JP3345512B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70216Mask projection systems
    • G03F7/70233Optical aspects of catoptric systems, i.e. comprising only reflective elements, e.g. extreme ultraviolet [EUV] projection systems

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、真空紫外線やX線を用
いた投影露光方法による半導体装置の製造方法に係り、
特に半導体のパターン転写を行う半導体装置の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】LSI(大規模集積回路)の固体素子の
集積度及び動作速度を向上させるため、回路パターンの
微細化が進んでいる。これらのパターンの形成には、露
光光源を紫外線とする縮小投影露光法が広く用いられて
いる。この方法の解像度は、およそ露光波長λと投影光
学系の開口数NAに依存する。解像限界の向上は開口数
NAを大きくとることにより行われてきた。しかし、こ
の方法は焦点深度の減少と屈折光学系(レンズ)の設計
及び製造技術の困難から限界に近づきつつある。このた
め、露光波長λを短くする手段が行われている。例えば
水銀ランプのg線(λ=435.8nm)からi線(λ
=365nm)、さらにKrFエキシマレーザ(λ=2
48nm)等を用いる方法である。露光波長の短波長化
により、解像度は向上するが、露光に用いる紫外線の波
長の大きさからくる原理的な限界により、従来の光露光
技術の延長では、0.1μm以下の解像度を得ることは
かなり困難となる。
【0003】一方、微細パターンの形成方法に、露光に
用いる光の波長をおよそ0.5nmから2nmの軟X線
とする近接等倍X線露光法がある。この方法は露光波長
が短いため、原理的に0.1μm以下の高い解像度が得
られる可能性がある。一般に、所望の素子に回路パター
ンを形成するためには、ウエハ上のレジストにマスク上
のパターンを転写する。近接等倍X線露光法では等倍X
線マスクと呼ばれる透過型マスクが用いられる。等倍X
線マスクにおけるX線が透過する部分は、メンブレンと
呼ばれるSi、SiN、SiC、C等の軽元素材料で形
成された通常2μm程度の厚さの薄膜からなる。等倍X
線マスクにおけるX線が吸収する部分として、メンブレ
ン上に吸収体と呼ばれる厚さが0.5μm〜1.0μm
程度でW、Au、Ta等の重金属からなる回路パターン
が形成されている。等倍X線マスクは非常に剛性の弱い
メンブレンの上に回路パターンが形成されているため、
吸収体の重金属の内部応力やX線マスクを所定の露光装
置に装着する際の外力等で回路パターンに歪みが生じ、
所望の回路パターンをウエハ上のレジストに転写できな
い問題が起こっている。とくに近接等倍X線露光法で
は、等倍X線マスクのパターンが1対1の等倍でレジス
トに転写されるため、等倍X線マスク上のパターンの歪
みはレジストに1対1に転写される。剛性の弱い等倍X
線マスクのパターンに歪みが生じる問題は、近接等倍X
線露光法で大きな課題となっている。
【0004】以上のような背景を元に、近年、真空紫外
線や軟X線を露光光源としたX線縮小投影露光法が注目
を浴びている。例えば、ジャパニーズ ジャーナル オ
ブアプライド フィジクス、30号、11B巻、199
91年 3051ページ(Japanese Journal of Applie
d Physics,vol 30,11B,1991,pp3051)にその方法が
記載されている。図1は、従来のX線縮小投影露光法の
露光光学系の例を示す模式図である。真空紫外線又は軟
X線411を露光光とし、入射角θで斜めに入射して、
真空中にて反射型マスク81を照明する。入射角θは種
々の光学系で異なるが、およそ1°から15°程度であ
る。反射型マスク81を反射した光が反射光学系に蹴ら
れないようにするため、X線縮小投影露光法の光学系で
は、入射角を0°(直入射)とすることはできない。反
射型マスク81は真空紫外線又は軟X線を正反射するこ
とができる多層膜21が形成され、さらには所定の多層
膜からなるパターンが形成されている。反射型マスク8
1から反射した真空紫外線又は軟X線は、凸面反射鏡9
2で反射し、さらに凹面反射鏡91で反射し、ウエハ8
2上に到達し、所定のパターンが結像される。凸面反射
鏡92、凹面反射鏡91には多層膜7が形成されてい
る。
【0005】一般にこのような光学系において、図1の
ようにxyz−座標系をとるとき、x方向を子午方向、
y方向を球欠方向と呼ぶ。また、図1に示すような光学
系で反射型マスク81の照明領域とウェハ82の露光領
域を拡大するために、反射型マスク81を子午方向にウ
ェハ82と同期して走査を行うことがある。露光、照明
に用いる真空紫外線又は軟X線の波長はおよそ20nm
から5nm程度であるので、露光光の波長の大きさから
くる原理的な解像力は向上する。
【0006】X線縮小投影露光法に用いる反射型X線マ
スクは、例えば図2に示すように、反射部である多層膜
2の所定の部分を除去して、多層膜がない部分、すなわ
ち非反射部3を形成するものである。ここで反射鏡やX
線マスク等の光学素子として使用する基板1には、高い
反射率を得るために、粗さのない超平滑基板が必要であ
り、一般には高価となる。
【0007】また、図3に示すように、多層膜2にイオ
ンビーム5を所定のパターンに応じて走査、入射させ、
イオンビームが入射した部分の多層膜の界面を破壊し、
変質させて、非反射部222を形成したX線マスクもあ
る。界面を破壊された多層膜はX線等を反射できない。
また、特開昭64−4021号公報記載のように、超平
滑基板1に直接付着した多層膜21の上に所定の厚さ及
び形を有する吸収体パターン35を形成し、非反射部と
する反射型マスクの例もある(図4)。
【0008】以上のような短波長の露光波長を用いたX
線縮小投影露光により、0.1μm幅以下のレジストパ
ターンの形成も可能になってきている。しかし、解像力
を上げるための短波長化又は高NA化には、おのずと限
界がある。焦点深度や反射光学系の光軸と作業領域等の
兼ね合いからNAの大きさに制限が生じる。また短波長
化のためには短波長の軟X線を正反射できる多層膜反射
鏡が必要になるが、短波長用多層膜の周期長は非常に短
くなる。例えば、露光波長5nmとすると、多層膜の周
期長は約2.5nmであり、一層当りでは約1.25n
mとなる。また露光波長5nm程度の領域では、高い反
射率を得るために積層数を約200層(合計400層)
程度とる必要がある。このような短周期の膜を数100
層以上にわたり安定に積層して、短波長のX線に対して
高い反射率を有する多層膜を製作するのはかなり困難と
なる。
【0009】この問題を回避するために、特開平4−1
18914号公報に、位相差を利用した反射型マスクが
開示されている。図5に、このマスクの断面とこのマス
クに単色性の強いX線等を照明したときの結像又は転写
された像パターンの振幅及び強度分布を示す。予め反射
型マスクの元の基板11の所望の場所に、自然数をn、
露光又は照射に用いる真空紫外線又はX線の波長をλ、
入射角をθとするとき、およそλ・(2n−1)/(4
・cosθ)で与えられる段差2201を付けておき、
この上に多層膜を形成し、所定のパターンとする。段差
のないところの形成された多層膜パターン22と、この
パターンに近接又は隣接する段差上に設けられたパター
ン2203との高さの差が、上記の段差λ・(2n−
1)/(4・cosθ)となるように配置すると、結像
光学系の解像限界を超えた微細パターンの転写、結像が
可能になる。上記の段差2201をつけることにより、
多層膜パターン22と、これに近接又は隣接するパター
ン2203とに入射し、反射する光の光路長が、真空中
で反射光の位相がおよそ±(2n−1)・πだけずれる
ため、近接又は隣接するパターン2203の境界におけ
る光の振幅が互いに打ち消し合い、結像又は転写された
像パターンのコントラストが増加する。
【0010】図6は、これと比較するために、通常の反
射型マスクの断面図及びこのマスクにX線等を照明した
ときの結像又は転写された像パターンの振幅及び強度分
布を示す図である。近接又は隣接するパターンの境界に
おける光の振幅が互い重なりあい、結像又は転写された
像パターンのコントラストが低下していることが分か
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平4−118
914号公報に記載の従来技術は、位相差を利用して、
近接又は隣接するパターンの境界における光の振幅が干
渉して互いに打ち消し合い、結像又は転写された像パタ
ーンのコントラストを増加させるもので、そのためには
照明光の単色性が必要である。光の単色性は、光の波長
をλ、光のバンド幅をΔλとすると、λ/Δλで定義さ
れる。一般に光が干渉するには、光の単色性λ/Δλが
およそ40以上必要とされる。
【0012】X線縮小投影露光における光源はシンクロ
トロン放射光やレーザープラズマ等が挙げられる。これ
らの光源は、波長に対してバンド幅を有する、すなわち
連続スペクトルを有する光源である。光源から発せられ
た連続スペクトルを有するビームは、照明光学系や光路
の途中にある窓材やフィルタを通ることにより、照明又
は露光に用いる波長が選択される。一般に、X線縮小投
影露光では、短波長のX線等は全反射反射鏡により、赤
外線、可視光線、紫外線等の長波長光は窓材やフィルタ
により、照明又は露光光から除去され、真空紫外線から
X線領域の波長を有するビームが反射型マスクに入射す
る。反射型マスクの反射率が高い領域は、先に述べた図
2、図3、図4に示されるような多層膜で形成されてい
る。多層膜は、多層膜の周期長と入射角で決まるブラッ
グ条件をおよそ満足する波長を有する光を反射する。先
に示したジャパニーズ ジャーナル オブ アプライド
フィジクス、30号、11B巻、19991年 305
1ページにも記載されているMo/Si系多層膜の典型
的な分光反射率を図7に示す。このMo/Si多層膜
は、反射率が最大となる波長を13.2nmとなるよう
に設計されている。通常、分光反射率から最大反射率の
半分を与える波長の幅でバンド幅Δλを定義する。最大
反射率を与える波長を露光波長λとすると、このMo/
Si多層膜から反射した光の単色性λ/Δλは、λ=1
3.2nm、Δλ=0.65nmより、λ/Δλ=20
となる。この場合、反射光の単色性が小さいので、先に
述べた位相差を利用して、互いに近接又は隣接するパタ
ーンの境界における光の振幅が干渉して互いに打ち消し
あい、結像又は転写された像パターンのコントラストを
増加させることはできないという問題があった。
【0013】本発明の目的は、解像度を向上させた投影
露光方法による半導体装置の製造方法を提供することに
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明の半導体装置の製造方法は、真空紫外
線からX線の所望の領域に波長を持つビームを用いて、
少なくとも1つの照明光学素子を介して、所望のパター
ンが描かれた光学素子を照明し、このパターンを、少な
くとも1つの結像光学素子を介して投影露光し、基板上
に転写する半導体装置の製造方法であって、照明光学素
子、所望のパターンが描かれた光学素子及び上記結像光
学素子からなる群から選ばれた少なくとも2つの光学素
子は、いずれも基板の上に、真空紫外線からX線の所望
の領域の波長に対して光学定数の異なる少なくとも2種
類の物質が交互に積層され、それぞれの反射率が最大と
なる波長が互いに異なっている多層膜を有することを特
徴とする。
【0015】
【0016】上記の少なくとも2つの光学素子とは、例
えば、ある1つの照明光学素子と所望のパターンが描か
れた光学素子という組合わせであってもよく、或は照明
光学素子が2以上あるときは、ある照明光学素子と他の
照明光学素子という組合わせを選んでもよい。同様に結
像光学素子が2以上あるときは、ある結像光学素子と他
の結像光学素子の組合わせを選んでもよい。
【0017】また、少なくとも2つの光学素子は、いず
れも基板の上に、真空紫外線からX線の所望の領域の波
長に対して光学定数の異なる少なくとも2種類の物質を
交互に積層した多層膜を有することが好ましい。この多
層膜が入射した光の最大反射率を与える波長を2つの光
学素子で異なるようにすれば、ビームの単色性を上げる
ことができる。
【0018】
【作用】光学系を通過する光の分光強度又は光の単色性
を考える。ここで、図8に投影露光装置の一例の模式図
を示して本発明の作用を説明する。光学素子である原版
を有する反射型マスク81、結像光学系である凸面反射
鏡92及び凹面反射鏡91にはそれぞれ、Mo/Siの
多層膜2、7が形成されている。
【0019】反射型マスク81には、図10(a)に示
したように、多層膜パターン22に近接又は隣接するパ
ターン2203に段差2201をつけることにより、多
層膜パターン22からの反射光と近接又は隣接するパタ
ーン2203からの反射光の位相の差は、およそ±(2
n−1)・πになるように、パターン2203に入射し
反射する光の光路長が設定されている。各多層膜に関し
て、入射角、周期長及び最大の反射率を与える波長を下
に示す。ただし、Moの1層とSiの1層の膜厚比は同
じである。
【0020】
【表1】
【0021】図8に示すように、光源から発せられた連
続スペクトルを有する光は、照明光学系である前置反射
鏡901と窓902を通過し、真空紫外線からX線領域
に波長を有する入射光411となる。入射光411は反
射型マスク81に入射し、反射型マスク81に形成され
ている周期長6.60nmを有する多層膜2により、最
大反射率を与える波長が12.95nmでバンド幅が
0.6nmである光が反射し、凸面反射鏡92に入射す
る。
【0022】図9(a)に反射型マスク81の多層膜の
分光反射率特性を示す。また凸面反射鏡92及び凹面反
射鏡91の分光反射率特性、それぞれ図9(b)、図9
(c)に示す。反射型マスク81、凸面反射鏡92、凹
面反射鏡91を反射した光は像面であるウェハ82に結
像する。ウェハ82に到達する光の分光波長特性を図9
(d)に示す。反射型マスク81に形成されている多層
膜の周期長は、最大の反射率を与える波長が、凸面反射
鏡92及び凹面反射鏡91で最大の反射率を与える波長
とは異なるように形成されているので、物面であるウェ
ハ82に結像する光のバンド幅は小さくなる。ここでは
ウェハ82に結像する光のバンド幅は約0.3nmであ
り、ウェハ82に結像する光の単色性λ/Δλは13/
0.3=43となる。この場合、ウェハ82に結像する
光の単色性は40を超えているので、先に述べたように
位相差を利用して、近接又は隣接するパターンの境界に
おける光の振幅が干渉して互いに打ち消し合い、結像さ
れた像パターンのコントラストが増加するため、微細な
パターンが物面に転写できる。
【0023】ウェハ82に結像する光の単色性λ/Δλ
を大きくするには、図8に示した光学系では、多層膜を
搭載した反射型マスク81、凸面反射鏡92、凹面反射
鏡91の内、いずれか1つの多層膜の周期長を、この多
層膜が最大の反射率を与える波長が、他の多層膜が最大
の反射率を与える波長とは異なるようにすればよい。ま
た、前置反射鏡901に多層膜が設けられていれば、そ
の周期長を、この多層膜が最大の反射率を与える波長
を、他の多層膜が最大の反射率を与える波長とは異なる
ようにしてもよい。
【0024】このように、原版を有する光学素子又は光
学系に用いる光学素子の、少なくとも1つの多層膜の周
期長を、光学素子に入射した光の最大反射率を与える波
長が他の光学素子の多層膜に対して異なるように調整す
ることにより光学系で結像される光の単色性が大きくな
る。位相差を利用してコントラストを向上させる露光方
法において、結像される光の単色性が大きいので、近接
又は隣接するパターンの境界における光の振幅が干渉し
て互いに打ち消しあい、結像された像パターンのコント
ラストが増加して、微細なパターンが物面に転写でき
る。
【0025】
【実施例】
〈実施例1〉図8に示したX線投影露光装置に、光学素
子である反射型マスク81を装着して、転写実験を行っ
た。光学素子である反射型マスク81の構造を図10に
示す。図10(a)は、反射率の高い領域である多層膜
22に近接又は隣接する多層膜のパターン2203に、
およそΔ=λ・(2n−1)/(4・cosθ)で与え
られる段差2201をつけた構造の反射型マスクであ
る。多層膜パターン22からの反射光と近接又は隣接す
るパターン2203からの反射光の位相の差がおよそ±
(2n−1)・πになるように、パターン2203に入
射し反射する光の光路長が設定されている。
【0026】この反射型マスクは、石英基板上に、上記
のΔで与えられる厚さのアモルファスSi層を形成し、
通常のフォトリソグラフィ技術で所定の形状とし、 M
o/Si系多層膜を蒸着して製造する。段差は、Alや
SiO2等で形成してもよい。SiO2を用いるときは、
石英基板との間に、他の材質の膜を設ける等の方法を採
ることが好ましい。
【0027】また、図10(b)に他の構造の反射型マ
スクを示す。反射率の高い領域である多層膜パターン2
2から反射する光と、隣接又は近接する反射率の高い領
域の多層膜パターン221から反射する光の位相の差が
およそ±(2n−1)・πになるように、それぞれ多層
膜を形成する材料A231と材料B232の膜厚を調節
し、さらに、材料A231と材料B232の形成順を逆
にしている。この反射型マスクは、多層膜パターン22
1の形成される部分をフォトレジストで覆って多層膜パ
ターン22を形成し、その後、多層膜パターン221を
材料の形成順を逆にして形成する。
【0028】図11には反射型マスクに形成したパター
ンの幾つかの平面図例を示す。反射率の高い領域の多層
膜パターン22に近接又は隣接して反射率の高い領域の
パターン2203があり、両者から反射する光の位相の
差がおよそ±(2n−1)・πとなるように構成されて
いる。パターン2203に変えて多層膜パターン221
を形成するときも、平面図の位置は同じである。
【0029】再び図8に戻って説明する。反射型マスク
81はマスクステージ83に搭載されている。ウェハ8
2はウェハステージ84に搭載されている。まず、反射
型マスク81とウェハ82との相対位置をアライメント
装置85を用いて検出し、制御装置86により駆動装置
87、88を介して位置合せを行う。シンクロトロン放
射光であるX線源89から放射されたX線を前置反射鏡
901で集光し、SiNで形成された窓902を通過さ
せ、反射型マスク81上の円弧領域を照明する。反射型
マスク81と入射X線の位置関係は、例えば、図11
(a)に示した細い多層膜パターン22の短軸方向が入
射X線の球欠方向(図中y方向)に、多層膜パターン2
2の長軸方向が入射X線の子午方向(図中x方向)にな
るように設定した。
【0030】反射型マスク81で反射されたX線は、波
長13nm近傍のX線からなり、凹面反射鏡91、凸面
反射鏡92からなる結像光学系95により、ウェハ上に
倍率1/5で結像する。凹面反射鏡91、凸面反射鏡9
2は、反射型マスク81と同様なMo/Si系多層膜を
蒸着し、結像光学系の各多層膜の周期長は、表1に示し
たように、最大の反射率を与える波長がおよそ13.2
nmに一致するように調節されている。反射型マスク8
1の多層膜の周期長は、最大の反射率を与える波長が1
2.9nmに一致するように調節されている。反射型マ
スク81とウェハ82を倍率に応じて方向96にて同期
走査を行い、反射型マスク全面のパターンをウェハに転
写した。このような方法により、ウェハ上の20mm角
の領域で0.07μm幅のパターンを得ることができ
た。本実施例では、反射型マスク81の多層膜の周期長
を、最大の反射率を与える波長が他と異なるようにした
が、凹面反射鏡91、凸面反射鏡92のいずれかの多層
膜の周期長を、最大の反射率を与える波長が他と異なる
ようにしてもよい。
【0031】〈実施例2〉図12に示すX線投影露光装
置に図10に示した反射型マスクと同じ構造を有する反
射型マスク81を装着して、反射型マスク81のパター
ンを、物面であるウェハ82へ転写する。ただし、多層
膜はRu/BN構造とする。反射型マスク81と像パタ
ーンを形成するウェハ82は、それぞれマスクステージ
83とウェハステージ84に搭載されている。まず、反
射型マスク81とウェハ82との相対位置をアライメン
ト装置85を用いて検出し、制御装置86により駆動装
置87、88を介して位置合せを行う。X線源89から
放射されたX線411を反射鏡90で集光し、BNで形
成された窓97を通過し、反射型マスク81上の円弧領
域を照明する。ここで、反射型マスク81と入射X線4
11の位置関係は、反射型マスク81の、例えば、図1
1(a)に示した細い多層膜パターン22の短軸方向が
入射X線411の球欠方向(図中y方向)に、多層膜パ
ターン22の長軸方向が入射X線の子午方向(図中x方
向)になるように設定する。
【0032】反射型マスク81で反射されたX線は、波
長10nm近傍のX線からなり、凹面反射鏡91、凸面
反射鏡92、凹面反射鏡93及び反射鏡94からなる結
像光学系95により、ウェハ上に倍率1/4で結像す
る。各反射鏡は、反射型マスク81と同様なRu/BN
系多層膜を蒸着し、結像光学系の各多層膜の周期長は最
大の反射率を与える波長がおよそ10.1nmに一致す
るように調節されている。また、反射型マスク81の多
層膜の周期長は、最大の反射率を与える波長が9.9n
mに一致するように調節されている。反射型マスク81
とウェハ82を倍率に応じて方向96のように同期走査
して、反射型マスク81全面のパターンをウェハ82に
転写する。このような方法により、ウェハ82上の20
mm角の領域で0.05μm幅のパターンを得ることが
できる。
【0033】〈実施例3〉図8に示したX線投影露光装
置に、図10に示した反射型マスクと同じ構造を有する
反射型マスク81を装着して、反射型マスク81のパタ
ーンを、物面であるウェハ82へ転写する。ここで凹面
反射鏡91、凸面反射鏡92及び反射型マスク81は、
Mo/Si系多層膜を蒸着し、各光学素子の多層膜の周
期長は、最大の反射率を与える波長がおよそ13.2n
mに一致するように調節されている。前置反射鏡901
に形成された多層膜の周期長は、最大の反射率を与える
波長が12.9nmに一致するように調節されている。
【0034】実施例1と同様に、反射型マスク81とウ
ェハ82を倍率に応じて同期走査して、反射型マスク全
面のパターンをウェハに転写した。このような方法によ
り、ウェハ上の20mm角の領域で0.07μm幅のパ
ターンを得ることができた。なお、本実施例では、照明
光学素子として、前置反射鏡1個の例を示したが、複数
の照明光学素子が配置されていてもよい。
【0035】また、上記各実施例ではMo/Si系とR
u/BN系多層膜の場合を説明したが、本発明は、各実
施例で述べたような材料に制限されることなく、例えば
NiCr/C、Ni/V、Ni/Ti、W/C、Ru/
C、Rh/C、Rh/B4C、RhRu/BN、Ru/
4C、Mo/Si、Pd/BN、Ag/BN、Mo/
SiN、Mo/B4C、Mo/C、Ru/Be等の多層
膜や、Mo/C/Si系やMo/C/Si/C系等の3
層周期や4層周期を有するような多元系の多層膜でも実
施可能である。また各実施例で用いた窓902及び窓9
7の材料として、SiN、BNの他、Si、SiC、ポ
リイミド、C膜等の軽元素材料も使用できる。また、各
実施例で反射型マスクの非反射部は、多層膜を除去した
構造としたが、多層膜表面に、吸収体を配置した構造と
してもよい。
【0036】また、本実施例は反射型マスクの場合のみ
を説明したが、反射型マスクに何ら限定されることな
く、回折格子やリニアゾーンプレート等の反射面に微細
パターンを有する光学素子にも適用できる。
【0037】
【発明の効果】以上述べてきたように、原版を有する光
学素子又は光学系に用いる光学素子の少なくとも1つの
多層膜の周期長を、その光学素子に入射した光の最大反
射率を与える波長が、他の光学素子に入射した光の最大
反射率を与える波長に対して異なるように調整すること
により、光学系で結像される光の単色性が大きくなるの
で、原版を有する光学素子の多層膜パターンから反射す
るビームと、隣接又は近接するパターンから反射するビ
ームの位相が反転し、パターンのコントラストが増加し
て、パターン像の解像性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のX線縮小投影露光法の露光光学系を示す
模式図である。
【図2】従来の反射型マスクを示す断面図である。
【図3】従来の反射型マスクを示す断面図である。
【図4】従来の反射型マスクを示す断面図である。
【図5】段差を有する反射型マスクの断面図と結像した
パターンの振幅と強度分布を示す図である。
【図6】従来の反射型マスクの断面図と結像したパター
ンの振幅と強度分布を示す図である。
【図7】Mo/Si多層膜から反射する光の分光強度特
性を示す図である。
【図8】本発明のX線縮小投影露光装置の一例の模式図
である。
【図9】本発明のX線縮小投影露光に用いる各光学素子
の一例の分光反射特性と結像される光の分光強度を示す
図である。
【図10】実施例に用いた光学素子である反射型マスク
の断面図である。
【図11】実施例に用いた光学素子の多層膜パターンの
平面図である。
【図12】本発明のX線縮小投影露光装置の他の例の模
式図である。
【符号の説明】
1、11…基板 2、7、21…多層膜 3、222…非反射部 5…イオンビーム 22、221…多層膜パターン 35…吸収体パターン 81…反射型マスク 82…ウェハ 83…マスクステージ 84…ウェハステージ 85…アライメント装置 86…制御装置 87、88…駆動装置 89…X線源 90…反射鏡 91、93…凹面反射鏡 92…凸面反射鏡 94…反射鏡 95…結像光学系 96…方向 97、902…窓 231…材料A 232…材料B 411…入射光 441…軟X線 901…前置反射鏡 2201…段差 2203…パターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 21/30 531A (56)参考文献 特開 平4−118914(JP,A) 特開 平5−259036(JP,A) 特開 平4−307923(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 G03F 7/20 INSPEC(DIALOG)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空紫外線からX線の所望の領域に波長を
    持つビームを用いて、少なくとも1つの照明光学素子を
    介して、所望のパターンが描かれた光学素子を照明し、
    該パターンを、少なくとも1つの結像光学素子を介して
    投影露光し、基板上に転写する半導体装置の製造方法に
    おいて、 上記照明光学素子、上記所望のパターンが描かれた光学
    素子及び上記結像光学素子からなる群から選ばれた少な
    くとも2つの光学素子は、いずれも基板の上に、真空紫
    外線からX線の所望の領域の波長に対して光学定数の異
    なる少なくとも2種類の物質が交互に積層され、それぞ
    れの反射率が最大となる波長が互いに異なっている多層
    膜を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】上記パターンを転写する方法は、縮小転写
    する方法であることを特徴とする請求項1記載の半導体
    装置の製造方法。
  3. 【請求項3】上記少なくとも2つの光学素子の多層膜
    その周期長が互いに異なっていることを特徴とする
    請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】上記所望のパターンが描かれた光学素子
    は、真空紫外線からX線の所望の領域の波長に対して光
    学定数の異なる少なくとも2種類の物質を交互に積層し
    た多層膜のパターンを有し、該多層膜のパターンの互い
    に隣接又は近接する少なくとも2つのパターンの反射面
    は、互いに平行で、かつ、反射面の高さが、反射面の法
    線と上記ビームの入射方向とのなす角θに対して、実質
    的に λ・(2n−1)/(4・cosθ) (但し、nは自然数である)だけ異なることを特徴とす
    る請求項1から3のいずれか一に記載の半導体装置の
    造方法。
  5. 【請求項5】上記所望のパターンが描かれた光学素子
    は、真空紫外線からX線の所望の領域の波長に対して光
    学定数の異なる少なくとも2種類の物質を交互に積層し
    た多層 膜のパターンを有し、該多層膜のパターンの互い
    に隣接又は近接する少なくとも2つのパターンは、上記
    少なくとも2種類の物質の積層順が互いに逆であること
    を特徴とする請求項1から3のいずれか一に記載の半導
    体装置の製造方法。
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