JP3351379B2 - 熱可塑性樹脂成形体の製造方法 - Google Patents
熱可塑性樹脂成形体の製造方法Info
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Description
の製造方法に関する。詳細には、混合、成形時に水酸化
アルミニウムに起因する発泡の発生を防止し、発泡痕が
なく外観が良好な熱可塑性樹脂成形体の製造方法に関す
る。
近な存在となっており、様々な用途で広範囲に使用され
ている。例えばポリエチレン、ポリプロピレン及び塩化
ビニル等が各種包装材、自動車や家屋内のカーペット、
内張り等の内装材、電線の被覆材に使用され、ポリスチ
レン、AS樹脂、ABS樹脂、ポリアミド、ポリカーボ
ネート及びエポキシ樹脂等がTV、パソコン及びその他
電気製品のハウジング、電子部品パッケージ又は自動車
関連部品に使用されている。
後一部リサイクルが行われているが、大半は未だ焼却処
分や埋立て処分されているのが実状である。これら樹脂
を単独にまたは他の廃棄物と共に焼却処分する場合には
塩化水素ガス、一酸化炭素ガス、ダイオキシン等が発生
する場合があり、焼却処理後の残灰を埋め立て処理する
場合には残灰中に含まれる微量重金属が埋め立て地で雨
水等に溶解し漏洩する問題があることが知られている。
ニウムを用いた熱可塑性樹脂製袋(特開平9−3237
35号公報)が提案されている。かかる熱可塑性樹脂製
袋を他のゴミとともに焼却処理する場合、焼却炉内の異
常温度上昇を防止できること、排ガス中の塩素ガス等有
害ガスを抑制できること、また焼却残灰を埋め立てする
場合にクロム等重金属イオンの漏出を防止できることが
知られている。
の安定域は約200℃迄であり、使用条件によってはそ
れ以下の温度でも熱分解し発水することが知られてお
り、水酸化アルミニウムを樹脂に混合、成形する場合に
発泡する問題があった(例えば、高分子材料の難燃化の
実際と新規難燃剤の開発動向、産業技術研究会主催産技
研講座5−1、昭和61年9月2日〜3日)。この問題
に対し、水酸化アルミニウムに加えて酸化カルシウムを
混合する方法が提案されている(例えば、特開昭51−
44145号公報)。
塑性樹脂及び酸化カルシウムを混合する方法は、混合、
成形時に発生する発泡をある程度抑制する効果を有する
ものの発泡の発生を十分に防止することができず発泡の
ない熱可塑性樹脂成形体が得られない場合や、外観の良
好な熱可塑性樹脂成形体が得られない場合があった。需
要者の多様化する要求等を満足させるには、発泡痕の発
生を防止するだけでなく従来以上に良好な外観を有する
熱可塑性樹脂成形体の製造方法が切望されていた。
化アルミニウム、熱可塑性樹脂及び酸化カルシウム等の
吸湿剤を混合、成形してなる熱可塑性樹脂成形体の製造
方法において、混合、成形時に水酸化アルミニウムに起
因する発泡の発生を防止し、発泡痕がなく外観が良好な
熱可塑性樹脂成形体の製造方法を提供することにある。
塑性樹脂、水酸化アルミニウム及び吸湿剤を混合、成形
してなる熱可塑性樹脂成形体の製造方法において、特定
の吸湿剤を特定量混合する場合には、かかる課題を解決
し得ることを見出し本発明を完成するに至った。
エチレン及びポリプロピレンから選ばれる熱可塑性樹
脂、水酸化アルミニウム及び吸湿剤を混合、成形してな
る熱可塑性樹脂成形体の製造方法において、前記吸湿剤
は、吸湿速度が5重量%/hr以上であり、その混合量
が熱可塑性樹脂成形体に対して0.01重量%〜2重量
%であり、かつ成形温度が160〜200℃であること
を特徴とする熱可塑性樹脂成形体の製造方法を提供する
ものである。
本発明は、熱可塑性樹脂、水酸化アルミニウム及び吸湿
剤を混合、成形してなる熱可塑性樹脂成形体の製造方法
の改良方法である。
%/hr以上、好ましくは7重量%/hr〜15重量%
であり、かつその混合量が熱可塑性樹脂成形体に対して
0.01重量%〜2重量%、好ましくは0.1重量%〜
1.5重量%であることを特徴とする。
に対して2重量%より多い場合は、混合、成形時に水酸
化アルミニウムに起因する発泡の発生を防止することは
できるものの、得られる熱可塑性樹脂成形体の外観が不
良となる。また、装置に付随するスクリーンの目詰りが
発生する場合があった。前記吸湿剤の混合量が0.01
重量%より少ない場合は、混合、成形時に水酸化アルミ
ニウムに起因する発泡の発生を防止することはできず、
発泡痕のない熱可塑性樹脂成形体を得ることはできな
い。尚、本発明において外観の評価は熱可塑性樹脂成形
体の表面にある50μm以上の凹凸を目視により観察し
た。発泡痕の評価は熱可塑性樹脂成形体中に存在する気
泡の有無を測定して行った。
満の場合は、混練時に水酸化アルミニウムに起因する発
泡を十分に防止することができない。また、たとえ吸湿
速度が5重量%/hr未満の吸湿剤の混合量を多くした
としても発泡痕がなくかつ外観が良好な熱可塑性樹脂成
形体を得ることができない。
上であればよく、例えば吸湿速度が5重量%/hr以上
である、五酸化リン、過塩素酸マグネシウム、無水硫酸
カルシウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム及び無
水塩化カルシウムからなる群より選ばれた少なくとも1
種が挙げられ、就中、吸湿速度が5重量%/hr以上で
ある酸化カルシウムの適用が推奨される。
実質的に含有しないものが望ましく、具体例としては3
0μm以上の粒子の含有量が1重量%以下である。30
μm以上の粒子は、得られる熱可塑性樹脂成形体の表面
の平滑性を低下させる原因となる場合がある。尚、30
μm以上の粒子の存在は、例えばSEM観察で確認する
方法、粒度分布測定装置を用いる方法等で行えばよい。
チレン、プロピレン、スチレン、塩化ビニル、酢酸ビニ
ル、アクリロニトリル、ブタジエン、ビニルアルコー
ル、アクリル及びアクリルからなる群より選ばれた少な
くとも1種の誘導体であるホモポリマー若しくはコポリ
マー又はポリアミドやポリエチレンテレフタレートに代
表される熱可塑性ポリエステル等である。
えばギブサイト、バイヤライト、ベーマイト、ノルトス
トランダイト等が挙げられ、この中でもギブサイトはバ
イヤー法によりアルミナの原料として大量に生産されて
いるため容易に安価に入手できることから好適である。
前記水酸化アルミニウムは、通常、平均粒子径が約0.
5μm〜約100μmであり、その用途によって適宜選
択できる。具体例としてはフィルム用途では、高い引張
強度を付与する目的で平均粒子径約0.5μm〜約10
μmのものが使用され、透明性を付与する場合には1次
粒子径の大きいものが、他方隠蔽性を付与する場合には
一次粒子径が小さいものの使用が推奨される。
常、得られる熱可塑性樹脂成形体に対して約1重量%〜
約80重量%、好ましくは15重量%〜約50重量%の
範囲になるように適宜選択すればよい。約1重量%未満
の場合、得られた熱可塑性樹脂成形体を焼却する時に焼
却炉内の異常温度上昇を防止するといった効果等が得ら
れないことがある。約80重量%より多い場合、得られ
る成形体の外観が不良となる場合がある。特に、他のゴ
ミとともに焼却処理する場合において、焼却炉内の異常
温度上昇を防止する効果、排ガス中の塩素ガス・ダイオ
キシン等有害ガスの発生を抑制する効果、燃焼促進効果
により一酸化炭素の発生を抑制する効果又は焼却残灰を
埋め立てする場合にクロム・鉛・銅等重金属イオンの漏
出を防止する効果を積極的に付与する為には、水酸化ア
ルミニウムの混合量は約15重量%以上であることが推
奨される。
を備えた、射出成形機、押出成形機及びブロー成形機等
からなる群より選ばれた1種で行えばよい。前記押出成
形機としては、Tダイ、リングダイ、ストランドダイ、
パイプダイ、その他異形成形用ダイ等を取り付けた押出
成形機等が挙げられる。前記スクリーンは粗粒異物の混
入を防止し、熱可塑性樹脂成形体を均質化する役目をす
るものであり、約10メッシュ〜約200メッシュの金
網等からなっている。更に、本発明においては、混合、
成形して得られた成形体を真空成形機、圧縮成形機等を
用いて加工してもよい。
えば、熱可塑性樹脂、水酸化アルミニウム及び吸湿剤を
スクリーンを備えたリングダイを取り付けた押出成形機
(スクリーンを備えたインフレーション成形機)を用い
て約160℃〜約200℃、約5分〜約30分の条件で
混合した後、フィルム等へ成形すればよい。
樹脂と混練して水酸化アルミニウム含有マスターバッチ
を作製してから、本発明の混合に供してもよい。前記混
練を行うに際しては、例えば、水酸化アルミニウム約1
00重量部〜約500重量部とポリエチレン100重量
部とを加圧ニーダー、バンバリーミキサー、1軸押出機
及び2軸押出機等からなる群より選ばれた1種を用い
て、約130℃〜約200℃、約5分〜約30分の条件
で混練すればよい。更に、混練して得られた水酸化アル
ミニウム含有マスターバッチをペレット化する場合に
は、例えばホットカット方式、溶融粉砕方式、ストラン
ドカット方式、アンダーウォーターカット方式等で行え
ばよい。
して吸湿剤含有熱可塑性樹脂組成物(以下、混合物と称
する。)を作製してから、本発明の混合に供してもよ
い。スクリーンを備えた射出成形機等を用いて混合、成
形する場合には予め混練しておくことにより、混合、成
形時に装置に付随するスクリーンに目詰りが発生するこ
とを防止できる。前記混練は、例えば、加圧ニーダー、
バンバリーミキサー、1軸押出機及び2軸押出機等から
なる群より選ばれた1種が挙げられる。混練後に、混合
物をペレット化する場合には混合物と水とが接触するこ
となく切断、冷却する方式、例えばホットカット方式、
溶融粉砕方式等で行うことが推奨される。前記した吸湿
剤を予め熱可塑性樹脂と混練して混合物を作製するに際
しては、通常、吸湿速度5重量%/hr以上である酸化
カルシウム約100重量部〜約300重量部とポリエチ
レン100重量部とを加圧ニーダーを用いて、混練温度
約130℃〜約200℃、混練時間約5分〜約30分の
条件で混練すればよい。また、得られた混合物を大気中
に長期間放置した場合、その放置された混合物を本発明
の混合、成形に用いる時には予め混練した効果が得られ
ず装置に付随するスクリーンの目詰りが発生する場合が
ある。
成形体は、通常、家電・電気部品、容器、梱包用品、自
動車等運輸機械部品、事務用品、玩具、建材、スポーツ
用品、農業用品、日用品を始めとし工業資材、医療器
具、一般機械・精密機器部品に至るまで各種用途に用い
られる。家電・電気部品を例示すれば各種製品のハウジ
ングやカバー、キャスター、フレーム等の構造部品、ギ
ヤやコネクター等の精密部品、スイッチ類の小型部品、
電線被覆材等電気絶縁体、照明具クリアカバー等が挙げ
られる。容器としては飲料ポトル、什器、弁当箱、食品
トレー、ストレッチフィルム、食品包装容器、タッパ、
精密機器や貴重品等の保管容器、医薬、化粧品、各種薬
品の容器、保冷容器、工具箱、衣料ケース、小物入れ、
ポリ袋、パッキン等、梱包用品としてはコンテナ、通
函、木箱代替箱、魚介類・海産物用ケース、荷造り用ひ
もまたはテープ、包装用シート、カバー、衝撃緩衝材、
ネット、飲料容器梱包用コンテナ又は集合キャップ等が
挙げられる。自動車等運輸機械部品としては、防音材、
断熱材、カーペットや天井材等の内装材、クッション
材、ダッシュボード、エンジンカバー、ダクト、バンパ
ーやホイールキャップ等外装材、カーブミラー、電気部
品、船体部品又はブイ等が挙げられる。事務用品として
は筆記用具、バインダー、整理用トレー、クリップ、ネ
ームタグ、ペンケース、筆記用具立て、フレーム、立体
地図、下敷き、定規、消しゴム、掲示板又は整理用ファ
イル等が挙げられる。玩具・レジャー用品してはテント
や携帯用椅子等のアウトドア用品、釣り具の部品、人形
やおもちゃの部品、浮き等救命器具、模型又は模型の部
品等が挙げられる。建材としては床材、カーペット、断
熱材、壁材や壁紙、天井材等内装材、外壁材、看板、コ
ンクリート打設時の壁材、簡易建築物の壁材、ベニア板
・合板の代替板、建築現場囲い材、障子板、間仕切り、
畳中芯、床下断熱材保持板又は椅子やテーブル等の調度
品等が挙げられる。スポーツ用品としては各種ラケッ
ト、ボール、シャトル、シューズ、ヘルメット、プロテ
クター、農業用品ではトンネルハウス用フィルム、コン
テナ、吸熱フィルム、散水ホース又は肥料や農薬梱包用
ポリ袋等が挙げられる。日用品としては箸、スプーン若
しくはフォーク等のテーブルウエア、食器類、調理用
具、模造装飾品、造花、くし、ごみ箱、ごみ袋、ポリ
袋、ファッションバッグ、レジ袋、商品の外装袋、カー
ド、各種道具の柄、洗濯バサミ、布団たたき、ハエたた
き、うちわの骨、植木鉢等園芸用品、椅子・机の中芯、
家具の背板、のみ捕り首輪等ペット用品、リール、眼鏡
部品、鞄部品、靴、衛生用品、滑り止めゴム、あたりゴ
ム、フック、取手、水槽、手袋、かご又はピック等が挙
げられる。工業資材としては種々のサイズのシート若し
くはフィルム、配管、パイプ、ホース、バルブ、汗顔、
展示棚、パレットの側面版、トレー、倉庫保管箱、養生
板、ベルトコンベアー用敷板、仕切板、スリップシー
ト、運送用当て板、組仕切り板、緩衝材、テープ、製品
外装袋、ネジ又は釘チェーン等が挙げられる。医療器具
としては注射器のシリンダー、血液バッグ、ホース、パ
イプ、一般機器・精密機器部品として各種産業機器部
品、時計部品又はギヤ等の精密部品等が挙げられる。
可塑性樹脂成形体は、他のゴミとともに焼却処理する場
合、焼却炉内の異常温度上昇を防止でき、排ガス中の塩
素ガス、ダイオキシン等有害ガスの発生を抑制でき、燃
焼促進効果により一酸化炭素の発生を抑制でき、また焼
却残灰を埋め立てする場合にクロム、鉛、銅等重金属イ
オンの漏出を防止できる効果を有するものである。
明するが、本発明は以下の実施例により制限されるもの
ではない。尚、平均粒子径、吸湿速度、BET比表面
積、発泡痕の評価、外観の評価、引張強度は以下の方法
で測定した。
度分布計〔リード アンド ノースラップ(LEED&
NORTHRUP)社製マイクロトラック〕により、5
0重量%径を測定した。 吸湿速度(重量%/hr): 温度23℃、湿度50%
の状態に保った恒温恒湿庫に被検体を保管し、重量の経
時変化を測定した。測定開始時から1時間経過後迄の重
量の増加量を百分率で表した。 BET比表面積(m2/g):窒素吸着法により測定し
た。 発泡痕の評価(−):熱可塑性樹脂成形体中に存在する
気泡の有無を測定した。 外観の評価(個/cm2):熱可塑性樹脂成形体の表面
の50μm以上の凹凸を個数を測定した。その結果を1
cm2当りの個数で表した。 引張強度(kg/cm2): JIS Z1702に準
拠した方法により行った。ダンベル型の試料10個を引
張強度試験機オートグラフAGS−500型(島津製作
所製)とロードセル(最大測定荷重5kg)を用て各々
測定して、それらの平均値とした。
2g/cm3である直鎖状低密度ポリエチレン100重
量部と平均粒子径3μmである水酸化アルミニウム23
3重量部とを加圧ニーダーを用いて160℃、15分の
条件で混練して水酸化アルミニウム70%含有マスター
バッチを得た。次いでメルトフローレート25g/10
min、密度0.91g/cm3である直鎖状低密度ポ
リエチレン100重量部と吸湿速度10重量%/hrで
あり、BET比表面積4.5m2/gであり、30μm
以上の粒子を実質的に含有しない酸化カルシウム186
重量部とを加圧ニーダーを用いて160℃、15分の条
件で混練して混合物を得た。
g/10min、密度0.95g/cm3である高密度
ポリエチレン100重量部、該水酸化アルミニウム70
%含有マスターバッチ75重量部(水酸化アルミニウム
含有量は熱可塑性樹脂成形体に対して30重量%であ
る。)及び該混合物3.5重量部(酸化カルシウム含有
量は熱可塑性樹脂成形体に対して1.3重量%であ
る。)をシリンダー温度170℃〜180℃、ダイ温度
170℃に設定したスクリーンを備えたインフレーショ
ン成形機(モダーン社製)を用いて混合、成形して厚さ
30μm、折り巾650mmである熱可塑性樹脂製フィ
ルムを作製した。尚、スクリーンはシリンダー出口に8
0メッシュの金網を50メッシュの金網で挟み込む形で
合計3枚を設置した。その結果、スクリーンの目詰りは
発生せず、得られたフィルムに発泡痕はなく、かつ外観
の評価は4.0個/cm2であり良好であった。また、
そのフィルムの引張強度はMD(成形方向)429kg
/cm2、TD(成形方向の直角方向)313kg/c
m2であった。
2g/cm3である直鎖状低密度ポリエチレン100重
量部と、平均粒子径3μmである水酸化アルミニウム2
33重量部とを加圧ニーダーを用いて160℃、15分
の条件で混練して水酸化アルミニウム70%含有マスタ
ーバッチを得た。前記において水酸化アルミニウムを吸
湿速度4重量%/hr、BET比表面積3.0m2/g
である酸化カルシウム100重量部に変えた以外は同様
にして混合物を得た。
g/10min、密度0.95g/cm3である高密度
ポリエチレン100重量部、該水酸化アルミニウム70
%含有マスターバッチ75重量部(水酸化アルミニウム
含有量は熱可塑性樹脂成形体に対して30重量%であ
る。)及び該混合物3.5重量部(酸化カルシウム含有
量は熱可塑性樹脂成形体に対して1.0重量%であ
る。)をシリンダー温度170℃〜180℃、ダイ温度
170℃に設定したスクリーンを備えたインフレーショ
ン成形機(プラコー社製)を用いて混合、成形して厚さ
30μm、折り巾650mmである熱可塑性樹脂製フィ
ルムを作製した。尚、スクリーンはシリンダー出口に8
0メッシュの金網を50メッシュの金網で挟み込む形で
合計3枚を設置した。その結果、得られたフィルムの外
観の評価は256個/cm2であり不良であった。
脂成形体の製造方法によれば、混合、成形時に水酸化ア
ルミニウムに起因する発泡の発生を防止し、発泡痕がな
く外観が良好な熱可塑性樹脂成形体を提供するものであ
り、その工業的価値は大である。
Claims (3)
- 【請求項1】 ポリエチレン及びポリプロピレンから選
ばれる熱可塑性樹脂、水酸化アルミニウム及び吸湿剤を
混合、成形してなる熱可塑性樹脂成形体の製造方法にお
いて、前記吸湿剤は、吸湿速度が5重量%/hr以上で
あり、その混合量が熱可塑性樹脂成形体に対して0.0
1重量%〜2重量%であり、かつ成形温度が160〜2
00℃であることを特徴とする熱可塑性樹脂成形体の製
造方法。 - 【請求項2】 前記吸湿剤が酸化カルシウムである請求
項1記載の熱可塑性樹脂成形体の製造方法。 - 【請求項3】 前記水酸化アルミニウムの混合量が熱可
塑性樹脂成形体に対して15重量%〜50重量%である
請求項1又は2記載の熱可塑性樹脂成形体の製造方法。
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