記フォトイ
ンタラプタからのパルス信号を計数し、この計数値に基
づいて追従ローラの回転量を算出し、この算出値からフ
ィルムのリーダ部の長さを求め、この長さからフィルム
における裏紙の長さの違いを検出し、この検出により
ィルム種類を判別するように構成する。
【0008】また、フィルムの種類を判別する手段の判
別結果に基づいてそのフィルムの種類と、そのフィルム
の撮影可能な駒数を表示する手段を備える。更に、使用
するフィルムの種類にそれぞれ対応するようにカメラボ
ディに設けられるフィルム用の外ガイドレールと、これ
らの外ガイドレールに選択的に当接されて内ガイドレー
ルとの間にフィルムの種類に対応したフィルム走行用の
トンネルを画成する圧板と、フィルムの種類を判別する
手段の判別結果に基づいて、前記圧板が当接される外ガ
イドレールを切り替える動作を行う手段とを備える。
【0009】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は本発明の第1実施例の概略構成を示す斜視
図である。ブローニカメラのカメラボディ1の背面に開
口されたアパーチャ(この例では6×7(cm))2の
上下にはフィルム面が接触されながら走行される内ガイ
ドレール3が延設され、かつその上下外側にはフィルム
の両側が案内される外ガイドレール4が延設される。こ
の外ガイドレール4には後述するカメラ裏蓋20に設け
た圧板22が当接され、この圧板22と前記内ガイドレ
ール3との間にフィルムを走行させる隙間、即ちトンネ
ルを画成する。また、後述する説明から明らかにされる
ように、この外ガイドレール4はその大部分が220フ
ィルム用の外ガイドレール4Aとして構成されている
が、上下の各レールの対応する2箇所にはそれぞれレー
ル面の高さを大きくした突起4Bが形成されており、こ
の突起は120フィルム用の外ガイドレールとして構成
される。また、カメラボディ1の上部にはLCD表示器
5が設けられる。
【0010】前記カメラボディ1の一端部には、撮影さ
れるフィルムが巻付けられたフィルム供給スプール(図
ではフィルムの図示を省略している)6が装填可能とさ
れ、かつこれに隣合った位置にはガイドローラ7が軸転
可能に設けられる。また、カメラボディ1の他端部に
は、フィルムを巻き上げるフィルム巻上スプール8が装
填可能とされ、かつこれに隣合った位置にはフィルムの
走行に伴って回転される追従ローラ9が設けられる。前
記フィルム巻上スプール8には図外の巻上機構が連結さ
れる。この巻上機構は手操作により駆動される機構、或
いはモータにより駆動される機構のいずれでもよいが、
この実施例ではモータ駆動によりフィルム巻上げを行う
構成の例を示している。
【0011】また、前記追従ローラ9の上端部には円形
の板に複数個の透孔10aを円周方向に等配したマスク
円板10が固定される。このマスク円板10に対しては
前記透孔10aを検出して光スイッチを動作させるフォ
トインタラプタ11が設けられ、追従ローラ9の回転に
伴って断続的なパルス信号を出力する。このフォトイン
タラプタ11は、コの字型をしたハウジングの両端部が
マスク円板10の円周一部において板厚方向に対峙さ
れ、その一方に発光素子、例えばLEDを配置し、他方
にフォトダイオードを配置し、LEDからの光をフォト
ダイオードで受光できるように構成される。そして、マ
スク円板10が回転されるのに伴って透孔10aがフォ
トインタラプタ11を通過することにより、フォトダイ
オードは断続的に受光を行い、これに基づいてパルス信
号を出力する。
【0012】更に、前記アパーチャ2よりもフィルム巻
上スプール8側の位置でかつ前記外ガイドレール4と内
ガイドレール3との間の位置には第1フォトリフレクタ
12が設けられる。この第1フォトリフレクタ12はフ
ィルムの内面の反射率を相違を検出するものであり、こ
こではフィルム面と裏紙との反射率の相違によりフィル
ム面が対向位置されたときにこれを検出して信号を出力
するように構成される。
【0013】例えば、この第1フォトリフレクタ12は
LEDとフォトダイオードとを隣接配置した構成とさ
れ、LEDからの光をフォトリフレクタ12の正面方向
に射出させ、フォトダイオードはフォトリフレクタ12
の正面方向からの光を受光して電気信号を出力させる。
この場合、LEDから射出される光が直接フォトダイオ
ードで受光されることがないように、例えば両者間に遮
光壁が設けられる。したがって、このフォトリフレクタ
12はその正面にフィルム面等の光反射体が対向位置さ
れると、LEDからの光が光反射体で反射されてフォト
ダイオードで受光され、信号が出力されるように構成さ
れる。
【0014】また、前記カメラボディの上部には圧板駆
動モータ13が内装されており、その回転軸に取着した
ピニオン14によりラック15を往復移動させる。この
ラック15は前記外ガイドレール4の延長方向に移動さ
れるように構成され、その一部に一体的に設けた操作ア
ーム16の先端部は、前記第1フォトリフレクタ12の
近傍位置のカメラボディに設けた窓を通して前記外ガイ
ドレール4の隣接位置に突出されている。
【0015】一方、前記カメラボディ1にヒンジ結合さ
れたカメラ裏蓋20には、板バネを加工した圧板バネ2
1により圧板22が支持される。この圧板22は裏蓋が
閉じられたときに前記外ガイドレール4に当接されるも
のであり、その表面はフィルム面を案内すべく平坦に加
工されている。また、この圧板22を支持する圧板バネ
21には横方向の長穴23を設け、この長穴23を挿通
させた小ピン24により圧板バネ21をカメラ裏蓋20
に支持させることで、圧板22を圧板バネ21と共にカ
メラ裏蓋20に対して横方向に移動可能としている。更
に、圧板22の四隅には前記外ガイドレール4に設けた
120フィルム用外ガイドレール4Bに対応してこのガ
イドレール4Bが嵌入可能な係止穴25が開けられてい
る。
【0016】また、前記カメラ裏蓋20の一側には引張
コイルスプリング26が配設されており、その一端はカ
メラ裏蓋20に掛止され、他端は前記圧板22の一部に
掛止され、そのスプリング力によって圧板22をフィル
ムの走行方向に向けて引張している。ここでは一対のコ
イルスプリング26を図示しているが、1本のスプリン
グでも良いことは言うまでもない。更に、前記カメラボ
ディ1に設けた第1フォトリフレクタ12と対峙するカ
メラ裏蓋20の一部には、第2フォトリフレクタ27が
配置される。この第2フォトリフレクタ27は前記第1
フォトリフレクタ12と同様な構成の素子として構成さ
れており、フィルムの裏面側の反射率の相違、即ち12
0フィルムの裏紙と、220フィルムの感光フィルム裏
面との反射率の相違を検出するものである。
【0017】図2は前記した第1及び第2のフォトリフ
レクタ12,27、フォトインタラプタ11、圧板駆動
モータ13等の電気接続図である。前記第1及び第2の
フォトリフレクタ12,27はCPUの入力ポートPIN
1,PIN2に接続され、各フォトリフレクタで検出した
フィルムの検出信号をCPUに入力する。同様にフォト
インタラプタ11(P・INT)もCPUの入力ポート
PIN3に接続され、追従ローラ9の回転に伴って発生す
るパルス信号をCPUに入力する。また、前記圧板駆動
モータ13は、複数個のトランジスタQ1〜Q4からな
る切替回路を介してCPUの出力ポートPOUT 3,POU
T 4に接続される。なお、図1では図示を省略したフィ
ルム巻上モータ17をトランジスタQ5を介して出力ポ
ートPOUT 1に接続し、LCD表示器5をCPUの出力
ポートPOUT 2に接続している。
【0018】以上の構成におけるフィルム巻上動作を図
3の模式的な断面図と図4のフローチャートを参照して
説明する。なお、図3は220フィルムの場合を図示し
ている。120フィルム又は220フィルムFのフィル
ム供給スプール6をカメラボディにセットし、その先端
部(裏紙FR又はリーダ部FL)FPを引張してカメラ
ボディ反対側のフィルム巻上スプール8の溝に差し込
み、フィルム巻上モータ17を始動させてフィルムの巻
上げを開始する(ステップS100:以下同じ)。この
とき、第1フォトリフレクタ12はフィルム内側面に光
を投射し、その反射光の光量を検出する。そして、12
0フィルムの裏紙FR或いは220フィルムのリーダ部
FLが第1フォトリフレクタ12に対峙している状態で
は反射光量は少ないが、各フィルムの感光フィルム面が
対峙されたときにはその反射光量が増加するため、これ
を検出して出力がそれまでの“L”から“H”に切り替
わる(S101)。CPUはこれを検知し、直ちにフィ
ルム巻上モータ17を停止させる(S102)。これに
より、感光フィルムFF1またはFF2は先端位置が第
1フォトリフレクタ12の位置で停止され、第1駒目の
撮影が可能な状態、いわゆる頭出しが完了される。
【0019】この頭出しが完了されると、CPUは瞬時
的に第2フォトリフレクタ27を動作させる。このた
め、第2フォトリフレクタ27では光をフィルムFの裏
面側に向けて投射し、その反射光量を検出する。このと
き、反射光量が少なく、第2フォトリフレクタ27の出
力が“L”の場合には、CPUは、第2フォトリフレク
タ27に対峙しているのはフィルムFの裏紙FRであ
り、したがってこのフィルムは120フィルムであると
判定する(S103,S104)。
【0020】逆に、反射光量が大きく、第2フォトリフ
レクタ27の出力が“H”の場合には、CPUは、第2
フォトリフレクタ27に対峙しているのは感光フィルム
面であり、裏紙のない220フィルムであると判定する
(S105)。即ち、図3はその時の状態を示してお
り、220フィルムには先端部FPとしてリーダ部FL
が存在するのみであるため、フィルムの頭出しを行った
状態ではリーダ部が通りすぎて裏紙が存在しない感光フ
ィルムFF2の部分に第2フォトリフレクタ27が対向
位置されたものであると判定する。なお、この動作はフ
ィルムの最初の駒の枠外で行われるため、これによって
感光フィルムの撮影枠内が露光されることはない。そし
て、120フィルムと判定したときにはカメラを撮影可
能とするが、220フィルムと判定したときにはトンネ
ル切替動作を実行する(S106)。
【0021】このトンネル切替動作を図5(a)および
(b)の横方向及び縦方向の各断面図を参照して説明す
る。通常状態では、カメラボディ1に設けた圧板駆動モ
ータ13は初期回動位置にあり、このときラック15は
操作アーム16をフィルムの巻上側に退避させた状態に
ある。また、カメラ裏蓋20においては通常状態ではコ
イルスプリング26の引張力により圧板22もフィルム
の巻上側に移動された位置にある。したがって、この通
常状態でカメラ裏蓋20を閉めると、図5(a)のよう
に、圧板22は表面高さの高い120フィルム用外ガイ
ドレール4Bの表面に当接され、この位置で圧板22と
内ガイドレール3との間にトンネルを設定する。このと
き、120フィルム用外ガイドレール4Bの表面が高い
ため、トンネル寸法は大きく、したがって裏紙FRを有
する全体として厚さの大きな120フィルムの挿通が可
能とされる。このため、CPUが120フィルムを判定
したときには、この状態を保持し、トンネル切替動作は
実行されない。
【0022】一方、CPUが220フィルムを判定した
ときには、トンネル切替動作を実行する。即ち、圧板駆
動モータ13を回動させ、ピニオン14を介してラック
15をフィルム供給側に移動させる。すると、ラック1
5と一体の操作アーム16が圧板22に衝突し、コイル
スプリング26の引張力に抗して圧板22をフィルム供
給側に強制移動させる。このため、図5(b)のよう
に、圧板22に設けた係止穴25が120フィルム用外
ガイドレール4Bに対向位置されて両者が嵌合され、圧
板22は圧板バネ21によってカメラボディ側に移動さ
れ、220フィルム用外ガイドレール4Aの表面に当接
される。したがって、圧板22と内ガイドレール3との
間に形成されるトンネル寸法は小さくなり、裏紙を有し
ない220フィルムを厚さ方向に湾曲させることなく適
切に保持させる状態となる。
【0023】このトンネル寸法の適切な設定が行われる
と、CPUはLCD表示器5に判定したフィルムの種類
を表示する(S107)。また、フィルム種類に応じて
撮影可能な駒数値Kを設定し、これをLCD表示器5に
表示する(S108)。例えば、6×7判の撮影駒寸法
の場合、120フィルムの場合にはK=10駒、220
フィルムの場合にはK=20駒を表示する。更に、現在
までの撮影駒数をJとし、J=J+1の演算を行った上
でその駒数JをLCD表示器5に表示する(S10
9)。
【0024】レリーズ動作されて撮影が実行されると
(S110)、JとKを比較し(S1111)、一致し
ない場合には撮影されていない次の駒の撮影準備動作が
実行される。即ち、フィルム巻上モータ17を駆動して
フィルム巻上スプールによりフィルムを巻き上げる(S
112)。このフィルム巻上動作に伴ってフィルムが走
行されて追従ローラ9が回転されると、フォトインタラ
プタ11からはパルス信号が出力される。CPUはこの
パルス信号を計数し(S113)、その計数値Nが、予
めフィルムの走行量、即ち追従ローラ9の回転角度とパ
ルス数との関係から求められたフィルムの1駒分に相当
するパルス数Mに到達した時点でフィルム駆動モータ1
7の回転を停止させる(S114,S115)。
【0025】これにより、次の駒がアパーチャ2に位置
される。同時にJ=J+1の演算を行い、次の駒数を表
示する(S109)。以下、この動作を繰り返し、J=
Kとなったとき、つまり所定の駒数の撮影が完了したと
きには、フィルム巻上モータ17を連続回転させてフィ
ルムを完全に巻き上げる(S116)。このとき、フォ
トインタラプタ11からのパルス信号が出力されなくな
ったことを確認することにより(S117)、フィルム
の巻上げが完了されたことが確認でき、これが確認され
た後にフィルム巻上モータの回転を停止させる(S11
8)。
【0026】なお、以上の説明では、フィルムの巻上げ
をモータにより行うカメラの場合を説明しているが、手
動によりフィルムの巻上げを行うカメラにおいても、フ
ィルム種類の判別や、その結果に基づくフィルム種類や
撮影可能駒数の表示等を行うように構成することは可能
である。また、フィルムの自動頭出しを行なわないカメ
ラにおいても本発明を適用すれば、手動でフィルムの頭
出しを行えば、カメラ側で自動的にフィルム判別を実行
してこれを表示することは言うまでもない。
【0027】この第1実施例の発明によれば、カメラの
裏蓋20に設けた第2フォトリフレクタ27によってフ
ィルム背面の反射率からフィルム裏紙の有無を検出し、
これに基づいて使用するフィルムの種類を判別している
ので、例えば、現在使用するブローニフィルムが120
フィルムであるか、220フィルムであるかを自動的に
判別することができる。したがって、この判別結果によ
りフィルム種類や撮影可能駒数を表示器に表示すれば、
撮影者が使用フィルムをカメラにセッティングする手間
が省けるとともに、セッティングを忘れた場合でも使用
フィルムを常時確認することができ、更にフィルムの撮
影状態を一目で確認することができ、撮影駒数の認識の
誤りに伴う不具合が未然に防止できる。また、フィルム
の自動判別と同時に、圧板22と外ガイドレール4との
当接関係を切り替えて使用するフィルムに対応したトン
ネル切替を自動的に行うため、フィルム種類に応じたフ
ィルムバックを用意する必要がなくなり、カメラシステ
ムの部品数が低減でき、携帯性に優れるとともに、コス
トの低減を図ることも可能となる。
【0028】次に、本発明の第2実施例を説明する。図
7は本発明の2実施例の概略構成を示す斜視図である。
図1に示した第1実施例と同様に、ブローニカメラのカ
メラボディ1の背面に開口されたアパーチャ2の上下に
はフィルム面が接触されながら走行される内ガイドレー
ル3が延設され、かつその上下外側にはフィルムの両側
が案内される外ガイドレール4が延設される。この外ガ
イドレール4にはカメラ裏蓋20に設けた圧板22が当
接され、この圧板22と前記内ガイドレール3との間に
フィルムを走行させるトンネルを画成する。また、この
外ガイドレール4はその大部分が220フィルム用の外
ガイドレール4Aとして構成されているが、上下の各レ
ールの対応する2箇所にはそれぞれレール面の高さを大
きくした突起4Bが形成されており、この突起は120
フィルム用の外ガイドレールとして構成される。また、
カメラボディ1の上部にはLCD表示器5が設けられ
る。
【0029】前記カメラボディ1の一端部には、これか
ら撮影されるフィルムが巻付けられたフィルム供給スプ
ール6が装填可能とされ、かつこれに隣合ってガイドロ
ーラ7が設けられる。また、カメラボディ1の他端部に
は、フィルムを巻き上げるフィルム巻上スプール8が装
填可能とされ、かつこれに隣合ってフィルムの走行に伴
って回転される追従ローラ9が設けられる。前記フィル
ム巻上スプール8には第1実施例と同様にモータにより
駆動される図外の巻上機構が連結される。また、前記追
従ローラ9の上端部には円形の板に複数個の透孔10a
を開設したマスク円板10が固定され、かつこのマスク
円板10に対しては前記透孔10aを検出して光スイッ
チを動作させるフォトインタラプタ11が設けられ、追
従ローラ9の回転に伴ってパルス信号を出力する。
【0030】更に、前記アパーチャ2よりもフィルム巻
上スプール8側の位置でかつ前記外ガイドレール4と内
ガイドレール3との間の位置にはフォトリフレクタ12
が設けられる。このフォトリフレクタ12はその前側に
フィルムの裏紙或いはリーダ部が位置されたこと、或い
は感光フィルムが位置されたことをその反射率の相違に
基づく受光量の違いにより検出して信号を出力するよう
に構成される。
【0031】また、前記カメラボディ1の上部には圧板
駆動モータ13が内装されており、その回転軸に取着し
たピニオン14によりラック15を往復移動させる。こ
のラック15は前記外ガイドレール4の延長方向に移動
されるように構成され、その一部に一体的に設けた操作
アーム16の先端部は、前記フォトリフレクタ12の近
傍位置のカメラボディに設けた窓を通して前記外ガイド
レール4の隣接位置に突出されている。
【0032】一方、前記カメラボディ1にヒンジ結合さ
れたカメラ裏蓋20には、板バネを加工した圧板バネ2
1により圧板22が支持される。この圧板22はカメラ
裏蓋20が閉じられたときに前記外ガイドレール4に当
接されるものであり、その表面はフィルム面を案内すべ
く平坦に加工されている。また、この圧板22を支持す
る圧板バネ21には横方向の長穴23を設け、この長穴
23を挿通させた小ピン24により圧板バネ21を裏蓋
20に支持させ、圧板22を圧板バネ21と共に裏蓋2
0に対して横方向に移動可能としている。更に、圧板2
2の四隅には前記外ガイドレール4に設けた120フィ
ルム用外ガイドレール4Bに対応してこのガイドレール
が嵌入可能な係止穴25が開けられている。また、前記
裏蓋20の一側には引張コイルスプリング26が配設さ
れており、その一端はカメラ裏蓋20に掛止され、他端
は前記圧板22の一部に掛止され、そのスプリング力に
よって圧板22をフィルムの走行方向に向けて引張して
いる。
【0033】図8は前記したフォトリフレクタ12、フ
ォトインタラプタ11、圧板駆動モータ13等の電気接
続図である。前記フォトリフレクタ12はCPUの入力
ポートPIN1に接続され、フォトリフレクタで検出した
フィルムの検出信号をCPUに入力する。同様にフォト
インタラプタ11(P・INT)もCPUの入力ポート
PIN2に接続され、追従ローラ9の回転に伴って発生す
るパルス信号をCPUに入力する。また、前記圧板駆動
モータ13は、複数個のトランジスタQ1〜Q4からな
る切替回路を介してCPUの出力ポートPOUT 3,POU
T 4に接続される。
【0034】なお、図7では図示を省略したフィルム巻
上モータ17をトランジスタQ5を介して出力ポートP
OUT 1に接続し、LCD表示器5をCPUの出力ポート
POUT 2に接続している。また、後述するように、必要
に応じて、図示破線のように、フィルム初期設定情報2
8をCPUの入力ポートPIN3に入力させるようにし、
また出力ポートPOUT 5にブザー等の警報器29を接続
した構成が採用される。
【0035】以上の構成におけるフィルム巻上動作を図
9の状態変化図と図10のフローチャートを参照して説
明する。図9(a)のように、120フィルム又は22
0フィルムFのフィルム供給スプール6をカメラボディ
にセットし、その先端のリーダ部FR,FLのいずれ
か、ここでは220フィルムのリーダ部FLを引張して
カメラボディ反対側のフィルム巻上スプール8の溝に差
し込み、フィルム巻上モータ17を始動させてフィルム
の巻上げを開始する。ここで、120フィルムは、図6
(a)に示したように裏紙FRのリーダ部の長さは略4
57mmであり、同様に220フィルムは図6(b)に
示したようにリーダ部FLの長さは略553mmであ
り、両者の長さは相違している。
【0036】リーダ部FLの先端をフィルム供給スプー
ル8にセットしてフィルムの巻上げを開始すると、リー
ダ部FLの先端のテーパ状形状によって徐々に幅が拡大
し、図9(b)のように、フィルムの所定巻上げ位置に
おいてフォトリフレクタ12を覆うようになる。このた
め、フォトリフレクタ12は外光が遮られ、その出力は
“H”から“L”になる(ステップS200:以下同
様)。これと同時にフィルムの巻上げに伴って追従ロー
ラ9が回転され始め、パルス信号がCPUに入力されて
いるが、フォトリフレクタ12の出力が“L”になる
と、CPUはこのパルス信号の計数を開始する(S20
1)。
【0037】そして、更にフィルムが巻上げられて図9
(c)のように、感光フィルムFF(FF1又はFF
2:以下同じ)の先端部(粘着テープFT)がフォトリ
フレクタ12に対峙される位置までフィルムが巻上げら
れると、感光フィルムFFの感光面によってその反射光
量が増加するため、これを検出して出力がそれまでの
“L”から“H”に切り替わる(S202)。CPUは
これを検知してフィルム巻上モータ17を停止させる。
これにより、感光フィルムFFは先端位置がフォトリフ
レクタ12の位置で停止され、第1駒目の撮影が可能な
状態、いわゆる頭出しが完了される。
【0038】この頭出しが完了されると同時に、CPU
はこの間に計数したフォトインタラプタ11からのパル
ス信号の計数を完了し、その計数値Pから追従ローラ9
の回転角度又は回転数を算出し、更にこれからフィルム
の巻上げ長さを算出する。そして、この長さからフィル
ムの種類を判別する。実際には120フィルムの長さに
対応するパルス信号の計数値を基準値Qとしておき、計
数値PをQと比較することで、フィルム種類を判別して
いる(S203)。したがって、計数値Pが基準値Qよ
りも小さい場合には、このフィルムは120フィルムで
あると判別し(S204)、逆に、PがQよりも大きい
場合には、220フィルムであると判別する(S20
5)。そして、120フィルムと判別したときには、フ
ィルム種類のフラグF=1とし、220フィルムと判定
したときにはフラグF=0とする。120フィルムのと
きにはカメラを撮影可能とするが、220フィルムと判
定したときにはトンネル切替動作を実行する(S20
6)。
【0039】このトンネル切替動作は、図4、図5
(a)及び(b)に示した第1実施例の動作と同じであ
り、図10のステップS207からS218に示す工程
となる。即ち、通常状態では、カメラボディ1に設けた
圧板駆動モータ13は所期回動位置にあり、このときラ
ック15は操作アーム16をフィルムの巻上側に退避さ
せた状態にある。また、カメラ裏蓋20においては通常
状態ではコイルスプリング26の引張力により圧板22
もフィルムの巻上側に移動された位置にある。したがっ
て、この通常状態でカメラ裏蓋20を閉めると、図5
(a)のように、圧板22は表面高さの高い120フィ
ルム用外ガイドレール4Bの表面に当接され、この位置
で圧板22と内ガイドレール3との間にトンネルを設定
する。このとき、120フィルム用外ガイドレール4B
の表面が高いため、トンネル寸法は大きく、したがって
裏紙を有する全体として厚さの大きな120フィルムの
挿通が可能とされる。このため、CPUが120フィル
ムを判定したときには、この状態を保持し、トンネル切
替動作は実行されない。
【0040】一方、CPUが220フィルムを判定した
ときには、トンネル切替動作を実行する。即ち、圧板駆
動モータ13を回動させ、ピニオン14を介してラック
15をフィルム供給側に移動させる。すると、ラック1
5と一体の操作アーム16が圧板22に衝突し、コイル
スプリング26の引張力に抗して圧板22をフィルム供
給側に強制移動させる。このため、図5(b)のよう
に、圧板22に設けた係止穴25が120フィルム用外
ガイドレール4Bに対向位置されて両者が嵌合され、圧
板22は圧板バネ21によってカメラボディ側に移動さ
れ、220フィルム用外ガイドレール4Aの表面に当接
される。したがって、圧板22と内ガイドレール3との
間に形成されるトンネル寸法は小さくなり、裏紙を有し
ない220フィルムを厚さ方向に湾曲させることなく適
切に保持させる状態となる。
【0041】このトンネル寸法の適切な設定が行われる
と、CPUはLCD表示器5に判定したフィルムの種類
を表示する(S207)。また、フィルム種類に応じて
撮影可能な駒数値Kを設定し、これをLCD表示器5に
表示する(S208)。例えば、6×7判の撮影駒寸法
の場合、120フィルムの場合にはK=10駒、220
フィルムの場合にはK=20駒を表示する。更に、現在
までの撮影駒数をJとし、J=J+1の演算を行った上
でその駒数JをLCD表示器5に表示する(S20
9)。
【0042】レリーズ動作されて撮影が実行されると
(S210)、JとKを比較し(S211)、一致しな
い場合には撮影されていない次の駒の撮影準備動作が実
行される。即ち、フィルム巻上モータ17を駆動してフ
ィルム巻上スプール8によりフィルムを巻き上げる(S
212)。このフィルム巻上動作に伴ってフィルムが走
行されて追従ローラ9が回転されると、フォトインタラ
プタ11からはパルス信号が出力される。CPUはこの
パルス信号を計数し(S213)、その計数値Nが、予
めフィルムの走行量、即ち追従ローラ9の回転角度とパ
ルス数との関係から求められたフィルムの1駒分に相当
するパルス数Mに到達した時点でフィルム駆動モータ1
7の回転を停止させる(S214,S215)。
【0043】これにより、次の駒がアパーチャ2に位置
される。同時にJ=J+1の演算を行い(S209)、
次の駒数を表示する。以下、この動作を繰り返し、J=
Kとなったとき、つまり所定の駒数の撮影が完了したと
きには、フィルム巻上モータ17を連続回転させてフィ
ルムを完全に巻き上げる(S216)。このとき、フォ
トインタラプタ11からのパルス信号が出力されなくな
ったことを確認することにより、フィルムの巻上げが完
了されたことが確認でき(S217)、これが確認され
た後にフィルム巻上モータ17の回転を停止させる(S
218)。
【0044】ここで、本発明はトンネル寸法を手動で設
定するカメラにも適用することができる。この場合には
カメラがフィルム種類を判定したときに、その種類や撮
影可能駒数をLCD表示器5に表示させるとともに、図
10に破線で接続したフローに示すように、現在カメラ
が設定されているトンネル寸法を含むフィルム初期設定
情報28中の初期設定値Gを検出し、これとフィルム種
類のフラグFとを比較し(S219)、両者が一致しな
いときに警報を発して撮影者に報知する(S220)構
成とする。
【0045】図8の破線で囲んだ部分はそのための構成
であり、CPUの入力ポートPIN3にはカメラに現在設
定されている初期値Gを含むフィルム初期設定情報28
が入力され、一方CPUの出力ポートPOUT 5にはブザ
ー等の警報器29が接続されている。このフィルム初期
設定情報28は、例えばカメラに取着されるフィルムバ
ックの種類を検出することにより得られる。そして、C
PUはこのフィルム初期設定情報28の初期設定値G
と、フィルム種類のフラグFとに基づいて両者の比較を
行い、これらが一致しないときにはカメラ側の初期設定
が不適切であるとして警報器29を鳴動させる。
【0046】なお、本発明ではフィルムの先端をフィル
ム巻上スプールの溝に差し込んで巻上げを開始させる
が、このとき誤ってフォトリフレクタ12を覆った状態
で追従ローラ9に手が触れて追従ローラ9を回転してし
まうおそがある。この追従ローラ9が空転されると、フ
ォトインタラプタ11からパルス信号が出力され、CP
Uがこれを計数してフィルム種類の誤判別が発生するお
それがある。そこで、図11に示すように、フィルム供
給スプール6側のカメラボディ1の一部にフィルム感知
スイッチ30を設け、フィルムが内又は外ガイドレール
に密接された状態のとき、即ちフィルムがフィルム巻上
スプール8により引張された状態とされるときにフィル
ム感知スイッチ30がオンし、この時点からフォトイン
タラプタ11からのパルス信号を計数するようにすれば
よい。このようにすれば、追従ローラ9がフィルムの走
行に追従して回転されるときのパルス信号のみを計数
し、空転による誤判別を防止することができる。
【0047】また、同様の目的で、図12に示すよう
に、フィルム供給側のガイドローラ7をフィルム追従ロ
ーラとして構成し、この追従ローラ7にマスク板31を
取着し、その回転を第2のフォトインタラプタ32によ
って検出するようにしてもよい。この構成の場合には、
両方の追従ローラ7,9の第2のフォトインタラプタ3
2とフォトインタラプタ11が共にパルス信号を出力し
たときからパルス信号の計数を開始するようにすれば、
追従ローラ9が空転された場合でも誤判別が生じること
がない。
【0048】なお、この第2実施例では、フィルムの巻
上げをモータにより行うカメラの場合を説明している
が、手動によりフィルムの巻上げを行うカメラにおいて
も、フィルム種類の判別や、その結果に基づくフィルム
種類や撮影可能駒数の表示等を行うように構成すること
は可能である。また、フィルムの自動頭出しを行なわな
いカメラにおいても本発明を適用すれば、手動でフィル
ムの頭出しを行えば、カメラ側で自動的にフィルム判別
を実行してこれを表示することは言うまでもない。
【0049】この第2実施例の発明では、フィルムのリ
ーダ部の第1箇所と第2箇所を光学的に検出する一方、
巻上げに伴うフィルムの走行量を検出し、これらの検出
された出力に基づいてフィルムのリーダ部の第1箇所と
第2箇所の間の長さを算出し、この算出値に基づいてリ
ーダ部の長さが相違するフィルムの種類を判別している
ので、使用しているフィルムが例えば120フィルムで
あるか、220フィルムであるかを自動的に判別するこ
とができる。したがって、この判別結果によりフィルム
種類や撮影可能駒数を表示器に表示すれば、撮影者が使
用フィルムをカメラにセッティングする手間が省けると
ともに、セッティングを忘れた場合でも使用フィルムを
常時確認することができ、更にフィルムの撮影状態を一
目で確認することができ、撮影駒数の認識の誤りに伴う
不具合が未然に防止できる。また、フィルムの自動判別
と同時に、圧板と外ガイドレールとの当接関係を切り替
えて使用するフィルムに対応したトンネル切替を自動的
に行うようにすれば、フィルム種類に応じたフィルムバ
ックを用意する必要がなくなり、カメラシステムの部品
数が低減でき、携帯性に優れるとともに、コストの低減
を図ることも可能となる。
【0050】
【発明の効果】本発明は、カメラに装填されたフィルム
の種類を自動的に判別することにより、装填されている
フィルム種類の表示を可能とし、或いはフィルム種類に
対応したカメラの初期設定を自動的、或いは撮影者によ
り手動で適切に行うことを可能とし、ブローニカメラを
用いた好適な撮影を実現することができる。また、本発
明は、カメラに装填されたフィルムの裏紙の有無を検出
し、この検出結果に基づいてフィルム種類を判別する構
成とされているので、カメラに現在装填されているフィ
ルムが120フィルムであるか220フィルムであるか
を自動的に判別することができる。したがって、この判
別したフィルム種類をカメラの表示部に表示すれば、撮
影者は装填されたフィルムの種類を正確に認識でき、フ
ィルム種類に対して好適な初期設定を行い、かつ適切な
撮影後の処理を行うことができる。
【0051】また、本発明は、カメラの裏蓋側にブロー
ニフィルムの裏面側の反射率の変化を検出するフォトリ
フレクタを設けることにより、フィルム裏紙の有無によ
りフォトリフレクタの出力が変化され、この変化に基づ
いて、使用するフィルムの種類を判別し、装填されてい
るフィルムが120フィルムであるか、220フィルム
であるかを自動的に判別することができる。例えば、カ
メラボディ側に設けた第1のフォトリフレクタによりフ
ィルムの前面側の反射率の変化を検出し、裏蓋側に設け
た第2のフォトリフレクタによりフィルムの背面側の反
射率の変化を検出し、第1のフォトリフレクタの出力変
化によりフィルムの頭出しを行ない、このフィルムの頭
出しが実行されたときの第2のフォトリフレクタの出力
に基づいてフィルムの種類を判別しているので、フィル
ムの頭出しが実行された状態では220フィルムの裏面
には裏紙が存在しなくなるため、フィルム背面側の反射
率が大きく変化され、220フィルムであることが判別
される。
【0052】更に、本発明は、カメラに装填されるブロ
ーニフィルムのリーダ部の第1箇所及びこれとは長さ方
向に異なる第2箇所を第1・第2箇所検出手段により光
学的に検出し、この出力と巻上げに伴って検出されるフ
ィルムの走行量とでフィルムのリーダ部の長さを算出す
ることにより、120フィルムと220フィルムの異な
るリーダ部の長さを検出して各フィルムの種類を判別す
ることができ、現在カメラに装填されているフィルムが
例えば120フィルムであるか、220フィルムである
かを自動的に判別することができる。例えば、カメラボ
ディのフィルムの走行領域内にフォトリフレクタを設け
てフルムの反射光量を検出し、かつフィルムの巻上げに
伴って回転動作されるフォトインタラプタからのパルス
信号からフィルム走行量を求め、これらの検出量に基ず
いてCPUにおいてフィルムの走行量を算出することで
フィルムのリーダ部の長さを求め、この長さから120
フィルムと220フィルムのフィルム種類を正確に判別
することが可能となる。このため、この構成ではフォト
リフレクタを1個用いるのみでフィルムの判別が可能と
なり、カメラ構成の簡略化が可能となる。
【0053】ここで、前記した各ブローニカメラにおい
て、フィルムの種類を判別する手段の判別結果に基づい
てそのフィルムの種類と、そのフィルムの撮影可能な駒
数を表示する構成とすることにより、フィルム種類や撮
影可能駒数を表示器に表示すれば、撮影者が使用フィル
ムをカメラにセッティングする手間が省けるとともに、
セッティングを忘れた場合でも使用フィルムを常時確認
することができ、更にフィルムの撮影状態を一目で確認
することができ、撮影駒数の認識の誤りに伴う不具合が
未然に防止できる。また、カメラに装填されているフィ
ルムの種類にそれぞれ対応して、カメラの内ガイドレー
ルとの間にフィルム走行用のトンネルを画成する圧板の
位置を切り替えるように構成することで、フィルムの自
動判別と同時に使用するフィルムに対応したトンネル切
替を自動的に行うことができる。これにより、フィルム
種類に応じてそれぞれのフィルムバックを個別に用意す
る必要がなくなり、カメラシステムの部品数が低減で
き、携帯性に優れるとともに、コストの低減を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブローニカメラの第1実施例の裏蓋を
開いた状態の一部を破断した斜視図である。
【図2】第1実施例のカメラの電気系統の構成を示す図
である。
【図3】第1実施例のカメラの第1及び第2のフォトリ
フレクタの動作を説明するための横断面図である。
【図4】第1実施例のカメラのフィルム巻上動作を説明
するためのフローチャートである。
【図5】トンネル切替動作を説明するための断面図であ
り、(a)及び(b)はそれぞれ120フィルム、22
0フィルムを使用したときの縦断面図と横断面図であ
る。
【図6】120フィルムと220フィルムの規格を示す
図である。
【図7】本発明のブローニカメラの第2実施例の裏蓋を
開いた状態の一部を破断した斜視図である。
【図8】第2実施例のカメラの電気系統の構成を示す図
である。
【図9】第2実施例のカメラのフィルムの巻上げに伴う
フォトリフレクタの動作を説明するための模式的な背面
図である。
【図10】第2実施例のカメラのフィルム巻上動作を説
明するためのフローチャートである。
【図11】第2実施例の変形例を示す概略斜視図であ
る。
【図12】第2実施例の他の変形例を示す概略斜視図で
ある。
【符号の説明】
1 カメラボディ 4A 120フィルム用外ガイドレール 4B 220フィルム用外ガイドレール 5 LCD表示器 8 フィルム巻上スプール 11 フォトインタラプタ 12 第1フォトリフレクタ 13 圧板駆動モータ 17 フィルム巻上モータ 20 カメラ裏蓋 22 圧板 27 第2フォトリフレクタ 30 フィルム感知スイッチ 32 第2フォトインタラプタ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03B 7/00 - 7/28 G03B 17/00 - 17/02 G03B 17/26 - 17/34 G03B 17/38 - 17/46

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 裏紙の長さが異なる複数種類のブローニ
    フィルムが使用可能なブローニカメラであって、カメラ
    ボディ側に設けてフィルムの前面側の反射率の変化を検
    出する第1のフォトリフレクタと、カメラ裏蓋側に設け
    てフィルムの背面側の反射率の変化を検出する第2のフ
    ォトリフレクタと、前記第1のフォトリフレクタの出力
    変化によりフィルムの頭出しを行う手段と、前記フィル
    ムの頭出しが実行されたときの第2のフォトリフレクタ
    の出力に基づいて前記フィルムにおける裏紙の長さの違
    いを検出し、この検出によりフィルムの種類を判別する
    手段とを備えることを特徴とするブローニカメラ。
  2. 【請求項2】 前記フィルムの種類を判別する手段の判
    別結果に基づいてそのフィルムの種類と、そのフィルム
    の撮影可能な駒数を表示する手段を備える請求項1に記
    載のブローニカメラ。
  3. 【請求項3】 使用するフィルムの種類にそれぞれ対応
    するようにカメラボディに設けられるフィルム用の外ガ
    イドレールと、これらの外ガイドレールに選択的に当接
    されて内ガイドレールとの間にフィルムの種類に対応し
    たフィルム走行用のトンネルを画成する圧板と、前記
    ィルムの種類を判別する手段の判別結果に基づいて、前
    記圧板が当接される外ガイドレールを切り替える動作を
    行う手段とを備える請求項1または2に記載のブローニ
    カメラ。
  4. 【請求項4】 裏紙の長さが異なる複数種類のブローニ
    フィルムが使用可能なブローニカメラであって、カメラ
    に装填されるブローニフィルムのリーダ部の第1箇所及
    びこれとは長さ方向に異なる第2箇所を光学的に検出す
    る第1・第2箇所検出手段と、巻上げに伴うフィルムの
    走行量を検出する手段と、前記第1・第2箇所検出手段
    と走行量検出手段の出力に基づいて前記フィルムのリー
    ダ部の第1箇所と第2箇所の間の長さを算出し、この算
    出値に基づいて前記フィルムにおける裏紙の長さの違い
    を検出し、この検出によりフィルム種類を判別する手段
    とを備えることを特徴とするブローニカメラ。
  5. 【請求項5】 裏紙の長さが異なる複数種類のブローニ
    フィルムが使用可能なブローニカメラであって、カメラ
    ボディのフィルムの走行領域内に設けて反射光量を検出
    するフォトリフレクタと、フィルムの巻上げに伴って回
    転動作される追従ローラと、この追従ローラの回転量を
    パルス信号として出力するフォトインタラプタと、前記
    フォトリフレクタとフォトインタラプタからの信号が入
    力されるCPUとを備え、このCPUはフォトリフレク
    タが反射光量の低下を検出している間の前記フォトイン
    タラプタからのパルス信号を計数し、この計数値に基づ
    いて追従ローラの回転量を算出し、この算出値からフィ
    ルムのリーダ部の長さを求め、この長さから前記フィル
    ムにおける裏紙の長さの違いを検出し、この検出により
    フィルム種類を判別するように構成してなるブローニカ
    メラ。
  6. 【請求項6】 前記フィルムの種類の判別結果に基づい
    てそのフィルムの種類と、そのフィルムの撮影可能な駒
    数を表示する手段を備える請求項4または5に記載の
    ローニカメラ。
  7. 【請求項7】 使用するフィルムの種類にそれぞれ対応
    するようにカメラボディに設けられるフィルム用の外ガ
    イドレールと、これらの外ガイドレールに選択的に当接
    されて内ガイドレールとの間にフィルムの種類に対応し
    たフィルム走行用のトンネルを画成する圧板と、フィル
    ムの種類を判別する手段の判別結果に基づいて、前記圧
    板が当接される外ガイドレールを切り替える動作を行う
    手段とを備える請求項4ないし6のいずれかに記載の
    ローニカメラ。
JP03310894A 1993-02-06 1994-02-04 ブローニカメラ Expired - Fee Related JP3351611B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03310894A JP3351611B2 (ja) 1993-02-06 1994-02-04 ブローニカメラ

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4222593 1993-02-06
JP5-42223 1993-02-06
JP5-42225 1993-02-06
JP4222393 1993-02-06
JP03310894A JP3351611B2 (ja) 1993-02-06 1994-02-04 ブローニカメラ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06289457A JPH06289457A (ja) 1994-10-18
JP3351611B2 true JP3351611B2 (ja) 2002-12-03

Family

ID=27287973

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03310894A Expired - Fee Related JP3351611B2 (ja) 1993-02-06 1994-02-04 ブローニカメラ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3351611B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6026250A (en) * 1996-12-12 2000-02-15 Fuji Photo Film Co., Ltd. Camera, bar code reader for camera and method of detecting bar code reading error
US6061525A (en) * 1996-12-17 2000-05-09 Fuji Photo Optical Co., Ltd. Camera and focussing method for the same
US6208812B1 (en) 1997-05-21 2001-03-27 Fuji Photo Film Co., Ltd. Camera with bar code reader

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06289457A (ja) 1994-10-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0460600A2 (en) A lens-fitted photographic film unit , a processor for processing the same, and a processing system therefor
US5521662A (en) Film viewer
JP3351611B2 (ja) ブローニカメラ
KR0178286B1 (ko) 화상기록 매체카트리지 또는 필름카트리지를 사용하도록 적용되는 장치
US4939531A (en) Automatic film loading camera
JP2745615B2 (ja) フィルムカートリッジ
US4972214A (en) Camera
US5440364A (en) Film loader
JP3773142B2 (ja) レンズ付きフイルムユニットの製造方法及び装置
JP3609143B2 (ja) レンズ付きフイルムユニットの製造方法及び製造装置
KR100248583B1 (ko) 가동차광도어를 지닌 필름카트리지를 사용하는 카메라
JPH0762754B2 (ja) フイルム送り機構
JP3451823B2 (ja) カメラ
US5797053A (en) Apparatus and method for feeding film having perforations including judging wheter a film tip has passed a detector
JP2000147600A (ja) カバー駆動装置及びデジタルスチルカメラ
JPH08184904A (ja) カメラ
JP2000019603A (ja) カメラ
JP2570924Y2 (ja) 自動焼付機
US20040081452A1 (en) Film magazine
JPH08328133A (ja) カメラ
JPH10232435A (ja) カメラ
JPH0895149A (ja) カメラのデータ記録ユニット
JPH11119292A (ja) カメラ
JPH1048721A (ja) 電子機器及びカメラ
JPH08328132A (ja) カメラ

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees