JP3341700B2 - 生産工程管理方法及び生産工程管理システム - Google Patents

生産工程管理方法及び生産工程管理システム

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JP3341700B2
JP3341700B2 JP4882699A JP4882699A JP3341700B2 JP 3341700 B2 JP3341700 B2 JP 3341700B2 JP 4882699 A JP4882699 A JP 4882699A JP 4882699 A JP4882699 A JP 4882699A JP 3341700 B2 JP3341700 B2 JP 3341700B2
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  • Multi-Process Working Machines And Systems (AREA)
  • General Factory Administration (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数の生産工程
で構成される生産ラインにおいて、その生産ラインに投
入されたワークに1 又は複数の生産工程で作業を行うこ
とにより完成品と未完成品を混合して製造する生産ライ
ンにおける生産工程管理方法及び生産工程管理システム
に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車の組立を行う生産ライン
は、溶接・塗装・組立等の作業を行う複数の生産工程で
構成されている。そして、このような生産ラインに投入
されるワークは、生産ラインの先頭に投入され、全ての
生産工程で作業を施され、生産ラインの終端から完成品
として出荷されていた。したがって、このような生産ラ
インを管理する従来の生産工程管理システムでは、生産
ラインに投入されるワークに対して作業を施すよう指示
するための作業指示は、全ての生産工程に出力されるよ
うに構成されていた(特開平4−283058号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら近年、販
売地域の広域化や生産設備の合理化等のため、上述した
ような一貫生産が基本となる生産ラインにおいても、生
産ラインの途中から他の工場(国内他工場や海外生産工
場)に支給品(未完成品)として出荷されるものも生産
するようになってきた。このため、従来の生産工程管理
システムにより支給品として出荷されるワークに対して
作業指示を出すと、実際には作業を行わない生産工程に
対しても作業指示が出されることとなる。このため、生
産ラインからワークを搬出した後においても、そのワー
クが通過しない生産工程に対する作業指示が残ることに
なるという問題が生じていた。
【0004】したがって、本発明は、上述した問題点を
解決するためになされたものであり、その目的は、支給
品等の未完成品と完成品とを混合して生産する生産ライ
ンにおいて、未完成品のワークに作業指示を出す場合に
おいて、そのワークが通過しない生産工程に対しては作
業指示が出されないようにすることができる生産工程管
理方法及び生産工程管理システムを提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、請求項1に
記載した生産工程管理方法により達成される。請求項1
に記載した生産工程管理方法によれば、その生産ライン
に投入されるワークの種類毎にワークが通過する生産工
程に対しては作業を施す指示が出されワークが通過しな
い生産工程に対しては作業を施す指示が出されない生産
形態を識別するための生産区分が付与された生産区分マ
スタファイルと、前記生産区分毎にその生産区分が付与
されたワークに作業を施す生産工程を指定する生産マス
タファイルとが記憶装置に格納される。ここで、ワーク
の種類とは、ワークをその生産形態毎に分類するための
ものであり、車種により生産形態が異なるのであれば車
種がワークの種類となり、車種と仕向け先で生産形態が
異なるのであれば車種と仕向け先の両者がワークの種類
となる。次に、その生産ラインに投入されるワークにつ
いて、そのワークの種類に基づいて前記生産区分マスタ
ファイルから生産区分を特定し、その特定された生産区
分に基づいて前記生産マスタファイルから作業を施す生
産工程を検索し、その検索された生産工程に対してその
ワークに作業を施すことを指示する作業指示情報を出力
する。このように上記生産工程管理方法によれば、生産
区分が付与された生産区分マスタファイルと、生産区分
毎に作業する生産工程を指定した生産マスタファイルと
を設定することにより、ワークに作業を施す生産工程だ
けに作業指示を出すことができる。したがって、通過し
ない生産工程に対しては作業指示が出されない。なお、
各生産工程に出力される作業指示情報は、最初の生産工
程にのみ作業指示情報を出力し、以後の生産工程に対し
て出力される作業指示情報は、ワークが各生産工程から
搬出される時に、次の生産工程に作業指示情報を出力す
るようにしても良い。また、生産ラインにワークが投入
される前に、そのワークがその生産ラインにおいて通過
しなければならない生産工程の全てに一括して作業指示
情報を出力するようにしても良い。前者の方法は、その
生産ラインで生産するワークの生産数が多い場合に有効
であり、後者の方法は生産ラインで生産するワークの生
産数が少ない場合に有効となる。生産数が多い場合、生
産計画立案時に全ての生産工程に作業指示を出すこと
は、出力する情報が多くなりすぎてシステムの肥大化と
なるからである。一方、生産数が少ない場合には、生産
計画立案時に全ての生産工程に作業指示を出したとして
も、出力される情報は少なく上述した問題も生ぜず、ま
た、ワークが各生産工程から搬出される度に作業指示情
報を出力するという処理を行わなくても良い。
【0006】なお、作業が施される生産工程にのみ作業
指示を出す方法として、生産区分という概念を導入する
ことなく、ワークの種類に対応して直接作業指示を出す
生産工程を指定し、その生産工程に作業指示を出すよう
にすることが考えられる。しかしながら、このような方
式の生産工程管理方法を複数の工場に導入しようとする
と、各工場毎にワークの種類とそれに対応して作業を施
す生産工程を指定するマスタファイルを作成する必要が
ある。例えば、車種AAAで仕向け先Indonesia のワー
クに対しては、A工場においては生産工程a,bで作業
が施され、B工場においては生産工程c’,d’で作業
が施されると仮定すると、A工場とB工場のマスタファ
イルは次の表のようになる。
【0007】
【表1】
【0008】この表から分かるように、同じ種類のワー
クであっても工場が変われば生産工程が異なるため、工
場毎にマスタファイルが異なることとなる。これに対し
て本発明のように生産区分という概念を導入すると、表
2 に示すように生産区分を特定するための生産区分マス
タファイルはA工場,B工場で共通化でき、表3 に示す
ように各工場の生産マスタファイルの内容のみが異なる
こととなる。したがって、本発明の生産工程管理方法で
は、生産マスタファイルのみA工場とB工場で変えれば
良く、システムの汎用化の点で上述した方法より有利と
なる。
【0009】
【表2】
【0010】
【表3】
【0011】また、上述した生産工程管理方法で複数の
ワークに作業指示を出す場合には、請求項2 記載の生産
工程管理方法で行うことが好ましい。請求項2 記載の生
産工程管理方法では、その生産ラインに所定期間内に投
入されるワーク群をワークの種類によって指定する生産
計画ファイルを記憶装置に格納し、その生産計画ファイ
ルの各ワークについて前記作業指示情報を出力する。各
生産工程は前記作業指示情報に基づいて生産を行い、ワ
ークがそのワークの種類について指定された全ての生産
工程を通過した時に、そのワークに関するデータを生産
計画ファイルから削除する。したがって、作業が施され
不要になった生産計画ファイルのデータが適切なタイミ
ングで削除される。
【0012】請求項1 記載の生産工程管理方法は、請求
項3 記載の生産工程管理システムで好適に実施すること
ができる。このような生産工程管理システムでは、前記
生産区分マスタファイルと、前記生産マスタファイルを
記憶する記憶手段と、その生産ラインに投入されるワー
クの種類を示すデータを入力する手段と、各生産工程に
作業指示情報を出力する作業指示情報出力手段とを備え
る。そして、作業指示情報出力手段は、前記生産区分マ
スタファイルと前記生産マスタファイル内の情報に基づ
き、投入されたワークの種類からそのワークの生産区分
を特定し、特定された生産区分に対応する生産工程を検
索し、その検索された生産工程に作業を指示する作業指
示情報を出力する。このため、投入されるワークについ
ての作業指示は、作業が施される生産工程にしか出され
ない。
【0013】また、このような生産工程管理システムで
は、各生産工程で作業を行っているワークの仕掛品在庫
や、各生産工程における作業実績を管理する生産工程
を、生産区分毎に指定できることが好ましい。このよう
な要求は、請求項4又は5に記載の生産工程管理システ
ムにより好適に実施することができる。ここで、仕掛品
とは、生産工程で実際に作業を行っているワークのこと
をいい、仕掛品在庫を管理するとは、各生産工程に在籍
しているワークの数、種類等を管理することをいう。請
求項4記載の生産工程管理システムでは、生産区分毎に
その生産区分が付与されたワークに対して仕掛品在庫管
理を行う生産工程を指定する仕掛品在庫管理情報が記憶
手段に記憶されており、その仕掛品在庫管理情報に基づ
いて、各生産工程にワークが投入される時に、そのワー
クの生産区分に基づいて仕掛品在庫管理を行う生産工程
を検索する。検索した生産工程がワークが投入された生
産工程であった場合に、そのワークが投入された生産工
程の仕掛品在庫管理ファイルにそのワークに関する情報
を書き込む。そして、そのワークが前記生産工程から搬
出された時に、前記生産工程の仕掛品在庫管理ファイル
からそのワークに関する情報を消去する。したがって、
仕掛品在庫管理情報により生産区分毎に指定された生産
工程でのみ仕掛品在庫管理を行うことができる。
【0014】また、請求項5記載の生産工程管理システ
ムでは、記憶手段には生産区分毎にその生産区分が付与
されたワークに対して実績管理を行う生産工程を指定す
る実績管理情報が記憶されている。そして、この実績管
理情報に基づいて、実績管理手段は、その生産ラインに
投入されたワークが各生産工程から搬出された時に、そ
のワークの生産区分に基づいて実績管理を行う生産工程
を検索し、検索した生産工程が搬出された生産工程であ
った場合に、その生産工程の実績管理ファイルにそのワ
ークに関する情報を書き込む。したがって、実績管理情
報により生産区分毎に指定された生産工程でのみ実績管
理を行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の生産工程管理方法及び生
産工程管理システムの一実施の形態として、図7に示さ
れるような自動車等の車両を生産する生産ラインを対象
とした生産工程管理システムを例に説明する。なお、以
下の実施の形態では、最初の生産工程にのみ作業指示情
報を出力し、以後の生産工程に対して出力される作業指
示情報は、ワークが各生産工程から搬出される時に、次
の生産工程に作業指示情報を出力するようにした生産工
程管理システムを例に説明する。
【0016】まず、本発明の生産工程管理方法の概要に
ついて説明する。図7に示す工場Aにおける生産ライン
は生産工程A,B,C,Dからなり、生産工程Aは自動
車のドアなどの部品を溶接することにより生産する工程
であり、生産工程Bは生産工程Aで生産された部品を溶
接することによりホワイトボディを生産する工程であ
り、生産工程Cは生産工程Bで生産されたホワイトボデ
ィに塗装を行う工程であり、生産工程Dは生産工程Cで
塗装された車両ボディにタイヤやバンパー等を組付ける
工程である。そして、工場Aでは生産ラインの全ての生
産工程A,B,C,Dを通過する完成品(車種1 )の生
産と、工場Bに支給品として支給されるホワイトボディ
(車種2)の生産とが行われる。一方、工場Bの生産ラ
インは生産工程W,X,Y,Zからなり、工場Aと同様
に自動車の溶接・塗装・組立を一貫して行う生産ライン
である。工場Bでは、生産ラインの全ての生産工程W,
X,Y,Zを通過する完成品(車種3 )の生産と、工場
Aで生産されたホワイトボディを生産工程Y,Zを通過
させることにより完成品とする車種2の生産を行う。し
たがって、各車種のワークが通過する生産工程は、表4
に示すようになる。
【0017】
【表4】
【0018】このように同一の工場で溶接・塗装・組立
の一貫生産を行わずに、溶接のみ又は塗装・組立のみを
同一の工場で行うのは、例えば、A工場の塗装・組立の
生産能力が必要な生産量を下回る場合、B工場に一部の
生産量を割り当てるが、A工場の溶接工程は自動化率が
高く、生産品目毎の特殊設備があり、B工場に溶接工程
を新設または既存設備を改造するよりも、ホワイトボデ
ィをA工場からB工場に運搬した方がコストダウンとな
る場合があるからである。また、海外で自動車を生産す
る場合に、種々の理由により溶接されたドア等の部品を
支給品として輸出し、海外の生産拠点で塗装・組立を行
った方が良い場合があるからである。
【0019】ここで、従来の生産工程管理システムは一
貫生産が基本となっていたため、支給品(車種2 )のワ
ークに対しても、生産工程A,B,C,Dの全ての生産
工程に作業指示が出力される。したがって、そのワーク
が生産工程A,Bを通過しその生産ラインから搬出され
る場合においても、生産工程Bからワークが搬出された
時点で生産工程Cに対する作業指示が出力される。
【0020】そこで、本発明の生産工程管理方法では、
ワークの種類(上述した例では車種)によりその生産形
態が異なることに着目し、生産形態毎にワークを識別で
きるように生産区分という概念を導入した。工場Aの生
産ラインを例に説明すると、工場Aにおいて生産される
ワークは、完成品である車種1 のワークと、支給品であ
る車種2 のワークの2 種類である。したがって、この二
種類のワークを分類し、車種1 のワークには車種1 のワ
ークであることを示す生産区分(例えば、0)と、車種
2 のワークには車種2 のワークであることを示す生産区
分(例えば、1)を付与する(表5)。したがって、こ
の生産区分によりワークの生産形態が識別できることと
なる。なお、上述した例では、車種が同一であれば生産
形態(通過する生産工程)が同一となったが、同一車種
のワークであっても支給品として、又は完成品として生
産される場合がある。例えば上述の例において、車種1
のIndonesia 向けのワークは支給品として、車種1 のAs
ia向けのワークは完成品として生産する場合には、ワー
クの種類は車種と仕向け先が組み合わさったものとな
る。したがって、その場合には同一車種のワークであっ
ても、生産区分として異なる番号が付与され区別され
る。また、同じ支給品であっても通過する生産工程が異
なる場合には、その生産区分として付与される番号は異
なる番号が付与される。なお、通過する生産工程が同一
で車種が同一の場合においても、異なる生産区分を付与
して識別しても良い。これは、同一の生産工程を通過す
る場合であっても、そのワークが試作車や生産訓練車で
ある場合には、他のワークと区別して管理した方が良い
場合があるからである。このように、本実施の形態の生
産工程管理方法では、生産ラインに投入されるワークの
生産形態を識別するために、ワークの種類毎に生産区分
が付与された生産区分マスタファイル(表5)を作成す
る。なお、通常はワークの種類数に比して生産区分の種
類数の方が少なくなる。例えば、図7 の生産工程A,
B,C,Dの全生産工程を通過する完成車のワークは、
車種としては複数あっても生産区分としては1 種に区分
されるからである。
【0021】
【表5】
【0022】次に、表6に示すように生産区分毎にその
生産区分が付与されたワークがどの生産工程を通過する
のかを指定する生産マスタファイルを作成する。即ち、
生産区分0が付与されたワークについては生産工程A,
B,C,Dを通過すること、生産区分1が付与されたワ
ークについては生産工程A,Bを通過することを設定す
る。ここで、工場Aだけの生産工程管理システムを考え
た場合は、生産区分1が付与されたワークについては生
産工程A,Bを指定するだけで良い。
【0023】
【表6】
【0024】このように生産区分マスタファイルと、生
産マスタファイルが作成されると、工場Aの生産ライン
に投入されるワークについては、通過する生産工程にの
み作業指示を出すことができる。例えば、車種2(支給
品)のワークが生産ラインに投入される場合を例に説明
すると、まず表5に示す生産区分マスタファイルの情報
からこのワークの生産区分(=1)が特定される。次
に、表6 に示す生産マスタファイルの情報から、生産区
分が1のワークは、生産工程A,Bのみを通過すること
が認識される。したがって、工場Aにおいては生産工程
A,Bにのみ作業指示が出されることとなる。このた
め、従来のように生産工程Bから支給品のワークが搬出
される場合であっても、生産工程Cには作業指示が出さ
れない。
【0025】このように本実施の形態の生産工程管理方
法では、生産区分マスタファイルと生産マスタファイル
により、生産ラインに投入されるワークの生産区分を特
定し、生産区分から作業が施される生産工程を検索し、
この検索された生産工程に作業指示が出される。したが
って、ワークが通過しない生産工程には作業指示が出さ
れない。
【0026】なお、工場Bについても、同様の方法で生
産工程を管理することができる。すなわち、工場Bの生
産ラインに投入されるワークの種類毎に生産形態を識別
するための生産区分が付与された生産区分マスタファイ
ルを作成する。例えば、車種2 のワークの生産区分を1
とし、完成品である車種3 のワークの生産区分を2とす
る。ここで、車種2 のワークの生産区分を工場Aと同一
の番号1としたが、必ずしもこのようにする必要はな
く、どのような識別記号(数字以外の文字であっても良
い)を付与しても良い。ただし、生産区分を付与するた
めの分類の基準(ワークの種類)及び識別記号は、工場
Aと工場Bの両工場で共通した基準とすることが好まし
い。このように共通した基準により生産形態を識別し生
産区分を付与することにより、生産区分マスタファイル
の情報を工場Aと工場Bで共通化することができるから
である。
【0027】次に、生産区分毎に生産マスタファイルを
作成する。そして、生産区分マスタファイルと生産マス
タファイルに基づいて、投入されるワークについて作業
指示情報が出力される。すなわち、車種2のワークにつ
いての作業指示情報は、生産工程Yについては手入力等
により出力され、生産工程Zについては完成品(車種
3)と同様に作業指示情報が出力される。
【0028】次に上述した生産工程管理方法を実施する
ための好適な生産工程管理システムについて、具体的に
説明する。ここで、以下に説明する生産工程管理システ
ムが管理する生産ラインは、図7に示す工場Aの生産ラ
インと同様の生産工程A,B,C,Dを備えた生産ライ
ンとする。まず、本実施の形態の生産工程管理システム
の概略構成を、図1、図2 に基づいて説明する。図1 は
本実施の形態の生産工程管理システムの概略構成を示
し、図2 は図1に示す生産工程管理システムの要部とな
る生産工程管理装置の概略構成を示す。図1 に示すよう
に、本発明の適用される生産工程管理システムは、生産
工程Aに配置される各作業ステーション40a、40
b、40c、40dを管理する工程管理装置30aと、
生産工程Bに配置された各作業ステーション(図示省
略)を管理する工程管理装置30bと、生産工程Cに配
置された各作業ステーション(図示省略)を管理する工
程管理装置30cと、生産工程Dに配置された各作業ス
テーション(図示省略)を管理する工程管理装置30d
を備える。各工程管理装置30a、30b、30c、3
0dは、後述する生産工程管理装置10に接続される。
生産工程管理装置10は、各工程管理装置30a、30
b、30c、30dに作業指示を出すとともに、後で詳
述する仕掛品在庫管理・実績管理等を行う。
【0029】生産工程管理装置10は、図2 に示すよう
に、一般的なコンピュータにより構成されるもので、予
め記憶されたプログラムに従い各種データ処理を行う主
制御部11と、生産計画ファイル等のデータを入力する
ための入力装置12と、主制御部11で演算した結果
や、入力装置12で入力された結果等を表示する表示装
置13と、入力装置12から入力された各種データ等を
記憶するための記憶装置20を備える。上述した主制御
部11、入力装置12、表示装置13、記憶装置20
は、システムバス14により接続され、システムバス1
4を介して、各装置間のデータの送受信が行われる。ま
た、生産工程管理装置10は入出力処理回路15を備
え、入出力処理回路15を介して各工程管理装置30
a,30b,30c,30dと接続され、生産工程管理
装置10と各工程管理装置30の間でデータの送受信が
行われる。入力装置12としてはキーボード、マウス等
のポインティングデバイス、フロッピーディスク・CD
−ROM等の記憶媒体に記憶された情報を読み取るため
の読み取り装置として構成することができ、表示装置1
3としてはディスプレイ等により構成することができ、
記憶装置20としてはRAMやDRAM等のメモリによ
り構成することができる。各生産工程を管理する工程管
理装置30a、30b、30c、30dも、一般的なコ
ンピュータにより構成されるもので、生産工程管理装置
10から送信された作業指示情報に基づいて、各生産工
程に配置されている作業ステーションに対して作業指示
を行い、その生産工程からワークが搬出された際には、
作業が施された旨の信号を生産工程管理装置10に送信
する。その他、生産工程管理装置10と工程管理装置3
0a、30b、30c、30dの一部または全部が同一
コンピュータに配置されることも可能である。
【0030】次に、上述したような構成を有する生産工
程管理システムの動作について説明する。まず、生産ラ
インに投入されるワークの生産計画を立案する時の生産
工程管理システムの動作について説明する。図3に、こ
の時のフローチャートを示す。図3に示すように生産計
画を立案する場合、まず、生産区分マスタ情報を生産工
程管理装置10に設定する(S31)。生産区分マスタ情
報とは、その生産ラインに投入されるワークを生産形態
毎に分類するために必要とされる情報であり、具体的に
はワークの種類毎に生産区分を付与した表7に示される
ような情報である。
【0031】
【表7】
【0032】本実施の形態では車両型式と仕向け先によ
り通過する生産工程が異なるため、この二つをワークの
生産形態を分類するための情報(ワークの種類)とし、
生産区分マスタ情報として、表7に示すように車両型式
と仕向け先により生産区分を付与した。ここで、車両型
式AAAのものについては仕向け先にかかわらず全て同
一の生産形態となるため、全ての仕向け先について同一
の生産区分を付与することとし、仕向け先の項目には*
が設定されている。また、車両型式CCCで仕向け先が
Indonesia のワークについては生産区分に2を付与す
る。なお、本実施の形態の生産工程管理システムでは、
全ての生産工程A,B,C,Dを通過するワーク(生産
区分マスタ情報に設定された分類の何れにも該当しない
もの)については、自動的に生産区分として0を付与す
ることとしている。表7に示す生産区分マスタ情報は入
力装置12から入力され、この入力された情報は記憶装
置20内に生産区分マスタファイル21として格納され
る。生産区分マスタ情報の入力はキーボードを使用し作
業者により直接行うこともできるし、他の工場(工場
B)と生産区分マスタ情報を共有化する場合には、他の
工場の生産区分マスタ情報をフロッピディスク等の記憶
媒体に記憶させ、この記憶媒体から生産工程管理装置1
0に読み取らせるようにしても良い。また、通信等によ
り他の工場からデータを送信するようにしても良い。
【0033】次に、生産マスタ情報を生産工程管理装置
10に設定する(S32)。生産マスタ情報には、生産区
分毎にワークがどのような生産工程を通過するのかの情
報や、生産区分毎に仕掛品在庫管理を行う生産工程を指
定するための仕掛品在庫管理情報や、生産区分毎に実績
管理を行う生産工程を指定するための実績管理情報が含
まれる。本実施の形態のように仕掛品在庫管理や実績管
理を行う生産工程を生産区分毎に区別して指定するの
は、ワークによっては仕掛品在庫管理や実績管理を行う
ことが不適当なワークがあるからである。例えば、試作
品や生産訓練品等では仕掛品在庫管理や実績管理をする
ことが不適当であり、そのような場合には、これらのワ
ークに他のワークと異なる生産区分を付与し、仕掛品在
庫管理等を行わないように指定することとしている。こ
れらの情報は、図2に示す入力装置12から入力され、
この入力された情報は記憶装置20の中に生産マスタフ
ァイル22として格納される。生産マスタファイル22
の具体的な内容は、表8に示すような情報である。
【0034】
【表8】
【0035】これによると、生産区分に1が付与された
ワーク(車両型式AAA)の通過する生産工程は生産工
程A,Bであり、仕掛品在庫管理を行う工程は生産工程
A、実績管理を行う生産工程は生産工程A,Bとなる。
また、生産区分に2が付与されたワーク(車両型式CC
Cで仕向け先がIndonesia )のワークについては、通過
する生産工程は生産工程C,Dであり、仕掛品在庫管理
・実績管理は共に行わないこととなる。
【0036】次に、所定期間内に工場Aの生産ラインに
投入されるワーク群をワークの種類によって指定する生
産計画を生産工程管理装置10に入力する(S33)。す
なわち、入力装置12から、生産ラインで生産されるワ
ークに関する識別番号(ID番号)、車両型式、仕向け
先の情報が入力され、この入力された情報は記憶装置2
0内に生産計画ファイル23として格納される(表9参
照)。なお、本実施の形態の生産工程管理装置10で
は、車両識別番号0001のワークや車両識別番号00
03のワークのように未完成品であっても、完成品のワ
ークと同様の手順で入力する。このように、生産計画フ
ァイル23を作成するための作業者による入力作業は、
完成品又は未完成品の区別をすること無く行うことがで
きるので、作業者による入力ミス等を防止することがで
きる。
【0037】
【表9】
【0038】なお、表9からも分かるように、この生産
ラインでは車両型式はAAA、BBB、CCCの3種類
のワークが生産され、また、車両型式AAAのワークの
仕向け先はThailand、車両型式BBBのワークの仕向け
先はJapan 、車両型式CCCの仕向け先はIndonesia 、
Japan 、USA の3カ国となっている。
【0039】次に、表9の生産計画ファイル23に、生
産区分を付与するための処理を行う(S34)。生産区分
付与処理は、生産区分マスタファイル21(表7 )の情
報に基づいて、生産計画ファイル23に生産区分を付与
する。すなわち、主制御部11は、記憶装置20内に格
納されている生産計画ファイル23の各ワークについて
生産区分マスタファイル21の情報に基づいて、そのワ
ークがどの生産区分に属するかを判断し、各ワークに生
産区分を付与する。この時の手順について、図4に示す
フローチャートに基づいて説明する。主制御部11で
は、生産計画ファイル23の車両識別番号0001から
順に以下の手順で各ワークに生産区分を付与する。図4
に示すように、まず、生産計画ファイル23の中から選
択したワークの車両型式がAAAかどうかを判断する
(S41 )。車両型式がAAAであれば、生産区分に1を
付与する(S42 )。次に、車両型式がAAAでない場合
は、車両型式がCCCかどうかを判断する(S43 )。車
両型式がCCCである場合には、さらに仕向け先がIndo
nesia かどうかを判断する(S44) 。仕向け先がIndonesi
a である場合には、生産区分として2を付与する(S45)
。また、S43 において車両型式がCCCでない場合
や、S44 で仕向け先がIndonesia でない場合には、生産
区分として0を付与する(S46) 。以上の処理により、生
産計画ファイル23は、表10に示すような生産区分付
与済み生産計画ファイル24に変換され、記憶装置20
内に格納される。
【0040】
【表10】
【0041】この実施の形態では生産計画ファイル23
を入力設定する段階では、生産区分を付与せずに、別途
入力する生産区分マスタファイル21の情報に基づいて
生産区分を付与した生産区分付与済み生産計画ファイル
24を作成することとしている。このため、生産区分付
与済み生産計画ファイル24を作業者が直接入力する場
合に比較して、生産形態の異なるワークの追加等により
生産区分が変動した場合や生産形態の変更(完成品から
未完成品への変更)にも、生産区分マスタファイル2
1、生産マスタファイル22の内容を変更することによ
り容易に対応することができる。
【0042】上述した生産区分付与処理が行われると、
次に、生産工程Aを通過するワークを特定し生産工程A
の作業指示ファイルを作成する(S35)。すなわち、生
産区分付与済み生産計画ファイル24と、生産マスタフ
ァイル22とに基づいて、生産工程Aを通過するワーク
(車両識別番号)を特定するのである。この時の手順
を、図5に示すフローチャートに基づいて説明する。図
5に示すように、まず、生産区分付与済み生産計画ファ
イル24の中のワークを一つ選択する(S51 )。次に、
そのワークの生産区分が何であるかを検索し(S52 )、
その生産区分が0であるかどうかを判断する(S53 )。
生産区分が0であれば、生産工程Aに作業指示を出す
(S54 )。生産区分が0でない場合には、生産区分が1
かどうかを判断し(S55 )、生産区分が1 である場合に
も生産工程Aに作業指示を出す(S56 )。生産区分が0
でも1 でもない場合には、本実施の形態では生産区分が
2となり、そのワークは生産工程Aを通過しないので作
業指示が出されない。そして、全てのワーク(全識別番
号)について、S52 〜S56 のステップを繰り返すことに
より(S57 )、生産工程Aを通過するワークを特定す
る。このように生産工程Aを通過するワークが特定され
ると、表11に示すような生産工程Aの作業指示ファイ
ルが作成される。
【0043】
【表11】
【0044】表11に示すような生産工程Aの作業指示
ファイルは、生産工程管理装置10から生産工程Aを管
理する工程管理装置30aに送信される。生産工程Aで
は、この送信された作業指示ファイルに基づいて生産工
程Aにおける作業が開始される。
【0045】以上の説明が生産計画を立案する時点の生
産工程管理装置10の動作である。なお、図3のフロー
では、生産区分マスタファイルを作成した後に、生産マ
スタファイルを作成したが必ずしもこのようにする必要
はなく、生産マスタファイルを作成した後に生産区分マ
スタファイルを作成したり、または両者を同時に作成す
るようにしても良い。なお、一旦、生産区分マスタファ
イル、生産マスタファイルが作成され格納されれば、そ
の後の生産計画を立案する段階では図3に示すS1とS
2のステップを行う必要はない。そして、新たな生産計
画が立てられる毎に、生産区分付与済み生産計画ファイ
ル、生産工程Aの作業指示ファイルが作成される。ただ
し、新しい生産形態のワークを新たに投入する場合に
は、生産区分マスタファイル・生産マスタファイルの内
容が追加・変更される。
【0046】次に、生産工程Aに作業指示が出された後
の本実施の形態に係る生産工程管理システムの動作を説
明する。上述した手順により作成された作業指示ファイ
ルが生産工程Aの工程管理装置30aに送信されると、
この作業指示ファイルに従って生産工程Aでは作業が開
始される。作業が開始されると、作業が開始されたワー
クについて仕掛品在庫管理処理を行う。ここで、本実施
の形態では、生産マスタファイル22により生産区分毎
に仕掛品在庫管理を行う工程を自由に設定できるように
している。したがって、単純に、生産工程Aに投入され
たワークの全てを仕掛品在庫として管理することは行わ
ず、生産マスタファイル22の情報を加味して仕掛品在
庫管理が行われる。すなわち、生産工程Aにおいてワー
クに対して作業が開始される(ワークが投入される)
と、生産マスタファイル22の仕掛品在庫管理情報と、
作業が開始されたワークの生産区分とに基づいて、その
ワークを仕掛品在庫として管理する生産工程を検索す
る。生産工程Aが仕掛品在庫として管理する生産工程で
あれば、生産工程Aの仕掛品在庫ファイルにそのワーク
の情報を書き込む。例えば、車両識別番号0001のワ
ークの生産区分は1である。生産区分が1のワークを仕
掛品在庫として管理する生産工程は、仕掛品在庫管理情
報によると生産工程Aである。したがって、この場合は
生産工程Aの仕掛品在庫管理ファイル25に車両識別番
号0001のワークに関する情報が書き込まれる。同様
の手順で、ワークについて作業が開始されるたびに、そ
のワークの生産区分と仕掛品在庫管理情報とに基づい
て、仕掛品在庫管理ファイル25にそのワークに関する
情報を書き込むかどうかを判断する。表11に示す作業
指示ファイルに書き込まれたワークの全てが生産工程A
において仕掛品となっている場合、生産工程Aの仕掛品
在庫管理ファイル25は下の表12のようになる。
【0047】
【表12】
【0048】生産工程Aにおける作業が終了し生産工程
Aからワークが搬出されると、生産工程Aの工程管理装
置30aは、生産工程管理装置10に作業が完了した旨
の情報(ワークの識別番号を含む)を送信し、それに基
づいて生産工程管理装置10は作業指示・仕掛品在庫管
理・実績管理等の処理を行う。この際の、生産工程管理
装置10の動作を図6に示すフローチャートに基づいて
説明する。図6に示すように、工程管理装置30aから
生産工程管理装置10に作業が施されたワークの識別番
号が送信されると(S61 )、生産工程管理装置10は、
搬出された生産工程の仕掛品在庫管理ファイル25から
搬出されたワークに関する情報を削除する(S62 )。す
なわち、生産工程Aからワークが搬出されると、表12
に示す仕掛品在庫管理ファイル25から搬出されたワー
クに関する情報を削除する。次に生産工程管理装置10
は、実績管理処理を行う(S72) 。すなわち、搬出された
ワークの識別番号から生産区分が分かるので、その生産
区分と生産マスタファイル22の実績管理情報とから、
そのワークを実績管理する生産工程を特定する。搬出さ
れた生産工程が実績管理する生産工程であれば、その生
産工程の実績管理ファイルにそのワークの情報を書き込
む。具体的には、生産工程管理装置10は、搬出された
ワークの生産区分が0であるかどうかを判断する。生産
区分が0であれば、そのワークは全ての生産工程におい
て実績管理するため、そのワークが通過した生産工程の
実績管理ファイルに実績数としてカウントする。生産区
分が0でない場合は、その生産区分が1であるかを判断
する。生産区分が1 である場合には、そのワークが通過
した生産工程が実績管理を行う生産工程かどうかを判断
する。実績管理を行う工程であれば、実績管理ファイル
に実績数としてカウントする。生産区分が1 でない場合
や、その生産工程において実績管理を行わない場合は、
実績管理ファイルにカウントせずに実績管理処理を終了
する。このようにして作成された生産工程Aの実績管理
ファイル26を表13に示す。表13の実績管理ファイ
ル27は、表11に示す作業指示ファイルに書き込まれ
たワークの全てが生産工程Aから搬出された時の、実績
管理ファイルを示している。なお、本実施の形態の実績
管理ファイル27は、表13に示すように、車両型式と
生産区分毎にその実績数がカウントされるようにしてい
るため、車両型式毎に、又は生産区分毎に検索すること
が可能となっている。
【0049】
【表13】
【0050】上述した実績管理処理が行われると、搬出
された生産工程がそのワークにとっての最終工程かどう
かを判断する(S64 )。従来は、全てのワークが全ての
生産工程を経て最終工程から出荷されるので、全てのワ
ークの最終工程が生産工程Dとなった。しかしながら、
本実施の形態に係る生産ラインでは未完成品が生産され
るため、その最終工程が生産工程Bとなるものがある。
したがって、ワークの生産区分と生産マスタファイル2
2の情報とに基づいて、ワーク毎に搬出された生産工程
が最終工程がどうかを判断する。最終工程であった場合
には、その工程の終了時点で、生産計画ファイル23、
生産区分付与済み生産計画ファイル24から該当するワ
ークのデータを削除する(S65) 。または自動的に削除す
る対象として登録する。これにより、適切なタイミング
で生産計画ファイル23等のデータを更新することがで
きる。
【0051】最終工程でなかった場合には、次の生産工
程にワークが搬入されることとなるので、次の生産工程
に作業指示情報を出力する(S66 )。作業指示情報が出
力され、そのワークが次の生産工程に投入されると、そ
のワークについて既に説明した手順により仕掛品在庫管
理処理を行う(S67) 。なお、生産工程Cから生産ライン
に投入される生産区分2のワークに付いては、生産工程
Cに投入される時に、別途作業者による手入力又は識別
番号をアンテナにより読み込むこと等により作業指示が
出される。上述した図6 に示す処理は、生産工程Aから
ワークが搬出される場合のみでなく、生産工程B,Cか
らワークが搬出される時にも行われる。
【0052】したがって、生産区分付与済み生産計画フ
ァイル24の全てのワークを生産するために生産工程
B,C,Dに出力される作業指示情報は、次の表14に
示すようになる。表14に示すように、作業指示情報は
その生産工程で作業を行わなければならないものにのみ
出力されている。
【0053】
【表14】
【0054】また、生産区分付与済み生産計画ファイル
24のワークの全てが各生産工程において仕掛品となっ
ている場合の、生産工程B,C,Dの仕掛品在庫管理フ
ァイルは、次の表15のようになる。車両識別番号00
01のワークは生産区分が1であるので、生産工程Bに
おいては仕掛品在庫として管理されない。このため、生
産工程Bの仕掛品在庫管理ファイル25には、その情報
が書き込まれていない。また、車両識別番号0003の
ワークは生産区分が2であるので、生産工程C,Dにお
いて仕掛品在庫として管理されない。そのため、生産工
程C,Dの仕掛品在庫管理ファイル25には、その情報
が書き込まれていない。
【0055】
【表15】
【0056】さらに、生産区分付与済み生産計画ファイ
ル24のワークの全てが指定された生産工程を通過した
際の、生産工程B,C,Dの実績管理ファイルは、次の
表16のようになる。生産マスタファイル22(表8 )
において生産区分2のワークについては実績管理を行わ
ないように設定されているため、生産工程C,Dの実績
管理ファイルには生産区分2のワークについての実績が
カウントされていない。
【0057】
【表16】
【0058】以上説明したように、本実施の形態の生産
工程管理システムでは、生産区分マスタファイルと生産
マスタファイルとを作成することにより、その生産ライ
ンに所定期間内に投入されるワーク群をワークの種類に
より指定された生産計画を生産区分付与済み生産計画に
変換し、上述した作業指示・仕掛品在庫管理・実績管理
を行う。したがって、完成品と未完成品とを混合して生
産する生産ラインであっても、完成品と未完成品を区別
することなく作業者は入力作業をすることができる。ま
た、試作品や生産作業訓練品等のワークについても、別
途生産区分を付与することにより、一部の生産工程にの
み作業指示を出すことができ、また、その作業実績等を
実績ファイルにカウントしないようにすることができ
る。
【0059】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の生産工程
管理方法及び生産工程管理システムによれば、未完成品
と完成品とを混合して生産する生産ラインにおいて、未
完成品のワークに作業指示を出す場合において、そのワ
ークが通過しない生産工程に対しては作業指示を出さな
いようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る生産工程管理シス
テムの概略構成を示す図面である。
【図2】図1に示す生産工程管理システムのハード構成
を説明するための図面である。
【図3】生産計画立案時の生産工程管理装置の動作を説
明するためのフローチャートである。
【図4】生産区分付与処理の手順を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図5】作業指示ファイルを作成する手順を説明するた
めのフローチャートである。
【図6】各生産工程においてワークに対して作業が施さ
れ、ワークが搬出される時の生産工程管理装置の動作を
説明するためのフローチャートである。
【図7】自動車の車両組立工場の組立ラインを説明する
ための図面である。
【符号の説明】
10・・生産工程管理装置 11・・主制御部 12・・入力装置 13・・表示装置 14・・システムバス 20・・記憶装置 30・・工程管理装置 40・・作業ステーション

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の生産工程で構成される生産ライン
    に投入されたワークを、当該生産ラインを構成する全て
    の生産工程で作業を行う完成品の製造と、当該生産ライ
    ンを構成する一部の生産工程で作業を行う未完成品の製
    造とを混合して製造する生産ラインの生産工程管理方法
    であり、 その生産ラインに投入されるワークの種類毎にワークが
    通過する生産工程に対しては作業を施す指示が出されワ
    ークが通過しない生産工程に対しては作業を施す指示が
    出されない生産形態を識別するための生産区分が付与さ
    れた生産区分マスタファイルと、前記生産区分毎にその
    生産区分が付与されたワークに作業を施す生産工程を指
    定する生産マスタファイルとを記憶装置に格納する工程
    と、 その生産ラインに投入されるワークについて、そのワー
    クの種類に基づいて前記生産区分マスタファイルから生
    産区分を特定し、その特定された生産区分に基づいて前
    記生産マスタファイルから作業を施す生産工程を検索
    し、その検索された生産工程に対してそのワークに作業
    を施すことを指示する作業指示情報を出力する工程とを
    備えた生産工程管理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の生産工程管理方法であっ
    て、その生産ラインに所定期間内に投入されるワーク群
    をワークの種類によって指定する生産計画ファイルを記
    憶装置に格納する工程と、前記生産計画ファイルに格納
    されている各ワークについて前記作業指示情報を出力す
    る工程と、その作業指示情報に基づいて各生産工程で生
    産を行い、ワークがそのワークの種類について指定され
    た全ての生産工程を通過した時に、そのワークに関する
    データを前記生産計画ファイルから削除する工程とを備
    えた生産工程管理方法。
  3. 【請求項3】 複数の生産工程で構成される生産ライン
    に投入されたワークを、当該生産ラインを構成する全て
    の生産工程で作業を行う完成品の製造と、当該生産ライ
    ンを構成する一部の生産工程で作業を行う未完成品の製
    造とを混合して製造する生産ラインの生産工程管理シス
    テムであり、 その生産ラインに投入されるワークの種類毎にワークが
    通過する生産工程に対しては作業を施す指示が出されワ
    ークが通過しない生産工程に対しては作業を施す指示が
    出されない生産形態を識別するための生産区分が付与さ
    れた生産区分マスタファイルと、前記生産区分毎にその
    生産区分が付与されたワークに作業を施す生産工程を指
    定する生産マスタファイルとを記憶する記憶手段と、 その生産ラインに投入されるワークの種類を示すデータ
    を入力する手段と、 前記生産区分マスタファイルと前記生産マスタファイル
    内の情報に基づき、入力されたワークの種類からそのワ
    ークの生産区分を特定し、特定された生産区分に対応す
    る生産工程を検索し、その検索された生産工程に作業を
    指示する作業指示情報を出力する作業指示情報出力手段
    とを備えた生産工程管理システム。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の生産工程管理システム
    であって、生産工程毎にその生産工程で作業を行ってい
    るワークの仕掛品在庫を管理するための仕掛品在庫管理
    ファイルを作成する仕掛品在庫管理手段を備えると共
    に、前記記憶手段には、生産区分毎にその生産区分が付
    与されたワークに対して仕掛品在庫管理を行う生産工程
    を指定する仕掛品在庫管理情報が記憶されており、 前記仕掛品在庫管理手段は、前記仕掛品在庫管理情報に
    基づいて、各生産工程にワークが投入される時に、その
    ワークの生産区分に基づいて仕掛品在庫管理を行う生産
    工程を検索し、検索した生産工程がワークが投入された
    生産工程であった場合に、そのワークが投入された生産
    工程の仕掛品在庫管理ファイルにそのワークに関する情
    報を書き込み、そのワークが前記生産工程から搬出され
    た時に、前記生産工程の仕掛品在庫管理ファイルからそ
    のワークに関する情報を消去する生産工程管理システ
    ム。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4に記載の生産工程管理シ
    ステムであって、生産工程毎に生産工程で作業を行った
    ワークの実績を管理するための実績管理ファイルを作成
    する実績管理手段を備えると共に、前記記憶手段には、
    生産区分毎にその生産区分が付与されたワークに対して
    実績管理を行う生産工程を指定する実績管理情報が記憶
    されており、 前記実績管理手段は、前記実績管理情報に基づいて、そ
    の生産ラインに投入されたワークが各生産工程から搬出
    された時に、そのワークの生産区分に基づいて実績管理
    を行う生産工程を検索し、検索した生産工程が搬出され
    た生産工程であった場合に、その生産工程の実績管理フ
    ァイルにそのワークに関する情報を書き込むようにした
    生産工程管理システム。
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