JP3342401B2 - 管の引曲げ加工方法 - Google Patents

管の引曲げ加工方法

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JP3342401B2
JP3342401B2 JP12841598A JP12841598A JP3342401B2 JP 3342401 B2 JP3342401 B2 JP 3342401B2 JP 12841598 A JP12841598 A JP 12841598A JP 12841598 A JP12841598 A JP 12841598A JP 3342401 B2 JP3342401 B2 JP 3342401B2
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bending
pipe
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thrust
axial force
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高裕 太田
公嗣 山▲崎▼
直樹 福枝
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は管の引曲げ加工法に
関する。
【0002】
【従来の技術】管の引曲げ加工の状況を図4、図5に基
づいて説明する。図4には引曲げ加工時の管の成形力の
概念、図5には引曲げ加工時の管の軸力の状況を示して
ある。
【0003】管の引曲げでは、管を曲型と締め付け型で
クランプし、曲型を回転させて曲型と締め付け型との間
で管を曲げる。この時、図4に示すように、管1には主
に曲げモーメントMと軸引張力Fが加わる。この軸引張
力Fが加わるので管1にしわは生じにくいが、減肉が大
きくなる虞がある。このような場合、管1の軸方向にブ
ースタダイにより推力を加えることにより減肉を抑制す
ることができる。
【0004】管1の成形の際には、曲型による軸引張力
F、曲げモーメントM、及びブースタダイによるブース
タ力Pがかかる。この時、軸引張力Fは、 F=T/R ・・・・・(1) T:曲げトルク, R:曲げ半径 で表わされ、また軸引張力FのX分力Fxは、 Fx=F・cosθ=(T/R)・cosθ ・・・・・(2) となる。
【0005】現状の管の引曲げ装置では、ブースタ力P
を成形中に変動させることができないため、ブースタ力
Pを一定とすると、成形時に働く軸力Sは S=F・cosθ−P ・・・・・(3) となる。この時S>0では引張り、S<0では圧縮が働
くとする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】管1の引曲げ加工にお
いては、初期にブースタ力Pが小さ過ぎると、引張力が
大きくなるため、過大な減肉を引き起こしてしまう。ま
た、軸力Sはブースタの設定が大き過ぎると圧縮歪が大
きくなり、ブースタ力Pか正常な場合でも曲げ角度θが
大きくなるほど圧縮力が大きくなるため、90度曲げ付
近では「しわ」が発生する場合がある。
【0007】管1の引曲げ成形時には、図5のように曲
げ角度θごとに軸力Sが変動し、また現状の管の引曲げ
装置ではブースタ力Pは初期設定後一定値をとり、管1
にかかる軸力Sが変動するため、管1の成形においては
板厚をコントロールすることが非常に難しく、過大な減
肉や「しわ」を発生させてしまうという問題がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
本発明の管の引曲げ加工方法は、軸方向に推力を与えて
管の引曲げを行うに際し、曲げ角度毎に軸力が一定とな
る推力の所定値を曲げ角度毎に設定し、曲げ角度毎の
力を所定値に維持して管の引曲げを行うことを特徴とす
る。
【0009】また、上記課題を達成するため本発明の管
の引曲げ加工方法は、軸方向に推力を与えて管の引曲げ
を行うに際し、曲加工時の曲角度及び回転トルク及び推
力に基づいて曲げ部に作用する軸力を演算し、演算され
た軸力が管種毎に設定された所定値となるような目標推
力を設定し、曲加工時の推力が目標推力となるように管
の引曲げを行なうことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】図1には本発明の実施形態例に係
る管の引曲げ加工方法を実施する管の引曲げ装置の概略
構成、図2にはブースタ力による軸力の制御例を表すグ
ラフを示してある。
【0011】管1の引曲げでは、管1を曲型2と締め付
け型3でクランプし、曲型3を回転させて曲型2と締め
付け型3との間で管1を曲げる。管1の引曲げ加工装置
では、成形中に軸圧縮力の制御を行うため、成形時の曲
げ角度θ、ブースタ力Pの取得を行う。曲げ角度θは、
曲型2にポテンショメータ4を取り付けると共に、ブー
スタダイ5に押し付け力Pの計測を行うためのロードセ
ル6を取り付けて計測を行う。これにより、曲げ角度θ
毎のブースタ力Pの調整を行う。
【0012】管1のサイズ及び材質から、予め曲げ角度
θ毎に軸力Sが一定となるブースタ力Pの所定値を設定
しておく(図2参照)。即ち、曲げ角度θが90度に近
づくにしたがって段階的にブースタ力Pを低下させ、曲
げ角度θが90度近傍になった時のブースタ力Pをマイ
ナス側に設定し、軸力Sが一定となるようにする。
【0013】各曲げ角度θ範囲ごとに、ブースタダイ5
に取り付けられている、リリーフバルブを決定している
値に、油圧計を見ながら手動にて変動、もしくは電磁リ
レーを用いて変動させてブースタ力Pを図2に示したよ
うに所定値に調整して成形を行う。そして、各曲げ角度
θ毎に設定されたブースタ力Pを管1に与える。
【0014】これにより、各曲げ角度θ上で安定した軸
力Sを管1に与えることにより、管1の曲げを受けた部
分は、成形初期に設定した板厚分布を得ることが可能と
なり、過大な減肉・「しわ」の不良発生を防止すること
ができる。
【0015】上述した管の引曲げ加工方法では、(3)
式、即ち、 S=F・cosθ−P により常に軸力Sを一定に保つように成形を行ない、管
1の背側及び腹側の歪曲げ加工中に軸力Sを一定にでき
るので、過大な減肉・「しわ」の発生を防止することが
可能となる。
【0016】このため、どのような材質・サイズの管1
においても、成形時に適正な軸力をブースタにより与え
ることで管1の背側の過大な減肉を防止することができ
る。また、管1の腹側においても、過剰な圧縮歪の発生
による「しわ」の発生を防止することができる。従っ
て、高品質の曲り管を成形でき、かつ、エルボの数を削
減できるので、プラント工数・品質の向上が図れる。
【0017】本発明の他の実施形態例を図1、図3に基
づいて説明する。図3にはブースタ力による軸力の制御
例を表すグラフを示してある。
【0018】管1の引曲げ加工装置では、成形中に軸圧
縮力の制御を行うため、成形時の曲げ角度θ、ブースタ
力P、曲げトルクTの取得を行う。曲げ角度θは、曲型
2にポテンショメータ4を取り付けると共に、ブースタ
ダイ5に押し付け力Pの計測を行うためのロードセル6
を取り付けて計測を行う。また、曲型2を回転させるチ
ェーン部7と油圧シリンダ8とを連結するロッド上にロ
ードセル9を取り付けて計測を行う。各計測により、曲
げ角度θごとの軸力Sの認識を行う。
【0019】まず、管1のサイズ及び材質などから適正
値以上の減肉、及び増肉が起きないような適当な軸力S
0 の設定をする。この設定軸力S0 は、固定値である。
成形時には、曲げ角度θの検出を行う。これと同時にブ
ースタ力P、軸引張力Fを計測し、これから(3)式、
即ち、 S=F・cosθ−P により軸力Sの演算を行う。
【0020】この時、演算された軸力Sに対する目標推
力(ブースタ力P)が設定され、計測した軸力Sが演算
した軸力S0 と異なる場合、図4に示すように、ブース
タ力Pを目標推力に収束するように変動させることによ
り設定した軸力S0 へ近づける。ブースタ力Pは、軸力
Sが低下すると増加させ、軸力Sが上昇するようである
と減少させるように変動を行う(フィードバック制
御)。これにより、安定した軸力を得、過大な減肉・
「しわ」の防止を行うことが可能となる。
【0021】上述した管の引曲げ加工方法では、(3)
式、即ち、 S=F・cosθ−P により常に軸力Sを一定に保つように成形を行うことに
より、管1の背側・腹側の歪を一定にできるので、過大
な減肉・「しわ」の発生を防止することが可能となる。
【0022】このため、どのような材質・サイズの管1
においても、成形時に適正な軸力をブースタにより与え
ることで管1の背側の過大な減肉を防止することができ
る。また、管1の腹側においても、過剰な圧縮歪の発生
による「しわ」の発生を防止することができる。従っ
て、高品質の曲り管を成形でき、かつ、エルボの数を削
減できるので、プラント工数・品質の向上が図れる。
【0023】
【発明の効果】請求項1に係る本発明の管の引曲げ方法
は、軸方向に推力を与えて管の引曲げを行うに際し、曲
げ角度毎に軸力が一定となる推力の所定値を曲げ角度
設定し、曲げ角度毎の推力を所定値に維持して管の引
曲げを行うので、どのような材質・サイズの管において
も、成形時に適正な軸力をブースタにより与えることで
管の背側の過大な減肉を防止することができ、管の腹側
においても過剰な圧縮歪の発生による「しわ」の発生を
防止することができる。
【0024】この結果、高品質の曲り管を成形でき、か
つ、エルボの数を削減できるので、プラント工数・品質
の向上が図れる。
【0025】請求項2に係る本発明の管の引曲げ加工方
法は、軸方向に推力を与えて管の引曲げを行うに際し、
曲加工時の曲角度及び回転トルク及び推力に基づいて曲
げ部に作用する軸力を演算し、演算された軸力が管種毎
に設定された所定値となるような目標推力を設定し、曲
加工時の推力が目標推力となるように管の引曲げを行な
うので、どのような材質・サイズの管においても、成形
時に適正な軸力をブースタにより与えることで管の背側
の過大な減肉を防止することができ、管の腹側において
も、過剰な圧縮歪の発生による「しわ」の発生を防止す
ることができる。
【0026】この結果、高品質の曲り管を成形でき、か
つ、エルボの数を削減できるので、プラント工数・品質
の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例に係る管の引曲げ加工方法
を実施する管の引曲げ装置の概略構成図。
【図2】ブースタ力による軸力の制御例を表すグラフ。
【図3】ブースタ力による軸力の制御例を表すグラフ。
【図4】引曲げ加工時の管の成形力の概念図。
【図5】引曲げ加工時の管の軸力の状況を表すグラフ。
【符号の説明】
1 管 2 曲型 3 締め付け型 4 ポテンショメータ 5 ブースタダイ 6 ロードセル 7 チェーン部 8 油圧シリンダ 9 ロードセル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−205620(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21D 7/025 B21D 7/024 B21D 7/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向に推力を与えて管の引曲げを行う
    に際し、曲げ角度毎に軸力が一定となる推力の所定値を
    曲げ角度毎に設定し、曲げ角度毎の推力を所定値に維持
    して管の引曲げを行うことを特徴とする管の引曲げ加工
    方法。
  2. 【請求項2】 軸方向に推力を与えて管の引曲げを行う
    に際し、加工時の曲角度及び回転トルク及び推力に基づ
    いて曲げ部に作用する軸力を演算し、演算された軸力が
    管種毎に設定された所定値となるような目標推力を設定
    し、曲加工時の推力が目標推力となるように管の引曲げ
    を行うことを特徴とする管の引曲げ加工方法。
JP12841598A 1998-05-12 1998-05-12 管の引曲げ加工方法 Expired - Lifetime JP3342401B2 (ja)

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DE102023101205A1 (de) 2023-01-18 2024-01-04 Thyssenkrupp Ag Rohrbiegemaschine

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