JP3348686B2 - 振動波検出方法及び装置 - Google Patents

振動波検出方法及び装置

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JP3348686B2
JP3348686B2 JP12530399A JP12530399A JP3348686B2 JP 3348686 B2 JP3348686 B2 JP 3348686B2 JP 12530399 A JP12530399 A JP 12530399A JP 12530399 A JP12530399 A JP 12530399A JP 3348686 B2 JP3348686 B2 JP 3348686B2
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  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】共振周波数が異なる複数の共
振子を用いて、振動波の周波数帯域毎の強度を電気的に
検出する振動波検出方法及び装置に関し、特に、各周波
数帯域毎の電気的出力を調整できる振動波検出方法及び
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】長さが異なる(つまり、共振周波数が異
なる)複数の共振子をアレイ化して、音波等の振動波に
対して各共振子毎に特定の共振周波数で選択的に応答し
て共振させ、その各共振子毎の共振レベルを電気的信号
に変換して出力し、振動波の周波数帯域毎の強度を検出
する共振子アレイ型の振動センサが報告されている(例
えば、W.Benecke et al., "A Frequency-Selective, Pi
ezoresistive Silicon Vibration Sensor," Digest of
Technical Papers of TRANSDUCERS '85, pp.105-108 (1
985)、または、E.Peeters et al., "Vibration Signatu
re Analysis Sensors for Predictive Diagnostics," P
roceedings of SPIE '97, vol.3224, pp-220-230 (199
7) )。
【0003】従来の振動センサでは、共振子の根元にピ
エゾ抵抗を形成し、共振子の振動(共振)によって起こ
るピエゾ抵抗の抵抗値の変化を、ホィートストンブリッ
ジ等によって検出し、共振子から電気的な出力信号を取
り出している。特に、後者の文献のセンサでは、各共振
子におけるホィートストンブリッジ出力をマルチプレク
サにより切り換えながら、出力信号を得ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような振動センサ
にあって、入力された振動波の特定の周波数帯域の検出
感度を制御したいという要求がある。従来の振動センサ
において、このような検出感度制御機能を持たせるため
には、各共振子から得られる電気的な出力信号に対して
後段にて増幅または減衰の処理を施すような回路構成が
必要である。よって、全体の回路規模が大きくなってし
まうという問題がある。
【0005】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、簡単な回路構成により検出感度制御機能を持た
せることができる振動波検出方法及び装置を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る振動波検
出方法は、夫々が異なる特定の周波数に共振する複数の
共振子に振動波を伝播させ、前記共振子夫々の前記周波
数による共振に伴う電気的出力を、前記共振子夫々に設
けた検出器にて検出する振動波検出方法において、前記
共振子夫々における電気的出力を調整することを特徴と
する。
【0007】請求項2に係る振動波検出方法は、請求項
1において、面積を変化させた前記検出器を使用するこ
とにより、前記共振子夫々における電気的出力を調整す
ることを特徴とする。
【0008】請求項3に係る振動波検出方法は、請求項
2において、夫々の共振子における電気的出力が等しく
なるように面積が設定された前記検出器を使用すること
を特徴とする。
【0009】請求項4に係る振動波検出方法は、請求項
1〜3の何れかにおいて、少なくとも1つの前記検出器
の一部が削除されていることを特徴とする。
【0010】請求項5に係る振動波検出方法は、請求項
1〜4の何れかにおいて、前記検出器を並列接続して並
列回路を構成し、該並列回路の一端に電圧を印加し、該
並列回路の他端から前記検出器の電気的出力の和を取り
出すことを特徴とする。
【0011】請求項6に係る振動波検出方法は、請求項
1〜5の何れかにおいて、前記検出器は、歪み検出素
子,容量性の素子及びピエゾ抵抗素子からなる群から選
ばれた素子であることを特徴とする。
【0012】請求項7に係る振動波検出方法は、請求項
1〜5の何れかにおいて、前記検出器として前記共振子
夫々にピエゾ抵抗を設け、該ピエゾ抵抗の抵抗値を変化
させることにより、前記共振子夫々における電気的出力
を調整することを特徴とする。
【0013】請求項8に係る振動波検出方法は、請求項
1〜5,7の何れかにおいて、前記検出器として前記共
振子夫々にピエゾ抵抗を設け、該ピエゾ抵抗に印加する
電圧を変化させることにより、前記共振子夫々における
電気的出力を調整することを特徴とする。
【0014】請求項9に係る振動波検出方法は、請求項
5または8において、印加する電圧が交流電圧であるこ
とを特徴とする。
【0015】請求項10に係る振動波検出装置は、夫々
が異なる特定の周波数に共振する複数の共振子と、該共
振子夫々に設けられており、前記複数の共振子に伝播さ
れた振動波によるその共振子夫々の前記周波数での共振
に伴う電気的出力を検出する検出器とを備えた振動波検
出装置において、前記検出器は、前記共振子夫々におけ
る電気的出力を調整して検出するように構成してあるこ
とを特徴とする。
【0016】請求項11に係る振動波検出装置は、請求
項10において、前記共振子夫々に設けた各検出器の電
気的出力が実質的に等しいことを特徴とする。
【0017】請求項12に係る振動波検出装置は、請求
項10または11において、前記共振子夫々に設ける各
検出器の面積が可変であることを特徴とする。
【0018】請求項13に係る振動波検出装置は、請求
項10〜12の何れかにおいて、前記検出器を並列接続
してなる並列回路を構成し、該並列回路に接続された電
圧源と、該並列回路の電気的出力の和を取り出す出力回
路とを備えることを特徴とする。
【0019】請求項14に係る振動波検出装置は、請求
項10〜13の何れかにおいて、前記検出器は、歪み検
出素子であることを特徴とする。
【0020】請求項15に係る振動波検出装置は、請求
項10〜13の何れかにおいて、前記検出器は、容量性
の素子であることを特徴とする。
【0021】請求項16に係る振動波検出装置は、請求
項10〜13の何れかにおいて、前記検出器は、ピエゾ
抵抗であることを特徴とする。
【0022】請求項17に係る振動波検出装置は、請求
項16において、前記ピエゾ抵抗の抵抗値が可変である
ことを特徴とする。
【0023】請求項18に係る振動波検出装置は、請求
項17において、前記ピエゾ抵抗の形状が可変であるこ
とを特徴とする。
【0024】請求項19に係る振動波検出装置は、請求
項17において、前記ピエゾ抵抗にスリットが形成され
ていることを特徴とする。
【0025】請求項20に係る振動波検出装置は、請求
項16〜19の何れかにおいて、前記ピエゾ抵抗は、そ
の狭窄部に流れる電流の方向が歪みの方向と実質的に直
交するように設けられていることを特徴とする。
【0026】請求項21に係る振動波検出装置は、請求
項10〜20の何れかにおいて、前記複数の共振子を複
数の共振子を単位とした各ブロック毎に前記検出器を並
列接続してなる並列回路を構成し、各ブロックでの並列
回路毎に異なる電圧を前記検出器に印加する手段を備え
ることを特徴とする。
【0027】請求項22に係る振動波検出装置は、請求
項21において、前記各ブロックの電気的出力の和を取
り出す手段を備えることを特徴とする。
【0028】請求項23に係る振動波検出装置は、請求
項13,21または22において、印加する電圧が交流
電圧であることを特徴とする。
【0029】請求項24に係る振動波検出装置は、請求
項10〜23の何れかにおいて、同じ特定の周波数に共
振する複数の共振子を複数組備えることを特徴とする。
【0030】本発明の原理について、以下の本発明の一
例にて、簡単に説明する。本発明では、共振周波数が夫
々に異なる複数の共振子をアレイ化している。入力され
た振動波に対して、各共振子がその各共振子が持つ共振
周波数で選択的に応答して、振動波における各周波数成
分強度を検出する。各共振子にピエゾ抵抗が形成されて
おり、これらのピエゾ抵抗は並列に接続され、各共振子
の振動波形の和が出力されるような構成になっている。
ピエゾ抵抗の形状を変化させてその抵抗値を変化させる
か、または、この並列回路に印加する電圧を調整するこ
とにより、各共振子毎に検出感度が設定され得る。この
ように、後段に増幅器を設けることなく、容易に各共振
子毎の出力を自由に調整できるので、所望の周波数特性
を得ることができ、従来と比べて簡易な構成で検出感度
制御機能を有する振動波センサを実現できる。
【0031】請求項1,10では、共振子夫々における
電気的出力を調整でき、検出感度制御機能を持たせるこ
とができる。
【0032】請求項2,12では、検出器の面積を変化
させて、共振子夫々における電気的出力を調整してお
り、簡単な回路構成で検出感度制御機能を持たせること
ができる。
【0033】請求項3,11では、共振子夫々における
電気的出力が等しくなるように、検出器の面積を設定し
ており、共振子夫々における電気的出力を容易に一定に
できる。
【0034】請求項4では、少なくとも1つの検出器の
一部を削除しており、電気的出力を容易に調整できる。
【0035】請求項5,13では、各共振子の検出器を
並列接続し、その並列回路の一端に電圧を印加し、その
並列回路の他端から各共振子での電気的出力の和を取り
出すようにしており、結線を簡素化できる。
【0036】請求項6,14〜16では、歪み検出素
子,容量性の素子またはピエゾ抵抗素子を、検出器とし
て用いており、容易に電気的出力の制御を行える。
【0037】請求項7,17では、ピエゾ抵抗の抵抗値
を変化させることによって、各共振子における電気的出
力を調整するようにしており、その調整を容易に行え
る。
【0038】請求項8では、各共振子のピエゾ抵抗に印
加する電圧を異ならせることによって、各共振子におけ
る電気的出力を調整するようにしており、その調整を容
易に行える。
【0039】請求項9,23では、印加電圧として交流
電圧を用いるようにしており、共振子の振動の振幅が変
調された信号が得られる。
【0040】請求項18では、共振子のピエゾ抵抗の形
状を変化させることによって、それらのピエゾ抵抗の抵
抗値を可変とでき、各共振子における電気的出力の調整
を容易に行える。
【0041】請求項19では、共振子のピエゾ抵抗にス
リットを形成することによって、それらのピエゾ抵抗の
抵抗値を可変とでき、各共振子における電気的出力の調
整を容易に行える。
【0042】請求項20では、ピエゾ抵抗の狭窄部を、
その狭窄部に流れる電流の方向が歪みの方向と実質的に
直交するように設けており、その狭窄部は歪みによって
比抵抗は変化しないので、この狭窄部にて実質的なピエ
ゾ抵抗の長さと幅との両方を変えることができる。
【0043】請求項21では、全ての共振子を複数の共
振子毎にブロック化し、各ブロック毎に検出器を並列接
続し、各ブロックでの並列回路毎に異なる電圧を検出器
に印加するようにしており、ブロック毎に電気的出力を
異ならせることができる。なお、ピエゾ抵抗素子,容量
性の素子は電気的にインピーダンスであり、この場合の
検出器としてはより好ましい。
【0044】請求項22では、各ブロックでの電気的出
力の和を取り出すようにしており、結線を簡素化でき
る。
【0045】請求項24では、共振周波数が同じ共振子
を複数個備えることにより、大きな電気的出力を得るこ
とができると共に、検出エラーの発生を防ぐことができ
る。
【0046】
【発明の実施の形態】本発明をその実施の形態を示す図
面を参照して具体的に説明する。なお、検出対象の振動
波を音波とした音響センサを例にして以下に説明する。
【0047】(第1実施の形態) 図1は、本発明の振動波検出装置におけるセンサ本体の
一例を示す図である。半導体シリコン基板20に形成さ
れるセンサ本体1は、入力音波を受けるダイヤフラム2
と、ダイヤフラム2に連なる1本の横断ビーム3と、横
断ビーム3の先端に連なる終止板4と、横断ビーム3に
片持ち支持された複数(n本)の共振ビーム5とから構
成されており、これらのすべての部分が半導体シリコン
で形成されている。
【0048】横断ビーム3は、その幅が、ダイヤフラム
2端で最も太く、そこから終止板4側に向かうに従って
除々に細くなり、終止板4端で最も細くなっている。ま
た、各共振ビーム5は特定の周波数に共振するように長
さが調整された共振子となっている。
【0049】これらの複数の共振ビーム5は、下記
(1)式で表される共振周波数fにて選択的に応答振動
するようになっている。 f=(CaY1/2 )/(X2 1/2 ) …(1) 但し、C:実験的に決定される定数 a:各共振ビーム5の厚さ X:各共振ビーム5の長さ Y:材料物質(半導体シリコン)のヤング率 s:材料物質(半導体シリコン)の密度
【0050】上記(1)式から分かるように、共振ビー
ム5の厚さaまたは長さXを変えることにより、その共
振周波数fを所望の値に設定することができ、各共振ビ
ーム5が固有の共振周波数を持つようにしている。本例
では、すべての共振ビーム5の厚さaは一定とし、その
長さXを右側(ダイヤフラム2側)から左側(終止板4
側)に向かうにつれて順次長くなるようにしており、右
側(ダイヤフラム2側)から左側(終止板4側)に向か
うにつれて各共振ビーム5が固有に振動する共振周波数
を高周波数から低周波数に設定している。
【0051】n本の共振ビーム5を含むこのようなセン
サ本体1の具体的な仕様の一例を下記表1に示す。な
お、ダイヤフラム2,横断ビーム3及び終止板4の厚さ
は、共振ビーム5の厚さ(a)と同じである。
【0052】
【表1】
【0053】なお、以上のような構成をなすセンサ本体
1は、マイクロマシン加工技術を用いて半導体シリコン
基板20上に作製される。そして、このような構成にお
いて、板状のダイヤフラム2に音波が入力されると、そ
のダイヤフラム2が振動し、音波を示すその振動波は横
断ビーム3に伝搬し、これに片持ち支持された共振ビー
ム5をそれぞれの特定の周波数にて順次共振させながら
終止板4まで伝播する。
【0054】図2は、このようなセンサ本体1を使用す
る本発明の振動波検出装置の回路図である。センサ本体
1の各共振ビーム5の歪み発生部分(横断ビーム3側)
に、ポリシリコンからなるピエゾ抵抗6が形成されてい
る。これらの複数のピエゾ抵抗6は並列接続されてお
り、その並列回路の一端は直流電源7(電圧V0 )に接
続され、その他端は演算増幅器8の−入力端子に接続さ
れている。演算増幅器8の+入力端子は接地されてい
る。
【0055】直流電源7にてバイアス電圧V0 がすべて
の共振ビーム5に共通に印加される。特定の共振ビーム
5が共振すると、その歪みによって対応するピエゾ抵抗
6の抵抗値が変化し、それらの変化の和が演算増幅器8
の出力として得られるようになっている。
【0056】(第2実施の形態)図3は、本発明の振動
波検出装置におけるセンサ本体1の他の例を示す図であ
る。第2実施の形態では、第1実施の形態のように特定
の周波数に共振するように長さが調整された複数の共振
ビーム5を横断ビーム3の片側にのみ設けるのではな
く、横断ビーム3の両側に同一の共振周波数を持つ1対
ずつn組の共振ビーム5を設けている。つまり、横断ビ
ーム3の長手方向の同じ位置に連なる一対の共振ビーム
5,5は、同じ長さであって同一の共振周波数を有す
る。他のダイヤフラム2,横断ビーム3及び終止板4の
構成は、第1実施の形態と同じである。
【0057】また、この第2実施の形態は、共振ビーム
5の本数が2倍(2n本、例えば29×2=58本)で
ある点を除いて、具体的な仕様も第1実施の形態(表
1)と同様である。即ち、第1実施の形態と同様に、す
べての共振ビーム5の厚さaは一定とし、その長さXを
右側(ダイヤフラム2側)から左側(終止板4側)に向
かうにつれて順次長くなるようにしており、ダイヤフラ
ム2側が共振周波数の高周波数側となっている。
【0058】図4は、このようなセンサ本体1を使用す
る本発明の振動波検出装置の回路図である。図4におい
て、図2と同一部分には同一番号を付している。この例
では、同じ共振周波数を有する共振ビーム5,5を一対
ずつ備えた構造(フィッシュボーン構造)であるので、
ピエゾ抵抗6を接続させた並列回路が2組存在し、夫々
の並列回路に直流バイアス電圧V0 ,−V0 を印加する
直流電源7,9と、夫々の並列回路の出力信号を取り出
す演算増幅器8,10とを備え、両並列回路の出力信号
を加算することにより、2倍の出力を得るようにしてい
る。また、1本の共振ビーム5に何等かの異常が発生し
て、その電気的出力信号が得られないような場合に、図
2に示す構造では、検出エラーとなるが、このような場
合にも、図4に示す構造では、異常の共振ビーム5と対
をなす他の共振ビーム5にて対応する周波数性成分の出
力信号を得ることが可能であり、検出エラーが発生しな
い。
【0059】ところで、機械的な振動を電気的な信号に
変換する方法として、ピエゾ抵抗6を用いているのは、
製造が簡易である、変換特性が直線的である、変換効率
が高い等の理由による。
【0060】次に、動作について説明する。図1または
図3のセンサ本体1のダイヤフラム2に音波が入力され
るとその板状のダイヤフラム2が振動し、音波を示すそ
の振動波のエネルギは横断ビーム3を介して個々の共振
ビーム5に伝播され、高周波側から低周波側にかけて順
次吸収される。
【0061】図5は、0.1Paの音波をダイヤフラム
2に入力した場合における各共振ビーム5の先端での振
幅をFEM分析でシミュレーションした結果を示すグラ
フである。グラフにおける共振ビーム5の番号は、ダイ
ヤフラム2側から採番したものである。このように、本
発明のセンサ本体1は優れた周波数選択性を有すること
を確認できた。
【0062】このような各共振ビーム5に共振が発生す
ると、その歪みによって各共振ビーム5に形成されたピ
エゾ抵抗6の抵抗値が変化する。並列接続した各ピエゾ
抵抗6に一定のバイアス電圧V0 が印加され、各共振ビ
ーム5の歪みによって引き起こされるピエゾ抵抗6の抵
抗値の変化が1本の信号線に電流として加算される。
【0063】図4において、演算増幅器8の仮想グラン
ドを流れる電流Iは、(2)式で示される。
【0064】
【数1】
【0065】 但し、Ri :i番目の共振ビーム5上の抵抗の定数項 δRi :i番目の共振ビーム5での機械的振動により引き起こされ る振動項
【0066】また、演算増幅器8の出力電圧V+ は、
(3)式で示される。(3)式において、第2項は振動
によって起こる変動電圧を示す。
【0067】
【数2】
【0068】但し、Rf :フィードバック抵抗
【0069】ピエゾ抵抗6の歪みがすべての共振ビーム
5で一定であってその値をεi とすると、振動によって
引き起こされる抵抗の変化割合は(4)式で示され、出
力電圧に対する貢献比は(5)式で示される。よって、
(3)式の第2項で表される振動によって起こる変動電
圧v+ は(6)式のようになる。
【0070】
【数3】
【0071】 但し、ρ:抵抗率 πE:ゲージ係数 Li ,Wi ,h:i番目の共振ビーム5におけるピエゾ抵抗6の長 さ,幅,厚さ(厚さhは一定)
【0072】従って、貢献比及び変動電圧は、各共振ビ
ーム5におけるピエゾ抵抗6の形状(Wi /Li )によ
って独立的に制御され得ると共に、また、バイアス電圧
0によりすべての共振ビーム5に対して一定に制御さ
れ得ることが、(5)式及び(6)式から分かる。
【0073】このように変動電圧の出力がピエゾ抵抗6
の形状に依存するので、共振ビーム5に形成するピエゾ
抵抗6の形状を変化させる、言い換えると、ピエゾ抵抗
6の抵抗値を変化させることにより、各共振ビーム5毎
にその出力が調整され得る。
【0074】図4の構成において、V0 =5V,Ri
4kΩ,ρ=8.0×10-5Ωm,Li =200μm,
i =20μm,Rf =1MΩ,πE=100 の条件でシ
ミュレーションを行い、εi の電圧振幅をFEM分析で
計算した。この際、すべての共振ビーム5に形成するピ
エゾ抵抗6の形状を全く同じとした。その結果を実線で
図6に示す。周波数応答が平坦でないことが分かる。
【0075】そこで、平坦な周波数応答が得られるよう
に、各共振ビーム5に形成するピエゾ抵抗6の形状(W
i /Li )を変化させて、各共振ビーム5の出力を調整
した後、同様の条件でシミュレーションを行い、εi
電圧振幅をFEM分析で計算した。その結果を破線で図
6に示す。平坦な周波数応答が得られていることが分か
る。このように、ピエゾ抵抗6の形状(Wi /Li )を
変化させることにより、容易に各共振ビーム5の出力を
制御できる。
【0076】以下、ピエゾ抵抗6の抵抗値を変えるいく
つかの具体例について説明する。図7は抵抗値変更の一
例を示す図であり、共振ビーム5に形成されている幅W
i =10μm,長さLi =100μmのピエゾ抵抗6
(図7(a))を、幅Wi =20μm,長さLi =10
0μmのピエゾ抵抗6(図7(b))に変更する。この
ように矩形状のピエゾ抵抗6の幅Wi を変えることによ
り、4kΩの抵抗値を2kΩに変えることができる。
【0077】図8は抵抗値変更の他の例を示す図であ
る。共振ビーム5に形成されている矩形状のピエゾ抵抗
6(図8(a))の一部に、例えばレーザトリミングに
てスリット21を歪みの方向と直交するように形成する
(図8(b))。スリット21を入れる前の等価回路を
図8(c)に、スリット21を入れた後の等価回路を図
8(d)に示す。スリット21によって形成された狭窄
部分の抵抗R′が抵抗R+δRに直列に接続されたよう
になって、全体の抵抗値が変化する。スリット21の長
さによってR′の値を調整でき、スリット幅は小さくR
+δRの値はスリット21の形成には無関係で一定であ
ると見なせるので、このR′の値、つまりスリット21
の入れ方によって、共振ビーム5での出力を制御するこ
とができる。
【0078】図9は抵抗値変更の更に他の例を示す図で
ある。上述の例とは異なり、2本のスリット21,21
を形成して、狭窄部に流れる電流の方向が歪みの方向に
直交となるようにする。この場合、歪み方向と直交する
方向に電流が流れる狭窄部においては歪みによって比抵
抗は変化しない。本例では、追加抵抗分となるこの狭窄
部では、スリット21,21の入れ方により長さと幅と
の両方を変えることができ、上述の例と比べて、R′の
値の調整の自由度が大きくなる。上述の例では、狭窄部
の幅のみがR′の値のパラメータであって、その値を大
きくするためには幅を極めて細くする必要があって加工
上の制約が大きい。これに対して、本例では、狭窄部の
長さ及び幅がR′の値のパラメータであるので、共振ビ
ーム5での出力の制御範囲を広くすることが可能であ
る。
【0079】なお、図8,9に示すようなスリット21
は、センサの製造工程時においてフォトリソグラフィ技
術を用いて形成しても良いし、または、センサの製造工
程後にレーザトリミング或いは集束イオンビーム照射に
より形成しても良い。何れの場合も、製造されたセンサ
に対してレーザトリミングまたは集束イオンビーム照射
により出力調整を行うことが可能である。
【0080】前述したように、(5)式及び(6)式か
ら、貢献比及び変動電圧を、各共振ビーム5のピエゾ抵
抗6に印加するバイアス電圧V0 によって制御できる。
このように変動電圧の出力がピエゾ抵抗6へのバイアス
電圧V0 に依存するので、このバイアス電圧V0 を変化
させることにより、各共振ビーム5毎にその出力を調整
することができる。
【0081】図10は、各共振ビーム5のピエゾ抵抗6
へのバイアス電圧を変化させる本発明の振動波検出装置
の一例の回路図である。図10において、図4と同一部
分には同一番号を付している。この例は、各共振ビーム
5の各ピエゾ抵抗6の一端を独立な電源に接続させ、各
ピエゾ抵抗6へ異なる大きさのバイアス電圧を印加する
ようにしている。
【0082】具体的には、図10に示す例では、3個の
各共振ビーム5A,5B,5Cに形成した各ピエゾ抵抗
6A,6B,6Cの各一端は夫々独立な直流電源7A,
7B,7C(9A,9B,9C)に接続されており、各
他端は共通化して出力端子とし、各ピエゾ抵抗6A,6
B,6C毎に異なるバイアス電圧VA (−VA ),VB
(−VB ),VC (−VC )が印加されるようになって
いる。なお、各ピエゾ抵抗6A,6B,6Cに印加する
バイアス電圧の大きさは、各共振ビーム5A,5B,5
C毎で設定したい出力に応じて決められる。
【0083】このように各共振ビーム5の各ピエゾ抵抗
6へのバイアス電圧の大きさを変化させ得るようにした
ので、各共振ビーム5の共振周波数毎に出力は自由に設
定され得る。
【0084】図11は、各共振ビーム5のピエゾ抵抗6
へのバイアス電圧を変化させる振動波検出装置の他の例
の回路図である。図11において、図4と同一部分には
同一番号を付している。この例は、すべての共振ビーム
5を、同じ出力に設定したい所定の周波数帯域毎に複数
のブロックに分け、各々のブロックにおける各共振ビー
ム5のピエゾ抵抗6を並列接続し、各並列回路の一端を
設定したい出力に応じた独立な電源に接続させ、同一の
ブロック内のピエゾ抵抗6には同じ大きさのバイアス電
圧を印加するようにしている。
【0085】具体的に、図11に示す例では、4つの共
振ビーム5を、共振周波数が高い側の2つの共振ビーム
5a及び5bと、共振周波数が低い側の2つの共振ビー
ム5c及び5dとにブロック分けする。そして、2つの
各々のブロックにおいて、ピエゾ抵抗6aと6bとを接
続すると共に、ピエゾ抵抗6cと6dとを接続する。各
並列回路の一端は、夫々独立な直流電源7a,7c(9
a,9c)に接続されており、各他端は共通化して出力
端子とされている。高周波数側のピエゾ抵抗6a及び6
bには直流電源7a(9a)からバイアス電圧Va (−
a )が印加され、低周波数側のピエゾ抵抗6c及び6
dには直流電源7c(9c)からバイアス電圧Vc (−
c )が印加される。なお、各並列回路に印加するバイ
アス電圧Va (−Va ),Vc (−Vc )の大きさは、
各ブロック毎(各周波数帯域毎)で設定したい出力に応
じて決められる。
【0086】このように各周波数帯域毎に共振ビーム5
のピエゾ抵抗6へのバイアス電圧を変化させ得るように
したので、共振ビーム5の出力を各周波数帯域毎に自由
に設定できる。
【0087】このような場合のシミュレーション結果に
ついて、以下に述べる。29本2組の共振ビーム5を横
断ビーム3の両側に設けたセンサ本体1にあって、両端
の2本2組ずつを除いた25本2組の共振ビーム5を、
所定の周波数帯域毎に8個のブロックに分け、図12に
示すように、低周波数側の4つのブロック(27番目か
ら16番目の共振ビーム5:16番目の共振ビーム5の
共振周波数は3400Hz)には5Vのバイアス電圧を
印加し、高周波数側の4つのブロック(3番目から15
番目の共振ビーム5)には0Vのバイアス電圧を印加す
る。
【0088】このような状態における周波数と変動電圧
の振幅とのシミュレーション結果を図13に示す。34
00Hzを境にして、変動電圧の大きさが低くなってお
り、LPF(Low-Pass Filter)としての周波数応答を実
現できていることを確認できた。
【0089】なお、第1,第2実施の形態の振動センサ
に、時間的に変化するバイアス電圧を印加することも可
能である。例えば、好ましい具体例として、交流電圧が
バイアス電圧として用いられた場合、振動の振幅が変調
された信号を得ることができる。
【0090】以上の第1,第2実施の形態では、各共振
ビームの共振に伴う歪みをピエゾ素子(ピエゾ抵抗)に
よって検出する場合について説明した。以下の実施の形
態では、この歪みを容量性の素子によって検出する静電
容量方式の場合について説明する。
【0091】(第3実施の形態) 図14は、本発明の振動波検出装置の第3実施の形態を
示す図である。図14に示すセンサ本体1の構成は、第
1実施の形態と同様であり、同一部分には同一番号を付
してそれらの説明は省略する。
【0092】各共振ビーム5の先端部に対向する位置の
半導体シリコン基板20に夫々電極11が形成されてお
り、各共振ビーム5の先端部とこれに対向する各電極1
1とにてキャパシタが構成されている。共振ビーム5の
先端部は振動に伴って位置が上下する可動電極であり、
一方、半導体シリコン基板20に形成された電極11は
その位置が移動しない固定電極となっている。そして、
共振ビーム5が特定の周波数にて振動すると、その対向
電極間の距離が変動するので、キャパシタの容量が変化
するようになっている。
【0093】図15は、この第3実施の形態における回
路図である。複数の電極11は並列接続されており、そ
の並列回路の一端は直流電源12(電圧V0 )に接続さ
れている。横断ビーム3は演算増幅器13の−入力端子
に接続されている。演算増幅器13の+入力端子は接地
されている。直流電源12にて電圧V0 がすべての電極
11に共通に印加される。特定の共振ビーム5が共振す
ると、その歪みによって共振ビーム5の先端部と電極1
1との間の距離が変化してその間のキャパシタの容量が
変化し、それらの変化の和が演算増幅器13の出力(電
圧Vout )として得られるようになっている。
【0094】図15おいて、演算増幅器13の仮想グラ
ンドに流れ込む電流I′は、(7)式で示される。
【0095】
【数4】
【0096】 但し、di :i番目の共振ビーム5とこれに対応する電極11との間の距 離 δdi :振動に伴う上記距離di の微小変化 Ci :i番目の共振ビーム5とこれに対応する電極11との間の静 止時の容量 δCi :振動に伴う上記容量Ci の微小変化 C:センサ本体1全体と電極11との間の容量 δC:振動に伴う上記容量Cの微小変化(具体的には(8)式)
【0097】
【数5】
【0098】帰還が容量である場合には、演算増幅器1
3の出力電圧Vout は、(9)式で示され、各共振ビー
ム5の歪みを電圧として取り出すことができる。
【0099】
【数6】 但し、Cf :フィードバック容量
【0100】別の表現をすると、上記(9)式のよう
に、各共振ビーム5での共振が変位の和として出力され
るとも言うことができる。一方、ここでは詳しく触れな
いが、帰還が抵抗である場合には、各共振ビーム5での
共振が速度の和として出力される。
【0101】上記(9)式から、各共振ビーム5(各周
波数帯域)毎に出力を調整するためには、容量Ci ,距
離di ,距離の微小変化δdi の何れかを変化させれば
良いことが分かる。以下、夫々のパラメータを変化させ
て、各共振ビーム5の出力を調整する例について説明す
る。
【0102】図16は、容量Ci を変化させた場合の例
を示す平面図であり、3本の共振ビーム5A,5B,5
Cの中で長さが最も長い共振ビーム5Cに対応する電極
11Cの面積を、他の2本の共振ビーム5A,5Bに対
応する電極11A,11Bの面積よりも小さくする。こ
のようにした場合における、共振周波数と出力電圧V
out との関係を図17に示す。低周波数領域における出
力を他の周波数領域における出力より選択的に低くする
ことができる。
【0103】また、図18(a)は、距離di を変化さ
せた場合の例を示す平面図、図18(b)は図18
(a)のX−X線における断面図である。3本の共振ビ
ーム5A,5B,5Cの中で長さが最も短い共振ビーム
5Aとそれに対応する電極11Aとの間の距離を最も短
くし、中間の長さの共振ビーム5Bとそれに対応する電
極11Bとの間の距離を最も長くしている。このように
した場合における、共振周波数と出力電圧Vout との関
係を図19に示す。高周波数領域における出力を最も高
く、中間周波数領域における出力を最も低くすることが
できる。この場合、上記(9)式からも分かるように、
出力電圧Vout が距離di の2乗に応じて変化するの
で、本例のように距離di を変化させた場合にはその出
力調整幅が大きい。
【0104】更に、図20は、距離の微小変化δdi
変化させる場合の例を示す平面図である。3本の共振ビ
ーム5A,5B,5Cの中の2本の共振ビーム5A,5
Bに対応する電極11A,11Bは共振ビーム5A,5
Bの先端部に対向させて形成しているが、長さが最も長
い共振ビーム5Cに対応する電極11Cは共振ビーム5
Cの基端部に対向させて形成している。このような位置
に電極11Cを形成することにより、同じ大きさの振動
が共振ビーム5Cに生じても、共振ビーム5Cの先端部
に対向させて電極11Cを形成した場合に比べて、微小
変化δdi は小さくなる。このようにした場合における
共振周波数と出力電圧Vout との関係を図21に示す。
低周波数領域における出力を他の周波数領域における出
力より選択的に低くすることができる。
【0105】なお、第3実施の形態の振動センサに、時
間的に変化するバイアス電圧を印加することも可能であ
る。例えば、好ましい具体例として、交流電圧がバイア
ス電圧として用いられた場合、振動の振幅が変調された
信号を得ることができる。
【0106】また、この静電容量方式を利用する振動波
検出装置にあっても、前述した第2実施の形態のよう
に、横断ビーム3の両側に同一の共振周波数を持つ1対
ずつn組の共振ビーム5を設けるように構成しても、前
記容量Ci ,距離di ,距離の微小変化δdi を変化さ
せることにより共振ビーム5の出力調整が可能であるこ
とは勿論である。
【0107】本発明にあっては、検出器(ピエゾ抵抗
6,電極11)の条件(面積,形状,設置位置)を可変
として電気的出力を制御しているが、振動波検出装置の
製造工程の検出器を設ける時点でこれらの条件を各共振
ビーム夫々に設定しても良いし、または、検出器を設け
た後にこれらの条件設定を変更するようにしても良い。
【0108】なお、振動波を音波とした音響センサを本
発明の例として説明したが、音波以外の振動波について
も同様の構成にて、出力を調整できることは勿論であ
る。
【0109】
【発明の効果】以上のように本発明では、共振周波数が
夫々に異なる複数の共振子をアレイ化し、入力された振
動波に対して、各共振子がその共振周波数で選択的に応
答して、振動波における各周波数成分強度を検出する際
に、各共振子における検出出力を調整できるようにした
ので、所望の周波数特性を得ることができる振動波セン
サを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の振動波検出装置におけるセンサ本体の
一例を示す図である。
【図2】本発明の振動波検出装置の一例の回路図であ
る。
【図3】本発明の振動波検出装置におけるセンサ本体の
他の例を示す図である。
【図4】本発明の振動波検出装置の他の例の回路図であ
る。
【図5】本発明の振動波検出装置におけるFEM分析で
の共振ビームの周波数応答のシミュレーション結果を示
すグラフである。
【図6】本発明の振動波検出装置における出力電圧と周
波数との関係のシミュレーション結果を示すグラフであ
る。
【図7】本発明の振動波検出装置におけるピエゾ抵抗の
抵抗値変更の一例を示す図である。
【図8】本発明の振動波検出装置におけるピエゾ抵抗の
抵抗値変更の他の例を示す図である。
【図9】本発明の振動波検出装置におけるピエゾ抵抗の
抵抗値変更の更に他の例を示す図である。
【図10】本発明の振動波検出装置の更に他の例の回路
図である。
【図11】本発明の振動波検出装置の更に他の例の回路
図である。
【図12】本発明の振動波検出装置における共振ビーム
へのバイアス電圧のパターン例を示すグラフである。
【図13】本発明の振動波検出装置における周波数と変
動電圧の振幅とのシミュレーション結果を示すグラフで
ある。
【図14】本発明の振動波検出装置の更に他の例を示す
図である。
【図15】本発明の振動波検出装置の更に他の例の回路
図である。
【図16】容量Ci を変化させた場合の例を示す平面図
である。
【図17】容量Ci を変化させた場合の共振周波数と出
力電圧との関係を示すグラフである。
【図18】距離di を変化させた場合の例を示す平面図
及び断面図である。
【図19】距離di を変化させた場合の共振周波数と出
力電圧との関係を示すグラフである。
【図20】距離の微小変化δdi を変化させた場合の例
を示す平面図である。
【図21】距離の微小変化δdi を変化させた場合の共
振周波数と出力電圧との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 センサ本体 2 ダイヤフラム 3 横断ビーム 4 終止板 5,5A,5B,5C,5a,5b,5c,5d 共振
ビーム 6,6A,6B,6C,6a,6b,6c,6d ピエ
ゾ抵抗 7,7A,7B,7C,7a,7b,9,9A,9B,
9C,9a,9b,12 直流電源 8,10,13 演算増幅器 11,11A,11B,11C 電極 20 半導体シリコン基板 21 スリット

Claims (24)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 夫々が異なる特定の周波数に共振する複
    数の共振子に振動波を伝播させ、前記共振子夫々の前記
    周波数による共振に伴う電気的出力を、前記共振子夫々
    に設けた検出器にて検出する振動波検出方法において、
    前記共振子夫々における電気的出力を調整することを特
    徴とする振動波検出方法。
  2. 【請求項2】 面積を変化させた前記検出器を使用する
    ことにより、前記共振子夫々における電気的出力を調整
    する請求項1記載の振動波検出方法。
  3. 【請求項3】 夫々の共振子における電気的出力が等し
    くなるように面積が設定された前記検出器を使用する請
    求項2記載の振動波検出方法。
  4. 【請求項4】 少なくとも1つの前記検出器の一部が削
    除されている請求項1〜3の何れかに記載の振動波検出
    方法。
  5. 【請求項5】 前記検出器を並列接続して並列回路を構
    成し、該並列回路の一端に電圧を印加し、該並列回路の
    他端から前記検出器の電気的出力の和を取り出す請求項
    1〜4の何れかに記載の振動波検出方法。
  6. 【請求項6】 前記検出器は、歪み検出素子,容量性の
    素子及びピエゾ抵抗素子からなる群から選ばれた素子で
    ある請求項1〜5の何れかに記載の振動波検出方法。
  7. 【請求項7】 前記検出器として前記共振子夫々にピエ
    ゾ抵抗を設け、該ピエゾ抵抗の抵抗値を変化させること
    により、前記共振子夫々における電気的出力を調整する
    請求項1〜5の何れかに記載の振動波検出方法。
  8. 【請求項8】 前記検出器として前記共振子夫々にピエ
    ゾ抵抗を設け、該ピエゾ抵抗に印加する電圧を変化させ
    ることにより、前記共振子夫々における電気的出力を調
    整する請求項1〜5,7の何れかに記載の振動波検出方
    法。
  9. 【請求項9】 印加する電圧が交流電圧である請求項5
    または8記載の振動波検出方法。
  10. 【請求項10】 夫々が異なる特定の周波数に共振する
    複数の共振子と、該共振子夫々に設けられており、前記
    複数の共振子に伝播された振動波によるその共振子夫々
    の前記周波数での共振に伴う電気的出力を検出する検出
    器とを備えた振動波検出装置において、前記検出器は、
    前記共振子夫々における電気的出力を調整して検出する
    ように構成してあることを特徴とする振動波検出装置。
  11. 【請求項11】 前記共振子夫々に設けた各検出器の電
    気的出力が実質的に等しい請求項10記載の振動波検出
    装置。
  12. 【請求項12】 前記共振子夫々に設ける各検出器の面
    積が可変である請求項10または11記載の振動波検出
    装置。
  13. 【請求項13】 前記検出器を並列接続してなる並列回
    路を構成し、該並列回路に接続された電圧源と、該並列
    回路の電気的出力の和を取り出す出力回路とを備える請
    求項10〜12の何れかに記載の振動波検出装置。
  14. 【請求項14】 前記検出器は、歪み検出素子である請
    求項10〜13の何れかに記載の振動波検出装置。
  15. 【請求項15】 前記検出器は、容量性の素子である請
    求項10〜13の何れかに記載の振動波検出装置。
  16. 【請求項16】 前記検出器は、ピエゾ抵抗である請求
    項10〜13の何れかに記載の振動波検出装置。
  17. 【請求項17】 前記ピエゾ抵抗の抵抗値が可変である
    請求項16記載の振動波検出装置。
  18. 【請求項18】 前記ピエゾ抵抗の形状が可変である請
    求項17記載の振動波検出装置。
  19. 【請求項19】 前記ピエゾ抵抗にスリットが形成され
    ている請求項17記載の振動波検出装置。
  20. 【請求項20】 前記ピエゾ抵抗は、その狭窄部に流れ
    る電流の方向が歪みの方向と実質的に直交するように設
    けられている請求項16〜19の何れかに記載の振動波
    検出装置。
  21. 【請求項21】 前記複数の共振子を複数の共振子を単
    位とした各ブロック毎に前記検出器を並列接続してなる
    並列回路を構成し、各ブロックでの並列回路毎に異なる
    電圧を前記検出器に印加する手段を備える請求項10〜
    20の何れかに記載の振動波検出装置。
  22. 【請求項22】 前記各ブロックの電気的出力の和を取
    り出す手段を備える請求項21記載の振動波検出装置。
  23. 【請求項23】 印加する電圧が交流電圧である請求項
    13,21または22記載の振動波検出装置。
  24. 【請求項24】 同じ特定の周波数に共振する複数の共
    振子を複数組備える請求項10〜23の何れかに記載の
    振動波検出装置。
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