JP3341403B2 - 反射型マスクおよびその製造方法 - Google Patents

反射型マスクおよびその製造方法

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JP3341403B2
JP3341403B2 JP27063693A JP27063693A JP3341403B2 JP 3341403 B2 JP3341403 B2 JP 3341403B2 JP 27063693 A JP27063693 A JP 27063693A JP 27063693 A JP27063693 A JP 27063693A JP 3341403 B2 JP3341403 B2 JP 3341403B2
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誠 片山
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、反射型マスクに関し、
特に反射型マスクに設けられた所望形状のパターンを、
レジスト等の感光部材に高精度に、高いコントラストを
有するように、かつシャープに転写することのできる反
射型マスクに関する。
【0002】
【従来の技術】X線リソグラフィは、半導体装置、マイ
クロマシン、光学素子、センサまたはアクチュエータな
どの微細構造体を製造するプロセスにおいて幅広く利用
されている。
【0003】X線リソグラフィの中でも、光源として軟
X線(波長領域約5nm〜約13nm)を用い、ウェハ
等の表面上に形成したレジスト等の感光部材に、X線マ
スクに設けられた所望形状のパターンを縮小された形状
のパターンとして転写する軟X線を用いる縮小投影露光
X線リソグラフィは、マイクロメータ(μm)のオー
ダ、または、サブマイクロメータ(10-1μm)のオー
ダの微細なパターンを有することのある微細構造体を形
成する際のプロセスとして注目されている。
【0004】図23は、応用物理第62巻第7号(19
93)、page691〜page694に記載される
従来のX線縮小露光装置の一例を概略的に示す構成図で
ある。
【0005】図23を参照して、このX線縮小露光装置
200は、反射型マスク201と、複数のミラー20
3、204とを含む。
【0006】複数のミラー203、204のそれぞれ
は、所定の曲率を有する鏡面を備えている。
【0007】次に、このX線縮小露光装置200の動作
について、以下に説明する。まず、反射型マスク201
を、X線縮小露光装置200内の所定の位置に設けられ
た反射型マスク取付台206上に配置する。
【0008】ウェハ205を準備して、ウェハ205の
表面上にレジスト等の感光部材(図示せず)を形成す
る。
【0009】次に、レジスト等の感光部材(図示せず)
が表面に形成されたウェハ205を、X線縮小露光装置
200内の所定の位置に設けられたウェハ取付部材20
7上に配置する。
【0010】次に、光源(図示せず)から、たとえば、
軟X線等の紫外線領域の光を、反射型マスク201に照
射する。
【0011】反射型マスク201は、軟X線等の紫外線
領域の光208が照射されると、反射型マスク201に
設けられた所望形状のパターンの軟X線等の紫外線領域
の光209を反射する。
【0012】反射型マスク201により反射された軟X
線等の紫外線領域の光209は、複数のミラー203、
204により順次反射を繰り返して、ウェハ205の表
面上に形成されたレジスト等の感光部材(図示せず)に
到達する。
【0013】反射型マスク201に設けられた所望形状
のパターンは、複数のミラー203、204により、順
次縮小されたりする。
【0014】そして、反射型マスク201に設けられた
所望形状のパターンが、ウェハ205の表面上に形成さ
れたレジスト等の感光部材(図示せず)に、縮小された
パターンとして転写される。
【0015】図24は、上記したX線縮小露光装置20
0等のX線露光装置に用いられる、従来の反射型マスク
を概略的に示す断面図である。
【0016】図24を参照して、この反射型マスク30
1は、X線等の紫外線領域の光を吸収する光吸収性特性
を有する基板302と、基板302の表面302a上に
形成され、X線等の紫外線領域の光を反射する光反射性
特性を有する光反射性部材303とを含む。
【0017】基板302としては、X線等の紫外線領域
の光を吸収する光吸収性特性を有する部材として、たと
えば、シリコン(Si)基板が用いられている。
【0018】また、光反射性部材303としては、露光
に用いる光の波長領域によっても異なるが、露光に用い
る光の波長領域として、12.5nmを超える長波長側
の紫外線領域の光を用いる場合は、モリブデン(Mo)
とシリコン(Si)とが交互に積層されたMo/Si多
層膜が用いられ、露光に用いる光の波長領域として、1
2.5nm以下の短波長側の紫外線領域の光を用いる場
合には、ルテニウム(Ru)と炭化ホウ素(一般には、
4 Cと記載される)とが交互に積層されたRu/B4
C多層膜やニッケル(Ni)とクロム(Cr)との合金
(NiCr)と炭素(C)とが交互に積層されたNiC
r/C多層膜などの多層膜が用いられる。
【0019】ところで、この反射型マスク301では、
光反射性部材303により、所望形状のパターンが形成
されている。所望形状のパターンに対応する部分は、凸
部304を形成している。凸部304は、光反射性部材
303により構成される。
【0020】光反射性部材303が設けられた部分以外
の残りの部分は、凹部305を形成している。
【0021】凹部305は、光反射性部材303で形成
される側壁303Sと、基板302で形成される底面3
07とを備える。底面307は、光吸収性特性を有す
る。
【0022】次に、この反射型マスク301の動作原理
について説明する。反射型マスク301に照射されたX
線等の紫外線領域の光Ri1,Ri2のうち、光反射性部材
303の頂部表面303aに入射した光Ri1は、光反射
性部材303の頂部表面303aで反射され、レジスト
等の感光部材(図示せず)に到達する。
【0023】他方、反射型マスク301に照射されたX
線等の紫外線領域の光のうち、凹部305に入射した光
i2は、凹部305の底面307で吸収されたり、凹部
305の底面307の表面粗さにより散乱されたりし
て、減衰する。
【0024】そして、レジスト等の感光部材(図示せ
ず)には、光反射性部材303の頂部表面303aで反
射された光Re1の光量と、凹部305で減衰された光R
e2の光量との差により、反射型マスク301に設けられ
た所望形状のパターンが転写される。
【0025】次に、従来の反射型マスクの製造方法につ
いて、図を参照しながら、以下に説明する。
【0026】図25〜図26は、従来の反射型マスクの
製造プロセスを概略的に示す断面図である。
【0027】図25を参照して、まず、図25(a)に
示す工程において、X線等の紫外線領域の光を吸収する
光吸収性特性を有する光吸収性部材として、シリコン
(Si)基板302を準備する。
【0028】次に、図25(b)に示す工程において、
シリコン(Si)基板302の表面302a上に、一様
に、Mo/Si多層膜層、Ru/B4 C多層膜層または
NiCr/C多層膜層等の多層膜層303Lを形成す
る。なお、このような多層膜層303Lの形成には、電
子ビーム蒸着法、イオンビームスパッタ法、RFマグネ
トロンスパッタ法等が用いられている。
【0029】次に、図25(c)に示す工程において、
多層膜層303Lの表面303La上に、レジスト層3
10を均一の膜厚で形成する。
【0030】次に、図25(d)に示す工程において、
所望の吸収体パターン311aを有するX線マスク31
1を用い、X線等の紫外線領域の光で、レジスト層31
0を露光する。なお、この露光工程は、電子ビーム描画
法によっても行なわれる。
【0031】次に、図26(a)に示す工程において、
図25(d)に示す工程において露光したレジスト層3
10を現像し、所望形状の開口部312hを有するレジ
ストパターン312を形成する。
【0032】次に、図26(b)に示す工程において、
レジストパターン312をマスクとして、レジストパタ
ーン312の開口部312hを通じて露出している多層
膜層303Lを、シリコン(Si)基板302の表面3
02aが露出するまでエッチングする。
【0033】なお、この多層膜層303Lをエッチング
する工程は、通常は、加工精度の点から、異方性エッチ
ングが用いられる。
【0034】次に、図26(c)に示す工程において、
レジストを除去することにより、反射型マスク301を
得る。
【0035】以上の工程により製造される反射型マスク
301は、所望形状のパターンを有する光反射性部材3
03の頂部表面303aと、光吸収性特性を有する基板
302により形成される凹部305の底面307が、実
質的に平行になるように形成される。この反射型マスク
301では、光反射性部材303の頂部表面303a、
すなわち、受けた光を感光部材(図示せず)に反射する
光反射面303aと、凹部305の底面307、すなわ
ち、受けた光を感光部材(図示せず)に対し遮光する光
遮光面307とが、実質的に平行になるように形成され
る。
【0036】また、凹部305を形成する光反射性部材
303の側壁303Sは、光反射性部材303の頂部表
面303aに対し、おおむね直交するように形成され
る。
【0037】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
反射型マスクでは、反射型マスクに設けられた所望形状
のパターンを、レジスト等の感光部材に、充分高いコン
トラストを有するように転写するのが困難であるという
問題があった。
【0038】すなわち、反射型マスクの凹部においても
若干の反射があり、凹部で反射した光が、レジスト等の
感光部材に到達し、遮光部材の本来遮光されるべき部分
が露光され、その結果、レジスト等の感光部材に転写さ
れるパターンのコントラストが低くなるという問題があ
った。
【0039】より詳しくは、図24を再び参照して、上
記したように、従来の反射型マスク301では、光反射
性部材303の頂部表面303aと、光吸収性特性を有
する基板302により形成される、凹部305の底面3
07が、実質的に平行になるように形成される。
【0040】また、凹部305を形成する光反射性部材
303の側壁303Sは、光反射性部材303の表面に
対し、おおむね直交するように形成される。
【0041】したがって、反射型マスク301に照射さ
れる、X線等の紫外線領域の平行光が、光反射性部材3
03の表面303aに、入射角θで入射した場合、凹部
305を形成する、底面307に対しては、入射角θで
入射したり、光反射性部材303で構成される側壁30
3Sに対しては、入射角90°−θで入射したりする。
凹部305の形状によっても異なるが、凹部305に入
射した光は、凹部305を形成する底面307および側
壁303S等で反射を繰り返した後、ある一定の光量の
光が、光反射性部材303の表面303aにおいて反射
した光線の出射方向と平行な出射方向の光Re2として、
出射される。
【0042】そして、光反射性部材303の表面303
aにおいて反射した光の出射方向と平行な出射方向に出
射された、ある一定の光量の光Re2は、レジスト等の感
光部材に到達し、遮光部材の本来遮光されるべき部分を
露光して、レジスト等の感光部材に転写されるパターン
のコントラストを低下させる原因になる。
【0043】また、従来の反射型マスク301では、光
吸収性特性を有する基板302で形成される、凹部30
5を形成する底面307が、実質的に、凹部305に入
射したX線等の紫外線領域の光を吸収しているにすぎな
いため、凹部305における光の減衰が充分とはいえ
ず、その結果、レジスト等の感光部材に転写されるパタ
ーンのコントラストが低いという問題があった。
【0044】また、従来の反射型マスク301では、光
反射性部材303と、光吸収性特性を有する基板302
という2つの構成を備えている。このため、凹部305
を形成する、光吸収性特性を有する基板302で形成さ
れる底面307が、X線等の紫外線領域の光を吸収し
て、熱を帯びる。
【0045】このため、光吸収性特性を有する基材30
2の熱膨張等が原因して、反射型マスク301に歪が生
じ、反射型マスク301の歪により、反射型マスクに設
けられた所望形状のパターンが歪んだりする。その結
果、反射型マスク301に設けられた所望形状のパター
ンを、レジスト等の感光部材に高精度に転写するのが難
しいという問題があった。
【0046】本発明は、以上のような問題を解決するた
めになされたものであって、反射型マスクに設けられた
所望形状のパターンを充分高いコントラストで、シャー
プに、レジスト等の感光部材に転写することのできる反
射型マスクを提供することを目的とする。
【0047】また、本発明は、反射型マスクに設けられ
た所望形状のパターンを高精度にレジスト等の感光部材
に転写することのできる反射型マスクを提供することを
目的とする。
【0048】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記した目
的を達成するために鋭意努力した結果、反射型マスクの
凹部の側壁および底面を、少なくとも光吸収性特性を有
する基板で形成すれば、反射型マスクに設けられた所望
形状のパターンを、レジスト等の感光部材に、充分高い
コントラストを有するように転写することができること
を知見して、本発明を完成するに至った。
【0049】また、反射型マスクの所望形状のパターン
に対応する部分は凸部を形成し、残りの部分は凹部を形
成し、凸部の頂部表面を、光反射性特性を有するように
構成し、かつ、凸部の頂部表面と凹部の底面とを平行で
ないようにするという構成により、反射型マスクに設け
られた所望形状のパターンを、レジスト等の感光部材
に、充分高いコントラストを有するように転写すること
ができることを知見して、本発明を完成するに至った。
【0050】すなわち、第1の発明に従う反射型マスク
は、所望形状のパターンを有する反射型マスクであっ
て、所望形状のパターンが形成された基板を含み、所望
形状のパターンに対応する部分は凸部を形成し、残りの
部分は凹部を形成し、凸部の頂部表面は、光反射性特性
を有し、凹部の側壁および底面は、少なくとも光吸収性
特性を有する。
【0051】第1の発明に従う反射型マスクは、凹部の
底面は、凸部の頂部表面と平行でないことが好ましい。
【0052】また、第2の発明に従う反射型マスクは、
所望形状のパターンを有する反射型マスクであって、所
望形状のパターンが形成された基板を含み、所望形状の
パターンに対応する部分は凸部を形成し、残りの部分は
凹部を形成し、凸部の頂部表面は、光反射性特性を有
し、凹部の表面は、前記凸部の頂部表面と平行でない。
【0053】また、本発明者は、反射型マスクの凸部の
頂部表面と凹部を形成する面とをともに、X線等の紫外
線領域の光に対して高い反射率を有する部材で構成して
も、凸部の頂部表面と、凹部を形成する面とを平行でな
い構成とすれば、上記した反射型マスクの歪の問題が解
決され、その結果、反射型マスクに設けられた所望形状
のパターンを、レジスト等の感光部材に、高精度に、か
つ充分強いコントラストを有するように転写することが
できることを知見して、本発明を完成するに至った。
【0054】すなわち、第3の発明に従う反射型マスク
は、所望形状のパターンを有する反射型マスクであっ
て、所望形状のパターンが形成された基板を含み、所望
形状のパターンに対応する部分は凸部を形成し、残りの
部分は凹部を形成し、凹部を形成する面は、凸部の頂部
表面と平行でない面を有し、凸部および凹部の表面は、
ともに光反射性特性を有する。
【0055】また、第4の発明に従う反射型マスクは、
所望形状のパターンを感光部材に転写する反射型マスク
であって、感光部材に転写する所望形状のパターンを形
成するために設けられた、受けた光を感光部材に反射す
る光反射面と、受けた光を感光部材に対し遮光する光遮
光面とを備え、光反射面と光遮光面とは平行でない。
【0056】なお、光遮光面は、光反射性部材で形成さ
れていても、また、光吸収性部材で形成されていてもよ
い。
【0057】
【作用】第1の発明に従う反射型マスクは、凹部の側壁
および底面が、少なくとも光吸収性特性を有する。
【0058】したがって、凹部の底面のみが、少なくと
も光吸収性特性を実質的に有する従来の反射型マスクに
比べ、凹部の側壁においても、受けた光を吸収すること
ができる分だけ、凹部における光の吸収が向上する。
【0059】その結果、第1の発明に従う反射型マスク
は、反射型マスクに設けられた所望形状のパターンを、
レジスト等の感光部材に、従来の反射型マスクに比べ
て、充分高いコントラストを有するように転写すること
ができる。
【0060】さらに、第1の発明において、凹部の底面
を、凸部の頂部表面と平行でない構成とすれば、凸部の
頂部表面および凹部の底面に平行に入射した光を、凹部
の底面において、凸部の頂部表面において反射した光線
の出射方向と、異なる出射方向に変えることができる。
【0061】したがって、凹部において、反射した光の
レジスト等の感光部材に到達する光量を減らすことがで
きる。
【0062】その結果、反射型マスクに設けられた所望
形状のパターンを、レジスト等の感光部材に、従来の反
射型マスクに比べ、さらに、充分高いコントラストを有
するように転写することができる。
【0063】また、第2の発明に従う反射型マスクは、
凹部の表面が、凸部の頂部表面と平行でない。
【0064】第2の発明では、凸部の頂部表面および凹
部の表面に平行に入射した光を、凹部の表面において、
凸部の頂部表面で反射した光の出射方向と、異なる出射
方向に変えることができる。
【0065】したがって、凹部において反射した光の、
レジスト等の感光部材に到達する光量を減らすことがで
きる。
【0066】その結果、第2の発明に従う反射型マスク
は、反射型マスクに設けらた所望形状のパターンを、レ
ジスト等の感光部材に、従来の反射型マスクに比べて、
充分高いコントラストを有するように転写することがで
きる。
【0067】第3の発明に従う反射型マスクは、凹部を
形成する面は、凸部の頂部表面と平行でない面を有し、
凸部および凹部の表面は、ともに光反射性特性を有す
る。
【0068】第3の発明では、凹部を形成する面が、凸
部の頂部表面と平行でない面を有している結果、凸部の
頂部表面および凹部を形成する面の表面に平行に入射し
た光を、凹部を形成する面において、凸部の頂部表面で
反射した光の出射方向と、異なる出射方向に変えること
ができる。
【0069】凹部を形成する面の、凸部の頂部表面との
なす角度を適宜選択すれば、凹部を形成する面の表面で
反射した光が、レジスト等の感光部材に到達しないよう
に調整したり、また、凹部を形成する面の表面で反射し
た光を、レジスト等の感光部材に転写されるパターンに
影響を及ぼさない部分へ導いたりすることができる。
【0070】このように、凹部を形成する面の、凸部の
頂部表面となす角度を調整することにより、凹部を形成
する面の表面が光反射性特性を有していても、凹部の表
面で反射した光は、レジスト等の感光部材に到達しなか
ったり、転写されるパターンに影響を及ぼさない部分へ
導かれたりするため、凹部の表面は、レジスト等の感光
部材に対し、見かけ上の非反射部(遮光部)を形成す
る。
【0071】そして、この見かけ上の非反射部(遮光
部)となる、凹部の表面は、X線等の紫外線領域の光を
高い反射率で反射する光反射性特性を有しているため、
凹部を形成する面は、X線等の紫外線領域の光を吸収し
にくく、反射するため、この部分には、熱が蓄えられな
い。
【0072】このため、従来の反射型マスクに見られる
ような光吸収性特性を有する基材の熱膨張等が原因し
て、反射型マスクに歪が生じ、反射型マスクの歪によ
り、反射型マスクに設けられた所望形状のパターンの歪
が生じるという問題が減少する。
【0073】したがって、第3の発明に従う反射型マス
クは、反射型マスクに設けられた所望形状のパターン
を、レジスト等の感光部材に、従来の反射型マスクに比
べて、高精度に、かつ充分高いコントラストを有するよ
うに転写することができる。
【0074】第4の発明に従う反射型マスクは、光反射
面と、光遮光面とが平行でない。第4の発明に従う反射
型マスクでは、光反射面と光遮光面とが平行でないとい
う構成を有する結果、光反射面および光遮光面に平行に
入射した光を、光遮光面において、光反射面で反射した
光の出射方向と、異なる出射方向に変えることができ
る。
【0075】したがって、光遮光面において反射した光
の、レジスト等の感光部材に到達する光量を減らした
り、光遮光面で反射した光を、レジスト等の感光部材に
転写されるパターンに影響を及ぼさない部分へ導いたり
することができる。
【0076】
【実施例】以下に、実施例を示すが、以下の実施例は、
単に本発明を説明するためにのみ用いるものであって、
本発明は、以下の実施例によっては、何ら限定されると
はない。
【0077】実施例1 図1は、本発明に従う反射型マスクの一実施例を概略的
に示す断面図である。
【0078】図1を参照して、この反射型マスク1は、
たとえば、X線露光装置等に用いられる反射型マスクを
示しており、X線等の紫外線領域の光を吸収する光吸収
性特性を有する基板2と、基板2の凸部の頂部表面2a
上に形成され、X線等の紫外線領域の光を反射する光反
射性特性を有する光反射性部材3とを含む。
【0079】基板2の材質としては、X線等の紫外線領
域の光を吸収する光吸収性特性を有するものであれば、
特に限定されることはないが、たとえば、Al3 4
Pb(Ti0.5 Zr0.5 )O3 等のセラミックス材料を
挙げることができる。
【0080】また、光反射性部材3としては、たとえ
ば、Mo/Si多層膜、Ru/B4 C多層膜、NiCr
/C多層膜等の多層膜を挙げることができる。
【0081】ところで、この反射型マスク1では、基板
2に、所望形状のパターンが形成されている。所望形状
のパターンに対応する部分は、凸部4を形成している。
本実施例では、凸部4は、基板2と、光吸収性部材3に
より構成される。
【0082】そして、残りの部分は、凹部5を形成して
いる。凸部4の頂部表面3a、すなわち、光吸収性部材
の頂部表面3aは、光反射性特性を有する。
【0083】凹部5は、側壁5Sと、基板2で形成され
る底面7とを備える。底面7は、光吸収性特性を有す
る。
【0084】また、凹部5の側壁5Sは、光吸収性特性
を有する基板2により形成される側壁2Sと、光反射性
特性を有する光反射性部材3により形成される側壁3S
とを含む。
【0085】図1および図24を参照して、この反射型
マスク1は、凹部5の側壁5Sとして、光吸収性特性を
有する基板2により形成される側壁2Sを含んでいる点
において、図24に示す従来の反射型マスク301と特
に異なっている。
【0086】したがって、凹部305の底面307のみ
が、少なくとも光吸収性特性を実質的に有する従来の反
射型マスク301に比べ、凹部5の側壁5Sを形成する
光吸収性特性を有する基板2により形成される側壁2S
においても、受けたX線等の紫外線領域の光を吸収する
ことができる分だけ、凹部5における光の吸収が向上す
る。
【0087】したがって、実施例1に示す反射型マスク
1は、反射型マスク1に設けられた所望形状のパターン
を、レジスト等の感光部材(図示せず)に、従来の反射
型マスク301に比べて、充分高いコントラストを有す
るように転写することができる。
【0088】次に、この反射型マスク1の動作原理につ
いて説明する。反射型マスク1に照射されたX線等の紫
外線領域の光Ri1,Ri2のうち、光反射性部材3の頂部
表面3a、すなわち、凸部4の頂部表面3aに入射した
光Ri1は、光反射性部材3の頂部表面3a、すなわち、
凸部4の光反射性特性を有する頂部表面3aで反射さ
れ、レジスト等の感光部材に到達する。
【0089】他方、反射型マスク1に照射されたX線等
の紫外線領域の光Ri1,Ri2のうち、凹部5に入射した
光Ri2は、凹部5の底面7で吸収されたり、凹部5の側
壁5S、より詳しくは、主として、凹部5の側壁5Sを
構成する光吸収性特性を有する基板2により構成される
側壁2Sで吸収されたり、凹部5の底面7の表面粗さに
より散乱されたりして減衰する。
【0090】そして、レジスト等の感光部材(図示せ
ず)には、光反射性部材3の表面3a、すなわち凸部4
の光反射性特性を有する頂部表面3aで反射された光R
e1の光量と、凹部5で減衰された光Re2の光量との差に
より、反射型マスクに設けられた所望形状のパターンが
転写される。
【0091】次に、反射型マスク1の製造方法につい
て、図を参照しながら、以下に説明する。
【0092】図2〜図3は、本発明に従う反射型マスク
の製造プロセスを概略的に示す断面図である。
【0093】図2を参照して、まず、図2(a)に示す
工程において、支持部材8の表面8a上に、基板9を設
ける。基板9としては、特に以下の場合に限定されるこ
とはないが、シリコン(Si)基板や、シリコン(S
i)基板の表面上に、300Å程度の膜厚で、チタン
(Ti)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)また
は金(Au)等をコートした基板を好適に用いることが
できる。なお、基板9としては、その表面9aが鏡面加
工されているものを用いるのが好ましい。なお、支持部
材8は、特に必須の部材ではないことを付記する(以下
の実施例についても、同様である)。
【0094】次に、図2(b)に示す工程において、基
板9の表面9a上に、たとえば、典型的には、ポリメチ
ルメタクリレート(PMMA)を材料とするレジスト層
10を所望の厚さ(数10μm〜数100μm)で形成
する。
【0095】次に、図2(c)に示す工程において、所
望の吸収体パターン11aを有するX線マスク11を用
い、たとえば、シンクロトロン放射光(SR光)のX線
領域の波長の光(波長約0.3nm〜1.0nm)で、
レジスト層10を露光する。
【0096】次に、図2(d)に示す工程において、図
2(c)に示す工程において露光したレジスト層10を
現像し、所望形状の開口部12hを有するレジストパタ
ーン12を形成する。
【0097】次に、図3(a)に示す工程において、レ
ジストパターン12を有する基板9を、たとえば、Al
2 4 、Pb(Ti0.5 Zr0.5 )O3 等のセラミック
ス材料を微細に粉砕して分散させた電解液(ゾル液)1
3中に浸漬する。
【0098】そして、レジストパターン12を有する基
板9を陰極とし、電解液13中にもう1つの電極14を
設けて、これを陽極として、この陽極と陰極との間に所
定の電圧を印加する。
【0099】図3(b)を参照して、工程において、レ
ジストパターン12の開口部12hを埋め込むように、
Al2 4 、Pb(Ti0.5 Zr0.5 )O3 等のセラミ
ックス材料15が堆積する。
【0100】次に、図3(c)に示す工程において、支
持体8、基板9およびレジストを除去し、しかる後に、
堆積したセラミックス材料15を焼成することにより、
所望形状のパターンを有するセラミックス構造体2が得
られる。
【0101】なお、図3(a)〜図3(c)に示す工程
の代わりに、レジストパターン12を鋳型として用い、
この鋳型12に、Al3 4 、Pb(Ti0.5
0.5 )O 3 等のセラミックス材料を微細に粉砕して、
溶媒中に分散させたスラリー等のマスク母材を流し込
み、しかる後に固化させて、セラミックス構造体を得て
もよい。
【0102】次に、図3(d)に示す工程において、セ
ラミックス構造体2の凸部の頂部表面2a上に、上記し
た、たとえば、Mo/Si多層膜、Ru/B4 C多層膜
またはNiCr/C多層膜等の多層膜からなる光反射性
特性を有する光反射性部材3を堆積させることにより、
反射型マスク1を得る。
【0103】なお、セラミックス構造体(基板)2の凸
部の頂部表面2a上に、選択的に上記した多層膜を形成
するには、公知の選択性エピタキシャル成長法を用いる
ことができる。
【0104】また、セラミックス構造体(基板)2の凸
部の頂部表面2a上に、多層膜を形成する方法として
は、以下の方法を挙げることができる。
【0105】すなわち、後述するように、まず、基板2
の表面2cの全面、すなわち、基板2の頂部表面2a、
側壁2Sおよび底面7をともに一様に覆うように、上記
した多層膜を堆積させる。しかる後に、凸部4の頂部表
面3a上に、レジストパターンを形成し、このレジスト
パターンをマスクとして、基板2の側壁2Sおよび底面
7上に堆積した多層膜を、たとえば、プラズマエッチン
グ法等の公知のエッチング技術を用いて、エッチング除
去する。この工程によれば、基板2の凸部の頂部表面2
a上に堆積した多層膜の表面の反射率を損うことなく、
基板2の凸部の頂部表面2a上に、選択的に多層膜を形
成することができ、しかも、基板2の側壁2Sおよび底
面7が、たとえば、プラズマ等にさらされるため、適度
に表面荒れを生じ、その結果、側壁3Sおよび底面7に
おける光の散乱により、レジスト等の感光部材に転写さ
れるパターンのコントラスト向上を図ることができる。
【0106】以上の工程により製造される反射型マスク
1では、反射型マスク1の凸部4の頂部表面3a、すな
わち、光反射性部材3の頂部表面3aは、基板9の表面
9aと同程度の高い平滑度を有する。
【0107】また、以上の工程により製造される反射型
マスク1は、図2(c)を再び参照して、基板9の表面
9a上に、レジスト層10を均一の膜厚で形成し、か
つ、基板9の表面9aに対し、直交する方向にシンクロ
トロン放射光(SR光)を照射している。
【0108】その結果、基板9の表面9a上に形成され
るレジストパターン12は、図2(d)を再び参照し
て、レジストパターン12の表面12aが、基板9の表
面9aと実質的に平行になるように形成され、レジスト
パターン12の側壁12Sは、基板9の表面9aにおお
むね直交するように形成される。
【0109】したがって、このレジストパターン12に
従って形成される反射型マスク1では、図1を再び参照
して、反射型マスク1の凸部4の頂部表面3a、すなわ
ち、光反射性部材3の頂部表面3aと、凹部5を形成す
る底面7とが、実質的に平行に形成される。
【0110】実施例2 図4は、本発明に従う反射型マスクの一実施例を概略的
に示す断面図である。
【0111】図4を参照して、この反射型マスク21
は、たとえば、X線露光装置等に用いられる反射型マス
クを示しており、X線等の紫外線領域の光を吸収する光
吸収性特性を有する基板22と、基板22の凸部の頂部
表面22a上に形成され、X線等の紫外線領域の光を反
射する光反射性特性を有する光反射性部材23とを含
む。
【0112】なお、基板22の材質としては、実施例1
に示す反射型マスク1の基板2の材質と同様のものを用
いることができるので、ここでの説明は省略する。
【0113】また、光反射性部材23の材質としては、
実施例1に示す反射型マスク1の光吸収性部材3と同様
のものを用いることができるので、ここでの説明は省略
する。
【0114】ところで、図4および図1を参照して、こ
の反射型マスク21は、以下の点を除いて、図1に示す
反射型マスク1と同様の構成である。
【0115】すなわち、反射型マスク21において、図
1に示す反射型マスク1の基板2が基板22に、光反射
性部材3が光反射性部材23に、所望形状のパターンを
有する凸部4が所望形状のパターンを有する凸部24
に、凹部5が凹部25にそれぞれ対応する。
【0116】凸部24の頂部表面23a、すなわち、光
反射性部材23の頂部表面23aは、光反射性特性を有
する。
【0117】また、凹部25は、側壁25Sと、基板2
2で形成される底面27とを備える。
【0118】底面27は、光吸収性特性を有する。ま
た、凹部25の側壁25Sは、光吸収性特性を有する基
板22により形成される側壁22Sと、光反射性特性を
有する光反射性部材23により形成される側壁23Sと
を備える。
【0119】したがって、図4に示す反射型マスク21
は、凹部25の側壁25Sとして、光吸収性特性を有す
る基板22により形成される側壁22Sを含む構成を有
しているので、図1に示す反射型マスク1と同様の効果
を奏する。
【0120】図4および図1を参照して、この反射型マ
スク21は、凹部25を形成する底面27と、反射型マ
スク21の凸部24の頂部表面、すなわち、光反射性部
材23の表面23aとが平行でないように、すなわち、
傾斜するように構成されている点において、図1に示す
反射型マスク1と特に異なっている。
【0121】図4に示す反射型マスク21は、上記した
ように、反射型マスク21の凸部24の頂部表面23
a、すなわち、光反射性部材23の頂部表面23aと、
凹部25を形成する底面27とが平行でないように構成
されている。その結果、凸部24の頂部表面23a、す
なわち、光反射性部材23の表面23aおよび凹部25
の底面27表面に平行に入射した光を、凹部25の底面
27において、凸部24の頂部表面23a、すなわち、
光反射性部材23の頂部表面23aにおいて反射した光
の出射方向と、異なる出射方向に変えることができる。
【0122】したがって、凹部25の形状によっても異
なるが、凹部25の底面27において反射した光の、レ
ジスト等の感光部材(図示せず)に到達する光量を減ら
すことができる。
【0123】したがって、実施例2に示す反射型マスク
21は、反射型マスク21に設けられた所望形状のパタ
ーンを、レジスト等の感光部材(図示せず)に、従来の
図24に示す反射型マスク301や、実施例1に示す反
射型マスク1に比べ、さらに充分高いコントラストを有
するように転写することができる。
【0124】次に、この反射型マスク21の動作原理に
ついて説明する。反射型マスク21に照射されたX線等
の紫外線領域の光Ri1,Ri2のうち、光反射性部材23
の表面23a、すなわち、凸部24の頂部表面23aに
入射した光Ri1は、光反射性部材23の表面23a、す
なわち、凸部24の光反射性特性を有する頂部表面23
aで反射され、レジスト等の感光部材に到達する。
【0125】他方、反射型マスク21に照射されたX線
等の紫外線領域の光Ri1,Ri2のうち、凹部25に入射
した光Ri2は、凹部25の底面27で吸収されたり、凹
部25の側壁25S、より詳しくは、主として、凹部2
5の側壁25Sを構成する、光吸収性特性を有する基板
22により形成される側壁22Sで吸収されたり、凹部
25の底面27の表面粗さにより散乱されたり、さらに
は、凹部25の底面27で、凸部24の頂部表面、すな
わち、光反射性部材23の表面23aにおいて反射した
光の出射方向と、異なる出射方向の光Re2に変えられた
りして、減衰する。
【0126】そして、レジスト等の感光部材(図示せ
ず)には、光反射性部材23の表面23a、すなわち、
凸部24の、光反射性特性を有する頂部表面23aで反
射された光Re1の光量と、凹部25で減衰された光の光
量との差により、反射型マスク21に設けられた所望形
状のパターンが転写される。
【0127】次に、この反射型マスク21の製造方法に
ついて、図を参照しながら、以下に説明する。
【0128】図5〜図6は、反射型マスク21の製造プ
ロセスを概略的に示す断面図である。
【0129】図5を参照して、まず、図5(a)に示す
工程において、支持体28の表面28a上に、基板29
を設ける。なお、基板29としては、その表面29aが
鏡面加工されているものを用いるのが好ましい。
【0130】次に、図5(b)に示す工程において、基
板29の表面29a上に、たとえば、典型的には、ポリ
メチルメタクリレート(PMMA)を材料とするレジス
ト層30を所望の厚さ(数10μm〜数100μm)
で、均一に形成する。
【0131】次に、図5(c)に示す工程において、基
板29の表面29a上に形成されたレジスト層30を、
図5(c)に示すように、レジスト層30の表面30a
が、基板29の表面29aに対し、傾斜するように研磨
して、基板29の表面29a上に、基板29の表面29
aに対し、傾斜した表面30iを有するレジスト層30
bを形成する。
【0132】次に、所望の吸収体パターン31aを有す
るX線マスク31を用い、たとえば、シンクロトロン放
射光(SR光)のX線等の紫外線領域の光、より好まし
くは、0.3nm〜1.0nm程度の波長の光で、レジ
スト層30bを露光する。
【0133】次に、図5(d)に示す工程において、図
5(c)に示す工程において露光したレジスト層30b
を現像し、所望形状の開口部32hを有するレジストパ
ターン32を形成する。
【0134】次に、図6(a)に示す工程において、レ
ジストパターン32を有する基板29を、たとえば、A
3 4 、Pb(Ti0.5 Zr0.5 )O3 等のセラミッ
クス材料を微細に粉砕して分散させた電解液(ゾル液)
33中に浸漬する。
【0135】そして、レジストパターン32を有する基
板29を陰極とし、電解液33中にもう1の電極34を
設けて、これを陽極として、この陽極と陰極との間に所
定の電圧を印加する。
【0136】図6(b)を参照して、この工程におい
て、レジストパターン32の開口部32hを埋め込むよ
うに、たとえば、Al3 4 、Pb(Ti0.5
0.5 )O3等のセラミックス材料35が堆積する。
【0137】次に、図6(c)に示す工程において、支
持体28、基板29およびレジストを除去し、しかる後
に、堆積したセラミックス材料35を焼成することによ
り、所望形状のパターンを有するセラミックス構造体
(セラミックス焼結体、すなわち基板)22が得られ
る。
【0138】次に、図6(d)に示す工程において、セ
ラミックス構造体(基板)22の凸部の頂部表面22a
上に、上記した、Mo/Si多層膜、Ru/B4 C多層
膜またはNiCr/C多層膜等の多層膜からなる光吸収
性部材23を堆積させることにより、反射型マスク21
を得る。
【0139】なお、セラミックス構造体(基板)22の
凸部の表面22a上に、選択的に上記した多層膜を形成
する工程は、実施例1と同様であるので、その説明を省
略する。
【0140】以上の工程により製造される反射型マスク
21では、反射型マスク21の凸部24の頂部表面、す
なわち。光反射性部材23の表面23aは、基板29の
表面29aと同程度の高い平滑度を有する。また、図5
(c)を再び参照して、以上の工程により製造される反
射型マスク21は、基板29の表面29a上に、レジス
ト層30を均一の膜厚で形成した後、レジスト30の表
面30aを、基板29の表面29aに対し、傾斜するよ
うに研磨し、しかるのちに、基板29の表面29aに対
し傾斜した表面30iを有するレジスト層30bについ
て、基板29の表面29aに対し、直交する方向にシン
クロトロン放射光(SR光)を照射している。
【0141】その結果、基板29の表面29a上に形成
されるレジストパターン32は、図5(d)を再び参照
して、レジストパターン32の表面32aが、基板29
の表面29aと実質的に平行でないように形成される。
本実施例では、レジストパターン32の表面32aが傾
斜するように形成される。
【0142】また、レジストパターン32の側壁32S
は、基板29の表面29aにおおむね直交するように形
成される。
【0143】したがって、このレジストパターン32に
従って形成される反射型マスク21では、図4を再び参
照して、反射型マスク21の凸部24の頂部表面、すな
わち、反射性部材23の頂部表面23aと、凹部25を
構成する底面27とが、実質的に平行でないように形成
される。
【0144】この反射型マスク21では、凸部24の頂
部表面23a、すなわち、受けた光をレジスト等の感光
部材(図示せず)に反射する光反射面23aと、受けた
光をレジスト等の感光部材に対して遮光する光遮光面で
ある、凹部25を形成する側壁25Sや、底面27と
が、実質的に平行でない。
【0145】より詳しくは、この反射型マスク21で
は、反射型マスク21の凹部25を形成する底面27
が、基板22の底面22bに対して、実質的に、平行で
ないように形成され、凸部24の頂部表面23a、すな
わち、光吸収性部材23の頂部表面23aが、基板22
の底面22bに対し、実質的に平行になるように形成さ
れる。
【0146】実施例3 図7は、本発明に従う反射型マスクの一実施例を概略的
に示す断面図である。
【0147】図7を参照して、この反射型マスク41
は、たとえば、X線露光装置等に用いられる反射型マス
クを示しており、X線等の紫外線領域の光を吸収する光
吸収性特性を有する基板42と、基板42の凸部の頂部
表面42a上に形成され、X線等の紫外線領域の光を反
射する光反射性特性を有する光反射性部材43とを含
む。
【0148】なお、基板42の材質としては、実施例1
に示す反射型マスク1の基板2の材質と同様のものを用
いることができるので、ここでの説明は省略する。
【0149】また、光反射性部材43の材質としては、
実施例1に示す反射型マスク1の光吸収性部材3と同様
のものを用いることができるので、ここでの説明は省略
する。
【0150】ところで、図7および図4を参照して、こ
の反射型マスク41は、以下の点を除いて、図4に示す
反射型マスク21と同様の構成である。
【0151】すなわち、反射型マスク41において、図
4に示す反射型マスク21の基板22が基板42に、光
反射性部材23が光反射性部材43に、所望形状のパタ
ーンを有する凸部24が所望形状のパターンを有する凸
部44に、凹部25が凹部45にそれぞれ対応する。
【0152】凸部44の頂部表面43a、すなわち、光
反射性部材43の頂部表面43aは、光反射性特性を有
する。
【0153】また、凹部45は、側壁45sと、基板4
2で形成される底面47とを備える。
【0154】底面47は、光吸収性特性を有する。ま
た、凹部45の側壁45Sは、光吸収性特性を有する基
板42により形成される側壁42Sと、光反射性特性を
有する光反射性部材43により形成される側壁43Sと
を備える。
【0155】また、この反射型マスク41は、凹部45
を構成する底面47と、反射型マスク41の凸部44の
頂部表面43a、すなわち、光反射性部材43の頂部表
面43aとが平行でないように構成されている。
【0156】この反射型マスク41では、凸部44の頂
部表面43a、すなわち、受けた光をレジスト等の感光
部材(図示せず)に反射する光反射面43aと、受けた
光をレジスト等の感光部材に対して遮光する光遮光面で
ある、凹部45を形成する側壁45Sや、底面47と
が、実質的に平行でない。
【0157】したがって、図7に示す反射型マスク41
は、凹部45の側壁45Sとして、光吸収性特性を有す
る基板42により構成される側壁42Sを含む構成と、
反射型マスク41の凸部44の頂部表面、すなわち、光
反射性部材43の表面43aとが平行でないという構成
を有しているので、図4に示す反射型マスク21と同様
の効果を奏する。
【0158】ところで、図7および図4を参照して、こ
の反射型マスク41では、反射型マスク41の凹部45
を構成する底面47が、基板42の底面42bに対し
て、平行になるように形成され、凸部44の頂部表面、
すなわち、光吸収性部材43の表面が、基板42の底面
42bに対し、実質的に、平行でないように形成される
点において、図4に示す反射型マスク21と特に異なっ
ている。
【0159】反射型マスク21と反射型マスク41と
は、たとえば、X線露光装置の構成によって、使い分け
ることができる。
【0160】なお、この反射型マスク41の動作原理に
ついては、図4に示す反射型マスク21の動作原理と同
様であるのでその説明を省略する。
【0161】次に、この反射型マスク41の製造方法に
ついて、図を参照しながら、以下に説明する。
【0162】図8〜図10は、反射型マスク41の製造
プロセスを概略的に示す断面図である。
【0163】図8を参照して、まず、図8(a)に示す
工程において、支持体48の表面48a上に、たとえ
ば、基板49を設ける。
【0164】次に、図8(b)に示す工程において、基
板49の表面49a上に、たとえば、典型的には、ポリ
メチルメタクリレート(PMMA)を材料とするレジス
ト層50を所望の厚さ(数10μm〜数100μm)で
形成する。
【0165】次に、図8(c)に示す工程において、基
板49の表面49a上に形成したレジスト層50を、図
8(c)に示すように、レジスト層50の表面50a
が、基板49の表面49aに対し、傾斜するように研磨
して、基板49の表面49a上に、基板49の表面49
aに対して、傾斜した表面50iを有するレジスト層5
0bを形成する。
【0166】次に、所望の吸収体パターン51aを有す
るX線マスク51を用い、たとえば、シンクロトロン放
射光(SR光)のX線等の紫外線領域の光、より好まし
くは、0.3nm〜1.0nm、程度の波長の光で、レ
ジスト層50bを露光する。
【0167】次に、図8(d)に示す工程において、図
8(c)に示す工程において露光したレジスト層50b
を現像し、所望形状の開口部52hを有するレジストパ
ターン52を形成する。
【0168】次に、図9(a)に示す工程において、レ
ジストパターン52を有する基板49を、たとえば、A
3 4 、Pb(Ti0.5 Zr0.5 )O3 等のセラミッ
クス材料を微細に粉砕して分散させた電解液(ゾル液)
53中に浸漬する。
【0169】そして、レジストパターン52を有する基
板49を陰極として、電解液53中にもう1つの電極5
4を設け、これを陽極として、この陽極と陰極との間に
所定の電圧を印加する。
【0170】図9(b)を参照して、この工程におい
て、レジストパターン52の開口部52hを埋込むよう
に、たとえば、Al3 4 、Pb(Ti0.5 Zr0.5
3 等のセラミックス材料55が堆積する。
【0171】次に、図9(c)に示す工程において、支
持体48、基板49およびレジストを除去し、しかるの
ちに、堆積したセラミックス材料55を焼成することに
より、所望形状のパターンを有するセラミックス構造体
(セラミックス焼結体)56を得る。
【0172】次に、図10(a)に示す工程において、
セラミックス構造体(セラミックス焼結体)56を鋳型
として、鋳型56に、Al3 4 、Pb(Ti0.5 Zr
0.5)O3 等のセラミックス材料を微細に粉砕して、溶
媒中に分散させたスラリー等のマスク母材57を流し込
み、固化させる。
【0173】次に、図10(b)に示す工程において、
鋳型56を除去することにより、所望形状のパターンを
有するセラミックス構造体(基板)42が得られる。
【0174】次に、図10(c)に示す工程において、
セラミックス構造体(基板)42の凸部の頂部表面2a
上に、上記した、Mo/Si多層膜、Ru/B4 C多層
膜またはNiCr/C多層膜等の多層膜からなる光吸収
性部材43を堆積させることにより、反射型マスク41
を得る。
【0175】なお、セラミックス構造体(基板)42の
凸部の頂部表面42a上に、選択的に上記した多層膜を
形成する工程は、実施例1と同様であるので、その説明
を省略する。
【0176】なお、本実施例では、図9(a)〜図10
(c)に示す工程において、セラミックス構造体56を
形成し、このセラミックス構造体56を鋳型として用
い、鋳型56にマスク母材57を流し込み、固化させた
後、鋳型56を除去して、セラミックス構造体(基板)
42を得る工程を示したが、反射型マスク41の製造方
法は、上記した製造方法に限定されることはない。
【0177】たとえば、図9(a)に示す工程におい
て、電鋳、電気メッキまたは無電解メッキなどにより、
Ni、Ni/Co合金等からなる金属構造体を形成し、
この金属構造体を鋳型として用い、セラミックス構造体
(基板)42を得てもよい。
【0178】また、セラミックス構造体(基板)42を
得る工程として、金属構造体からなる鋳型を陰極として
用いる以外は、図6(a)〜図6(c)に示す工程と同
様の工程を用いてもよい。
【0179】実施例4 図11は、本発明に従う反射型マスクの一実施例を概略
的に示す断面図である。
【0180】図11を参照して、この反射型マスク61
は、たとえば、X線露光装置等に用いられる反射型マス
クを示しており、所望形状のパターンが形成された基板
62と、基板62の表面の全面62cを一様に覆うよう
に形成され、X線等の紫外線領域の光を反射する光反射
性特性を有する光反射性部材63とを含む。
【0181】基材の材質としては、一定の機械的強度を
有するものであれば、特に限定されることはないが、た
とえば、光反射性部材63との密着性、熱膨張率等を考
慮して選択することができる。そのような基材の材質と
しては、たとえば、Al3 4 、Pb(Ti0.5 Zr
0.5 )O3 等のセラミックス材料や、Ni、Ni/Co
合金等の金属材料などを挙げることができる。
【0182】また、光反射性部材63としては、たとえ
ば、Mo/Si多層膜、Ru/B4C多層膜NiCr/
C多層膜等の多層膜を挙げることができる。
【0183】ところで、この反射型マスク61では、基
板62に、所望形状のパターンが形成されている。
【0184】所望形状のパターンに対応する部分は、凸
部64を形成している。そして、残りの部分は、凹部6
5を形成している。
【0185】凹部65を形成する面、すなわち、本実施
例で示される側壁65Sおよび底面67は、凸部64の
頂部表面63a、すなわち、光反射性部材63の頂部表
面63aと平行でない。
【0186】この反射型マスク61では、凸部64の頂
部表面63a、すなわち、受けた光をレジスト等の感光
部材(図示せず)に反射する光反射面63aと、受けた
光をレジスト等の感光部材(図示せず)に対し遮光する
光遮光面である、凹部65を形成する側壁65Sや、底
面67とが平行でない。
【0187】より詳しくは、凹部65の側壁65Sは、
凸部64の頂部表面、すなわち、光反射性部材63の頂
部表面63aと、直交またはおおむね直交するように形
成される。また、凹部65の底面67は、凸部64の頂
部表面63a、すなわち、光反射性部材63の頂部表面
63aに対し、傾斜するように形成される。
【0188】この反射型マスク61では、凹部65を形
成する面が、凸部64の頂部表面63aと平行でない面
を有し、凸部64および凹部65の表面は、ともにX線
等の紫外線領域の光を反射する光反射性特性を有する。
【0189】より詳しくは、この反射型マスク61で
は、凹部65を形成する側壁65Sおよび底面67が、
凸部64の頂部表面63a、すなわち、光反射性部材6
3の頂部表面63aと平行でないように構成され、凸部
64の頂部表面63aと、凹部65の側壁65Sおよび
底面67とが、ともに、X線等の紫外線領域の光を反射
する光反射性特性を有する光反射性部材63により構成
される。
【0190】したがって、この反射型マスク61では、
凹部65を形成する面が、凸部64の頂部表面63aと
平行でない面を有している結果、凸部64の頂部表面6
3aおよび凹部65を形成する面の表面に平行に入射し
た光を、凹部65を形成する面において、凸部64の頂
部表面63aで反射した光の出射方向と、異なる出射方
向に変えることができる。
【0191】より詳しくは、この反射型マスク61で
は、凹部65を形成する、側壁65Sと、底面67と
が、凸部64の頂部表面63a、すなわち、光反射性部
材63の頂部表面63aと平行でないように構成されて
いる結果、凸部64の頂部表面63a、すなわち、光反
射性部材63の頂部表面63a、および、凹部65を形
成する側壁65Sおよび/または底面67に平行に入射
した光を、凹部65を形成する側壁65Sおよび/また
は底面67により、凸部64の頂部表面63a、すなわ
ち、光反射性部材63の頂部表面63aで反射した光の
出射方向と、異なる出射方向に変えることができる。
【0192】したがって、凹部65を形成する面の、凸
部64の頂部表面63aとなす角度を適宜選択すれば、
凹部65を形成する面の表面で反射した光が、レジスト
等の感光部材(図示せず)に到達しないように調整する
ことができる。
【0193】また、凹部65を形成する面の、凸部64
の頂部表面63aとなす角度を適宜選択することによ
り、凹部65を形成する面の表面で反射した光を、レジ
スト等の感光部材(図示せず)に転写されるパターン以
外の部分へ導くように調整することができる。
【0194】より詳しくは、凹部65を形成する側壁6
5Sと凸部64の頂部表面63aとのなす角度γ、およ
び/または、凹部65を形成する底面67と凸部64の
頂部表面63aとのなす角度δを適宜選択することによ
り、凹部65を形成する側壁65Sおよび/または底面
67で反射した光が、レジスト等の感光部材(図示せ
ず)に到達しないように調整したり、レジスト等の感光
部材(図示せず)に転写されるパターンに影響を与えな
い部分へ導くように調整したりすることができる。
【0195】また、凹部65の表面が、X線等の紫外線
領域の光に対して光反射性特性を有していても、凹部6
5の表面で反射した光は、レジスト等の感光部材(図示
せず)に到達しないように調整されたり、レジスト等の
感光部材(図示せず)に転写されるパターンに影響を与
えない部分へ導くように調整されたりしているため、凹
部65の表面は、レジスト等の感光部材(図示せず)に
対し、見かけ上の非反射部(遮光部)を形成する。
【0196】そして、この見かけ上の非反射部(遮光
部)は、その表面がX線等の紫外線領域の光を反射する
光反射性特性を有しているため、光を吸収せず、X線等
の紫外線領域の光を高い反射率で反射するため、この部
分には、熱が蓄えられない。
【0197】このため、従来の反射型マスク301に見
られるような、光吸収性特性を有する基材302の熱膨
張などが原因して起こる反射型マスクの歪が著しく減少
し、結果として、反射型マスク61に設けられた所望形
状のパターンを、レジスト等の感光部材(図示せず)に
高精度に転写することができる。
【0198】次に、この反射型マスク61の動作原理に
ついて説明する。反射型マスク61に照射されたX線等
の紫外線領域の光Ri1,Ri2のうち、光反射性部材63
の頂部表面63a、すなわち、凸部64の頂部表面63
aに入射した光Ri1は、光反射性部材63の頂部表面6
3a、すなわち、凸部64の光反射性特性を有する頂部
表面63aで反射され、レジスト等の感光部材(図示せ
ず)に到達する。
【0199】他方、反射型マスク61に照射されたX線
等の紫外線領域の光のうち、凹部65に入射したり光
は、凹部65を形成する面、すなわち、側壁65Sや底
面67により、凸部64の頂部表面63aに入射した光
の反射した光の出射方向と、異なる方向の光Re2に変え
らることにより、凹部65を形成する面の表面、すなわ
ち、側壁65Sや底面67で反射した光がレジスト等の
感光部材(図示せず)に到達しないように調整された
り、レジスト等の感光部材(図示せず)に転写されるパ
ターンに影響を与えない部分に導かれる。
【0200】そして、レジスト等の感光部材(図示せ
ず)には、光反射性部材63の頂部表面63a、すなわ
ち、凸部64の、光反射性特性を有する頂部表面63a
で反射された光Re1の光量と、凹部65を形成する面、
すなわち、側壁65Sや底面67により、レジスト等の
感光部材以外へ反射されたり、レジスト等の感光部材に
転写されるパターンに影響を与えない部分へ反射された
りすることにより、減衰された光の光量の差により、反
射型マスク61に設けられた所望のパターンが、レジス
ト等の感光部材に転写される。
【0201】次に、この反射型マスクの製造方法につい
て、図を参照しながら以下に説明する。
【0202】図12〜図13は、反射型マスク61の製
造プロセスを概略的に示す断面図である。
【0203】図12〜図13および図5〜図6を参照し
て、この反射型マスク61の製造方法は、以下の点を除
けば、図5〜図6に示す反射型マスク21の製造方法と
同様のあるので、相当する部材については、相当する参
照符号を付して、その説明を省略する。
【0204】反射型マスク61の製造方法では、図13
(a)〜図13(c)に示す工程において、基板62と
して、反射型マスク21の製造方法と同様にして、セラ
ミックス構造体32を形成しても、また、電鋳または電
気メッキ等により、Ni、Ni/Co合金等の金属構造
体を形成してもよいという点において、反射型マスク2
1の製造方法と異なっている。
【0205】基板62として、金属構造体を形成する場
合は、図13(a)に示す工程において、電解液(ゾル
液)33の代わりに、ニッケル(Ni)イオン、また
は、ニッケル(Ni)イオンとコバルト(Co)イオン
等の金属イオンを含む溶液を用いればよい。そして、図
13(a)に示す工程と同様の工程により、レジストパ
ターン32の開口部32hを埋込むように、Ni、Ni
/Co合金等の金属を堆積させた後、支持体28、基板
29およびレジストを除去することにより、所望形状の
パターンを有する金属構造体(基板)62を得る。
【0206】また、図13(d)に示す工程において、
セラミックス構造体または金属構造体からなる基板62
の表面の全面62cを一様に覆うように、上記した、M
o/Si多層膜、Ru/B4 C多層膜、NiCr/C多
層膜等の多層膜からなる光反射性部材63を形成するこ
とにより、反射型61を得るという点において、反射型
マスク21の製造方法と異なっている。
【0207】なお、このような多層膜の形成には、電子
ビーム蒸着法、イオンビームスパッタ法、RFマグネト
ロンスパッタ法等を用いることができる。
【0208】図11を再び参照して、以上の工程により
製造される反射型マスク61は、反射型マスク61の凹
部65を形成する底面67が、基板62の底面62bに
対して、実質的に、平行でないように形成され、凸部6
4の頂部表面63a、すなわち、光反射性部材63の頂
部表面63aが、基板62の底面62bに対し、実質的
に、平行になるように形成される。
【0209】実施例5 図14は、本発明に従う反射型マスクの一実施例を概略
的に示す断面図である。
【0210】図14を参照して、この反射型マスク81
は、たとえば、X線露光装置等に用いられる反射型マス
クを示しており、所望形状のパターンが形成された基板
82と、基板82の表面の全面82cを一様に覆うよう
に形成され、X線等の紫外線領域の光を反射する光反射
性特性を有する光反射性部材83とを含む。
【0211】なお、基板82の材質としては、実施例4
に示す反射型マスク61の基板62の材質と同様のもの
を用いることができるので、ここでの説明は省略する。
【0212】また、光反射性部材83の材質としては、
実施例4に示す反射型マスク61の光反射性部材63と
同様のものを用いることができるので、ここでの説明は
省略する。
【0213】ところで、図14および図11を参照し
て、この反射型マスク81は、以下の点を除いて、図1
1に示す反射型マスク61と同様の構成である。
【0214】すなわち、反射型マスク81において、図
11に示す反射型マスク61の基板62が基板82に、
光反射性部材63が光反射性部材83に、所望形状のパ
ターンを有する凸部64が所望形状のパターンを有する
凸部84に、凹部65が凹部85にそれぞれ対応する。
【0215】そして、凹部65を形成する面、すなわ
ち、本実施例で示される側壁85Sおよび底面87は、
ともに、図11に示す反射型マスク61と同様、光反射
性特性を有する。
【0216】また、凹部85を形成する面、すなわち、
本実施例で示される側壁85Sおよび底面87は、凸部
84の頂部表面83a、すなわち、光反射性部材83の
頂部表面83aと平行でないように構成されている。
【0217】この反射型マスク81では、凸部84の頂
部表面83a、すなわち、受けた光をレジスト等の感光
部材(図示せず)に反射する光反射面83aと、受けた
光をレジスト等の感光部材(図示せず)に対して遮光す
る光遮光面である、凹部85を形成する側壁85Sや、
底面87とが平行でない。
【0218】したがって、図14に示す反射型マスク8
1は、凸部84および凹部85の表面が、ともに光反射
性特性を有するという構成と、凹部85を形成する面、
すなわち、側壁85Sおよび底面87が、凸部84の頂
部表面83a、すなわち、光反射性部材83の頂部表面
83aと平行でないという構成を有しているので、図1
1に示す反射型マスク61と同様の効果を奏する。
【0219】ところで、図14および図11を参照し
て、この反射型マスク81では、反射型マスク81の凹
部85を形成する底面87が、基板82の底面82bに
対して、平行になるように形成され、凸部84の頂部表
面83a、すなわち、光反射性部材83の頂部表面83
aが、基板82の底面82bに対し、平行でないように
形成されている点において、図11に示す反射型マスク
61と特に異なっている。
【0220】反射型マスク61と反射型マスク81と
は、たとえば、X線露光装置の構成によって、使い分け
ることができる。
【0221】なお、この反射型マスク81の動作原理に
ついては、図11に示す反射型マスク61の動作原理と
同様であるので、その説明を省略する。
【0222】次に、この反射型マスク81の製造方法に
ついて、図を参照しながら、以下に説明する。
【0223】図15〜図17は、反射型マスク81の製
造プロセスを概略的に示す断面図である。
【0224】図15〜図17および図8〜図10を参照
して、この反射型マスク81の製造方法は、以下の点を
除けば、図8〜図10に示す反射型マスク41の製造方
法と同様であるので、相当する部材については、相当す
る参照符号を付して、その説明を省略する。
【0225】反射型マスク81の製造方法では、図17
(b)に示す工程において、反射型マスク41の製造方
法と同様にして、セラミックス構造体(セラミックス焼
結体)56を鋳型として、Al3 4 、Pb(Ti0.5
Zr0.5 )O3 等のセラミックス材料を微細に粉砕し
て、溶媒中に分散させたスラリー等のマスク母材を流し
込み、固化させても、また、電鋳または電気メッキ等に
より、Ni、Ni/Co合金等の金属構造体を形成して
もよいという点において、反射型マスク41の製造方法
と異なっている。
【0226】また、図17(c)に示す工程において、
セラミックス構造体または金属構造体からなる基板82
の表面の全面82cを一様に覆うように、上記した、M
o/Si多層膜、Ru/B4 C多層膜、NiCr/C多
層膜等の多層膜からなる光反射性部材83を形成するこ
とにより、反射型マスク81を得るという点において、
反射型マスク41の製造方法と異なっている。
【0227】なお、このような多層膜の形成には、電子
ビーム蒸着法、イオンビームスパッタ法、RFマグネト
ロンスパッタ法等を用いることができる。
【0228】実施例6 図18は、本発明に従う反射型マスクの一実施例を概略
的に示す図である。
【0229】図18を参照して、図18(a)は、たと
えば、X線露光装置等に用いられる反射型マスクの全体
構成を概略的に示す斜視図であり、図18(b)は、図
18(a)に示す反射型マスクのXVIII−XVII
I線に従う概略的な断面図である。
【0230】図18(a)および図18(b)を参照し
て、この反射型マスク101は、所望形状のパターンが
形成された基板102と、基板102の表面の全面10
2cを一様に覆うように形成され、X線等の紫外線領域
の光を反射する光反射性特性を有する光反射性部材10
3とを含む。
【0231】なお、基板102の材質としては、実施例
4に示す反射型マスク61の基板62の材質と同様のも
のを用いることができるので、ここでの説明は省略す
る。
【0232】また、光反射性部材103の材質として
は、実施例4に示す反射型マスク61の光反射性部材6
2と同様のものを用いることができるので、ここでの説
明は省略する。
【0233】ところで、図18(b)および図11を参
照して、この反射型マスク101は、以下の点を除い
て、図11に示す反射型マスク61と同様の構成であ
る。
【0234】すなわち、反射型マスク101において、
図11に示す反射型マスク61の基板62が基板102
に、光反射性部材63が光反射性部材103に、所望形
状のパターンを有する凸部64が所望形状のパターンを
有する凸部104に、凹部65が凹部105にそれぞれ
対応する。
【0235】そして、凹部105を形成する面、すなわ
ち、本実施例で示される側壁105Sは、図11に示す
反射型マスク61と同様、光反射性特性を有する。
【0236】また、凹部105を形成する面、すなわ
ち、本実施例で示される側壁105Sは、凸部104の
頂部表面103a、すなわち、光反射性部材103の頂
部表面103aと平行でないように構成されている。
【0237】この反射型マスク101では、凸部104
の頂部表面103a、すなわち、受けた光をレジスト等
の感光部材(図示せず)に反射する光反射面103a
と、受けた光をレジスト等の感光部材(図示せず)に対
し遮光する光遮光面である、凹部105を形成する側壁
105Sとが平行でない。
【0238】したがって、図18に示す反射型マスク1
01は、凸部104および凹部105の表面が、とも
に、光反射性特性を有するという構成と、凹部105を
形成する面、すなわち、側壁105Sが凸部104の頂
部表面103a、すなわち、光反射性部材103の頂部
表面103aと平行でないという構成を有しているの
で、図11に示す反射型マスク61と同様の効果を奏す
る。
【0239】ところで、図18および図11を参照し
て、この反射型マスク101では、反射型マスク101
を構成する所望形状のパターンを有する凸部104の断
面が、平らに形成された頂部表面103aと傾斜した側
壁105Sで構成され、凹部105の断面が、側壁10
5S,105SによりV溝形状またはおおむねV溝形状
に構成されている点において、図11に示す反射型マス
クと異なっている。
【0240】次に、この反射型マスク101の製造方法
について、図を参照しながら、以下に説明する。
【0241】図19〜図21は、反射型マスク101の
製造プロセスを概略的に示す断面図である。
【0242】図19を参照して、まず、図19(a)に
示す工程において、支持体108の表面108a上に、
基板109を設ける。なお、基板109としては、その
表面109aが鏡面加工されているものを用いるのが好
ましい。
【0243】次に、図19(b)に示す工程において、
基板109の表面109a上に、たとえば、典型的に
は、ポリメチルメタクリレート(PMMA)を材料とす
るレジスト層110を所望の厚さ(数10μm〜数10
0μm)で形成する。
【0244】次に、図19(c)に示す工程において、
所望形状の吸収体111aを有するX線マスク111を
用い、たとえば、シンクロトロン放射光(SR光)のX
線等の紫外線領域の光、より好ましくは、0.3nm〜
1.0nm程度の波長の光で、レジスト層110を露光
する。
【0245】この工程において、まず、レジスト層11
0を有する基板109および/または支持体108と、
X線マスク111とを、ホルダ(図示せず)を用い、X
線マスク111とレジスト層110との間の距離L100
を一定の距離、たとえば、数10μm程度に保って、固
定する。
【0246】なお、図19(c)を参照して、X線マス
ク111の吸収体111aは、スリット状の開口部11
1hを有し、かつ吸収体110aの端部のそれぞれに
は、たとえば、金(Au)等からなる全吸収体層111
cが設けられる。
【0247】吸収体111aの端部のそれぞれに、全吸
収体層111cを設けるのは、X線マスク111を、シ
ンクロトロン放射光(SR光)に対して、垂直な面12
0に対して、レジスト層111が形成された基板109
および/または支持体108とともに、ある方向にある
角度傾斜させることにより生じる吸収体パターン110
aの端部における、シンクロトロン放射光(SR光)に
対する見かけ上の吸収体パターン110aの端部の減肉
を避けるためである。
【0248】次に、シンクロトロン放射光(SR光)に
対して垂直な面120に対して、αの角度だけ、X線マ
スク111およびレジスト層110が形成された基板1
09および/または支持体108を傾斜させて、X線マ
スク111を用いて、レジスト層110について、シン
クロトロン放射光(SR光)を用いて、選択的に露光す
る第1の露光工程を行なう。
【0249】次に、図20(a)に示す工程において、
図19(c)に示す第1の露光工程により露光したレジ
スト層110を有する基板109および/または支持体
108をシンクロトロン放射光(SR光)に対し垂直な
面120に対して、βの角度だけ、X線マスク111お
よびレジスト層110が形成された基板109および/
または支持体108を傾斜させて、X線マスク110を
用いて、レジスト層110について、シンクロトロン放
射光(SR光)を用いて選択的に露光する第2の露光工
程を行なう。
【0250】次に、図20(b)に示す工程において、
第1および第2の露光工程により露光したレジスト層1
10を現像すると、基板109上に、開口部112hを
有するレジストパターン112が形成される。なお、本
実施例によれば、レジストパターン112の開口部11
2hは、傾斜した側壁112Sを有し、レジストパター
ン112の開口部112hを通じて、基板の表面109
aが、X線マスク111の吸収体パターンにより、露出
するように形成される。
【0251】次に、図21(a)に示す工程において、
レジストパターン112を有する基板109を、たとえ
ば、Al3 4 、Pb(Ti0.5 Zr0.5 )O3 等のセ
ラミックス材料を微細に粉砕して分散させた電解液(ゾ
ル液)113中に浸漬する。
【0252】そして、レジストパターン112を有する
基板109を陰極とし、電解液113中にもう1つの電
極114を設けて、これを陽極とし、この陽極と陰極と
の間に電圧を印加する。
【0253】図21(b)を参照して、この工程におい
て、レジストパターン112の開口部112hを埋め込
むように、たとえば、Al3 4 、Pb(Ti0.5 Zr
0.5)O3 等のセラミックス材料115が堆積する。
【0254】次に、図21(c)に示す工程において、
基板109、レジストおよび/または支持体108を除
去し、しかる後に、堆積したセラミックス材料115を
焼成することにより、所望形状のパターンを有するセラ
ミックス構造体(セラミックス焼結体、すなわち、基
板)102が得られる。
【0255】次に、図21(d)に示す工程において、
セラミックス構造体からなる基板102の表面の全面1
02cを一様に覆うように、上記した、Mo/Si多層
膜、Ru/B4 C多層膜、NiCr/C多層膜等の多層
膜からなる光反射性部材103を形成することにより、
反射型マスク101を得る。
【0256】なお、本実施例では、図20(b)を再び
参照して、傾斜した側壁112Sを有する開口部112
hを有するレジストパターン112を形成する工程にお
いて、基板109上にレジスト層110を形成した後、
レジスト層110が形成された基板109を、シンクロ
トロン放射光(SR光)に垂直な面120に対して、あ
る方向にある角度α傾斜させて、レジスト層110に開
口部112hの一方側の側壁に相当する部分を選択的に
露光する第1の露光工程を行ない、しかる後に第1の露
光工程により露光したレジスト層110を有する基板1
09を、シンクロトロン放射光(SR光)に垂直な面1
20に対し、ある方向にある角度β傾斜させて、第1の
露光工程により露光したレジスト層110について、開
口部121hの他方側の側壁に相当する部分を選択的に
露光する第2の露光工程を行ない、しかる後に第1およ
び第2の露光工程により露光したレジスト層110を現
像する工程を示したが、このような、傾斜した側壁11
2Sを有する開口部112hを有するレジストパターン
112を形成する工程は、以上のような工程に限定され
ることはない。
【0257】たとえば、そのような方法として、基板1
09上にレジスト層110を形成した後、傾斜した側面
を有する吸収体を備えたX線マスクを介して、シンクロ
トロン放射光(SR光)を用いて、レジスト層110を
露光し、しかる後に、露光したレジスト層110を現像
して、X線マスクの吸収体の傾斜側面に対応する傾斜側
面を有する開口部を含むレジストパターンを形成しても
よい。
【0258】なお、以上の実施例1〜6に関する開示
は、本発明の単なる具体例にすぎず、本発明の技術的範
囲を何ら制限するものではない。
【0259】本発明においては、他にいろいろな変形例
が可能なことは言うまでもない。図22は、本発明に従
うそのような変形例としての反射型マスクの実施例を概
略的に示す断面図である。
【0260】図22を参照して、図22(a)に示す反
射型マスク121は、所望形状のパターンが形成された
基板122と、基板122の表面の全面122cを一様
に覆うように形成され、X線等の紫外線領域の光を反射
する光反射性特性を有する光反射性部材123とを含
む。
【0261】所望形状のパターンに対応する部分は凸部
124を形成し、残りの部分は凹部125を形成する。
【0262】凹部125を形成する面、すなわち、凹部
125を形成する側壁125S1 、125S2 のそれぞ
れは、凸部124の頂部表面123aと平行でない。
【0263】そして、凸部124および凹部125の表
面は、ともに光反射性特性を有する。
【0264】この反射型マスク121では、凸部124
の頂部表面123aが、受けた光をレジスト等の感光部
材(図示せず)に反射する光反射面を形成する。
【0265】また凹部125を形成する側壁125
1 、125S2 が、受けた光をレジスト等の感光部材
(図示せず)に対して遮光する光遮光面を形成する。
【0266】この反射型マスク121では、凹部125
を形成する一方側の側壁125S2が、凸部124の頂
部表面123aと、実質的に直交している点において、
図18に示す反射型マスク101と異なっている。
【0267】このような反射型マスク121は、図19
(c)に示す工程において、α=0°として第1の露光
工程を行ない、図20(a)に示す工程において、0<
β<90°として第2の露光工程を行なうか、または、
図19(c)に示す工程において、0<α<90°とし
て第1の露光工程を行ない、図20(a)に示す工程に
おいて、β=0°として第2の露光工程を行なうかのい
ずれかの工程を用いる以外は、実施例6と同様の工程に
より製造することができる。
【0268】また、図22(b)を参照して、この反射
型マスク141は、所望形状のパターンが形成された基
板142と、基板142の表面の全面142cを一様に
覆うように形成され、X線等の紫外線領域の光を反射す
る光反射性特性を有する光反射性部材143とを含む。
【0269】この反射型マスク141は、レジスト等の
感光部材(図示せず)に転写する所望形状のパターンを
形成するために設けれらた、受けた光をレジスト等の感
光部材(図示せず)に反射する光反射面143aと、受
けた光をレジスト等の感光部材(図示せず)に対し遮光
する光遮光面143bとを備える。
【0270】そして、光反射面143aと光遮光面14
3bとは、図22(b)より明らかなように、平行でな
い。
【0271】なお、この反射型マスク141は、実施例
6と同様の方法により製造することができるので、その
説明を省略する。
【0272】
【発明の効果】以上詳細に説明したとおり、第1の発明
に従う反射型マスクは、凹部の側壁および底面が、少な
くとも光吸収性特性を有する結果、凹部の底面のみが、
少なくとも光吸収性特性を有する従来の反射型マスクに
比べ、反射型マスクに設けられた所望形状のパターンを
レジスト等の感光部材に高いコントラストを有するよう
に、かつシャープに転写することができる。
【0273】第2の発明に従う反射型マスクは、凹部の
表面が、凸部の頂部表面と平行でないという構成を有す
る結果、第2の発明に従う反射型マスクでは、第2の発
明に従う反射型マスクに平行に入射した光を、凹部の表
面において、凸部の頂部表面で反射した光の出射方向と
異なる出射方向に変えることができる。その結果、従来
の凹部の底面と凸部の光反射性特性を有する頂部表面と
が平行に構成される反射型マスクに比べ、所望形状のパ
ターンをレジスト等の感光部材に、高精度に、高いコン
トラストを有するように、かつシャープなパターンとし
て転写することができる。
【0274】また、第3の発明に従う反射型マスクは、
凹部を形成する面は、凸部の頂部表面と平行でない面を
有し、凸部および凹部の表面は、ともに光反射性特性を
有する。第3の発明に従う反射型マスクは、凹部を形成
する面が、凸部の頂部表面と平行でないという構成を有
するので、第2の発明と同様の効果を奏する。
【0275】さらに、従来の受けた光を吸収する非反射
面(光吸収面)を有する反射型マスクに比べ、第3の発
明に従う反射型マスクは、反射型マスクの歪が著しく減
少する。
【0276】その結果、第3の発明に従う反射型マスク
は、反射型マスクに設けられた所望形状のパターンを、
レジスト等の感光部材に高精度に転写することができ
る。
【0277】また、第4の発明に従う反射型マスクは、
光反射面と光遮光面とが平行でないという構成を有する
結果、第2または第3の発明と同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う反射型マスクの一実施例を概略的
に示す断面図である。
【図2】本発明に従う反射型マスクの製造プロセスを概
略的に示す断面図である。
【図3】本発明に従う反射型マスクの製造プロセスを概
略的に示す断面図である。
【図4】本発明に従う反射型マスクの一実施例を概略的
に示す断面図である。
【図5】本発明に従う反射型マスクの製造プロセスを概
略的に示す断面図である。
【図6】本発明に従う反射型マスクの製造プロセスを概
略的に示す断面図である。
【図7】本発明に従う反射型マスクの一実施例を概略的
に示す断面図である。
【図8】本発明に従う反射型マスクの製造プロセスを概
略的に示す断面図である。
【図9】本発明に従う反射型マスクの製造プロセスを概
略的に示す断面図である。
【図10】本発明に従う反射型マスクの製造プロセスを
概略的に示す断面図である。
【図11】本発明に従う反射型マスクの一実施例を概略
的に示す断面図である。
【図12】本発明に従う反射型マスクの製造プロセスを
概略的に示す断面図である。
【図13】本発明に従う反射型マスクの製造プロセスを
概略的に示す断面図である。
【図14】本発明に従う反射型マスクの一実施例を概略
的に示す断面図である。
【図15】本発明に従う反射型マスクの製造プロセスを
概略的に示す断面図である。
【図16】本発明に従う反射型マスクの製造プロセスを
概略的に示す断面図である。
【図17】本発明に従う反射型マスクの製造プロセスを
概略的に示す断面図である。
【図18】本発明に従う反射型マスクの一実施例を概略
的に示す図である。
【図19】本発明に従う反射型マスクの製造プロセスを
概略的に示す断面図である。
【図20】本発明に従う反射型マスクの製造プロセスを
概略的に示す断面図である。
【図21】本発明に従う反射型マスクの製造プロセスを
概略的に示す断面図である。
【図22】本発明に従う反射型マスクの他の実施例を概
略的に示す断面図である。
【図23】従来のX線縮小露光装置の一例を概略的に示
す構成図である。
【図24】従来の反射型マスクを概略的に示す断面図で
ある。
【図25】従来の反射型マスクの製造プロセスを概略的
に示す断面図である。
【図26】従来の反射型マスクの製造プロセスを概略的
に示す断面図である。
【符号の説明】
1 反射型マスク 2 基板 2S、3S、5S 側壁 3 光反射性部材 3a 凸部の頂部表面(光反射性部材の頂部表面) 4 凸部 5 凹部 7 底面
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所望形状のパターンを有する反射型マス
    クであって、前記所望形状のパターンが形成された基板
    を含み、前記所望形状のパターンに対応する部分は凸部
    を形成し、残りの部分は凹部を形成し、前記凸部の頂部
    表面は、光反射性特性を有し、前記凹部の側壁および底
    面は、少なくとも光吸収性特性を有する、反射型マス
    ク。
  2. 【請求項2】 前記凹部の底面は、前記凸部の頂部表面
    と平行でない、請求項1に記載の反射型マスク。
  3. 【請求項3】 開口部を有するレジストパターンを基板
    上に形成する工程と、 前記レジストパターンの前記開口部を埋め込むように、
    紫外線領域の光を吸収する光吸収特性を有する材料を堆
    積する工程と、 前記基板と前記レジストパターンとを除去することによ
    り、所望形状のパターンを有する、紫外線領域の光を吸
    収する光吸収特性を有する構造体を得る工程と、 前記構造体の凸部の頂部表面上に、光反射特性を有する
    光反射性部材を堆積する工程とを備えた、反射型マスク
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 開口部を有するレジストパターンを基板
    上に形成する工程と、 前記レジストパターンの前記開口部を埋め込むように、
    紫外線領域の光を吸収する光吸収特性を有する材料を堆
    積する工程と、 前記基板と前記レジストパターンとを除去することによ
    り、所望形状のパターンを有する、紫外線領域の光を吸
    収する光吸収特性を有する構造体を得る工程と、 前記構造体の凸部および凹部の表面に光反射特性を有す
    る光反射性部材を堆積する工程とを備え 前記構造体を得る工程は、前記凸部の頂部表面と平行で
    ない表面を有する凹部を含む前記構造体を得る工程を含
    む、 反射型マスクの製造方法。
  5. 【請求項5】 基板上に開口部を有するレジストパター
    ンを形成する工程と、 前記レジストパターンの前記開口部を埋め込むように、
    紫外線領域の光を吸収する光吸収特性を有する材料を堆
    積する工程と、 前記基板と前記レジストパターンとを除去することによ
    り、受けた光を感光部材に対し遮光する光遮光面を含
    む、所望形状のパターンを有する構造体を得る工程と、 感光部材に転写する所望形状のパターンを形成するため
    に設けられた光反射面であって、前記光遮光面に対して
    平行でなく、受けた光を前記感光部材に反射する光反射
    面を前記構造体の表面上に形成する工程とを備えた、反
    射型マスクの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記レジストパターンを形成する工程
    は、レジストに紫外線領域の波長の光を露光した後現像
    して前記レジストパターンを形成する工程を含む、請求
    項3からのいずれか1項に記載の反射型マスクの製造
    方法。
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