JP3345048B2 - カメラの露出制御装置 - Google Patents

カメラの露出制御装置

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JP3345048B2
JP3345048B2 JP21521092A JP21521092A JP3345048B2 JP 3345048 B2 JP3345048 B2 JP 3345048B2 JP 21521092 A JP21521092 A JP 21521092A JP 21521092 A JP21521092 A JP 21521092A JP 3345048 B2 JP3345048 B2 JP 3345048B2
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aperture
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勇 平井
哲志 中野
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旭光学工業株式会社
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  • Exposure Control For Cameras (AREA)
  • Indication In Cameras, And Counting Of Exposures (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シャッタ速度優先、絞
り優先自動露出モードなど複数の露出モードを備えたカ
メラの露出制御装置に関する。
【0002】
【従来技術およびその問題点】近年のカメラは、複数の
露出モードを備えていて、これらの露出モードの中か
ら、撮影者が所望の露出モードをスイッチ操作等によっ
て選択できるようになっている。
【0003】従来のシャッタ速度優先自動露出モードま
たは絞り優先自動露出モードは、撮影者がマニュアル設
定したシャッタ速度または絞り値は固定されているの
で、被写体輝度が高過ぎてあるいは逆に低過ぎて適正露
出ができない場合でも、これらのマニュアル設定された
値は変わらない構成であった。そのため自動設定可能な
適正被写体輝度範囲が狭く、この範囲を越えることがし
ばしばあった。この場合には、適正被写体輝度範囲を越
える度毎に撮影者は、マニュアル設定可能な値の変更を
余儀なくされてしまい、露出値調整操作に煩わされてい
た。
【0004】そこで本件出願人は、上記自動露出モード
において、被写体輝度に基づいて自動設定される絞り値
またはシャッタ速度が、所定の上限値または下限値を越
えて適正露出ができないときには、自動設定される値を
上記限界値に固定して、マニュアル設定された絞り値ま
たはシャッタ速度を適正値に変更する露出制御装置を開
発した(特願平03-342133 号)。ただし、この露出制御
装置では、マニュアル設定値が適正値に変更されると、
撮影者は、自身がマニュアル設定した値を知ることがで
きなかった。
【0005】
【発明の目的】本発明は、上記露出制御装置の問題意識
に基づいてなされたもので、撮影者がマニュアル設定し
たシャッタ速度または絞り値、および自動設定されて露
出に使用されるシャッタ速度または絞り値の双方の値を
撮影者が知ることができるカメラの露出制御装置を提供
することを目的とする。
【0006】
【発明の概要】この目的を達成する本願発明は、被写体
輝度を測る測光手段;露出制御用のシャッタ速度および
絞り値の内の少なくとも一方の値を撮影者の操作を受け
て設定するマニュアル設定手段;上記マニュアル設定手
段により上記シャッタ速度または絞り値の一方がマニュ
アル設定されたときには、マニュアル設定された一方の
値を固定して他方の値を上記測光手段の測光値に応じて
演算し、さらにこの演算した他方の値が所定の上限値ま
たは下限値を越えるときには、この他方の値を上記上限
値または下限値に固定して、上記一方の値を、上記固定
した他方の値および上記測光値に基づいて演算する露出
演算手段;上記測光手段および露出演算手段を作動させ
るスイッチ手段;上記シャッタ速度および絞り値の内、
少なくとも一方のマニュアル設定された値を表示する表
示手段;および、上記スイッチ手段がオフしているとき
には上記マニュアル設定手段により設定された値を上記
表示手段に表示させ、上記スイッチ手段がオンしている
ときには、上記マニュアル設定された値に替えて上記露
出演算手段が演算した値を上記表示手段に表示させ、上
記オンしているスイッチ手段がオフしたときは上記マニ
ュアル設定されていた値を上記表示手段に表示させる
御手段を備えたことに特徴を有する。
【0007】
【実施例】以下図示実施例に基づいて本発明を説明す
る。図1は、本発明の露出制御装置を搭載した一眼レフ
カメラボディの実施例の外観を示す上面図である。この
カメラボディ11のグリップ部13の上面の前部(被写
体側)にはシャッターボタン15が配設されている。こ
のシャッターボタン15の後側(撮影者側)には、TV
(Tv、TV) 電子ダイアル17が配設され、グリップ部13
の背面(撮影者側面)上部には、AV (Av、AV) 電子ダイ
ヤル19が配設されている。これらのTV 、AV 電子ダ
イアル17、19は、それぞれ左右方向に回転自在な回
転ダイアルであって、詳細は後述するが、その回転によ
り、シャッタ速度TV 、絞り値AV および露出モードな
どの変更ができる。これらの電子ダイアル17、19が
マニュアル設定手段(シャッタ速度、絞り値マニュアル
設定手段)の操作部を構成している。
【0008】カメラボディ11の背面上部には、AV
子ダイアル19の近傍にクリアボタン23が配設され、
さらにクリアボタン23の右隣にホールドボタン25が
設けられている。以上の電子ダイアル17、19、クリ
アボタン23およびホールドボタン25は、撮影者が通
常の撮影態様でカメラボディ11を構えたときに、カメ
ラボディ11を持ち替えることなく、人差し指または親
指等で操作できるように構成されている。
【0009】カメラボディ11の上面には、図におい
て、ペンタプリズム部の左側にそれぞれ中立位置から相
反する二方向にスライド可能な露出補正/ISOレバー
27および露出モード/ドライブレバー29と、ペンタ
プリズム部の右側に三位置にスライド移動可能なメイン
スイッチ31が設けられている。
【0010】次に、本カメラシステムの制御系の回路構
成の概要について、図2を参照して説明する。このカメ
ラボディ11は、演算、制御手段としてCPU41およ
びIPU43を備えている。CPU41は、絞り値AV
およびシャッタ速度TV の算出および設定機能、設定さ
れた絞り値AV およびシャッタ速度TV により絞り機構
およびシャッタ機構を駆動する露出制御機能、および自
動焦点調節に関する演算、制御機能等の基本的撮影機能
も備えている。
【0011】一方IPU43は、測光スイッチSWS、
レリーズスイッチSWR、TV 電子ダイアル17、AV
電子ダイアル19などのスイッチ類の入力インターフェ
ース、上記電子ダイアル17、19の操作を受けてシャ
ッタ速度および絞り値を設定するマニュアル設定手段、
LCDパネル69、ファインダ内表示部材71の表示制
御手段としての機能、およびCPU41の電源をオン
(パワーホールド)およびオフするレギュレータとして
の機能も備えている。IPU43は、スイッチ情報入
力、各種モード表示、CPU41との通信、撮影レンズ
との通信を行なうためのプログラムを格納するROM4
3a、設定された各種モード、演算されたシャッタ速
度、絞り値などの各種データを一時メモリするRAM4
3b、フィルム枚数、ISO感度などを、カメラの電源
が切れた後も保持するE2PROM43cを備えている。
【0012】また、このIPU43は、撮影レンズ65
との間でレンズ通信を実行して撮影レンズ65から最大
FナンバーFmax 、最小FナンバーFmin および焦点距
離fなどのレンズ情報を入力し、さらにCPU41とバ
スを介して相互に撮影に関するデータの授受を行なっ
て、撮影に関する諸動作および表示を制御する。
【0013】測光素子(受光素子)45の出力は、オペ
レーショナルアンプ47およびダイオードD1により対
数圧縮され、アンプ49により増幅され、A−Dコンバ
ータ51によりアペックス値に対応するディジタル値
(被写体輝度BV (Bv))に変換されて、ポートP30〜P
37からCPU41に入力される。
【0014】A−Dコンバータ51には、絞りボリュー
ム53が接続されている。絞りボリューム53は、撮影
レンズ65の絞り環(図示せず)と連動し、その絞り環
の回転位置に応じた絞り値を絞り電圧として出力する。
この絞り電圧は、A−Dコンバータ51により絞り値A
V に対応するディジタル値に変換されて、ポートP30〜
P37からCPU41に入力される。
【0015】CPU41は、所定時にA−Dコンバータ
51を作動させてポートP30〜37のレベルを入力し、被
写体輝度信号および撮影レンズ65で設定された絞り値
信号を読み取り、それぞれを対応するアペックス値に変
換する。なおポートP40は、アンプ49により増幅さ
れた対数圧縮電圧と、絞ボリューム53による絞り電圧
との入力切換えコントロールポートである。
【0016】CPU41のポートP10〜P14には、フィ
ルムパトローネに設けられたDXCODEに電気的に接触す
るDXピンDX2 〜DX6 が接続されている。CPU41
は、これらのポートP10〜P14のレベルを所定時にチェ
ックして、ISO 感度SV (Sv)を読み込む。そしてCPU
41は、上記入力した絞り値AV 、被写体輝度BV 、IS
O 感度SV などのデータをRAM41bの所定のアドレ
スにメモリする。
【0017】ワインドモータ55は、フィルムの巻上
げ、巻戻し等を行ない、ミラーモータ57は、ミラーの
アップダウンを行なう。これらのモータ55、57の動
作は、CPU41によりモータドライブ回路59を介し
て制御される。
【0018】レリーズマグネットRLは、機械的なシャッ
タ係止機構の係止を解除してレリーズ動作を開始させ、
先幕マグネットES1 および後幕マグネットES2 は、機械
的係止機構が外されたシャッタ機構(シャッタ幕)を係
止および解放してシャッタ幕の走行を制御し、絞りマグ
ネットEEは、撮影レンズの絞りを絞り込ませる絞り込み
機構の絞込動作を停止させる。これらのマグネットのON
/OFFは、CPU41によりマグネット駆動回路61を介
して制御される。
【0019】EEパルスカウンタ63は、レリーズ後、
ミラーアップ動作に連動する絞り込み機構に連動してE
Eパルスを発生し、CPU41のポートPDDに出力す
る。CPU41は、このポートPDDレベルの変化(EE
パルス数)をカウントして、カウント値が設定絞り値A
V に対応する値になったときに、マグネット駆動回路6
1を介して絞りマグネットEEをオンして絞り込み機構を
停止させ、絞りをその絞り値AV に保持する。
【0020】さらに、IPU43のポートPL0〜PL6に
はマウントピン(A/M、 CONT、 RES/Fmin3、 SI/Fmin2、 Fm
ax1、 Fmax2、 ~SCK~/Fmin1 )が接続されていて、これら
のマウントピン群を介して撮影レンズ65(そのメモリ
手段または制御手段)と電気的に接続される。IPU4
3は、これらのポートPL0〜PL6を介して撮影レンズ6
5との間で通信を行なって、開放FナンバーFmin 、最
大FナンバーFmax 、焦点距離fなどのレンズデータを
読み込む。
【0021】一方、撮影レンズ65には、絞り環12に
連動して、絞りがオートなのかマニュアルなのかを識別
するレンズオート/マニュアル切換えスイッチ67が設
けられている。このレンズオート/マニュアル切換えス
イッチ67は、マウントピンA/Mを介してIPU43の
入力ポートPL0に接続されている。IPU43は、この
ポートPL0のレベルを入力して、レンズオートなのかレ
ンズマニュアルなのかを知る。なお、レンズオートと
は、カメラボディで設定された絞り値まで、カメラボデ
ィの絞り込み機構により絞り込まれるオート絞りのこと
であり、レンズマニュアルとは、絞り値が撮影レンズ側
でセットされるマニュアル絞りのことである。なお本実
施例の説明では、レンズオートのことを「ボディセッ
ト」とも呼ぶ。
【0022】IPU43の入力ポートPC0〜PC2、PB0
〜PB5には、それぞれメインスイッチSWMAIN、測光ス
イッチSWS、レリーズスイッチSWR、露出モードス
イッチSWMODE、ドライブスイッチSWDRIVE 、露出補
正スイッチSW±EF、ISO 感度設定スイッチSWISO 、
クリアスイッチSWCLおよびホールドスイッチSWHOLD
が接続されている。
【0023】なお、メインスイッチSWMAINはメインス
イッチレバー31と連動し、測光スイッチSWSおよび
レリーズスイッチSWRはシャッタボタン15と連動す
る常開スイッチで、シャッタボタン15の半押しで測光
スイッチSWSがオンし、同全押しでレリーズスイッチ
SWRがオンする。露出モードスイッチSWMODEおよび
ドライブスイッチSWDRIVE は露出モード/ドライブレ
バー29と連動し、露出補正スイッチSW±EFおよびIS
O 感度設定スイッチSWISO は露出補正/ISOレバー2
7と連動する。クリアスイッチSWCLはクリアボタン2
3と、ホールドスイッチSWHOLDはホールドボタン25
とそれぞれ連動する常開スイッチである。
【0024】IPU43は、各入力ポートPC、PBの
レベルを入力することにより各スイッチSWのON/OFF状
態を知り、その状態に応じた処理を実行する。IPU4
3の一対の入力ポートPA0、 PA1にはTV 電子ダイアル
17が接続され、他の一対の入力ポートPA2、 PA3には
V 電子ダイアル19が接続されている。TV 電子ダイ
アル17およびAV 電子ダイアル19は、公知のクリッ
クストップ回転構造である。つまり、例えば、クリック
ストップ位置では一対のポートPA0、 PA1がフローティ
ング状態にあり、この位置から電子ダイアル17、19
が左または右に回転すると、回転方向に応じて一対のポ
ートの内の一方が先に“L”レベルに落ち、次に両方が
“L”レベルに落ちて、その後に、先に“L”レベルに
落ちた方が先にフローティング状態に戻る構造である。
これらのポートPA0、PA1またはPA2、PA3のレベルの
変化の順序は回転方向により異なるので、IPU43
は、この変化の順序により回転方向を識別する。
【0025】IPU43の制御ポート群PLCD には、L
CD表示パネル69およびファインダー内表示部材71
が接続されている。このLCD表示パネル69は、IP
U43の制御下で、露出モード、シャッタ速度TV 、絞
り値AV 、撮影枚数などの撮影に関する情報、ドライブ
モードおよび諸条件(ISO感度情報、露出補正±EF
情報など)を表示する。ファインダー内表示部材71
は、シャッタ速度TV 、絞り値AV 、露出アンダー、オ
ーバーおよび適正を識別する露出表示素子71a、71
bおよびメモリーロックがされていることを表示するメ
モリー表示素子71cを備えている。
【0026】以上が本カメラシステムの主要回路構成で
あるが、次に、本発明の動作について、フローチャート
を参照してより詳細に説明する。なお、以下の演算処理
において用いられるシャッタ速度TV 、絞り値AV 、被
写体輝度BV などの値は、すべてアペックス演算用の値
である。また、本実施例では、CPU41およびIPU
43における処理を容易にするために、シャッタ速度、
絞り値等に所定の加工を施している。例えば、シャッタ
速度TV 、絞り値AV は、CPU41における演算用に
演算用シャッタ速度TVD、演算用絞り値AVDに変換し、
IPU43における設定処理用、表示処理用に転送用シ
ャッタ速度TVT、転送用絞り値AVTに変換している。こ
れらの値の関係は、下記変換式の通りであり、これらの
値の対応を表1および表2にまとめて示した。 TVD=TV +5 4/8 TVT=TVD+10 4/8 AVD=AV +4 4/8 AVT=AVD なお、本実施例の露出制御装置は、露出演算は演算用シ
ャッタ速度TVDおよび演算用絞り値AVDで行なうが、実
際の露出制御は、こららの値に対応するシャッタ速度T
V 、絞り値AV で実行する。また、表1には、1/2 TV
ステップ精度に対応する演算用シャッタ速度TVDおよび
これに対応する値のみ示したが、実際の演算では1/8 T
V ステップ精度の値をとる。
【表1】
【表2】
【0027】『CPUのメイン処理』先ず、CPU41
のメイン動作について、図3に示したフローチャートを
参照して説明する。この動作は、ROM41aにメモリ
されたプログラムに基づいてCPU41により実行され
る。
【0028】メインスイッチSWMAINがオンされた状態
で、測光スイッチSWSがオンされたときにCPU41
に電源が供給されて、このフローチャートに入る。CP
U41は、先ずステップ(以下「S」と略す)11にお
いて各ポートPをイニシャライズし、さらにS12にお
いてRAM41bをイニシャライズする。そして、DX
コード(ISO 感度SV )、被写体輝度BV および絞り値
V を入力する(S13、S14、S15)。
【0029】次にCPU41は、IPU43から通信に
より設定された撮影露出モード、シャッタ速度および絞
り値などのデータを入力する(S16)。そしてCPU
41は、 ISO感度SV および被写体輝度BV 等に基づ
き、選択された撮影、露出モードのルールにより露出演
算を実行してシャッタ速度TV および絞り値AV を算出
する(S18)。次にCPU41は、IPU43との間
で通信を実行して、S18の露出値演算処理で得られた
シャッタ速度および絞り値などの露出データをIPU4
3に送る(S19)。
【0030】シャッタ速度および絞り値が求まると、S
20に処理を進めてレリーズスイッチSWRがONして
いるかどうかをチェックし、ONしているときにはレリ
ーズ処理(露光、フィルムの巻上げなどの処理)を実行
し(S21)、オフしているときにはS13に戻って、
パワーホールドされている間は上記S13〜S20のル
ープ処理を繰り返す。
【0031】『AE処理』次に、S18の露出演算(A
E)サブルーチンの処理について、図4に示したフロー
チャートを参照して説明する。このAE処理では、先ず
ISO感度に関するDXコードをフィルム感度SV に関
するアペックス値に変換する(S50)。ISO感度に
関するDXコードは5ビットのアペックス値で構成され
ていて、本実施例では、各コードに接触する5組のDX
ピン(DX4、DX3、DX2、DX5、DX6)によ
り読み取る。ここで、DXコードの上位3ビット(DX
4、DX3、DX2)が整数部を、下位2ビット(DX
5、DX6)が小数部を構成している。そして、小数部
が例えば、「01」、「11」ならばアペックス値0/
3、「10」ならばアペックス値1/3、「00」なら
ばアペックス値2/3に変換して整数部に足す。例え
ば、ISO100のDXコードは、整数部が「10
1」、小数部が「01」であるから、整数部はアペック
ス値で5、小数部はアペックス値で0なので、SV =5
になる。
【0032】次に、被写体輝度BV を、変換式BVD=B
V +7、(BVD=BV+7)により演算に適した演算用被写体輝
度BVDに変換する(S51)。さらに、フィルム感度S
V を変換式SVD=SV −1、(SVD=SV-1)により、露出補
正値XV (XV)を変換式XVD=4−XV 、(XVD=4-XV)によ
り、それぞれ演算に適した演算用感度SVD(SVD) 、演算
用露出補正値XVD(XVD) に変換する(S52)。以上の
変換処理は、演算用露出因子(BVD、SVD、XVD)の値
が負になるのを防ぐとともに、各露出因子の精度を1/
8EV ステップに揃えて、演算の精度を考慮することな
く、加減算のアペックス演算を容易にするためのもので
ある。ここで、SV 、XV は1/3EV の精度であるか
ら正確には1/8EV の精度に変換できないので、丸め
込みを行ない、1/3EV を3/8EV に、2/3EV
を5/8EV に近似させる処理を行なっている。
【0033】そして、開放Fナンバーの変動に基づく測
光補正量MNDを算出する(S53)。この測光補正量M
NDは、例えばズーミングによる開放Fナンバーの変動
(レンズの明るさの変動)にかかわらず、フィルム面に
与える露光量を一定に保つために被写体輝度BV を補正
するための補正値であって、レンズ固有の値である。な
お、この測光補正量MNDは、後述のIPU−レンズ通信
により撮影レンズから入力され、IPU43から、S1
6におけるCPU−IPU通信によりCPU41に転送
されてCPU41内で利用される。
【0034】次に、上記演算用輝度BVD、演算用感度S
VD、演算用露出補正値XVDおよび測光補正量MNDに基づ
いて、下記式により演算用露出値LVD(LVD) を算出する
(S54)。 LVD=BVD+SVD+XVD+MND 以上の処理で、露出演算の準備が終了する。
【0035】次にCPU41は、どの露出モードが選択
されているかをチェックし、その選択された露出モード
に対応する露出演算サブルーチンをコールする(S55
−1〜S55−n、S56−1〜S56−n)。そし
て、露出演算サブルーチンにより絞り値AV およびシャ
ッタ速度TV を算出してメインルーチンにリターンす
る。なお、万一露出モードが正規に設定されていないと
きには、シャッタ速度、絞り値を所定値に設定するエラ
ー処理を行なう(S57)。
【0036】エラー処理のフローチャートは図示しない
が、演算用シャッタ速度TVDおよび演算用絞り値AVD
それぞれ演算用最大シャッタ速度TVDMAX および演算用
最大絞り値AVDMAX に変更し、EEパルス数PNを最大
値225にセットし、演算用絞り値AVDおよび演算用シ
ャッタ速度TVDをIPU送信用の値に変換するAVD
T、TVDT処理を行なってリターンする。なお、演算
用シャッタ速度TVDおよび演算用絞り値AVDは、双方ま
たは一方を演算用最小シャッタ速度TVDMIN または演算
用最小絞り値AVDMIN に変更する構成でもよい。
【0037】『露出演算処理』さらに本実施例は、レン
ズオートの、ハイパープログラム(Hy P)露出モード、
ハイパーシャッタ速度優先(Hy EE )自動露出モードお
よびハイパー絞り優先(Hy ES )自動露出モードを備え
ている。ハイパープログラム露出モードは、この露出モ
ードが選択されているときには、プログラム、EE自動
およびES自動露出モードの間で相互に自由に露出モー
ド変更ができるモードである。本実施例では、電子ダイ
アル17、19およびクリアボタン23等の操作によ
り、ハイパープログラム露出モード、ハイパーEE自動
露出モードおよびハイパーES自動露出モードの3種類
の特定自動露出モード間で露出モードを自由に変更でき
る。なお、露出モードの切換え以外の露出値演算等に関
する処理は、通常のプログラム、EE、ES自動露出モ
ードと同一である。なお、レンズオートとは、絞り値を
ボディにおいて設定し、絞り機構を駆動できることを意
味する。また、本実施例のハイパーEE、ES自動露出
モードは、自動設定した絞り値、シャッタ速度の変更だ
けでは適正露出値が得られないときには、マニュアル設
定されたシャッタ速度、絞り値の方も演算により求める
ことに特徴を有する。
【0038】次に、ハイパープログラム、ハイパーEE
およびES自動露出モードにおける絞り値、シャッタ速
度演算、設定処理について、図6〜図13に示したフロ
ーチャートおよび露出ダイヤグラムを参照して説明す
る。 『ハイパープログラム』図6は、ハイパープログラム露
出モードおよび通常のプログラム露出モードに関するフ
ローチャートであり、図7はそのプログラム線図であ
る。ここで、先ず、TV 値に対応する演算用のTVD(TV
D )値およびAV 値に対応する演算用のAVD(AVD)値
の関係を、S54の式に基づいて、以下の変形により求
める。 LVD=BVD+SVD+XVD+MND =(BV +7)+(SV −1)+(4−XV )+MND =(BV +SV −XV +MND)+10 =EV +10 =TV +AV +10 =(TV +5 4/8)+(AV +4 4/8) =TVD+AVD また、 EV =BV +SV −XV +MND である。ここで、TV −TVDおよびAV −AVDの関係
は、先に述べたように、 TVD=TV +5 4/8 AVD=AV +4 4/8 である。なお、ここでTVDおよびAVDについてそれぞれ
定数5 4/8、4 4/8を加算したが、これらは足して10
になる値であればよく、本実施例では、ほぼ同じ値にな
るように決めたまでである。
【0039】このプログラム露出モードでは、先ず、S
54で算出した演算用露出値LVDおよび所定の下記プロ
グラム演算式、 TVD=(3/8 )LVD+4 6/8 により適正演算用シャッタ速度TVDを算出し、これを基
準として、適正演算用絞り値AVDを求める(S61〜S
78)。なお、上記演算式は、TV =3/8 EV +3(プ
ログラムラインの基本の式)にTVD=TV +5 4/8およ
びAVD=AV +44/8を代入することにより得られる。
適正演算用シャッタ速度TVD、適正演算用絞り値A
VDが、カメラボディ11のシャッタ能力範囲内(演算用
最大シャッタ速度TVDMAX (TVDMAX)と演算用最小シャッ
タ速度TVDMIN(TVDMIN) との間)、および撮影レンズの
絞り能力範囲内(演算用最大絞り値AVDMAX(AVDMAX) と
演算用最小絞り値AVDMIN(AVDMIN) との間)にあるとき
には、それらの適正値を保持して、レリーズの際に撮影
レンズの絞りを適正絞り値AV に保持するEEパルス数
PNを算出する(S62、S64〜S66、S68、S
69、S72)。なお、ここでいう最大シャッタ速度T
VDMAX は最高速シャッタ速度に対応する値を意味し、最
小絞り値AVDMIN は開放絞り値に対応する値を意味す
る。
【0040】最大、最小シャッタ速度TVMAX(TVMAX) 、
VMIN(TVMIN) は、カメラボディ11固有の値であり、
本実施例においては、TVMAX=13(1/8000秒)、T
VMIN=−5(30秒)である。したがって、演算用最
大、最小シャッタ速度TVDMAX 、TVDMIN は、式TVD
V +5 4/8 により、 TVDMAX =TVMAX+5 4/8 =18 4/8 TVDMIN =TVMIN+5 4/8 = 0 4/8 として表わされる。これらの演算用シャッタ速度T
VDMAX 、TVDMIN は、予めCPU41の内部ROM41
aにメモリされていて、所定の撮影処理時に読出されて
RAM41bの所定のアドレスにメモリされる。
【0041】また、演算用最大、最小絞り値AVDMAX
VDMIN は、撮影レンズ固有の値である最大、最小絞り
値AVMAX、AVMINおよび式、AVD=AV +4 4/8によ
り、 AVDMAX =AVMAX+4 4/8 AVDMIN =AVMIN+4 4/8 によって表わされる値である。最大、最小絞り値A
VMAX、AVMINは、レンズ通信サブルーチンにおける
S35のレンズ通信によって入力され、変換された演算
用最大、最小絞り値AVDMAX 、AVDMIN がCPU41の
内部RAM41bの所定アドレスにメモリされる。
【0042】被写体が明る過ぎるとき、または暗過ぎる
ときには、適正露出値が上記プログラム線に乗らないの
で、以下の処理を行なう。 (明る過ぎるとき)演算用シャッタ速度TVDが演算用最
大シャッタ速度TVDMAX よりも大きくなったときには、
演算用シャッタ速度TVDを演算用最大シャッタ速度T
VDMAX に変更してから適正演算用絞り値AVDを求める
(S62〜S64)。この適正演算用絞り値AVDが絞り
能力範囲内にあるときには、その値に基づいてEEパル
ス数PNを求める(S65、S66、S68、S7
2)。
【0043】適正演算用絞り値AVDが演算用最大絞り値
VDMAX よりも大きくなったときには、適正演算用絞り
値AVDを演算用最大絞り値AVDMAX に変更してから適正
演算用シャッタ速度TVDを求め直す(S65〜S6
8)。そして、この再演算した演算用シャッタ速度TVD
が演算用最大シャッタ速度TVDMAX よりも大きくなった
ときには、演算用シャッタ速度TVDおよび演算用絞り値
VDをどのように組み合わせても適正露出が得られな
い、いわゆる露出連動範囲外となるので、連動範囲外で
あることを識別するEV 連外bit を“1”にセットする
とともに、演算用シャッタ速度TVDを演算用最大シャッ
タ速度TVDMAX に変更してからEEパルス数PNを求め
る(S69〜S72)。
【0044】再演算した演算用シャッタ速度TVDがシャ
ッタ能力範囲内にあるときには適正露出が可能なので、
上記S70、S71の処理を飛ばして、適正演算用絞り
値AVDに基づいてEEパルス数PNを求める(S69、
S72)。なお、EV 連外bit がセットされると、図3
に示したLCDパネル69のシャッタ速度表示素子が
「8000」(最大シャッタ速度TVMAX)で点滅し、絞
り表示素子が「22」(最大絞り値AVMAX)で点滅す
る。
【0045】(暗過ぎるとき)適正演算用絞り値AVD
演算用最小絞り値AVDMIN よりも小さくなったときに
は、演算用絞り値AVDを演算用最小絞り値AVDMIN に変
更してから適正演算用シャッタ速度TVDを求め直し、こ
れがシャッタ能力範囲内にあるときにはそれらの値を保
持するとともに、絞りが開放なのでEEパルス数PNを
0に設定する(S73〜S75、S78)。適正演算用
シャッタ速度TVDが演算用最小シャッタ速度TDVMIN
りも小さければアンダー露出となるので、EV 連外bit
を“1”にセットするとともに、演算用シャッタ速度T
VDを演算用最小シャッタ速度TDVMIN に設定してからE
Eパルス数PNを0に設定する(S75〜S78)。
【0046】以上の処理が終了したら、演算用絞り値A
VDおよび演算用シャッタ速度TVDをそれぞれ、IPU4
3での処理を容易にするために転送用絞り値AVT(AVT)
、転送用シャッタ速度TVT(TVT) に変換する(S7
9、S80)。演算用絞り値AVDと転送用絞り値AVT
および演算用シャッタ速度TVDと転送用シャッタ速度T
VTとの関係は、下記式の通りである。 TVT=TVD+10 4/8 AVT=AVD なお、転送用シャッタ速度TVTおよび転送用絞り値AVT
は 1/2TV 、AV 精度のデータである。つまり、CPU
41からIPU43に送るときには、1/8 TV、AV
度で算出した値を1/2 TV 、AV 精度に丸め込む。IP
U43では、これらの値を表示に使用するので、1/2 T
V 、AV 精度で十分だからである。また、先に示した表
2に、AVDに対応する表示区分の例を示してある。
【0047】以上の処理により、プログラム露出モード
処理が終了し、図7に実線で示したプログラム線が得ら
れる。
【0048】『EE自動露出モード』図8、9は、ハイ
パーシャッタ優先(EE)自動露出モードの実施例を示
したフローチャート、図10はそのダイヤグラムであ
る。このEE自動露出モードは、マニュアル設定された
シャッタ速度に基づいて絞り値を変更しただけでは適正
露出値が得られないときには、演算により適正シャッタ
速度を求めることに特徴を有する。
【0049】ハイパーEE自動露出モードでは先ず、T
V 電子ダイアル17の操作によりマニュアル設定され、
IPU43にメモリされたシャッタ速度(転送用シャッ
タ速度TVT)を通信により読み込んで演算用シャッタ速
度TVDに変換し、RAM41bのマニュアル設定値メモ
リ用のアドレスにメモリする(S101)。ここで、演
算用シャッタ速度TVDと転送用シャッタ速度TVTとの関
係は、次式の通りである。 TVD=TVT−10 4/8 なお、転送用シャッタ速度TVTは1/2 TV 精度のデータ
なので、変換の際に演算用シャッタ速度TVDの1/8 TV
精度(1/8 TV ステップの同じ値となるよう)に桁合わ
せを行なっている。
【0050】次に、演算用シャッタ速度TVDおよびS5
4で求めた演算用露出値LVDに基づいて適正演算用絞り
値AVDを算出する(S103)。演算用絞り値AVDが絞
り能力範囲内にある場合は、その値をRAM41bの所
定アドレスにメモリしてS125に進む(S105、S
107、S125)。
【0051】S125〜S129では、演算用絞り値A
VDに応じたEEパルス数PNを設定する。演算用絞り値
VDが最小演算用絞り値AVDMIN と等しいときには、開
放絞り値に対応する値0をセットし、等しくないときに
は演算用絞り値AVD値に対応する値をセットする。そし
て、演算用絞り値AVDを転送用絞り値AVTに、演算用シ
ャッタ速度TVDを転送用シャッタ速度TVTにそれぞれ変
換してリターンする(S131、S133)。以上、マ
ニュアル設定されたシャッタ速度に基づいて適正絞り値
が得られる場合の処理は、従来のEE自動露出モードと
同様であるが、本実施例は、以下の処理に特徴を有す
る。
【0052】被写体の明るさに対してマニュアル設定さ
れた演算用シャッタ速度TVDが小さ過ぎて、あるいは大
き過ぎてS103で算出した適正な演算用絞り値AVD
シャッタ能力を越えるときには、以下の処理を実行す
る。
【0053】被写体の明るさに対してマニュアル設定さ
れた演算用シャッタ速度TVDが小さ過ぎるために、適正
演算用絞り値AVDが演算用最大絞り値AVDMAX よりも大
きくなったときには、演算用絞り値AVDを演算用最大絞
り値AVDMAX に変更してからS113に進む(S10
5、S109、S113)。
【0054】被写体の明るさに対してマニュアル設定さ
れた演算用シャッタ速度TVDが大き過ぎるために、適正
な演算用絞り値AVDが演算用最小絞り値AVDMIN よりも
小さくなったときには、演算用絞り値AVDを演算用最小
絞り値AVDMIN に変更してからS113に進む(S10
5、S107、S111)。
【0055】S113では、変更した演算用絞り値AVD
と演算用露出値LVDとに基づいて適正な演算用シャッタ
速度TVDを算出する。そして、この適正な演算用シャッ
タ速度TVDがシャッタ能力範囲内にあるときには、この
適正な演算用シャッタ速度T VDをRAM41aの演算シ
ャッタ速度メモリ用アドレスにメモリしてからS125
に進む(S115、S117、S125)。
【0056】演算用最大絞り値AVDMAX 、または演算用
最小絞り値AVDMIN に基づいて演算した適正な演算用シ
ャッタ速度TVDがシャッタ能力範囲外になるとき、つま
り、被写体が明る過ぎるとき、または暗過ぎるときに
は、演算用シャッタ速度TVDを次のように設定する。
【0057】(明る過ぎるとき)適正演算用シャッタ速
度TVDが演算用最大シャッタ速度TVDMAX よりも大きく
なったときには、演算用シャッタ速度TVDを演算用最大
シャッタ速度TVDMAX に変更するが、この変更によりオ
ーバー露出となるので、適正シャッタ速度TV がシャッ
タ能力外であることを識別するTV 連外bit をセットし
てからS125、S127に進み、演算用絞り値AVD
応じたEEパルス数を設定する(S115、S121、
S123)。
【0058】(暗過ぎるとき)適正な演算用シャッタ速
度TVDが演算用最小シャッタ速度TVDMIN よりも小さく
なったときには、演算用シャッタ速度TVDを演算用最小
シャッタ速度TVDMINに変更するが、この変更によりア
ンダー露出になるので、TV 連外bit をセットしてから
S125、S129に進み、EEパルス数PNを0に設
定する(S115、S117、S119、S123)。
【0059】EEパルス数PNの設定が終了したら、演
算用絞り値AVDおよび演算用シャッタ速度TVDをそれぞ
れ、転送用絞り値AVTおよび転送用シャッタ速度TVT
変換して、シャッタ速度および絞り値の設定処理を終了
する(S131、S132)。以上の処理により、図1
0に示した露出ダイヤグラムが得られる。
【0060】『ES自動露出モード』ハイパー絞り優先
(ES)自動露出モードの処理動作を、図11、12に
示したフローチャートおよび図13に示したダイヤグラ
ムに基づいて説明する。この露出モードは、マニュアル
設定された絞り値に基づいてシャッタ速度を変更しただ
けでは適正露出値が得られないときには、マニュアル設
定された絞り値の方も演算により求めることに特徴を有
する。
【0061】ハイパーES自動露出モードでは先ず、A
V 電子ダイアル19の操作によりマニュアル設定され、
IPU43にメモリされた絞り値(転送用絞り値)AVT
(AVT )を通信により読み込んで演算用シャッタ速度T
VDに変換し、RAM41bのマニュアル設定値メモリ用
のアドレスにメモリする(S151)。ここで、転送用
絞り値AVTと演算用絞り値AVDとは、 AVD≒AVT の関係にある。なお、転送用絞り値AVTは1/2 AV 精度
のデータなので、変換の際に演算用絞り値AVDの1/8 A
V 精度(1/8 AV ステップの同じ値となるよう)に桁合
わせを行なっている。
【0062】次に、演算用絞り値AVDおよびS54で求
めた演算用露出値LVDに基づいて適正な演算用シャッタ
速度TVDを算出する(S153)。演算用シャッタ速度
VDがシャッタ能力範囲内にある場合は、その値をRA
M41bの演算用シャッタ速度メモリ用のアドレスにメ
モリしてからS175に進む(S155、S157、S
175)。
【0063】S175〜S179では、演算用絞り値A
VDに応じたEEパルス数をPNを設定する。演算用絞り
値AVDが最小演算用絞り値AVDMIN と等しいときには、
開放絞り値に対応する0をセットし、等しくないときに
は演算用絞り値AVD値に対応する値をセットする。そし
て、演算用絞り値AVDを転送用絞り値AVTに、演算用シ
ャッタ速度TVDを転送用シャッタ速度TVTにそれぞれ変
換してからリターンする(S181、S183)。以上
のマニュアル設定されたシャッタ速度に基づいて適正絞
り値が得られる場合の処理は、従来のES自動露出モー
ドと同様であるが、本実施例は、以下の処理に特徴を有
する。
【0064】被写体の明るさに対してマニュアル設定さ
れた演算用絞り値AVDが小さ過ぎて、あるいは大き過ぎ
てS153で算出した適正な演算用シャッタ速度TVD
シャッタ能力を越えるときには、以下の処理を実行す
る。
【0065】被写体の明るさに対してマニュアル設定さ
れた演算用絞り値AVD値が小さ過ぎるために、適正な演
算用シャッタ速度TVDが演算用最大シャッタ速度T
VDMAX よりも大きくなったときには、演算用シャッタ速
度TVDを演算用最大シャッタ速度TVDMAX に変更してか
らS163に進む(S155、S161、S163)。
【0066】被写体の明るさに対してマニュアル設定さ
れた演算用絞り値AVD値が大き過ぎるために、適正な演
算用シャッタ速度TVDが演算用最小シャッタ速度T
VDMIN よりも小さくなったときには、演算用シャッタ速
度TVDを演算用最小シャッタ速度TVDMIN に変更してか
らS163に進む(S155、S157、S159)。
【0067】S163では、最大値または最小値に変更
した演算用シャッタ速度TVDと演算用露出値LVDとに基
づいて適正な演算用絞り値AVDを算出する。そして、こ
の適正な演算用絞り値AVDが絞り能力範囲内にあるとき
には、この適正な演算用絞り値AVDをRAM41aの演
算シャッタ速度メモリ用アドレスにメモリしてからS1
75に進む(S165、S167、S175)。
【0068】演算用最大シャッタ速度TVDMAX 、または
演算用最小シャッタ速度TVDMIN に基づいて演算した適
正な演算用絞り値AVDがシャッタ能力範囲外になると
き、つまり、被写体が明る過ぎるとき、または暗過ぎる
ときには、演算用絞り値AVDを次のように設定する。
【0069】(明る過ぎるとき)適正な演算用絞り値A
VDが演算用最大絞り値AVDMAX よりも大きくなるときに
は、演算用絞り値AVDを演算用最大絞り値AVDMAX に変
更するが、この変更値ではオーバー露出となるので、適
正なシャッタ速度TV がシャッタ能力外であることを知
らせるTV 連外bit をセットし、演算用絞り値AVDに応
じたEEパルス数を設定してS181に進む(S16
5、S171、S173、S175、S177)。
【0070】(暗過ぎるとき)適正な演算用絞り値AVD
が演算用最小絞り値AVDMIN よりも小さくなるときに
は、演算用絞り値AVDを演算用最小絞り値AVDMIN に変
更するが、この変更値ではアンダー露出になるので、A
V 連外bit をセットし、EEパルス数PNを0に設定し
てS181に進む(S165、S167、S169、S
173、S175、S179)。以上の処理により、図
13に示した露出ダイヤグラムが得られる。
【0071】[IPUメイン処理]以上はCPU41の
処理であったが、次に、IPU43の処理について説明
する。先ず、IPU43のメイン動作について、図14
に示したメインルーチンを参照して説明する。なおIP
U43の内部RAM43bには、マニュアル設定された
絞り値AV およびシャッタ速度TV 、表示用の絞り値A
V およびシャッタ速度TV 、選択された露出モードや、
CPU41との通信やレンズ通信で送られてきた転送用
絞り値AVT、転送用シャッタ速度TVT、最大Fナンバー
FNo、最小ナンバーFNoなどの撮影情報がそれぞれ別の
アドレスにメモリされている。
【0072】IPU43は、バッテリの投入とともに図
26のIPU−MAINを実行し、カメラにバッテリー
が装填されている間は常時作動状態を維持する。IPU
43は、最初にポートおよびRAM43bをイニシャラ
イズし、各種モードの初期設定を行なう(S201〜S
203)。次に、露出モードの初期モードを設定する
(S205)。これは、IPU43のポートPL0の状態
に基づいて決るもので、レンズオートの場合はハイパー
プログラム露出モード、レンズマニュアルの場合は絞り
優先(ES)自動露出モードを設定する。
【0073】次に、32msタイマーによる間欠処理を繰り
返す(S207〜S2225)。なお、32msタイマー
は、カメラにバッテリが装填されたときにスタートし、
32ms経過毎にタイムアップして再スタートするハードタ
イマである。32msタイマーがタイムアップしたときに
は、スイッチ入力、つまりスイッチ入力ポートPC0〜P
B5のレベルを順番に入力して、“L”レベルに落ちてい
るとき(オンしているとき)にはそのスイッチに対応す
る入力処理およびレンズ種類判断を実行し、これらのス
イッチによって設定されたモード、レンズ種類などの情
報をRAM43bに書込み、さらにレンズとの通信によ
りレンズデータをIPU43に入力する(S207〜S
211)。
【0074】次に、メインスイッチSWMAINがオンされ
ているかどうかをチェックし、オフしていれば、Hyp
−TvフラグおよびHyp−Avフラグをクリアして、
パワーホールドをOFF (CPU41のメイン電源をOFF
)し、MLモードフラグ(ホールドビット)をクリア
してS207に戻る(S213、S223、S22
5)。
【0075】メインスイッチSWMAINがオンしていれ
ば、測光スイッチSWSがオンしているかどうかをチェ
ックし、オンしていれば撮影動作開始または動作中と考
えられるので、測光タイマーをスタートさせるとともに
パワーホールドをオンしてCPU41を作動または動作
を継続させてからS217に進む(S213、S21
5、S217)。測光スイッチSWSがオンしていなけ
れば、測光タイマースタートおよびパワーホールドオン
処理をスキップしてS219に進む(S215、S21
9)。
【0076】S219では、選択された撮影モード撮影
に用いられる絞り値(F)、シャッタ速度(S-1、S)
情報などをLCDパネル69、ファインダ内表示ユニッ
ト71に表示する。そして、測光タイマーがタイムアッ
プしたかどうかをチェックし、タイムアップしていれば
パワーホールドをOFF およびメモリーロックフラグを降
ろしてからS207に戻り、タイムアップしていなけれ
ばそのままS207に戻る(S221、S225)。な
お、32msタイマーがタイムアップしていないときには、
S209〜S219の処理をスキップする(S207、
S209)。
【0077】この32msタイマー間欠処理中に、CPU4
1から、S16、S19のCPU−IPU通信割込みが
入れば通信処理を割込み実行し、電子ダイアル17、1
9が回転操作されたときには、図15、16の電子ダイ
アルセット処理を割込み実行する。なお、メインスイッ
チSWMAINがOFF されているときには、これらの割込み
は発生しない。
【0078】[電子ダイアルセット処理]図15、図1
6には、電子ダイアル割込み処理に関するサブルーチン
を示してある。このサブルーチンには、TV 、AV 電子
ダイアル17、19がどちらかの方向に回転されて、ポ
ートPA0、 A1、 A2、 A3のいずれかが“0”になったとき
に割込む。そして、先ずそれぞれのTV 、AV ダイアル
変化ビットをセットする(S251、S261)。
【0079】TV 電子ダイアル17が回転されたときに
は、TV 電子ダイアル17がどの方向に回転されたかの
検出処理を実行する(S253)。つまり、TV 電子ダ
イアル17が右回転されると先ずポートPA0が“0”
(ポートPA1は“1”のまま)になるので右回転ビット
をセットし、左回転されると先ずポートPA1が“0”
(ポートPA0は“1”のまま)になるので右回転ビット
をリセットして、リターンする(S255、S25
7)。
【0080】AV 電子ダイアル19が回転されたときも
同様に、AV ダイアル変化ビットをセットし、回転方向
に応じて右回転ビットをセット、リセットする(S26
1〜S267)。これらの電子ダイアル変化ビットおよ
び右回転ビットは、後のAV、TV 電子ダイアルセット
処理、露出モード選択処理等において利用される。
【0081】次に、本発明の特徴である露出モード表示
について、図17A、17B、17Cに示したサブルー
チンを参照して説明する。このサブルーチンはS219
の詳細であり、ハイパープログラム露出モードが選択さ
れているときに、ハイパーEE、ES自動露出モードに
強制変更されているといないとにかかわらず入る。
【0082】本実施例は、ハイパーEE、ES自動露出
モードにおいて、露出用のシャッタ速度または絞り値
が、マニュアル設定されたシャッタ速度または絞り値か
ら演算により算出された適正シャッタ速度または絞り値
に変更されたときに、測光スイッチSWSがONされた
ときには適正シャッタ速度または絞り値を表示し、測光
スイッチSWSがオフされたときにはマニュアル設定さ
れたシャッタ速度または絞り値を表示することに特徴が
ある。
【0083】IPU43は、先ず、このサブルーチンに
入る前に電子ダイアル17、19が操作されたか否か
を、TV 、AV ダイアル変化ビットによりチェックする
(S301、S303)。いずれも操作されていなけれ
ば、ハイパーEE、ES自動露出モードであるかどうか
を、ハイパーTV (Hyp Tv、Hyp EE)フラ
グおよびハイパーAV (Hyp Av、Hyp ES)
フラグの状態によりチェックする(S305、S30
7)。ハイパーEE、ES自動露出モードのいずれかに
強制変更されていないときには、ハイパープログラム露
出モード表示処理に進む(S305、S307、S31
1)。TV 電子ダイアル17が操作されているとき、ま
たは電子ダイアル17、19は操作されていないが、ハ
イパーTV フラグがすでに立っているときには、ハイパ
ーEE自動露出モード表示に進む(S301、S321
またはS301〜S305、S321)。TV 電子ダイ
アル17が操作されているとき、または電子ダイアル1
7、19は操作されていないが、ハイパーAV フラグが
すでに立っているときには、ハイパーES自動露出モー
ド表示処理に進む(S301、S303、S341また
はS301〜S307、S341)。
【0084】ハイパープログラム露出モードのときに
は、次のように表示を行なう。先ず、ハイパーTV 、A
V フラグをクリアし、LCDパネル69の表示素子「H
y」、「P」を点灯する(S311)。そして、CPU
41がパワーホールドされていれば、CPU41が演算
し、通信により転送された転送用シャッタ速度TVTおよ
び転送用絞り値AVTをLCDパネル69およびファイン
ダ内表示ユニット71に表示してリターンする(S31
3、S315、S317)。CPU41がパワーホール
ドされていないときには、S315およびS317をス
キップしてリターンする(S313)。
【0085】[ハイパーEE自動露出モード時の表示処
理]ハイパーEE自動露出モードのときには、次のよう
に表示処理を行なう。先ず、ハイパーTV フラグが立っ
ているかどうか、つまり、TV 電子ダイアル17が操作
されてから1回目の処理かどうかをチェックする(S3
21)。ハイパーTV フラグが立っていないとき、つま
り1回目の処理のときには、TV ダイアル変化ビットお
よびAV ダイアル変化ビットを共にクリア(“1”)
し、CPU41からCPU41が演算したシャッタ速度
(転送用シャッタ速度TVT)を入力してからS325に
進み(S321〜S325)、1回目の処理でなけれ
ば、S323をスキップしてS325に進む(S32
1、S325)。
【0086】S325では、ハイパーEE自動露出モー
ドであることを識別するために、ハイパーTV フラグを
セット、ハイパーAV フラグをクリアし、LCDパネル
69の表示素子「Hy」、「P」および「Tv 」を点灯
する(S325)。そして、Tv ダイアル選択サブルー
チンをコールする(S327)。TV ダイアル選択サブ
ルーチンでは、TV 電子ダイアル17の操作に応じてシ
ャッタ速度を変更(設定)し、表示用シャッタ速度とし
て、測光スイッチSWSがオフされているときには、T
V 電子ダイアル17の操作を受けて設定したシャッタ速
度をIPU43の表示用レジスタにセットしてからS3
29にリターンし、測光スイッチSWSがオンされてい
るときにはCPU41から転送されたシャッタ速度(転
送用シャッタ速度TVT)を表示用レジスタにセットして
からS331にリターンする。
【0087】ここで、CPU41から転送されるシャッ
タ速度は、図8、9に示したハイパーEE自動露出モー
ドにより処理されたシャッタ速度なので、TV 電子ダイ
アル17のマニュアル操作を受けて設定してCPU41
に転送したマニュアル設定シャッタ速度のときと、CP
U41により演算された自動設定シャッタ速度のときが
ある。
【0088】S329、S331ではそれぞれ、RAM
43bの表示用アドレスにセットしたシャッタ速度をL
CDパネル69およびファインダ内表示ユニット71に
表示する。つまり、測光スイッチSWSがオフされてい
るときにはTV 電子ダイアル17のマニュアル操作を受
けて設定したシャッタ速度を、測光スイッチSWSがオ
ンされているときにはCPU41から転送されたシャッ
タ速度をLCDパネル69およびファインダ内表示ユニ
ット71に表示する。
【0089】さらに、パワーホールドされているときに
は、CPU41により演算され、転送されてIPU43
の表示用レジスタにメモリした絞り値(転送用絞り値A
VT)をLCDパネル69およびファインダ内表示ユニッ
ト71に表示してからリターンし、パワーホールドされ
ていないときには、S335をスキップしてそのままリ
ターンする(S333、S335)。
【0090】[ハイパーES自動露出モード時の表示処
理]ハイパーES自動露出モードのときには、次のよう
に表示処理を行なう。先ず、ハイパーAV フラグが立っ
ているかどうか、つまり、AV 電子ダイアル19が操作
されてから1回目の処理かどうかをチェックする(S3
41)。ハイパーAV フラグが立っていないとき、つま
り1回目の処理のときは、TV ダイアル変化ビットおよ
びAV ダイアル変化ビットを共にクリア(“1”)し、
CPU41が演算した絞り値(転送用絞り値AVT)を入
力してからS345に進む(S341〜S345)、1
回目の処理でないときには、S323をスキップしてS
345に進む(S341、S345)。
【0091】S345では、ハイパーES自動露出モー
ドであることを識別するために、ハイパーTV フラグを
クリア、ハイパーAV フラグをセットし、LCDパネル
69の表示素子「Hy」、「P」および「Av 」を点灯
する(S345)。そして、Av ダイアル選択サブルー
チンをコールする(S347)。AV ダイアル選択サブ
ルーチンでは、AV 電子ダイアル19の操作に応じてシ
ャッタ速度を変更(設定)し、表示用絞り値として、測
光スイッチSWSがオフされているときにはAV 電子ダ
イアル19のマニュアル操作を受けて設定した絞り値を
IPU43の表示用レジスタにセットしてからS349
にリターンし、測光スイッチSWSがオンされていると
きにはCPU41から転送された絞り値(転送用絞り値
VT)を表示用レジスタにセットしてからS351にリ
ターンする。
【0092】ここで、CPU41から転送される転送用
絞り値AVTは、図11、12に示したハイパーES自動
露出モードにより処理された絞り値なので、AV 電子ダ
イアル19のマニュアル操作を受けて設定してCPU4
1に転送したマニュアル設定絞り値のときと、CPU4
1により演算された自動設定絞り値のときがある。
【0093】S349、S351ではそれぞれ、IPU
43の表示用レジスタにセットしたシャッタ速度を、L
CDパネル69およびファインダ内表示ユニット71に
表示する。つまり、測光スイッチSWSがオフされてい
るときにはAV 電子ダイアル19のマニュアル操作を受
けて設定された絞り値を、測光スイッチSWSがオンさ
れているときにはCPU41から転送された絞り値を、
LCDパネル69およびファインダ内表示ユニット71
に表示する。
【0094】さらに、パワーホールドされているときに
は、CPU41により演算され、転送された絞り値(転
送用絞り値AVT)をLCDパネル69およびファインダ
内表示ユニット71に表示してリターンし、パワーホー
ルドされていないときにはそのままリターンする(S3
53、S355)。
【0095】[ダイアル選択処理]S327のTV ダイ
アル選択(マニュアルシャッタ速度設定)処理およびS
347のAV ダイアル選択(マニュアル絞り値設定)処
理について、図18および図19に示したサブルーチン
を参照して説明する。本実施例では、カメラボディのシ
ャッタ能力は、30秒から1/8000秒(TV =−5TV
+13TV )の範囲であり、絞りの能力は、撮影レンズ
から読み込んだ開放FナンバーFmin (=Avmin)から
最大FナンバーFmax (=Avmax)の範囲である。説明
の簡単化のため、シャッタ速度TV および絞り値AV
マニュアル設定精度は、共に1/2 TV、AV 単位とす
る。
【0096】[TV ダイアル選択処理]先ず、TV 電子
ダイアル17が回転されたかどうかを、TV ダイアル変
化ビットによりチェックする(S401)。TV 電子ダ
イアル17が回転されていないときには、測光スイッチ
SWSがオンしているかどうかをチェックし、オンして
いるときにはマニュアル設定されたシャッタ速度を表示
用レジスタにセットしてS331にリターンし、オフし
ているときにはCPU41から転送されたシャッタ速度
(転送用シャッタ速度TVT)を表示用シャッタ速度に変
換し、表示用レジスタにセットしてからS229にリタ
ーンする(S429、S433またはS429、S43
1)。
【0097】TV 電子ダイアル17が回転されていると
きには、TV ダイアル変化ビットをクリア(“1”)す
る(S401、S403)。そして、パワーホールドさ
れ、ハイパーEE自動露出モードが選択され、かつシャ
ッタ速度シフトであることを条件にS411に進み、C
PU41から転送されたシャッタ速度TVTをIPU処理
用シャッタ速度に変換する(S405〜S411)。い
ずれかの条件が欠けているときには、S411をスキッ
プする。なお、シャッタ速度シフトとは、シャッタ速度
優先自動露出モードにおいて、自動設定される絞り値が
所定の限界値を越えるときに、マニュアル設定されたシ
ャッタ速度を適正値に変更するモードであり、これは、
図示しない所定のモード変更処理において設定されてい
る。S413では、CPU41から転送されたシャッタ
速度TV (IPU処理用シャッタ速度TVT)、またはマ
ニュアル設定したシャッタ速度TV を表示用レジスタに
セットする(S413)。
【0098】次に、TV 電子ダイアル17がどの方向に
回転されたかを右回転ビットによりチェックする(S4
15)。右回転ビットがセット(TV 電子ダイアル19
が右回転)されていれば、シャッタ速度TV を最大シャ
ッタ速度TVMAXになるまで1/2 TV 単位で加算する(S
415、S423〜S427)。右回転ビットがリセッ
ト(TV 電子ダイアル17が左回転)されていれば、シ
ャッタ速度TV を最小シャッタ速度TVMINになるまで1/
2 TV 単位で減算する(S415、S417〜S41
9)。
【0099】そして、測光スイッチSWSがオンされて
いるときにはCPU41から転送されたシャッタ速度を
表示用レジスタにセットしてS331にリターンし(S
429、S431)、測光スイッチSWSがオフされて
いるときにはAV 電子ダイアル19の操作を受けてマニ
ュアル設定したシャッタ速度を表示用レジスタにセット
してS329にリターンする(S429、S433)。
【0100】以上の処理により、LCDパネル69の表
示は、次のように制御される。ハイパープログラム露出
モードが選択され、適正シャッタ速度が1/250 秒、適正
絞り値がF16のときには、これらの値がLCDパネル
69に図21(A)に示すように表示される。同図にお
いて、「250」がシャッタ速度を、「16」が絞り値
を表わしている。
【0101】TV 電子ダイアル17の操作によりハイパ
ーEE自動露出モードに変更され、シャッタ速度が1/25
0 秒に設定された場合には、LCDパネル69には、シ
ャッタ速度優先であることを識別するために、表示「T
v」の上に左右を向いた一対の三角形マーク、および
「Tv」を囲む3/4 円が表示され、さらに、シャッタ速
度1/250 秒に対応する「250」が、絞りF16に対応
する「16」が図21(B)に示すように表示される。
【0102】その後、被写体輝度が高くなり、絞り値が
F22になり、算出された適正シャッタ速度が1/1000秒
になったときには、図21(C)、(D)に示すように
表示される。そして、測光スイッチSWSがオンされて
いるときには演算されたシャッタ速度1/1000秒に対応す
る「1000」が図21(C)のように表示され、測光
スイッチSWSがオフされているときにはマニュアル設
定されたシャッタ速度1/250 秒が図21(D)のように
表示される。
【0103】[AV ダイアル選択]先ず、AV 電子ダイ
アル19が回転されたかどうかを、AV ダイアル変化ビ
ットによりチェックする(S451)。AV 電子ダイア
ル17が回転されていないときには測光スイッチSWS
がオンしているかどうかをチェックし、オンしていると
きにはマニュアル設定した絞り値を表示用レジスタにセ
ットしてS351にリターンし、オフしているときには
CPU41から入力した絞り値(転送用絞り値AVT)を
IPU処理用絞り値に変換して表示用レジスタにセット
し、S249にリターンする(S479、S483また
はS479、S481)。
【0104】AV 電子ダイアル19が回転されていると
きには、AV ダイアル変化ビットをクリア(“1”)す
る(S451、S453)。そして、パワーホールドさ
れハイパーEE自動露出モードが選択されていてかつシ
ャッタ速度シフトであることを条件にS461に進み、
CPU41から転送された絞り値AVTを表示用絞り値に
変換する(S455〜S461)。上記いずれかの条件
が欠けているときには、S461をスキップする。S4
63では、CPU41から転送された表示用シャッタ速
度AV 、またはマニュアル設定されたシャッタ速度AV
を表示用レジスタにセットする(S463)。
【0105】次に、AV 電子ダイアル19がどの方向に
回転されたかを右回転ビットによりチェックする(S4
65)。右回転ビットがセット(AV 電子ダイアル19
が右回転)されていれば、絞り値AV を最大シャッタ速
度TVMAXになるまで1/2 AV単位で加算する(S46
5、S463〜S467)。右回転ビットがリセット
(AV 電子ダイアル19が左回転)されていれば、絞り
値AV を最小絞り値AVMINになるまで1/2 AV 単位で減
算する(S465、S467〜S469)。
【0106】そして、測光スイッチSWSがオンされて
いるときには、CPU41から転送されたシャッタ速度
を表示用レジスタにセットしてS351にリターンし
(S479、S481)、測光スイッチSWSがオフさ
れているときにはAV 電子ダイアル19の操作によりマ
ニュアル設定されたシャッタ速度を表示用レジスタにセ
ットしてS349にリターンする(S479、S48
3)。
【0107】図20には、S329のTV 値設定表示サ
ブルーチンの詳細を示してある。先ず、表示用レジスタ
にセットした表示用のTV データを、SET_TV 値に
変換し、この値に対応するLCD表示データを表3に示
したテーブルから持って来て、LCDパネル69の表示
制御を行なう。なお、このテーブルは、ROM43aに
メモリされている。
【表3】 S331、S349、S355、S349等における処
理も同様である。
【0108】以上の処理により、ハイパーES自動露出
モードにおいて、AV 電子ダイアル17の操作により絞
り値が設定される。そして、測光スイッチSWSがオン
されているときには、マニュアル設定された絞り値で露
出するときにはマニュアル設定されたシャッタ速度が、
CPU41が演算したシャッタ速度で露出するときには
CPU41が演算したシャッタ速度がLCDパネル69
およびファインダ内表示ユニット71に表示される(図
21(C)、(D)参照)。したがって撮影者は、レリ
ーズボタン25を半押ししたときに、自身がマニュアル
設定したシャッタ速度または絞り値で露出されないとき
には実際に制御されるシャッタ速度および絞り値を知る
ことが可能である。そして、この場合には、撮影者がレ
リーズボタン25の半押しを止めたときに、自身がマニ
ュアル設定したシャッタ速度または絞り値を知ることが
できる。
【0109】以上本発明の露出制御装置について、ハイ
パーEE、ES自動露出モードに適用した場合の実施例
に基づいて説明したが、本発明はこれらの実施例に限定
されるものではなく、本発明は、撮影者がマニュアル設
定した値とは異なる値で露出するときには、演算手段が
動作しているときには露出するシャッタ速度または絞り
値を表示し、演算手段が停止しているときには撮影者が
マニュアル設定した値を表示する構成であれば、他の露
出モード等に適用できる。
【0110】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り本発明によ
ると、マニュアル設定手段によりシャッタ速度または絞
り値の一方がマニュアル設定されたときには、マニュア
ル設定された一方の値を固定して他方の値を測光手段の
測光値に応じて演算し、さらにこの他方の値が所定の上
限値または下限値を越えるときには、この他方の値を上
限値または下限値に固定して、一方の値が、固定した他
方の値および測光値に基づいて演算され、スイッチ手段
がオフしているときにはマニュアル設定された値が表示
手段に表示され、スイッチ手段がオンしているときに
、マニュアル設定された値に替えて演算された値が表
示され、オンしているスイッチ手段がオフしたときは、
演算された値に替えてマニュアル設定されていた値が表
示されるので、撮影者は、スイッチ手段のオンにより
影の際には適正露出となるように制御されるシャッタ速
度および絞り値を知ることができ、撮影しないときには
スイッチ手段のオフにより自身がマニュアル設定したシ
ャッタ速度、絞り値を知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一眼レフカメラの実施例を示
した平面図である。
【図2】同実施例の回路構成を示したブロック図であ
る。
【図3】同カメラのボディ外部に装着されるLCDパネ
ルのおよびファインダ内部に装着されるファインダ内表
示ユニットの表示例を示す図である。
【図4】CPUのメイン動作に関するフローチャートで
ある。
【図5】AE露出演算処理に関するフローチャートであ
る。
【図6】同カメラに搭載されたハイパープログラム露出
モードの実施例に関するフローチャートである。
【図7】同ハイパープログラム露出モードのダイヤグラ
ムである。
【図8】
【図9】本カメラに搭載されたハイパーシャッタ速度優
先(EE)自動露出モードの実施例に関するフローチャ
ートである。
【図10】同EE自動露出モードのダイヤグラムであ
る。
【図11】
【図12】同カメラに搭載された絞り優先(ES)露出
モードの実施例に関するフローチャートである。
【図13】同EE自動露出モードのダイヤグラムであ
る。
【図14】IPUのメイン動作に関するフローチャート
である。
【図15】TV 電子ダイアル処理に関するフローチャー
トである。
【図16】AV 電子ダイアル処理に関するフローチャー
トである。
【図17A】
【図17B】
【図17C】本カメラのシャッタ速度、絞り値表示処理
に関するフローチャートである。
【図18】TV 電子ダイアルによるシャッタ速度の変
更、表示処理に関するフローチャートである。
【図19】AV 電子ダイアルによる絞り値AV の変更、
表示処理に関するフローチャートである。
【図20】設定されたシャッタ速度表示処理に関するフ
ローチャートチャートである。
【図21】本実施例において、シャッタ速度および絞り
値を異なる条件下での表示態様を示した正面図である。
【符号の説明】
11 カメラボディ 15 シャッタボタン 17 TV 電子ダイアル 19 AV 電子ダイアル 41 CPU 41a ROM 41b RAM 43 IPU 43a ROM 43b RAM 45 撮影レンズ 69 LCDパネル 71 ファインダ内表示ユニット SWS 測光スイッチ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−143541(JP,A) 特開 昭61−29823(JP,A) 特開 昭51−131319(JP,A) 実開 昭60−49528(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03B 7/00 - 7/28 G03B 17/18 - 17/20

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体輝度を測る測光手段; 露出制御用のシャッタ速度および絞り値の内の少なくと
    も一方の値を撮影者の操作を受けて設定するマニュアル
    設定手段; 上記マニュアル設定手段により上記シャッタ速度または
    絞り値の一方がマニュアル設定されたときには、マニュ
    アル設定された一方の値を固定して他方の値を上記測光
    手段の測光値に応じて演算し、さらにこの演算した他方
    の値が所定の上限値または下限値を越えるときには、こ
    の他方の値を上記上限値または下限値に固定して、上記
    一方の値を、上記固定した他方の値および上記測光値
    基づいて演算する露出演算手段; 上記測光手段および露出演算手段を作動させるスイッチ
    手段; 上記シャッタ速度および絞り値の内、少なくとも一方の
    マニュアル設定された値を表示する表示手段;および、 上記スイッチ手段がオフしているときには上記マニュア
    ル設定手段により設定された値を上記表示手段に表示さ
    せ、上記スイッチ手段がオンしているときには、上記マ
    ニュアル設定された値に替えて上記露出演算手段が演算
    した値を上記表示手段に表示させ、上記オンしているス
    イッチ手段がオフしたときは上記マニュアル設定されて
    いた値を上記表示手段に表示させる制御手段;を備えて
    いることを特徴とするカメラの露出制御装置。
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