JP3346245B2 - 乗員検知システム及び乗員検知方法 - Google Patents

乗員検知システム及び乗員検知方法

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JP3346245B2 JP29006697A JP29006697A JP3346245B2 JP 3346245 B2 JP3346245 B2 JP 3346245B2 JP 29006697 A JP29006697 A JP 29006697A JP 29006697 A JP29006697 A JP 29006697A JP 3346245 B2 JP3346245 B2 JP 3346245B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は乗員検知システム
及び乗員検知方法に関し、特にエアバッグ装置を搭載し
た自動車の助手席における乗員の着席状況に応じて、エ
アバッグ装置のエアバッグを展開可能な状態又は展開不
可能な状態に設定し得る乗員検知システム及び乗員検知
方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、エアバッグ装置は自動車の衝突
時に乗員が受ける衝撃を緩和するための装置であって、
自動車の安全性になくてならないものになっており、近
時、運転席のみならず、助手席にも設置されるようにな
っている。
【0003】このエアバッグ装置は、例えば図15に示
すように、セ−フィングセンサSS1,スクイブSQ
1,電界効果形トランジスタなどの半導体スイッチング
素子SW1の直列回路よりなる運転席側のスクイブ回路
と、セ−フィングセンサSS2,スクイブSQ2,電界
効果形トランジスタなどの半導体スイッチング素子SW
2よりなる助手席側のスクイブ回路と、電子式加速度セ
ンサ(衝突検出センサ)GSと、電子式加速度センサG
Sの出力信号に基づいて衝突の有無を判断し、半導体ス
イッチング素子SW1,SW2のゲ−トに信号を供給す
る機能を有する制御回路CCとから構成されている。
【0004】このエアバッグ装置によれば、何らかの原
因に基づき自動車が衝突した場合、セ−フィングセンサ
SS1,SS2はそのスイッチ接点が比較的に小さな加
速度に反応して閉成され、運転席側及び助手席側のスク
イブ回路が動作可能な状態になる。そして、電子式加速
度センサGSからの信号に基づいて制御回路CCが自動
車が確実に衝突したと判断すると、半導体スイッチング
素子SW1,SW2のゲ−トに信号が供給され、同スイ
ッチング素子SW1,SW2がON状態になる。これに
よって、それぞれのスクイブ回路に電流が流れる結果、
スクイブSQ1,SQ2の発熱に起因して運転席側及び
助手席側のエアバッグが展開され、乗員が衝突による衝
撃から保護される。
【0005】ところで、このエアバッグ装置によれば、
例えば図16(a)に示すように、シ−ト1に大人Pが
着席している場合には、衝突時に上述のような乗員の保
護効果が期待できるものである。しかしながら、同図
(b)に示すように、助手席のシ−ト1上に固定したチ
ャイルドシ−ト1Aに幼児SPが後向きに座っている場
合(ear acing nfant eat :以下、RFISと
呼称する)にはエアバッグの展開によって幼児SPへの
悪影響が懸念されることから、仮に自動車が衝突しても
エアバッグが展開しない方が望ましい。又、同図(c)
に示すように、助手席のシ−ト1上に固定したチャイル
ドシ−ト1Aに幼児SPが前向きに座っている場合(
orward acing hild eat :以下、FFCSと呼
称する)にはエアバッグの展開によってエアバッグが子
供SPの顔面を覆うことが懸念されることから、RFI
Sの場合と同様に仮に自動車が衝突してもエアバッグが
展開しない方が望ましいものである。
【0006】従って、従来においては、このような問題
に対応するために、例えば図17に示すようなエアバッ
グ装置が提案されている。このエアバッグ装置は、助手
席に乗員が着席しているか否かを検出するセンサSDを
設置し、このセンサSDの検出信号に基づいて制御回路
CCが助手席への乗員の着席状況を判断し、自動車が衝
突した場合に、エアバッグを展開可能な状態又は展開不
可能な状態のいずれか一方にセットするように構成され
ている。特に、センサSDとしては、重量を測定する圧
電センサよりなる重量センサを用いるものと、シ−トに
着席している乗員をカメラで撮影して画像処理により大
人Pか子供SPか、子供SPの場合にはFFCS,RF
ISかの判定を行うものとが提案されている。
【0007】前者の方法によれば、乗員が大人Pか子供
SPかの大まかな判定は可能であり、この結果に基づい
てエアバッグを展開可能な状態又は展開不可能な状態の
いずれか一方にセットし、自動車の衝突時における不測
の事態を回避することができるものの、体重は個人差が
大きく、仮に子供でも大人より重い場合もあり得ること
から、正確性に欠けるのみならず、RFIS,FFCS
のいずれの状態であるかを判断することができないとい
う問題がある。
【0008】又、後者の方法によれば、乗員の着席状
況,乗員が大人Pか子供SPかの判断,チャイルドシ−
トの子供がRFIS,FFCSの状態か否かの判断をか
なり正確に行なうことができるものの、カメラで撮影し
た撮像デ−タを画像処理し各種パタ−ンとの比較判断を
行なわなければならないために、処理装置が複雑かつ高
価になるという問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このような問題に関連
して、例えば米国特許第5482314号には赤外線セ
ンサ及び超音波センサを用いた乗員検知システムが提案
されている。この乗員検知システムはフロントシ−トの
上方に複数の素子からなる赤外線センサ及び超音波セン
サを配置し、これらセンサによる検出デ−タが、シ−ト
への乗員の着席状況(大人の着席,RFIS,空席な
ど)に対応する温度パタ−ン,超音波パタ−ンであるか
否かを判断することにより、シ−トへの乗員の着席状況
を検知するものである。
【0010】この提案によれば、特定の条件下では、赤
外線センサ及び超音波センサの相補的効果によって、か
なりの精度で乗員の存在の有無を検知することができる
ものの、検知精度が環境条件からの影響を受けて安定し
ないという問題を有している。即ち、車室内が冷房状態
になっていて冷気が乗員の顔面などに接触していたりす
ると、乗員の表面温度が低下するために、赤外線センサ
の検出結果が必ずしも体温に対応しなくなるし、又、周
囲温度が体温に近い状態になっていたりすると、赤外線
センサの検出結果は周囲温度と体温との区分ができない
状態になる。このような状態では、赤外線センサの検出
デ−タを、乗員などの各種着席状況に対応する標準の温
度パタ−ンデ−タと比較しても適切な判断はできなくな
る。従って、環境条件の影響を受け、精度よく安定した
乗員検知が期待できない上に、エアバッグ装置をも的確
に制御できないという問題を有している。
【0011】それ故に、本発明の目的は、環境条件に殆
んど影響されることなく、シ−トへの乗員の着席状況を
的確に検知できる上、この検知結果に基づいてエアバッ
グ装置などの作動の適否を制御可能な乗員検知システム
及び乗員検知方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、上述
の目的を達成するために、乗員の体温及び周囲温度とは
異なる温度に設定する複数の熱源をほぼ一定の間隔にて
配置した背景熱源部と、背景熱源部に対向し、かつそれ
ぞれの熱源の温度を検出する赤外線センサと、赤外線セ
ンサが検出した背景熱源部の検出温度パタ−ンと予め記
憶されている背景熱源部の標準温度パタ−ンとを比較
し、温度パタ−ンに不一致領域があるか否かを判断する
ことによって乗員の存在の有無を判定する制御回路とを
具備したことを特徴とし、本発明の第2の発明は、前記
制御回路は、赤外線センサが検出した背景熱源部の検出
温度パタ−ンと制御回路に予め記憶されている背景熱源
部の標準温度パタ−ンとを比較し、温度パタ−ンに不一
致領域があるか否かを判断し、不一致領域がある場合、
標準温度パタ−ンに対する不一致領域の存在位置を算出
することを特徴とする。
【0013】又、本発明の第3の発明は、乗員の体温及
び周囲温度とは異なる温度に設定する複数の熱源をほぼ
一定の間隔にて配置した背景熱源部と、背景熱源部に対
向し、かつそれぞれの熱源の温度を検出する赤外線セン
サと、赤外線センサの検出信号から乗員の体温パタ−ン
を抽出する体温検出回路と、赤外線センサ及び体温検出
回路の出力信号に基づいて乗員の存在の有無を判定する
制御回路とを具備し、前記制御回路は、赤外線センサが
検出した背景熱源部の検出温度パタ−ンと制御回路に予
め記憶されている背景熱源部の標準温度パタ−ンとを比
較し、温度パタ−ンに不一致領域があるか否かを判断
し、不一致領域がある場合に不一致領域に体温検出回路
からの出力信号に基づいて体温領域があるか否かを判断
することによって乗員の存在の有無を判定することを特
徴とし、第4の発明は、前記制御回路は、赤外線センサ
が検出した背景熱源部の検出温度パタ−ンと制御回路に
予め記憶されている背景熱源部の標準温度パタ−ンとを
比較し、温度パタ−ンに不一致領域がある場合に不一致
領域に体温検出回路からの出力信号に基づいて体温領域
があるか否かを判断し、体温領域がある場合、標準温度
パタ−ンに対する不一致領域の存在位置を算出すること
を特徴とする。
【0014】又、本発明の第5の発明は、乗員の体温及
び周囲温度とは異なる温度に設定する複数の熱源をほぼ
一定の間隔にて配置した背景熱源部と、背景熱源部に対
向し、かつそれぞれの熱源の温度を検出する赤外線セン
サと、赤外線センサが検出した背景熱源部の検出温度パ
タ−ンと予め記憶されている背景熱源部の標準温度パタ
−ンとを比較し、温度パタ−ンに不一致領域があるか否
かを判断することによって乗員の存在の有無を判定する
制御回路と、衝突に基づいてエアバッグを展開させる機
能を有するエアバッグ装置とを具備し、前記制御回路の
判定結果に基づくデ−タをエアバッグ装置に送信し、エ
アバッグ装置のエアバッグを展開可能な状態又は展開不
可能な状態のいずれか一方にセットすることを特徴とす
る。
【0015】又、本発明の第6の発明は、乗員の体温及
び周囲温度とは異なる温度に設定する複数の熱源をほぼ
一定の間隔にて配置した背景熱源部と、背景熱源部に対
向し、かつそれぞれの熱源の温度を検出する赤外線セン
サと、赤外線センサの検出信号から乗員の体温パタ−ン
を抽出する体温検出回路と、赤外線センサが検出した背
景熱源部の検出温度パタ−ンと予め記憶されている背景
熱源部の標準温度パタ−ンとを比較し、温度パタ−ンに
不一致領域がある場合に不一致領域に体温検出回路から
の出力信号に基づいて体温領域があるか否かを判断する
ことによって乗員の存在の有無を判定する制御回路と、
衝突に基づいてエアバッグを展開させる機能を有するエ
アバッグ装置とを具備し、前記制御回路の判定結果に基
づくデ−タをエアバッグ装置に送信し、エアバッグ装置
のエアバッグを展開可能な状態又は展開不可能な状態の
いずれか一方にセットすることを特徴とし、第7の発明
は、前記制御回路は、赤外線センサが検出した背景熱源
部の検出温度パタ−ンと制御回路に予め記憶されている
背景熱源部の標準温度パタ−ンととを比較し、温度パタ
−ンに不一致領域がある場合に不一致領域に体温検出回
路からの出力信号に基づいて体温領域があるか否かを判
断し、体温領域がある場合、標準温度パタ−ンに対する
不一致領域の存在位置を算出し、乗員のシ−トへの着席
位置が許容限度内にあるか否かを判断し、エアバッグ装
置はこの判断結果に基づいてエアバッグを展開可能な状
態又は展開不可能な状態のいずれか一方にセットするこ
とを特徴とする。
【0016】又、本発明の第8の発明は、前記背景熱源
部の熱源を、周囲温度を検出する温度センサからの出力
信号に基づいて乗員の体温及び周囲温度とは異なる温度
に制御することを特徴とし、第9の発明は、前記背景熱
源部を車両の天井部分又はシ−ト側部のドア側部分に配
置すると共に、赤外線センサを、それと背景熱源部との
間に乗員の上半身部分が介在されるような位置関係に配
置したことを特徴とし、第10の発明は、前記背景熱源
部は、熱伝導性が低いシ−ト状の絶縁部材に、複数の熱
源をほぼ一定の間隔で配列し一体化して構成したことを
特徴とし、第11の発明は、前記背景熱源部の熱源をバ
−状又はドット状に構成したこと特徴とし、第12の発
明は、前記背景熱源部の熱源をほぼ平面状のヒ−タにて
構成し、熱源の温度を周囲温度より高く設定することを
特徴とし、さらに、第13の発明は、前記背景熱源部の
熱源をほぼ平面状の冷却構体にて構成し、熱源の温度を
周囲温度より低く設定することを特徴とする。
【0017】又、本発明の第14の発明は、所定の温度
パタ−ンを有する背景熱源部と赤外線センサとを対向さ
せ、赤外線センサが検出した背景熱源部の検出温度パタ
−ンと背景熱源部のみの標準温度パタ−ンとを比較し、
温度パタ−ンに不一致領域があるか否かによって乗員の
存在の有無を検知することを特徴とし、第15の発明
は、前記検出温度パタ−ンと標準温度パタ−ンとに不一
致領域がある場合、不一致領域に乗員の体温領域が存在
するか否かによって乗員の存在の有無を検知することを
特徴とし、第16の発明は、前記検出温度パタ−ンと標
準温度パタ−ンとに不一致領域がある場合、標準温度パ
タ−ンに対する不一致領域の存在する位置を算出するこ
とによって乗員のシ−トへの着席位置を検知することを
特徴とし、第17の発明は、前記検出温度パタ−ンと標
準温度パタ−ンとに不一致領域がある場合、不一致領域
に乗員の体温領域が存在するか否かを判断し、体温領域
が存在する場合には標準温度パタ−ンに対する不一致領
域の存在する位置を算出することを特徴とする。
【0018】さらに、本発明の第18の発明は、所定の
温度パタ−ンを有する背景熱源部と赤外線センサとを対
向させ、赤外線センサが検出した背景熱源部の検出温度
パタ−ンと背景熱源部のみの標準温度パタ−ンとを比較
し、温度パタ−ンに不一致領域があるか否かによって乗
員の存在の有無を検知し、この検知信号をエアバッグ装
置に送信し、エアバッグ装置のエアバッグを展開可能な
状態又は展開不可能な状態のいずれか一方にセットする
ことを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明の基本原理について
図1〜図2を参照して説明する。この発明にかかる乗員
検知システム及び乗員検知方法は、基本的には乗員Pを
挟むような位置関係に赤外線センサSifと背景熱源部
Tとを配置し、赤外線センサSifが検出した背景熱源
部Tの検出温度パタ−ンと予め設定されている背景熱源
部Tの標準温度パタ−ンとを比較し、温度パタ−ンに不
一致領域があるか否かによって乗員の存在の有無を判定
するものである。まず、図1に示すように、乗員Pを挟
むような位置関係の一方の側に赤外線センサSifを、
他方の側に乗員Pの体温及び周囲温度とは異なる温度に
設定される複数の熱源T1〜T6をほぼ一定の間隔にて
配列してなる背景熱源部Tをそれぞれ配置する。この状
態において、乗員Pが介在しない状態での背景熱源部T
の温度パタ−ン(以下、標準温度パタ−ンという)は図
2(a)に示すように設定されている。従って、図1に
示すように乗員Pが存在する状態において、赤外線セン
サSifによって背景熱源部Tの温度パタ−ンを測定す
ると、図2(b)に示す温度パタ−ン(以下、検出温度
パタ−ンという)が検出される。
【0020】この検出温度パタ−ンは、熱源T3,T4
の前面部分には熱源T3,T4を遮るような状態で人体
(乗員P)が存在するために、同部分の温度パタ−ンが
他の部分とは異なった温度パタ−ンになっている。即
ち、図1(b)に示すように、乗員Pの頭部によって背
景熱源部Tの熱源T3,T4が遮られる状態では、熱源
T1,T2,T5,T6からの赤外線は赤外線センサS
ifによって直接的に検出されるものの、熱源T3,T
4からの赤外線は殆んどが乗員Pによって遮られ、乗員
Pの顔面からの赤外線が検出されることになる。従っ
て、このような検出温度パタ−ンと標準温度パタ−ンと
を比較すると、両温度パタ−ンは熱源T3,T4の部分
で互いに異なったパタ−ンを呈していることから、両温
度パタ−ンには明らかに不一致領域が存在すると判定さ
れ、乗員Pの存在が検知されることになる。尚、両温度
パタ−ンが一致する場合には背景熱源部Tの温度パタ−
ンを乱す乗員などが存在しないと判定される。
【0021】次に、この原理を利用した本発明にかかる
乗員検知システムの第1の実施例について図3〜図5を
参照して説明する。尚、図15〜図17に示す従来例と
同一部分には同一参照符号を付し、その詳細な説明は省
略する。同図において、1は車室内に配置された乗員P
の着席用のシ−ト、2は車両の天井部、3はシ−ト1の
前方に位置するダッシュボ−ド部である。天井部2の所
定部分には背景熱源部4が配置されている。この背景熱
源部4は、例えば熱伝導性の低い内装材によって隠蔽さ
れるように配置されており、例えば熱伝導性が低く耐熱
性を有するシ−ト状の絶縁部材5と、絶縁部材5にほぼ
一定の間隔で配列して固定された複数の熱源6とから構
成されている。この熱源6は複数の熱源6a1 〜6
6 ,6b1〜6b6 ,6c1 〜6c6 を備えており、
それぞれはほぼ平面状のヒ−タにてほぼ同一サイズのバ
−状に構成されており、絶縁部材5に3列に配列されて
いる。又、ダッシュボ−ド部3には赤外線センサ7が、
赤外線センサ7と背景熱源部4とによって乗員(特に、
顔面などのように皮膚の露出部分)Pを挟むような位置
関係となるように配置されている。この赤外線センサ7
は冷却形,非冷却形のいずれも適用可能であるが、例え
ば非冷却形で抵抗温度変化を利用したボロメ−タ型が好
適し、例えば0.1°C程度の温度分解能を有する。こ
の赤外線センサ7は、例えば熱源6a1 〜6a6 ,6b
1 〜6b6 ,6c1 〜6c6 のそれぞれに対応する複数
のセンサ素子を備えており、対応する熱源6の検出温度
を出力するように構成されているが、1つのセンサ素子
で構成し、それぞれの熱源6の温度を順次に検出し出力
するように構成することもできる。
【0022】これら背景熱源部4及び赤外線センサ7を
含む検知ユニット10は図4に示すように構成されてい
る。この検知ユニット10は、例えば背景熱源部4と、
背景熱源部4に対向するように配置された赤外線センサ
7と、周囲温度を検出する温度センサ11と、温度セン
サ11の検出出力に基づいて背景熱源部4のそれぞれの
熱源6を周囲温度とは異なる温度に制御する温度制御回
路12と、温度センサ11及び温度制御回路12の検出
出力に基づいて、後述する赤外線センサ7の検出信号を
2値化処理する際の閾値を決定する閾値決定回路13
と、赤外線センサ7のそれぞれのセンサ素子が検出する
信号(検出温度パタ−ンに対応する信号)を所定のタイ
ミングで切り換える切換回路14と、切換回路14の出
力信号を、閾値決定回路13で決定された閾値に基づい
て2値化処理する第1の2値化回路15と、切換回路1
4の出力信号が体温とされる36〜37°Cの時には1
として、それ以外の時には0として2値化処理する第2
の2値化回路15Aと、第1の2値化回路15の出力信
号に関するランレングスコ−ドを発生させる第1のラン
レングスコ−ド発生回路16と、第2の2値化回路15
Aの出力信号に関するランレングスコ−ドを発生させる
第2のランレングスコ−ド発生回路16Aと、CPUな
どを含む制御回路17とから構成されており、閾値の決
定には例えば変換テ−ブルが利用される。
【0023】上述の制御回路17は、例えば第1,第2
のランレングスコ−ド発生回路16,16Aから出力さ
れるランレングスコ−ドを記憶する第1,第2のランレ
ングスコ−ド記憶部18,18Aと、第1のランレング
スコ−ド記憶部18から読み出された検出温度パタ−ン
に対応する第1のランレングスコ−ドと後述する標準温
度パタ−ンに対応する標準ランレングスコ−ドとを比較
するパタ−ン比較部19と、乗員が介在しない状態での
背景熱源部4の温度パタ−ンを2値化し、ランレングス
コ−ド化して標準温度パタ−ンとして記憶する記憶部2
0と、1のランレングスコ−ド(検出温度パタ−ン)と
標準ランレングスコ−ド(標準温度パタ−ン)とを比較
し、両パタ−ンに不一致領域があるか否かを検出する不
一致領域検出部21と、不一致領域に、第2のランレン
グスコ−ド記憶部18Aから読み出された体温領域があ
るか否かを判定する体温存在判定部22と、体温領域の
存在する位置を検出する位置検出部23とを備えてい
る。この検知ユニット10の制御回路17には、例えば
図5に示すエアバッグ装置30が接続されており、この
エアバッグ装置30は図15に示すものと基本的に同じ
である。尚、切換回路14における切り換えのタイミン
グは制御回路17又は図示しないクロック発生回路から
のクロック信号に基づいて行われる。
【0024】このように構成された乗員検知システムの
動作について図3〜図6を参照して説明する。まず、図
3に示すように配置された背景熱源部4は、温度センサ
11が検出する周囲温度に基づいて、その周囲温度とは
異なる温度に、例えば周囲温度より2〜3°C、好まし
くは5°C程度高くなるように温度制御回路12によっ
て制御される。尚、背景熱源部4の2列目の熱源6b1
〜6b6 を代表例として利用し、それの温度と周囲温度
との関係は図6(a)に示す。そして、温度センサ11
及び温度制御回路12の出力に基づいて、閾値決定回路
13から第1の2値化回路15には2値化処理時の閾値
が与えられる。この閾値は、例えば図6(a)に示すよ
うに設定される。
【0025】一方、背景熱源部4及び乗員Pから放射さ
れる赤外線(温度)は赤外線センサ7の複数のセンサ素
子によって検出され、制御回路17からのクロック信号
に基づいて切換制御される切換回路14から順次に出力
され、第1の2値化回路15に入力される。尚、切換回
路14(赤外線センサ7)の出力信号は図6(b)にお
いて実線で示す。第1の2値化回路15では閾値決定回
路13で決定された閾値に基づいて図6(c)に示すよ
うに2値化処理される。2値化されたデ−タは第1のラ
ンレングスコ−ド発生回路16でランレングスコ−ド化
され、制御回路17の第1のランレングスコ−ド記憶部
18に記憶される。又、切換回路14の出力信号は第2
の2値化回路15Aに入力される。この第2の2値化回
路15Aには、例えば体温とされる36〜37°Cの時
には1、それ以外の温度では0とした2値化条件が与え
られて2値化処理される。その2値化出力は図6(d)
に示す。2値化されたデ−タは第2のランレングスコ−
ド発生回路16Aでランレングスコ−ド化され、制御回
路17の第2のランレングスコ−ド記憶部18Aに記憶
される。
【0026】第1のランレングスコ−ド記憶部18から
読み出された第1のランレングスコ−ド(検出温度パタ
−ン)と記憶部20から読み出された図6(e)に示す
標準温度パタ−ンに対応する標準ランレングスコ−ドと
はパタ−ン比較部19にて比較され、不一致領域検出部
21にて両パタ−ンに不一致領域があるか否かが検出さ
れる。即ち、図6(c)に示す検出温度パタ−ンと同図
(e)に示す標準温度パタ−ンとは熱源6b3 ,6b4
の部分において明らかにパタ−ンが異なることから、不
一致領域検出部21では不一致領域があると判断され
る。これによって、赤外線センサ7と背景熱源部4との
間に乗員Pが存在することが検知されることになる。
【0027】この不一致領域検出部21において不一致
領域があると判断されると、不一致領域に体温領域が存
在するか否かが体温存在判定部22で判定される。この
際に、第2のランレングスコ−ド記憶部18Aから読み
出された図6(d)に対応する第2のランレングスコ−
ドに基づいて体温領域の有無が判断される。即ち、図6
(d)に示す体温パタ−ンでは、熱源6b3 ,6b4
部分において体温の存在を示すパタ−ンが現われている
ために、体温存在判定部22では体温領域があると判定
され、この部分でも乗員Pの存在が確認される。
【0028】その上、体温存在判定部22で体温領域が
あると判定されると、位置検出部23では乗員Pがシ−
ト1のどのような位置に着席しているかが検出される。
乗員Pは、図3に示すように、その頭部が主として熱源
6b3 ,6b4 の部分に位置していることから、図6
(d)に示す体温パタ−ン(第2のランレングスコ−
ド)に基づいて位置座標が算出され、乗員の着席位置が
正常であると判定される。尚、背景熱源部4における熱
源6a1 〜6a6 及び6c1 〜6c6 に関する赤外線セ
ンサ7の検出出力についても、熱源6b1 〜6b6 と同
様に処理される関係で、仮に、頭部の位置が1列目にあ
ったり、或いは3列目にあったりしても位置検出部23
において確実に検出される。
【0029】さらに、制御回路17からの信号はエアバ
ッグ装置30に送信される。簡易的には不一致領域検出
部21の検出信号が、好ましくは体温存在判定部22の
判定信号が、さらに好ましくは位置検出部23の検出信
号がエアバッグ装置30に送信される。従って、制御回
路17からの信号が乗員Pの存在を示す場合には、図5
に示すエアバッグ装置30は制御回路17からの送信信
号によって、エアバッグが展開可能なるようにセットさ
れる。逆に、信号が乗員Pの存在を示さない場合には、
エアバッグ装置30は制御回路17からの送信信号によ
って、エアバッグが展開不可能にセットされる。即ち、
制御回路17からの送信信号はエアバッグ装置30の制
御回路CCに入力され、後者の場合には自動車の衝突時
に助手席側の半導体スイッチング素子SW2にゲ−ト信
号を供給しないようにセットされる。尚、運転席側の半
導体スイッチング素子SW1にはゲ−ト信号が供給され
る。前者の場合には半導体スイッチング素子SW1,S
W2にゲ−ト信号が供給されるようにセットされる。
【0030】次に、この乗員検知システムの処理フロ−
について図7〜図11を参照して説明する。まず、図7
に示すように、イグニッションスイッチをONにし、ス
タ−トする。ステップS1でイニシャライズし、ステッ
プS2に進む。ステップS2では制御回路17とエアバ
ッグ装置30との通信系にかかる初期診断を行う。ステ
ップS3ではエンジンがスタ−トしたか否かの判断を行
い、エンジンがスタ−トしていると判断した場合にはス
テップS4に進む。スタ−トしていないと判断された場
合には戻る。ステップS4では赤外線センサ7が検出す
る背景熱源部4のそれぞれの熱源6の温度パタ−ン及び
乗員の体温に関するデ−タ取り込まれる。ステップS5
では、取り込んだそれぞれのデ−タに基づいて、乗員の
存在の有無が判定される。さらに、ステップS6ではス
テップS5の判定結果に基づき、エアバッグ装置(SR
S)30との間でSRS通信が行われる。ステップS6
が終了すると、再びステップS4に戻り、ステップS4
からステップS6の処理が繰り返し行われる。尚、ステ
ップS3は省略することもできる。
【0031】図7における初期診断は、例えば図8に示
すように行われる。まず、ステップSA1では固定デ−
タを制御回路17からエアバッグ装置30の制御回路C
Cに送信する。ステップSA2ではエアバッグ装置30
からの送信デ−タを受信する。そして、ステップSA3
では制御回路17からエアバッグ装置30に送信した固
定デ−タとエアバッグ装置30からの受信デ−タとが一
致するか否かを判断する。それぞれのデ−タが一致する
と判断されると、処理フロ−が継続される。それぞれの
デ−タが一致しないと判断されると、通信系に異状があ
ると判断され、フェ−ルセイフ処理が行われ、例えば警
告灯などが点灯される。尚、この初期診断はエアバッグ
装置30から制御回路17に固定デ−タを送信し、制御
回路17からの送信デ−タをエアバッグ装置30の制御
回路CCにて、その一致性について判断させるようにし
てもよい。
【0032】図7における信号受信は、例えば図9に示
すように行われる。まず、ステップSB1では、制御回
路17からの信号に基づいて、切換回路14のスイッチ
ング手段を順次に選択的に閉成し、特定の赤外線センサ
7のセンサ素子が順次に選択される。そして、ステップ
SB2ではそれぞれのセンサ素子からの温度デ−タが制
御回路17に取り込まれる。さらに、ステップSB3で
は切換回路14におけるスイッチング手段の切換がすべ
て終了したか否かが判断される。切換がすべて終了した
と判断されると、乗員判定フロ−に継続される。切換が
すべて終了していないと判断されると、ステップSB1
に戻る。
【0033】図7における乗員判定は、例えば図10に
示すように行われる。まず、ステップSC1では温度セ
ンサ11からの周囲温度デ−タなどに基づいて閾値が決
定される。ステップSC2では赤外線センサ7(切換回
路14)からの信号を閾値決定回路13からの閾値及び
体温に関する2値化条件に基づいて2値化する。それぞ
れの2値化デ−タはステップSC3において熱源部分,
対応部分のランレングスコ−ドが作成される。ステップ
SC4ではこのランレングスコ−ドが第1,第2のラン
レングスコ−ド記憶部に記憶され、ステップSC5に進
む。ステップSC5では標準温度パタ−ン(標準熱源パ
タ−ン)と検出温度パタ−ン(検出熱源パタ−ン)とを
比較し、両パタ−ンに不一致領域があるかが判断され
る。不一致領域があると判断されると、ステップSC6
に進み、不一致領域がないと判断されると、ステップS
C7に進む。ステップSC6では第2のランレングスコ
−ドを利用して不一致領域に体温領域があるかが判断さ
れる。不一致領域に体温領域があると判断されると、ス
テップSC8に進み、エアバッグ装置30のエアバッグ
を展開させるためのONデ−タがセットされると共に、
SRSデ−タ通信フロ−に継続される。ステップSC6
で不一致領域に体温領域がないと判断されると、その不
一致領域には体温程度の温度を有する物体が存在しない
こととなり、ステップSC7に進み、エアバッグ装置3
0のエアバッグが展開しないようにするためのOFFデ
−タがセットされる。
【0034】図7におけるSRSデ−タ通信は、例えば
図11に示すように行われる。まず、ステップSD1で
は乗員検知ユニット側(制御回路17)からエアバッグ
装置側(制御回路CC)に、エアバッグ装置30のエア
バッグを展開可能な状態ないし展開不可能な状態にする
ためのONデ−タないしOFFデ−タ及びチェックデ−
タが送信される。ステップSD2ではエアバッグ装置側
からの、ONデ−タないしOFFデ−タに対するOKデ
−タないしNGデ−タ及びチェックデ−タを受信し、ス
テップSD3に進む。ステップSD3では乗員検知ユニ
ット側からエアバッグ装置側に送信したON/OFFデ
−タ及びチェックデ−タが正常な状態で再びエアバッグ
装置側から乗員検知ユニット側に返信されたか否かが判
断される。正常(通信系に異状がない)と判断される
と、処理フロ−が継続される。通信系に異状があると判
断されると、ステップSD4に進み、フェ−ルセ−フタ
イマがゼロになったか否かが判断される。尚、この通信
系の異状検出は、例えば3回に設定されている。従っ
て、フェ−ルセ−フタイマがゼロになったと判断される
と、フェ−ルセイフ処理が行われ、例えば警告灯などが
点灯される。又、フェ−ルセ−フタイマがゼロになって
いないと判断されると、ステップSD5に進み、フェ−
ルセ−フタイマのカウントが行われ、処理フロ−が継続
される。
【0035】一方、ステップSE1ではエアバッグ装置
側(制御回路CC)が乗員検知ユニット側(制御回路1
7)から、エアバッグ装置30のエアバッグを展開可能
な状態ないし展開不可能な状態にするためのONデ−タ
ないしOFFデ−タ及びチェックデ−タを受信する。そ
して、ステップSE2では受信デ−タのチェックが行わ
れ、受信デ−タが正常に受信できているか否かが判断さ
れる。いずれに判断されてもステップSE3に進み、O
Kデ−タないしNGデ−タ及びチェックデ−タが乗員検
知ユニット側に送信される。ステップSE2で通信系に
異状がないと判断されると、ステップSE3のOKデ−
タ送信ステップを経てステップSE4に進む。このステ
ップSE4ではOKデ−タに基づいてエアバッグ装置側
のデ−タが更新される。これによって、エアバッグは展
開可能な状態ないし展開不可能な状態のいずれか一方に
更新セットされる。又、ステップSE2で通信系に異状
があると判断されると、ステップSE3のNGデ−タ送
信ステップを経てステップSE5に進む。このステップ
SE5ではフェ−ルセ−フタイマがゼロになったか否か
が判断される。尚、この通信系の異状検出は、例えば3
回に設定されている。従って、フェ−ルセ−フタイマが
ゼロになったと判断されると、フェ−ルセイフ処理が行
われ、例えば警告灯などが点灯される。又、フェ−ルセ
−フタイマがゼロになっていないと判断されると、ステ
ップSE6に進み、フェ−ルセ−フタイマのカウントが
行われ、処理フロ−が継続される。
【0036】この実施例によれば、乗員の存在の有無
は、赤外線センサ7が検出した背景熱源部4の検出温度
パタ−ンと背景熱源部4のみの標準温度パタ−ンとを比
較し、温度パタ−ンに不一致領域があるか否かによって
乗員の存在の有無を容易に判定できる。例えば不一致領
域がある場合には、不一致領域に標準温度パタ−ンを乱
す何らかの物体が存在することが確認でき、簡易的には
乗員が存在すると判断できるし、不一致領域がない場合
には乗員が存在しないと判断できる。
【0037】特に、背景熱源部4は複数の熱源6をほぼ
一定の間隔にて配列して構成されているために、検出温
度パタ−ン及び標準温度パタ−ンにおける比較パタ−ン
数が増加し、両温度パタ−ンの比較による不一致領域の
検出精度が向上する。従って、乗員の存在の有無を検知
性を高めることができる。
【0038】しかも、背景熱源部4の熱源6の温度は乗
員Pの体温及び周囲温度とは異なる温度に設定されてい
るために、赤外線センサ7によって乗員Pを介して背景
熱源部4の温度を測定しても、例えば図6(b)におい
て実線で示すように、体温と熱源6の温度との識別が可
能な程度の検出出力が得られるし、周囲温度との識別も
可能となる。例えば非冷却形で抵抗温度変化を利用した
ボロメ−タ型よりなる赤外線センサ7は温度分解能が
0.1°C程度であり、理論的には0.1°C以上の温
度差があれば判別できるが、背景熱源部4の温度バラツ
キなどを考慮すると、2〜3°C程度、好ましくは5°
C程度の温度差があれば確実に識別できる。従って、周
囲温度に影響されることなく、赤外線センサ7による検
出温度パタ−ンと標準温度パタ−ンとの比較によって、
乗員の存在の有無を精度よく検知することができる。
【0039】特に、温度センサ11によって検出された
周囲温度及び熱源温度に基づいて、赤外線センサ7の検
出出力を2値化処理する際の閾値が決定されるために、
熱源温度に多少の温度バラツキがあっても、第1の2値
化回路15からは熱源温度のバラツキに影響されない検
出温度パタ−ンを得ることができる。従って、適切なラ
ンレングスコ−ド化が可能となり、標準温度パタ−ンに
対応する標準ランレングスコ−ドとの比較精度を向上で
きる。
【0040】又、検出温度パタ−ン及び標準温度パタ−
ンをランレングスコ−ド化することにより、両パタ−ン
の比較が容易になるのみならず、第1,第2のランレン
グスコ−ド記憶部18,18Aの記憶容量を小さくで
き、制御回路17の小形化が可能となる。
【0041】又、赤外線センサ7の検出出力は第2の2
値化回路15Aで体温領域とそれ以外の温度を2値化条
件として2値化され、ランレングスコ−ド化(第2のラ
ンレングスコ−ド)されており、体温領域が存在する場
合には例えば図6(d)に示すようなパタ−ンを呈する
ことになる。従って、検出温度パタ−ンと標準温度パタ
−ンとのパタ−ン比較を行った後に、両パタ−ンに不一
致領域がある場合、その不一致領域に体温領域が存在す
るか否かが第2のランレングスコ−ドを参照して判定さ
れる。例えば体温領域が存在すると判定されると、その
不一致領域は乗員Pの存在を示すものであり、又、体温
領域が存在しないと判定されると、その不一致領域に存
在する物体は乗員ではないことが精度よく判断できる。
【0042】さらに、制御回路17の位置検出部23で
は不一致領域の存在位置が計算されるために、乗員Pの
存在位置を正確に知ることができる。例えば図3に示す
ように、乗員Pが背景熱源部4の熱源6b3 ,6b4
含む中央部分に存在する場合には、その検出温度パタ−
ンは図6(b)に示すようようになり、標準温度パタ−
ンとの比較に基づいて不一致領域の存在位置が熱源6b
3 ,6b4 に対向する部分の座標位置であると算出され
る。又、乗員Pの位置が熱源6b1 側ないし熱源6b6
側にずれても、或いは熱源6a側(上方向)ないし熱源
6c側(下方向)にずれても、ずれた部分に標準温度パ
タ−ンに対する不一致領域が現われることから、その位
置座標の算出によってどの位置に乗員(頭部)が存在す
るかが容易に判断できる。このために、乗員Pの存在の
有無を、存在位置を含む精度の高い検知が可能となる。
【0043】特に、制御回路17からエアバッグ装置3
0には簡易的には不一致領域検出部21の検出結果が、
又、検知精度が要求される場合には体温存在判定部22
の判定結果が、或いはより高い精度が要求される場合に
は位置検出部23の検出結果が送信され、乗員の存在の
有無に基づいて、エアバッグ装置30のエアバッグは展
開可能な状態ないし展開不可能な状態のいずれか一方に
設定される。従って、例えば乗員が存在しない場合に
は、仮に自動車が衝突しても、エアバッグは展開されな
いし、乗員が存在している場合には、エアバッグが確実
に展開されるために、乗員の損傷を回避できる。
【0044】図12〜図13は本発明にかかる乗員検知
システムの第2の実施例を示すものであって、基本的な
構成は第1の実施例と同じである。異なる点は、背景熱
源部4のそれぞれの熱源6a1 〜6a6 ,6b1 〜6b
6 ,6c1 〜6c6 をバ−状ではなく、むしろ四角など
のドット状的に構成したことと、背景熱源部4を助手席
側におけるドア側部分2aに配置すると共に、赤外線セ
ンサ7を運転席シ−トの側面に配置したことである。
尚、背景熱源部4と赤外線センサ7とは乗員(上半身、
特に頭部)Pを挟んで互いに対向する位置関係に配置さ
れており、背景熱源部4は窓ガラス部分に配置したりす
ることもでき、赤外線センサ7は乗員を介して背景熱源
部4に対向する位置関係にあれば、運転席シ−ト以外の
部分に配置することもできる。又、背景熱源部4は助手
席側と同様に運転席側にも、赤外線センサとの組合せに
よって配置することもできる。
【0045】このシステムによる乗員の検知方法につい
て説明する。まず、図12(b)及び図13(a)に示
すように、乗員Pが実線位置に存在している状態におい
て、背景熱源部4の熱源6a1 〜6a6 ,6b1 〜6b
6 ,6c1 〜6c6 のみの標準温度パタ−ンは、図13
(b)に示すように、熱源6b1 〜6b6 による代表例
のようにすべてがほぼ同一に設定されている。この状態
において、赤外線センサ7の検出出力は第1の2値化回
路15で2値化処理され、図13(c)に示すような温
度パタ−ンが得られる。次に、制御回路17のパタ−ン
比較部19において、図13(c)に示す検出温度パタ
−ンに対応する第1のランレングスコ−ドと図13
(b)に示す標準温度パタ−ンに対応する標準ランレン
グスコ−ドとを比較する。その結果、熱源6b2 ,6b
3 の部分に不一致領域が存在することが検出される。そ
して、位置検出部23では不一致領域の存在位置に基づ
いて乗員の存在位置の座標が算出され、乗員Pの前後方
向の位置が適性であるか否かが判定される。乗員Pは実
線位置に存在することから、前後方向の位置はダッシュ
ボ−ド3から十分に離隔されており、適性と判断され
る。
【0046】次に、図12(b)及び図13(a)にお
いて点線で示すように、乗員Pがダッシュボ−ド3側に
向けて前傾姿勢になった状態では、赤外線センサ7の検
出出力は第1の2値化回路15で2値化処理され、図1
3(d)に示すような温度パタ−ンが得られる。次に、
制御回路17のパタ−ン比較部19において、図13
(d)に示す検出温度パタ−ンに対応する第1のランレ
ングスコ−ドと図13(b)に示す標準温度パタ−ンに
対応する標準ランレングスコ−ドとを比較する。その結
果、熱源6b5 ,6b6 の部分に不一致領域が存在する
ことが検出される。そして、位置検出部23では不一致
領域の存在位置に基づいて乗員の存在位置の座標が算出
され、乗員Pの前後方向の位置が適性であるか否かが判
定される。乗員Pは点線位置に存在することから、前後
方向の位置はダッシュボ−ド3にかなり接近しており、
不適性と判断される。
【0047】従って、図12(b)及び図13(a)に
おいて、実線で示す位置に乗員Pが存在する場合には、
制御回路17の検出結果がエアバッグ装置30に送信さ
れ、エアバッグが展開可能な状態にセットされるが、同
図において点線位置に乗員Pが存在する場合には、例え
ばダッシュボ−ド3に必要以上に接近している状態であ
ると判断され、エアバッグを展開しないようセットされ
る。従って、仮に自動車が衝突したとしても、エアバッ
グは展開せず、展開による乗員への二次的な損傷を回避
できる。
【0048】尚、この実施例において、制御回路17か
らエアバッグ装置30への信号は、不一致領域検出部2
1の検出結果を送信してもよいし、又、体温存在判定部
22の判定結果を送信してもよいし、さらには位置検出
部23の検出結果を送信することもできる。又、複数の
熱源6を3列に配列することによって、乗員Pの頭部位
置の高さを検出できる。
【0049】図14は本発明にかかる乗員検知システム
の第3の実施例を示すものであって、基本的な構成は第
1の実施例と同じである。異なる点は、背景熱源部4を
シ−ト1のヘッドレスト部1cに配置したことと、複数
のバ−状の熱源6をほぼ一定の間隔で1列に配列したこ
とである。尚、図12〜図13に示す第2の実施例を併
用することもできる。
【0050】この実施例によれば、背景熱源部4はヘッ
ドレスト部1cに配置されているために、第1の実施例
のように天井部分2に配置する場合に比べてが配置作業
が容易になるのみならず、背景熱源部4と赤外線センサ
7との相対的な位置関係が固定される関係で、車両の振
動に起因する検出出力のバラツキを抑制できる。従っ
て、精度のよい乗員検知が可能となる。
【0051】次に、本発明にかかる乗員検知システムの
第4の実施例について説明する。この実施例は、基本的
な構成は第1の実施例と同じである。異なる点は、背景
熱源部4の複数の熱源6を冷却構体によって構成したこ
とである。この冷却構体は、例えば扁平状のパイプを備
えており、複数の扁平パイプを天井部分2にほぼ一定の
間隔にて配列し、それぞれの扁平パイプを連結パイプで
接続し、かつ連結パイプを介してそれぞれの扁平パイプ
に冷却媒体を流動するようにして構成されている。尚、
熱源6としての冷却構体の温度は体温及び周囲温度とは
異なった温度に設定されているが、周囲温度よりは低く
設定されている。又、冷却構体は、例えばペルチエ効果
を利用した電子冷却ユニットなどを適用することもでき
る。さらには、扁平パイプに周囲温度及び体温とは異な
った温度にコントロ−ルされた温水を流動させることも
可能である。
【0052】この実施例によれば、夏場における車室内
の冷房は、ダッシュボ−ド側からの冷気の吹き出しによ
る他に、天井部分2に配置した冷却構体からも行うこと
ができる。このために、車室内の冷房を効率的に行うこ
とができるのみならず、後部座席側の冷房効果を高める
こともできる。特に、冷却構体を天井部分2の広い範囲
に亘って敷設すれば、一層の冷房効果が期待できる。
【0053】尚、本発明は、何ら上記実施例にのみ制約
されることなく、例えば背景熱源部は複数の熱源を1列
と3列に配列する他に、2列又は4列以上に配列するこ
ともできる。又、赤外線センサによる検出温度パタ−ン
と標準温度パタ−ンとの比較はランレングスコ−ド化し
て行う他、2値化処理デ−タで比較したり、空間周波数
分布を比較したりすることもできる。又、パタ−ンの不
一致領域を検出することにより乗員の存在の有無を判定
する場合には体温存在判定部,位置検出部,第2の2値
化回路などを省略できるし、体温存在判定部の判定結果
に基づいて乗員の存在の有無を判定する場合には位置検
出部などを省略できる。さらには、このシステム又は方
法はエアバッグ装置と組み合わせることなく、乗員の存
在の有無や存在位置の検知にのみ利用することもできる
し、シ−トベルトなどと組み合わせることもできる。特
に、エアバッグ装置と組み合わせる場合には、エアバッ
グ装置をシ−ト前方に配置するものの他に、ドア部分に
配置するサイドエアバッグ装置と組み合わせることも可
能である。
【0054】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、乗員の
存在の有無は、赤外線センサが検出した背景熱源部の検
出温度パタ−ンと背景熱源部のみの標準温度パタ−ンと
を比較し、温度パタ−ンに不一致領域があるか否かによ
って乗員の存在の有無を容易に判定できる。例えば不一
致領域がある場合には、不一致領域に標準温度パタ−ン
を乱す何らかの物体が存在することが確認でき、簡易的
には乗員が存在すると判断できるし、不一致領域がない
場合には乗員が存在しないと判断できる。
【0055】特に、背景熱源部は複数の熱源をほぼ一定
の間隔にて配列して構成されているために、検出温度パ
タ−ン及び標準温度パタ−ンにおける比較パタ−ン数が
増加し、両温度パタ−ンの比較による不一致領域の検出
精度が向上する。従って、乗員の存在の有無を検知性を
高めることができる。
【0056】しかも、背景熱源部の熱源の温度は乗員の
体温及び周囲温度とは異なる温度に設定されているため
に、赤外線センサによって乗員を介して背景熱源部の温
度を測定しても、体温と熱源の温度との識別が可能な程
度の検出出力が得られるし、周囲温度との識別も可能と
なる。従って、周囲温度などの環境条件に影響されるこ
となく、赤外線センサによる検出温度パタ−ンと標準温
度パタ−ンとの比較によって、乗員の存在の有無を精度
よく検知することができる。
【0057】又、検出温度パタ−ンと標準温度パタ−ン
との比較によって不一致領域が検出された場合、その不
一致領域に体温領域が存在するか否かを判定するように
構成すれば、その不一致領域が乗員の体温に起因するも
のか否かが適切に判断できる。従って、乗員の存在の有
無の検知を一層精度よく行うことができる。
【0058】さらには、不一致領域に体温領域が存在す
る場合に、或いは体温領域の存在の有無に関係なく、そ
の不一致領域の存在位置を算出するように構成すれば、
乗員の存在位置や着席姿勢などを正確に知ることができ
る。従って、この位置情報に連動してエアバッグ装置
を、それのエアバッグが展開可能な状態又は展開不可能
な状態のいずれか一方に制御することができる。
【0059】特に、検出温度パタ−ンと標準温度パタ−
ンとの比較による不一致領域の検出結果に基づいてエア
バッグ装置を制御するように構成すれば、エアバッグ装
置の不必要な展開を防止できるのみならず、システム構
成の簡略化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる乗員検知システムの基本原理の
説明図であって、同図(a)は側面図、同図(b)は同
図(a)の正面図。
【図2】図1に示す乗員検知システムにかかる温度パタ
−ンの説明図であって、同図(a)は背景熱源部の標準
温度パタ−ン図、同図(b)は赤外線センサが検出した
背景熱源部の検出温度パタ−ン図。
【図3】本発明にかかる乗員検知システムの具体例を示
す図であって、同図(a)は車室内への背景熱源部,赤
外線センサの配置状態を示す概略側面図、同図(b)は
背景熱源部の正面図。
【図4】本発明にかかる乗員検知システムの第1の実施
例を示す回路ブロック図。
【図5】本発明にかかる乗員検知システムのエアバッグ
装置の回路ブロック図。
【図6】図4の各部における検出信号の波形図であっ
て、同図(a)は閾値を示す図、同図(b)は赤外線セ
ンサの検出出力図、同図(c)は第1の2値化回路の出
力図、同図(d)は第2の2値化回路の出力図、同図
(e)は背景熱源部の標準温度パタ−ン図。
【図7】本発明にかかる乗員検知システムによる乗員検
知のフロ−チャ−ト。
【図8】図7に示す初期診断のフロ−チャ−ト。
【図9】図7に示す信号受信のフロ−チャ−ト。
【図10】図7に示す乗員判定のフロ−チャ−ト。
【図11】図7に示すSRS通信のフロ−チャ−ト。
【図12】本発明にかかる乗員検知システムの第2の実
施例を示す図であって、同図(a)は正面図、同図
(b)は側面図。
【図13】図12に示す乗員検知システムにかかる温度
パタ−ンの説明図であって、同図(a)は背景熱源部の
正面図、同図(b)は背景熱源部の標準温度パタ−ン
図、同図(c)は同図(a)において乗員が実線位置に
存在している時に、赤外線センサが検出した背景熱源部
の検出温度パタ−ン図、同図(d)は同図(a)におい
て乗員が点線位置に存在している時に、赤外線センサが
検出した背景熱源部の検出温度パタ−ン図。
【図14】本発明にかかる乗員検知システムの第3の実
施例を示す図であって、同図(a)は側面図、同図
(b)はシ−ト部分の一部破断状態の正面図。
【図15】従来例にかかるエアバッグ装置の回路ブロッ
ク図。
【図16】各種の着席パタ−ンを示す図であって、同図
(a)はシ−トに大人の乗員が着席している状態を示す
図、同図(b)はRFISの状態を示す図、同図(c)
はFFCSの状態を示す図。
【図17】従来例にかかる改良されたエアバッグ装置の
回路ブロック図。
【符号の説明】
1 シ−ト 1a 着席部 1b 背もたれ部 1c ヘッドレスト部 2 天井部分 2a 側面部分 3 ダッシュボ−ド部 4,T 背景熱源部 5 絶縁部材 6(6a1 〜6a6 ,6b1 〜6b6 ,6c1 〜6
6 ) 熱源 7,Sif 赤外線センサ 10 検知ユニット 11 温度センサ 12 温度制御回路 13 閾値決定回路 14 切換回路 15,15A 第1,第2の2値化回路 16,16A 第1,第2のランレングスコ−ド発生回
路 17 制御回路 18,18A 第1,第2のランレングスコ−ド記憶部 19 パタ−ン比較部 20 標準温度パタ−ンの記憶部 21 不一致領域検出部 22 体温存在判定部 23 位置検出部 30 エアバッグ装置 P 乗員 SS1,SS2 セ−フィングセンサ SQ1,SQ2 スクイブ SW1,SW2 半導体スイッチング素子 CC 制御回路 GS 電子式加速度センサ
フロントページの続き (72)発明者 本山 純四郎 大阪府大阪市中央区城見1丁目4番24号 日本電気ホームエレクトロニクス株式 会社内 (56)参考文献 特開 平8−113106(JP,A) 特開 平3−216585(JP,A) 特開 昭58−82179(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01V 8/20 B60R 21/32 G01J 5/02

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乗員の体温及び周囲温度とは異なる温度
    に設定する複数の熱源をほぼ一定の間隔にて配置した背
    景熱源部と、背景熱源部に対向し、かつそれぞれの熱源
    の温度を検出する赤外線センサと、赤外線センサが検出
    した背景熱源部の検出温度パタ−ンと予め記憶されてい
    る背景熱源部の標準温度パタ−ンとを比較し、温度パタ
    −ンに不一致領域があるか否かを判断することによって
    乗員の存在の有無を判定する制御回路とを具備したこと
    を特徴とする乗員検知システム。
  2. 【請求項2】 前記制御回路は、赤外線センサが検出し
    た背景熱源部の検出温度パタ−ンと制御回路に予め記憶
    されている背景熱源部の標準温度パタ−ンとを比較し、
    温度パタ−ンに不一致領域があるか否かを判断し、不一
    致領域がある場合、標準温度パタ−ンに対する不一致領
    域の存在位置を算出することを特徴とする請求項1に記
    載の乗員検知システム。
  3. 【請求項3】 乗員の体温及び周囲温度とは異なる温度
    に設定する複数の熱源をほぼ一定の間隔にて配置した背
    景熱源部と、背景熱源部に対向し、かつそれぞれの熱源
    の温度を検出する赤外線センサと、赤外線センサの検出
    信号から乗員の体温パタ−ンを抽出する体温検出回路
    と、赤外線センサ及び体温検出回路の出力信号に基づい
    て乗員の存在の有無を判定する制御回路とを具備し、前
    記制御回路は、赤外線センサが検出した背景熱源部の検
    出温度パタ−ンと制御回路に予め記憶されている背景熱
    源部の標準温度パタ−ンとを比較し、温度パタ−ンに不
    一致領域があるか否かを判断し、不一致領域がある場合
    に不一致領域に体温検出回路からの出力信号に基づいて
    体温領域があるか否かを判断することによって乗員の存
    在の有無を判定することを特徴とする乗員検知システ
    ム。
  4. 【請求項4】 前記制御回路は、赤外線センサが検出し
    た背景熱源部の検出温度パタ−ンと制御回路に予め記憶
    されている背景熱源部の標準温度パタ−ンとを比較し、
    温度パタ−ンに不一致領域がある場合に不一致領域に体
    温検出回路からの出力信号に基づいて体温領域があるか
    否かを判断し、体温領域がある場合、標準温度パタ−ン
    に対する不一致領域の存在位置を算出することを特徴と
    する請求項3に記載の乗員検知システム。
  5. 【請求項5】 乗員の体温及び周囲温度とは異なる温度
    に設定する複数の熱源をほぼ一定の間隔にて配置した背
    景熱源部と、背景熱源部に対向し、かつそれぞれの熱源
    の温度を検出する赤外線センサと、赤外線センサが検出
    した背景熱源部の検出温度パタ−ンと予め記憶されてい
    る背景熱源部の標準温度パタ−ンとを比較し、温度パタ
    −ンに不一致領域があるか否かを判断することによって
    乗員の存在の有無を判定する制御回路と、衝突に基づい
    てエアバッグを展開させる機能を有するエアバッグ装置
    とを具備し、前記制御回路の判定結果に基づくデ−タを
    エアバッグ装置に送信し、エアバッグ装置のエアバッグ
    を展開可能な状態又は展開不可能な状態のいずれか一方
    にセットすることを特徴とする乗員検知システム。
  6. 【請求項6】 乗員の体温及び周囲温度とは異なる温度
    に設定する複数の熱源をほぼ一定の間隔にて配置した背
    景熱源部と、背景熱源部に対向し、かつそれぞれの熱源
    の温度を検出する赤外線センサと、赤外線センサの検出
    信号から乗員の体温パタ−ンを抽出する体温検出回路
    と、赤外線センサが検出した背景熱源部の検出温度パタ
    −ンと予め記憶されている背景熱源部の標準温度パタ−
    ンとを比較し、温度パタ−ンに不一致領域がある場合に
    不一致領域に体温検出回路からの出力信号に基づいて体
    温領域があるか否かを判断することによって乗員の存在
    の有無を判定する制御回路と、衝突に基づいてエアバッ
    グを展開させる機能を有するエアバッグ装置とを具備
    し、前記制御回路の判定結果に基づくデ−タをエアバッ
    グ装置に送信し、エアバッグ装置のエアバッグを展開可
    能な状態又は展開不可能な状態のいずれか一方にセット
    することを特徴とする乗員検知システム。
  7. 【請求項7】 前記制御回路は、赤外線センサが検出し
    た背景熱源部の検出温度パタ−ンと制御回路に予め記憶
    されている背景熱源部の標準温度パタ−ンとを比較し、
    温度パタ−ンに不一致領域がある場合に不一致領域に体
    温検出回路からの出力信号に基づいて体温領域があるか
    否かを判断し、体温領域がある場合、標準温度パタ−ン
    に対する不一致領域の存在位置を算出し、乗員のシ−ト
    への着席位置が許容限度内にあるか否かを判断し、エア
    バッグ装置はこの判断結果に基づいてエアバッグを展開
    可能な状態又は展開不可能な状態のいずれか一方にセッ
    トすることを特徴とする請求項6に記載の乗員検知シス
    テム。
  8. 【請求項8】 前記背景熱源部の熱源を、周囲温度を検
    出する温度センサからの出力信号に基づいて乗員の体温
    及び周囲温度とは異なる温度に制御することを特徴とす
    る請求項1〜7のいずれかに記載の乗員検知システム。
  9. 【請求項9】 前記背景熱源部を車両の天井部分又はシ
    −ト側部のドア側部分に配置すると共に、赤外線センサ
    を、それと背景熱源部との間に乗員の上半身部分が介在
    されるような位置関係に配置したことを特徴とする請求
    項1〜7のいずれかに記載の乗員検知システム。
  10. 【請求項10】 前記背景熱源部は、熱伝導性が低いシ
    −ト状の絶縁部材に、複数の熱源をほぼ一定の間隔で配
    列し一体化して構成したことを特徴とする請求項1〜7
    のいずれかに記載の乗員検知システム。
  11. 【請求項11】 前記背景熱源部の熱源をバ−状又はド
    ット状に構成したこと特徴とする請求項10に記載の乗
    員検知システム。
  12. 【請求項12】 前記背景熱源部の熱源をほぼ平面状の
    ヒ−タにて構成し、熱源の温度を周囲温度より高く設定
    することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の
    乗員検知システム。
  13. 【請求項13】 前記背景熱源部の熱源をほぼ平面状の
    冷却構体にて構成し、熱源の温度を周囲温度より低く設
    定することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載
    の乗員検知システム。
  14. 【請求項14】 所定の温度パタ−ンを有する背景熱源
    部と赤外線センサとを対向させ、赤外線センサが検出し
    た背景熱源部の検出温度パタ−ンと背景熱源部のみの標
    準温度パタ−ンとを比較し、温度パタ−ンに不一致領域
    があるか否かによって乗員の存在の有無を検知すること
    を特徴とする乗員検知方法。
  15. 【請求項15】 前記検出温度パタ−ンと標準温度パタ
    −ンとに不一致領域がある場合、不一致領域に乗員の体
    温領域が存在するか否かによって乗員の存在の有無を検
    知することを特徴とする請求項14に記載の乗員検知方
    法。
  16. 【請求項16】 前記検出温度パタ−ンと標準温度パタ
    −ンとに不一致領域がある場合、標準温度パタ−ンに対
    する不一致領域の存在する位置を算出することによって
    乗員のシ−トへの着席位置を検知することを特徴とする
    請求項14に記載の乗員検知方法。
  17. 【請求項17】 前記検出温度パタ−ンと標準温度パタ
    −ンとに不一致領域がある場合、不一致領域に乗員の体
    温領域が存在するか否かを判断し、体温領域が存在する
    場合には標準温度パタ−ンに対する不一致領域の存在す
    る位置を算出することを特徴とする請求項15に記載の
    乗員検知方法。
  18. 【請求項18】 所定の温度パタ−ンを有する背景熱源
    部と赤外線センサとを対向させ、赤外線センサが検出し
    た背景熱源部の検出温度パタ−ンと背景熱源部のみの標
    準温度パタ−ンとを比較し、温度パタ−ンに不一致領域
    があるか否かによって乗員の存在の有無を検知し、この
    検知信号をエアバッグ装置に送信し、エアバッグ装置の
    エアバッグを展開可能な状態又は展開不可能な状態のい
    ずれか一方にセットすることを特徴とする乗員検知方
    法。
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