JPH0527295A - カメラの露出制御装置 - Google Patents

カメラの露出制御装置

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Publication number
JPH0527295A
JPH0527295A JP3342133A JP34213391A JPH0527295A JP H0527295 A JPH0527295 A JP H0527295A JP 3342133 A JP3342133 A JP 3342133A JP 34213391 A JP34213391 A JP 34213391A JP H0527295 A JPH0527295 A JP H0527295A
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JP
Japan
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value
shutter speed
exposure
exposure mode
hyper
Prior art date
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Pending
Application number
JP3342133A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Sato
佐藤  修
Tetsushi Nakano
哲志 中野
Isamu Hirai
勇 平井
Toshiyuki Kitazawa
利之 北沢
Takayuki Sensui
隆之 泉水
Masato Yamamoto
正人 山本
Toshimasa Yamanaka
敏正 山中
Takenao Shishikura
剛直 宍倉
Akio Takahashi
明夫 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pentax Corp
Original Assignee
Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Priority to CA 2066022 priority patent/CA2066022C/en
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Priority to MYPI92000647A priority patent/MY108440A/en
Priority to FR9204616A priority patent/FR2675274B1/fr
Priority to GB9208330A priority patent/GB2255649B/en
Priority to DE19924212619 priority patent/DE4212619C2/de
Publication of JPH0527295A publication Critical patent/JPH0527295A/ja
Priority to US08/461,755 priority patent/US5485242A/en
Priority to HK161595A priority patent/HK161595A/xx
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】シャッタ速度および絞り値の一方をマニュアル
設定し、他方を自動設定する露出モードを備えたカメラ
の自動露出装置において、自動設定可能な被写体輝度範
囲を広げること。 【構成】シャッタ優先または絞り優先自動露出モードに
おいて、自動設定される方の絞り値またはシャッタ速度
が上限値または下限値に達したときには、その絞り値ま
たはシャッタ速度をその限界値に固定して、マニュアル
設定されたシャッタ速度または絞り値を測光値に応じて
変更すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シャッタ速度優先、絞
り優先自動露出モードなど複数の露出モードを備えたカ
メラの露出制御装置に関する。
【0002】
【従来技術およびその問題点】近年のカメラは、複数の
露出モードを備えていて、これらの露出モードの中か
ら、撮影者が所望の露出モードをスイッチ操作等によっ
て選択できるようになっている。
【0003】しかし、近時は、露出モードの種類が増加
し、しかも連写モードなど露出モード以外のモードも増
加している。そのため、モードの切換えは、複数のスイ
ッチの組み合わせ操作によって行なう構成が一般化して
いる。
【0004】しかしながら、一般の撮影者は、多数の露
出モードを頻繁に切換えて使用することはほとんどな
い。つまり通常は、特定の数個のモードしか使用しない
のである。そのため、従来の組み合わせスイッチ操作に
よる切換えは操作が複雑で煩わしく、しかも撮影者が意
図するモードを容易に設定できないことがある。
【0005】また、従来のシャッタ速度優先自動露出モ
ードまたは絞り優先自動露出モードは、撮影者がマニュ
アル設定したシャッタ速度または絞り値は固定されてい
て、被写体輝度が高過ぎてあるいは逆に低過ぎて適正露
出ができない場合でも変わらない構成であった。そのた
め自動設定可能な適正被写体輝度範囲が狭く、この範囲
を越えることがしばしばあった。そして、適正被写体輝
度範囲を越える度毎に撮影者は、マニュアル設定可能な
露出因子の変更を余儀なくされてしまい、露出調整操作
に煩わされていた。
【0006】
【発明の目的】本発明は、上記従来の露出制御装置の問
題意識に基づいてなされたもので、シャッタ速度および
絞り値の一方をマニュアル設定し、他方を自動設定する
自動露出モードにおいて、より広い被写体輝度に対して
自動的に適正露出が可能な制御装置を提供することを目
的とする。
【0007】
【発明の概要】この目的を達成するために本発明は、被
写体輝度を測光する測光手段と;一対の露出因子として
のシャッタ速度および絞値をそれぞれ独立して設定する
第一および第二のマニュアル設定手段と;上記シャッタ
速度および絞り値のいずれか一方を上記第一または第二
のマニュアル設定手段による優先設定を可能にするとと
もに、他方を上記測光手段の測光値に応じて自動設定す
る自動露出モードと;この特定自動露出モードにおい
て、上記第一または第二のマニュアル設定手段により一
対の露出因子の一方をマニュアル設定したときには、こ
の一方の露出因子を固定して他方の露出因子を上記測光
手段の測光値に応じて変更し、この他方の露出因子が上
限値または下限値に達したときには、この他方の露出因
子を上限値または下限値に固定して上記一方の露出因子
を上記測光値に応じて変更する優先露出因子変更手段
と;を備えたことに特徴を有する。
【0008】この構成によれば、自動露出モードにおい
ては、測光手段の測光値に応じて変化する露出因子が限
界値を越えるときには、この露出因子が限界値に固定さ
れて、撮影者がマニュアル設定した露出因子の方が測光
値に応じて変わるので、自動露出可能な被写体輝度範囲
が広がり、撮影者がマニュアル設定したシャッタ速度ま
たは絞り値を設定し直さなくても済む。
【0009】上記限界値としては、カメラボディのシャ
ッタ能力限界値、撮影レンズの絞り能力限界値、または
撮影者が任意に設定した限界値とすることができる。こ
れらの限界値を撮影者により設定可能な限界値設定手段
を設ければ、適正露出可能範囲が広がるばかりでなく、
撮影者の意図に反したシャッタ速度等が設定されること
が無くなり、撮影者の撮影意図を反映した露出因子での
撮影が可能になる。
【0010】
【実施例】以下図示実施例に基づいて本発明を説明す
る。図1は、本発明の露出制御装置を搭載した一眼レフ
カメラボディの実施例の外観を示す上面図、図2は、同
カメラボディのDXコード読取部を示す背面図、図3
は、同カメラボディの正面図である。
【0011】このカメラボディ11のグリップ部13の
上面の前部(被写体側)にはシャッターボタン15が配
設されている。このシャッターボタン15の後側(撮影
者側)には、Tv (TV)電子ダイヤル17が配設され、グ
リップ部13の背面(撮影者側面)上部には、Av (AV)
電子ダイヤル19が配設されている。これらのTv 電子
ダイヤル17、Av 電子ダイヤル19は、左右方向に回
転自在な回転ダイヤルであって、詳細は後述するが、そ
の回転により、シャッタ速度Tv 、絞り値Avおよび露
出モードの変更ができる。なお、これらの電子ダイヤル
17、19が第一、第二のマニュアル設定手段またはシ
ャッタ速度、絞り値マニュアル設定手段の一部を構成し
ている。
【0012】カメラボディ11の背面上部には、Av 電
子ダイヤル19の近傍にクリアボタン23が配設され、
さらにクリアボタン23の右隣にホールドボタン25が
設けられている。なお、クリアボタン23がクリアスイ
ッチ手段の一部を構成している。
【0013】以上の電子ダイヤル17、19、クリアボ
タン23およびホールドボタン25は、撮影者が通常の
撮影態様でカメラボディ11を構えたときに、カメラボ
ディ11を持ち替えることなく、人差し指または親指等
で操作できるように構成されている。
【0014】カメラボディ11の上面には、ペンタプリ
ズム部の左側にそれぞれ中立位置から相反対の二方向に
スライド可能な露出補正/ISOレバー27および露出
モード/ドライブレバー29と、ペンタプリズム部の右
側に三位置にスライド移動可能なメインスイッチ31が
設けられている。
【0015】カメラボディ11のパトローネ収納室33
内には、フィルムのパトローネの表面にプリントされた
DXコードに接触してそのデータを読み取るDXピンDX
1〜DX6が設けられている。これらのDXピンDX1〜DX
6は、DXコードのうち、ISO 感度Sv を表わす部分に
接触してそのデータを読み取る。
【0016】さらにカメラボディ11のマウント35に
は、撮影レンズとの間で通信等を行なうためのマウント
ピン群(CONT、RES/Fmin3、SI/Fmin2、 Fmax1、 A/M、Fmax
2、■SCK■/Fmin1 )が設けられている。これらの各ピン
と、撮影レンズのマウント(図示せず)に設けられた対
応するマウントピンとの電気的接続を介してカメラボデ
ィ11は、撮影レンズから最小FナンバーFmin (開放
Fナンバー)、最大FナンバーFmax などのレンズデー
タを読み込み、さらに撮影レンズに搭載された制御手段
(ROMまたはCPU)との間で通信を行なって焦点距
離f、レンズ種別などのレンズデータを読み込む。な
お、本明細書において“ ■”および“■ ”で挟まれた
記号、符号等は、いわゆるアクティブロー、あるいは反
転信号であることを意味する。
【0017】次に、本カメラシステムの制御系の回路構
成の概要について、図4を参照して説明する。このカメ
ラボディ11は、制御手段としてCPU41およびIP
U43を備えている。CPU41は、露出因子(絞り値
Av およびシャッタ速度Tv )の算出、決定機能、露出
制御機能、自動焦点調節に関する演算、制御機能等の基
本的撮影機能のほかに、モード強制変更手段、露出モー
ド復帰手段、優先露出因子変更手段、特定露出モード内
露出モード強制変更手段、リミット値設定手段、露出値
保持手段、マニュアルシフト手段、セットモード切換え
手段としての機能も備えている。
【0018】一方IPU43は、シャッターボタン1
5、Tv 電子ダイヤル17、Av 電子ダイヤル19など
のスイッチ類の入力インターフェース、各種露出モード
の設定手段、表示関係の制御手段および各種露出モード
の設定手段およびCPU41の電源をオン(パワーホー
ルド)およびオフするレギュレータとしての機能、設定
されたモード、シャッタ速度Tv などをメモリするメモ
リ手段としての機能も備えている。なお、IPU43
は、スイッチ情報入力判断、各種モード表示、CPU4
1との通信、撮影レンズとの通信を行なうためのプログ
ラムを格納するROM43a、設定された各種モード、
シャッタ速度、絞り値などの各種データを一時メモリす
るRAM43b、フィルム枚数、ISO感度などを、カ
メラの電源が切れた後も保持するE2PROM43cを備えて
いる。
【0019】そしてこのIPU43は、撮影レンズ65
との間でレンズ通信を実行して撮影レンズ65から最大
FナンバーFmax 、最小FナンバーFmin および焦点距
離fなどのレンズ情報を入力し、さらにCPU41とバ
スを介して相互に撮影に関するデータの授受を行なっ
て、撮影に関する諸動作および表示を制御する。
【0020】測光素子(受光素子)45の出力は、オペ
レーショナルアンプ47およびダイオードD1により対
数圧縮され、アンプ49により増幅され、A−Dコンバ
ータ51によりアペックス値に対応するディジタル値
(BV、BV)に変換されて、ポートP30〜P37からCP
U41に入力される。
【0021】A−Dコンバータ51にはさらに、絞りボ
リューム53が接続されている。絞りボリューム53
は、撮影レンズ65の絞り環(図示せず)と連動し、そ
の絞り環の回転位置に応じた絞り値を絞り電圧として出
力する。この絞り電圧は、A−Dコンバータ51により
絞り値Av に対応するディジタル値に変換されて、ポー
トP30〜P37からCPU41に入力される。
【0022】CPU41は、所定時にA−Dコンバータ
51を作動させてポートP30〜37のレベルを入力し、被
写体輝度信号および撮影レンズ65で設定された絞り値
信号を読み取り、対応するアペックス値に変換する。な
おポートP40は、アンプ49により増幅された対数圧
縮電圧と、絞ボリューム53による絞り電圧との入力切
換えコントロールポートである。
【0023】CPU41のポートP10〜P14には、DX
ピンDX2 〜DX6 が接続されている。CPU41は、これ
らのポートP10〜P14のレベルを所定時にチェックし
て、ISO 感度Sv (SV)を読み込む。そしてCPU41
は、上記入力した絞り値Av 、被写体輝度Bv 、ISO 感
度Sv などのデータをRAM41bの所定のアドレスに
メモリする。
【0024】ワインドモータ55は、フィルムの巻上
げ、巻戻し等を行ない、ミラーモータ57は、ミラーの
アップダウンを行なう。これらのモータ55、57の動
作は、CPU41によりモータドライブ回路59を介し
て制御される。
【0025】レリーズマグネットRLは、機械的なシャッ
タ係止機構の係止を解除してレリーズ動作を開始させ、
先幕マグネットES1 と後幕マグネットES2 は、機械的係
止機構が外されたシャッタ機構(シャッタ幕)を係止お
よび解放してシャッタ幕の走行を制御し、絞りマグネッ
トEEは、撮影レンズの絞りを絞り込ませる絞り込み機構
の絞り込み動作を停止させる。これらのマグネットのON
/OFFは、CPU41によりマグネット駆動回路61を介
して制御される。
【0026】EEパルスカウンタ63は、レリーズ後、
ミラーアップ動作に連動する絞り込み機構に連動してE
Eパルスを発生し、CPU41のポートPDDに出力す
る。CPU41は、このポートPDDレベルの変化をカウ
ントして、カウント値が設定絞り値Av に対応する値に
なったときに、マグネット駆動回路61を介して絞りマ
グネットEEをオンして絞り込み機構を停止させ、絞りを
その絞り値Av に保持する。
【0027】さらに、IPU43のポートPL0〜PL6に
はマウントピン(A/M、 CONT、 RES/Fmin3、SI/Fmin2、 Fma
x1、 Fmax2、 ■SCK■/Fmin1)が接続されていて、これら
のマウントピン群を介して撮影レンズ65(そのメモリ
手段または制御手段)と電気的に接続される。IPU4
3は、これらのポートPL0〜PL6を介して撮影レンズ6
5との間で通信を行なって、開放FナンバーFmin 、最
大FナンバーFmax 、焦点距離fなどのレンズデータを
読み込む。
【0028】さらに撮影レンズ65には、絞り環12に
連動して、絞りがオートなのかマニュアルなのかを識別
するレンズオート/マニュアル切換えスイッチ67が設
けられている。このレンズオート/マニュアル切換えス
イッチ67は、マウントピンA/Mを介してIPU43の
入力ポートPL0に接続されている。IPU43は、この
ポートPL0のレベルを入力して、レンズオートなのかレ
ンズマニュアルなのかを知る。なお、レンズオートと
は、カメラボディで設定された絞り値まで、カメラボデ
ィの絞り込み機構により絞り込まれるオート絞りのこと
であり、レンズマニュアルとは、絞り値が撮影レンズ側
でセットされるマニュアル絞りのことである。なお本実
施例の説明では、レンズオートのことを「ボディセッ
ト」とも呼ぶ。
【0029】IPU43の入力ポートPC0〜PC2、PB0
〜PB5には、それぞれメインスイッチSWMAIN、測光ス
イッチSWS、レリーズスイッチSWR、露出モードス
イッチSWMODE、ドライブスイッチSWDRIVE 、露出補
正スイッチSW±EF、ISO 感度設定スイッチSWISO 、
クリアスイッチSWCLおよびホールドスイッチSWHOLD
が接続されている。
【0030】なお、メインスイッチSWMAINはメインス
イッチレバー31と連動し、測光スイッチSWSおよび
レリーズスイッチSWRはシャッタボタン15と連動す
る常開スイッチで、シャッタボタン15の半押しで測光
スイッチSWSがオンし、同全押しでレリーズスイッチ
SWRがオンする。露出モードスイッチSWMODEおよび
ドライブスイッチSWDRIVE は露出モード/ドライブレ
バー29と連動し、露出補正スイッチSW±EFおよびIS
O 感度設定スイッチSWISO は露出補正/ISOレバー2
7と連動する。クリアスイッチSWCLはクリアボタン2
3と、ホールドスイッチSWHOLDはホールドボタン25
とそれぞれ連動する常開スイッチである。
【0031】IPU43は、各入力ポートPC、PBの
レベルを入力することにより各スイッチSWのON/OFF状
態を知り、その状態に応じた処理を実行する。IPU4
3の一対の入力ポートPA0、 PA1にはTv 電子ダイヤル
17が接続され、他の一対の入力ポートPA2、 PA3には
Av 電子ダイヤル19が接続されている。Tv 電子ダイ
ヤル17およびAv 電子ダイヤル19は、公知のクリッ
クストップ回転構造である。つまり、例えば、クリック
ストップ位置では一対のポートPA0、 PA1がフローティ
ング状態にあり、この位置から電子ダイヤル17、19
が左または右に回転すると、回転方向に応じて一対のポ
ートの内の一方が先に“L”レベルに落ち、次に両方が
“L”レベルに落ちて、その後に先に“L”レベルに落
ちた方が先にフローティング状態に戻る構造である。こ
れらのポートPA0、PA1またはPA2、PA3のレベルの変
化の順序は回転方向により異なるので、IPU43は、
この変化の順序により回転方向を識別する。
【0032】IPU43の制御ポート群PLCD には、L
CD表示パネル69およびファインダー内表示部材71
が接続されている。このLCD表示パネル69は、IP
U43の制御下で、露出モード、シャッタ速度Tv 、絞
り値Av 、撮影枚数などの撮影に関する情報、ドライブ
モード、諸条件(ISO感度情報、露出補正±EF情報
など)を表示する。ファインダー内表示部材71は、シ
ャッタ速度Tv 、絞り値Av 、アンダー、オーバーおよ
び適正露出値を識別する表示素子71a、71b、メモ
リーロックがされていることを表示する素子71cを備
えている。
【0033】以上が本カメラシステムの主要回路構成で
あるが、次に、本発明の動作について、フローチャート
を参照してより詳細に説明する。なお、以下の演算処理
において用いられるシャッタ速度Tv 、絞り値Av 、被
写体輝度Bv などの値は、すべてアペックス演算用の値
である。
【0034】『CPUのメイン処理』先ず、CPU41
のメイン動作について、図5に示したフローチャートを
参照して説明する。この動作は、ROM41aにメモリ
されたプログラムに基づいてCPU41により実行され
る。
【0035】メインスイッチSWMAINがオンされた状態
で測光スイッチSWSがオンされるとCPU41に電源
が供給されて、このフローチャートに入る。CPU41
は、先ずステップ(以下「S」と略す)11において各
ポートPをイニシャライズし、さらにS12においてR
AM41bをイニシャライズする。そして、DXコード
(ISO 感度Sv )、被写体輝度Bv および絞り値Av を
入力する(S13、S14、S15)。
【0036】次にCPU41は、IPU43との間で通
信を実行してIPU43から、設定された撮影露出モー
ド、露出因子などのデータをもらう(S16)。そして
CPU41は、 ISO感度Sv および被写体輝度Bv 等に
基づき、選択された撮影露出モードのルールにより露出
演算を実行して露出因子を算出する(S18)。次にC
PU41は、IPU43との間で通信を実行して、S1
8の露出演算処理で得られた露出因子(シャッタ速度T
v および絞り値)データをIPU43に送る(S1
9)。
【0037】露出因子が求まると、S20に処理を進め
てレリーズスイッチSWRがONしているかどうかをチ
ェックし、ONしているときにはレリーズ処理(露光、
フィルムの巻上げなどの処理)を実行し(S21)、オ
フしているときにはS13に戻ってパワーホールドされ
ている間は、上記処理S13〜S20の処理を繰り返
す。
【0038】『IPUとの通信処理』CPU41は、I
PU43との間で、種々のデータを授受するために通信
を行なう。その通信を、図6に示したタイミングチャー
トおよび表1に示したコマンド例を参照して説明する。
なお、図示しないが、CPU41、IPU43はそれぞ
れCE端子、READY端子、■SCK■ 端子およびDA
TA端子を有していて、これらの対応する端子がそれぞ
れ接続されている。
【表1】
【0039】先ず、CPU41は、端子CEのレベルを
立ち上げて、通信することをIPU43に知らせる。I
PU43は、端子CEが“H”レベルに変わったことを
モニタすると、READY端子のレベルを立ち下げてか
ら立ち上げて、割込を許可したことをCPU41に知ら
せる。CPU41は、割込み許可をモニタすると、■SC
K■ 端子にクロックを出力し、コマンドをDATA端子に出
力する。
【0040】IPU43は、コマンドの受信を完了する
と、READY端子を立ち下げて立ち上げ、受信が完了
したことをCPU41に知らせる。そして、CPU41
の■SCK■ 端子から送られてくるクロック信号に同期し
て、受信したコマンドに応じたデータをDATA端子に
出力するか、あるいはCPU41からデータを受信す
る。
【0041】以上の通信処理により、それぞれが必要な
データの授受が終了すると、IPU43がREADY端
子レベルを立ち下げる。これを受けたCPU41はCE
端子レベルを立ち下げて、CPU通信終了をIPU43
に知らせる。IPU43は、CE端子レベルが下がった
ことをモニタすると、READY端子を立ち上げて、I
PU通信を終了する。
【0042】『AEサブルーチン』次に、S18の露出
演算(AE(自動露出モード))サブルーチンの処理に
ついて、図7に示したフローチャートを参照して説明す
る。
【0043】このAE処理では、先ずISO 感度に関する
DXコードをアペックス値(フィルム感度Sv )に変換
する(S50)。ISO感度に関するDXコードは5ビ
ットで構成されていて、本実施例では、各コードに接触
するDXピン(DX4、DX3、DX2、DX5、DX
6)の5ビットによりこれを読み取る。ここで、DXコ
ードの上位3ビット(DX4、DX3、DX2)が整数
部を、下位2ビット(DX5、DX6)が小数部を構成
している。そして、小数部が例えば、「01」、「1
1」ならばアペックス値0/3、「10」ならばアペッ
クス値1/3、「00」ならばアペックス値2/3に変
換して整数部に足す。例えば、ISO100のDXコー
ドは、整数部が「101」、小数部が「01」なので、
整数部はアペックス値で5、小数部はアペックス値で
0、したがってSv =5に変換される。
【0044】次に、被写体輝度Bv を、式BVD=Bv +
7、(BVD=BV+7) により演算に適した演算用被写体輝度B
VDに変換する(S51)。さらに、フィルム感度Sv お
よび露出補正値Xv (XV)をそれぞれ、式SVD=Sv
−1、(SVD=SV-1)、XVD=4−Xv 、(XVD=4-XV)により
演算に適した演算用感度SVD(SVD) 、演算用露出補正値
VD(XVD) に変換する(S52)。
【0045】以上の処理は、演算用露出因子(BVD、S
VD、XVD)の値が負になるのを防ぐとともに、各露出因
子の精度を1/8Ev ステップに揃えて、演算の精度を
考慮することなく、加減算のアペックス演算を容易にす
るためのものである。なお、Sv 、Xv は1/3Ev の
精度であるから正確には1/8Ev ステップに変換でき
ないので、丸め込みを行なって、1/3Ev を3/8E
v に、2/3Ev を5/8Ev に近似させる処理を行な
う。
【0046】そして、開放Fナンバーの変動に基づく測
光補正量MNDを算出する(S53)。この測光補正量M
NDは、例えばズーミングによる開放Fナンバーの変動
(レンズの明るさの変動)にかかわらず、フィルム面に
与える露光量を一定に保つために被写体輝度Bv を補正
するための補正値であって、レンズ固有の値である。な
お、この測光補正量MNDは、後述のIPU−レンズ通信
により撮影レンズから入力され、IPU43からS16
のCPU−IPU通信によりCPU41に転送されてC
PU41内で利用される。
【0047】次に、上記演算用輝度BVD、演算用感度S
VD、演算用露出補正値XVDおよび測光補正量MNDに基づ
いて、下記式により演算用露出値LVD(LVD) を算出する
(S54)。 LVD=BVD+SVD+XVD+MND 以上の処理で、露出演算の準備が終了する。
【0048】次にCPU41は、どの露出モードが選択
されているかをチェックし、その選択された露出モード
に基づく露出因子算出サブルーチンをコールする(S55-
1 〜S55-n、S56-1 〜S56-n )。そして、選択された露出
モードのアルゴリズムにしたがって絞り値Av およびシ
ャッタ速度Tv を算出してリターンする。なお、万一露
出モードが正規に設定されていないときには、エラー処
理を行なう(S57)。
【0049】『エラー処理』S57のエラー処理では、
演算用シャッタ速度TVDおよび演算用絞り値AVDをそれ
ぞれ演算用最大シャッタ速度TVMAXおよび演算用最大絞
り値AVDMAX に変更し、EEパルス数PNoを最大値22
5にセットし、演算用絞り値AVDおよび演算用シャッタ
速度TVDをIPU送信用の値に変換するAVDT、TV
DT処理(詳細は後述する)を行なってリターンする
(図8参照)。なお、演算用シャッタ速度TVDおよび演
算用絞り値AVDは、双方または一方を演算用最小シャッ
タ速度TVMINまたは演算用最小絞り値AVDMIN に変更す
る構成でもよい。
【0050】『露出演算サブルーチン』本実施例では、
露出モードとして、測光結果に基づいて自動的にシャッ
タ速度および絞り値を設定する通常のプログラム(Prog
ram )自動露出モード、手動設定されたシャッタ速度と
測光結果から絞り値を自動設定するレンズオートのシャ
ッタ速度優先(EE LA)自動露出モード、手動設定され
た絞り値と測光結果からシャッタ速度を自動設定する絞
り優先(ES LA )自動露出モード、マニュアル(Manual
LA )露出モードおよびバルブ(Bulb LA )露出モード
と、レンズマニュアルの絞り優先(ES LM )自動露出モ
ード、マニュアル(Manual LM )露出モードおよび(Bu
lb LM )バルブ露出モードとを有する。
【0051】さらに本実施例は、リミテッドプログラム
(Program LIMT)自動露出モード、特定プログラム露出
モードとしてのハイパープログラム(Hyper Program )
自動露出モード、レンズオートのハイパーシャッタ速度
優先(Hyper EE)自動露出モードおよびハイパー絞り優
先(Hyper ES)自動露出モードを備えている。
【0052】次に、上記各露出モードにおける露出因子
算出処理について、図9〜図23に示したフローチャー
トを参照して説明する。 『ハイパープログラム』本実施例のハイパープログラム
露出モードとは、プログラム、EE自動およびES自動
露出モードの間で相互に自由にモード変更ができる露出
モードである。つまり、電子ダイヤル17、19および
クリアボタン23の操作により、ハイパープログラム露
出モード、ハイパーEE自動露出モードおよびハイパー
ES自動露出モードの3種類の特定露出モード間で露出
モードを自由に変更できる。なお、露出モードの切換え
以外に関する処理は、ハイパープログラムと通常のプロ
グラムモードとは同一である。
【0053】図9は、ハイパープログラム露出モードお
よび通常のプログラム露出モードに関するフローチャー
トであり、図10はそのプログラム線図である。ここ
で、先ず、Tv 値に対応する演算用のTVD(TVD)値お
よびAv 値に対応する演算用のAVD(AVD)値の関係
を、S54の式に基づいて、以下の変形により求める。 LVD=BVD+SVD+XVD+MND =(Bv +7)+(Sv −1)+(4−Xv )+MND =(Bv +Sv −Xv +MND)+10 =Ev +10 =Tv +Av +10 =(Tv +5 4/8)+(Av +4 4/8) =TVD+AVD また、ここで、 Ev =Bv +Sv −Xv +MND TVD=Tv +5 4/8 ……(1) AVD=Av +4 4/8 ……(2) である。したがって、(1)、(2)式によりTv −T
VDおよびAv −AVDの関係式が得られる。なお、ここで
VDおよびAVDについてそれぞれ定数5 4/8、44/8を
加算したが、これらは足して10になる値であればよ
い。本実施例では、ほぼ同じ値になるように決めたまで
である。以上の式により求められたTv −TVD対応表を
表2に、Av −AVD対応表を表3に示した。
【表2】
【表3】
【0054】このプログラム露出モードでは、先ず、S
54で算出した演算用露出値LVDおよび所定の下記プロ
グラム演算式、 TVD=3/8 LVD +4 6/8 により最適演算用シャッタ速度TVDを算出し、これを基
準として、最適演算用絞り値AVDを求める(S61〜S
78)。なお、上記演算式は、Tv =3/8 Ev +3(プ
ログラムラインの基の式)にTVD=Tv +5 4/8および
VD=Av +4 4/8を代入することにより得られる。最
適演算用シャッタ速度TVD、最適演算用絞り値AVDが、
カメラボディ11のシャッタ能力範囲内(演算用最大シ
ャッタ速度TVDMAX (TVDMAX)と演算用最小シャッタ速度
VDMIN(TVDMIN) との間)、および撮影レンズの絞り能
力範囲内(演算用最大絞り値AVDMAX(AVDMAX) と演算用
最小絞り値AVDMIN(AVDMIN) との間)にあるときにはそ
れらの最適値を保持して、レリーズの際に撮影レンズの
絞りを最適絞り値Av に保持するEEパルス数PNを算
出する(S62、S64〜S66、S68、S69、S
72)。なおここでいう最大シャッタ速度TVDMAX は最
高速シャッタ速度を意味し、最小絞り値AVDMI N は開放
絞り値を意味する。
【0055】最大、最小シャッタ速度TVMAX(TVMAX) 、
VMIN(TVMIN) は、カメラボディ11固有の値であり、
本実施例においては、TVMAX=13(1/8000秒)、T
VMIN=−5(30秒)である。したがって、演算用最
大、最小シャッタ速度TVDMAX 、TVDMIN は、式TVD
Tv +5 4/8 により、 TVDMAX =TVMAX+5 4/8 =18 4/8 TVDMIN =TVMIN+5 4/8 = 0 4/8 として表わされる。これらの演算用シャッタ速度T
VDMAX 、TVDMIN は、予めCPU41の内部ROM41
aにメモリされていて、処理時にRAM41bの所定の
アドレスにメモリされる。
【0056】また、演算用最大、最小絞り値AVDMAX
VDMIN は、撮影レンズ固有の値である最大、最小絞り
値AVMAX、AVMINおよび式、AVD=Av +4 4/8によ
り、 AVDMAX =AVMAX+4 4/8 AVDMIN =AVMIN+4 4/8 によって表わされる値である。最大、最小絞り値
VMAX、AVMINは、レンズ通信におけるS35のレンズ
通信によって入力され、算出された演算用最大、最小絞
り値AVDMAX 、AVDMIN はCPU41の内部RAM41
bの所定アドレスにメモリされる。
【0057】被写体が明るすぎるとき、または暗すぎる
ときには、適正露出因子が上記プログラム線に乗らない
ので、以下の処理を行なう。
【0058】(明る過ぎるとき)演算用シャッタ速度T
VDが演算用最大シャッタ速度TVDMAX よりも大きいとき
には、演算用シャッタ速度TVDを演算用最大シャッタ速
度TVDMAX に変更してから最適演算用絞り値AVDを求め
る(S62〜S64)。 この最適演算用絞り値AVDが絞り能力範囲内にあるとき
には、その値に基づいてEEパルス数PNを求める(S
65、S66、S68、S72)。
【0059】最適演算用絞り値AVDが演算用最大絞り値
VDMAX よりも大きいときには、最適演算用絞り値AVD
を演算用最大絞り値AVDMAX に変更してから最適演算用
シャッタ速度TVDを求め直す(S65〜S68)。そし
て、この再演算した演算用シャッタ速度TVDが演算用最
大シャッタ速度TVDMAX よりも大きいときには、演算用
シャッタ速度TVDおよび演算用絞り値AVDをどのように
組み合わせても適正露出が得られない、いわゆる連動範
囲外となるので、連動範囲外であることを識別するEv
連外bit を“1”にセットするとともに、演算用シャッ
タ速度TVDを演算用最大シャッタ速度TVDMAX に変更し
てからEEパルス数PNを求める(S69〜S72)。
再演算した演算用シャッタ速度TVDがシャッタ能力範囲
内にあるときには適正露出が可能なので、上記S70、
S71の処理を飛ばして、最適演算用絞り値AVDに基づ
いてEEパルス数PNを求める(S69、S72)。
【0060】なお、Ev 連外bit がセットされると、図
41Aに示したLCD表示パネル69のシャッタ速度表
示(最大シャッタ速度TVMAX)および絞り表示(最大絞
り値AVMAX)が点滅する。
【0061】(暗過ぎるとき)最適演算用絞り値AVD
演算用最小絞り値AVDMIN よりも小さいときには、演算
用絞り値AVDを演算用最小絞り値AVDMIN に変更してか
ら最適演算用シャッタ速度TVDを求め直し、これがシャ
ッタ能力範囲内にあるときにはそれらの値を保持すると
ともに、絞りが開放なのでEEパルス数PNを0に設定
する(S73〜S75、S78)。
【0062】最適演算用シャッタ速度TVDが演算用最小
シャッタ速度TDVMIN よりも小さければアンダー露出と
なるので、Ev 連外bit を“1”にセットするととも
に、演算用シャッタ速度TVDを演算用最小シャッタ速度
DVMIN に設定してからEEパルス数PNを0に設定す
る(S75〜S78)。
【0063】以上の処理が終了したら、演算用絞り値A
VDおよび演算用シャッタ速度TVDをそれぞれ、IPU4
3での処理を容易にするために転送用絞り値AVT(AVT)
、転送用シャッタ速度TVT(TVT) に変換する(S7
9、S80)。演算用絞り値AVDと転送用絞り値AVT
および演算用シャッタ速度TVDと転送用シャッタ速度T
VTとの関係は、下記式の通りである。 TVT=TVD+10 4/8 AVT=AVD なお、転送用シャッタ速度TVTおよび転送用絞り値AVT
は 1/2Ev ステップのデータである。つまり、CPU4
1からIPU43に送るときには、1/8 Ev ステップで
算出した値を1/2 Ev ステップに丸め込む。IPU43
では、これらの値を表示のみに使用するので、1/2 Ev
ステップの精度で十分だからである。先の表2、3に、
VDおよびAVDに対応する表示区分の例を示してある。
【0064】以上の処理により、プログラム露出モード
処理が終了し、図10に実線で示したプログラム線(ダ
イヤグラム)が得られる。
【0065】[リミテッドプログラム露出モード]図1
1には、撮影者が演算用最小、最大シャッタ速度T
VD1(TVD1) 、TVD2 (TVD2)および演算用最小、最大絞り
値AVD1(AVD1)、AVD2(AVD2) を設定できる、リミテッド
プログラム(自動露出)露出モードのサブルーチンを示
してある。このサブルーチンの流れは、プログラム露出
モードのサブルーチンと同様であるが、演算用最小、最
大絞り値AVDMIN(AVDMIN)、AVMAX(AVDMAX)がそれぞれ設
定最小、最大絞り値AVD1、AVD2 に置き換えられ(S8
5、S93、S86、S87)、演算用最小、最大シャ
ッタ速度TVDMIN(TVDMIN)、TVDMAX(TVDMAX) がそれぞれ
設定最小、最大シャッタ速度TVD1、TVD2 に置き換えら
れる点が異なる(S95、S97、S82、S83、S
89、S91)。このリミテッドプログラム露出モード
のプログラム線図は、図12に示した通りである。
【0066】これらの演算用最小、最大シャッタ速度T
VD1、TVD2 および演算用最小、最大絞り値AVD1、AVD2
の設定は、このリミテッドプログラム露出モードが選択
されているときに、ホールドボタン25のオン操作およ
びTv 電子ダイヤル17およびAv 電子ダイヤル19の
回転操作により行なわれる。その設定動作は、後述の図
39C、39Dのフローチャートに示されている。
【0067】[ハイパーEE自動露出モード]図13
は、ハイパーシャッタ優先(EE)自動露出モードの第
一実施例を示したフローチャート、図10の一点鎖線
は、そのダイヤグラムである。このハイパーシャッタ優
先自動露出モードにおける露出因子算出に関する基本処
理は、通常のレンズオートのシャッタ優先自動露出モー
ドの処理と共通である。
【0068】この実施例におけるハイパーEE自動露出
モードとは、ハイパープログラム露出モードが選択され
ている状態で、Tv 電子ダイヤル17が操作されたとき
に強制変更されるEE自動露出モードである。また、ハ
イパーEE自動露出モードからハイパープログラム露出
モードへはクリアボタン23のオン操作、電源のオフな
どにより戻り、ハイパーES自動露出モードへはAv 電
子ダイヤル19の回転操作により強制変更されるモード
である。
【0069】ここでは先ず、通信によりIPU43から
転送された設定シャッタ速度TVT(TVT )を読み込んで
演算用シャッタ速度TVD(TVD )に変換する(S10
1)。ここで、転送用シャッタ速度TVTと演算用シャッ
タ速度TVDとの関係は、次の通りである。 TVD=TVT−10 4/8 なお、転送用シャッタ速度は1/2 Ev ステップのデータ
であり、演算と同時に演算用シャッタ速度であるTVD
1/8 Ev ステップデータに桁合わせを行なう。次に、こ
の演算用シャッタ速度TVDと演算用露出値LVDとで最適
演算用絞り値AVDを算出する(S102)。この最適演
算用絞り値AVDが絞り能力範囲内にあれば、その値を保
持してEEパルス数PNを算出する(S103、 S104、 S108
〜S110)。
【0070】最適演算用絞り値AVDが絞り能力範囲外に
なるとき、つまり、被写体が明るすぎるとき、または暗
すぎるときには、次のように処理する。 (明る過ぎるとき)最適演算用絞り値AVDが演算用最大
絞り値AVDMAX よりも大きければ演算用絞り値AVDを演
算用最大絞り値AVDMAX に変更するが、この変更により
オーバー露出になるので、適正絞り値Av が連動外であ
ることを識別するAv 連外bit をセットしてからEEパ
ルス数PNを設定する(S103、 S106〜S110)。Av 連外
bitがセットされると、LCD表示パネル69の絞り値
表示素子がAv 「22」で点滅して露出オーバーである
旨を表示する。
【0071】(暗過ぎるとき)最適演算用絞り値AVD
演算用最小絞り値AVDMIN よりも小さければ、演算用絞
り値AVDを演算用最小絞り値AVDMIN に変更するが、こ
の変更によりアンダー露出になるので、Av 連外bit を
セットしてからEEパルス数PNを0に設定する(S103
〜S105、 S107、 S108、 S110)。以上の処理により、図1
0に一点鎖線で示したダイヤグラムが得られる。
【0072】EEパルス数PNの設定が終了したら、演
算用絞り値AVDおよび演算用シャッタ速度TVDをそれぞ
れ転送用絞り値AVTおよび転送用シャッタ速度TVTに変
換して(AVDT、TVDT)処理を終了する(S11
1、S112)。
【0073】[ハイパーES自動露出モード]レンズオ
ートのハイパー絞り優先(ES)自動露出モードの第一
の実施例について、図16に示したフローチャートおよ
び図10に破線で示したダイヤグラムに基づいて説明す
る。このハイパーES自動露出モードの基本処理は、従
来のレンズオート(ボディセット)のES自動露出モー
ドの処理と共通である。
【0074】この実施例におけるハイパーES自動露出
モードとは、ハイパープログラム露出モードが選択され
ているときに、Av 電子ダイヤル19の操作により強制
変更されるES自動露出モードのことである。また、ハ
イパーES自動露出モードからハイパープログラム露出
モードへはクリアボタン23のオン操作、電源のオフオ
フなどにより戻り、ハイパーEE自動露出モードへはT
v電子ダイヤル19の回転操作により強制変更される。
【0075】ここでは先ず、通信によりIPU43から
転送された設定絞り値AVT(AVT )を読み込んでこれを
演算用絞り値AVD(AVD )に変換する(S131)。こ
こで、転送用絞り値AVTと演算用絞り値AVDとの関係
は、AVD=AVTである。なお、転送用絞り値は1/2 Ev
ステップのデータであり、演算と同時に演算用絞り値で
あるAVDの1/8 Ev ステップデータに桁合わせを行な
う。次に、この値と演算用露出値LVDとで最適演算用シ
ャッタ速度TVDを算出する(S132)。
【0076】この最適演算用シャッタ速度TVDがシャッ
タ能力範囲内にあれば、上記各値を保持して演算用絞り
値AVDに基づいてEEパルス数PNを算出する(S133、
S134、 S138〜S140)。
【0077】最適演算用シャッタ速度TVDがシャッタ能
力範囲外になるとき、つまり、被写体が明るすぎると
き、または暗すぎるときには、次のように処理する。 (明る過ぎるとき)最適演算用シャッタ速度TVDが演算
用最大シャッタ速度TVDMAX よりも大きければ演算用シ
ャッタ速度TVDを演算用最大シャッタ速度TVDMAX に変
更するが、この変更によりオーバー露出となるので、適
正シャッタ速度Tv がシャッタ能力外であることを識別
するTv 連外bit をセットしてからEEパルス数PNを
設定する(S133、 S136〜S140)。
【0078】(暗過ぎるとき)最適演算用シャッタ速度
VDが演算用最小シャッタ速度TVDMIN よりも小さけれ
ば、演算用シャッタ速度TVDを演算用最小シャッタ速度
VDMIN に変更するが、この変更によりアンダー露出に
なるので、Tv 連外bit をセットしてからEEパルス数
PNを0に設定する(S133〜S135、 S137、 S138〜S14
0)。
【0079】EEパルス数PNの設定が終了したら、演
算用絞り値AVDおよび演算用シャッタ速度TVDをそれぞ
れ、転送用絞り値AVTおよび転送用シャッタ速度TVT
変換して、露出因子の算出を終了する(S141、 S142)。
以上の処理により、図10に破線で示したダイヤグラム
が得られる。
【0080】[第二のハイパーEE、ES自動露出モー
ド]本実施例における第二のハイパーEE、ES自動露
出モードとは、非優先露出因子の変更のみではオーバー
露出またはアンダー露出になるときには、優先露出因子
を変更するモードである。前述のハイパーEE、ES自
動露出モードでは、被写体が明るすぎても暗すぎても優
先設定された絞り値またはシャッタ速度を変更しないの
に対して、本実施例における第二のハイパーEE、ES
自動露出モードとは、非優先露出因子の変更のみではオ
ーバー露出またはアンダー露出になるときには優先露出
因子を変更するモードである。
【0081】この第二のハイパーEE、ES自動露出モ
ードでは、優先設定されたシャッタ速度または絞り値の
ままではオーバー露出またはアンダー露出になるときに
は、優先設定されたシャッタ速度または絞り値を適正露
出となる方向に変更するようにしてある(図15および
図18参照)。第二のハイパーEE自動露出モードの処
理動作を図14に示したフローチャートに基づいて、第
二のハイパーES自動露出モードの処理動作を図17に
示したフローチャートに基づいてそれぞれ説明する。
【0082】第二のハイパーEE自動露出モードでは先
ず、Tv 電子ダイヤル17の操作によりIPU43にメ
モリされた設定シャッタ速度TVTを読み込んで、演算用
シャッタ速度TVDに変換してこの値TVDと演算用露出値
VDとで最適演算用絞り値AVDを算出する(S121、 S12
2)。そして、最適演算用絞り値AVDが絞り能力範囲内
にある場合はそのままハイパーES自動露出モード(図
16)のS132に入る(S123、 S125、 S127)。
【0083】被写体が明る過ぎて最適演算用絞り値AVD
が演算用最大絞り値AVDMAX よりも大きいときには、こ
の最適演算用絞り値AVDを演算用最大絞り値AVDMAX
変更してからS132に入る(S123〜S125、 S127)。被写体
が暗過ぎて最適演算用絞り値AVDが演算用最小絞り値A
VDMIN よりも小さいときには、この最適演算用絞り値A
VDを演算用最小絞り値AVDMIN に変更してからS132に入
る(S123、 S125〜S127)。
【0084】ハイパーES自動露出モード(絞り優先自
動露出モード)のS132に入ったら、演算用シャッタ速度
VDを求め直して、シャッタ速度の変更処理を行なう。
【0085】以上の処理により、図15において実線、
一点鎖線および二点鎖線で示したダイヤグラムが得られ
るので、適正露出範囲が広がる。これはまた、一定範囲
内においてはシャッタ優先自動露出モードで機能する、
一種のプログラム自動露出モードと考えることもでき
る。
【0086】第二のハイパーES自動露出モードでは先
ず、Av 電子ダイヤル19の操作によりIPU43にメ
モリされた設定絞り値AVTを読み込んで、演算用絞り値
VDに変換し、この値と演算用露出値LVDとに基づいて
最適演算用シャッタ速度TVDを算出する(S151、 S
152)。そして、最適演算用シャッタ速度TVDがシャ
ッタ能力範囲内にある場合はその値を保持してハイパー
EE自動露出モード(図13)のS102に入る(S1
53、S155、S157)。
【0087】被写体が明る過ぎて最適演算用シャッタ速
度TVDが演算用最大シャッタ速度TVDMAX よりも大きい
ときには、この最適演算用シャッタ速度TVDを演算用最
大シャッタ速度TVDMAXに変更してからシャッタ優先自
動露出モードのS102に入る(S153〜S155、
S157)。
【0088】被写体が暗過ぎて最適演算用シャッタ速度
VDが演算用最小シャッタ速度TVD MIN よりも小さいと
きには、最適演算用シャッタ速度TVDを演算用最小シャ
ッタ速度TVDMIN に変更してからS102に入る(S1
53、S155〜S157)。S102に入ったら、演
算用絞り値AVDを求め直し、絞り値の変更処理などを行
なう(S103〜S112)。
【0089】以上の処理により、図18において実線、
一点鎖線および二点鎖線で示したダイヤグラムが得ら
れ、適正露出範囲が広がる。なお、これは、一定範囲内
においては絞り優先自動露出モードで機能する、一種の
プログラム自動露出モードと考えることもできる。
【0090】また、以上説明した第一および第二のハイ
パーEE、ハイパーES自動露出モードは、各々別個の
ものとして説明したが、これらは同一のカメラにおいて
実施可能である。すなわち、IPU43内に含まれるE2
PROM43cの露出モードデータ中の2bit を、ハイパー
EE、ハイパーES自動露出モードにおける第一/第二
の方法に対応づければよい。これらのデータをCPU−
IPU通信によりCPU41に転送し、ハイパーEE、
ハイパーES判断後に上記2ビットを判断すれば、第一
あるいは第二のハイパーEE、ハイパーES自動露出モ
ードの切換えが可能になる。
【0091】[LAのハイパーマニュアル露出モード]
シャッタ速度および絞り値の両方をカメラボディ11側
の操作でマニュアル設定できる、ボディセットのハイパ
ーマニュアル露出モードについて、図19に示したフロ
ーチャートを参照して説明する。
【0092】本実施例におけるレンズオートのハイパー
マニュアル露出モードとは、通常は撮影者が電子ダイヤ
ル17、19の操作により露出因子を設定するマニュア
ル露出モードであるが、クリアボタン23がオンされる
と、オンされている間はプログラム露出モードと同等の
アルゴリズムにより被写体輝度Bv に応じて適正露出因
子を演算し、オフされると、演算された露出因子をマニ
ュアル設定されたものと置換える露出モードである。
【0093】このLAハイパーマニュアル露出モードで
は、Tv 電子ダイヤル17およびAv 電子ダイヤル19
の操作により、シャッタ速度Tvおよび絞り値Av の双
方を設定できる。さらに、クリアボタン23のオン操作
により、プログラム自動露出モードに切換えたのと同様
の効果を得ることができる。また、設定されたシャッタ
速度Tv および絞り値Av は、IPU43のRAM43
bの所定のアドレスにメモリされ、さらにLCDパネル
69およびファインダー視野内に設けられたファインダ
ー内表示ユニット71に表示される。
【0094】このLAハイパーマニュアル露出モードに
おいて、クリアボタン23がオンされているときには、
プログラム露出モードにより演算用シャッタ速度TVD
よび演算用絞り値AVDを算出してS167に進む(S1
64)。 一方、クリアボタン23がオン操作されていなければ、
IPU43から送られた設定絞り値AVTおよび設定シャ
ッタ速度TVTをそのままそれぞれ演算用絞り値AVDおよ
び演算用シャッタ速度TVDに変換およびセットしてS1
67に進む(S161〜S163)。
【0095】S167では、これらの設定値と等しい演
算用絞り値AVDおよび設定値と等しい演算用シャッタ速
度TVDに基づく露出値(AVD+TVD)と、実際の測光に
基づく適正演算用露出値LVDとから、下記式により露出
誤差ΔEv を算出する。 ΔEv =LVD−(AVD+TVD
【0096】この露出誤差ΔEv が許容範囲内(-3/8<
ΔEv<+3/8)にあれば、定点LEDオーバーbit およびア
ンダーbit を双方ともにセットして、ファインダ内表示
ユニット71の一対の露出表示素子71a、71b(図
42E参照)を共に点灯させる(S168、S170、
S171)。
【0097】露出誤差ΔEv が許容値よりも大きいとき
には、オーバー露出を表示する情報の露出表示素子71
aを点灯させる定点LED オーバーbit のみをセットし
(S168、S169)、許容値よりも小さいときに
は、アンダー露出を表示する下方の露出表示素子71b
を点灯させる定点LED アンダーbit のみをセットする
(S168、S170、S172)。なお、本実施例で
は露出誤差ΔEv の許容値を±3/8 Ev 未満としてある
が、この値は任意に設定可能であり、また、オーバー側
とアンダー側の値を異ならせてもよい。また、装填され
たフィルムのラチチュードをDXコードから読み込んで
これを許容値としてもよい。
【0098】そして、演算用絞り値AVDに基づいてEE
パルス数PNを求め(S173、S174、S17
5)、演算用絞り値AVDおよび演算用シャッタ速度TVD
をそれぞれ転送用絞り値AVTおよび転送用シャッタ速度
VTに変換して処理を終了する(S176、S17
7)。
【0099】以上の処理により、ハイパーマニュアル露
出モードにおいてクリアボタン23がオン操作される
と、シャッタ速度Tv および絞り値Av の両方がプログ
ラム露出モードにより測光値(被写体輝度Bv )に応じ
た適正値に変更されるので、簡単な操作で迅速に適正露
出値をマニュアル設定できる。なお、本実施例において
は、クリアボタン23がオンされている間、適正露出因
子を演算し続ける構成となっているが、クリアボタン2
3がオフからオンに切換わった時点のみ適正露出因子を
演算し、RAM41bにセットする構成にしてもよい。
この場合は、S161を、クリアボタン23がオフから
オンに変化したか否かをチェックする処理に変更すれば
よい。
【0100】[第二のLAハイパーマニュアル露出モー
ド]上記の処理は、クリアボタン23がオンしたとき
に、プログラム自動露出モードにより測光したTv 、A
v 値に変更される例であったが、露出因子の一方(シャ
ッタ速度Tv または絞り値Av )のみを適正値に変更す
る構成でもよい。また、マニュアル露出モードであるこ
とから適正露出値Ev でなくても、Tv 、Av系列の値
に設定することも可能である。ここで、Tv 、Av 系列
の値とは、CPU41の演算により設定されるアペック
ス値のステップの方が、マニュアル設定可能なアペック
ス値のステップよりも小さいので、演算したアペックス
値をマニュアル設定可能なアペックス値のステップに丸
めた値をいう。
【0101】適正値設定か系列値設定かは、E2PROM43
cのハイパーマニュアルセレクトフラグ中の1ビットに
より決める。本実施例では、図25に示したように、0
bit目が“0”であれば系列値設定、“1”であれば適
正値設定である。また、フラグ中の1bit 、2bit 目の
2bit により自動露出モードの種類を決める。なお、こ
のbit は、カメラ出荷時に設定する構成でも、撮影者が
設定、変更する構成でもよい。
【0102】IPU43内のE2PROM43cのハイパーマ
ニュアルセレクトフラグのデータを用いて、上記の露出
因子の少なくとも一方のみを適正値に変更する例と適正
/系列変更例を組み合わせたフローチャートを図24に
示した。なお、上記E2PROM43cのデータは、動作時に
IPU43のRAM43bにメモリされたものである
が、同一のデータがCPU−IPU通信によりCPU4
1に送られてRAM41bにもメモリされている。
【0103】クリアボタン23のオンオフをチェック
し、オンされているときには、S603に進む(S60
1)。S603では、ハイパーマニュアルセレクトフラ
グデータによるLAハイパーマニュアル時のTv 、Av
の変化モードを調べる。ここでは、ハイパーマニュアル
セレクトフラグデータのbit 1、2が対応している。こ
の2bit による値が「0」ならばプログラム自動露出モ
ード処理(S605)に進み、「1」ならばLA絞り優
先自動露出モード処理(S607)に進み、「2」なら
ばLAシャッタ優先自動露出モード処理(S609)に
進み、「3」ならば露出モード処理は行なわずにS61
1に進む。これらの処理により、演算用シャッタ速度T
VD、演算用絞り値AVDおよび表示用シャッタ速度TVT
表示用絞り値AVTがCPU41内のRAM41bにメモ
リされる。
【0104】次に、セレクトフラグデータの系列/適正
bit をチェックする(S611)。この値が「0」なら
ば系列値設定処理(S613)へ、「1」ならば適正値
処理なのでそのままManual−1のサブルーチンへ
進む。適正値処理は、第一の実施例と同一なので、系列
値の場合の処理について説明する。S605、S60
7、S609の処理の後に、AVTDおよびTVTDの
処理を行なうということは、一旦演算用適正値TVD、A
VDを求めたにもかかわらず、それらの値を基にして算出
した表示用シャッタ速度TVT、絞り値AVTの値(S60
5、S607、S609のサブルーチンにおける最後の
TVDT、AVDT処理)を基に、再び演算用シャッタ
速度TVD(S613)および演算用絞り値AVD(S61
5)を求め直すことに相当する。この処理により、一旦
求めた演算用適正シャッタ速度TVD、絞り値AVDは、演
算用系列シャッタ速度TVD、絞り値AVDに変換されたこ
とになる。S167以下の処理は、第一の実施例と全く
同様である。
【0105】以上の第二の実施例により、以下に示す6
種類のLAハイパーマニュアル露出モードの選択が可能
になる。 クリアボタン23を押すことにより、プログラム自動
露出モードで得られる適正シャッタ速度Tv および絞り
値Av による露出制御(第一の実施例)。 クリアボタン23を押すことにより、プログラム自動
露出モードで得られる系列(丸め込み)シャッタ速度T
v および絞り値Av による露出制御。 クリアボタン23を押すことにより、シャッタ速度優
先自動露出モードで得られる適正絞り値Av による露出
制御。 クリアボタン23を押すことにより、シャッタ速度優
先自動露出モードで得られる系列(丸め込み)絞り値A
v による露出制御。 クリアボタン23を押すことにより、絞り優先自動露
出モードで得られる適正シャッタ速度Tv による露出制
御。 クリアボタン23を押すことにより、絞り優先自動露
出モードで得られる系列(丸め込み)シャッタ速度Tv
による露出制御。
【0106】[LMのハイパーマニュアル露出モード]
次に、シャッタ速度はカメラボディ11で設定し、絞り
値は撮影レンズ65で設定する、レンズマニュアルのハ
イパーマニュアル露出モードについて、図17に示した
フローチャートを参照して説明する。
【0107】本実施例のLMハイパーマニュアル露出モ
ードとは、通常はTv電子ダイヤル17の操作によりシ
ャッタ速度Tv がマニュアル設定されるが、クリアボタ
ン23(クリアスイッチSWCL)のオン操作により、シ
ャッタ速度Tv が被写体輝度Bv に応じた適正値に自動
設定(変更)されるモードをいう。
【0108】クリアボタン23がオン操作されていない
ときには、IPU43から送られてきた転送用シャッタ
速度TVT(1/2 Ev ステップの値)をそのまま演算用シ
ャッタ速度TVDに変換してS185に進む(S181、
S182)。
【0109】一方、クリアボタン23がオン操作されて
いるときには、絞りボリューム53およびA−Dコンバ
ータ51を介して入力した、撮影レンズ65の絞り環に
より設定された絞り値Av に基づいて、後述のレンズマ
ニュアル絞り優先(ES)自動露出モードによりシャッ
タ速度Tv を算出する(S181、S183)。そし
て、LAハイパーマニュアル露出モードのときと同様
に、系列値設定か適正値設定かをチェックする(S18
4)。そして、系列値設定であればS182に進み、適
正値設定であればS185に進む。なお、系列値設定の
場合にTVDT処理(S182)を行なうのは、LAハ
イパーマニュアル露出モードのときと同様の理由にり
る。
【0110】S185では、撮影レンズ65の絞り環に
より設定された絞り値Av のAD変換値AVA/D と、カ
メラボディ11固有の調整値AVADJ(AVADJ) とにより演
算用絞り値AVVRD(AVVRD) を算出する。そして、これら
の値に基づいて式、 ΔEv =LVD−TVD−AVVRD−MND により露出誤差ΔEv を算出する(S186)。
【0111】この露出誤差ΔEv が、許容範囲内にあれ
ば定点LED オーバーbit およびアンダーbit をセット
し、許容値よりも大きければ定点LED オーバーbit をセ
ットし、許容値よりも小さければ定点LED アンダーbit
をセットする(S187〜S191)。そして、EEパルス数P
Nを最大値(本実施例では255 )に設定し、演算用シャ
ッタ速度TVDを転送用シャッタ速度TVTに変換して露出
因子設定処理を終了する(S192、 S193)。な
お、EEパルス数PNを最大値に設定するのは、撮影レ
ンズ65の絞り環で設定された絞り値まで確実に絞り込
まれるように、カメラボディ11の絞り込み機構を完全
に絞り込み終了位置まで駆動させるためである。
【0112】以上の通りLMハイパーマニュアル露出モ
ードでは、クリアボタン23のオン操作により、シャッ
タ速度Tv が絞り優先自動露出モードで得られる適正値
または丸め込んだ系列の値に設定されるので、簡単な操
作で迅速に適正露出値をマニュアル設定できる。
【0113】[LM絞り優先自動露出モード]次に、撮
影レンズ65の絞り環で絞りを設定するレンズマニュア
ルの絞り優先(ES)露出モードについて、図21に示
したフローチャートを参照して説明する。
【0114】ここでは、撮影レンズ65の絞り環により
設定された絞り値AvのAD変換値AVA/D 値と、カメ
ラボディ11固有の調整値AVADJとにより、演算用絞り
値AVVRDを算出する(S201)。さらに、これらの値に基
づいて式、 TVD=LVD−AVVRD−MND により、演算用シャッタ速度TVDを算出する(S20
2)。そして、演算用シャッタ速度TVDがシャッタ能力
範囲内にあればそのままでEEパルス数PNを最大値に
設定する(S203、S205、S208)。演算用シ
ャッタ速度TVDが、演算用最大シャッタ速度TVMAXより
も大きければ、これに変更した後に(S203、S20
4)、演算用最小シャッタ速度TVMINよりも小さければ
これに変更した後に(S203、S205、S20
6)、Ev 連外bit をセットしてからEEパルス数PN
を最大値に設定する(S207〜S208)。
【0115】最後に、演算用シャッタ速度TVDをIPU
43に転送する転送用シャッタ速度TVTに変換して処理
を終了する(S209)。
【0116】[LA、LMバルブ露出モード]次に、バ
ルブ露出モードについて、図22および図23に示した
フローチャートを参照して説明する。レンズオートのバ
ルブ露出モードの場合には先ず、Av 電子ダイヤル19
により設定された転送用絞り値AVTをCPU−IPU通
信により読み込んで演算用絞り値AVDに変換する(S2
11)。そして、この演算用絞り値AVDに対応するEE
パルス数PNを算出して設定し(S212、S21
3)、定点LED アンダーbit およびオーバーbit をリセ
ットし、再び演算用絞り値AVDを転送用絞り値AVTに変
換してから処理を終了する(S215、S216)。な
お、演算用絞り値AVDが演算用最小絞り値AVDMIN と等
しいときには、EEパルス数PNを0に設定する(S2
12、S214)。
【0117】レンズマニュアルのバルブ露出モードの場
合には、図23に示したように、EEパルス数PNを最
大値に設定して撮影レンズの絞り環により設定された絞
り値まで絞り込みを可能にし、定点LED アンダーbit お
よびオーバーbit をリセットして処理を終了する。
【0118】『IPUメインルーチン』以上はCPU4
1の処理であったが、次に、IPU43の処理について
説明する。先ず、IPU43のメイン動作について、図
26に示したフローチャートを参照して説明する。なお
IPU43の内部RAM43bには、マニュアル設定さ
れた絞り値Av およびシャッタ速度Tv 、表示用の絞り
値Av およびシャッタ速度Tv 、選択された露出モード
や、CPU41との通信やレンズ通信で送られてきた転
送用絞り値AVT、転送用シャッタ速度TVT、最大Fナン
バーFNo、最小ナンバーFNoなどの撮影情報がそれ
ぞれ別のアドレスにメモリされている。
【0119】IPU43は、カメラのバッテリーが挿入
されている間は常に動作し、バッテリの投入とともに図
26のIPU−MAINを実行する。始めにIPU43
は、ポートおよびRAM43bをイニシャライズし、各
種モードの初期設定を行なう(S220〜S222)。
次に、露出モードの初期モードを設定する。これは、I
PU43のポートPL0の状態に基づいて決るもので、レ
ンズオートの場合はハイパープログラム露出モード、レ
ンズマニュアルの場合は絞り優先自動露出モードに設定
する。
【0120】次に、32msタイマーによる間欠処理を繰り
返す(S223〜S229−2)。IPU43は、この
間欠処理において以下の処理を実行する。32msタイマー
がタイムアップしたときにはスイッチ入力、つまりスイ
ッチ入力ポートPC0〜PB5のレベルを順番に入力して、
“L”レベルに落ちているとき(オンしているとき)に
はそのスイッチに対応する入力処理およびレンズ種類判
断を実行し、これらのスイッチによって設定されたモー
ド、レンズ種類などの情報をRAM43bに書込み、さ
らにレンズ通信によりレンズデータをIPU43に入力
する(S223〜S225)。もしも、タイムアップし
ていないときにはS228にジャンプする(S223、
S228)。
【0121】次に、メインスイッチSWMAINがオンされ
ているかどうかをチェックし、オフしていれば、Hyp
−TvフラグおよびHyp−Avフラグをクリアして、
パワーホールドをOFF (CPU41のメイン電源をOFF
)し、MLモードフラグ(ホールドビット)をクリア
してS223に戻る(S226、S226−2、S22
9−2)。メインスイッチSWMAINがオンしていれば、
測光スイッチSWSがオンしているかどうかをチェック
し、オンしていれば撮影動作開始または動作中と考えら
れるので、測光タイマーをスタートさせるとともにパワ
ーホールドをオンしてCPU41を作動させてからS2
28に進むが(S226、S227−1、S227−
2、S228)、測光スイッチSWSがオンしていなけ
れば、測光タイマースタートおよびパワーホールドオン
処理をスキップしてS228に進む(S226、S22
7−1、S228)。
【0122】S228では、選択された撮影モード撮影
に用いられる絞り値(F)、シャッタ速度(S-1)情報
などをLCDパネル69、ファインダ内表示ユニット7
1に表示する。そして、測光タイマーがタイムアップし
たかどうかをチェックし、タイムアップしていればパワ
ーホールドをOFF してから、タイムアップしていなけれ
ばそのままS223に戻る(S229−1、S229−
2、S223)。
【0123】また、このタイマー間欠処理の途中に、C
PU41から通信割込みが入れば通信処理を実行し、電
子ダイヤル17、19が回転操作されたときには電子ダ
イヤルセット処理を実行する。なお、メインスイッチS
WMAINがOFF されているときにはこれらの割込みは発生
しない。
【0124】『レンズとの通信処理』S225における
レンズCPUとの通信に関するサブルーチンについて、
図27を参照して説明する。先ずIPU43は、ピンCO
NTを“L”レベル(論理“0”)に落としてマウントピ
ン情報(開放FナンバーFmin 、最大FナンバーFmax
およびオート/マニュアル(A/M )情報)を入力する
(S31、S32 )。なお、本出願人による先の出願(特開昭
63-184719 号)に開示したように、ピンRES/Fmin3、 SI/
Fmin2、 Fmax1、 Fmax2 および■SCK■/Fmin1 と接触する
撮影レンズのピンにはトランジスタが接続されていて、
各トランジスタのON/OFFにより変わるレベルの組み合わ
せにより、3ビットの開放FナンバーFminおよび2ビ
ットの最大FナンバーFmax 情報を形成している。さら
にピンA/M にはA/M 切換えスイッチSWA/M が接続され
ていて、このA/M 切換えスイッチSWA/M のON/OFFによ
り1ビットの絞りオート/マニュアル情報を形成してい
る。
【0125】CPU41は、ピンCONTを論理“1”
(“H”レベル)に反転させてピンCONTのレベルが
“1”になっているかどうかにより、オートAFレンズ
KAFが装着されているのかまたはレンズが装着されてい
ないのかと、それ以外のレンズとを判別する(S33、
S34)。本実施例で判別できるレンズは、マウントピ
ンが無いマニュアルレンズK、マウントピンは備えてい
るがレンズROMは搭載されていないオートレンズKA
、マウントピンおよびレンズROMを備えたオートA
FレンズKAFの3種類である。
【0126】ピンCONTが“1”であれば、撮影レンズ6
5との間でレンズ通信を実行して、レンズデータを入力
する(S34、S35)。そして、マウントピンFmax1
〜2、Fmin1〜3 のレベルがすべて“1”であり、かつ
5ビットのレンズ種類ビットが“1 1 1 1 1 ”であれ
ば、レンズROMが故障していると考えられるのでノー
レンズNoLens bit をセットしてリターンする(S3
6、S37、S38)。マウントピンFmax1〜Fmax2、
Fmin1〜Fmin3のレベルが1個でも“0”であり、かつ
レンズ通信で入力したレンズ種類がオートAFレンズK
AFであれば、オートAFレンズKAFLens bitをセットし
てリターンする(S36、S39、S40)。
【0127】以上のいずれでもなければ、レンズオート
かレンズマニュアルかをチェックし、レンズオートであ
ればオートレンズKALens bit をセットしてリターンす
る(S34〜S36、S39、S41、S42)。
【0128】レンズマニュアルであり、かつピンFmax
1、2のレベルが“1 1 ”およびピンFmin1〜3 のレベル
が“1 1 1 ”であれば、撮影レンズが装着されていない
ので、ノーレンズNoLens bitを立ててリターンする(S
43、S44)。
【0129】レンズマニュアルであり、かつピンFmax
1、2のレベルが“0 0 ”およびピンFmin1〜3 のレベル
が“0 0 0 ”であればマニュアルレンズKなので、マニ
ュアルレンズKLens bitをセットしてリターンする(S
45、S46)。
【0130】ピンFmax1、max2、ピンFmin1〜min3がす
べて“1”または“0”でなければ、レンズマニュアル
に設定されたオートレンズKALens なので、オートレン
ズKAlens bitをセットしてリターンする(S41、S
43、S45、S42)。
【0131】以上の処理により、レンズの種別、各種レ
ンズ情報およびレンズオート/マニュアルの別がIPU
43のメモリにセットされ、さらにCPU41に転送さ
れる。
【0132】図28には、S224におけるスイッチ入力処
理のサブルーチンを示してある。ドライブスイッチSW
DRIVE 、ISO 感度設定スイッチSWISO 、露出補正スイ
ッチSW±EFおよび露出モードスイッチSWMODEのいず
れかがオンされているときには、対応するサブルーチン
(モードシフトおよびMODE IN サブルーチンのみ図示)
の中でその処理が実行される(S231〜S233)。
これらの入力処理が終了したら、モードシフト処理、モ
ードIN処理およびメモリーロック処理を実行してリタ
ーンする(S234〜S236)。モードシフトサブル
ーチン、MODE IN サブルーチンおよびメモリーロックサ
ブルーチンについては後述する。
【0133】[電子ダイヤル処理]図29、30には、
S227、S228の電子ダイヤル処理に関するサブル
ーチンのフローチャートを示してある。このサブルーチ
ンには、Tv 、Av 電子ダイヤル17、19がどちらか
の方向に回転されて、ポートPA0、 A1、 A2、 A3のいずれ
かが“0”になったときに割込み、先ずそれぞれのTv
、Av ダイヤル変化ビットをセットする(S271、 S28
1)。
【0134】Tv 電子ダイヤル17が回転されたときに
は、Tv 電子ダイヤル17がどの方向に回転されたかの
検出処理を実行する(S272)。つまり、Tv 電子ダ
イヤル17が右回転されると先ずポートPA0が“0”
(ポートPA1は“1”のまま)になるので右回転ビット
をセットし、左回転されると先ずポートPA1が“0”
(ポートPA0は“1”のまま)になるので右回転ビット
をリセットして、リターンする(S273、S27
4)。
【0135】Av 電子ダイヤル19が回転されたときも
同様に、Av ダイヤル変化ビットをセットし、右回転ビ
ットをセット、リセットする(S282〜S284)。
これらの電子ダイヤル変化ビットおよび右回転ビット
は、後のAv 、Tv 電子ダイヤルセット処理、露出モー
ド選択処理等において利用される。
【0136】[Tv 、Av 電子ダイヤルセット]次に、
特定の露出モードが選択されているときに電子ダイヤル
17、19が回転操作されたときのIPU43の処理に
ついて、図31および図32に示したサブルーチンを参
照して説明する。なお、本実施例における特定露出モー
ドとは、プログラム、リミテッドプログラム、ハイパー
プログラム、EE自動、レンズオートのES自動および
マニュアル露出モードである。また、本実施例では、カ
メラボディのシャッタ能力は、30秒から1/8000秒(T
v =−5Tv 〜+13Tv)の範囲であり、絞りの能力
は、撮影レンズから読み込んだ開放FナンバーFmin
(=Avmin)から最大FナンバーFmax (=Avmax)の
範囲であり、説明の簡単化のため、前述のマニュアル設
定精度はTv 、Av 共に1/2 Ev に設定されているもの
とする。
【0137】Tv ダイヤルセットにおいては、先ずTv
ダイヤル変化ビットをチェックし、“0”であればその
ままリターンし、“1”であれば右回転ビットがセット
されているどうかをチェックする(S401、S40
2)。右回転ビットがセット(Tv 電子ダイヤル19が
右回転)されていれば、シャッタ速度Tv を最大シャッ
タ速度Tvmaxになるまで1/2Tv 単位で加算する(S4
02、S403、S404)。右回転ビットがリセット
(Tv 電子ダイヤル17が左回転)されていれば、シャ
ッタ速度Tv を最小シャッタ速度Tvminになるまで1/2
Tv単位で減算する(S402、S405、S40
6)。そして、Tv ダイヤル変化ビットをクリアし、T
v 右回転ビットをリセットしてリターンする(S40
7)。
【0138】一方、Av ダイヤルチェックにおいては、
Av 電子ダイヤル19が右回転されていれば、絞り値A
v を1/2 Av 単位で加算(最大絞り値Avmaxになるま
で)する(S411〜S414)。そして、Av ダイヤ
ル変化ビットをクリアし、Av右回転ビットをリセット
してからリターンする(S418)。一方、Av 電子ダ
イヤル19が左回転されていれば、絞り値Av を1/2 A
v 単位で減算(最小絞り値Avminになるまで)する(S
411、S412、S415、S416)。そして、A
v ダイヤル変化ビットをクリアし、Av回転ビットをリ
セットしてからリターンする(S418)。
【0139】『露出モードの選択』次に、露出モードの
選択動作について、図33および図34A、34Bに示
したサブルーチンを参照して説明する。なお、この露出
モード変更動作は、IPU43の内部ROM43aにメ
モリされたプログラムに基づいて、IPU43により実
行される。
【0140】[モードシフト処理]モードシフト処理と
は、露出モードに関するIPUモードをCPUモードに
変更する処理である。つまり、IPU43内で利用する
ためのIPUモード NO.およびCPU41において利用
されるCPUモード NO.を有している場合の、IPUモ
ードをCPUモードに変更する処理である。IPUモー
ド NO.およびCPUモード NO.の関係を、表4に示し
た。
【表4】
【0141】このモードシフト処理について、図33に
示したフローチャートを参照して説明する。IPU43
は、レンズ絞りモードがオートなのかマニュアルなのか
をチェックし、マニュアルであればCPUモードをレン
ズマニュアルモードにセットしてリターンする(S62
1、S623)。レンズオートで、かつ、ハイパーTv
フラグおよびハイパーAv フラグのいずれもがクリアさ
れているときには、CPUモードをレンズオートのモー
ドに8をプラスしてリターンする。ハイパーTv フラグ
がセットされているときには、CPUモードを“8”に
セットしてリターンする(S621、S625、S62
7)。ハイパーAv フラグがセットされているときに
は、CPUモードを“7”にセットしてリターンする
(S621、S625、S629、S631)。
【0142】[モードイン処理]モードイン処理(S2
35)は、上記32msタイマー間欠処理において、露出
モード/ドライブレバー29がMODE側にスライドされた
とき(露出モードスイッチSWMODEがオンしたとき)
に、SW−IN処理(S224)の中の一つのサブルー
チンとして処理される。そして、露出モードの変更は、
露出モード/ドライブレバー29がMODE側にスライドさ
れた状態において、Tv 電子ダイヤル17の操作により
行なわれる。露出モード番号と対応する露出モードは、
先の表4に示す通りである。このモードイン処理につい
て、図34A、34Bに示したフローチャートを参照し
てより詳細に説明する。なお、ハイパーEE、ハイパー
ESには独立したモード NO.はなく、ハイパープログラ
ムと同じ露出モード NO.(14)であり、Hyp−Tv
、Hyp−Av フラグにより識別する。
【0143】本実施例における撮影レンズには、レンズ
の絞りリングの回転によるオート/マニュアルの切換え
スイッチSWA/M があるが、オート/マニュアル切換え
スイッチSWA/M がマニュアルの場合には、絞りをレン
ズ側で設定する。そこで、S241においてレンズマニ
ュアルと判断したときにはS242に進んで、露出モー
ドをLM絞り優先(ES)自動露出モード(露出モード
NO.2)、LMハイパーマニュアル露出モード(露出モ
ード NO.1)、LMバルブ露出モード(露出モード NO.
0)の3種類の中から選択する。なお初期状態は、LM
絞り優先自動露出モード(露出モードNO.2)である。
【0144】S242ではモードスイッチSWMODEがオ
ンしているかどうかをチェックし、オンしていればTv
電子ダイヤル17が回転操作されたかどうか(Tv ダイ
ヤル変化ビットが立っているかどうか)をチェックし、
変化していなければTv ダイヤル変化ビットをリセット
してからチェックサブルーチンに進み、変化していれば
右回転かどうか(右回転ビットが立っているかどうか)
をチェックする(S243、S244、S251)。
【0145】Tv 電子ダイヤル17が左回転したとき
(右回転ビットが“0”のとき)には、露出モードをL
M絞り優先→LMハイパーマニュアル→LMバルブ→L
M絞り優先、の順で1個づつ降順に循環変更し、Tv ダ
イヤル変化ビットをリセットしてからチェックサブルー
チンに飛ぶ(S241〜S247、S251)。
【0146】Tv 電子ダイヤル17が右回転したとき
(右回転ビットが“1”のとき)には、上記と逆の昇順
で露出モードを1個づつ循環変更してTvダイヤル変化
ビットをリセットしてからチェックサブルーチンに飛ぶ
(S244、S248〜S251)。
【0147】また、露出モードスイッチSWMODEがオフ
しているか、Tv 電子ダイヤル17が操作されていない
とき(Tv ダイヤル変化ビットが“0”のとき)には、
露出モード変更をしないでTv ダイヤル変化ビットをリ
セットしてチェックサブルーチンに飛ぶ(S242、S
243、S251)。
【0148】「チェックサブルーチン」チェックサブル
ーチンでは、図34に示すように、NOLensbit 、ハイ
パーAv フラグ、ハイパーTv フラグのいずれかが立っ
ているときには、ハイパーAvフラグとハイパーTv フ
ラグを降ろしてからモード表示処理を行なってリターン
する。ハイパーTv フラグ、ハイパーAv フラグとは、
AEモードの代わりである。つまり、ハイパーEE、ハ
イパーESをAEモード種類の中に入れる代わりに、ハ
イパーTv フラグ、ハイパーAv フラグにより識別する
方法とした。
【0149】したがって、ハイパーEE時には、AEモ
ード種類中のハイパープログラム(NO.14)とハイパ
ーTv フラグがセットされ、ハイパーES時には、AE
モード種類中のハイパープログラム( NO.14)および
ハイパーAv フラグがセットされる。逆にハイパーE
E、ハイパーESモードからハイパープログラムモード
に戻すためには、ハイパーAv フラグあるいはハイパー
Tv フラグをリセットすればよい。このチェックサブル
ーチンにより、レンズマニュアルの場合は常にハイパー
Av フラグ、ハイパーTv フラグがリセットされるの
で、オート/マニュアル切換えスイッチSWA/M がマニ
ュアルからオートに切換えられたとき、または撮影レン
ズが一旦取り外されて再装着されたときには、露出モー
ドがハイパープログラム露出モードに初期化される。
【0150】撮影レンズがオートレンズであり、したが
ってオート/マニュアル切換えスイッチSWA/M がオー
トに切換わっているときには、露出モードスイッチSW
MODEがオンかつTv 電子ダイヤル17が左回転されたこ
とを条件として露出モードを、プログラム→ハイパープ
ログラム→リミテッドプログラム→……→LAバルブ→
プログラム→、の順で1個づつ降順で循環変更し、表示
処理を行なう(S241、S251〜S257、 S264)。Tv 電子ダ
イヤル17が右回転されたときには、上記と逆の昇順で
露出モードを1個づつ循環変更し、表示処理を行なう
(S258〜S260、 S264)。
【0151】一方、レンズオートで、露出モードスイッ
チSWMODEまたはTv 電子ダイヤル17のいずれかがオ
フされているときには、上記露出モード選択処理は行な
わない(S241、 S251〜S253、 S261)。そして、クリアボ
タン23がオン操作(クリアスイッチSWCLがオン)さ
れていなければ、現在の露出モードを表示する(S261、
S264)。
【0152】クリアボタン23がオン操作されると、露
出モードがハイパーEEまたはハイパーESのときには
これらをハイパープログラムモードに初期化し、その他
の露出モードのときにはそのままのモードを保持する。
つまり、ハイパーEEまたはハイパーES自動露出モー
ドのときにはハイパーTv フラグまたはハイパーAvフ
ラグがセットされているのでこれらをリセットする(S
261、 S263)。これにより、撮影者がクリアボタ
ン23を押すと、ハイパーEEまたはハイパーES露出
モードのときにはハイパープログラム露出モードに戻
る。
【0153】以上の露出モード選択処理では、直接的に
ハイパーEE、ハイパーES自動露出モードの選択がで
きない。ハイパーEE、ハイパーES自動露出モードの
選択は、ハイパープログラム露出モードが選択された状
態で、電子ダイヤル17、19の操作により選択される
構成である。つまり、ハイパープログラムが選択されて
いるときに電子ダイヤル17、19が回転操作される
と、ハイパーAv フラグまたはハイパーTv フラグが立
って、ハイパーEEまたはハイパーES自動露出モード
に強制変更できる。また、ハイパーEEまたはハイパー
ES自動露出モードが選択されているときには、電子ダ
イヤル17、19の操作によりハイパーESまたはハイ
パーEE自動露出モードに強制変更できる。さらに、ク
リアボタン23のオンにより、ハイパーEE、ハイパー
ES自動露出モードからハイパープログラム露出モード
に強制変更できる。以上の強制変更表示は、後述の露出
モード表示処理において実行される。
【0154】以上の実施例では、説明および処理を簡単
にするためにレンズオートおよびレンズマニュアルにお
ける露出モードに一連のナンバーを付して示した。しか
し、実際にはIPU43内では、露出モードを、レンズ
オートのときと、レンズマニュアルのときとで別個のデ
ータとしてメモリする。さらにこのメモリ中には、レン
ズオート/マニュアル(A/M)、Hyp−Tv フラグ
およびHyp−Av フラグが割り当てられている。その
内容を、図36に示した。
【0155】ここで、撮影レンズの絞り環により切換え
られる絞りオート、マニュアル情報(A/M端子)が、
例えばオート(“0”)のときにはレンズオートモード
用の3ビットおよびHyp−Tv 、Av フラグにより露
出モードを判断し、マニュアル(“1”)のときにはレ
ンズマニュアルモード用の2ビットにより露出モードを
判断する。そして、CPU41へは、オートおよびマニ
ュアル露出モードを合わせた4ビットの露出モードデー
タとして送る。IPU内における露出モード(IPUモ
ード)とCPUに対する露出モード(CPUモード)の
対応関係は、表4に示した通りである。
【0156】[メモリーロック処理]本実施例のメモリ
ーロックとは、ホールドボタン25が1回押されると露
出値Ev をロック、2回押されたときにその露出値Ev
のロックを解除するのである。つまり、ホールドボタン
25がオンオフされる毎に、露出値Ev のロック、解除
を繰り返すのである。このメモリーロック処理では、例
えばRAM43b内のメモリーロックフラグデータ内の
3ビットが利用される。図38に示したように、1ビッ
トがMLモードフラグ(ホールドbit )、1ビットが現
ホールドスイッチデータ、残りの1ビットが旧ホールド
スイッチデータである。これらのデータは、初期状態に
おいてはすべてクリアされている。
【0157】S236のメモリーロック処理について、
図37に示したフローチャートを参照してより詳細に説
明する。この処理では、ホールドスイッチ25がオンオ
フされる毎にMLモードフラグのセット、リセットを行
なう。先ず、現ホールドスイッチデータを旧ホールドス
イッチデータに移動し、ホールドスイッチ25のON/OFF
状態を現ホールドスイッチデータに入れる(S641、
S643)。つまり、ホールドスイッチ25がオンされ
ていればセット(“1”)し、オフされていればリセッ
ト(“0”)する。なお、ホールドスイッチ25は常開
の自己復帰型であるが、通常、マイコンの処理時間は非
常に短いので、撮影者がホールドスイッチ25をオンし
ている間に、複数回このメモリーロック処理サブルーチ
ンを通るものとする。
【0158】次に、現ホールドスイッチデータの状態を
チェックする(S645)。ホールドスイッチ25がオ
フされているときにはリセットされているので、メモリ
ーロック表示処理に進む。ホールドスイッチ25がオン
されているときにはセットされているので、S651に
進んで旧ホールドスイッチデータのチェックを行なう。
ホールドスイッチ25がオンされて1回目の処理のと
き、またはホールドスイッチ25がオフされて2回目以
降の処理のときにはリセットされているのでS651に
進み、オン状態で2回目以降の処理のとき、またはオフ
されて1回目の処理のときにはセットされているのでS
649に進む。
【0159】S651ではMLモードフラグがセットさ
れているかどうかをチェックし、セットされているとき
にはMLモードフラグをクリアし、クリアされていると
きにはMLモードフラグをセットする(S655、S6
53)。MLモードフラグをセットしたときには、現在
設定されている露出値Ev をメモリ(ロック)し、パワ
ーホールドフラグを5秒セットしてML表示処理に進む
(S655、S657、S659)。MLモード表示フ
ラグをクリアしたときには、そのままML表示処理に進
む(S651、S653)。
【0160】S649ではMLモードフラグがセットさ
れているかどうかをチェックする。ホールドスイッチ2
5がオンされているときにはセットされているのでS6
59に進み、オフされているときにはクリアされている
のでそのままMLモード表示処理に進む。
【0161】ML表示処理では、先ず「*」マーク表示
フラグをクリアし、MLモードフラグがリセットされて
いればそのままリターンし、セットされていれば「*」
マーク表示フラグをセットしてからリターンする(S6
63、S665)。
【0162】『露出モード表示、モードおよび設定値変
更処理』LCDパネル69およびファインダ内表示ユニ
ット71の表示例を、図41Aないし図41F、図42
Aないし図42Fおよび図43Aないし図43Cに、左
右に並置して示してある。なお、図41Aには、LCD
パネル69およびファインダ内表示ユニット71の文
字、符号、図形などの表示を構成するすべての表示素子
(液晶セグメント)を示してあり、図41Bにはメイン
スイッチSWMAINがオフされたときの表示態様を示して
あり、その他の図には、本実施例の種々の表示態様を示
してある。S264の露出モード表示処理と上記表示と
の関係を、図39A〜図39Dに示したフローチャート
を参照して説明する。なおこの処理は、IPU43の内
部ROM43aにメモリされたプログラムに基づいてI
PU43により実行される。
【0163】装着されたレンズがオートのときには、S
301からS302に進んで、以下の表示処理を行な
う。 [ハイパープログラム露出モード]ハイパープログラム
露出モードが設定されているが、電子ダイヤル17、1
9のいずれもが操作されていないときには、ハイパープ
ログラム露出モードである旨「HY P」、シャッタ速度
Tvの初期値「Tv 8ooo」(1/8000秒)、絞り値Av
の初期値「Av 5.6」(F5.6 )および撮影枚数
「22」(22枚)を、LCDパネル69に図42Bに示
す態様で表示し、さらにシャッタ速度Tv および絞り値
Av の初期値をそれぞれファインダ内表示ユニット71
に表示する(S302〜S308)。
【0164】そしてIPU43は、CPU41がパワー
ホールドされていることを条件に、CPU41がハイパ
ープログラム露出サブルーチンで算出した最適シャッタ
速度Tv (転送用シャッタ速度TVT)、および最適絞り
値Av (転送用絞り値AVT)を読み込んでRAM43b
の所定のアドレスにセット(メモリ)してからリターン
する(S309、 S310)。なお、RAM43bにメモリされ
た転送用シャッタ速度TVTおよび絞り値AVTはパワーホ
ールドの条件により、LCDパネル69およびファイン
ダ内表示ユニット71に表示される。
【0165】Tv 電子ダイヤル17が操作されていたと
き(Tv ダイヤル変化ビットが“1”のとき)には、ハ
イパーTv フラグを立て、ハイパーAv フラグを降ろし
てハイパーEE自動露出モードを選択する(S303、 S31
1)。そして、Tv 電子ダイヤル17の操作に応じてシ
ャッタ速度Tv を変更し、変更した値をRAM43bの
所定のアドレスにセットして、ハイパーEE自動露出モ
ードである旨および上記設定シャッタ速度Tv などを、
LCDパネル69およびファインダ内表示ユニット71
に図42Gに示した態様で表示する(S312、 S313)。な
お、設定絞り値Av Av の初期値はハイパープログラム
露出モードまたはハイパーEE露出モード時に算出され
た値である。また、LCDパネル69の表示「Tv 」を
囲む3/4 円およびその上部に配置された左右方向を向い
た鋭角三角形の矢印、およびファインダ内表示ユニット
71の表示「4ooo」のアンダーラインが、Tv 電子
ダイヤル17の回転操作によりシャッタ速度Tv を変更
できる旨を表示している。
【0166】さらにCPU41がパワーホールドされて
いることを条件に、CPU41がハイパーEE自動露出
サブルーチンで算出した最適絞り値Av を読み込んで
(通信時に受けて)RAM43bにセットし、LCDパ
ネル69等に表示してリターンする(S314、 S315)。
【0167】一方、Av 電子ダイヤル19が操作されて
いたとき(Avダイヤル変化ビットが“1”とき)に
は、ハイパーAv フラグを立て、ハイパーTv フラグを
降ろしてハイパーES自動露出モードを選択する(S30
4、 S316)。そして、Av 電子ダイヤル19の回転方向
に応じて絞り値Av を変更し、その変更した値をRAM
43bにセットし、ハイパーES自動露出モードである
旨および設定絞り値Av をLCDパネル69等に図42
Hに示す態様で表示する(S317、 S318)。なお、設定絞
り値Av の初期値はハイパープログラム露出モードまた
はハイパーEE露出モード時に算出された値である。ま
た、LCDパネル69の表示「Av 」を囲む3/4 円およ
びその下方の矢印、およびファインダ内表示ユニット7
1の表示「8.o」のアンダーラインが、Av 電子ダイ
ヤル19の回転操作により絞り値Avを変更できる旨を
表示している。
【0168】さらに、CPU41がパワーホールドされ
ていれば、CPU41がハイパーES自動露出サブルー
チンで算出した最適シャッタ速度Tv を読み込んでその
値をRAM43bにセットし、LCDパネル69等に表
示する(S319、 S320)。
【0169】なお、IPU43は、電子ダイヤル17、
19がいずれも操作されていなくても、ハイパーEEま
たはES自動露出モードが選択されていたとき(ハイパ
ーTv またはAv フラグがすでに立っているとき)に
は、CPU41がハイパーES、EE自動露出サブルー
チンで算出した最適転送用シャッタ速度TVT、絞り値A
VTのRAM43bへのセットおよびLCDパネル69等
への表示処理は実行するが、絞り値Av またはシャッタ
速度Tv の変更処理は行なわない(S303〜S305、S313〜S
315またはS303〜S306、 S319〜S320)。
【0170】以上の処理により撮影者は、ハイパープロ
グラム露出モードを選択しているときには、Tv 電子ダ
イヤル17の回転操作によりハイパーEE自動露出モー
ドへの変更およびシャッタ速度Tv の選択が可能であ
り、Av 電子ダイヤル19を回転操作することによりハ
イパーES自動露出モードへの変更および絞り値Av の
選択が可能である。また、この実施例においては、別の
露出モードに切換わった時点では、切換え前の露出モー
ドで算出された最適シャッタ速度または最適絞り値Av
が、切換え後の露出モードにおけるマニュアル設定可能
な露出因子の初期値となり、次のダイヤルの操作によっ
て露出因子が変更される構成となっているが、露出モー
ド変更と同時に露出因子が変更される構成としてもよ
い。
【0171】さらに、クリアボタン23のオン操作によ
り、ハイパーEE自動露出モードまたはハイパーES自
動露出モードからハイパープログラム露出モードへの変
更、Av 電子ダイヤル19の回転操作によりハイパーE
E自動露出モードからハイパーES自動露出モードへの
変更、さらにTv 電子ダイヤル17の回転操作によりハ
イパーES自動露出モードからハイパーEE自動露出モ
ードへの変更ができる。このように本実施例において
は、ハイパープログラム露出モードを選択したときに
は、電子ダイヤル17、19またはクリアボタン23の
操作により、図10に実線、一点鎖線および破線で示し
たダイヤグラムが簡単に得られる。
【0172】また、すでに図33および図34のフロー
チャートの説明の中で述べたように、上記ハイパーTv
、Av フラグは、クリアボタン23がオン操作された
とき(S261〜S263)、モード選択処理においてハイパー
プログラム露出モードが選択されたとき、メインスイッ
チSWMAINがオフされたときおよび撮影レンズが取り外
されたときに解除され、その後元の状態に戻されたとき
にハイパープログラム自動露出モードに初期化される。
【0173】[プログラム露出モード]通常のプログラ
ム露出モードが選択されているときには、プログラムで
ある旨「P」をLCDパネル69に表示する(S30
1、S302、S321〜S323)。さらに、CPU
41がパワーホールドされているときには、CPU41
がプログラム露出サブルーチンで算出した最適シャッタ
速度Tv および最適絞り値Av に対応する通信データを
読み込んでRAM43bにセットし、LCDパネル69
等に図42Aに示す態様で表示する(S324、S32
5)。
【0174】[リミテッドプログラム露出モード]本実
施例のリミテッドプログラム露出モードは、プログラム
線図に沿って変化するシャッタ速度および絞り値の上
限、下限値を、撮影者が電子ダイヤル17、19および
ホールドスイッチ25の操作により変更できるプログラ
ム露出モードの一種である。リミテッドプログラム露出
モードが選択されているときにはその旨を、図41Cの
表示態様において、「Av 」、「Tv 」を囲む 3/4円の
点灯でLCDパネル69に表示する(S461、S46
2)。
【0175】クリアスイッチSWCLがオンされていると
きには、リミットシャッタ速度TV1、TV2およびリミッ
ト絞り値AV1、AV2を初期化する(S463−1、S4
63−2)。なお、リミテッドプログラム露出モードの
本実施例におけるリミットシャッタ速度およびリミット
絞り値の初期値は、下限シャッタ速度TV1=TVMIN=3
0(秒)、上限シャッタ速度TV2=TVMAX=1/8000
(秒)および下限絞り値AV1=AVMIN、上限絞り値AV2
=AVMAXである。これらの初期値は、バッテリーが装填
されて最初にリミテッドプログラム露出モードが選択さ
れたときに設定されるが、クリアスイッチSWCLがオフ
されているときには、リミットシャッタ速度TV1、AV2
およびリミット絞り値AV1、AV2の値を初期化せずに、
測光スイッチSWSのチェック(S464)に進む。つ
まり、以下の操作により撮影者により設定されたリミッ
ト値は、クリアボタン23(クリアスイッチSWCL)の
オン操作により初期化される。
【0176】測光スイッチSWSがオンされていると
き、あるいはオフしていてもパワーホールドされている
ときには、何もせずにS485に進む(S464、S4
65−1)。測光スイッチSWSがオフされ、かつCP
U41のパワーホールドがオフされているときには、リ
ミット値の変更処理を行なってS485に進む(S46
5−1、S465−2、S466〜S486)。S48
5では、CPU41がパワーホールドされているかどう
かをチェックし、パワーホールドされていればCPU4
1がリミテッドプログラム露出モードで算出した最適シ
ャッタ速度Tv および最適絞り値Av を読み込んでRA
M43bにセットしてLCDパネル69等に表示してか
らリターンし、パワーホールドされていなければ何もせ
ずにリターンする(S486)。
【0177】S465−2以降のリミット値変更処理
は、以下のように実行する。先ず、Tv 電子ダイヤル1
7が操作されているときには、Tv 電子ダイヤル17の
操作状況に応じてリミットシャッタ速度Tv をアップ/
ダウンし、さらにその表示およびRAM43bへのセッ
ト処理を行なう(S465−2、S466)。
【0178】そして、ホールドボタン25がオン操作さ
れたことを条件に、上限および下限シャッタ速度TV1
V2のセットを行なう。つまり、ホールドボタン25の
オン操作が1回目または奇数回目であれば、MLモード
フラグがセットされているので、Tv 値セットデータを
下限シャッタ速度TV1に変更し(S467〜S47
0)、2回目または偶数回目であれば、Tv 値セットデ
ータを上限シャッタ速度TV2に変更してしてS485に
進む(S467、S468、S469、S472)。ホ
ールドボタン25がオンされていなければ、何も変更し
ない(S467、S485)。
【0179】一方、Av 電子ダイヤル19がオン操作さ
れているときには、リミット絞り値の変更処理を、リミ
ットシャッタ速度Tv の変更処理と同様に行なう。つま
り、Av 電子ダイヤル19の回転方向に応じて絞り値A
v のアップダウン処理および表示およびRAM43bへ
のセット処理を行なう(S475、S476)。そし
て、ホールドボタン25がオン操作されているときに
は、それが1回目または奇数回目(MLモードフラグ=
1)のときにはAv 値セットデータを下限絞り値AV1
変更し、2回目または偶数回目のとき(MLモードフラ
グ=0)にはAv 値セットデータを上限絞り値AV2に変
更してS485に進む(S478、S479、S48
2)。
【0180】以上のリミットシャッタ速度TV1、 TV2
リミット絞り値AV1、 AV2等の変更処理等が終了する
と、CPU41がパワーホールドされていることを条件
に、CPU41がリミテッドプログラム露出モードで算
出した最適シャッタ速度Tv および最適絞り値Av を読
み込んで、RAM43bにセットする(S485、S4
86)。このようにセットされた値は、LCDパネル6
9等に表示される。なお、本リミテッドプログラム露出
モードでは、ホールドスイッチ25をオンしたときに、
撮影者がセットしたシャッタ速度、絞り値が、上下限シ
ャッタ速度、絞り値に変更される構成であるが、S46
7、S477の処理を飛ばせば、電子ダイヤル17、1
9を操作する毎に以上のリミット値が変わる構成にでき
る。
【0181】[LA ES自動露出モード]ボディセッ
トの絞り優先(ES)自動露出モード(レンズオートE
S自動露出モード)を選択しているときには、その旨を
LCDパネル69に図42Dに示す態様で表示する(S
301、S302、S321、S461、S331〜S
333)。そして、Av 電子ダイヤル19が回転操作さ
れているときには、その操作に応じてアップダウンした
絞り値Av を設定絞り値Av としてRAM43bにセッ
トしてLCDパネル等に表示し、CPU41がパワーホ
ールドされているときには、IPU43が絞り優先自動
露出モードで設定した絞り値AVTを送出するとともに、
CPU41がLA絞り優先露出サブルーチンで算出した
最適シャッタ速度Tv を読み込んでRAM43bにセッ
トし、さらにLCDパネル69等に表示する(S334
〜S338)。
【0182】[LA EE自動露出モード]シャッタ優
先(EE)自動露出モードを選択しているときには、そ
の旨およびシャッタ速度Tv の初期値(1/8000秒)を、
LCDパネル69等に、図42Cに示す態様で表示する
(S301、S302、S321、S331、S341
〜S343)。そして、Tv 電子ダイヤル17が回転操
作されているときには、その回転操作に応じてアップダ
ウンしたシャッタ速度Tv を設定シャッタ速度Tv とし
てRAM43bにセットしてLCDパネル69等に表示
し、さらにCUP41がパワーホールドされているとき
には、CPU41にシャッタ速度優先自動露出モードで
設定したシャッタ速度TVTを送出するとともに、CPU
41がEE自動露出サブルーチンで算出した最適転送用
絞り値AVTを読み込み、RAM43bにセットしてLC
Dパネル69等に図42Cに示す態様で表示する(S3
44〜S348)。
【0183】[ハイパーマニュアル露出モード]本実施
例のハイパーマニュアル露出モードは、クリアボタン2
3の操作により、シャッタ速度Tv および/または絞り
値Av をプログラム露出モード、EE自動露出モードま
たはES自動露出モードで算出したのと同等の効果が得
られるモードである。
【0184】ボディセットのハイパーマニュアル露出モ
ードを選択しているときには、その旨をLCDパネル6
9等に図42Eに示す態様で表示する(S301、S3
02、S321、S461、S331、S341、S3
79〜S351)。そして、Ev チェックサブルーチン
を実行して、電子ダイヤル17、19の回転操作に応じ
てアップダウンしたシャッタ速度Tv および絞り値Av
をRAM43bにセットし、LCDパネル69等に表示
する(S352)。
【0185】さらに、電子ダイヤル17、19が回転操
作されていれば、その回転に応じてアップダウンしたシ
ャッタ速度Tv または絞り値Av をセットし、パワーホ
ールドされていれば、CPU41にマニュアル露出モー
ドで選択したシャッタ速度TVTおよび絞り値AVTを送出
するとともに、CPU41によりボディセットのマニュ
アル露出サブルーチンで算出された定点LED ビットを読
み込んでRAM43aにセットし、露出表示素子71
a、71bの点灯制御を行なう(S353〜S36
0)。
【0186】[LA バルブ露出モード]ボディセット
のバルブ露出モードを選択しているときには、その旨を
LCDパネル69に図42Fに示す態様で表示する(S
301、S302、S321、S461、S331、S
341、S349、S361、S362)。そして、A
v電子ダイヤル19が回転操作されていたときには、こ
の回転操作に応じてアップダウンした絞り値Av をRA
M43bにセットし、LCDパネル69等に表示する
(S363〜S365)。
【0187】以上の通りボディセットのシャッタ優先、
絞り優先、マニュアルおよびバルブ露出モードでは、撮
影者は電子ダイヤル17、19の回転操作によりシャッ
タ速度Tv および絞り値Av を設定できる。そして、こ
のような場合には、LCDパネル69には「Tv 」また
は「Av 」表示とともに3/4 円および三角印が表示さ
れ、ファインダ内表示ユニット71にはシャッタ速度T
v または絞り値Av の表示の下にアンダーラインが表示
されるので、電子ダイヤル17、19の操作によりシャ
ッタ速度Tv または絞り値Av を設定できることが視覚
的に容易に確認できる。さらに、ホールドボタン25を
オンしているときには、ファインダ内表示ユニット71
に表示素子71c(「*」)が点灯するので、メモリー
ロックされた状態であることが確実に分かる。
【0188】(レンズマニュアルの場合)絞りを撮影レ
ンズ側で設定するレンズマニュアルの場合の露出モード
表示は、IPU43により以下の通り処理される。
【0189】[LM ハイパーマニュアル露出モード]
マニュアル露出モードを選択しているときには、その旨
をLCDパネル69に、図43Aに示す態様で表示する
(S301、 S371〜S373)。そしてTv 電子ダイヤル17が
回転操作されていれば、その操作方向に応じてアップダ
ウンしたシャッタ速度Tv を設定シャッタ速度Tv とし
てRAM43bにセットし、LCDパネル69等に表示
する(S374〜S376)。
【0190】さらに、CPU41がパワーホールドされ
ていれば、CPU41にマニュアル露出モードで選択し
たシャッタ速度Tv TVTおよび絞り値AVTを送出すると
ともに、CPU41がLAマニュアル露出サブルーチン
で設定した定点LED ビットを読み込んでRAM43bに
セットし、露出表示素子71a、71bの点灯制御を行
なう(S377、S378)。図43Aにおいて、(a)は適正
露出であることを、(b)は露出オーバーであること
を、(c)は露出アンダーであることをそれぞれ表示し
ている。
【0191】[LM マニュアルES自動露出モード]
レンズマニュアルの絞り優先(ES)自動露出モードを
選択しているときには、その旨をLCDパネル69に、
図43Bに示す態様で表示する(S301、S381 〜S383)。
そして、CPU41がパワーホールドされているときに
は、CPU41がレンズマニュアルのES自動露出サブ
ルーチンで算出したシャッタ速度TVTを読み込んでRA
M43bにセットするとともに、LCDパネル69等に
表示してリターンする(S384〜S385)。
【0192】[LM バルブ露出モード]レンズセット
のバルブ露出モードを選択しているときには、シャッタ
速度Tvをバルブにセットし、その旨をLCDパネル6
9に、図43Cに示す態様で表示する(S301、 S371、 S3
81、 S391、 S392)。
【0193】[EV チェックサブルーチン]本実施例の
Ev チェックは、ホールドスイッチ25がオンされた時
にその時点の適正露出値をロックし、その後、電子ダイ
ヤル17、19が回転操作された時には、操作された方
の露出因子(シャッタ速度または絞り値)を操作に応じ
てアップダウンする一方、ロックした露出値が変化しな
いように、他方の露出因子(絞り値またはシャッタ速
度)をダウン/アップする処理である。S352におけ
るEV チェックサブルーチンでは、ホールドボタン25
がオンされていることを条件として、電子ダイヤル1
7、19が1ステップ分回転される毎に、シャッタ速度
V および絞り値AV を1/2 TV 、1/2 AV 単位で増減
する。このEV チェックサブルーチンの動作について、
図40を参照してより詳細に説明する。
【0194】ホールドボタン25に連動するスイッチの
オンオフに対応するホールドbitが、IPU43のRA
M43bが設けられている。先ず、このホールドbit が
“0”であれば、ホールドボタン25がオン操作されて
いないので、すでに設定されているシャッタ速度TV
よび絞り値AV をセットしてリターンする(S421、
S437)。ホールドbit が“1”のとき、つまりホー
ルドボタン25がオン操作されているときには以下の処
理を行なう。
【0195】TV 電子ダイヤル17が左方向に1段階
(以上)回転されていたとき(Tv 変化ビットが
“0”)には、シャッタ速度TVがTV =−5(30
秒)になるまで、または絞り値AV が最大絞り値AVMAX
になるまで、シャッタ速度TV を1/2 TV 単位で減算
し、かつ絞り値AV を1/2AV 単位で加算する(S42
2〜S427)。AV 電子ダイヤル19が右方向に回転
されていたときも、上記と同様の処理を行なう(S42
2、S428、S429、S424〜S427)。
【0196】TV 電子ダイヤル17が右方向に回転され
ていたときには、シャッタ速度TVがTV =13(1/800
0秒)になるまで、または絞り値AV が最小絞り値A
VMINになるまで、シャッタ速度TV を1/2 TV 単位で加
算し、かつ絞り値AV を1/2 AV 単位で減算する(S4
22、S423、S430〜S433)。AV 電子ダイ
ヤル19が左方向に回転されていたときも、上記と同様
の加減算処理を行なう(S422、S428〜S43
3)。そして、以上の加算および減算したシャッタ速度
V および絞り値AV をRAM43bにセットするとと
もに、TV 、AV ダイヤル変化ビットをそれぞれリセッ
トしてリターンする(S434〜S437)。
【0197】以上の処理により、マニュアルで適正シャ
ッタ速度TV および絞り値AV を設定した後にホールド
ボタン25を1回オン操作することにより、いずれか1
個の電子ダイヤル17、19の操作により、露出値EV
を一定に保ったまま、シャッタ速度TV および絞り値A
V の双方を同時に変更できる。例えば、ハイパーマニュ
アルモードで、シャッタ速度1/125 秒、絞りF8.0が
適正露出値であったと仮定する。この状態でホールドボ
タン25おオンすることにより、先ずメモリーロックさ
れる。次に、例えばTv 電子ダイヤル17を二段回転さ
せることにより、露出値が固定されたまま、シャッタ速
度が1/60秒、絞りがF11に変化する。これは、通常の
ハイパーマニュアル露出モードにおいて、Tv ダイヤル
を操作したときにはシャッタ速度の値だけが変化して露
出レベルが変化するのと比べれば、違いは明らかであ
る。また、このモードの解除は、ホールドボタン25を
さらに1回オン操作することによりなされる。
【0198】『第二の露出モード表示処理』次に、第二
の露出モード表示動作について、図44を参照して説明
する。第一の露出モード表示動作との相違は、ハイパー
プログラム露出モードにおいて、電子ダイヤル17、1
9を2ステップ分以上回転操作しなければ露出モードが
変化しないことにある。
【0199】レンズオートでハイパープログラムが選択
されているときに、電子ダイヤル17、19のいずれも
が回転操作されておらず、かつハイパーTV 、AV フラ
グのいずれもが降りているときにはハイパープログラム
露出モードなので、ハイパーTV フラグおよびハイパー
V フラグをクリアしてハイパープログラム露出モード
を設定し、LCDパネル69およびファインダ内表示ユ
ニット71の表示を、図42Bに示す態様にする(S501
〜S508)。そして、CPU41がパワーホールドされて
いることを条件に、CPU41が算出した転送用演算用
シャッタ速度TVTおよび転送用絞り値AVTを入力し、R
AM43bにセットしてリターンする(S509、 S510)。
【0200】ハイパーEE自動露出モードが選択されて
いるときには、ハイパーTV フラグがセットされている
のでS505からS514に進み、S514〜S518において S311 〜
S315と同様の処理を行なう。一方、ハイパーES自動露
出モードが選択されているときにはハイパーAV フラグ
がセットされているので、S506からS524に進み、S524〜
S528においてS316〜S320と同様の処理を行なう。
【0201】TV 電子ダイヤル17、またはAV 電子ダ
イヤル19が回転操作されたとき、つまりTV 変化ビッ
トまたはAV 変化ビットが“1”のときには、TV ダイ
ヤルチェック、AV ダイヤルチェックサブルーチンの処
理を行なう。TV 、AV ダイヤルチェックサブルーチン
は、TV 、AV電子ダイヤル17、19が同方向に2ス
テップ以上回らないと露出モードを変更しない処理であ
る。
【0202】TV 電子ダイヤル17がまたはAV 電子ダ
イヤル19が1ステップ分回転したとき、あるいは1ス
テップ分回転した後に反対方向に1ステップ分回転した
ときには、S505に進む(S503、 S511、 S505またはS503、
S504、 S521、 S505)。
【0203】TV 電子ダイヤル17が同方向に2ステッ
プ分回転すると、S511からS512に進む。ここで、ハイパ
ーTV フラグが下りているときには未だハイパーEE自
動露出モードが選択されていないので、ハイパーEE自
動露出モードへの変更のみを可能とし、シャッタ速度T
V の変更を不可とするためにTV ダイヤル変化フラグを
クリアしてからS514に進む(S512、 S513、 S514)。ハイ
パーTV フラグが立っているときにはすでにハイパーE
E自動露出モードが選択されているので、シャッタ速度
V の変更を可能にすべくそのままS514に進む(S512、
S514)。
【0204】一方、AV 電子ダイヤル19が同方向に2
ステップ分回転すると、S521からS522に進む。ここで、
ハイパーAVフラグが下りているときには未だハイパー
ES自動露出モードが選択されていないので、ハイパー
ES自動露出モードへの変更のみを可能とし、絞り値A
V の変更を不可とするためにAV ダイヤル変化フラグを
クリアしてからS524に進む(S521、 S522、 S523、 S52
4)。ハイパーAV フラグが立っているときにはすでに
ハイパーES自動露出モードが選択されているので、絞
り値AV の変更を可能にすべくそのままS524に進む(S5
21、 S522、 S524)。
【0205】S511、S521のTV 、AV ダイヤル
チェックサブルーチンについて、図45および図46を
参照してより詳細に説明する。TV ダイヤルチェックサ
ブルーチンでは、先ずTV ダミーフラグが立っているか
どうかをチェックする(S551)。1回目は立っていない
ので、TV ダミーフラグを立て、現TV ダイヤル方向フ
ラグを旧TV ダイヤル方向フラグに入れてS505に戻る
(S552)。2回目のときに、前回(1回目)とTV 電子
ダイヤル17の回転方向が同一のときには、現、旧TV
ダイヤル方向フラグの内容が等しいのでTV ダイヤルダ
ミーフラグを立て、AV ダイヤルダミーフラグを降ろし
てS512に進む(S553、 S555)。一方、2回目のときに、
1回目のときとではTV 電子ダイヤル17の回転方向が
異なるときには、現、旧TV ダイヤル方向フラグの内容
が異なるので、TV ダイヤルダミーフラグを降ろし、現
V ダイヤル方向フラグを旧TV ダイヤル方向フラグに
入れてS505に進む(S551、 S553、 S554)。
【0206】AV ダイヤルチェックサブルーチンでは、
先ずAV ダミーフラグが立っているかどうかをチェック
する(S561)。1回目は立っていないので、AV ダミー
フラグを立て、現AV ダイヤル方向フラグを旧AV ダイ
ヤル方向フラグに入れてS505に戻る(S562)。2回目の
ときに、かつ1回目のときとAV電子ダイヤル17の回
転方向が同一のときには、現、旧AV ダイヤル方向フラ
グの内容が等しいのでAV ダイヤルダミーフラグを立
て、TV ダイヤルダミーフラグを降ろしてS524に進む
(S563、 S565)。一方、2回目の処理のときに、1回目
のときとではAV 電子ダイヤル17の回転方向が異なっ
ているときには、現、旧AV ダイヤル方向フラグの内容
が異なるので、AV ダイヤルダミーフラグを降ろし、現
V ダイヤル方向フラグを旧AV ダイヤル方向フラグに
入れてS505に進む(S561、 S563、 S564)。
【0207】このようにこの第二の表示サブルーチンに
よれば、電子ダイヤル17、19が2ステップ以上回転
されなければ露出モードが変わらないので、誤って電子
ダイヤル17、19に触れても、意図に反して露出モー
ドが変わることがない。なお、電子ダイヤル17、19
が短時間に連続して回転した場合には、モードの強制変
更を行なわない構成とすることもできる。
【0208】以上の通り本実施例では、ハイパープログ
ラム露出モードを選択したときには、電子ダイヤル1
7、19を回転操作するだけで、それぞれの回転操作方
向に応じたシャッタ速度TV または絞り値AV をアップ
ダウン変更し、あるいはシャッタ速度優先自動露出モー
ドまたは絞り優先自動露出モードに変更することができ
る。さらに自動露出モードに変更後は、電子ダイヤル1
7、19の操作によりシャッタ速度または絞り値を変更
できるので、プログラム露出モードでは撮影者の意図を
十分に表現できないときなどに、簡単に撮影者の意図を
より表現しやすい自動露出モードに変更することができ
る。
【0209】さらに、上記自動露出モードに強制変更後
にクリアボタン23をオン操作すると、初期のハイパー
プログラム露出モードに戻るので、一時的に露出因子を
優先する自動露出モードを選択したいときに便利であ
る。
【0210】以上本実施例では、通常のプログラム露出
モードと、電子ダイヤル17、19のみの操作により露
出因子優先の自動露出モードに変更できるハイパープロ
グラム露出モードの2個の自動露出モードを設けたが、
本発明は、ハイパープログラム露出モードのみ設ける構
成でもよく、あるいはさらに多数種のプログラム露出モ
ードを設ける構成でもよい。
【0211】以上の通り本実施例の、ボディセットのシ
ャッタ速度優先自動露出モード、または絞り優先自動露
出モードによれば、測光値に応じて自動設定される絞り
値またはシャッタ速度が限界値に達すると、自動設定さ
れる絞り値またはシャッタ速度が限界値に保持され、マ
ニュアル設定されたシャッタ速度または絞り値が被写体
輝度に応じて変わるので適正露出可能な被写体輝度範囲
が広がり、撮影者は、自らがマニュアル設定したシャッ
タ速度または絞り値を再調整する頻度が激減する。
【0212】さらに本発明は、上記シャッタまたは絞り
優先自動露出モードにおいて、自動設定されるシャッタ
速度および絞り値の上下の限界値を撮影者が設定できる
構成することも可能であり、マニュアル設定されたシャ
ッタ速度および絞り値の可変範囲(限界値)を撮影者が
設定できる構成とすることもできる。この構成によれ
ば、適正露出可能範囲が広がるばかりでなく、撮影者の
意図に反したシャッタ速度等が設定されることが無くな
り、撮影者の撮影意図を反映したシャッタ速度および絞
り値の範囲内での撮影が可能になる。
【0213】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り本発明は、
シャッタ速度および絞り値のいずれか一方を上記第一ま
たは第二のマニュアル設定手段による優先設定を可能に
するとともに、他方を上記測光手段の測光値に応じて自
動設定する自動露出モードと、この自動露出モードにお
いて、上記第一または第二のマニュアル設定手段により
一対の露出因子の一方をマニュアル設定したときには、
この一方の露出因子を固定して他方の露出因子を上記測
光手段の測光値に応じて変更し、この他方の露出因子が
上限値または下限値に達したときには、この他方の露出
因子を上限値または下限値に固定して上記一方の露出因
子を上記測光値に応じて変更する露出因子変更手段を備
えているので、自動設定可能な露出範囲が広がり、撮影
者がシャッタ速度または絞り値を設定し直したり、露出
モードを変更したりしなくても済むので、撮影者の調整
操作が減少して操作性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一眼レフカメラの実施例を示
した平面図である。
【図2】同実施例の要部の背面図である。
【図3】同実施例の要部の正面図である。
【図4】同実施例の回路構成を示したブロック図であ
る。
【図5】CPUのメイン動作に関するフローチャートで
ある。
【図6】CPU−IPU通信に関するタイミングチャー
トである。
【図7】自動露出モードに関するフローチャートであ
る。
【図8】エラー処理に関するフローチャートである。
【図9】本発明のハイパープログラム露出モードに関す
る実施例のフローチャートである。
【図10】同ハイパープログラム露出モードのダイヤグ
ラムである。
【図11】本発明のリミテッドプログラム露出モードの
実施例に関するフローチャートである。
【図12】同リミテッドプログラム露出モードのダイヤ
グラムである。
【図13】本発明のハイパーシャッタ速度優先自動露出
モードの実施例に関するフローチャートである。
【図14】同ハイパーシャッタ速度優先露出モードの第
二の実施例に関するフローチャートである。
【図15】図13、図14のハイパーシャッタ速度優先
自動露出モードの実施例に関するダイヤグラムである。
【図16】本発明のハイパー絞り優先自動露出モードの
実施例に関するフローチャートである。
【図17】同ハイパー絞り優先自動露出モードの第二の
実施例に関するフローチャートである。
【図18】図16、図17に示したハイパー絞り優先自
動露出モードのダイヤグラムである。
【図19】本発明のハイパー絞り優先自動露出モードの
実施例に関するフローチャートである。
【図20】LAマニュアル露出モードに関するフローチ
ャートである。
【図21】LMマニュアル露出モードに関するフローチ
ャートである。
【図22】LAバルブ露出モードに関するフローチャー
トである。
【図23】LMバルブモードに関するフローチャートで
ある。
【図24】LAハイパーマニュアル露出モードに関する
フローチャートである。
【図25】ハイパーパーマニュアルセレクトフラグの一
例を示す図である。
【図26】IPUのメイン動作に関するフローチャート
である。
【図27】IPUと撮影レンズとの通信に関するフロー
チャートである。
【図28】スイッチ入力処理に関するフローチャートで
ある。
【図29】Tv 電子ダイヤル処理に関するフローチャー
トである。
【図30】Av 電子ダイヤル処理に関するフローチャー
トである。
【図31】Av 電子ダイヤルによる絞り値Av の変更処
理に関するフローチャートである。
【図32】Tv 電子ダイヤルによるシャッタ速度の変更
処理に関するフローチャートである。
【図33】モードシフト処理に関するフローチャートで
ある。
【図34A】、
【図34B】露出モード選択処理に関するフローチャー
トである。
【図35】チェック処理に関するフローチャートであ
る。
【図36】IPU内のRAMのデータの構成例を示す図
である。
【図37】メモリーロック処理に関するフローチャート
である。
【図38】IPUのRAM内のメモリーロックフラグの
構成例を示す図である。
【図39A】、
【図39B】、
【図39C】、
【図39D】、
【図39E】、
【図39F】、
【図39G】、
【図39H】本発明の表示処理の実施例に関するフロー
チャートである。
【図40】本実施例のEv チェック処理に関するフロー
チャートである。
【図41A】、
【図41B】、
【図41C】、
【図41D】、
【図41E】、
【図41F】LCDパネルおよびファインダ内表示ユニ
ットの異なる初期表示態様を示す図である。
【図42A】、
【図42B】、
【図42C】、
【図42D】、
【図42E】、
【図42F】、
【図42G】、
【図42H】LCDパネルおよびファインダ内表示ユニ
ットの異なる露出モードの表示態様を示す図である。
【図43A】、
【図43B】、
【図43C】LCDパネルおよびファインダ内表示ユニ
ットの、レンズマニュアルにおける異なる露出モードの
表示態様を示す図である。
【図44A】、
【44B】図39Aに示したハイパープログラムに関す
る表示処理の第二の実施例に関するフローチャートであ
る。
【図45】第二のTv ダイヤルチェック動作に関するサ
ブルーチンである。
【図46】第二のAv ダイヤルチェック動作に関するサ
ブルーチンである。
【符号の説明】
11 カメラボディ 17 Tv 電子ダイヤル 19 Av 電子ダイヤル 23 クリアボタン 25 ホールドボタン 41 CPU 41a ROM 41b RAM 43 IPU 43a ROM 43b RAM 45 撮影レンズ 69 LCDパネル 71 ファインダ内表示ユニット
フロントページの続き (72)発明者 北沢 利之 東京都板橋区前野町2丁目36番9号 旭光 学工業株式会社内 (72)発明者 泉水 隆之 東京都板橋区前野町2丁目36番9号 旭光 学工業株式会社内 (72)発明者 山本 正人 東京都板橋区前野町2丁目36番9号 旭光 学工業株式会社内 (72)発明者 山中 敏正 東京都板橋区前野町2丁目36番9号 旭光 学工業株式会社内 (72)発明者 宍倉 剛直 東京都板橋区前野町2丁目36番9号 旭光 学工業株式会社内 (72)発明者 高橋 明夫 東京都板橋区前野町2丁目36番9号 旭光 学工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体輝度を測光する測光手段と; 一対の露出因子としてのシャッタ速度および絞り値をそ
    れぞれ独立して設定する第一および第二のマニュアル設
    定手段と; 上記シャッタ速度および絞り値のいずれか一方を上記第
    一または第二のマニュアル設定手段による優先設定を可
    能にするとともに、他方を上記測光手段の測光値に応じ
    て自動設定する自動露出モードと; この特定自動露出モードにおいて、上記第一または第二
    のマニュアル設定手段により一対の露出因子の一方をマ
    ニュアル設定したときには、この一方の露出因子を固定
    して他方の露出因子を上記測光手段の測光値に応じて変
    更し、この他方の露出因子が一定の上限値または下限値
    に達したときには、この他方の露出因子を上記上限値ま
    たは下限値に固定して上記一方の露出因子を上記測光値
    に応じて変更する優先露出因子変更手段と;を有するこ
    とを特徴とするカメラの露出制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記シャッタ速度の
    上限値および下限値はカメラボディのシャッタ能力限界
    値であり、絞り値の上限値および下限値は撮影レンズの
    絞り能力限界値であることを特徴とするカメラの露出制
    御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のカメラはさら
    に、上記限界値を外部操作により設定可能な限界値設定
    手段を備えていることを特徴とするカメラの露出制御装
    置。
JP3342133A 1991-04-15 1991-11-29 カメラの露出制御装置 Pending JPH0527295A (ja)

Priority Applications (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
AU14903/92A AU649806B2 (en) 1991-04-15 1992-04-14 Exposure control apparatus of camera
CA 2066022 CA2066022C (en) 1991-04-15 1992-04-14 Exposure control apparatus of camera
KR1019920006263A KR100210005B1 (ko) 1991-04-15 1992-04-15 카메라의 노출제어장치
MYPI92000647A MY108440A (en) 1991-04-15 1992-04-15 Exposure control apparatus of camera.
FR9204616A FR2675274B1 (fr) 1991-04-15 1992-04-15 Systeme de commande d'exposition d'appareil photo.
GB9208330A GB2255649B (en) 1991-04-15 1992-04-15 Exposure control apparatus for a camera
DE19924212619 DE4212619C2 (de) 1991-04-15 1992-04-15 Belichtungssteuerung für eine Kamera
US08/461,755 US5485242A (en) 1991-04-15 1995-06-05 Exposure control apparatus of camera
HK161595A HK161595A (en) 1991-04-15 1995-10-19 Exposure control apparatus for a camera

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17349791 1991-04-15
JP3-173497 1991-04-15

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JPH0527295A true JPH0527295A (ja) 1993-02-05

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JP3342133A Pending JPH0527295A (ja) 1991-04-15 1991-11-29 カメラの露出制御装置

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015079125A (ja) * 2013-10-17 2015-04-23 株式会社ニコン 撮像装置
US10341577B2 (en) 2016-04-26 2019-07-02 Ricoh Imaging Company, Ltd. Imaging apparatus

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