JP3348794B2 - アジャスティングシム - Google Patents
アジャスティングシムInfo
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- JP3348794B2 JP3348794B2 JP08342693A JP8342693A JP3348794B2 JP 3348794 B2 JP3348794 B2 JP 3348794B2 JP 08342693 A JP08342693 A JP 08342693A JP 8342693 A JP8342693 A JP 8342693A JP 3348794 B2 JP3348794 B2 JP 3348794B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- adjusting shim
- diamond
- valve
- adjusting
- surface roughness
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- Chemical Vapour Deposition (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の動弁機構にお
いて用いられるアジャスティングシムに関するものであ
る。
いて用いられるアジャスティングシムに関するものであ
る。
【０００２】
【従来の技術】図３はエンジンの動弁機構の縦断面図で
ある。図３において、１はエンジンのシリンダヘッド、
２はカム、３はバルブリフタ、４はアジャスティングシ
ム、５は吸排気弁、６はバルブシート、７は弁バネであ
る。図３に示されているものにおいては、カム２によっ
てバルブリフタ３を駆動し、カム２の変位を吸排気弁５
に伝えるようにされている。図３から判るように、バル
ブリフタ３とカム２との間にはアジャスティングシム４
が配置されている。図１にアジャスティングシムの縦断
面図を示す。アジャスティングシム４はバルブクリアラ
ンスを調整するためのものである。従来、アジャスティ
ングシム４は通常金属で作られているが、軽量化および
耐摩耗性の向上が求められてきている。
ある。図３において、１はエンジンのシリンダヘッド、
２はカム、３はバルブリフタ、４はアジャスティングシ
ム、５は吸排気弁、６はバルブシート、７は弁バネであ
る。図３に示されているものにおいては、カム２によっ
てバルブリフタ３を駆動し、カム２の変位を吸排気弁５
に伝えるようにされている。図３から判るように、バル
ブリフタ３とカム２との間にはアジャスティングシム４
が配置されている。図１にアジャスティングシムの縦断
面図を示す。アジャスティングシム４はバルブクリアラ
ンスを調整するためのものである。従来、アジャスティ
ングシム４は通常金属で作られているが、軽量化および
耐摩耗性の向上が求められてきている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】近年、自動車の低燃費
化などを背景として、エンジン等の回転系でのエネルギ
ーロスの改善が提唱されている。しかし、金属でつくら
れたアジャスティングシムは重量も重く、摩擦係数が大
きく、又、耐摩耗性に劣る欠点があった。
化などを背景として、エンジン等の回転系でのエネルギ
ーロスの改善が提唱されている。しかし、金属でつくら
れたアジャスティングシムは重量も重く、摩擦係数が大
きく、又、耐摩耗性に劣る欠点があった。
【０００４】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は前記課題
を解決するため、低摩擦係数高摩耗性であるダイヤモン
ド製アジャスティングシムを提供するものである。すな
わち、本発明の構成は、特許請求の範囲に記載のことを
要旨とするアジャスティングシムである。
を解決するため、低摩擦係数高摩耗性であるダイヤモン
ド製アジャスティングシムを提供するものである。すな
わち、本発明の構成は、特許請求の範囲に記載のことを
要旨とするアジャスティングシムである。
【０００５】表面が平滑であるダイヤモンド製アジャス
ティングシムを用いることにより、カムとアジャスティ
ングシムの間で発生する摩擦損失を低減することができ
るため内燃機関としての動力損失を改善することができ
る。
ティングシムを用いることにより、カムとアジャスティ
ングシムの間で発生する摩擦損失を低減することができ
るため内燃機関としての動力損失を改善することができ
る。
【０００６】この場合、ダイヤモンド・アジャスティン
グシムのカムとの接触面（図１の符号８の面）の表面粗
度が最大表面粗さ（Ｒmax）で２．０μｍ以下で損失ト
ルクが従来の金属性アジャスティングシムの場合より低
くなり、最大表面粗さ（Ｒmax）が０．２μｍまで表面
粗度の低下に従い損失トルクが小さくなる。最大表面粗
さ０．２μｍ未満の領域では最大表面粗さ０．２μｍの
場合とほぼ同等の損失トルクである。
グシムのカムとの接触面（図１の符号８の面）の表面粗
度が最大表面粗さ（Ｒmax）で２．０μｍ以下で損失ト
ルクが従来の金属性アジャスティングシムの場合より低
くなり、最大表面粗さ（Ｒmax）が０．２μｍまで表面
粗度の低下に従い損失トルクが小さくなる。最大表面粗
さ０．２μｍ未満の領域では最大表面粗さ０．２μｍの
場合とほぼ同等の損失トルクである。
【０００７】一方、セラミックス・アジャスティングシ
ムのバルブリフタとの接触面（図１の符号９、１０の
面）の表面粗度が最大表面粗さ０．８μｍ以下の領域で
バルブリフタの摩耗量はアジャスティングシムの表面粗
度低下にともない急激に低下し、０．２μｍ未満の領域
ではバルブリフタの摩耗量はほぼ一定になる。
ムのバルブリフタとの接触面（図１の符号９、１０の
面）の表面粗度が最大表面粗さ０．８μｍ以下の領域で
バルブリフタの摩耗量はアジャスティングシムの表面粗
度低下にともない急激に低下し、０．２μｍ未満の領域
ではバルブリフタの摩耗量はほぼ一定になる。
【０００８】気相合成ダイヤモンド膜を被膜の状態で用
いる時は厚さが１μｍ以上５０μｍ以下が好ましい。５
０μｍを超えると原価が上昇するうえに、研摩が困難に
なるからである。
いる時は厚さが１μｍ以上５０μｍ以下が好ましい。５
０μｍを超えると原価が上昇するうえに、研摩が困難に
なるからである。
【０００９】１μｍ未満ではダイヤモンドとしての十分
な強度が得られない。気相ダイヤモンド膜をバルク（板
そのもの）として用いる時は、厚さが５０μｍ以上３０
００μｍ以下が好ましい。５０μｍ以下では強度が不十
分であり、３０００μｍより厚いと原価が上昇するため
である。しかし、原価に応じた利点があれば３０００μ
ｍ以上でも良い。
な強度が得られない。気相ダイヤモンド膜をバルク（板
そのもの）として用いる時は、厚さが５０μｍ以上３０
００μｍ以下が好ましい。５０μｍ以下では強度が不十
分であり、３０００μｍより厚いと原価が上昇するため
である。しかし、原価に応じた利点があれば３０００μ
ｍ以上でも良い。
【００１０】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
する。 実施例１ 公知のフィラメントＣＶＤ法によりＳｉ基材上に気相合
成ダイヤモンドを析出させ、Ｓｉを溶解した後、図１に
示すアジャスティングシムを作製した。寸法は直径３０
ｍｍ、厚さ５ｍｍとした。この時、アジャスティングの
カムとの接触面である図１の符号８が付されている面を
ダイヤモンド砥石により種々の条件で仕上げ加工をして
表１に示す表面粗度にした。ただし、試料Ｎo.３〜６は
アジャスティングシムの基材面側、すなわち、気相ダイ
ヤモンドが形成されている面の反対面をカムとの接触面
とした。このようにして作製したアジャスティングシム
を直打式ＯＨＣ動弁機構を再現した図４に示すモータリ
ング装置により一定回転数下（機関回転数換算で２００
０ＲＰＭ、４０００ＲＰＭ）でのモータ消費電力により
動力損失を評価した。表１にこれらの結果と比較例とし
て従来の鋼アジャスティングシムの結果を示す。
する。 実施例１ 公知のフィラメントＣＶＤ法によりＳｉ基材上に気相合
成ダイヤモンドを析出させ、Ｓｉを溶解した後、図１に
示すアジャスティングシムを作製した。寸法は直径３０
ｍｍ、厚さ５ｍｍとした。この時、アジャスティングの
カムとの接触面である図１の符号８が付されている面を
ダイヤモンド砥石により種々の条件で仕上げ加工をして
表１に示す表面粗度にした。ただし、試料Ｎo.３〜６は
アジャスティングシムの基材面側、すなわち、気相ダイ
ヤモンドが形成されている面の反対面をカムとの接触面
とした。このようにして作製したアジャスティングシム
を直打式ＯＨＣ動弁機構を再現した図４に示すモータリ
ング装置により一定回転数下（機関回転数換算で２００
０ＲＰＭ、４０００ＲＰＭ）でのモータ消費電力により
動力損失を評価した。表１にこれらの結果と比較例とし
て従来の鋼アジャスティングシムの結果を示す。
【００１１】
【表１】
【００１２】上記ダイヤモンドは全て気相合成法によっ
て作製されたものである。
て作製されたものである。
【００１３】実施例２ 各種の材料を用いて作製されたアジャスティングシムを
実施例１と同様の方法で評価した結果を表２に示す。
実施例１と同様の方法で評価した結果を表２に示す。
【００１４】
【表２】
【００１５】Ｎo.１２は公知のフィラメントＣＶＤ法に
より焼結ダイヤモンド基材上に気相ダイヤを析出させ、
ダイヤ砥石により指定の面粗度に仕上げた。Ｎo.１３は
Ｎo.１２と同様に基材としてＳｉ3Ｎ4焼結体を用いた。
Ｎo.１４はＮo.１２と同様に基材としてＳｉＣ焼結体を
用いた。
より焼結ダイヤモンド基材上に気相ダイヤを析出させ、
ダイヤ砥石により指定の面粗度に仕上げた。Ｎo.１３は
Ｎo.１２と同様に基材としてＳｉ3Ｎ4焼結体を用いた。
Ｎo.１４はＮo.１２と同様に基材としてＳｉＣ焼結体を
用いた。
【００１６】実施例３ 実施例１と同様の条件により作製したアジャスティング
シムを実施例１で用いたモータリング装置により一定回
転数下（機関回転数換算で６０００ＲＰＭ）で２００時
間の連続運転試験を行い、試験後のバルブリフタの摩耗
量を評価した。バルブリフタの摩耗は図２に符号１１で
示されるアジャスティングシムを装着する内径寸法を試
験前後で測定し、その変化量よりバルブリフタの摩耗を
評価した。評価結果を表３に示す。
シムを実施例１で用いたモータリング装置により一定回
転数下（機関回転数換算で６０００ＲＰＭ）で２００時
間の連続運転試験を行い、試験後のバルブリフタの摩耗
量を評価した。バルブリフタの摩耗は図２に符号１１で
示されるアジャスティングシムを装着する内径寸法を試
験前後で測定し、その変化量よりバルブリフタの摩耗を
評価した。評価結果を表３に示す。
【００１７】
【表３】
【００１８】
【発明の効果】本発明によるアジャスティングシムは動
弁系の動力損失及び耐摩耗性の改善を可能とし、内燃機
関の燃費、性能および耐久性を向上することができる。
弁系の動力損失及び耐摩耗性の改善を可能とし、内燃機
関の燃費、性能および耐久性を向上することができる。
【図１】アジャスティングシムの縦断面図、
【図２】アジャスティングシムとバルブリフターの縦断
面図、
面図、
【図３】エンジンの動弁機構の縦断面図、
【図４】本発明の製品の試験装置の縦断面図である。
【符号の説明】 １ シリンダヘッド ２ カム ３ バルブリフタ ４ アジャスティングシム ５ バルブ ６ バルブシート ７ 弁バネ ８ カムとの接触面（ダイヤモンド被膜面） ９ バルブリフタとの接触面 １０ バルブリフタとの接触面 １１ 内径の寸法
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平５−58743（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−137679（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−5180（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−67602（ＪＰ，Ａ) 特開 平６−183890（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−163909（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) F01L 1/02 C04B 41/87 C23C 16/26
Claims (5)
- 【請求項１】 表面層がダイヤモンドであり、その表面
粗度が最大表面粗さ(Rmax)２μm以下であることを特徴
とするアジャスティングシム。 - 【請求項２】 ダイヤモンドが気相合成ダイヤモンドで
あることを特徴とする請求項１記載のアジャスティング
シム。 - 【請求項３】 気相合成ダイヤモンドの厚さが１μm以
上３０００μm以下であることを特徴とする請求項２記
載のアジャスティングシム。 - 【請求項４】 基材が窒化ケイ素であることを特徴とす
る請求項１乃至３の何れかに記載のアジャスティングシ
ム。 - 【請求項５】 内燃機関の動弁機構に用いられることを
特徴とする請求項１乃至４の何れかに記載のアジャステ
ィングシム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP08342693A JP3348794B2 (ja) | 1993-04-09 | 1993-04-09 | アジャスティングシム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP08342693A JP3348794B2 (ja) | 1993-04-09 | 1993-04-09 | アジャスティングシム |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06294307A JPH06294307A (ja) | 1994-10-21 |
| JP3348794B2 true JP3348794B2 (ja) | 2002-11-20 |
Family
ID=13802118
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP08342693A Expired - Fee Related JP3348794B2 (ja) | 1993-04-09 | 1993-04-09 | アジャスティングシム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3348794B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH11280419A (ja) | 1998-03-31 | 1999-10-12 | Sumitomo Electric Ind Ltd | シムとカムの組合せ体 |
| JP3555844B2 (ja) * | 1999-04-09 | 2004-08-18 | 三宅 正二郎 | 摺動部材およびその製造方法 |
| US6534170B2 (en) | 1999-12-01 | 2003-03-18 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Diamond-coated sliding part |
| US6739238B2 (en) | 2000-11-20 | 2004-05-25 | Nissan Motor Co., Ltd. | Sliding structure for a reciprocating internal combustion engine and a reciprocating internal combustion engine using the sliding structure |
| JP2003184883A (ja) | 2001-12-20 | 2003-07-03 | Nissan Motor Co Ltd | 軸受摺動部材 |
| JP3555891B2 (ja) | 2002-02-22 | 2004-08-18 | 新日本石油株式会社 | 低摩擦摺動材料及びこれに用いる潤滑油組成物 |
-
1993
- 1993-04-09 JP JP08342693A patent/JP3348794B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06294307A (ja) | 1994-10-21 |
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