JP3344804B2 - 温度膨脹弁 - Google Patents

温度膨脹弁

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両用空調装置に用いら
れる冷凍システムにおいて、蒸発器に最適な冷媒量を供
給するための温度膨脹弁の構成部品の材質と形状の改良
に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用空調装置に用いられる冷凍システ
ムにおいて、外界と熱交換を行ない、熱を外界から奪う
ための熱交換器(蒸発器)の能力を略完全に発揮させる
ためのデバイスとして温度膨脹弁が広く用いられてい
る。
【0003】この温度膨脹弁として代表的なものの一つ
は、図4に示す構造をとり、高圧の液冷媒を減圧するた
めの弁部100と、この弁部の弁開度を制御するための
パワーエレメント120からなる。
【0004】パワーエレメント120は、上蓋部122
と下支持部124の外周縁に挾持して溶接したダイヤフ
ラム126を包含し、前記上蓋部122とダイヤフラム
126で構成する圧力空間が重要な役割をもつ。
【0005】この圧力空間は導管128を介して感温筒
130の内部と連通している。この感温筒130は蒸発
器の出口部分に取付けられ、蒸発器出口近傍の冷媒温度
を感知し、この温度を圧力P1 に変換して、パワーエレ
メント空間の圧力とする。前記圧力P1 は、それが増加
するときダイヤフラム126を下方に押して、弁体10
6の開弁方向の力となる。
【0006】一方、ダイヤフラム126の下部空間に
は、導管132を介して蒸発器出口の冷媒圧力P2 が配
管取付部134から直接導かれる。この圧力P2 はバイ
アスばね104の力と共に弁体106の閉弁方向に働
く。
【0007】すなわち過熱度(冷媒の蒸発器出口温度と
蒸発温度との差:これは力として取出すため上記のP1
−P2 となっている)の大きいとき弁を大きく開き、小
さいときは弁を閉まり気味にして、蒸発器に流れ込む冷
媒の量を制御する。
【0008】弁の基本構造部(弁部100)は、高圧冷
媒の入口107と低圧冷媒の出口109及び均圧導管1
32を接続するための均圧口103を有する弁本体10
2を外郭とする。
【0009】この外郭としての弁本体102には、ダイ
ヤフラム126の下方への変位を規制する部材(変位規
制部材)114と、ダイヤフラム126の変位を下方に
伝達する作動棒110(この作動棒110には、その動
きに一定の拘束を与えるための拘束部材116,118
を配置することが多い)と、弁座(符号省略)に接離す
る弁体106(図ではボール弁を示している)と、上述
したバイアスばね104とが、このばねのバイアス力を
調整するための調節部材108と共に組込まれている。
【0010】前記弁部100の主構成部材は弁本体10
2、ダイヤフラム変位規制部材114、作動棒110、
弁体106、バイアスばね104である。望ましい構成
として更に調節部材108、作動棒110の拘束部材1
16,118が追加される。
【0011】車両用の温度膨脹弁としては、図5に示す
構造のものも用いられているが、図4に示す基本構造を
もつ温度膨脹弁は堅牢に製造できるため、構造上信頼性
が高く広範囲に用いられる。
【0012】それは、この温度膨脹弁を構成する主要部
材のうち、パワーエレメント120の上蓋部122及び
下支持部124の材質をオーステナイト系ステンレス鋼
を用い、ダイヤフラム126を折出硬化型ステンレス鋼
またはオーステナイト系ステンレス鋼とし、この三者を
溶接によって結合することから、パワーエレメント12
0には洩れがなく且つ耐食性のある耐久性の高い構造に
できるからである。
【0013】更にまた、弁の基本構造部である弁本体1
02は内部を精度よく切削加工することができる黄銅材
の鍛造品とし、作動棒110や弁体106のような部材
を単純形状のオーステナイト鋼とすることにより、信頼
性の高いものにしているからである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記のような信
頼性の高い温度膨脹弁でも、車両用空調用システム(冷
凍システム)に採用すると、次のような不具合点が生じ
た。実際に空調システムが作動しているときは、何等の
不具合を生じない場合であっても、あるシステムには次
のような現象が生じる。
【0015】すなわち、冷凍システムの作動を停止した
後、ある条件で温度膨脹弁に起因する、人に不安感をも
たらす不快な振動音が発生することである。これは空調
システムの故障とかシステムの不具合に起因するもので
はない。
【0016】このような振動音が発生するのは、前述し
た図4に示す温度膨脹弁の構成において、空調システム
が停止したとき、ダイヤフラム126を下方に押しつけ
る圧力P1 に対して、これに対抗する圧力P2 が相対的
に大きい(このようなことは冷凍システムの作動中には
生じないように設計されている)とき、構成諸部品の組
合せで生じている拘束力が一時的に失われることが生じ
る。
【0017】このような時には、外部の振動源によって
部品間に微少な振動を拾う。この振動がダイヤフラム1
26のような弾性膜に伝播すると、持続的な振動の原因
となり、可聴の音源となる。この音は不安感をもたらす
不快音と判断されることがしばしばあり、基本的には、
このような音を発生させないようにせよという要求とな
る。本発明の課題もまたこのような不快音の除去であ
る。この状況の打開のため既にいくつかの提案がある。
【0018】一つは冷凍システムに工夫をして前述の圧
力P1 が小さくならないように、環境空気のエアブロー
などにより、感温筒130の温度を空調システムの機能
停止後において急速に上昇させてやることである。ただ
し、この方法はシステムにおける感温筒130の取付位
置の考慮やエアブロー用の電気回路の設置などシステム
全体の構成に影響するという欠点がある。
【0019】温度膨脹弁の構成だけで解決する方法の一
つは、構成部品を適当な振動吸収型の材料にすることで
ある。実際に振動吸収型材料の部品を用いるとき、次の
ような構成が有効であることを発明者は実験的に示すこ
とができた。
【0020】すなわち、ダイヤフラム126に近接する
部材に振動吸収型の材料を用いると、不快音の音源とな
る振動を抑制することができる。振動吸収型の材料とし
てエンジニアリングプラスチックの使用が有効である。
すなわち、ポリアセタール樹脂やナイロン樹脂などであ
る。しかし、このような合成樹脂は熱によって変形しや
すいという欠点がある。
【0021】図4に示す温度膨脹弁の構造において、振
動吸収に最も有効な部材(ダイヤフラム変位規制部材1
14)を合成樹脂で作成すると、パワーエレメント構成
部材の上蓋部122と下支持部124とダイヤフラム1
26を一緒に周辺溶接する際に熱影響を受けて、この合
成樹脂製のダイヤフラム変位規制部材114は熱変形を
してしまう。
【0022】すなわち、図4の下支持部124のショル
ダー部にダイヤフラム変位規制部材114の下面が載る
形で部品配列が行われるため、ダイヤフラム変位規制部
材114はダイヤフラム126と下支持部124に挟ま
れた幾何学的配置で溶接の熱影響を受ける。また上記の
熱影響を巧みに削除しても、実使用中に合成樹脂製のダ
イヤフラム変位規制部材114は圧力を受けて塑性変形
する可能性がある。
【0023】このようにダイヤフラム変位規制部材11
4が変形すると、温度膨脹弁の弁開度をダイヤフラム1
26の変位によって定めるという温度膨脹弁の機能に悪
影響を及ぼすと共に、ダイヤフラム126の耐久性にも
悪影響を及ぼす。
【0024】それ故、ダイヤフラム変位規制部材114
に合成樹脂を用いることは問題があり、図4に示す温度
膨脹弁のダイヤフラム変位規制部材114は、黄銅材質
のものが用いられて来た。これは次の理由による。
【0025】すなわち、弁開度をダイヤフラム126の
変位に正確に対応させるため、ダイヤフラム変位規制部
材114は精度よく加工できる材料であること、腐食に
対して信頼性が高いという点にあった。塑性変形、耐熱
性、耐衝撃性の面で信頼性のあるのはやはり金属材料で
ある。振動減衰に有効な材料としてはアルミニウム合金
が選択できる。
【0026】しかしアルミニウム合金は、耐腐食性の面
で欠点を有している。アルミニウム合金の耐腐食性向上
は、陽極酸化被膜の形成が有効であるが、表面処理によ
って寸法精度の分布が変る恐れがある。また、酸化被膜
の部分を傷つけたようなときは、その部分が最弱点とな
る欠点もある。従って他部品と接触し、しかも可動の部
材には、必ずしも有効とはいえない。
【0027】すなわち、アルミニウム合金を温度膨脹弁
に用いるときは、図5に示すような温度膨脹弁の構造に
おいては、もっとも量的に多量の部品をアルミニウム合
金化する。更に形状に隙間を作成しないように設計配慮
し、異種金属の接触を避ける構造をとる。
【0028】すなわち、図5に示す温度膨脹弁は、もっ
とも重量のある部材(弁本体102B)をアルミニウム
合金とし、更に感温・圧力伝達部材110Bをアルミニ
ウム合金としているが、この圧力伝達部材110Bは図
4の温度膨脹弁におけるダイヤフラム変位規制部材11
4と作動棒110を一体化した構造として、隙間等を少
なくしている。
【0029】なお、図5に示す符号104Bはバイアス
ばね、106Bは弁体、107Bは凝縮器(図示せず)
の出口側に配管接続される液冷媒の入口、108Bは前
記ばね104Bのバイアス力を調整する調節部材、10
9Bは蒸発器Eの入口側に配管接続される液冷媒の出
口、118Bは圧力伝達部材110Bの動きに一定の拘
束を与える拘束部材としてのOリング、122Bはパワ
ーエレメント部120Bを構成する上蓋部、124Bは
その下支持部、150は蒸発器Eの出口側に配管接続さ
れる気相冷媒の入口、152は圧縮機(図示せず)の入
口側に配管接続される気相冷媒の出口である。
【0030】これに対して、図4に示す構造の温度膨脹
弁において、弁本体102をダイヤフラム変位規制部材
114に合せてアルミニウム合金とすることは、機械加
工等の面で著しくコスト高となってしまう。本来の機能
を減じてまで本課題達成のためとる手段ではない。本発
明の目的はダイヤフラム変位規制部材の改良に焦点を絞
り、更にその耐食性における難点を形状改善によって達
成することにある。
【0031】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、次のような手段をとる。すなわち、本発明は黄銅で
構成した弁本体102、オーステナイト鋼からなるパワ
ーエレメント120、温度を圧力に変換する感温筒13
0、この感温筒と前記パワーエレメント120を連結す
る導管128、弁本体内部空間とパワーエレメント圧力
空間を区割するステンレス鋼の薄板からなるダイヤフラ
ム126、該ダイヤフラムに隣接してその変位を一定量
以下に制限するためのダイヤフラム変位規制部材114
A、変位伝達のための作動棒110、弁座と接離する弁
体106、該弁体を閉弁方向にバイアスするためのばね
104を主構成部品とする温度膨脹弁において、上記ダ
イヤフラムの変位規制部材114Aをアルミニウムを主
成分とする合金によって作成し、この変位規制部材11
4Aの平面である面の一方に中心軸部200を通って外
縁に通じる一以上の溝202を設け、この溝のある面を
ダイヤフラム対向面の反対側になるように配置する。
【0032】このダイヤフラム変位規制部材114Aの
形状は軸対称性が高く、かつ中心軸部200に対し重量
分布が一様であることが望ましい。そのため、請求項2
では前記変位規制部材114Aに中心軸部200で交差
し且つ直交して外縁に通じる二本の溝202,204を
設ける構成とした。
【0033】
【作用】この温度膨脹弁の本来の作用は、従来例と同様
である。しかし、温度膨脹弁が組込まれた空調システム
が機能を停止し、温度膨脹弁の本来の機能を必要としな
くなったとき、システムの状況によって温度膨脹弁のダ
イヤフラム126を含む諸部材が一時的に拘束力を失
い、振動源を拾って個々に振動を行うようになっても、
ダイヤフラム126に隣接するダイヤフラム変位規制部
材114Aが振動吸収型のアルミニウム合金で作られて
いるので、一旦振動が発生しても、その減衰方向に向
い、ダイヤフラム126への振動伝達が抑制される。こ
のため人に不安感を与える不快な振動音の発生がない。
【0034】また、ダイヤフラム変位規制部材114A
がアルミニウム合金製であるため腐食が懸念されるが、
中心軸部200を含み周縁に通じる溝202をダイヤフ
ラム変位規制部材114Aのダイヤフラム126と接し
ている反対側の面に設けたので、腐食環境を形成する小
量の水分、その他の流体がダイヤフラム変位規制部材1
14Aの近傍に滞溜することはなく、作動棒110の下
方に流出する。
【0035】このため、ダイヤフラム変位規制部材11
4Aは腐食環境にさらされることがない。更に、ダイヤ
フラム変位規制部材114Aの溝202,204を対称
性を高めて複数設ければ、部材そのものの対称性が高ま
り、重量分布が安定して振動を拾いにくくなり、上記の
消音効果が一本溝202の場合よりも更に向上する。
【0036】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1乃至図3に従
い説明する。なお、構成の説明を簡素化するため、図1
の構成部品と図4の構成部品の対応するものに同一の符
号を付し、従来例の説明で述べた部分については説明を
省略する。
【0037】図1においてダイヤフラム変位規制部材1
14Aは、図2に示す断面図、図3に示す底面図のよう
な形状に作成した。すなわち、本実施例のダイヤフラム
変位規制部材114Aは、下面の中心部に作動棒110
との組合わせを可能とする円柱状または中空状(図2で
は円柱状を示している)の中心軸部200を設け、この
中心軸部側となる一方の面(平面)に前記中心軸部20
0で交差して外縁に通じる行き止まりのない二本の溝2
02,204を設けた。
【0038】この二本の溝202,204は重量分布を
均一化して、非対称性にもとづく振動を防止するよう
に、図3の如く直交させてある。このダイヤフラム変位
規制部材114Aは、本実施例では6063合金を用い
た。ダイヤフラム変位規制部材114Aにアルミニウム
合金を用いるのは、振動吸収型の金属材料とするためで
ある。また、アルミニウム合金からなるダイヤフラム変
位規制部材114Aに図3に示す溝202,204を設
けたのは、腐食性のあるアルミニウム合金部材の近傍に
腐食環境を生じさせないためである。
【0039】ところで、アルミニウム合金は切削性の良
い材質を選択すると、その性質上すき間腐食等を起し易
く、かつ腐食速度も大きくなるという欠点がある。切削
性の良い6262合金に代表されるアルミニウム合金は
上記の例である。
【0040】従って、本実施例では耐食持性では626
2合金より優れている6063合金を使用した。606
3合金製のダイヤフラム変位規制部材114Aの溝加工
は切削加工ではなく、ヘッダーなどを用いた加工が望ま
しい。すなわち、6063合金のような耐食特性のよい
アルミニウム合金の加工には、その方が適当である。
【0041】また、振動安定性と腐食環境防止のために
中心軸部200を含んで軸対称性をあげた変位規制部材
114Aの形状では、ヘッダー加工にも適した形状と考
えられる。
【0042】以下、全く溝状のものを有しない形状のダ
イヤフラム変位規制部材の欠点について述べる。図4に
示すダイヤフラム変位規制部材114の構成において、
ダイヤフラム126に何等かの損傷があると、パワーエ
レメント圧力空間からの洩れを生じる。このような製品
は洩れ検査により不良品として製造工程で排除しなけれ
ばならない。ダイヤフラム変位規制部材114と弁本体
102が密着しているような場合は、ダイヤフラム圧力
空間からの洩れがあっても、この洩れはダイヤフラム下
部空間に一時的に密封されるので、あたかも洩れがない
ように誤認される。そのため、上記の一時的密封状態を
生じさせないための手段が必要になる。
【0043】上記のようにして作成したアルミニウム合
金6063製のダイヤフラム変位規制部材114Aをダ
イヤフラム126と下支持部124の間に置いて、上蓋
部122、ダイヤフラム126及び下支持部124の周
縁部の溶接を行い、パワーエレメント120の一体化を
行う。これによって、ダイヤフラム変位規制部材114
Aは実質的な熱変形等の不具合は生じなかった。
【0044】上記以外の温度膨脹弁の製造工程について
は、格別従来例と変りはない。従って、図1に示す本発
明の一実施例である温度膨脹弁と、図4に示し、かつダ
イヤフラム変位規制部材114の材質が黄銅である温度
膨脹弁を比較したときの冷凍システムにおける温度膨脹
弁本来の機能は実質的に同一であった。
【0045】しかし課題の項で述べた振動音を除く性能
においては、著しい差が見られた。図1の本発明の一実
施例である温度膨脹弁(アルミニウム合金製のダイヤフ
ラム変位規制部材114Aを使用)と、図4の従来例の
温度膨脹弁(黄銅製のダイヤフラム変位規制部材114
を使用)を比較するため、134A冷媒系の冷凍システ
ムに組み込む場合を考え、ダイヤフラム上部空間の圧力
が0.2MPa、ダイヤフラム下部空間の圧力が0.4
MPaになる状況で両者の振動音を測定した。
【0046】このような状況になったとき、従来の温度
膨脹弁に振動音が発生する可能性のあることは既に確認
されていた。図6に従来の温度膨脹弁の振動数を横軸
に、振動ピックアップによる振動レベル測定値を縦軸に
とったときの測定結果を示す。
【0047】図7に本発明の一実施例である温度膨脹弁
の上記に対応する測定結果を示す。本発明の一実施例で
ある温度膨脹弁の振動レベルは、従来例に比してきわめ
て低く、かつ振動数ピークも低振動数側に移行してい
る。このことは本発明により不安感をもたらす不快音の
発生が著しく抑制されたことを示す。
【0048】
【発明の効果】前記のように本発明は温度膨脹弁のダイ
ヤフラムに隣接する構成部材(ダイヤフラム変位規制部
材)の一つだけの材質と形状の変更改善で、温度膨脹弁
の本来の機能や製造方法に何等の不具合を生ずることな
く、空調システム(冷凍システム)の機能停止時に一時
的に生じる、人に不安感を与える振動音を抑制するとい
う効果がある。また一方上記目的のため、選択したアル
ミニウム合金が腐食環境にさらされないように上記部材
の形状を改善したので、この部材の信頼性を維持するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す温度膨脹弁の中央縦断
面図。
【図2】図1の温度膨脹弁に組込まれるダイヤフラム変
位規制部材の拡大縦断面図。
【図3】図2に示すダイヤフラム変位規制部材を下方か
ら見た底面図。
【図4】本発明の温度膨脹弁と共通の外形を有する従来
の温度膨脹弁を示した中央縦断面図。
【図5】本発明の温度膨脹弁とは異なる外形を有する従
来の温度膨脹弁を示した中央縦断面図。
【図6】図4に示す従来の温度膨脹弁の部品拘束力が一
時的に失われる条件下での振動測定結果を示した説明
図。
【図7】図1に示す本発明の一実施例による温度膨脹弁
の部品拘束力が一時的に失われる条件下での振動測定結
果を示した説明図。
【符号の説明】
100…弁部、 102…弁本体、 104…バイアス
ばね、106…弁体、107…高圧冷媒の入口、 10
9…低圧冷媒の出口、 110…作動棒、114A
…ダイヤフラム変位規制部材、120…パワーエレメン
ト、122…上蓋部、124…下支持部、126…ダイ
ヤフラム、128…導管、130…感温筒、200…中
心軸部、202,204…二本の溝。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−296064(JP,A) 特開 昭62−29874(JP,A) 特開 平5−157406(JP,A) 特開 平5−172275(JP,A) 実開 平2−124454(JP,U) 実公 昭48−5301(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 41/06 F16K 31/68

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 黄銅で構成した弁本体、オーステナイト
    鋼からなるパワーエレメント、温度を圧力に変換する感
    温筒、該感温筒と前記パワーエレメントを連結する導
    管、弁本体内部空間とパワーエレメント圧力空間を区割
    するステンレス鋼の薄板からなるダイヤフラム、該ダイ
    ヤフラムに隣接してその変位を一定量以下に制限するた
    めのダイヤフラム変位規制部材、変位伝達のための作動
    棒、弁座と接離する弁体、該弁体を閉弁方向にバイアス
    するためのばねを主構成部品とする温度膨脹弁におい
    て、上記ダイヤフラムの変位規制部材をアルミニウムを
    主成分とする合金によって作成し、この変位規制部材の
    平面である面の一方に中心軸部を通って外縁に通じる一
    以上の溝を設け、この溝のある面をダイヤフラム対向面
    の反対側になるように配置することを特徴とする温度膨
    脹弁。
  2. 【請求項2】 前記変位規制部材の溝が二本であり、こ
    の二本の溝が中心軸部で交差し且つ直交して外縁に通じ
    ていることを特徴とする請求項1に記載の温度膨脹弁。
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