JP3350305B2 - エンジンオイルの劣化防止方法 - Google Patents

エンジンオイルの劣化防止方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排ガス中の有害成
分を浄化する触媒を備えたエンジンにおいて、クランク
ケース内の潤滑用エンジンオイルの劣化を防止するエン
ジンオイルの劣化防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】クランクケース内のエンジンオイルが劣
化する原因としては、加熱による劣化など種々のものが
考えられるが、クランクケース内の雰囲気中に含まれる
2 による酸化劣化やNOxによる窒化劣化なども大き
な要因である。通常、クランクケース内は、シリンダと
ピストンとの間から洩れ出たブローバイガスや外気で満
たされており、数%〜10数%のO2 と1,000 ppm 程度
のNOxを含んでいる。そのため、この雰囲気中のO2
やNOxがエンジンオイルと反応して、エンジンオイル
の酸化劣化や窒化劣化を促進することになるが、従来に
おいては、このような酸化劣化や窒化劣化に対して、特
別な考慮が払われていなかったのが実情である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、従来にお
いては、上述のような酸化劣化や窒化劣化に起因してエ
ンジンオイルの劣化が促進され、比較的短い周期でエン
ジンオイルを交換しなければならず、エンジンのメンテ
ナンスコストが高くなる欠点があった。
【0004】本発明は、このような従来の欠点に着目し
たもので、その目的は、排ガス浄化のためにエンジンが
備えている触媒の作用を有効に利用して、クランクケー
ス内の雰囲気中に含まれるO2 やNOxの量を極力少な
くし、それによって酸化劣化や窒化劣化を抑制して、エ
ンジンオイルの寿命を延ばすことのできるエンジンオイ
ル劣化防止方法の提供にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明によれば、排ガス中の有害成
分を浄化する触媒内を通過した排ガスの一部を冷却し、
冷却後の排ガスをエンジンのクランクケース内に導入し
て、このクランクケース内のガスを冷却後の排ガスに置
換するものであるから、もともと不活性なCO2 を多量
に含んだ排ガスでクランクケース内を満たすのみなら
ず、エンジンオイルの劣化を促進する有害成分を触媒で
浄化した後の排ガスで満たすものであるから、エンジン
に備えられた触媒の作用を有効に利用し、従来に較べて
クランクケース内のO2 やNOxの量を少なくすること
ができ、エンジンオイルの寿命を延ばしてメンテナンス
コストを低減することができる。
【0006】請求項2に記載の発明によれば、冷却後の
排ガスから水分を分離し、水分分離後の排ガスをクラン
クケース内に導入するものであるから、燃料の燃焼や触
媒との反応によって生じたH2 Oを除去した後の排ガス
でクランクケース内を満たすことになり、エンジンオイ
ルへの不必要な水分の混入を防止し、さびの発生をも抑
制することができる。
【0007】請求項3に記載の発明によれば、排ガスを
浄化する触媒が、酸化触媒であるから、排ガス中の有害
成分であるHCやCOはH2 OやCO2 に変換されてお
り、エンジンオイルに与える悪影響も少なく、より一層
エンジンオイルの劣化を防止することができるととも
に、必要に応じて水分を除去することにより、さびの発
生をも抑制することができる。
【0008】請求項4に記載の発明によれば、排ガスを
浄化する触媒が、還元触媒であるから、排ガス中の有害
成分であるNOxは不活性なN2 とCO2 に変換されて
おり、より確実にエンジンオイルの窒化劣化を防止で
き、必要に応じてさびの発生も抑制して、エンジンオイ
ルの寿命を延ばすことができる。
【0009】請求項5に記載の発明によれば、排ガスを
浄化する触媒が、三元触媒であるから、排ガス中の有害
成分であるHC、CO、NOxなどは全て不活性なCO
2 やN2 に変換され、エンジンオイルの酸化劣化と窒化
劣化とを効果的に抑制し、かつ、必要に応じてさびの発
生をも抑制して、エンジンオイルの寿命を大幅に延ばす
ことができる。
【0010】請求項6に記載の発明によれば、前記エン
ジンが、ガスエンジンであるから、他のガソリンエンジ
ンなどに較べて特に効果が顕著である。すなわち、ガス
エンジンは、ガソリンなどに較べて不純物の少ないガス
を燃料とするもので、そのため、エンジンオイルの劣化
の原因は、主として酸化劣化と窒化劣化とに起因するも
のであり、その酸化劣化や窒化劣化を確実に防止するこ
とにより、ガスエンジンにおけるエンジンオイルの寿命
を大幅に延ばすことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明によるエンジンオイルの劣
化防止方法の実施の形態を図面に基づいて説明する。図
1は、エンジンの一例であるガスエンジン1を含む全体
の概略構成図で、このガスエンジン1は、都市ガスを燃
料とするもので、シリンダ2とこのシリンダ2内を上下
に往復運動するピストン3とを備え、このピストン3に
は、コンロッド4を介してクランクシャフト5が連動連
結されている。前記シリンダ2の下方には、潤滑用のエ
ンジンオイルOを溜めるクランクケース6が配設され、
このクランクケース6内には、ストレーナ7が配設され
ていて、このストレーナ7を介して図外のオイルポンプ
によってクランクケース6内のエンジンオイルOを吸引
し、ガスエンジン1の必要箇所に給油するように構成さ
れている。
【0012】前記シリンダ2の上方の燃焼室には、吸気
管8と排気管9とが連通接続され、吸気管8と燃焼室と
の接続箇所には吸気バルブ10が、排気管9と燃焼室と
の接続箇所には排気バルブ11がそれぞれ設けられ、か
つ、燃焼室内には点火プラグ12が配設されている。前
記吸気管8には、燃料である都市ガスが供給可能に構成
され、排気管9には、触媒の一例である三元触媒13が
介装されていて、ガスエンジン1からの排ガスGの中に
含まれる有害なHC、CO、NOxの3成分を吸収して
浄化し、浄化後の排ガスGを大気中に放出するように構
成されている。
【0013】前記三元触媒13よりも下流側の排気管9
からは、排ガス取出管14が分岐されて前記クランクケ
ース6内に連通接続されるとともに、この排ガス取出管
14には、熱交換器15とドレンポット16とが介装さ
れ、排気管9内の排ガスGの一部を取り出して熱交換器
15で冷却し、ドレンポット16によって冷却後の排ガ
スGから水分を分離除去し、水分分離後の排ガスGをク
ランクケース6内に導入するように構成されている。
【0014】このように排ガスGの一部をクランクケー
ス6内に導入することにより、シリンダ2とピストン3
との間から洩れ出たブローバイガスを含むクランクケー
ス6内の雰囲気ガスは図外の排気孔から排出され、クラ
ンクケース内は排ガスGによって置換される。この場
合、クランクケース6内に導入する排ガスGの流量は、
ブローバイガスの流量の10倍以上であることが望まし
い。このようにして置換された排ガスGは、三元触媒1
3によって浄化され、HCはH2 OとCO2 に、COは
CO2 に変換され、NOxはN2 とCO2 に変換されて
いるので、クランクケース6内のエンジンオイルOは、
2 やNOxによる劣化から防止される。
【0015】つぎに、本発明方法による効果確認のため
に行った実験の結果について説明する。この実験に使用
したガスエンジンは、キャタピラー社製のG3408(商品
名)、エンジンオイルは、三菱石油(株)製のダイヤモ
ンドL1086改(商品名)で、触媒としては三元触媒を使
用し、エンジンオイル 200リットルを入れ、冷却排ガス
で置換しない従来の方法と冷却排ガスで置換した本発明
方法とについて、それぞれ1,000Hr の耐久テストを行
い、その結果をまとめたのが下記の表1である。なお、
本発明方法の実験に際しては、冷却排ガスの温度を50℃
とし、冷却排ガスの流量を20Nm3/Hrとしてテストした。
【0016】
【表1】
【0017】以上の結果から、本発明方法によれば、酸
化劣化と窒化劣化との両方において、エンジンオイルの
劣化が大幅に抑制されていることが確認できる。
【0018】なお、念のために付言すれば、三元触媒を
備えたガスエンジンにおいては、空気比が1.0 程度にコ
ントロールされていて、排ガス中に含まれるO2 は1%
以下であり、NOxは100 ppm 以下である。したがっ
て、上述したように、通常、クランクケース内の雰囲気
中には、数%〜10数%のO2 と1,000 ppm 程度のNO
xが含まれていることを考えると、同一条件下であれ
ば、O2 、NOxともに1/10以下となり、酸化劣化と窒
化劣化の速度も1/10以下となる。
【0019】〔別実施形態〕先の実施形態においては、
エンジン1の例として都市ガスを燃料とするガスエンジ
ンを示したが、LPGガスや水素ガスなどを燃料とする
ガスエンジンにも実施可能であり、さらに、ガスエンジ
ン以外にも、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンな
どにも実施することができる。
【0020】また、触媒13として三元触媒を使用した
例を示したが、この三元触媒に替えて、HCやCOを酸
化してH2 OやCO2 に変換する酸化触媒を使用するこ
ともでき、さらに、NOxを分解してN2 とCO2 に変
換する還元触媒を使用することもできる。
【0021】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジンオイルの劣化防止方法の実施の形態を
示す概略構成図
【符号の説明】 1 エンジン 6 クランクケース 13 触媒 G 排ガス O エンジンオイル

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排ガス(G)中の有害成分を浄化する触
    媒(13)を備えたエンジン(1)において、前記触媒
    (13)内を通過した排ガス(G)の一部を冷却し、冷
    却後の排ガス(G)を前記エンジン(1)のクランクケ
    ース(6)内に導入して、このクランクケース(6)内
    のガスを前記冷却後の排ガス(G)に置換することによ
    り、前記クランクケース(6)内のエンジンオイル
    (O)の劣化を防止するエンジンオイルの劣化防止方
    法。
  2. 【請求項2】 前記冷却後の排ガス(G)から水分を分
    離し、水分分離後の排ガス(G)を前記クランクケース
    (6)内に導入する請求項1記載のエンジンオイルの劣
    化防止方法。
  3. 【請求項3】 前記触媒(13)が、酸化触媒である請
    求項1または2記載のエンジンオイルの劣化防止方法。
  4. 【請求項4】 前記触媒(13)が、還元触媒である請
    求項1または2記載のエンジンオイルの劣化防止方法。
  5. 【請求項5】 前記触媒(13)が、三元触媒である請
    求項1または2記載のエンジンオイルの劣化防止方法。
  6. 【請求項6】 前記エンジン(1)が、ガスエンジンで
    ある請求項1、2、3、4または5記載のエンジンオイ
    ルの劣化防止方法。
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