JP3339813B2 - 開口器具 - Google Patents
開口器具Info
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Description
特に人間の歯並び・歯茎の撮影や簡易防湿または顎周辺
の筋肉のリハビリテーション等に好適な開口器具に関す
る。
を行う際に、治療前と治療中と治療後の各過程において
患者の口腔内状態〔歯および歯茎の状態(以下、歯並び
状態という)〕を写真撮影し、健康への動機付けや治療
計画を立てる参考としたり、治療中の改善状態および治
療後の結果を知る資料(歯科臨床記録)とする場合があ
る。この歯並び状態の写真撮影には、上顎と下顎を閉じ
た状態で口唇のみを開口して歯・歯茎(歯並び)を撮影
する場合と、上顎と下顎を開いた状態で内側の歯並びを
撮影する場合とがある。前者の歯並び撮影に際しては上
顎と下顎を閉じる一方で口唇を開いたままの状態を維持
するための補助具が必要であり、従来の補助具としては
次に説明する口角鉤を使用していた。この従来の口角鉤
は金属製やプラスチック製であり、被撮影者の口唇両側
の口角に掛け、撮影補助者が被撮影者の後方へ引っ張
り、上顎と下顎を閉じた状態で歯並びを露出させた状態
で写真撮影を行う。そして、この口角鉤の使用に際し口
角鉤自身からの病気感染を防止するために、予め滅菌消
毒をして被撮影者に使用している。
歯科検診の際に多人数の歯並び写真を順次撮影する場合
がある。この場合に前記従来の口角鉤を使用すると、被
撮影者が交代する毎に口角鉤の滅菌消毒を繰り返す必要
があり、患者が受ける衛生的なイメージが悪いばかりで
なく、写真撮影を行う人員以外に口角の引っ張り操作お
よび滅菌消毒のための補助人員および装置が必要とな
り、検診コストが膨らむという問題があった。また、例
えば脳梗塞等により患者の半身が麻痺し、涎を垂らした
り、食品をこぼしたり、言葉が不自由になった場合に、
リハビリをして口周辺の筋肉を鍛える器具があれば、前
記障害の回復に大変役立つ。
の際に歯科医師等が一人で所望角度の歯並び撮影がで
き、また、口周辺の筋肉のリハビリにも好適な開口器具
を提供することである。
に本願発明の開口器具は、上唇に当接する上唇当接部
と、下唇に当接する下唇当接部と、前記上唇当接部と下
唇当接部とを連結する連結部と、前記上唇当接部と下唇
当接部と連結部とを枠状に繋いで形成する開口部とを備
えたことを特徴とする。このように構成した開口器具を
患者の口に装着し、例えば患者に上顎と下顎を閉じて貰
うと、患者の歯並びが露呈され、歯科医師や歯科衛生士
等が一人で開口部を介して患者の歯並びをカメラで撮影
することができる。
前記開口部を開閉可能にすることもできる。このように
構成した開口器具を患者の口に装着した状態で、患者が
口を開閉すれば、適度の弾性力を有する連結部の作用に
より、患者の口周辺の筋肉のリハビリにも役立つ。
に基づいて説明する。 (I)第1実施形態例 図1(A)は本実施形態例の開口器具0の斜視図、
(B)はA−A線に沿う断面図、図2は開口器具0を患
者に装着し歯科医師等が写真撮影を行う場合の図であ
る。図1(A),(B)に示すように、開口器具0は硬
度の比較的高い合成樹脂(例えば、酢酸ビニル、ウレタ
ン樹脂等)製であり、被撮影者(患者)に装着した場合
に唇の外部に露出する板状の露出部1と、唇の内部と歯
の間に挿入する板状の挿入部2とからなる。
長の略長方形をしており、枠の内側に形成した開口部1
aと、前面に形成した起立部1bとを備えている。起立
部1bは、人間の口周辺の曲線に合わせて軽く湾曲させ
る。下方の起立部1bには鉛筆等により患者名,撮影年
月日等の情報を記載可能な横長長方形の情報記入部1c
をしぼ加工(絞り加工)により形成する。これにより、
より簡便な方法で患者名等を記入できる。挿入部2は奥
行方向に向けてロート状に開いて形成し、患者の口腔内
に装着した場合に頬粘膜と歯との間に撮影用の空間を確
保するようにしている。挿入部2には上下に挿入起立部
2aが形成され、上下の挿入起立部2aは、図3(A)
に示すように、口を閉じたとき歯に対して略平行になっ
ている。あるいは、起立した先端部2b(図3(A))
を歯から離れる方向(図3でいえば左側に)傾斜させて
形成してもよい。そのようにすれば、口を閉じたとき口
唇によって挿入起立部2aを歯の方向に押える力が働
き、開口器具Oがうまく歯に適合して、前方に飛び出す
ことはない。上下の挿入起立部2aの中央部に形成した
凹み2c(図1)は上唇小帯を避けるためのものであ
る。
と挿入起立部2aとを平坦部分を備えた底面部3により
連結し、略U字状の上唇を挿入するための上唇挿入部3
aと、下唇を挿入するための下唇挿入部3bとを形成す
る。この場合、略U字の底面部3に平坦部をもたせる
と、口を閉じたときその平坦部によって唇がつぶされて
口唇が挿入起立部2aを押しつける力が働き、開口器具
Oをより歯により適合させる。また挿入起立部2aと前
面起立部1bとの間にある程度の間隔を設定することに
より、口唇挿入時に唇がつぶされ厚くなっても逃げのス
ペースを確保できる。これにより、口唇が前面起立部1
bを前方(図3の左方向)に押して開口器具Oが前方に
飛び出すという事態を防止できる。
上唇当接部を構成し、下唇挿入部3bにより下唇当接部
を構成し、挿入部2の口角部2d(図1)によって上唇
当接部と下唇当接部とを連結する構成を形成している。
2に示すように、患者5の口唇に開口器具0を装着す
る。このとき、図3(A)に示すように、上唇挿入部3
aに患者の上唇5aを挿入し、下唇挿入部3bに患者の
下唇5bを挿入する。6aは患者の上歯の中切歯であ
り、6bは下歯の中切歯である。この場合、予め開口器
具0をモデルが装着したサンプル写真を患者5に見せ、
患者自身が装着するようにするとよい。このようにすれ
ば、数百人単位の集団検診であっても、写真撮影を短時
間で行うことができる。
者を正面から見ると、図4(A)に示すように、患者の
歯・歯茎5eが露出した状態となる。この場合は、中央
部から上歯については左右に順に中切歯6a,側切歯7
a,犬歯8a,第1小臼歯9aが露出し、下歯について
は同様に中切歯6b,側切歯7b,犬歯8b,第1小臼
歯9bが露出する。開口器具0の装着により、前述の露
出状態が維持される。そして、歯並びが露出した状態
で、図2に示すように、医師15は患者5の露出した歯
並びをカメラで撮影する。また、図4(B)に示すよう
に、第2小臼歯11a,第1大臼歯,第2大臼歯、第3
大臼歯等の奥歯を撮影する場合には、患者に自らの指を
用いて開口器具0を第3大臼歯方向に僅かに移動して貰
い、この移動後の状態を患者自身に指で押さえて維持し
て貰う。この維持状態で第3大臼歯方向の奥歯の撮影を
行う。
しに、歯科医師等が一人で患者に対する所望角度の歯並
び撮影を行うことができる。また、開口器具0を合成樹
脂・紙等の安価な材料で形成すれば、使い捨てが可能と
なり、前述の集団検診等の場合における補助具の繰り返
し使用によるイメージの悪さを払拭できる。なお、本実
施形態例では開口器具0の断面形状を略U字状にした場
合を説明したが〔図1(B)参照〕、例えば図3(B)
に示すように、前面起立部を除去した断面形状が略L字
状の開口器具16としてもよい。この場合は挿入起立部
16aのみとなる。
6は歯の内側を撮影する際に使用する撮影補助ミラー3
0である。先ず、撮影補助ミラー30について説明す
る。この撮影補助ミラー30は本願出願人が先に特許出
願したものであり、安価な材料(例えば、紙に反射用の
金属箔を貼付したもの)を使用しているので、使い捨て
が可能である(特願平8−264130号)。前記従来
の補助具を用いて歯・歯茎の内側を撮影する場合には、
前述の如く補助具により患者の口角を後方に引っ張った
状態で口唇を大きく開けて貰い、歯科医師は補助ミラー
30の保持部32を持ち、挿入部31を患者の口腔内に
挿入し、所望の歯の箇所を挿入部31に反射させて写真
撮影を行っていた。この場合には、撮影補助ミラー30
は使い捨てであるものの、補助具は前述の如く繰り返し
使用するので、患者にとって衛生面のイメージの悪さ、
補助人員のコスト等の問題点がある。一方、前記第1実
施形態例の開口器具0は、開口部1a〔図1(A)参
照〕の縦横寸法(特に、横幅)が小さいので、撮影補助
ミラー30の挿入部31を患者の口腔内に挿入すること
ができない。
の補助具の欠点を解消し、且つ、撮影補助ミラー30の
使用を可能としたものである。図7は開口器具の正面
図、図8は図5のV−V線断面図である。開口器具20
は弾力性のある合成樹脂(例えば、シリコンゴム、ポリ
エチレン、塩化ビニル等)製であり、被撮影者(患者)
に装着した場合に外部に露出する露出部21と、口腔内
に挿入する挿入部23とからなり、露出部21と挿入部
23とは連結部24により連結する。露出部21は、正
面方向X2 から見ると横長の略六角形をした開口部22
と、横長長方形の上起立部21aと、同じく横長長方形
の下起立部21bとを備えている。下起立部21bには
鉛筆等により患者名,撮影年月日等の情報を記載可能な
横長長方形の情報記入部21cをしぼ加工により形成す
る。21dは開口器具20を患者に装着した場合に、摘
んで左右に回転させるための突起状の摘みである。摘み
21dの数、形状、設置位置等は上記例に限定されず、
要は上下起立部21a,21bを移動させることができ
るものであれば何でもよい。
開いて形成し、患者の口腔内に装着した場合に頬粘膜と
歯との間に撮影用の空間を確保するようにしている。図
8に示すように、上起立部21aと挿入起立部23eと
を平坦部分を備えた底面部31により連結し、略U字状
の上唇を挿入するための上唇挿入部31a(上唇当接
部)を形成している。また、下起立部21bと挿入起立
部23eとを平坦部分を備えた底面部31により連結し
て下唇を挿入するための下唇挿入部(下唇当接部)31
bを形成する。
口を閉じて挿入部の連結部が撓んだとき(図8に鎖線で
示す)、歯に対して略平行になるように形成する。また
は起立した先端部23fを歯から離れる方向(図8でい
えば右側に)傾斜するように形成する。そうすると、口
を閉じたとき口唇によって挿入起立部23eを歯の方向
に押える力が働き、開口器具20がうまく歯に適合て、
前方に飛び出すことはない。この場合、底面部31に平
坦部をもたせると、口を閉じたときその平坦部31によ
って唇がつぶされて口唇が挿入起立部23eを押しつけ
る力が働き、開口器具20をより歯に適合しやすくな
る。また挿入起立部23eと上下起立部21a,21b
との間にある程度の間隔を設定することにより、口唇挿
入時に唇がつぶされ厚くなっても逃げのスペースを確保
できる。これにより、口唇が上下起立部21a,21b
を前方に押して開口器具20が前方(図8の右方)に飛
び出すという事態を防ぐことができる。
長さは、上下起立部21a,21b(上下唇当接部)の
歯並び方向の長さより長くし、さらに、撮影補助ミラー
30の挿入部31の幅Wより大きく形成する。このよう
にすれば、容易に撮影補助ミラー30を口腔内に対して
挿抜することができる。23c,23dは、顎を開閉し
た際に、連結部24a,24bの大きな変形を防止する
ための切り込みである。
法を説明する。 (1)写真撮影の場合 前記第1実施形態例と同様にして、患者の口唇に開口器
具20を装着し、上顎と下顎を閉じると連結部24が撓
み(図8の鎖線の状態)、第1実施形態例の場合と同様
に患者の正面の歯・歯茎が露出した状態となる〔図4
(A)参照〕。この状態で歯科医師等は正面から見た歯
・歯茎を撮影することが可能である。また、第2小臼
歯,第1大臼歯,第2大臼歯、第3大臼歯等を撮影する
場合には、患者に自らの指を用いて摘み21dを摘んで
開口器具20を第3大臼歯方向に僅かに回転して貰い、
この回転後の状態を患者自身に指で押さえて維持して貰
う。この維持状態で第3大臼歯方向の奥歯の撮影を行
う。
茎の内側を撮影する場合には、患者に口唇・顎を大きく
開いて貰う。すると、開口器具20は図5に示したよう
に、開口部22が大きく開いた状態となり、撮影補助ミ
ラー30の幅Wが容易に挿入可能となる。この状態で歯
科医師等は撮影補助ミラー30の保持部32を持ち挿入
部31を患者の口腔内に挿入し、所望の撮影箇所を撮影
補助ミラー30に反射させた後に前記保持部32を患者
に持って貰い、この状態を維持して歯の表面および裏面
(反射箇所)の写真撮影を同時に行うことができる。こ
のようにすれば、撮影補助ミラー30と開口器具20の
両者が使い捨てタイプなので、患者にとっての衛生上の
イメージの悪さが無く、歯科医師等が一人で歯・歯茎の
内側の写真撮影を行うことができる。
たりする場合や、患者が顎部の骨や筋肉を手術し、顎を
動かして食物を噛む訓練(リハビリ)を必要とすること
がある。この場合の開口器具20としては、合成樹脂の
材質を比較的軟らかいもの(弾力性の弱いもの)から、
比較的硬いもの(弾力性の強いもの)まで、数段階の弾
力性の開口器具20を用意しておき、患者のリハビリの
程度に応じて開閉の際の弾力性の強弱を選択して使用可
能にしておく。そして、歯科医師・医師または理学療法
士等は患者のリハビリの程度に応じて開口器具20を選
択し、患者に上顎と下顎の連続開閉をさせることによ
り、各患者の病状に適応したリハビリを行うことができ
る。
唇当接部と下唇当接部と連結部とを枠状に繋いで形成す
る開口部とを備えて開口器具を構成したので、該開口器
具を患者の口に装着し、例えば患者に上顎と下顎を閉じ
て貰うと、患者の歯並びが露呈され、歯科医師や歯科衛
生士等が一人で開口部を介して患者の歯並びをカメラで
撮影することができる。
前記開口部を開閉可能にしたので、該開口器具を患者の
口に装着した状態で、患者が口を開閉すれば、適度の弾
性力を有する連結部の作用により、患者の口周辺の筋肉
のリハビリに役立つ。
あって、(A)は開口器具の斜視図、(B)はA−A線
に沿う断面図である。
師等が写真撮影を行う場合の図である。
装着した場合の断面図、(B)は変形例の開口器具を患
者に装着した場合の断面図である。
歯・歯茎を見た場合の図であって、(A)は正面から見
た図、(B)は奥歯方向を見た図である。
ある。
腔内を撮影する際に使用する撮影補助ミラーの斜視図で
ある。
ある。
Claims (7)
- 【請求項1】 上唇に当接する上唇当接部と、下唇に当
接する下唇当接部と、前記上唇当接部と下唇当接部とを
それぞれの両端において連結する連結部と、前記上唇当
接部と下唇当接部と連結部とを環状に繋いで形成する開
口部とを備えた開口器具において、 前記上唇当接部及び下唇当接部は、唇と歯との間に挿入
する挿入起立部と、唇の外部に露出する露出起立部と、
前記挿入起立部と露出起立部との間に形成した底面部と
を備え、 前記挿入起立部と露出起立部との間に、上唇または下唇
のみを挿入させるようにした開口器具。 - 【請求項2】 前記挿入起立部は、口を閉じたとき前記
歯に対して略平行であるかまたは起立した先端部を前記
歯から離れる方向に傾斜させて形成した請求項1記載の
開口器具。 - 【請求項3】 前記底面部は、平坦である請求項1また
は請求項2に記載の開口器具。 - 【請求項4】 前記露出起立部の露出面に、しぼ加工部
分を設けた請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載
の開口器具。 - 【請求項5】 前記連結部を弾性材により形成し、前記
開口部を開閉可能にした請求項1乃至請求項4のいずれ
か1つに記載の開口器具。 - 【請求項6】 前記連結部に切り込みを形成した請求項
5に記載の開口器具。 - 【請求項7】 前記上下当接部の歯並び方向の長さは、
少なくとも左右の犬歯間の距離を有する請求項1乃至請
求項6のいずれか1つに記載の開口器具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36410497A JP3339813B2 (ja) | 1997-12-17 | 1997-12-17 | 開口器具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36410497A JP3339813B2 (ja) | 1997-12-17 | 1997-12-17 | 開口器具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11178792A JPH11178792A (ja) | 1999-07-06 |
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Family
ID=18480988
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP36410497A Expired - Fee Related JP3339813B2 (ja) | 1997-12-17 | 1997-12-17 | 開口器具 |
Country Status (1)
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-
1997
- 1997-12-17 JP JP36410497A patent/JP3339813B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH11178792A (ja) | 1999-07-06 |
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