JP3346120B2 - 車両安全装置の起動装置 - Google Patents

車両安全装置の起動装置

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JP3346120B2
JP3346120B2 JP24607195A JP24607195A JP3346120B2 JP 3346120 B2 JP3346120 B2 JP 3346120B2 JP 24607195 A JP24607195 A JP 24607195A JP 24607195 A JP24607195 A JP 24607195A JP 3346120 B2 JP3346120 B2 JP 3346120B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエアバッグ、シート
ベルトなどの車両安全装置の起動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の乗員を衝突事故から守るために
車両に搭載されているエアバッグ、シートベルトなどの
車両安全装置にあって、実際の衝突事故時に自動的に、
かつ瞬間的にエアバッグを展開させたり、シートベルト
にテンションを加えたりするための起動装置は図7に示
す構成であった。この従来の車両安全装置の起動装置は
エアバッグ起動用のものであるが、車載バッテリからの
電源Vinとこの電源Vinによって常時充電されているバ
ックアップコンデンサCを電源とし、これらに共通に第
1のトランジスタTR1 が接続され、この第1のトランジ
スタTR1 の出力側に直列にエアバッグ起動用のスクイブ
SQが接続され、さらにスクイブSQの出力側に第2のトラ
ンジスタTR2 が直列に接続され、この第2のトランジス
タTR2 の出力側が接地されている。第1のトランジスタ
TR1 のベースにはこのトランジスタを駆動するための第
3のトランジスタTR3 が接続されている。
【0003】そして同じくバッテリ電源Vinとバックア
ップコンデンサCを共通の電源とし、第2のトランジス
タTR2 と第3のトランジスタTR3 とを同時にオン駆動制
御する起動制御回路としてのマイクロコンピュータ1を
備えていて、このマイクロコンピュータ1は加速度セン
サ2から車両に働く加速度を取り込み、加速度センサ2
が所定値以上の大きな加速度を検出する時には衝突事故
が発生したものと判定して第2と第3のトランジスタTR
2 ,TR3 それぞれを同時にオンさせ、これによって第1
と第2のトランジスタTR1 ,TR2 を共にオンさせ、バッ
テリ電源Vinからの電流をスクイブSQに通流させ、エア
バッグを瞬間的に展開させて乗員を保護する働きをなす
ようにしていた。
【0004】ここで、車両の衝突事故の時にはボンネッ
トの部分が大きな損傷変形を受けるために車載バッテリ
と起動装置を接続している配線がはずれたり断線したり
する可能性が高く、その場合にも瞬間的にエアバッグを
起動させるためにバックアップコンデンサCに充電され
ている電力によって回路動作を継続し、安全保護動作で
きるようにしているのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の車両安全装置の起動装置では、次のような問
題点があった。すなわち、バックアップコンデンサCは
衝突時にバッテリターミナルが外れてバッテリ電源Vin
が停止した時にも起動装置を正常に動作させてエアバッ
グを展開させるのに必要なエネルギ量を蓄え得る容量の
ものでなければならない。
【0006】ここでエアバッグの展開に必要なエネルギ
Po は、スクイブSQの抵抗をRSQ、規定通電電流をIS
Q、規定時間をTとすれば、次の数1式のようになる。
【0007】
【数1】 そこで現実には、図8に示すように通電時間終了時点で
ISQ0 を保証できるように、あるピーク電流ISQP をも
った波形の電流を通電する設定にしているが、そのため
に規定エネルギPo に対してかなり大きなエネルギPc
を必要とし、バックアップコンデンサCの容量が大きく
なる問題点があった。
【0008】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたもので、その起動に必要とされるバックアップ
コンデンサの容量を小さいものとすることができる車両
安全装置の起動装置を提供することもを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の車両安
全装置の起動装置は、バッテリとこのバッテリによって
常時充電されるバックアップコンデンサと、これらのバ
ッテリとバックアップコンデンサとに入力側が共通に接
続された第1のスイッチング素子と、この第1のスイッ
チング素子の出力側にコイルを介して接続された第2の
スイッチング素子と、これらの第1と第2のスイッチン
グ素子の間において、コイルと並列に接続された起動素
子と、この起動素子とコイルとの間に挿入され、第1と
第2のスイッチング素子が共にオン状態の時に起動素子
に対する電流の流入を阻止し、第1と第2のスイッチン
グ素子のどちらかがオフ状態の時にコイルの誘導電流を
起動素子に対して給電する働きをなすダイオードと、車
両に働く加速度を検出する加速度センサと、この加速度
センサが所定以上の加速度を検出する時に第1と第2の
スイッチング素子のどちらか一方を連続的にオン動作さ
せ、第1と第2のスイッチング素子のどちらか他方を所
定の周期でオン/オフ動作させる起動制御回路とを備え
たものである。
【0010】この請求項1の発明の車両安全装置の起動
装置では、車両の衝突により加速度センサが所定以上の
加速度を検出した時、起動制御回路が第1と第2のスイ
ッチング素子のどちらか一方を連続的にオン動作させ、
第1と第2のスイッチング素子のどちらか他方を所定の
周期でオン/オフ動作させる。この時、バッテリ電源が
停止していれば、バックアップコンデンサに蓄えられて
いた電流が第1と第2のスイッチング素子に流れること
になる。
【0011】そこで第1と第2のスイッチング素子の両
方が共にオン状態にあればバックアップコンデンサから
電流が両者の間のコイルを通じてグランドに流れるが、
起動素子にはダイオードに阻止されるために電流が流れ
ない。しかしながら第1と第2のスイッチング素子のど
ちらか一方がオン状態にあり、他方がオフ状態になると
バックアップコンデンサからの電流は流れなくなるが、
この間にコイルに蓄えられていたエネルギによる誘導電
流がダイオードを通じて起動素子に流れるようになる。
そしてこの起動素子に対する給電は第1と第2のスイッ
チング素子のどちらか一方の周期的なオン/オフ動作に
同期して断続的に行われる。したがって、規定時間経過
後の規定電流を保証するのに必要なバックアップコンデ
ンサの容量を従来のように起動素子に連続的に給電する
回路に比べて小さくすることができる。
【0012】請求項2の発明の車両安全装置の起動装置
は、バッテリとこのバッテリによって常時充電されるバ
ックアップコンデンサと、バッテリとバックアップコン
デンサとに共通に、かつ互いに並列に入力側が接続され
た第1と第2のコイルと、第1と第2のコイルそれぞれ
の出力側に直列に接続された第1と第2のスイッチング
素子と、第1又は第2のコイルと並列に接続された起動
素子と、起動素子と第1のコイルとの間に挿入され、第
1のスイッチング素子がオン状態の時に起動素子に対す
る電流の流入を阻止し、第1のスイッチング素子がオフ
状態の時にコイルの誘導電流を起動素子に対して給電す
る働きをなす第1のダイオードと、起動素子と第2のコ
イルとの間に挿入され、第2のスイッチング素子がオン
状態の時に起動素子に対する電流の流入を阻止し、第2
のスイッチング素子がオフ状態の時にコイルの誘導電流
を起動素子に対して給電する働きをなす第2のダイオー
ドと、車両に働く加速度を検出する加速度センサと、加
速度センサが所定以上の加速度を検出する時に第1と第
2のスイッチング素子を交互にオン/オフ動作させる起
動制御回路とを備えたものである。
【0013】請求項3の発明は、請求項2の車両安全装
置の起動装置において、バッテリとバックアップコンデ
ンサとに共通に、かつ互いに並列に第1と第2のスイッ
チング素子それぞれの入力側を接続し、これらの第1と
第2のスイッチング素子それぞれの出力側に直列に第1
と第2のコイルそれぞれを接続し、これらの第1又は第
2のコイルに対して請求項2の発明と同じように起動素
子を接続し、また第1と第2のダイオードを接続したも
のである。
【0014】これらの請求項2の発明又は請求項3の発
明の車両安全装置の起動装置では、車両の衝突により加
速度センサが所定以上の加速度を検出した時、起動制御
回路が第1と第2のスイッチング素子を交互にオン/オ
フ動作させる。この時、バッテリ電源が停止していれ
ば、バックアップコンデンサに蓄えられていた電流が第
1と第2のスイッチング素子に交互に流れることにな
る。
【0015】そこで第1のスイッチング素子がオン状態
にあればバックアップコンデンサから電流が第1のコイ
ルを通じてグランドに流れるが、起動素子には第1のダ
イオードに阻止されるために電流が流れない。しかしな
がらこの時には、第2のスイッチング素子がオフとなっ
ていて、第2のコイルに蓄えられていたエネルギによる
誘導電流が第2のダイオードを通じて起動素子に流れる
ようになる。
【0016】次の印加周期では第1と第2のスイッチン
グ素子のオン/オフ動作が反転し、第2のスイッチング
素子がオン状態になってバックアップコンデンサから電
流が第2のコイルを通じてグランドに流れるが、起動素
子には第2のダイオードに阻止されるために電流が流れ
ない。しかしこの時には、第1のスイッチング素子がオ
フとなっていて、第1のコイルに蓄えられていたエネル
ギによる誘導電流が第1のダイオードを通じて起動素子
に流れるようになる。
【0017】したがって、請求項1の発明の場合と同じ
ように、規定時間経過後の規定電流を保証するのに必要
なバックアップコンデンサの容量を従来のように起動素
子に連続的に給電する回路に比べて小さくすることがで
きる。しかもこの請求項2又は請求項3の発明の場合に
は、第1と第2のスイッチング素子のどちらか一方が故
障したときにも他方の正常なスイッチング素子によって
起動素子に給電することができて動作の信頼性を高める
ことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて詳説する。図1は本発明の1つの実施の形態の
回路構成を示しており、バッテリ電源Vinとこのバッテ
リ電源Vinによって常時充電され、バックアップ電力が
蓄えられているバックアップコンデンサCとを電源と
し、これらに共通に第1のトランジスタTR1 の入力側が
接続されており、この第1のトランジスタTR1 の出力側
にコイルLが接続され、さらにコイルLとグランドの間
に第2のトランジスタTR2 の入力側が接続されている。
第1のトランジスタTR1 に対してそのオン/オフ動作制
御を行う第3のトランジスタTR3 が第1のトランジスタ
TR1 のベースに接続されている。そしてコイルLに対し
て並列にスクイブSQが接続され、さらにこのスクイブSQ
に対してコイルLの誘導電流が流れ込む向きにダイオー
ドDが接続されている。なおR1〜R6は各トランジス
タTR1 〜TR3 に対してバイアス電圧をせっていするため
の抵抗である。
【0019】マイクロコンピュータ1は、加速度センサ
2から加速度検出信号を入力し、自動車の衝突時の衝撃
によって生じる過大な加速度を検出した時に第2及び第
3のトランジスタTR2 ,TR3 の動作制御を行い、第1の
トランジスタTR1 を連続的にオン動作させ、同時に第2
のトランジスタTR2 を所定の周期、所定のデューティで
オン/オフ動作させる制御をなすものである。
【0020】次に、上記構成の車両安全装置の起動装置
の動作について説明する。マイクロコンピュータ1は加
速度センサ2が検出する加速度が所定の大きさ以上にな
った時に第2及び第3のトランジスタTR2 ,TR3 を動作
させるが、通常時にはこれらのトランジスタを不動作状
態にしておく。
【0021】いま自動車が衝突などで大きな衝撃を受け
ると、加速度センサ2が大きな加速度を検出する。その
検出加速度が所定以上に大きければ、マイクロコンピュ
ータ1は第3のトランジスタTR3 を連続的に導通させ、
これをよって第1のトランジスタTR1 も連続的にオン状
態にする。これと同時にマイクロコンピュータ1は第2
のトランジスタTR2 を所定の周期、例えば10μs 程度
の周期でオン/オフ動作を繰り返させる。
【0022】これにより、第1のトランジスタTR1 と第
2のトランジスタTR2 とが共にオン状態にある期間は、
バッテリ電源VinあるいはバックアップコンデンサCか
ら電流i1が第1のトランジスタTR1 −コイルL−第2の
トランジスタTR2 −グランドと流れる。そしてこの時に
はダイオードDが介挿されているためにスクイブSQには
電流が流れない。
【0023】続いて第2のトランジスタTR2 がオフする
と、バッテリ電源VinあるいはバックアップコンデンC
からの電流が停止するが、コイルLがそれまで流れてい
た電源電流i1と同じ向きに誘導電流i2を流すことにな
り、この誘導電流i2がダイオードDに対して順方向の電
流となり、コイルL−ダイオードD−スクイブSQと流れ
てスクイブSQが給電されることになる。
【0024】以上の第2のトランジスタTR2 のオン/オ
フ動作は所定周期、所定のデューティで繰り返されるた
めにスクイブSQにはエアバッグを展開させるために必要
な電力が給電されてエアバッグを展開させることができ
ることになる。
【0025】以上の第1と第2のトランジスタTR1 ,TR
2 の動作とコイルL、スクイブSQに対する通電状態を図
2のタイミングチャートに基づいて説明する。第1のト
ランジスタTR1 は衝突時の衝撃で加速度が過大になれば
連続的にオン状態になり、第2のトランジスタTR2 は周
期的にオン/オフ動作を所定のデューティで繰り返す。
これらのトランジスタTR1 ,TR2 のオン/オフ動作によ
り、コイルLへの電源電流i1の通電が第2のトランジス
タTR2 のオン期間tonの間だけ行われ、この期間tonに
はスクイブSQへの給電は行われない。
【0026】次に第2のトランジスタTR2 オフすると、
このオフ期間toff の間にコイルLの誘導電流i2がスク
イブSQに流れることになる。そこでスクイブSQは、誘導
電流i2の積分値が所定値以上になればエアバッグを展開
動作させることになる。
【0027】このようにしてスクイブSQに断続的に電流
を供給する場合、1回当りにコイルLにチャージされる
エネルギPsは、次の数2式のようになる。
【0028】
【数2】 ここで、
【数3】 Ip:コイルLへの通電電流のピーク値 ton:コイルLのチャージ期間 ここで規定時間Tは決っているので、印加周期t(=t
on+toff )で割ると印加回数が求められ、この結果、
1回当りに必要なエネルギが求められるので、tonとt
off との比、すなわちデューティを適切に調整すること
によってエアバッグの展開に必要な電流をスクイブSQに
給電することができる。そしてこの実施の形態では、t
on/t≦50%となるように制御している。
【0029】この場合、規定時間T後に規定電流ISQ0
が通電されねばならないが、バックアップコンデンサC
に従来必要とされていた容量と、本発明でバックアップ
コンデンサCに必要とされる容量とを比較すると、図3
に示すように、従来では同図(a)の斜線を施したロス
部分をも賄う容量が必要とされるために大きな容量のバ
ックアップコンデンサCを必要としたが、本発明の場合
にはバックアップコンデンサCからの通電が断続的であ
り、規定時間Tの間断続的に電流を供給し、その平均電
流ISQA で規定電流ISQ0 を保証するようにしているた
めに同図(b)に示すようにロス部分が小さく、バック
アップコンデンサCに要求される容量が小さくて済むこ
とになる。そしてコンデンサの電気容量を小さくできる
ことによってその物理的なサイズを小さくすることがで
き、結果として回路のコンパクト化が図れることにな
る。
【0030】また第1と第2のトランジスタTR1 ,TR2
が何らかの原因で同時にオンとなったとしてもスクイブ
SQがダイオードDによって隔離されているので、スクイ
ブSQに電流が流れず、エアバッグの誤展開を防止するこ
とができる。
【0031】なお、この第1の実施の形態において、第
1のトランジスタTR1 と第2のトランジスタTR2 との役
割を反対にし、第1のトランジスタTR1 を所定周期でオ
ン/オフ動作させる構成とすることもできる。
【0032】次に、本発明の第2の実施の形態について
図4に基づいて説明する。この第2の実施の形態は、バ
ッテリ電源Vinとこのバッテリ電源Vinによって常時バ
ックアップ電力が充電されるバックアップコンデンサC
に対して共通に、第1のトランジスタTR1 と第2のトラ
ンジスタTR2 とが並列の接続され、さらに第1のトラン
ジスタTR1 の入力側にはスクイブSQが挿入され、このス
クイブSQと並列に第1のコイルL1が接続され、第2のト
ランジスタTR2 の入力側には第2のコイルL2が接続され
ている。
【0033】さらにスクイブSQと第1のトランジスタTR
1 の入力側との間には第1のコイルL1から出る誘導電流
が流れる方向を順方向とする第1のダイオードD1が挿入
されており、第2のコイルL2の出力側とスクイブSQとの
間は第2のコイルL2から出る誘導電流が流れる方向を順
方向とする第2のダイオードD2を介して接続されてい
る。
【0034】マイクロコンピュータ1は加速度センサ2
が過大な加速度を検出した時に第1のトランジスタTR1
と第2のトランジスタTR2 とを交互にオン/オフ動作さ
せるために、所定のデューティのパルス信号を出力し、
これを第1のトランジスタTR1 のベースにバッファBUF
を介して与え、第2のトランジスタTR2 のベースにイン
バータINV を介して与えるようにしてある。
【0035】次に、上記の構成の第2の実施の形態の動
作について説明する。自動車の衝突などで大きな衝撃が
生じて加速度センサ2が過大な加速度を検出すると、マ
イクロコンピュータ1は図5に示すように動作パルス信
号を出力する。
【0036】動作パルス信号はバッファBUF を介して第
1のトランジスタTR1 のベースに与えられて第1のトラ
ンジスタTR1 をオン/オフ駆動し、同時にインバータIN
V を介して第2のトランジスタTR2 のベースに与えられ
て第2のトランジスタTR2 を第1のトランジスタTR1 の
動作と逆の位相でオン/オフ駆動する。
【0037】第1のトランジスタTR1 がオンしている期
間、第2のトランジスタTR2 はオフしているので、第1
のダイオードD1によってスクイブSQに電源電流i11 が通
電されるのを阻止し、その電源電流i11 が第1のコイル
L1と第1のトランジスタTR1を通ってグランドに流れ、
第1のコイルL1がチャージされる。
【0038】次に、第1のトランジスタTR1 がオフする
と、第2のトランジスタTR2 がオンするので、電源電流
i12 は第2のコイルL2を通って第2のトランジスタTR2
に流れることになる。そして第1のコイルL1にそれまで
にチャージされていたエネルギにより第1のダイオード
D1を通じてスクイブSQに第1のコイルL1から誘導電流iL
1 が給電されることになる。
【0039】次に第1のトランジスタTR1 がオンする
と、第2のトランジスタTR2 がオフして、それまで第2
のコイルL2にチャージされていたエネルギにより第2の
ダイオードD2を通じてスクイブSQに第2のコイルL2から
誘導電流iL2 が給電されることになる。こうしてスクイ
ブSQには全体として電流ISQが流れ、これによってエア
バッグを展開させる。
【0040】この第2の実施の形態の場合、スクイブ電
流ISQが印加周期ごとに連続して流れているので、第1
の実施の形態の場合よりもスクイブSQに給電する電流を
大きくすることができる。加えて、一方のトランジスタ
が故障した場合でも、他方のトランジスタによって給電
動作を継続することができ、エアバッグ展開動作の信頼
性を高めることができる。
【0041】なお、この第2の実施の形態においては、
図6に示すようにスクイブSQ、第1と第2のコイルL1,
L2、そして第1とダイオードのダイオードD1,D2を第1
のトランジスタTR1 、第2のトランジスタTR2 それぞれ
の出力側に設ける構成とすることもできる。
【0042】また上記の各実施の形態において、トラン
ジスタとしてバイパーラ型のものについて示したが、こ
れはFETのような他の形式のものであってもよい。
【0043】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、
車両の衝突により加速度センサが所定以上の加速度を検
出した時、起動制御回路が第1と第2のスイッチング素
子のどちらか一方を連続的にオン動作させ、第1と第2
のスイッチング素子のどちらか他方を所定の周期でオン
/オフ動作させる制御を行うことにより、第1又は第2
のスイッチング素子の両方が共にオン状態にある時には
バックアップコンデンサから電流が両者の間のコイルを
通じてグランドに流れ、起動素子にはダイオードに阻止
されて電流が流れず、第1と第2のスイッチング素子の
どちらか一方がオン状態にあり、他方がオフ状態になる
とバックアップコンデンサからの電流が停止し、それま
でにコイルに蓄えられていたエネルギによる誘導電流が
ダイオードを通じて起動素子に流れるようになり、起動
素子に対する給電が第1と第2のスイッチング素子のど
ちらか一方の周期的なオン/オフ動作に同期して断続的
に行われるようにしているので、規定時間経過後の規定
電流を保証するのに必要なバックアップコンデンサの容
量を従来のように起動素子に連続的に給電する回路に比
べて小さくすることができる。
【0044】また請求項2又は請求項3の発明によれ
ば、車両の衝突により加速度センサが所定以上の加速度
を検出した時、起動制御回路が第1と第2のスイッチン
グ素子を交互にオン/オフ動作させることにより、バッ
クアップコンデンサに蓄えられていた電流を第1と第2
のスイッチング素子に交互に通電し、第1のスイッチン
グ素子がオン状態にあればバックアップコンデンサから
の電流を第1のコイルを通じてグランドに流して第1の
コイルをチャージし、同時に第2のコイルに蓄えられて
いたエネルギによる誘導電流を第2のダイオードを通じ
て起動素子に流し、次の印加周期には第2のスイッチン
グ素子がオン状態になってバックアップコンデンサから
の電流を第2のコイルを通じてグランドに流して第2の
コイルをチャージし、同時に第1のコイルに蓄えられて
いたエネルギによる誘導電流を第1のダイオードを通じ
て起動素子に流すようにしているので、請求項1の発明
の場合と同じように、規定時間経過後の規定電流を保証
するのに必要なバックアップコンデンサの容量を従来の
ように起動素子に連続的に給電する回路に比べて小さく
することができ、しかもこの請求項2又は請求項3の発
明の場合には、第1又は第2のスイッチング素子のどち
らか一方が故障した時にも他方の正常なスイッチング素
子によって起動素子に給電することができて動作の信頼
性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の回路図。
【図2】上記の実施の形態の各部の動作を示すタイミン
グチャート。
【図3】上記の実施の形態のスクイブの通電電流の波形
図。
【図4】本発明の第2の実施の形態の回路図。
【図5】上記の実施の形態の各部の動作を示すタイミン
グチャート。
【図6】本発明の第3の実施の形態の回路図。
【図7】従来例の回路図。
【図8】従来例のスクイブの通電電流の波形図。
【符号の説明】
1 マイクロコンピュータ 2 加速度センサ TR1 ,TR2 ,TR3 トランジスタ D,D1,D2 ダイオード SQ スクイブ L,L1,L2 コイル C バックアップコンデンサ i1,i11 ,i12 電源電流 i2,iL1 ,iL2 誘導電流

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バッテリとこのバッテリによって常時充
    電されるバックアップコンデンサと、 前記バッテリと前記バックアップコンデンサとに入力側
    が共通に接続された第1のスイッチング素子と、 前記第1のスイッチング素子の出力側にコイルを介して
    接続された第2のスイッチング素子と、 前記第1と第2のスイッチング素子の間において前記コ
    イルと並列に接続された起動素子と、 前記起動素子と前記コイルとの間に挿入され、前記第1
    と第2のスイッチング素子が共にオン状態の時に前記起
    動素子に対する電流の流入を阻止し、前記第1と第2の
    スイッチング素子のどちらかがオフ状態の時に前記コイ
    ルの誘導電流を前記起動素子に対して給電する働きをな
    すダイオードと、 車両に働く加速度を検出する加速度センサと、 前記加速度センサが所定以上の加速度を検出する時に前
    記第1と第2のトランジスタのどちらか一方を連続的に
    オン動作させ、前記第1と第2のトランジスタのどちら
    か他方を所定の周期でオン/オフ動作させる起動制御回
    路とを備えて成る車両安全装置の起動装置。
  2. 【請求項2】 バッテリとこのバッテリによって常時充
    電されるバックアップコンデンサと、 前記バッテリと前記バックアップコンデンサとに共通
    に、かつ互いに並列に入力側が接続された第1と第2の
    コイルと、 前記第1と第2のコイルそれぞれの出力側に直列に接続
    された第1と第2のスイッチング素子と、 前記第1又は第2のコイルと並列に接続された起動素子
    と、 前記起動素子と前記第1のコイルとの間に挿入され、前
    記第1のスイッチング素子がオン状態の時に前記起動素
    子に対する電流の流入を阻止し、前記第1のスイッチン
    グ素子がオフ状態の時に前記コイルの誘導電流を前記起
    動素子に対して給電する働きをなす第1のダイオード
    と、 前記起動素子と前記第2のコイルとの間に挿入され、前
    記第2のスイッチング素子がオン状態の時に前記起動素
    子に対する電流の流入を阻止し、前記第2のスイッチン
    グ素子がオフ状態の時に前記コイルの誘導電流を前記起
    動素子に対して給電する働きをなす第2のダイオード
    と、 車両に働く加速度を検出する加速度センサと、 前記加速度センサが所定以上の加速度を検出する時に前
    記第1と第2のトランジスタを交互にオン/オフ動作さ
    せる起動制御回路とを備えて成る車両安全装置の起動装
    置。
  3. 【請求項3】 バッテリとこのバッテリによって常時充
    電されるバックアップコンデンサと、 前記バッテリと前記バックアップコンデンサとに共通
    に、かつ互いに並列に入力側が接続された第1と第2の
    スイッチング素子と、 前記第1と第2のスイッチング素子それぞれの出力側に
    直列に接続された第1と第2のコイルと、 前記第1又は第2のコイルと並列に接続された起動素子
    と、 前記起動素子と前記第1のコイルとの間に挿入され、前
    記第1のスイッチング素子がオン状態の時に前記起動素
    子に対する電流の流入を阻止し、前記第1のスイッチン
    グ素子がオフ状態の時に前記コイルの誘導電流を前記起
    動素子に対して給電する働きをなす第1のダイオード
    と、 前記起動素子と前記第2のコイルとの間に挿入され、前
    記第2のスイッチング素子がオン状態の時に前記起動素
    子に対する電流の流入を阻止し、前記第2のスイッチン
    グ素子がオフ状態の時に前記コイルの誘導電流を前記起
    動素子に対して給電する働きをなす第2のダイオード
    と、 車両に働く加速度を検出する加速度センサと、 前記加速度センサが所定以上の加速度を検出する時に前
    記第1と第2のトランジスタを交互にオン/オフ動作さ
    せる起動制御回路とを備えて成る車両安全装置の起動装
    置。
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