JP3344496B2 - 静電荷現像用トナー - Google Patents

静電荷現像用トナー

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JP3344496B2
JP3344496B2 JP07680593A JP7680593A JP3344496B2 JP 3344496 B2 JP3344496 B2 JP 3344496B2 JP 07680593 A JP07680593 A JP 07680593A JP 7680593 A JP7680593 A JP 7680593A JP 3344496 B2 JP3344496 B2 JP 3344496B2
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由紀子 相馬
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電転写型複写機やレ
ーザプリンタ等の電子写真装置に供される静電荷現像用
トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法あるいは静電記録法では、感
光体に形成された静電潜像を乾式現像法により可視化す
るための現像方法として一般に、結着樹脂に着色剤等を
分散して成るトナーそのものを用いる一成分現像剤と、
そのトナーに鉄粉、フェライト、ニッケル、ガラス等の
微粒子(20〜500μm)からなるキャリアを混合し
た二成分現像剤とに大別することができる。
【0003】帯電及び露光の各工程を経て感光体上に形
成される静電潜像は、トナーにより現像される。得られ
たトナー像は転写紙等の支持体に転写され、そして定着
手段によって支持体上に定着される。このようにして可
視化される。
【0004】二成分現像法の代表例としては、米国特許
第2,618,552号明細書記載のカスケード法及び
米国特許2,874,063号明細書記載の磁気ブラシ
法が知られている。これらの方法によると、比較的安定
して良好な画像が得られるが、その反面、トナー等によ
るキャリア表面の汚染、キャリアとトナーとの混合比の
変動等による摩擦帯電性の変化に伴う画質の劣化等が発
生し易く、その防止策として様々な装置面、材料面での
工夫が必要となる。
【0005】磁性一成分現像方法は、このような二成分
現像方法の問題点を回避するものであり、例えば、米国
特許4,336,318号明細書には、電気絶縁性磁性
トナーを用いて現像する方法が記載されている。これら
の方法においては、トナー粒子とトナー担持体及びトナ
ー薄層化部材との間の摩擦帯電、又は、トナー粒子同士
の摩擦帯電によりトナーに電荷が注入されて、感光体上
の静電潜像に静電的に付着する。この現像方法は、キャ
リアを使用しないこと、及びキャリアとトナーとの混合
比を制御する装置が不要であることから、前記二成分現
像方法の問題点を回避でき、且つ現像装置が小型になる
という利点を有する。又、近年、トナーに磁気特性を必
要としない非磁性一成分現像方法が提案されている。こ
うした方法として、種々の装置が検討されているが、そ
の多くは、現像スリーブ等に対し静電気力でトナーを付
着させ、潜像面へトナーを搬送させ現像せしめるもので
あり、従来の磁性一成分現像方法とは、用いられるトナ
ーの構成上、磁性材料を必須成分としない点が大きく相
違する。
【0006】トナーは、一般に、着色剤と離型剤及び帯
電制御剤等の添加剤類とを、結着樹脂中に溶融混練によ
って分散せしめ、冷却後にこれを機械的に粉砕、分級し
て得られるもの、重合法によって得られるもの、カプセ
ル化法によって得られるものがある。
【0007】トナーは、現像の際にも凝集体としてでは
なく、粒子個々として現像に供されるものであり、この
ために、トナーは十分な流動性を有し、かつ、帯電性が
経時的あるいは環境(温度、湿度)によって変化しない
ことが必要である。このため、シリカ等の無機微粉、脂
肪酸及びその誘導体、金属塩等の有機微粉、フッ素系樹
脂微粉等をトナー母体に外添した一成分現像剤あるいは
二成分現像剤が種々提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年トナーの
流動性向上と帯電性安定の為、種々の外添剤が利用され
ているが、前記トナー現像方法いずれにしても長期ラン
ニングにおけるトナー表面にある外添剤の付着状態に変
化が認められる。特に、トナー帯電部材との衝突により
発生する外添剤の埋没及び脱離はトナーの流動性及び帯
電性に大きな影響を与える。これらの現象が発生した場
合、流動性が悪化するとトナー搬送性が悪化し、画像上
にスジ状に現像抜けが発生し、また、帯電が異常になる
と画像濃度が低下する等、好ましくない種々の画像劣化
を引き起こすこととなる。
【0009】シリカやチタン等の無機微粉を外添する場
合は、環境依存性が問題になる。このため疎水化処理す
る等により、帯電の安定性を図っている。
【0010】正帯電をもつ外添剤としてシリカやチタン
等をアミン系カップリング剤等で処理する方法が提案さ
れている。
【0011】本発明が解決しようとする課題は、必要と
される帯電性能及び流動性能を長期連続印字の間維持し
現像剤の高寿命化を可能にし、環境安定性が良く、帯電
制御が容易な静電潜像現像用トナーを提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上述したような従来技術における欠点を解決するため
に、鋭意研究を重ねた結果、本発明に到達した。
【0013】即ち、本発明は上記課題を解決するため
に、 結着樹脂に少なくとも着色剤を分散して成るトナ
ー母体に外添剤を添加して成る静電荷現像用トナーにお
いて、前記外添剤が自己水分散性樹脂と帯電制御剤を含
有する 微粒子であることを特徴とする 電荷現像用ト
ナーを提供する。
【0014】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
使用される自己水分散性樹脂微粒子の平均粒径は、0.
05〜1μmの範囲が好ましく、0.1〜0.5μmの
範囲が特に好ましい。かかる自己水分散性樹脂微粒子
は、トナー本体100重量部に対し、0.1〜5.0重
量部、好ましくは特に0.1〜3.0重量部の割合で使
用することが好ましい。
【0015】次に、本発明において用いられる自己水分
散性樹脂について説明する。自己水分散性樹脂は、分子
内に有する親水基の作用により、水媒体の作用下で、乳
化剤を用いることなく、安定なる水分散体を形成できる
樹脂である。
【0016】親水基としては、アニオン型自己水分散性
樹脂の場合には、カルボキシル基などの酸基が挙げら
れ、また、カチオン型自己水分散性樹脂は、三級アミノ
基などの塩基が挙げられる。こうした親水基が化学結合
を通じて当該樹脂中に導入されており、当該樹脂中に導
入されている、これらの種々の親水基が、塩基又は酸に
よって中和されて塩構造を取り、水媒体中で、安定に分
散するための役割をしている。
【0017】かかる当該樹脂を、有機溶剤に溶解した有
機連続層(O相)に、塩基又は酸を加えて中和した後あ
るいは同時に、水媒体(W相)を投入することによっ
て、乳化剤等の、いわゆる乳化補助剤を使用することな
く、W/OからO/Wへの、樹脂の変換(いわゆる転相
乳化)が行われて不連続相化され、樹脂が水媒体中に粒
子状に分散安定化される。
【0018】当該自己水分散性樹脂がアニオン型のもの
である場合であれば、樹脂中の酸基の量としては、ま
た、カチオン型のものである場合は樹脂中の三級アミノ
基の量としては、それぞれ、20〜500mg当量/樹脂
固形分100gなる範囲内、好ましくは、50〜250
mg当量/樹脂固形分100gなる範囲内が適切である。
【0019】アニオン型自己水分散性樹脂の酸基の代表
的なものとしては、例えば、カルボキシル基、燐酸基、
スルホン酸基又は硫酸基等が挙げられる。
【0020】本発明で用いられるアニオン型樹脂として
は、酸基を有する重合性単量体類と、この酸基含有重合
性単量体類以外の重合性単量体類とを、重合開始剤の存
在下に、共重合せしめて得られるもの等が挙げられる。
【0021】酸基含有重合性単量体類としては、例え
ば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン
酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸モノブチル、マ
レイン酸モノブチル、アシッドホスホオキシエチルメタ
クリレート、アシッドホスホオキシプロピルメタクリレ
ート、3−クロロ−2−アクリルアミド−2−メチルプ
ロパンスルホン酸又は2−スルホエチルメタクリレート
等が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、
また、これらの酸基含有重合性単量体類は2種以上併用
することもできる。
【0022】酸基含有重合性単量体類以外の重合性単量
体類は、例えば、スチレン、ビニルトルエン、2−メチ
ルスチレン、t−ブチルスチレンもしくはクロルスチレ
ンの如き、各種のスチレン系モノマー(芳香族ビニルモ
ノマー)類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリ
ル酸イソブチル、アクリル酸n−アミル、アクリル酸イ
ソアミル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸2−エ
チルヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸デ
シルもしくはアクリル酸ドデシルの如き、各種のアクリ
ル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸プ
ロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブ
チル、メタクリル酸n−アミル、メタクリル酸n−ヘキ
シル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸
n−オクチル、メタクリル酸デシルもしくはメタクリル
酸ドデシルの如き、各種のメタクリル酸エステル類;ア
クリル酸ヒドロキシエチルもしくはメタクリル酸ヒドロ
キシプロピルの如き、各種のヒドロキシル基(水酸基)
含有モノマー類;N−メチロール(メタ)アクリルアミ
ドもしくはN−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド
の如き、各種のN−置換(メタ)アクリル系モノマー類
等が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、
また、これらの重合性単量体類は2種以上併用すること
もできる。
【0023】かくして得られる共重合体は、場合によっ
ては、重合性単量体類と重合性不飽和基含有オリゴマー
との共重合体であってもよい。
【0024】さらに、かかる重合性不飽和基含有オリゴ
マー中に酸基を有するものを使用してもよい。
【0025】上記した重合性不飽和基含有オリゴマーの
代表的なものとしては、例えば、ビニル変性ポリエステ
ル、ビニル変性ウレタン又はビニル変性エポキシ化合物
などが挙げられる。
【0026】具体的には、無水マレイン酸、フマル酸、
テトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒド
ロ無水マレイン酸、α−テルピネン無水マレイン酸付加
物、トリオールのモノアリルエーテル、ペンタエリスリ
ットジアリルエーテルもしくはアリルグリシジルエーテ
ルの如き、各種の化合物の重縮合ないしは付加により重
合性不飽和結合(ビニル基)が導入される。
【0027】さらに、ポリエステル中に酸基を導入せし
めるには、例えば、フタル酸の如き二塩基酸を過剰に用
いれば良く、それにより、末端にカルボキシル基を有す
るものが得られ、あるいは、無水トリメリット酸の使用
によって、主鎖中に酸基を有するものが得られる。
【0028】また、上記したビニル変性ウレタンとして
は、例えば、グリセリンモノアリルエーテル又は1,2
−結合を含むブタジエンポリオールの如き、各種のポリ
オールとジイソシアネートとの付加重合などにより得ら
れる。
【0029】あるいは、末端にイソシアネート基を有す
るウレタンと水酸基含有重合性単量体類との付加反応な
どによっても、ビニル結合が導入される。また、ジメチ
ロールプロピオン酸などを、ポリオール成分として加え
ることによっても、ポリウレタン中に酸成分を導入せし
めることができる。
【0030】ポリエチレングリコールのモノメタクリレ
ートとしては、例えば、ポリオキシエチレン鎖の平均分
子量が1,000〜4,000なる範囲内のものが挙げ
られる。
【0031】また、ビニル変性エポキシ化合物として
は、例えば、末端エポキシ基と、アクリル酸もしくはメ
タクリル酸のカルボキシル基とを反応せしめれば良く、
これによっても、酸成分を導入せしめることができる。
【0032】さらに、カルボキシル基含有ビニル共重合
体に、グリシジル基含有重合性単量体を付加せしめた、
重合性ビニル基を有する重合性単量体類のオリゴマーが
得られる。
【0033】ここで用いられる重合性単量体類は、前掲
したようなものの中から選ばれるが、重合性ビニル基を
有するオリゴマーであれば、上述した種類や方法に限定
されるものではない。
【0034】カチオン型自己水分散性樹脂の代表的なも
のとしては、例えば、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹
脂又はウレタン系樹脂等が挙げられ、これらのカチオン
型自己水分散性樹脂は2種以上の混合使用(併用)する
こともできる。
【0035】上記のカチオン型自己水分散性ビニル系樹
脂のうち、親水基として三級アミノ基を有するビニル系
樹脂は、例えば、ジメチルアミノエチルアクリレート又
はジエチルアミノエチルメタクリレートの如きアルキル
アクリレート類ないしはメタクリレート類と、該三級ア
ミノ基含有アルキルアクリレート類ないしはメタクリレ
ート類と共重合可能な他の重合性単量体類とを重合せし
めることによって、容易に製造することができる。
【0036】また、上記のカチオン型自己水分散性ポリ
エステル系樹脂のうち、親水基として三級アミノ基を有
するポリエステル樹脂は、例えば、2,2´−メチルア
ミノジエタノールの如き三級アミノ基含有ジオール類
と、必要に応じてその他のジオール類と、ジカルボン酸
類の如き多塩基酸と縮合せしめることによって、容易に
製造することができる。
【0037】さらに、上記のカチオン型自己水分散性樹
脂のうち、親水基として三級アミノ基を有するウレタン
系樹脂は、例えば、2,2´−メチルアミノジエタノー
ルの如き三級アミノ基含有ジオール類と、イソシアネー
ト化合物類と、必要に応じてその他のジオール類及び/
又はポリオール類とを反応せしめることによって、容易
に製造することができる。
【0038】該自己水分散性樹脂の重合は、通常、重合
開始剤を用いて行われる。重合開始剤としては、市販の
ものが特に制限なく使用することができるが、例えば、
過酸化ベンゾイル、ジ−t−ブチルペルオキシド、クメ
ンヒドロペルオキシド、t−ブチルペルオキシドもしく
は2−エチルヘキサノエートの如き各種の過酸化物;ア
ゾビスイソブチロニトリルもしくはアゾビスイソバレロ
ニトリルの如き各種のアゾ化合物等が挙げられる。
【0039】また、反応溶剤は不活性溶剤が好ましく、
例えば、トルエン、キシレンもしくはベンゼンの如き芳
香族炭化水素;メタノール、エタノール、プロパノール
もしくはブタノールの如きアルコール類;セロソルブも
しくはカルビトールの如きエーテルアルコール類;アセ
トン、メチルエチルケトンもしくはメチルイソブチルケ
トンの如きケトン類;酢酸エチルもしくは酢酸ブチルの
如きエステル類;ブチルセロソルブアセテートの如きエ
ーテルエステル類などが挙げられる。反応溶剤は、後述
する溶剤除去の工程において、容易に脱溶剤され得るア
セトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル等の低沸点溶
剤が好ましい。
【0040】重合条件は、通常、50〜150℃なる温
度範囲で、窒素雰囲気下で行われるが、勿論、これのみ
に限定されるものではない。
【0041】本発明の自己水分散性樹脂微粒子の調整方
法は、微粉末を分散する場合、その分散手段としては、
ロールミルやサンドミルなどの、公知慣用の手段が適切
であり、こうした諸々の手段によって微細分散化せしめ
れば良い。
【0042】ここにおいて、本発明で用いられる微粉末
としては、染料、有機又は無機顔料、磁性粉、離型剤、
帯電制御剤、無機酸化物微粉末等が用いられる。
【0043】次に、アニオン型自己水分散性樹脂は塩基
で、カチオン型自己水分散性樹脂は酸でそれぞれ中和し
た後に、あるいは同時に、水媒体中への転相乳化を行な
う。
【0044】自己水分散性樹脂は、塩基又は酸で中和さ
れた後に、あるいは同時に、水媒体を加えていくことに
よって、W/OからO/Wへの樹脂相の変換が瞬時に行
われ、水媒体中に粒子が生成する。
【0045】この場合に、微粉末含有された場合には微
粉末は、樹脂に吸着されて粒子内部に取り込まれる。塩
基又は酸で中和された酸基又は三級アミノ基を含む親水
部位は、粒子表面に局在し、水媒体中で安定な形状を保
つために使用される。
【0046】次に、有機溶剤や水媒体を除き、粉末状の
ドライ自己水分散性樹脂微粒子を得る。
【0047】前の工程で得られた自己水分散性樹脂微粒
子は、水及び有機溶剤なる媒体中に分散しているため、
まず、減圧蒸留により、有機溶剤の除去を行なう。かか
る有機溶剤は、低沸点のものが容易に除去されるところ
から好ましい。
【0048】次いで、吸引濾過により、自己水分散性樹
脂微粒子のウエットケーキを得た後、ジェットミル等で
乾燥を行なうか、あるいは、スプレードライヤーやフリ
ーズドライ等の公知慣用の方法により、粉末状の自己水
分散性樹脂微粒子を得ることができる。
【0049】本発明で使用し得るトナー母体の樹脂は、
通常トナーにおいて結着樹脂として汎用されているもの
であれば、特に限定されるものではなく、例えば、スチ
レン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、オレフィン系樹
脂、ポリエステル系樹脂、アミド系樹脂、カーボネイト
樹脂、ポリエーテル、ポリスルフォン等のような熱可塑
性樹脂、あるいは、エポキシ系樹脂、尿素系樹脂、ウレ
タン系樹脂等のような熱硬化性樹脂並びにこれらの共重
合体及びポリマーブレンド等が用いられる。
【0050】本発明に使用し得る他のトナー母体の構成
成分としては、着色剤、帯電制御剤、離型剤等の各種助
剤が挙げられ、その使用目的及び使用条件に応じて種々
選択使用できる。
【0051】着色剤としては、例えば、カーボンブラッ
ク、種々の有機、無機顔料等が用いられる。
【0052】帯電制御剤のうち、正電荷付与を目的とし
て使用されるものとしては、例えば、ニグロシン系染
料、4級アンモニウム塩、トリメチルエタン系染料等が
挙げられ、負電荷付与を目的として使用されるものとし
ては、例えば、Cr等の重金属含有酸性染料等が挙げら
れる。
【0053】更にヒートロール定着用途では、トナーの
ヒートロール付着汚れ(オフセット)によるトラブル防
止を目的として、離型効果を高める助剤として、種々の
金属石鹸、ワックス類が必要に応じて使用することがで
きる。
【0054】ワックス類としては、例えば、モンタン酸
エステルワックスの如き天然ワックス、高圧法ポリエチ
レン、ポリプロピレンの如きポリオレフィン系ワックス
が挙げられる。
【0055】本発明のトナー母体は、特定の製造方法に
依らず極めて一般的な製造方法に依って得ることができ
る。例えば、上記の各成分を2本ロール、3本ロール、
加圧ニーダー、又は2軸押し出し機等の混練手段により
混合し、冷却後、ジェットミル等の粉砕機で微粉砕し、
風力分級機等により分級してトナー母体を作製する粉砕
法、各種重合法(例えば、懸濁重合法、分散重合法等)
あるいはカプセル化法等が挙げられる。
【0056】本発明のトナーは、前記トナー母体に対し
て、例えば、ヘンシェルミキサー(三井三池化工機社
製)、スーパーミキサー(川田製作所社製)、ハイブリ
ダイゼーションシステム(奈良機械製作所社製)、メカ
ノフュージョンシステム(ホソカワミクロン社製)等の
混合機を用いて前記自己水分散性樹脂微粒子を外添する
ことにより製造することができる。
【0057】
【実施例】次に、本発明を実施例により、一層、具体的
に説明するが、本発明は、勿論、これらの例のみに限定
されるものでは、無い。なお、以下において、「部」及
び「%」は、特に断りの無い限り、すべて重量基準であ
る。
【0058】 [合成例1](トナー母体用樹脂の合成) ビスフェノールA 68部 テレフタル酸 16部 無水トリメリット酸 10部 ジブチル錫オキシド 0.06部
【0059】以上の割合の混合物を反応容器に入れて、
窒素雰囲気中で220℃で20時間反応させた。このよ
うにして得られた樹脂を樹脂Aとする。
【0060】[合成例2](自己水分散性樹脂微粒子用
樹脂の合成) メチルエチルケトンの400部を反応容器に入れて、8
0℃に加熱した。次いで、以下に示した割合の混合物
を、窒素雰囲気下で2時間に亘って滴下した。
【0061】 メタクリル酸 90部 アクリル酸2−エチルヘキシル 66部 メタクリル酸メチル 90部 スチレン 354部 「パーブチル O」[日本油脂(株)製] 12部
【0062】しかる後、上記混合物の滴下終了時より、
1時間後及び2時間後に、それぞれ「パーブチル O」
1部ずつを、反応液に加えて、80℃で反応を続行せし
めた。反応後の重合率は98%であった。このようにし
て得られた樹脂を樹脂Bとする。
【0063】[合成例3](自己水分散性樹脂微粒子用
樹脂の合成) メチルエチルケトンの400部を反応容器に入れて、8
0℃に加熱した。次いで、以下に示すような割合の混合
物を、窒素雰囲気下で2時間に亘って滴下した。
【0064】 メタクリル酸ジエチルアミノエチル 24部 アクリル酸n−ブチル 96部 スチレン 480部 「パーブチル O」 12部
【0065】しかる後、上記混合物の滴下終了時より、
1時間後及び2時間後に、それぞれ「パーブチル O」
1部ずつを、反応液に加えて、80℃で反応を続けた。
【0066】反応後の重合率は98%であった。このよ
うにして得られた樹脂を樹脂Cとする。
【0067】[製造例1](トナー母体の作成) 「TB−1000」(三洋化成社製スチレン・アクリル
樹脂)92部、「モーガルL」(キャボット社製カーボ
ンブラック)4部、「ボントロンS−34」(オリエン
ト化学社製帯電制御剤)2部、「ビスコール 550
P」(三洋化成社製ポリプロピレンワックス)2重量%
を加圧ニーダーにより溶融混練し、粉砕分級して平均粒
径が10.5μmのトナー母体(トナー母体A)を得
た。
【0068】[製造例2](トナー母体の作成) 「TB−1000」92部、「モーガルL」4部、「ボ
ントロンN−04」(オリエント化学社製帯電制御剤)
2部、「ビスコール 550P」2重量%を加圧ニーダ
ーにより溶融混練し、粉砕分級して平均粒径が10.1
μmのトナー母体(トナー母体B)を得た。
【0069】[製造例3](トナー母体の作成) 合成例1で得た樹脂A92部、「モーガルL」4部、
「ボントロンS−34」2部、「ビスコール 550
P」2重量%を加圧ニーダーにより溶融混練し、粉砕分
級して平均粒径が10.2μmのトナー母体(トナー母
体C)を得た。
【0070】[実施例1]合成例2で得た樹脂Bの67
5部(不揮発分濃度40%に調製)に対して、「モーガ
ルL」30部及び「ボントロンS−34」5.7部を加
え、「アイガー・モーターミル M−250」(アメリ
カ国アイガー社製品)にて、1時間に亘って混合せしめ
た。 次いで、これに、樹脂中のカルボキシル基に対し
て、0.6モル当量のトリエチルアミンと、固形分に対
して50%なるアセトンとを加えてから、スリーワン・
モーターを用いて、350RPMにて攪拌しながら、水
を滴下して転相乳化せしめた。
【0071】水媒体中の有機溶剤を減圧蒸留によって除
去した後、0.01N塩酸水溶液にて水媒体を中和し、
粒子遠心分離機にてを水媒体より分離せしめた。これを
凍結乾燥せしめて、目的とする自己水分散性樹脂微粒子
(N型樹脂微粒子:微粒子A)を得た。
【0072】得られた自己水分散性樹脂微粒子の平均粒
子系は0.10μmであった。測定にはレーザー回析/
散乱式粒度分布測定装置を用いた。
【0073】製造例1で得たトナー母体A100部に対
し、上記微粒子A1.5部を混合添加処理をしてトナー
Aを得た。
【0074】上記トナーA5部と平均粒径50〜100
μmのフェライトキャリア95部を混合し二成分現像剤
を得た。
【0075】
【0076】
【0077】
【0078】
【0079】
【0080】[実施例] 製造例3で得たトナー母体C100部に対し、実施例1
の微粒子A1.5部を混合添加処理をしてトナーCを得
た。
【0081】[比較例1]製造例1で得たトナー母体A
100部に対し、日本アエロジル社製の疎水化シリカ微
粉末「R−972」を0.5部を混合添加処理をしてト
ナーDを得た。
【0082】実施例1のトナーAに代えて、上記トナー
Dを使用する以外は実施例1と同様に行ない、二成分現
像剤を得た。
【0083】
【0084】
【0085】[比較例] 製造例3で得たトナー母体C100部に対し、疎水化シ
リカ微粉末「R−972」を0.1部を混合添加処理を
してトナーFを得た。
【0086】複写試験 実施例1、2及び比較例1、2のトナーの組成及び評価
機は以下の表1に示した。
【0087】
【0088】 1) :三田DC−4055改造機 3) :非磁性一成分現像方式のプリンター(リコー社製
市販機LP−1060SP3改造機) 着色剤:「モーガルL」(キャボット社製カーボンブラ
ック) 離型剤:「ビスコール 550P」(三洋化成社製ポリ
プロピレンワックス)
【0089】(複写試験1)上記の実施例1及び比較例
1で得た乾式現像剤を用い、三田DC−4055改造機
(以下、A機)を使用し、印字試験を行ったところ、1
万枚印字後も画像劣化は認められず印字部ベタ黒部の光
学濃度O.D.は1.4と高い数値を示した。また、画
像の地カブリは、印字試験後の用紙の白地部の光学濃度
O.D.から印字試験前の用紙の光学濃度O.D.を引
いた値で評価した。なお、画像濃度はマクベス反射濃度
計により測定した。
【0090】しかし、比較例1の現像剤を用いて、A機
に投入し、印字試験を行った結果、比較例1の現像剤1
000枚時に、画像濃度低下、地カブリ等による著しい
画像劣化が認められた。
【0091】
【0092】
【0093】(複写試験)上記の実施例で得たトナ
ーCを用い、非磁性一成分現像方式のプリンター(リコ
ー社製市販機LP−1060SP3改造機:以下C機)
に投入し、印字試験を行った結果12000枚印字後も
画像劣化は認められず光学濃度O.D.は1.4と高い
数値を示した。
【0094】しかし、比較例で得たトナーFを用い非
磁性一成分現像方式のプリンター(C機)に投入し、印
字試験を行った結果、定着性は良好だったが50枚印字
時に帯電部材にトナー付着が発生し、画像濃度低下、白
抜け現象による著しい画像劣化が認められた。
【0095】(帯電量の測定)実施例 び比較例
得られた現像剤を、高温高湿(40℃,90%R
H)、常温常湿(20℃,50%RH)、低温低湿(1
0℃,20%RH)の3つの異なる環境下に1時間放置
し、その直後帯電量をそれぞれ測定した。環境変化によ
る帯電量変動幅を算出し、評価を行った。
【0096】前記A、 機の画像濃度及び地カブリの
推移を表2〜に示す。
【0097】
【表2】
【0098】
【表3】
【0099】
【0100】
【0101】
【0102】
【0103】(表中、LLは気温10℃湿度20%の環
境条件、MMは気温20℃湿度50%の環境条件、HH
は気温40℃湿度90%の環境条件を、環境差はLLか
らHHを引いた値をそれぞれ表わす。)
【0104】
【発明の効果】以上説明したように本発明による効果
は、必要とされる帯電性能、流動性能、クリーニング性
能を長期連続印字の間維持し現像剤の高寿命化を可能に
し、さらに低温低湿から高温高湿に至る環境変化に対し
てトナーの帯電量の変動を小さく抑えることができ、安
定した画像画質を得ることができる静電潜像現像用トナ
ーを提供することができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−221137(JP,A) 特開 平4−184351(JP,A) 特開 平4−333060(JP,A) 特開 昭60−186854(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結着樹脂に少なくとも着色剤を分散して成
    るトナー母体に外添剤を添加して成る静電荷現像用トナ
    ーにおいて、前記外添剤が自己水分散性樹脂と帯電制御
    剤を含有する 粒子であることを特徴とする静電荷現
    像用トナー。
  2. 【請求項2】前記帯電制御剤が負電荷付与性の帯電制御
    剤である請求項1記載の静電荷現像用トナー。
  3. 【請求項3】前記 粒子が、該自己水分散性樹脂中
    電制御 微粉末を分散した混合物を、有機溶媒に
    溶解し、塩基又は酸を加えて中和してから、もしくは中
    和と同時に水媒体を投入して、該混合物を水媒体中に粒
    子状に分散させた後、有機溶剤を除去し、粒子を分離せ
    しめることによって製造したものであることを特徴とす
    る請求項記載の静電荷現像用トナー。
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