JP3340439B2 - ドーピングさせたラニーニッケル型の触媒の存在におけるニトリルの、アミンへの接触水素添加方法 - Google Patents

ドーピングさせたラニーニッケル型の触媒の存在におけるニトリルの、アミンへの接触水素添加方法

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    • C07C209/00Preparation of compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton
    • C07C209/44Preparation of compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton by reduction of carboxylic acids or esters thereof in presence of ammonia or amines, or by reduction of nitriles, carboxylic acid amides, imines or imino-ethers
    • C07C209/48Preparation of compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton by reduction of carboxylic acids or esters thereof in presence of ammonia or amines, or by reduction of nitriles, carboxylic acid amides, imines or imino-ethers by reduction of nitriles

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、1種もしくは複数種の付加的元素をドーピ
ングさせたラニー触媒を用いることによるニトリル特に
モノニトリル及び(または)ジニトリルの、モノアミ
ン、ジアミンまたはアミノニトリルへの接触還元という
大きな分野に関する。
更に特定するに、本発明の主題は、周期律表の第IV b
族から選ばれる付加的金属元素少なくとも1種をドーピ
ングさせた、Ni/Al/ドーピング元素の冶金学的先駆体合
金より生じるラニーニッケル型の触媒を用いたニトリル
の、アミンへの水素添加例えばモノニトリル及び(また
は)ジニトリルの、モノアミン及び(または)ジアミン
への水素添加方法である。
ニトリルの、アミンへの還元、例えばジニトリルの、
ジアミンへの還元は、アミン特にジアミンが、例えば他
の二官能価モノマーとの重縮合反応で反応性モノマーと
して多く用いらる化合物故に、化学工業上最重要に思え
る化学的転化である。この大規模な工業的次元の特に例
証的な例はアジポニトリルのそれで、このものはヘキサ
メチレンジアミンに水素添加することができる。この最
後の化合物は、ポリアミド−6,6の製造において基本的
なモノマーの一つであり、その重要性については既知で
ある。
このニトリルの、アミンへの還元はまた、ジニトリル
の、アミノニトリルへの転化例えばアジポニトリルの、
アミノカプロニトリルへの転化を含むものとして理解さ
れねばならない。なお、アミノカプロニトリルは環化加
水分解によりカプロラクタムに転化することができる。
カプロラクタム自体も、それがポリアミド−6のモノマ
ーを構成するので、ポリマー繊維化学において基本的な
化合物である。
ニトリルの、アミンへの水素添加は通常、随意ドーピ
ングさせたラニーニッケルの触媒担体を用いて実施され
る。これら触媒は、アルミニウムに富むAl/Ni合金から
アルミニウムを強アルカリ触媒に浸出させることにより
調製される。得られた触媒は、高い比表面積及び可変性
残留アルミニウム含分を有するニッケル微結晶の凝集物
よりなる。
ニッケル/アルミニウム合金への金属添加によるラニ
ーニッケルの構造上の、また電子工学上の要素の変性は
既に観察されている。ドーピング剤の添加は通常、溶融
状態のNi/Al先駆体合金への導入により実施される。そ
れは冶金学的ドーピングに関する。かくして、種々の金
属促進剤(Fe、Co、Cr、Mn、V、Mo、Zr、TaもしくはT
i)によるラニーニッケルのドーピング並びにその、活
性に関する効果、触媒の選択性及び安定性は豊富な科学
文献ないし技術文献の主題を構成する。
Freidlin等の論文(Russian Chemical Review、Vo
l.33、No.6、1964年6月)はジニトリルの接触還元に関
し、種々の水素添加条件(温度、水素圧(PH2)、反応
媒体)下で用いられるドーピングさせた、若干数のラニ
ー触媒を列挙している。特に、クロム、銅及びチタンを
ドーピングさせたラニーニッケルに言及している。クロ
ムをドーピングさせたラニーNiを用いて、50℃の温度、
約0.35MPaの水素圧で、NaOHの存在下、無水酢酸中で水
素添加を実施し、アジポニトリルからジアミンに関し77
%の選択性を得ている。チタンをドーピングさせたラニ
ーNiについて言えば、反応媒体はブタノール及びアンモ
ニアを含み、温度は140℃〜180℃であり、水素圧は約14
MPaであり、そしてジシアノベンゼンからのジアミンに
関する選択性は60%である。また、ドーピング元素(例
えばTi)は、Niに関し4重量%以上の量で存在するよう
に思われる。
この従来文献に記載されている、ドーピングさせたラ
ニーNiを用いたジニトリルの水素添加で得られる選択性
は比較的低いことが観察される。加えて、或る場合、温
度及び水素圧の如き反応条件は、それらがプロセスの実
行上の簡便さやその経済性に有害なほど高いレベルであ
る。
特許FR−A2,068,963は、冶金学的ルートによりクロム
をドーピングさせたラニーNi触媒に関する。
ドーピング剤としてクロムを用いる第一の不利益は、
この金属が或る場合、汚染に関して問題を惹起しうると
みなされうる事実による。
第二の不利益は、クロムがニトリル水素添加不純物例
えばジアミノシクロヘキサン(DCH)の無視し得る含分
を達成し得ないことである。かかる不純物は、それらが
目標のアミンとほぼ同じ沸点を有し、かくして除去する
ことが非常に困難な故に特に厄介なものである。
それ故、ドーピングさせたラニーNi型の触媒によりニ
トリルをアミンに水素添加させる条件特にジニトリルを
アミノニトリル及び(または)ジアミンに水素添加させ
る条件を、特に最終触媒の活性、選択性及び安定性のみ
ならず作動条件に関しても最適化することに対し特定の
工業的ニーズが存在する。
かかる最適化は本発明の本質的主題の一つを構成し、
而してそれは、実行容易で、非汚染性で且つ経済的であ
るニトリルの、アミンへの水素添加方法にして、一方で
は、出発ニトリル基質に関し90%を上回るジアミン選択
性を達成し、他方では不純物をできるだけ減ずることを
可能にする方法よりなる。
それ故、更に特定するに、本発明は、ラニーNi型の触
媒を用いたニトリルの、アミンへの水素添加方法にし
て、 − 該触媒が、周期律表の第IV b族から選ばれる付加的
金属元素少なくとも1種をドーピングさせ、しかもNi/A
l/ドーピング元素の冶金学的先駆体合金より生じること
を特徴とし、そして該方法が本質上、 − 水素添加すべきニトリル基質を溶解する液状反応媒
体を選択し、 − アルカリ金属またはアルカリ土類金属水酸化物から
選ばれる無機塩基少なくとも1種を用い、 − ドーピング元素/Ni重量比が0.6〜10%範囲である触
媒を採用し、 − そして水素添加が150℃以下の反応媒体の温度で実
施されることを特徴とする方法に関する。
一方で特定量の付加的元素をドーピングさせたラニー
Ni触媒と他方で慎重に選定された反応条件との間の技術
的妥協から生じる顕著な水素添加方法を発展させたこと
は本出願人の手柄である。
かくして、本方法で用いるドーピングさせたラニーNi
触媒は、溶融Ni/Al先駆体合金(Ni含分28〜59%w/w)に
して、このものに少なくとも1種の付加的金属元素好ま
しくはチタンをいわゆる「冶金学的」ドーピング手法に
従い添加することから得られる。冷却後、ドーピングさ
せた先駆体合金は通常、アルミニウムの、また随意ドー
ピング元素の小部分の多少とも有意な除去を惹起するア
ルカリ侵食に付される。
用いる出発合金は、下記形状の二元ニッケル/アルミ
ニウム組合せ物から選ばれる:NiAl3、Ni2Al3及びAl/NiA
l3初晶。
本発明に従えば、遷移元素の第IV b族の金属からドー
ピング剤を選ぶことは有利である。
チタンはラニーNiの付加的元素として特に適するとわ
かった。定量的レベルに基づいて、ドーピング剤は好ま
しくは、その除去を考慮に入れるようにしてアルカリ侵
食前先駆体合金中に過剰投与される。
実際には、完成触媒に関し0.6〜4.5%で変動するTi/N
i重量比が好ましい。
更に特定するに、しかし非制限的に、この方法は式
(I): NC−R−CN (I) のニトリル基質に適合する。
式中、Rは炭素原子1〜12個を有する線状ないし枝分れ
アルキレンまたはアルケニレン基或は置換ないし未置換
アリーレンまたはアラールキレンまたはアラールケニレ
ン基を表わす。
好ましくは、本発明方法において、式(I)中Rが炭
素原子2〜6個を有する線状ないし枝分れアルキレン基
を表わすジニトリルが用いられる。
かかるジニトリルの例として、特にアジポニトリル、
メチルグルタロニトリル、エチルスクシノニトリル、マ
ロロニトリル、スクシノニトリル及びグルタロニトリル
並びにこれらの混合物特に、アジポニトリルの同じ合成
プロセスから生じるアジポニトリル、メチルグルタロニ
トリル及びエチルスクシノニトリル混合物を挙げること
ができる。
ニトリル基質例えばアジポニトリルの、反応触媒への
導入は、反応媒体の全重量に関し0.001%〜30%(w/w)
好ましくは0.1%〜20%(w/w)の濃度を観察しながら実
施される。
用いられる強塩基は好ましくは次の化合物から選ばれ
る:LiOH、NaOH、KOH、RbOH、CsOH及びこれらの混合物。
実際には、性能−価格間の十分な妥協案としてNaOH及
びKOHが優先的に用いられるが、RbOH及びCsOHが一層良
好な結果をもたらす。
水素添加反応媒体は好ましくは液状である。これは、
水素添加すべきニトリル基質を溶解させることのできる
溶剤少なくとも1種を含有する。而して、該基質が溶液
状であるとき、この転化が一層容易に生じることは知ら
れている。
本発明に従った方法の有利な実施態様に従い、少なく
とも部分的に水溶性の液状反応媒体が利用される。水
は、全反応媒体に関し概ね50重量%以下の量、有利には
20重量%以下の量で存在する。更に好ましくは、反応媒
体の水分は該媒体の構成成分すべてに関し0.1〜15重量
%範囲である。
水の補体または代用として、アルコール及び(また
は)アミドタイプの他の溶剤少なくとも1種を供するこ
とは可能である。特に適するアルコールは、例えばメタ
ノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノー
ル、ブタノール、エチレン及び(または)プロピレング
リコールの如きグリコール類、ポリオール並びに(或
は)これら化合物の混合物である。
溶剤がアミドよりなる場合、それは、例えばジメチル
ホルムアミドまたはジメチルアセトアミドでありうる。
それを水と一緒に用いるとき、好ましくはアルコール
性である溶剤は、重量で水1部当り2〜4部を占め、好
ましくは水1部当り3部である。
本発明の別の好適な特性に従えば、その調製が本方法
の目標であるアミンを反応媒体に混入する。それは、例
えばニトリル基質がアジポニトリルであるとき、ヘキサ
メチレンジアミンである。
反応媒体中の目標アミンの濃度は有利には、該反応媒
体に含まれる溶剤すべてに関し50〜99重量%範囲、より
好ましくは60〜99重量%範囲である。
反応媒体中の塩基の量は、反応媒体の種類に従って変
動する。
反応媒体が、液状溶剤として水及び目標アミンのみを
含有するとき、塩基の量は有利には触媒1kg当り0.1モル
以下、好ましくは触媒1kg当り0.1〜2モル範囲、より好
ましくは触媒1kg当り0.5〜1.5モル範囲である。
反応媒体が水とアルコール及び(または)アミドより
なる場合、塩基の量は触媒1kg当り0.05モル以上であ
り、好ましくは0.1〜10.0モル/kg範囲、より好ましくは
1.0〜8.0モル/kg範囲である。
反応媒体の組成及び触媒の選択を一度決定したなら、
これら二つの成分を混合し、この混合物を次いで150℃
以下、好ましくは120℃以下、より好ましくは100℃以下
の反応温度で加熱する。
具体的に言えば、この温度は室温(約20℃)〜100℃
範囲である。
加熱前、或は加熱と同時に、或はまた加熱後、反応チ
ャンバーを適当な水素圧すなわち、実際には0.10〜10MP
aにする。
反応期間は、反応条件及び触媒に従って変動性であ
る。
非連続的作業態様では、それは数分〜複数時間で変動
しうる。
本発明に従った方法を企図することが全く可能である
連続的作業態様では、その期間は明らかに、設定しうる
パラメーターではない。
注目すべきは、当業者が本発明に従った方法の段階の
クロノロジーを作業条件に従い調整しうることである。
上に示した順序は、本発明に従った方法の好ましい、し
かし非制限的な態様に相当するに過ぎない。
本発明に従った水素化(連続的または非連続的態様)
を律する他の条件は、慣用で且つそれ自体既知の技術的
準備にかかわる。
上に挙げた有利な準備すべてによって、本発明方法は
ニトリル基質を、選択的で、迅速、簡便且つ経済的方法
でアミノに水素化させることを可能にする。
この方法は、アジポニトリルを、ポリアミド−6,6の
先駆体であるヘキサメチレンジアミンに或は、ポリアミ
ド−6の先駆体であるアミノカプロニトリルに転化させ
るのに申し分なく適している。
本発明は、本発明に従った、触媒の調製を含む水素添
加方法を非制限的態様で例示する下記例から一層理解さ
れ、また本発明の利点及びその実施のための変法が下記
例より明らかになろう。
例 チタンをドーピングさせたラニーNi水素添加触媒の調製
に関する一般的プロトコール 1.冶金学的ドーピング 種々のNi/Al先駆体合金固相すなわち、NiAl3、Ni2A
l3、NiAl、Ni3Al、Al/NiAl3先駆体、Al/NiAl3共晶並び
にこれらの混合物が有用である。
本例において、下記のものをテストする: − キャストされたままで、x%(w/w)のTiを含有す
る、Ni/Al重量比(28−x)/72の前共晶合金、 − 835℃で48時間アニールした、(42−x)/58のNi/A
l重量比を有し、x%(w/w)のTiを含有するNiAl3
金、 − 940℃で48時間アニールした、(58−x)/42のNi/A
l重量比を有し、x%(w/w)のTiを含有するNi2Al3
金。
使用チタンは、純度>99.9%のロッドから生じる。
出発合金中1%、2%、3%及び4%の種々のTi/Ni
重量比を用いる。
各合金は、それに特有の融点状態にされる。
2.アルカリ侵食 6N水酸化ナトリウム溶液300mlをTeflon製の2リッ
トル丸底フラスコに室温で導入する。
更に、上記合金10.00gを秤量する。
合金を水酸化ナトリウム溶液に、スパチュラを用いて
20g/hrの割合で導入し、媒体の平均温度が50℃を越えな
いようにする。
合金をすべて加えたとき、泡起終了時まで待ち時間が
ある。2時間還流させた後、固体の沈降による分離によ
って上澄み液を除去する。触媒を沸騰1N水酸化ナトリウ
ム溶液で洗浄し、次いで沸騰6N水酸化ナトリウム溶液中
置換させる。2時間還流させた後、濃度が6N、3N、2N及
び1Nに低下する、沸騰水酸化ナトリウム溶液で触媒を洗
浄する。
固体をフラスコに回収し、低温1N水酸化ナトリウム溶
液で貯蔵する。
例1〜7並びに比較試験A及びB 非連続的態様水素添加:接触試験 1.装置: 反応器は316Lステンレス鋼製の150mlオートクレーブ
である。これには、良好な気/液トランスファーをもた
らす電磁撹拌機系(1500rpm、磁気バー及びカウンター
ブレード)が設けられている。温度調節式加熱スリーブ
により加熱を実施する。オートクレーブ上にある鋼製滴
下漏斗によって、水素添加基質を導入する。それは、半
連続式反応器の場合、高圧ポンプを用いて導入すること
もできる。記録計に連結せるマノメーターを設置した貯
蔵所に水素を5MPa下で貯蔵する。それを一定の反応圧力
で集成装置に圧力開放する。水素貯蔵所での圧力低下を
記録することにより、反応の動力学がモニターされる。
鋼製フィルターを備えたディップパイプを経て、分析用
に意図した水素添加試料を引き出す。
2.使用化合物: − 99.9%のアジポニトリル(Rhone−Poulenc、分子量
=108.15)、 − 99.9%のヘキサメチレンジアミン(Rhone−Poulen
c、分子量=116.21)、 − 99.995容量%U水素、 − 99.8%のエタノール、 − 蒸留水、 − 98%の水酸化ナトリウム、86%の水酸化カリウム、 − 触媒:前記の、Tiをドーピングさせたラニーニッケ
ル。
3.非連続的テストの進行 3.1.装入材料: − アジポニトリル(ADN):6.0g(0.055モル) − 水素:過剰(>0.222モル) − 反応媒体:ヘキサメチレンジアミン(HMD)、H2O及
び反応溶剤を構成する概ねEtOH+NaOHもしくはKOHアル
カリ塩基:42.0g(反応媒体中0.10%のNaOHもしくはKO
H)、 − 触媒:0.40g。
3.2.手順 過剰のラニーニッケルスラリー(1〜2g)を引き出
し、該触媒を蒸留水50mlで6回洗浄する。触媒0.40gを
比重びんで厳密に秤量する。次いで、オートクレーブに
湿潤ラニーニッケルを導入する。0.40gの触媒質量で
は、通常連行される水の量は0.4g程度である。この水
を、HMD/エタノール/水が60/30/10(例1〜6並びに比
較テストA及びB)或はHMD/水が98/2(例7)でなけれ
ばならない反応溶剤の組成において斟酌する。アルカリ
塩基は、所要水の百分率を調節するのに必要な水の量と
共に導入される。これらの処理はすべて、溶剤の炭酸塩
化及び触媒の酸化を最小限にするためにアルゴン雰囲気
下で生起させねばならない。
次いで、オートクレーブを窒素及び水素で掃気する。
反応器を次いで80℃に加熱し、2.5MPaの水素下に保持す
る。水素貯蔵所における圧力の記録を開始し、ADNを迅
速に加える。水素消費がゼロになったとき、反応の終わ
りをよりよく査定するために反応器を更に半時間撹拌状
態に置く。
テストの終了時、選択性を決定するために水素添加試
料を引き出す。時間を関数とする水素消費曲線から初期
活性及び「平均活性」を演繹する。
3.3.活性の測定 水素消費曲線の初めの勾配は初期速度(Ri)に比例
し、そのことは動力学的意味を有する。この大きさは、
触媒質量単位に関し補正した時間単位当りの消費水素モ
ル数の初期における指数を作成することによって算定さ
れる。初期速度は、1秒につき触媒1kg当り消費される
水素のkモルで表わされる。
触媒の性能を十分査定するために、初期活性が早期エ
ージングによって妨げられないかどうかを知る必要があ
る。これは、1秒につき触媒質量単位当りの全反応時間
に対する、活動させられた水素モル数の指数である平均
反応速度(Rm)をも測定する理由となる。
Ri及びRmの測定テストの再現性は、10%未満の不確実
性を示す。
3.4.選択性(S)の測定 反応の終わりに、水素添加試料を引き出し、イソプロ
パノールで約40倍希釈する。この試料を、半毛管カラム
を用いた気相クロマトグラフィー(GPC)で定量分析す
る。検出器はフレームイオン化検出器である。ADNの水
素添加反応の副生物の定量は内部基準法(ウンデカン)
によって実施される。
定量した主要副生物のリストを以下に示す: HMI:ヘキサメチレンイミン AMCPA:アミノメチルシクロペンチルアミン AZCHe:アザシクロヘプテン NEtHMD:N−エチルヘキサメチレンジアミン DCH:cis−及びtrans−ジアミノシクロヘキサン BHT:ビスヘキサメチレントリアミン。
HMDに関する選択性(S)、%は関係式: 100−副生物の選択性の合計 により示される。事実、HMDを反応溶剤中で用いると
き、それは非常に厳密に直接定量される。他方、副生物
を全体として見るとき、すべて同定されることが証明さ
れている。
各副生物についての選択性は、転化したADNに関し形
成された副生物のモル%により表わされる。実施される
例及び比較テストのすべてにおいて、ADNの転化率(並
びに中間アミノカプロニトリルの転化率)は100%であ
る。
水素添加物中に存在する不飽和生成物のレベルは、ポ
ーラログラフィーによって評価することができる。
3.5.例及び比較テストの結果 例1〜6並びに比較テストA及びB: HMD/EtOH/H2Oの重量に関し0.10重量%割合のHMD(6
0)/EtOH(30)/H2O(10)+NaOH クロムをドーピングさせたラニーニッケルの触媒性能
[比較テスト(Tc)A及びB]を、テスト2及び6と同
じ圧力、温度及び反応媒体条件下で評価する。
テストAの触媒はNiAl3合金から得られる。そのCr/Ni
重量比は0.6%である。
テストBの触媒はNi2Al3合金から得られる。そのCr/N
i重量比は3.5%である。
例7 HMD/H2Oに関し0.01%のHMD(98)/H2O(2)+KOH 得られた結果を下記表1に示す。
注目されるのは、比較テストA及びBに比べて、例1
〜6のDHC不純物(cis+trans)が非常に少量でしか存
在しないことである。これは、かかる不純物がHMDと事
実上同じ沸点を有しそのため除去するのが非常に困難で
ある故に、本発明に数えられる有意な利点を構成する。
HMDに関して比較しうる選択性については、Tiをドー
ピングさせた触媒は、DCH不純物の含分を実質上制限す
ることを可能にする: 0.028%(例2)対0.044%(比較テストA)並びに0.03
9%(例6)対0.065%(比較テストB)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フーイユー,ピエール フランス国 エフ69300 キャリュイー ル エ キュイール,アブニュ デュ ジェネラル ルクレール,22ビス (72)発明者 ロラン,ナタリー フランス国 エフ69003 リヨン,リュ デュ ドフィネ,68 (72)発明者 スパンドレ,ジャンフランシス フランス国 エフ69003 リヨン,リュ フランソワ ジレ,3 (56)参考文献 特開 昭60−48951(JP,A) 特公 昭51−2437(JP,B1) Russian Chem.Re v.,33(1964)p.319−330 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 211/09,211/12 C07C 209/48 B01J 25/02

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ラニーニッケル型の触媒を用いたニトリル
    の、アミンへの水素添加方法にして − 該触媒が、周期律表の第IV b属から選ばれる付加的
    金属元素少なくとも1種をドーピングさせ、しかもNi/A
    l/ドーピング元素の冶金学的先駆体合金より生じること
    を特徴とし、そして該方法が本質上、 − 水素添加すべきニトリル基質を溶解する液状反応媒
    体を選択し、 − アルカリ金属またはアルカリ土類金属水酸化物から
    選ばれる無機塩基少なくとも1種を用い、 − ドーピング元素/Ni重量比が0.6〜10%範囲である触
    媒を採用し、 − そして水素添加が150℃以下の反応媒体の温度で実
    施されることを特徴とする、方法。
  2. 【請求項2】式(I): NC−R−CN (I) [式中、Rは炭素原子1〜12個を有する線状ないし枝分
    れアルキレンまたはアルケニレン基或は置換ないし未置
    換アリーレンまたはアラールキレンまたはアラールケニ
    レン基を表わす] のニトリル基質が用いられることを特徴とする、請求項
    1の方法。
  3. 【請求項3】全反応媒体中のニトリル基質の濃度がw/w
    で0.001%〜30%の値に設定されることを特徴とする、
    請求項1または2の方法。
  4. 【請求項4】液状反応媒体が、全液状反応媒体の20重量
    %以下の水よりなることを特徴とする、請求項1〜3の
    いずれか一項に記載の方法。
  5. 【請求項5】液状反応媒体が目標アミンを含有すること
    を特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方
    法。
  6. 【請求項6】目標アミンが液状反応媒体に、全液状反応
    媒体の重量に関し50〜99重量%の割合で導入されること
    を特徴とする、請求項5の方法。
  7. 【請求項7】アルコール及び(または)アミドよりなる
    液状反応媒体が用いられることを特徴とする、請求項1
    〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 【請求項8】塩基が触媒1kg当り0.1モル以上の量で用い
    られることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項
    に記載の方法。
  9. 【請求項9】塩基が触媒1kg当り0.05モル以上の量で用
    いられることを特徴とする、請求項7の方法。
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