JP3340566B2 - 内視鏡の湾曲部 - Google Patents

内視鏡の湾曲部

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JP3340566B2 JP19919794A JP19919794A JP3340566B2 JP 3340566 B2 JP3340566 B2 JP 3340566B2 JP 19919794 A JP19919794 A JP 19919794A JP 19919794 A JP19919794 A JP 19919794A JP 3340566 B2 JP3340566 B2 JP 3340566B2
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和弘 長沼
滝介 安達
哲也 宇津井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、内視鏡の挿入部先端
に設けられて遠隔操作によって湾曲させられる内視鏡の
湾曲部に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に内視鏡の湾曲部は、多数の節輪を
リベットで回動自在に連結して、最先端の節輪に先端が
取り付けられた操作ワイヤを遠隔的に牽引することによ
って、任意に湾曲させることができるようになってい
る。
【0003】しかし、そのような構成では、湾曲部を細
径化するのが極めて困難である。そこで湾曲部の細径化
を図るために、例えば特開平5−15485号公報に示
されるように、偏平状の弾性シート内に形成した加圧室
に流体を供給し、シート面に垂直方向及び両側面方向に
加圧室を膨張させることによって生じる前後方向の収縮
変位を利用して湾曲動作を行わせるようにしたものがあ
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、そのように弾
性シートの収縮変位を利用したものでは、変位時に加圧
室の断面積が増加するので、湾曲部を微細径化すること
は困難であり、またそのような機構では、大きな湾曲角
度を得ることも困難であった。
【0005】そこで本発明は、微細径化が可能で、しか
も小さな曲率半径で大きな湾曲角を得ることができる内
視鏡の湾曲部を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の内視鏡の湾曲部は、棒状に形成されて内視
鏡の挿入部の先端部分に連結された伸縮性のある部材
と、内蔵物を挿通するために上記伸縮性部材に軸方向に
穿設された挿通孔と、上記伸縮性部材にその中心軸から
位置をずらして、後方から軸方向に穿設された圧力室
と、上記圧力室内に流体圧を任意に付与するために上記
圧力室の後端開口に接続された加圧管路と、上記伸縮性
部材が径方向に膨らむのを規制するために上記伸縮性部
材の外周部に配置された膨らみ規制部材とを設けたこと
を特徴とする。
【0007】なお、上記圧力室が、上記伸縮性部材の中
心軸を中心にしてその周囲に複数形成されていてもよ
く、上記膨らみ規制部材が、金属細線を粗巻きのコイル
状に巻いたものであってもよい。
【0008】また、上記挿通孔が径方向に潰れるのを規
制するための潰れ規制部材が上記挿通孔の周部付近に沿
って配置されていてもよく、上記圧力室内と加圧管路内
に圧力媒体として透明液体が充填されていて、観察範囲
を照明するための照明光が上記圧力媒体内を伝達される
ようにしてもよい。
【0009】そして、上記膨らみ規制部材と外部との間
を遮蔽するための外皮が、弾力性のある材料により形成
されて上記膨らみ規制部材の外周部を被覆していてもよ
く、上記加圧管路が金属パイプで形成されていて、その
金属パイプの先端表面にガラス皮膜が形成され、そのガ
ラス皮膜の表面と上記伸縮性部材とが上記圧力室の後端
開口部分で接合されていてもよい。
【0010】また、上記伸縮性部材の後端部分付近が屈
曲するのを防止するための剛体からなる筒状部材が上記
伸縮性部材の後端部外周に被嵌されていてもよく、上記
挿通孔の内周面とその中に挿通される内蔵物の外周面と
の間に潤滑剤が塗布されていてもよい。
【0011】
【実施例】図面を参照して実施例を説明する。図1は、
本発明の参考例であり、可撓管1により外装された内視
鏡挿入部の先端に設けられた湾曲部2を示している。
【0012】湾曲部2は、断面形状が円形の棒状に形成
された伸縮性のある部材3によって形成されており、例
えば伸び率が300ないし400%のシリコンゴムが用
いられていて、直径4mm、長さ40mmに形成されてい
る。可撓管1の前端と伸縮性部材3の後端外縁とは、水
密に連結されている。
【0013】伸縮性部材3の中心軸位置付近には、挿通
孔4が軸方向に貫通して穿設されていて、可撓管1内に
挿通されたイメージガイドファイババンドル5の先端部
分が、その挿通孔4内に挿通配置されている。
【0014】挿通孔4の先端の観察窓6には、カバーガ
ラス7が水密に固着されていて、その内側に固着された
レンズ枠8内に、対物レンズ9とイメージガイドファイ
ババンドル5の先端とが固着されている。
【0015】なお、照明用ライトガイドファイババンド
ルの図示は省略されているが、イメージガイドファイバ
バンドル5と同じ挿通孔4内、又はそれとは別の挿通孔
4内に挿通して配置すればよい。また、イメージガイド
ファイババンドル5に代えて固体撮像素子を内蔵させて
もよい。
【0016】伸縮性部材3には、中心軸から位置をずら
して、後方から軸方向に圧力室11が穿設されている。
圧力室11は、伸縮性部材3の後端において開口し、前
端側は貫通しないように塞がれている。圧力室11の内
面は気密壁になっている。
【0017】圧力室11は、図2に示されるように、伸
縮性部材3の中心軸を中心にしてその周囲に120度ピ
ッチで、円弧状の偏平断面で3個形成されている。そし
て、その各圧力室11の後端開口に、図1に示されるよ
うに、可撓管1の基端側に連結された操作部(図示せ
ず)から加圧流体を送り込むための加圧管12が、気密
に接続されている。
【0018】3個の圧力室11内には、遠隔操作によっ
て、流体(例えば空気)を各々任意の圧力で送り込むこ
とができるようになっているが、流体供給部の図示は省
略されている。また、圧力室11は必ずしも3個にする
必要はなく、1個、2個又は4個以上でもよい。
【0019】圧力室11の数が1個であれば、1方向の
みの湾曲動作が可能であるが、2個にすれば2方向への
湾曲動作が可能となり、3個以上にすれば、あらゆる方
向への湾曲動作が可能となる。
【0020】伸縮性部材3の外周には、伸縮性部材3が
径方向に膨らむのを規制するための膨らみ規制部材14
が巻回されており、この実施例では、例えば素線径が0.
3mmで内径が4mmのステンレス鋼線製の粗巻きのコイル
バネが用いられている。
【0021】したがって、伸縮性部材3は、軸方向に伸
縮したり任意の方向に湾曲したりすることは可能である
が、径方向に膨らむことはできない。なお、膨らみ規制
部材14としては、コイルバネに限らずナイロン糸その
他のものを用いることができる。
【0022】このように構成された内視鏡の湾曲部にお
いては、図3に示されるように、加圧管12を介して任
意の圧力室11内を加圧することによって、その圧力室
11の部分で伸縮性部材3が前方に伸び、その結果、そ
の圧力室11を背側として伸縮性部材3が湾曲する。そ
して圧力室11内の圧力を元に戻せば、伸縮性部材3は
元の真直の状態に戻る。
【0023】このとき、もし膨らみ規制部材14が設け
られていなければ、伸縮性部材3は前方だけでなく側方
へも膨らむので、僅かしか湾曲しないが、膨らみ規制部
材14の存在によって伸縮性部材3が径方向へ膨らむこ
とができないので、加圧された圧力室11の部分が前方
へ大きく伸び、その結果、湾曲部2が大きく湾曲する。
【0024】図4は、圧力室11の加圧圧力と湾曲部2
の湾曲形状との関係を実測した結果を示しており、〜
における各加圧圧力は、 1気圧(大気圧) 3.9気圧 4.5気圧 5.4気圧 6.8気圧 9.0気圧 である。
【0025】このように、一つの圧力室11を5.4気圧
まで加圧すると湾曲部2が90度以上湾曲し、9気圧ま
で加圧すると湾曲部2が180度以上湾曲する。しか
も、それを小さな曲率半径で行うことができる。
【0026】図5は、本発明の第2の参考例の湾曲部2
の断面を示しており、圧力室11は1個だけ設けられて
いて、その他に鉗子チャンネル13が形成されている。
5はイメージガイドファイババンドル、15は照明用ラ
イトガイドファイババンドルであり、伸縮性部材3の外
径は2mmである。
【0027】図6は本発明の第3の参考例を示してお
、湾曲部2、例えば伸び率300ないし400%の
シリコンゴムからなる伸縮性部材3によって、直径2m
m、長さ20mmに形成されている。
【0028】また、内蔵物を挿通するための挿通孔4
は、直径が例えば0.35mmに形成され、伸縮性部材3
が径方向に膨らむのを規制するために伸縮性部材3の外
周に巻回された膨らみ規制部材14には、例えば素線径
が0.3mmで巻き径の内径が2mmの、ステンレス鋼線製
の粗巻きのコイルバネが用いられている。
【0029】挿通孔4の先端に位置する観察窓6には、
カバーガラス7が水密に固着されていて、その内側の挿
通孔4の先端部分内に、対物レンズ9とイメージガイド
ファイババンドル5の先端とが、スペーサ108により
適切な間隔をとって配置されている。
【0030】イメージガイドファイババンドル5が挿通
された挿通孔4の内周面に沿って、挿通孔4が径方向に
縮むのを規制するための潰れ規制部材16が配置されて
いる。潰れ規制部材16として、素線径が例えば0.0
5mmで巻き径の外径が0.35mmの、ステンレス鋼線製
の粗巻きのコイルバネが用いられている。
【0031】したがって、挿通孔4に軸方向と直角の方
向から強い圧力が加わっても、挿通孔4は径方向に潰さ
れることはなく、軸方向への伸縮及び曲げについては自
由に変形することができる。その他の構成は第1又は第
2の参考例と同じであり、同じ部分には同符号を付して
個々の説明は省略をする。
【0032】このように構成された内視鏡の湾曲部にお
いても、図7に示されるように、加圧管12を介して圧
力室11内を加圧することによって、その圧力室11の
部分で伸縮性部材3が前方に伸び、その結果、その圧力
室11を背側として伸縮性部材3が湾曲する。そして圧
力室11内の圧力を元に戻せば、伸縮性部材3は元の真
直の状態に戻る。
【0033】このとき、もし潰れ規制部材16が設けら
れていなければ、圧力室11を加圧することによって挿
通孔4が径方向に潰されて、その内部に挿通されている
イメージガイドファイババンドル5が圧迫され、湾曲動
作をくり返しているうちにイメージガイドファイババン
ドル5が破損する。
【0034】しかし、潰れ規制部材16の存在によって
挿通孔4が径方向に潰されないので、イメージガイドフ
ァイババンドル5は湾曲動作に応じて常に自由に長手方
向に移動することができ、くり返しの湾曲動作によって
破損しない。
【0035】なお、膨らみ規制部材14と潰れ規制部材
16は、例えば図8の第4の参考例に示されるように、
各々伸縮性部材3中に埋設してもよい。そしてその場合
には、各々必ずしもコイル状である必要はなく、例えば
多数のリングを間隔をあけて配置してもよい。
【0036】また潰れ規制部材16は、イメージガイド
ファイババンドル5が挿通された挿通孔4に限らず、図
示されていないライドガイドファイババンドルその他の
内蔵物が挿通された挿通孔に配設してもよい。
【0037】図9は本発明の実施例を示しており、伸縮
性部材3は、例えば伸び率が300ないし400%のシ
リコンゴムが用いられていて、直径2mm、長さ20mmに
形成されている。クロロプレンゴム等を用いることもで
きる。
【0038】伸縮性部材3には、その中心軸から位置を
ずらして、圧力室20が軸と平行の方向に穿設されてい
る。圧力室20を形成する孔は、伸縮性部材3を前後に
貫通して形成されているが、その前端開口部には凹レン
ズ21が水密に固着されていて、そこが照明窓22にな
っている。
【0039】圧力室20は、伸縮性部材3の後端におい
て開口しており、その開口部に、可撓性の加圧管23の
先端が水密に接続されている。そして、加圧管23と圧
力室20内には圧力媒体として透明液体25が気泡のな
いように充填、封入されていて、加圧管23は、可撓管
1内を通って図10に示される操作部30に達してい
る。
【0040】図10は、可撓管1の基端側に連結された
操作部30側の構成を略示しており、イメージガイドフ
ァイババンドル5の出射端面5aが接眼レンズ31の観
察位置に配置されている。
【0041】加圧管23の基端は、操作部30からさら
に引き出されて光源装置40に接続されており、その端
面には透明板26が水密に接合されていて、光源ランプ
41から放射される照明光の収束位置に配置されてい
る。
【0042】操作部3において加圧管23から分岐され
た分岐チューブ27の先端には、例えば注射器状の加圧
器28が接続されていて、加圧管23内の透明液体25
に対して任意の圧力を加えることができる。そしてその
圧力は、加圧管23内を経て、先端側の圧力室20に伝
達される。
【0043】加圧管23と透明液体25とは、光源ラン
プ41から入射した光を先端側に伝達するライトガイド
としても作用するように構成されている。加圧管23に
は、加圧時の伸びが少ないポリエチレン、ポリウレタン
又はフッ素樹脂などを使用することができ、透明液体2
5には、メチルシリコン、フェニルメチルシリコン又は
フェニルシリコン等のシリコン油類、その他漏れた場合
に人体に無害な物質が選択される。
【0044】ただし、照明光を加圧管23の内周面と透
明液体25との境界面で反射させて透明液体25内を伝
達させるために、透明液体25の屈折率が加圧管23の
屈折率より大きくなる材料を選択して、境界面で全反射
がおきるようにするのがよい。加圧管23の内周面を例
えば金属メッキ面のような光反射面に形成すれば、その
必要はない。
【0045】このように透明液体25を充填した加圧管
23によって照明光をロスなく伝達するために、加圧管
23の内面が平滑であり、透明液体25には不純物の混
入が少ないことが望ましい。
【0046】そして、図9に示される圧力室20の内周
面も、透明液体25内を伝達されてきた照明光がよく反
射するように、加圧管23の内周面と同様に形成してお
く。このようにして、透明液体25内を伝達されて先端
に達した照明光は、凹レンズ21によって配光角が拡げ
られて観察範囲を照明する。図9に示されるように、凹
レンズ21の内側に透明板24などを水密に配置して、
凹レンズ21の内側に空気層を形成することにより、凹
レンズ21の配光作用を強めることができる。
【0047】このように構成された内視鏡の湾曲部にお
いては、図10に示されるように、加圧器28を矢印A
方向に押して透明液体25に圧力を加え、加圧管23を
介して圧力室20内を加圧することによって、図11に
示されるように圧力室20の部分で伸縮性部材3が前方
に伸び、その結果、その圧力室20を背側として伸縮性
部材3が矢印B方向に湾曲する。そして加圧器28を元
に戻せば、伸縮性部材3は元の真直の状態に戻る。
【0048】そしてそのような湾曲動作をどのように行
っている場合でも、光源ランプ41から放射された照明
光が透明液体25内を通って先端の照明窓22から出射
され、観察範囲が常に照明される。
【0049】図12は本発明の第参考例を示してお
り、図6に示される第3の参考例の膨らみ規制部材14
の外周を、弾力性のある材料により形成された外皮18
によって被覆し、外部との間を水密に遮蔽したものであ
る。外皮18の材料としてはシリコンゴム又はクロロプ
レンゴムなどを用いることができ、その前後両端が伸縮
性部材3又は可撓管の外表面に接合されている。
【0050】外皮18は、重合可能なモノマーをスプレ
ー、はけ又はディップ法などによって湾曲部2の外表面
に塗布した後に重合させて形成することができる。その
場合、例えばシリコンゴムを、膨らみ規制部材14が巻
回された伸縮性部材3の外面に、膨らみ規制部材14の
外周面より0.1mm程度厚くなるようにディップ法によ
って塗布し、室温にて硬化させてもよい。
【0051】このように構成された内視鏡の湾曲部にお
いては、図13に示されるように、加圧管12を介して
圧力室11内を加圧することによって、圧力室11を背
側として伸縮性部材3が湾曲し、外皮18はその湾曲動
作を何ら阻害しない。そして圧力室11内の圧力を元に
戻せば、伸縮性部材3は元の真直の状態に戻る。
【0052】このように、湾曲部2の外周面が外皮18
によって被覆されているので、その表面が平滑であり、
体腔内にスムーズに挿入することができて、内視鏡側及
び体腔内壁のいずれも傷付かない。また、汚物が外皮1
8より内側に入り込まないので、使用中の汚れが少なく
且つ使用後の洗浄、消毒等も容易である。
【0053】図14及び図15は第及び第参考
を示しており、図14は、図5に示される第2の参考
の外周面に外皮18を形成したもの、図15は、予めチ
ューブ状に形成した外皮118を湾曲部2の外面に被覆
したものである。
【0054】図16は本発明の第参考例を示してお
り、加圧管12を例えばステンレス鋼管のような金属パ
イプで形成してその先端部分の外周面にガラス皮膜を形
成し、そのガラス皮膜と伸縮性部材3とを圧力室11の
後端開口部分で接合したものである。
【0055】また、この参考例においては、伸縮性部材
3の後端部外周に、例えばステンレス鋼管のような剛体
からなる筒状部材19を被嵌して、加圧管12が接着さ
れている伸縮性部材3の後端部分が屈曲しないようにな
っている。その他は、図12に示される第参考例と
同じである。
【0056】加圧管12としては、薄肉の金属パイプを
使うと、10気圧以上の耐圧性及び可撓性が得られて好
ましいが、シリコンゴム製の伸縮性部材3との接合のた
めのシリコン系接着剤との接合性が悪い。
【0057】そこで、図17に拡大図示されるように、
加圧管12の先端外周部分に例えばガラスペーストを塗
布して摂氏600〜800度で焼結することにより、ガ
ラス皮膜12aを形成している。
【0058】すると、ガラスはシリコン系の接着剤10
0に良く着くので、ガラス皮膜12a部分をシリコン系
接着剤100で伸縮性部材3に接着することにより、加
圧管12を伸縮性部材3に対して強固に接合することが
できる。
【0059】また、伸縮性部材3の後端部外周に、剛体
からなる筒状部材19を被嵌することによって、図18
に示されるように湾曲部2を湾曲させたときに、加圧管
12が接着されている伸縮性部材3の後端部分が屈曲し
ないように屈曲規制をすることができる。
【0060】もし、このような筒状部材19が取り付け
られていないと、湾曲部2が湾曲されたときに加圧管1
2が接着されている部分の伸縮性部材3が屈曲変形する
ので、その接着が比較的短期間に剥がれてしまうことが
ある。
【0061】しかし、このような筒状部材19を設けた
ことにより、加圧管12と接着されている部分では伸縮
性部材3が屈曲しないので、接着を剥がそうとする大き
な力が生じない。なお、筒状部材19の長さを5mm程度
とれば、そのような接合部の保護に大きな効果が得られ
る。
【0062】図19は、本発明の第参考例を示して
おり、挿通孔4の内周面とイメージガイドファイババン
ドル5の外周面との間に、例えば粒径が2〜6μmのア
ルミナ微粒子からなる潤滑剤200を塗布したものであ
る。
【0063】このようにすることにより、イメージガイ
ドファイババンドル5の外面と伸縮性部材3との間の滑
り摩擦が小さくなり、図20に示されるように湾曲部2
を繰り返し湾曲させてもイメージガイドファイババンド
ル5が破損しない。
【0064】なお、潤滑剤200としては、2硫化モリ
ブデン、酸化マグネシウム又は4フッ化エチレン等の微
粒子を用いてもよく、粒径は0.1〜20ミクロンの範
囲で使用することができる。
【0065】また、潤滑剤200を塗布する対象となる
内蔵物はイメージガイドファイババンドル5に限定され
ず、ライトガイドファイババンドルその他の内蔵物であ
ってもよい。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、伸縮性部材に形成した
圧力室内を加圧することによって、膨らみ規制部材によ
って径方向に膨らむことが規制された伸縮性部材が、圧
力室部分で軸方向に伸び、その結果湾曲部が湾曲する。
したがって、湾曲部を大幅に微細径化することが可能と
なり、しかも小さな曲率半径で大きな湾曲角度を得るこ
とができる。
【0067】そして、伸縮性部材の中心軸を中心にして
その周囲に圧力室を複数形成すれば湾曲部を複数方向に
湾曲させることが可能となる。また、内蔵物が挿通され
る挿通孔は潰れ規制部材によって径方向への潰れを規制
することにより、内蔵物が常に圧迫を受けず、くり返し
の湾曲動作によって破損しない。
【0068】また、圧力媒体として透明液体を用いてそ
の内部を照明光が伝達されるようにすることにより、湾
曲駆動のための手段と照明光伝達のための手段とが兼用
されるので、挿入部を微細径化しても各内蔵物の太さを
確保することができ、内視鏡としての優れた基本性能を
有することができる。
【0069】そして、膨らみ規制部材の外周部を外皮で
被覆すれば、湾曲部の表面が平滑な状態に被覆され、ま
た膨らみ規制部材等と外部との間が遮蔽されるので、体
腔内への挿入をひっかかりなく安全に行うことができ、
しかも使用中の汚れが少なく且つ使用後には洗浄、消毒
を確実に行うことができる。
【0070】さらに、加圧管路を金属パイプで形成すれ
ば高圧に耐えてしかも可撓性が得られ、その先端表面に
ガラス皮膜を形成することによって、シリコン系接着剤
などによって伸縮性部材と強固に接合することができ
る。
【0071】また、伸縮性部材の後端部付近の外周に剛
体からなる筒状部材を被嵌すれば、加圧管路接合部の屈
曲が規制されて、接合部が長期間にわたって剥がれな
い。そして、挿通孔の内周面とその中に挿通される内蔵
物の外周面との間に潤滑剤を塗布することにより、その
部分の滑り摩擦が小さくなって、湾曲部をくり返し湾曲
させても内蔵物が破損しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の参考例の側面断面図である。
【図2】第1の参考例のII−II正面断面図である。
【図3】第1の参考例の湾曲状態の側面断面図である。
【図4】第1の参考例において加圧圧力を変化させたと
きの湾曲状態を実測した実験の結果を示す略示図であ
る。
【図5】第2の参考例の正面断面図である。
【図6】第3の参考例の側面断面図である。
【図7】第3の参考例の湾曲状態の側面断面図である。
【図8】第4の参考例の部分側面断面図である。
【図9】本発明の実施例の挿入部の先端部分の側面断面
図である。
【図10】本発明の実施例の操作部側の部分の略示図で
ある。
【図11】本発明の実施例の挿入部の先端部分の湾曲状
態の側面断面図である。
【図12】第参考例の側面断面図である。
【図13】第参考例の湾曲状態の側面断面図であ
る。
【図14】第参考例の正面断面図である。
【図15】第参考例の側面断面図である。
【図16】第参考例の側面断面図である。
【図17】第参考例の部分拡大側面断面図である。
【図18】第参考例の湾曲状態の側面断面図であ
る。
【図19】第参考例の側面断面図である。
【図20】第参考例の湾曲状態の側面断面図であ
る。
【符号の説明】
2 湾曲部 3 伸縮性部材 4 挿通孔 5 イメージガイドファイババンドル(内蔵物) 11 圧力室 12 加圧管(加圧管路) 14 膨らみ規制部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平5−299497 (32)優先日 平成5年11月30日(1993.11.30) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 宇津井 哲也 東京都板橋区前野町2丁目36番9号 旭 光学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−8337(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 1/00 - 1/32

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】棒状に形成されて内視鏡の挿入部の先端部
    分に連結された伸縮性のある部材と、内蔵物を挿通する
    ために上記伸縮性部材に軸方向に穿設された挿通孔と、
    上記伸縮性部材にその中心軸から位置をずらして後方か
    ら軸方向に穿設された圧力室と、上記圧力室内に流体圧
    を任意に付与するために上記圧力室の後端開口に接続さ
    れた加圧管路と、上記伸縮性部材が径方向に膨らむのを
    規制するために上記伸縮性部材の外周部に配置された膨
    らみ規制部材とが設けられた内視鏡の湾曲部において、 上記圧力室内と加圧管路内に圧力媒体として透明液体が
    充填されていて、観察範囲を照明するための照明光が上
    記圧力媒体内を伝達される ことを特徴とする内視鏡の湾
    曲部。
  2. 【請求項2】上記透明液体の屈折率が上記加圧管路の屈
    折率より大きい請求項1記載の内視鏡の湾曲部。
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