JP3350636B2 - 単一偏光変換素子及びそれを用いた投射型表示装置 - Google Patents

単一偏光変換素子及びそれを用いた投射型表示装置

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JP3350636B2 JP07162797A JP7162797A JP3350636B2 JP 3350636 B2 JP3350636 B2 JP 3350636B2 JP 07162797 A JP07162797 A JP 07162797A JP 7162797 A JP7162797 A JP 7162797A JP 3350636 B2 JP3350636 B2 JP 3350636B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不定偏光である自
然光を、単一偏光に変換する光学素子及びそれを用いた
投射型表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光源からの自然光を単一偏光に変換する
光学素子は、例えば、液晶プロジェクタなどへ利用でき
ることが知られている。一般に液晶プロジェクタにおい
ては、光源からの光を液晶パネルに照射し、液晶パネル
で光を画像変調し、それを投射レンズによりスクリーン
上に結像させる。液晶パネルにおける変調を行なうため
に該液晶パネルへの入射光は直線偏光に変換した光を利
用する。この直線偏光への変換は、一般的には偏光板を
用いて行なわれるが、この場合、自然光を発する光源か
ら出射した光は液晶パネルの入射側にある偏光板のため
に、実際には光の50%が偏光板に吸収されてしまい、
明るさの損失となる。また、偏光板に吸収された光は熱
になるため、偏光板の温度上昇も生じる。このような問
題を避けるために、偏光ビームスプリッターやコレステ
リック液晶などを用いて、自然光を2つの偏光成分に分
離し、偏光状態と光の進行方向を合わせた後、再度合成
する偏光変換素子が考えられている。このような偏光変
換素子をコレステリック液晶を用いて実現する従来例と
しては、例えば、代表的には特開平3−45906号公
報に記載されているような光学系が考えられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
コレステリック液晶を用いた偏光変換素子には、以下の
ような問題があった。コレステリック液晶は、選択波長
域において入射した自然光の内ある回転方向の円偏光を
選択反射する特性があるが、この特性は垂直入射時に最
も顕著に現れ、角度のついた入射時には必ずしもその特
性は完全に発揮されない。従って、上記の特開平3−4
5906号公報に示される請求項6の発明等のように光
束がコレステリック液晶に対して45°で入射している
ような場合は、コレステリック液晶の特性が十分に引き
出せなくなり、偏光の変換による利用効率はさほど大き
くならない。また、同じく特開平3−45906号公報
における請求項2〜5の発明にあるような、光束を分離
したあと一旦ランプリフレクターに帰還させる光学系で
は、光束はコレステリック液晶にほぼ垂直に入射してお
りコレステリック液晶の特性を有効に扱えるが、コレス
テリック液晶を反射した光は、現実にはランプの封体の
ガラスによる反射,拡散や光源光の角度広がりなどによ
り反射光路を乱されて、ランプリフレクターにより有効
に反射されて再度コレステリック液晶に帰還する光はわ
ずかとなりその効果は少ない。
【0004】本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなさ
れたもので、損失光が少なく高い精度で単一の回転方向
を有する円偏光を取り出す単一偏光変換素子とそれを用
いた投射型表示装置を提供することをその解決すべき課
題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、右回
転円偏光と左回転円偏光のいずれか一方を反射し他方を
透過するコレステリック液晶層と、第1の反射光学素子
をアレイ状に複数配列してなる第1の反射光学素子アレ
イと、第2の反射光学素子をアレイ状に複数配列してな
る第2の反射光学素子アレイとを備える単一偏光変換素
子であって、前記第1の反射光学素子アレイは、該単一
偏光変換素子に入射する自然光の一部を反射させ、ここ
で反射されない残部を通過させることにより該自然光を
2方向へ進む光とし、該2方向へ進む光がそれぞれ異な
る第1及び第2の角度で前記コレステリック液晶層に入
射するように配設され、前記第2の反射光学素子アレイ
は、前記第1及び第2の角度で前記コレステリック液晶
層に入射するそれぞれの光のうち、前記コレステリック
液晶層で反射した円偏光の回転方向を逆にし、前記コレ
ステリック液晶層で反射したそれぞれの光が前記コレス
テリック液晶層に対し前記第1及び第2の角度で再び入
射するように配設することにより、前記第1及び第2の
反射光学素子のそれぞれに作用し、前記コレステリック
液晶層を透過した光が同一の回転方向の円偏光でかつ異
なる2方向に別れて進む光となるようにしたことを特徴
とし、入射光の損失なく得られた回転方向が同一である
円偏光を位相差板を透過させることにより、液晶パネル
表示装置や液晶プロジェクタに用いて好適な直線偏光が
得られるものであり、また、所定の角度をもって2方向
に出射した光は、液晶パネルへ適用した場合にも効率の
良い照明が可能となるようにしたものである。
【0006】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記第1の反射光学素子アレイと、前記第2の反射
光学素子アレイと、前記コレステリック液晶層とをガラ
スを用いて一体化してなるようにしたことを特徴とし、
ガラスの屈折効果を利用して、コレステリック液晶層に
対して小さな入射角度で入射させることが可能となるよ
うにしたものである。
【0007】請求項3の発明は、請求項1または2の発
明において、ガラスブロックに前記第1の反射光学素子
と前記第2の反射光学素子とを設けてなる反射光学素子
ブロックをアレイ状に配列してなる反射光学素子ブロッ
クアレイと、ガラスに前記コレステリック液晶層を設け
てなるコレステリック液晶ガラス部とを組み合わせてな
るようにしたことを特徴とし、ガラスを用いた単一偏光
変換素子のより具体的な構成が与えられるようにしたも
のである。
【0008】請求項4の発明は、光源と、請求項1ない
し3いずれか1に記載の単一偏光変換素子と、該単一偏
光変換素子を出射した円偏光を直線偏光に変換する位相
差板と、該直線偏光を変調する透過型ライトバルブと、
該変調した光を投射する投射光学手段とを備えることを
特徴とし、液晶パネルの備える入射偏光板による約50
%の光量損失をなくし、光利用効率の高い投射型液晶表
示装置が得られるようにしたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】光源からの自然光を単一偏光に変
換する光学素子において、第1の反射光学素子とコレス
テリック液晶と第2の反射光学素子を用いた発明であ
る。請求項1の発明は、光源から自然光を2つの角度に
分離する反射手段(第1の反射光学素子)と、それぞれ
の角度に分離された自然光をさらに2つの円偏光成分に
分離する機能を持つコレステリック液晶と、コレステリ
ック液晶で反射した光の偏光状態及び光の進行方向を、
透過した光に合わせる機能を持つ反射光学素子(第2の
反射光学素子)を具備するようにしたものである。請求
項2及び3の発明は、請求項1の発明の第1,第2の反
射光学素子,及びコレステリック液晶をガラスブロック
等を用いて組み合わせてもしくは一体化してなるように
したものである。
【0010】請求項3の発明は、自然光である白色光源
と、その光源光の有する2つの偏光成分の内の1つの偏
光成分のみを変調し、他の偏光成分は遮断する透過型ラ
イトバルブと、その変調された光を投射する投射型表示
装置に、請求項1ないし3のいずれかに記載の単一偏光
変換素子と、円偏光を直線偏光に変換する位相差板を具
備するようにしたものである。
【0011】以下に、本発明による単一偏光変換素子及
びそれを用いた投射型表示装置の実施例を添付された図
面を参照して具体的に説明する。なお実施例を説明する
ための全図において同一の作用をする部分には同一の符
号を付けその繰り返しの説明は省略する。図1は、本発
明による単一偏光変換素子の一実施例を説明するための
素子断面構成と光路とを概念的に示した図で、図中、1
はコレステリック液晶ガラス部、2は入射ミラーガラス
部、cdはコレステリック液晶ガラス部の厚さ、mdは
入射ミラーガラス部の厚さ、mlは第2の蒸着ミラー部
の長さである。図2は、コレステリック液晶と反射光学
素子との組み合わせによる光の回転方向の変換作用の一
例を概念的に示す図で、図中、3はコレステリック液
晶、4は第1の反射光学素子、5は第2の反射光学素
子、6は第3の反射光学素子(第2の反射光学素子と同
一のものであるがここでは便宜上第3の反射光学素子と
する)、Pはコレステリック液晶の垂線である。図3
は、図1に示す入射ミラーガラス部の構成を説明するた
めの図で、図中、7はミラーガラスブロック、8は第1
の蒸着ミラー部、9は第2の蒸着ミラー部である。
【0012】まず、コレステリック液晶による単一偏光
変換の原理について説明する。コレステリック液晶は自
然光を2つの円偏光成分に分離することが知られてい
る。すなわち、自然光は右回転と左回転の円偏光を合成
したものであるが、その自然光がコレステリック液晶に
入射したとき、例えば、右回転の円偏光成分を透過する
特性を持つコレステリック液晶では左回転の円偏光成分
は反射する。従って、コレステリック液晶を透過した光
は同一方向の円偏光成分の光である。
【0013】一方、コレステリック液晶で反射した光を
再度反射光学素子によって反射させると円偏光はその回
転方向が180°変化する。従って、反射光学素子で反
射した光は、今度はコレステリック液晶を透過する回転
方向となり、それをコレステリック液晶に入射させると
コレステリック液晶を透過する。このようにしてコレス
テリック液晶に自然光を入射させるとコレステリック液
晶を透過した光はその回転方向が同一の光となる。
【0014】このようなコレステリック液晶の特性と反
射光学素子により同一の回転方向の光に変換させる作用
について図2を参照して説明する。コレステリック液晶
の垂線Pに対して、θの角度で入射する入射光線1LR
及び2LRは第1の反射光学素子4,第2の反射光学素
子5,及び第3の反射光学素子6に遮られることなくコ
レステリック液晶3に到達する。ここで、このコレステ
リック液晶3は右回転の円偏光成分を透過し、左回転の
円偏光成分を反射する特性を持つものとする。従って、
入射光線1LR及び2LRは右回転の円偏光成分が透過
することになる。これを1−R,2−Rとする。
【0015】入射光線1LR及び2LRのうち左回転の
円偏光成分は、コレステリック液晶3で反射され第2の
反射光学素子5に向かい、反射することにより右回転の
円偏光となる。第2の反射光学素子5により反射した光
は再度コレステリック液晶3に到達するが、このとき既
に右回転の円偏光となっているため今度はコレステリッ
ク液晶3を透過する。これを1L−R,2L−Rとす
る。
【0016】一方入射光線2′LR及び3LRは、第1
の反射光学素子4によってθの角度で反射して、コレス
テリック液晶3に到達する。入射光線2′LR及び3L
Rの右回転の円偏光成分が透過し、2′−R,3−Rと
なる。入射光線2′LR及び3LRの左回転の円偏光成
分は、コレステリック液晶3で反射されて第3の反射光
学素子6に向かい、反射することにより右回転の円偏光
となる。第3の反射光学素子6により反射した光は再度
コレステリック液晶3に到達するが、このとき既に右回
転の円偏光となっているため今度はコレステリック液晶
3を透過する。これを2′L−R,3L−Rとする。こ
れにより、θの角度で入射した1LR,2LR,2′L
R,3LRの光は、2θの角度の広がりで全て右回転の
円偏光としてコレステリック液晶3を出射することにな
る。
【0017】図1ないし図3を参照して本発明の一実施
例を説明する。入射ミラーガラス部2は、図3に示すよ
うなミラーガラスブロック7が複数段に積み重ねられた
構成を有する。このミラーガラスブロック7は、図2に
示す第1の反射光学素子4に相当する第1の蒸着ミラー
部8と、第2の反射光学素子5に相当する第2の蒸着ミ
ラー部9とが設けられてなるものである。このように積
み重ねられたミラーガラスブロック7として考えると図
2における第3の反射光学素子6は、ひとつ上に積み重
ねられたミラーガラスブロック7の第2の蒸着ミラー部
9がその機能を果たすことになる。従って、一つのミラ
ーガラスブロック7で考えると第2の反射光学素子5は
ひとつで2つの機能をもつことになる。図2におけるコ
レステリック液晶ガラス部1は、コレステリック液晶3
を塗布等によって設けたガラス部材よりなるものであ
る。この2つのガラス部1,2を重ね合わせたものが本
発明の実施例である。
【0018】今、θ0の分離角で同一回転方向の円偏光
を取り出す場合を考えてみる。ガラスの屈折率は入射ミ
ラーガラス部2に使用するガラス,及びコレステリック
液晶ガラス部1に使用するガラスともn1とする。ま
ず、入射角は、途中ガラスの屈折率の影響を受けるもの
の、ガラスから再度空気中へ出射するときに屈折するた
めに、結局は出射分離角θ0の半分であることがわか
る。従って、 θi=θ0/2 となる。
【0019】入射側の屈折率をn0(ここでは空気中と
してn0=1とする)、ガラスの屈折率をn1,コレステ
リック液晶ガラス部1の厚みをcd,入射ミラーガラス
部2(ミラーガラスブロック)の厚みをmd,第2の蒸
着ミラー部9の長さをmlとしてそれぞれの寸法関係を
考える。まず、ガラス内部での入射角度はガラスの屈折
により、 θj=sin-1(n0 sinθi/n1) となる。ミラーガラスブロックの厚みmdは、 md=ml/tanθj 第2の蒸着ミラー部9の長さmlは、 ml=2cd・tanθj これにより、ミラーガラスブロックの厚みmdとコレス
テリック液晶ガラス部の厚みcdは、 md=2cd の関係となっていることがわかる。
【0020】ここで仮に出射分離角θ0を16°とし、
コレステリック液晶ガラス部の厚みcdを1.6mmと
すると、入射角θiは8°でこのときガラス内部におけ
る入射角度θjは5.25°となり、ミラーガラスブロッ
クの厚みmdは3.2mm、第2の蒸着ミラー部の長さ
mlは0.294mmとなることがわかる。このときコ
レステリック液晶ガラス部1への入射角度は、ガラス内
部での入射角度θjで5.25°となり、コレステリック
液晶3の特性を十分に引き出せる小さい入射角度であ
る。
【0021】図4は、本発明による単一偏光変換素子を
液晶プロジェクタに利用する際の液晶パネルの一例の構
成とそのときの光路を概念的に示す図で、図中、10は
マイクロレンズアレイ、11は液晶部、12は画素を構
成する開口部である。前述の単一偏光変換素子により2
つの角度に分離された光は、マイクロレンズアレイ10
によって画素開口部12へと集光される。図4からもわ
かるように1つの画素にはそれぞれの方向からきた光が
入射することになる。これは、各画素が2方向から照明
されることを意味し、今までは1方向からのみの光で照
明していたことを考えると、その効率は2倍となる。も
ちろんマイクロレンズがなくても2方向から照明される
ことには変わりがないためマイクロレンズがない液晶パ
ネルへの応用も有効である。
【0022】図5は、単一偏光変換素子と液晶パネルを
用いた液晶プロジェクタの構成の一例を概念的に示す図
で、図中、13は光源の光を平行にするパラボラリフレ
クター、14は本発明の単一偏光変換素子、15はλ/
4位相板、16は入射偏光板、17は液晶パネル、18
は出射偏光板、19は投影レンズである。単一偏光変換
素子14に入射した光は同一回転方向の2方向への光と
なって出射し、λ/4位相板15により円偏光が直線偏
光となって液晶パネル17に到達する。入射偏光板16
は、直線偏光度を更に高めるためのものである。液晶パ
ネル17により画像変調された光は出射偏光板18によ
り画像の明暗に対応して光を透過あるいは遮断する。そ
して投影レンズによりスクリーン上に画像を結像する。
【0023】
【発明の効果】請求項1の効果:液晶パネル表示装置や
液晶プロジェクタに好適に使用できる単一偏光変換素子
が得られる。すなわち、回転方向が同一である円偏光の
みを入射光の損失なく得られるため、例えば、位相差板
と組み合わせることにより、直線偏光が得られる。ま
た、単一偏光変換素子からの出射光は、所定の角度をも
って2方向に出射するので、液晶パネルへ適用した場合
にも効率の良い照明が可能となる。
【0024】請求項2の効果:請求項1の効果に加え
て、ガラスを用いて単一偏光変換素子を構成することに
より、ガラスの屈折効果を利用して、コレステリック液
晶層に対して小さな入射角度で入射させることが可能と
なる。
【0025】請求項3の効果:請求項1または2の効果
に加えて、ガラスを用いた単一偏光変換素子のより具体
的な構成が与えられる。
【0026】請求項4の効果:液晶パネルの備える入射
偏光板による約50%の光量損失をなくし、光利用効率
の高い投射型液晶表示装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による単一偏光変換素子の実施例を説明
するための素子断面構成と光路とを概念的に示した図で
ある。
【図2】コレステリック液晶と反射光学素子との組み合
わせによる光の回転方向の変換作用の一例を概念的に示
す図である。
【図3】図1に示す入射ミラーガラス部の構成を説明す
るための図である。
【図4】本発明による単一偏光変換素子を液晶プロジェ
クターに利用する際の液晶パネルの一例の構成とそのと
きの光路を概念的に示す図である。
【図5】単一偏光変換素子と液晶パネルを用いた液晶プ
ロジェクターの構成の一例を概念的に示す図である。
【符号の説明】
1…コレステリック液晶ガラス部、2…入射ミラーガラ
ス部、3…コレステリック液晶、4…第1の反射光学素
子、5…第2の反射光学素子、6…第3の反射光学素
子、7…ミラーガラスブロック、8…第1の蒸着ミラー
部、9…第2の蒸着ミラー部、10…マイクロレンズア
レイ、11…液晶部、12…画素を構成する開口部、1
3…光源の光を平行にするパラボラリフレクター、14
…本発明の単一偏光変換素子、15…λ/4位相板、1
6…入射偏光板、17…液晶パネル、18…出射偏光
板、19…投影レンズ、cd…コレステリック液晶ガラ
ス部の厚さ、md…入射ミラーガラス部の厚さ、ml…
第2の蒸着ミラー部の長さ、P…コレステリック液晶の
垂線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 5/30 G02F 1/13 505

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 右回転円偏光と左回転円偏光のいずれか
    一方を反射し他方を透過するコレステリック液晶層と、
    第1の反射光学素子をアレイ状に複数配列してなる第1
    の反射光学素子アレイと、第2の反射光学素子をアレイ
    状に複数配列してなる第2の反射光学素子アレイとを備
    える単一偏光変換素子であって、前記第1の反射光学素
    子アレイは、該単一偏光変換素子に入射する自然光の一
    部を反射させ、ここで反射されない残部を通過させるこ
    とにより該自然光を2方向へ進む光とし、該2方向へ進
    む光がそれぞれ異なる第1及び第2の角度で前記コレス
    テリック液晶層に入射するように配設され、前記第2の
    反射光学素子アレイは、前記第1及び第2の角度で前記
    コレステリック液晶層に入射するそれぞれの光のうち、
    前記コレステリック液晶層で反射した円偏光の回転方向
    を逆にし、前記コレステリック液晶層で反射したそれぞ
    れの光が前記コレステリック液晶層に対し前記第1及び
    第2の角度で再び入射するように配設することにより、
    前記第1及び第2の反射光学素子のそれぞれに作用し、
    前記コレステリック液晶層を透過した光が同一の回転方
    向の円偏光でかつ異なる2方向に別れて進む光となるよ
    うにしたことを特徴とする単一偏光変換素子。
  2. 【請求項2】 前記第1の反射光学素子アレイと、前記
    第2の反射光学素子アレイと、前記コレステリック液晶
    層とをガラスを用いて一体化してなるようにしたことを
    特徴とする請求項1記載の単一偏光変換素子。
  3. 【請求項3】 ガラスブロックに前記第1の反射光学素
    子と前記第2の反射光学素子とを設けてなる反射光学素
    子ブロックをアレイ状に配列してなる反射光学素子ブロ
    ックアレイと、ガラスに前記コレステリック液晶層を設
    けてなるコレステリック液晶ガラス部とを組み合わせて
    なるようにしたことを特徴とする請求項1または2記載
    の単一偏光変換素子。
  4. 【請求項4】 光源と、請求項1ないし3いずれか1に
    記載の単一偏光変換素子と、該単一偏光変換素子を出射
    した円偏光を直線偏光に変換する位相差板と、該直線偏
    光を変調する透過型ライトバルブと、該変調した光を投
    射する投射光学手段とを備えることを特徴とする投射型
    表示装置。
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