JP3349578B2 - ニッケル水素二次電池 - Google Patents

ニッケル水素二次電池

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JP3349578B2 JP00938594A JP938594A JP3349578B2 JP 3349578 B2 JP3349578 B2 JP 3349578B2 JP 00938594 A JP00938594 A JP 00938594A JP 938594 A JP938594 A JP 938594A JP 3349578 B2 JP3349578 B2 JP 3349578B2
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浩孝 林田
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はセパレータを改良したニ
ッケル水素二次電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ニッケル水素二次電池は、水酸化ニッケ
ルを含むペースト式正極と水素吸蔵合金を含むペースト
式負極との間にセパレータを介装して作製された電極群
をアルカリ電解液と共に容器内に収納した構造を有す
る。前記二次電池は、前記水素吸蔵合金の代りにカドミ
ウム化合物を含む負極を備えたニッケルカドミウム二次
電池と電圧の互換性があり、かつ前記ニッケルカドミウ
ム二次電池よりも高容量であるという優れた特性を有す
る。
【0003】従来、前記ニッケル水素二次電池のセパレ
ータは、高い親水性を有するアミド樹脂繊維から形成さ
れている。前記セパレータは、その高い親水性のために
優れた保液性を有する。しかしながら、前記セパレータ
を備えた二次電池を充電された状態で高温で保管する
と、前記セパレータは耐酸化性が劣るために酸化分解さ
れて硝酸イオン、亜硝酸イオン、アンモニアが発生し、
これらの不純物が前記正極の充電生成物であるNiOO
Hを還元する、つまり自己放電が生じる。従って、前記
二次電池の高温保管時の自己放電の進行度合いが大きく
なるという問題点があった。
【0004】このようなことから、前記セパレータとし
て疎水性であるものの耐酸化性が優れるオレフィン樹脂
繊維に親水基が付与されたもの、例えば表面に界面活性
剤が吸着されたオレフィン樹脂繊維からなる不織布や、
オレフィン樹脂芯材の表面にエチレン−ビニルアルコー
ル共重合樹脂を被覆した複合繊維からなる不織布を用い
ることにより高温保管時の酸化分解を防止することが行
われている。
【0005】しかしながら、これらのセパレータを備え
た二次電池には次のような問題点があった。前記表面に
界面活性剤が吸着されたオレフィン樹脂繊維製不織布か
らなるセパレータは、前記二次電池に組込まれるとすぐ
に前記界面活性剤が前記電解液へ溶出するため、親水性
が損なわれて、保液性が低下する。
【0006】一方、前記オレフィン樹脂芯材の表面にエ
チレン−ビニルアルコール共重合樹脂を被覆した複合繊
維製不織布からなるセパレータは、前記複合繊維の表面
に存在する前記エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂
の水酸基により前記電解液を保持する。しかしながら、
前記セパレータは、前記共重合樹脂の共重合体の配列の
仕方がランダムであるために前記水酸基の一部が前記複
合繊維の内部に存在する。また、前記電解液は前記複合
繊維の内部にまで浸透し難い。このため、前記複合繊維
の内部に存在する前記水酸基は前記電解液の保持に寄与
しなくなる。更に、前記セパレータは充放電サイクルの
繰り返しにより前記水酸基が脱離する。その結果、前記
セパレータは必ずしも十分な保液性を有するものではな
い。
【0007】前述した各セパレータを備えたニッケル水
素二次電池を充電した状態で高温で保管すると、水素吸
蔵合金を含む負極との関係で自己放電の進行度合いが大
きくなるという問題点があった。すなわち、前記負極の
水素吸蔵合金は、各温度における平衡圧と水素吸蔵量が
決まっており、前記温度の変化に応じて前記平衡圧並び
に前記水素吸蔵量が変化することにより水素ガスを吸蔵
放出する。前記水素吸蔵合金は、温度が上昇すると、こ
れに伴い前記平衡圧が高くなり、前記水素吸蔵量が減少
する。従って、前記二次電池を高温で保管すると、前記
水素吸蔵合金は前記平衡圧が高くなり、この温度での水
素吸蔵量が常温での水素吸蔵量よりも減少するため、そ
の差分の水素ガスを前記合金外へ放出する。一方、セパ
レータとして不織布を用いると、前記不織布の繊維間に
は隙間が存在するため、前記水素吸蔵合金から放出され
た水素ガスは前記セパレータの繊維間の隙間を通って前
記正極のNiOOHを還元する、つまり自己放電が生じ
る。前記セパレータに十分な量の電解液が保持されてい
ると、前記セパレータの繊維間の隙間を含む表面全体が
電解液膜で覆われるため、前記水素ガスは前記セパレー
タを通過できず、自己放電を抑制できる。しかし、前述
した各不織布からなるセパレータは保液性が低いために
保持されている電解液量が少ない。このため、前記セパ
レータの表面には前記電解液膜が少なく、前記水素吸蔵
合金から放出された水素ガスは前記セパレータの繊維間
の隙間を通過し、自己放電が生じる。
【0008】また、前述した不織布からなるセパレータ
は保液性が低いため、充放電サイクルの進行に伴って電
解液の枯渇を生じ、内部抵抗が上昇する。その結果、前
記二次電池の放電電圧や放電容量が低下するため、充放
電サイクル寿命が短くなるという問題点があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来の問題を
解決するためになされたもので、保液性が向上されたセ
パレータを備え、高温保管時の自己放電の抑制と長寿命
化を達成したニッケル水素二次電池を提供しようとする
ものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、ニッケル酸化
物を含むペースト式正極と、水素吸蔵合金を含むペース
ト式負極と、前記正極と前記負極との間に介装されるセ
パレータと、アルカリ電解液とを備えたニッケル水素二
次電池において、前記セパレータは表面から内部に亘
って複数の微細な連続気孔を有する表面積が20〜90
2 /gのオレフィン樹脂繊維を含む不織布からなり、
かつ前記オレフィン樹脂繊維は親水性を有するビニルモ
ノマーがグラフト共重合されていることを特徴とするニ
ッケル水素二次電池である。
【0011】本発明に係わるニッケル水素二次電池を図
1を参照して説明する。ペースト式ニッケル正極1は、
水素吸蔵合金負極2との間にセパレータ3を介在してス
パイラル状に捲回され、有底円筒状の容器4内に収納さ
れている。前記負極2は作製された電極群の最外周に配
置されて前記容器4と電気的に接触している。アルカリ
電解液は、前記容器4内に収容されている。中央に穴5
を有する円形の封口板6は、前記容器4の上部開口部に
配置されている。リング状の絶縁性ガスケット7は、前
記封口板6の周縁と前記容器4の上部開口部内面の間に
配置され、前記上部開口部を内側に縮径するカシメ加工
により前記容器4に前記封口板6を前記ガスケット7を
介して気密に固定している。正極リード8は、一端が前
記正極1に接続、他端が前記封口板6の下面に接続され
ている。帽子形状をなす正極端子9は、前記封口板6上
に前記穴5を覆うように取り付けられている。ゴム製の
安全弁10は、前記封口板と前記正極端子9で囲まれ
た空間内に前記穴5を塞ぐように配置されている。
【0012】前記正極1は、活物質である水酸化ニッケ
ル粉末に導電材料を添加し、高分子結着剤及び水と共に
混練してペーストを調製し、前記ペーストを導電性基板
に充填し、乾燥した後、成形することにより製造され
る。
【0013】前記負極2は、水素吸蔵合金粉末に導電材
を添加し、高分子結着剤及び水と共に混練してペースト
を調製し、前記ペーストを導電性基板に充填し、乾燥し
た後、成形することにより製造される。
【0014】前記水素吸蔵合金としては、格別制限され
るものではなく、電解液中で電気化学的に発生させた水
素を吸蔵でき、かつ放電時にその吸蔵水素を容易に放出
できるものであればよい。例えばLaNi5 、MmNi
5 (Mm;ミッシュメタル)、LmNi5 (Lm;ラン
タン富化したミッシュメタル)、及びこれらのNiの一
部をAl、Mn、Co、Ti、Cu、Zn、Zr、C
r、Bのような元素で置換した多元素系のもの、又はT
iNi系、TiFe系のものを挙げることができる。中
でも、一般式LmNix Mnyz (ただし、AはA
l,Coから選ばれる少なくとも一種の金属、原子比
x,y,zはその合計値が4.8≦x+y+z≦5.4
を示す)で表される水素吸蔵合金を用いることが望まし
い。
【0015】前記高分子結着剤としては、例えばポリテ
トラフルオロエチレンなどの撥水性を有するものや、カ
ルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリア
クリル酸ナトリウムなどの水溶性のものを挙げることが
できる。
【0016】前記導電材としては、カーボンブラックを
挙げることができる。前記導電性基板としては、パンチ
ドメタル、エキスパンデッドメタル、穿孔剛板、ニッケ
ルネットなどの二次元基板や、フェルト状金属多孔体
や、スポンジ状金属基板などの三次元基板を挙げること
ができる。
【0017】前記セパレータ3は、表面から内部に亘っ
て複数の微細な連続気孔を有するオレフィン樹脂繊維を
含む不織布からなり、かつ前記オレフィン樹脂繊維は親
水性を有するビニルモノマーがグラフト共重合されてい
る。
【0018】より好ましくは前記セパレータ3は、表面
から内部に亘って複数の微細な連続気孔を有するオレフ
ィン樹脂繊維を含む不織布からなり、かつ前記不織布は
親水性を有するビニルモノマーがグラフト共重合されて
いる。
【0019】前記セパレータ3は、例えば次のような方
法により製造できる。 (1)表面から内部に亘って複数の微細な連続気孔を有
するオレフィン樹脂繊維に紫外線、あるいは例えば電子
線のような電離放射線を照射し、このオレフィン樹脂繊
維を親水性を有するビニルモノマーを含む水溶液に浸漬
させてグラフト共重合させることにより前記オレフィン
樹脂繊維に親水性を有するビニルモノマーの重合体を枝
状に形成した後、このオレフィン樹脂繊維を含む不織布
を作製することによりセパレータを製造する。
【0020】(2)表面から内部に亘って複数の微細な
連続気孔を有するオレフィン樹脂繊維を含む不織布を作
製する。前記不織布に紫外線、あるいは例えば電子線の
ような電離放射線を照射した後、この不織布を親水性を
有するビニルモノマーを含む水溶液に浸漬してグラフト
共重合し、前記オレフィン樹脂繊維に親水性を有するビ
ニルモノマーの重合体を枝状に形成することによりセパ
レータを製造する。
【0021】前記の方法(1),(2)の中で(2)の
方法は、前記セパレータ3を簡単に製造できるために好
ましい。前記セパレータ3は、単一のオレフィン樹脂繊
維から形成された不織布でも良く、または前記オレフィ
ン樹脂繊維及び他の繊維からなる2種類以上の繊維から
形成された不織布でも良い。このようなセパレータ3に
含まれる他の繊維は、オレフィン樹脂からなる繊維であ
ることが好ましく、具体的にはオレフィン樹脂からなる
単繊維、オレフィン樹脂からなる芯材表面に前記オレフ
ィン樹脂とは異なるオレフィン樹脂が被覆された複合繊
維等を挙げることができる。前記オレフィン樹脂として
は、例えばポリエチレン,ポリプロピレンなどを挙げる
ことができる。
【0022】前記セパレータ3に含まれる前記オレフィ
ン樹脂繊維の重量比率は、10wt%以上にすることが
望ましい。これは、次のような理由によるものである。
前記重量比率が10wt%未満になると、前記セパレー
タ3の保液性が低下する恐れがある。
【0023】前記オレフィン樹脂繊維の太さは、2重量
デニール〜6重量デニールの範囲にすることが望まし
い。前記連続気孔の径は、2μm以下の範囲にすること
が望ましい。
【0024】前記オレフィン樹脂繊維の表面積は20m
2 /g以上の範囲にすることが望ましい。これは次のよ
うな理由によるものである。前記表面積が20m2 /g
未満になると、前記セパレータ3の保液性が低下する恐
れがある。より好ましい表面積は20m2 /g〜90m
2 /gの範囲である。これは、前記表面積が90m2
gを越えると、繊維製造の技術的な問題から前記繊維を
製造することが困難になる恐れがあるという理由による
ものである。
【0025】前記親水性を有するビニルモノマーとして
は、例えばアクリル酸、メタクリル酸、前記アクリル酸
や前記メタクリル酸のエステル類、ビニルピリジン、ビ
ニルピロリドン、スチレンスルホン酸、スチレンなどの
直接酸又は塩基と反応して塩を形成し得る官能基を有す
るもの、前記不織布にグラフト共重合された後に加水分
解して塩を形成し得る官能基を有するものを挙げること
ができる。中でも、アクリル酸を用いることが好まし
い。
【0026】前記セパレータ3にグラフト共重合された
親水性を有するビニルモノマーの量は、滴定により求め
られるイオン交換能(Ion exchange ca
pacity)として表される。前記イオン交換能は、
0.3milli−equivalent per g
ramme(以下、m eq/gと称す)〜2.0me
q/gの範囲にすることが望ましい。これは次のような
理由によるものである。前記イオン交換能が0.3m
eq/g未満になると、前記セパレータ3の保液性が低
下する恐れがある。一方、前記イオン交換能が2.0m
eq/gを越えると、前記セパレータ3のイオン伝導
度が低下する恐れがある。
【0027】前記アルカリ電解液としては、例えば水酸
化ナトリウム(NaOH)と水酸化リチウム(LiO
H)の混合液、水酸化カリウム(KOH)とLiOHの
混合液、KOHとLiOHとNaOHの混合液等を用い
ることができる。
【0028】
【作用】本発明のセパレータに用いられる表面から内部
に亘って複数の微細な連続気孔を有するオレフィン樹脂
繊維は表面積が大きく、例えば表面積が20m2 /g〜
90m2 /gのポリプロピレン繊維は通常のオレフィン
樹脂繊維の表面積(0.18m2 /g)よりも100〜
500倍大きい。従って、前記オレフィン樹脂繊維に前
記親水性を有するビニルモノマーをグラフト共重合させ
ると、通常のオレフィン樹脂繊維よりも多くの親水性を
有するビニルモノマーの重合体を枝状に形成することが
できるため、前記オレフィン樹脂繊維を含む不織布から
なるセパレータは長期間に亘って高い親水性を保持する
ことができ、保液性を向上することができる。
【0029】更に、前記セパレータにおいて前記オレフ
ィン樹脂繊維はその表面から内部に亘って複数の微細な
気孔が連続的に分布しているため、アルカリ電解液が複
数の微細な連続気孔を通して内部に浸透する。前記セパ
レータを備えたニッケル水素二次電池が充放電サイクル
を繰り返すと前記オレフィン樹脂繊維の内部に浸透した
電解液は表面に移動して正極や負極へ移動しようとする
が、前記オレフィン樹脂繊維は親水性を有するビニルモ
ノマーの重合体が枝状に形成されているため、前記親水
性を有する枝状の重合体により内部にとどまる。従っ
て、前記セパレータは保液性が著しく高いため、前記二
次電池のサイクル寿命を向上することができる。
【0030】また、前記セパレータは十分な量の電解液
を長期間に亘って保持できることから、その繊維間の隙
間を含む表面全体が電解液膜で覆われる。従って、前記
二次電池を充電した状態で高温で保管する際に負極の水
素吸蔵合金から発生する水素ガスを前記電解液膜により
遮断することができるため、高温保管時の自己放電を抑
制することができる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。 実施例1 市販のランタン富化したミッシュメタルLm及びNi、
Co、Mn、Alを用いて高周波炉によって、LmNi
4.0 Co0.4 Mn0.3 Al0.3 の組成からなる水素吸蔵
合金を作製した。前記水素吸蔵合金を機械粉砕し、これ
を200メッシュのふるいを通過させた。得られた合金
粉末100重量部に対してポリアクリル酸ナトリウム
0.5重量部、カルボキシメチルセルロース(CMC)
0.125重量部、ポリテトラフルオロエチレンのディ
スパージョン(比重1.5,固形分60wt%)2.5
重量部及び導電材としてカーボン粉末1.0重量部を水
50重量部と共に混合することによって、ペーストを調
製した。このペーストをパンチドメタルに塗布、乾燥し
た後、加圧成型することによって水素吸蔵合金負極を作
製した。
【0032】一方、水酸化ニッケル粉末90重量%及び
酸化コバルト粉末10重量%からなる混合粉体に、前記
水酸化ニッケル粉末に対してカルボキシメチルセルロー
ス0.3重量%、ポリテトラフルオロエチレン0.5重
量%を添加し、更にこれらに純水を45重量%添加して
混練することによりペーストを調製した。このペースト
を焼結繊維基板内へ充填した後、更にその両表面に前記
ペーストを塗布し、乾燥してローラプレスによって圧延
することによりペースト式ニッケル正極を作製した。
【0033】次いで、太さが2重量デニール、表面積が
60m2 /gで、表面から内部に亘って複数の径が2μ
m以下の連続気孔を有するポリエチレン繊維から目付け
量が60g/m2 で、厚さが0.20mmの不織布を作
製した。前記不織布に空気中で紫外線を照射した後、ア
クリル酸水溶液に浸漬し、アクリル酸をグラフト共重合
させた。この不織布を洗浄して未反応のアクリル酸を除
去した後、乾燥することによりセパレータを作製した。
【0034】得られたセパレータのイオン交換能を求め
たところ、0.7m eq/gであった。次いで、前記
セパレータを前記負極と前記正極との間に介装し、渦巻
状に捲回して電極群を作製した。このような電極群と7
NのKOH及び1NのLiOHからなる電解液を有底円
筒状容器に収納して前述した図1に示す構造を有するA
Aサイズの円筒形ニッケル水素二次電池を組み立てた。 実施例2 ポリプロピレンをポリエチレンで被覆した芯鞘型複合繊
維と、太さが2重量デニール、表面積が60m2 /g
で、表面から内部に亘って複数の径が2μm以下の連続
気孔を有するポリエチレン繊維とを重量比率で50:5
0の割合で混合して目付け量が60g/m2 で、厚さが
0.20mmの不織布を作製した。前記不織布に空気中
で紫外線を照射した後、アクリル酸水溶液に浸漬し、ア
クリル酸をグラフト共重合させた。この不織布を洗浄し
て未反応のアクリル酸を除去した後、乾燥することによ
りセパレータを作製した。
【0035】得られたセパレータのイオン交換能を求め
たところ、0.7m eq/gであった。次いで、実施
例1と同様な負極と正極との間に前記セパレータを介装
し、渦巻状に捲回して電極群を作製した。このような電
極群を実施例1と同様な組成の電解液と共に有底円筒状
容器に収納して前述した図1に示す構造を有するAAサ
イズの円筒形ニッケル水素二次電池を組み立てた。 比較例1 ポリプロピレンをポリエチレンで被覆した芯鞘型複合繊
維と、ポリプロピレンをエチレンビニルアルコール共重
合樹脂で被覆した芯鞘型複合繊維とから形成され、かつ
目付け量が60g/m2 で、厚さが0.20mmの不織
布からなるセパレータを用いたこと以外、実施例1と同
様な二次電池を組み立てた。 比較例2 表面にエチレンオキサイドノニルフェニルエーテルが吸
着されたポリエチレン繊維から形成され、かつ目付け量
が60g/m2 で、厚さが0.20mmの不織布からな
るセパレータを用いたこと以外、実施例1と同様な二次
電池を組み立てた。
【0036】得られた実施例1,2及び比較例1,2の
二次電池について、1CmAで150%充電した後、1
CmAで電池電圧が1.0Vに達するまで放電する充放
電サイクルを繰り返し、各サイクル毎に1CmAで電池
電圧が1.0Vに達するまでの時間から放電容量を算出
した。得られた放電容量から放電容量比(実施例1の1
サイクル目の放電容量を100とする)を求めた。ま
た、得られたサイクル数からサイクル数比(実施例1の
放電容量比が80に達した際のサイクル数を100とす
る)を求めた。このような各二次電池におけるサイクル
数比と放電容量比との関係を図2に示す。
【0037】図2から明らかなように、表面から内部に
亘って複数の微細な連続気孔を有するポリエチレン繊維
を含む不織布からなり、前記ポリエチレン繊維にアクリ
ル酸がグラフト共重合されているセパレータを備えた実
施例1,2の二次電池は、高い放電容量比を長期間に亘
って維持することができることがわかる。これに対し、
ポリプロピレンをエチレンビニルアルコール共重合樹脂
で被覆した芯鞘型複合繊維を含む不織布からなるセパレ
ータを備えた比較例1の二次電池及び表面に界面活性剤
が吸着されたポリエチレン繊維製不織布からなるセパレ
ータを備えた比較例2の二次電池は、放電容量比が低下
するのが実施例1,2の二次電池よりも早いことがわか
る。
【0038】また、得られた実施例1,2及び比較例
1,2の二次電池について、1CmAで150%充電し
た状態で45℃の恒温槽に14日間放置した後、1Cm
Aで電池電圧が1.0Vに達するまで放電し、放電容量
を測定した。測定された放電容量から容量残存率(45
℃の恒温槽で14日間保管する前に、1CmAで150
%充電し、1CmAで電池電圧が1.0Vに達するまで
放電した際の放電容量を基準にする)を求めた。その結
果を図3に示す。
【0039】図3から明らかなように、表面から内部に
亘って複数の微細な連続気孔を有するポリエチレン繊維
を含む不織布からなり、前記ポリエチレン繊維にアクリ
ル酸がグラフト共重合されているセパレータを備えた実
施例1,2の二次電池は、高温で保管した後の容量残存
率が70%以上と高く、自己放電を抑制できることがわ
かる。これに対し、ポリプロピレンをエチレンビニルア
ルコール共重合樹脂で被覆した芯鞘型複合繊維を含む不
織布からなるセパレータを備えた比較例1の二次電池及
び表面に界面活性剤が吸着されたポリエチレン繊維製不
織布からなるセパレータを備えた比較例2の二次電池
は、高温で保管した後の容量残存率が60%と低く、自
己放電の進行度合いが大きいことがわかる。
【0040】
【発明の効果】以上詳述したように本発明のニッケル水
素二次電池によれば、高温で保管した際の自己放電を抑
制することができ、かつ充放電サイクル寿命を向上する
ことができるという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のニッケル水素二次電池を示す斜視図。
【図2】本発明の実施例1〜2および比較例1〜2のニ
ッケル水素二次電池におけるサイクル数比と放電容量比
との関係を示す特性図。
【図3】本発明の実施例1〜2および比較例1〜2のニ
ッケル水素二次電池における高温で保管した後の容量残
存率を示す特性図。
【符号の説明】
1…正極、2…負極、3…セパレータ、4…容器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−234577(JP,A) 特開 昭61−151965(JP,A) 特開 平5−36393(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 2/16 H01M 10/28

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニッケル酸化物を含むペースト式正極
    と、水素吸蔵合金を含むペースト式負極と、前記正極と
    前記負極との間に介装されるセパレータと、アルカリ電
    解液とを備えたニッケル水素二次電池において、前記セ
    パレータは表面から内部に亘って複数の微細な連続気
    孔を有する表面積が20〜90m 2 /gのオレフィン樹
    脂繊維を含む不織布からなり、かつ前記オレフィン樹脂
    繊維は親水性を有するビニルモノマーがグラフト共重合
    されていることを特徴とするニッケル水素二次電池。
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