JP3339593B2 - 投影露光装置、及び該装置を用いた素子製造方法 - Google Patents

投影露光装置、及び該装置を用いた素子製造方法

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体素子又は
液晶表示素子等をフォトリソグラフィ工程で製造する際
に、マスクパターンを感光性の基板上に投影露光するた
めに使用される投影露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば半導体素子、液晶表示素子又は薄
膜磁気ヘッド等を製造するためのフォトリソグラフィ工
程では、照明光を発生する光源と、その照明光により転
写用のパターンが形成されたフォトマスク又はレチクル
(以下、まとめて「レチクル」という)を照明する照明
光学系と、そのレチクルのパターン像を感光材が塗布さ
れた基板(ウエハ、ガラスプレート等)上に投影する投
影光学系とを有する投影露光装置が使用されている。従
来の投影露光装置としては、ステッパーのように基板上
の各ショット領域にそれぞれレチクルのパターン像を一
括して露光するものが多く使用されていた。
【0003】また、投影露光装置において、基板上の感
光材層に高い解像度でレチクルのパターン像を露光する
ためには、その基板の露光面と投影光学系に関して共役
なレチクルのパターン形成面での、照明光の照度均一性
を良好に維持する必要がある。そのため、従来の投影露
光装置内の照明光学系には、それぞれ照明光から2次光
源を形成するレンズエレメントを束ねて形成されるフラ
イアイレンズ型のオプティカルインテグレータ(以下、
「フライアイ・インテグレータ」という)が配設されて
いる。このフライアイ・インテグレータにより形成され
る多数の2次光源からの照明光で重畳的にレチクルを照
明することにより、レチクルのパターン形成面での照度
均一性が向上している。
【0004】また、照度均一性をより高めるために、第
1のフライアイ・インテグレータの前に第2のフライア
イ・インテグレータを配置し、この第2のフライアイ・
インテグレータにより形成された多数の2次光源から、
第1のフライアイ・インテグレータにより更に多数の3
次光源を形成するようにした照明光学系も提案されてい
る。
【0005】従来のフライアイ・インテグレータを構成
する各レンズエレメントとしては、一般に或る程度の厚
さを有する両凸レンズが使用され、且つ各レンズエレメ
ントの入射側の面と射出側の面とが光学的にフーリエ変
換の関係となっていることが多い。但し、特にエキシマ
レーザ光源のような大出力のパルスレーザ光源をステッ
パーに使用する場合には、フライアイ・インテグレータ
の各レンズエレメントを上記のように形成すると、射出
面側でレーザビームが集光し、この強力な光エネルギー
のために各レンズエレメント(ガラス又は石英等よりな
る)が損傷を受けることがある。これを避けるため、そ
れぞれの射出面の入射側の面に対する関係をフーリエ変
換の関係からずらしたレンズエレメントを採用したフラ
イアイ・インテグレータも使用されている。この場合、
レンズエレメントは例えば平凸レンズとなる。
【0006】しかしながら、フライアイ・インテグレー
タがどのような形状のレンズエレメントからなる場合で
あっても、各レンズエレメントの入射側の面は、レチク
ルのパターン形成面に対して共役(結像関係)になって
おり、且つそれら各レンズエレメントの入射側の面は、
照明光を発生する水銀ランプ等の光源のフーリエ変換像
が形成される面となっている。この結果、フライアイ・
インテグレータの各レンズエレメントの射出側の面(正
確には入射側の面に対するフーリエ変換面)には、光源
の像が形成される。
【0007】ところで、フライアイ・インテグレータの
各レンズエレメントの入射側の面は、上述の如くレチク
ルのパターン形成面と共役なので、各レンズエレメント
の入射側の面とレチクルの有効パターン領域(基板側に
投影されるパターンの最大の領域)とが相似であるとき
に、照明光の光量損失が最小になる。実際には、LSI
等のチップパターンが長方形であることから、レチクル
の有効パターン領域も長方形であることが多い。このた
め、フライアイ・インテグレータの各レンズエレメント
の入射側の面の形状(勿論、射出側の面も同じ形状であ
る)は長方形となっている。
【0008】但し、ステッパーに使用される投影光学系
の露光フィールドは、かなり正方形に近い長方形、即ち
縦の長さと横の長さとがそれ程違わない長方形であった
ため、それとほぼ共役なフライアイ・インテグレータの
各レンズエレメントの入射側の面の形状も正方形に近い
長方形となっていた。また、レチクルの有効パターン領
域自体が正方形であり、フライアイ・インテグレータの
各レンズエレメントの断面形状が正方形であるようなス
テッパーも存在している。
【0009】従って、従来のステッパー用のフライアイ
・インテグレータは、断面が正方形又は正方形に近い長
方形のレンズエレメントを縦横に並べて形成されてい
る。そして、上述の如く、各レンズエレメントの射出側
の面又はこの近傍の面にはそれぞれ光源像が形成される
ので、それら光源像は縦方向と横方向とでピッチが同一
か又は僅かに異なる状態で格子状に配列された集合体と
なっている。
【0010】また、最近は半導体素子等の集積度が益々
高まっているため、基板上に投影露光されるパターンの
解像度をより高めることが求められている。これに関し
て、単に投影光学系の開口数を高めて解像力を向上させ
るのでは、焦点深度が浅くなり過ぎて、実用的でなくな
る。そこで、照明光学系側で2次光源(又は3次光源
等)の形状を種々に変形することにより投影光学系の解
像力や焦点深度を向上させようという所謂変形照明法が
提案されている。この変形照明法では、フライアイ・イ
ンテグレータの射出側の面又はこの近傍の面、即ちレチ
クルに対してはフーリエ変換面となる面に、各種形状の
絞りが設定される。また、2次光源等の形状を輪帯状に
する輪帯照明法では、その絞りとして輪帯状の絞りが使
用される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き従来の技術
において、投影露光装置がステッパーである場合には、
フライアイ・インテグレータの射出側の面又はこの近傍
の面に格子状の光源像の集合体として形成される2次光
源(又は3次光源等)の縦方向及び横方向のピッチは、
それ程異なったものとはならない。
【0012】しかしながら、最近、レチクル上の有効パ
ターン領域の縦横比が1:1から大きく外れた所謂スリ
ットスキャン露光方式の投影露光装置が提案されてい
る。このスリットスキャン露光方式では、長方形、円弧
状等のスリット状の照明領域でレチクルを照明し、その
照明領域に対してレチクルを所定の方向に走査するのと
同期して、その走査方向と共役な方向に基板を走査する
ことにより、レチクルのパターンが一部ずつ逐次基板上
に投影露光される。従って、実際に基板上に転写される
チップパターン面積に比べて、投影光学系の露光フィー
ルドの面積を小さくできるため、その分だけ投影光学系
の結像性能を向上させることができる。
【0013】例えば従来のステッパーでは、有効パター
ン領域がレチクル上で100 mm角、即ち、投影光学系
(投影倍率を1とする)の露光フィールドの良像範囲が
直径(φ)141(=21/2×100)mmの範囲であったとす
る。これに対して、スリットスキャン露光方式では、投
影光学系の良像範囲を同じくφ141 mmの範囲とした場
合、レチクル上のスリット状の照明領域を走査方向の幅
が44.7mmで、走査方向に垂直な非走査方向の幅が134.
2 mm程度の領域にすることができる。即ち、スリット
状の照明領域の縦横比は、ほぼ1:3である。そして、
露光時に、そのスリット状の照明領域に対して走査方向
にレチクル及び基板を同期して走査することにより、1
回の走査露光で基板上に露光されるチップパターンの面
積をレチクル上で、134.2 mm×(走査される長さ)に
することができる。従って、チップパターンの面積を通
常のステッパーの場合の100mm角より、かなり大き
くとることが可能となる。
【0014】ところが、斯かるスリットスキャン露光方
式の投影露光装置において、照明光量の損失を少なくす
るためには、レチクル上のスリット状の照明領域の形状
に合わせて、フライアイ・インテグレータの各レンズエ
レメントの断面形状も縦横比が1:3の長方形にしなけ
ればならない。このような断面形状のレンズエレメント
は、加工上では全く不都合は無く、光量的にも全く不都
合は無い。しかしながら、このような断面形状のレンズ
エレメントでも、各レンズエレメントの射出側の面に、
それぞれ1個ずつの光源像(2次光源)が形成されてい
ることに変わりはない。従って、上述の格子状の2次光
源のピッチは縦方向と横方向とで3倍も異なってしまう
ことになる。
【0015】このように、2次光源の配列ピッチが縦方
向(走査方向)と横方向(非走査方向)とで大きく異な
ると、レチクルのパターン上の走査方向と非走査方向と
に対する結像特性(露光量、解像度及び焦点深度等)が
異なってしまうという不都合が生ずる。更に、上述の輪
帯照明法や変形照明法を採用する場合には、各種形状の
絞りにより、フライアイ・インテグレータ中の特定のレ
ンズエレメントからの照明光を遮光し、レチクルの照明
に寄与するレンズエレメントの数を減少させることにな
るため、上記の不都合がより顕在化することになる。
【0016】一方、従来の通常のステッパーのように、
レチクル上の有効パターン領域の縦横比がほぼ1:1に
近い長方形であるような投影露光装置においても、特に
輪帯照明法又は変形照明法を適用する場合には、上述の
ように方向によって結像特性が異なるという不都合が生
ずる。本出願人は既に、特願平4−39754号及び特
願平4−132996号においてその改善策を提案して
いる。
【0017】しかし、上記の出願における改善案は、レ
チクル上の有効パターン領域の縦横比が1:1.5程度
までは有効であるが、その有効パターン領域が縦横比が
1:2程度以上の長方形である場合にはそれ程有効と言
えるものではない。本発明は斯かる点に鑑み、照明光学
系中にインテグレータを配置してレチクル上の照度均一
性を向上させると共に、照明光学系によるレチクル上の
照明領域の縦横比が1:1から大きく異なるような場合
にも、その照明領域の縦方向及び横方向の結像性能がほ
ぼ等しい投影露光装置を提供することを目的とする。
た本発明は、そのような投影露光装置を用いる素子製造
方法を提供することをも目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の投影
露光装置は、例えば図1に示す如く、照明光を発生する
光源系(1〜5)と、それぞれその照明光より光源像を
形成する複数のレンズエレメント(7a,7b,‥‥)
を束ねてなる光源像形成手段(7)と、それら複数の光
源像からの照明光を集光して転写用のパターンが形成さ
れたマスク(13)を重畳的に照明するコンデンサーレ
ンズ系(11)と、その照明光のもとでマスク(13)
のパターン像を感光性の基板(16)上に投影する投影
光学系(15)とを有する投影露光装置において、その
光源像形成手段の入射面近傍に配置され、その光源系か
らの照明光の波面を複数の波面に分割する波面分割手段
(6,G)を備えるものである。次に、本発明による第
2の投影露光装置は、マスクに照射される照明光の照度
均一性を向上するためのインテグレータを有する照明系
と、その照明系からの照明光に対してそのマスクとその
基板とを移動する移動手段とを備え、その照明系からの
照明光で照明されたそのマスクのパターンの像を基板上
に投影することによってその基板を露光する投影露光装
置において、そのマスク上における照明光の照明領域の
形状は長手方向と短手方向とを有し、そのインテグレー
タを構成する複数の光学エレメントの各々の断面形状は
長手方向と短手方向とを有し、その光学エレメントの断
面形状の長手方向は、その照明領域の長手方向に対応
し、その照明系は、そのインテグレータの射出面に形成
される光源像の数をその長手方向に増加させるために、
光源から発射された照明光を複数の光束に分割する光学
部材を備え、この複数の光束をそれぞれ異なる入射角で
そのインテグレータに入射させる照射手段を有するもの
である。また、本発明による第3の投影露光装置は、マ
スクに照射される照明光の照度均一性を向上させるイン
テグレータを有する照明系を備え、該照明系からの照明
光に対してマスクと基板とを移動することによって、そ
のマスクのパターンを用いてその基板を走査露光する投
影露光装置において、そのマスクに照射される照明光の
照明領域の形状は長手方向と短手方向とを有し、その走
査露光のためにそのマスクはその短手方向に移動され、
その照明系は、複数の光束を生成する光学 部材を有し、
この複数の光束をその照明領域の長手方向に対応する方
向に関して互いに異なる入射角でそのインテグレータに
入射させるものである。また、本発明による第4の投影
露光装置は、マスクに照射される照明光の照度均一性を
向上させるインテグレータを有する照明系を備え、この
照明系からの照明光に対してマスクを所定の走査方向へ
移動するとともに、この走査方向に対応する方向に基板
を移動することによって、そのマスクのパターンを用い
てその基板を走査露光する投影露光装置において、その
マスクに照射される照明光の照明領域の形状は長手方向
と短手方向とを有し、その走査露光のためにそのマスク
はその短手方向に移動され、その照明系は、そのインテ
グレータの入射面近傍に配置された光学部材によりその
照明領域の長手方向に関する複数の異なる方向からその
インテグレータに光束を入射させるものである。また、
本発明による第5の投影露光装置は、マスクに照射され
る照明光の照度均一性を向上させるインテグレータを有
する照明系を備え、この照明系からの照明光に対してマ
スクを所定の走査方向へ移動するとともに、この走査方
向に対応する方向に基板を移動することによって、その
マスクのパターンを用いてその基板を走査露光する投影
露光装置において、そのマスクに照射される照明光の照
明領域の形状は長手方向と短手方向とを有し、その走査
露光のためにそのマスクはその短手方向に移動され、
の照明系は、光源からの照明光の波面を、その照明領域
の長手方向に対応する方向に関して、複数の波面に分割
する波面分割手段を有するものである。また、本発明に
よる第6の投影露光装置は、照明光に対してマスクを所
定の走査方向へ移動するとともに、この走査方向に対応
する方向に基板を移動することによって、そのマスクの
パターンを用いてその基板を走査露光する投影露光装置
において、その照明光を発生する光源と、そのマスクに
照射される照明光の照度均一性を向上させるために配置
され、その照明光の照明領域の形状とほぼ相似の断面形
状のオプチカルエレメントを有するインテグレータと、
そのインテグレータの入射面近傍に配置され、その光源
からの照明光の入射により回折光を発生する回折手段
と、を有するものである。また、本発明による第7の
影露光装置は、照明系内の光源像生成手段で生成 された
複数の光源像からの照明光に対してマスクを所定の走査
方向へ移動するとともに、その走査方向に対応する方向
に基板を移動することにより、そのマスクのパターンを
用いてその基板を走査露光する投影露光装置において、
そのマスク上における照明光の照明領域の形状は長方形
であり、その光源像生成手段を構成する複数の光学エレ
メントの各々の断面形状はその照明領域と相似な長方形
であり、その照明系は、そのマスク上のその走査方向と
平行な方向に周期性を持つパターンの結像に寄与する光
源像の数と、そのマスク上のその走査方向に垂直な方向
に周期性を持つパターンの結像に寄与する光源像の数と
をほぼ等しくするための光学部材を有するものである。
また、本発明による素子製造方法は、本発明の投影露光
装置を用いてその基板を走査露光するリソグラフィ工程
を含むものである。
【0019】
【作用】斯かる本発明において、光源像形成手段(7)
としてフライアイ・インテグレータが使用されるものと
して説明する。この場合、本発明ではフライアイ・イン
テグレータ(7)の入射側の面の近傍に、回折格子又は
所定のプリズム等の波面分割部材(6,G)を設けるこ
とにより、フライアイ・インテグレータ(7)へ入射す
る光束をそれぞれ異なる方向に進む複数の光束に分割す
る。これにより、フライアイ・インテグレータ(7)に
は、それぞれ異なる入射角で複数の光束が入射する。
【0020】一方、フライアイ・インテグレータ(7)
の射出側の面(光源像形成面)は、入射側の面とほぼフ
ーリエ変換の関係であるため、入射側の異なる入射角
は、射出側の異なる位置となる。この結果、フライアイ
・インテグレータ(7)の射出側には、1つのレンズエ
レメントに対して、それぞれ複数の光源像が形成され
る。また、マスク(13)上の照明領域の縦横比が例え
ば1:n(nは2以上の整数)である場合には、レンズ
エレメントの縦横比もほぼ1:nとなることが望まし
い。このとき本発明では、フライアイ・インテグレータ
(7)に入射する光束の波面を、波面分割部材(6)を
用いて横方向にn分割する。これにより、フライアイ・
インテグレータ(7)の射出側の面に形成されて格子状
に分布する光源像の、縦方向のピッチと横方向のピッチ
とがほぼ等しくなる。従って、マスク(13)上の照明
領域で縦方向及び横方向に重畳される光源像からの照明
光の密度がほぼ等しくなり、その照明領域の縦方向及び
横方向の結像性能がほぼ等しくなる。
【0021】
【実施例】以下、本発明による投影露光装置の一実施例
につき図面を参照して説明する。図1は本実施例の投影
露光装置の概略的な構成を示し、この図1において、水
銀ランプ等の光源1より放射された照明光IL1は、楕
円鏡2で反射及び集光されインプットレンズ系3で集光
された後、折り曲げミラー4及びインプットレンズ5を
経てほぼ平行光束となる。この平行光束よりなる照明光
IL1が、射出側に位相型の1次元の回折格子Gが形成
された光透過性基板6に入射し、光透過性基板6の回折
格子Gからの0次回折光及び±1次回折光がフライアイ
・インテグレータ7に入射する。
【0022】フライアイ・インテグレータ7は、それぞ
れ断面形状が長方形の両凸のレンズエレメント7a,7
b,‥‥を密着するように束ねたものであり、レンズエ
レメント7a,7b,‥‥の入射側の面はそれぞれレチ
クル13のパターン形成面とほぼ共役(結像関係)とな
っている。また、各レンズエレメント7a,7b,‥‥
の射出側の面にはそれぞれ光源1の像(2次光源)が形
成されると共に、フライアイ・インテグレータ7の射出
側の面はレチクルRのパターン形成面に対して光学的に
フーリエ変換の関係となっている。
【0023】また、フライアイ・インテグレータ7の射
出側の面の近傍に、通常の円形開口8aが形成された開
口絞り(σ絞り)8を設ける。この開口絞り8は、輪帯
状の開口9aが形成された輪帯照明用の開口絞り9や、
変形照明用の開口絞り(図示省略)と共に、保持部材
(例えばターレット板、スライダ等)10に一体的に固
定されており、保持部材10を駆動系10aによって回
転することにより、それらの開口絞りの内の所望の開口
絞りを照明光路中に配置することができる。
【0024】さて、開口絞り8を通過した照明光IL2
は、コンデンサーレンズ群11及びミラー12を介して
レチクル13のパターン14をほぼ均一な照度で照明す
る。パターン14を透過するか、又はパターン14で回
折された光は投影光学系15により集光結像され、ウエ
ハ16上にパターン14の像を形成する。ウエハ16は
ウエハステージ17上に保持され、ウエハステージ17
は、モータ18により投影光学系15の光軸AXに垂直
な面内で2次元的にウエハ16を移動させるXYステー
ジ、及び光軸AX方向にウエハ16の位置決めを行うZ
ステージ等より構成されている。
【0025】また、本実施例の投影露光装置をスリット
スキャン露光方式として使用する場合には、レチクル1
3を保持するレチクルステージ19を、レチクル支持台
20上で一次元的に移動できるように配置する。そして
露光時には、レチクル支持台20に組み込まれた駆動装
置により、レチクル支持台20上でレチクルステージ1
9を図1の紙面の手前側に走査するのと同期して、ウエ
ハステージ17を図1の紙面の向こう側に走査する。こ
の場合、レチクルステージ19と、ウエハステージ17
とを同期して走査するための制御を主制御系21が行
う。更に主制御系21は、駆動系10aを介して保持部
材10の回転角を制御して、開口絞り8を他の変形照明
用の開口絞り等と交換するなど、装置全体の動作を制御
する。
【0026】次に、本例の動作につき説明する。先ず、
本例の投影露光装置がスリットスキャン露光方式のもの
であるとする。この場合、レチクル13上で照明光学系
により照明される照明領域(有効パターン領域)は、か
なり細長い長方形(例えば縦横比が3:1程度)とな
る。このため、フライアイ・インテグレータ7の各レン
ズエレメント7a,7b,‥‥も断面形状の縦横比が
3:1程度のものが照明光量的に好適となる。
【0027】図3(b)は、本例のフライアイ・インテ
グレータ7の射出面及び各レンズエレメントが形成する
光源像(2次光源)を光軸上のレチクル側から見た図で
あり、黒丸で示す光源像22b,22d,‥‥が従来方
式で各レンズエレメントにより形成される光源像を示
す。そして、開口絞りの円形開口8a内に、格子状に配
列された各レンズエレメント(7b等)の縦方向の幅を
ΔX、横方向の幅をΔYとすると、縦横比(即ちΔX:
ΔY)が3:1なので、黒丸を付した光源像22b,2
2d,‥‥の配列ピッチの縦横比も3:1となってしま
う。
【0028】ところで、本実施例においては、図1に示
すごとく、フライアイ・インテグレータ7の前面に回折
格子Gが形成された光透過性基板6が設けられている。
この回折格子Gの作用を図2を参照して説明する。図2
は、フライアイ・インテグレータ7及び光透過性基板6
の側面図であり、この図2において、光透過性基板6の
射出面には図2の紙面に平行な方向に凸部Gaと凹部G
bとをピッチPで形成することにより位相型の回折格子
Gが形成されている。図3(a)はその回折格子Gをフ
ライアイ・インテグレータ7側から見た図であり、回折
格子Gは、斜線を施して示す凸部Gaと白地で示す凹部
GbとをピッチPで縦方向に並べた1次元の位相格子で
ある。図2に戻り、ほぼ平行光束に変換された照明光I
L1は、光透過性基板6に入射して回折格子Gに達した
後、回折格子Gにより例えば0次回折光IL(0) 及び±
1次回折光IL(+1),IL(-1)の計3個の回折光に分割
され、これら3個の回折光はそれぞれ異なる角度(回折
角)で回折格子Gから射出されてフライアイ・インテグ
レータ7に入射する。
【0029】これら3個の回折光の内、実線で示す0次
回折光IL(0) は、回折格子Gが無い従来例と同様に、
各レンズエレメント7a,7b,‥‥の射出面の中央に
それぞれ光源像22a,22b,‥‥を形成する。ま
た、破線で示す+1次回折光IL(+1)は、各レンズエレ
メントの射出面の上部にそれぞれ光源像23a,23
b,‥‥を形成し、破線で示す−1次回折光IL(-1)
は、各レンズエレメントの射出面の下部にそれぞれ光源
像24a,24b,‥‥を形成することになり、1個の
レンズエレメントにそれぞれ3個の光源像が形成され
る。これを一般化して、回折格子Gから射出されるn個
(nは2以上の整数)の回折光を使用すると、各レンズ
エレメントの射出面にはそれぞれn個の光源像が形成さ
れる。
【0030】また、既に説明したように、図3(b)は
本例のフライアイ・インテグレータ7の射出面及び各レ
ンズエレメントが形成する光源像(2次光源)を光軸上
のレチクル側から見た図であり、この図3(b)のレン
ズエレメント7bについて代表して示すように、黒丸を
付して示す0次回折光による光源像22bは、回折格子
Gの無い従来例と同様に、レンズエレメント7bのほぼ
中心に形成されている。一方、±1次回折光によりそれ
ぞれ形成される白丸で示す光源像23b及び24bは、
回折格子Gの周期性に応じて中心から縦方向にずれた位
置に形成されている。当然ながら、+1次回折光による
光源像23b及び−1次回折光による光源像24bのず
れの方向は逆になっている。
【0031】ところで、最近になって変形照明法が注目
されるようになり、この結果、フライアイ・インテグレ
ータ7の射出面(2次光源形成面)での光源像の位置に
より、光源像としての効果が異なることが明らかとなっ
た。これは例えば前述の特願平4−39754号や特願
平4−132996号において説明されているが、原理
的には、特開平4−225358号公報等で説明されて
いる。即ち、具体的には図3(b)中の光源像(2次光
源)の内、左右方向の両側の破線で示す縦長の領域V1
及びV2内の光源像は、レチクルパターンのうち、縦方
向に周期性を持つパターンの解像度及び焦点深度の増大
に効果があり、上下方向の両側の2点鎖線で示す横長の
領域H1及びH2内の光源像は、横方向に周期性を持つ
パターンの解像度及び焦点深度の増大に効果がある。
【0032】これに関して、従来の照明光学系では、形
成される光源像(2次光源)は本実施例の0次回折光に
よる像(22b等)だけであるので、縦長の領域V1,
V2中の光源像の数と、横長の領域H1,H2中の光源
像の数とが異なってしまう。このため、レチクル上の縦
方向に周期性を持つパターンと横方向に周期性を持つパ
ターンとの間に、焦点深度の差、あるいは更に、線幅の
差(露光量の差)が生じてしまうことになる。
【0033】ところが、本実施例においては、回折格子
Gが形成された光透過性基板6を従来例とほぼ同様の照
明光学系中に配置することにより、図3(b)に示すよ
うに、開口絞りの円形開口8a中に形成される2次光源
の数を縦方向に増している。そのため、その2次光源の
配列の縦方向のピッチと横方向のピッチとの差(縦横
差)を小さくすることができ、より理想的な分布を有す
る(一様な分布に近い)2次光源を形成することができ
る。更に、縦長の領域V1,V2中の光源像の数を、横
長の領域H1,H2中の光源像の数と等しく、又は殆ど
等しくすることができるため、縦方向に周期性を持つパ
ターンと横方向に周期性を持つパターンとの間に、線幅
差や焦点深度の差が生じることはなくなる。
【0034】ここで、フライアイ・インテグレータ7の
射出側の面に通常の開口絞り8の代わりに、輪帯照明法
用の開口絞り又は変形照明法用の開口絞りを配置した場
合について説明する。図4は、フライアイ・インテグレ
ータ7の射出側の面に輪帯照明用の開口絞りの輪帯開口
9aを配置した場合を示し、この図4において、図1の
回折格子Gが無いものとすると、輪帯開口9aの内部に
は黒丸を付して示す0次回折光のみの光源像(22b
等)が形成される。しかしながら、0次回折光による光
源像のみでは、縦長の領域V1,V2中の光源像の数
(図4では6個)と、横長の領域H1,H2中の光源像
の数(図4では8個)とが異なり、縦方向に周期性を持
つパターンと横方向に周期性を持つパターンとの間に、
線幅差や焦点深度の差が生じる。これに対して、本実施
例のように回折格子Gを配置し、±1次回折光により形
成される光源像(23a等)を付加すると、縦長の領域
V1,V2中の光源像の数(図4では18個)と、横長
の領域H1,H2中の光源像の数(図4では18個)と
が等しくなり、縦方向に周期性を持つパターンと横方向
に周期性を持つパターンとの間の結像性能が等しくな
る。
【0035】また、図5は、フライアイ・インテグレー
タ7の射出側の面に4個の開口25a〜25dが形成さ
れた変形照明法用の開口絞りを配置した場合を示し、こ
の図5において、図1の回折格子Gが無いものとする
と、開口25a〜25dの内部には黒丸を付して示す0
次回折光のみの光源像(22d等)が形成される。しか
しながら、0次回折光による光源像のみでは、縦長の領
域V1,V2中の光源像の数(図5では4個)と、横長
の領域H1,H2中の光源像の数(図5では12個)と
が異なり、縦方向に周期性を持つパターンと横方向に周
期性を持つパターンとの間に、線幅差や焦点深度の差が
生じる。これに対して、本実施例のように回折格子Gを
配置し、±1次回折光により形成される光源像(23a
等)を付加すると、縦長の領域V1,V2中の光源像の
数(図5では20個)と、横長の領域H1,H2中の光
源像の数(図5では20個)とが等しくなり、縦方向に
周期性を持つパターンと横方向に周期性を持つパターン
との間の結像性能が等しくなる。
【0036】次に、本実施例で使用される回折格子Gに
ついて説明する。図2に示すように、回折格子Gは位相
型の1次元の回折格子であるが、位相型の回折格子では
入射した光束のほぼ全てが射出されるため、振幅型の回
折格子に比べて照明光の光量の利用効率の点で有利であ
る。そして、回折格子Gから発生する回折光の内で、0
次回折光IL(0) 及び±1次回折光IL(+1),IL(-1)
の3個の回折光の強度が互いにほぼ等しいことが望まし
い。
【0037】このための条件を求めるために、回折格子
GのピッチPに対して、位相格子Gの位相(単位はラジ
アン)が0の凸部Gaの幅をa,位相がδの凹部Gbの
幅をbとする(P=a+b)。この場合、0次回折光の
強度I0 、+1次回折光の強度I+1及び−1次回折光の
強度I-1は、所定の定数Aを用いてそれぞれ次のように
なる。 I0 =A|a+b・exp(iδ)|2 (1) I+1=I-1 =A|(P/π){sin(πa/P)−exp(iδ)sin(πb/P)}|2 (2)
【0038】それら(1)式及び(2)式を計算すると
次のようになる。 I0 /A=P2 −2a(P−a)(1−cosδ) (3) I+1/A=I-1/A =(2P2 /π2)sin2(πa/P)(1−cosδ) (4) 従って、(3)式と(4)式とが等しくなるように幅a
及び位相δを定めることにより、0次回折光IL(0) 及
び±1次回折光IL(+1),IL(-1)の3個の回折光の強
度が互いにほぼ等しくなる。
【0039】次に、回折格子GのピッチPの値は、フラ
イアイ・インテグレータ7内のレンズエレメント7a,
7b,‥‥の焦点距離等により異なる。レンズエレメン
ト7aの焦点距離をf、入射する照明光束IL1の波長
(露光波長)をλとすると、0次回折光による光源像2
2aと+1次回折光による光源像23a(又は−1次回
折光による光源像24a)とは、射出面上で次式の間隔
Qだけ離れる。 Q=(λ/P)f (5)
【0040】仮に、フライアイ・インテグレータ7の各
レンズエレメント7a,7b,‥‥の断面形状の縦方向
の幅がΔXで、横方向(図2の紙面に垂直な方向)の幅
がΔX/3であれば、0次回折光による光源像と±1次
回折光による光源像との縦方向の間隔QはΔX/3であ
ることが望ましい。即ち、これにより、2次光源の縦方
向のピッチと横方向のピッチとが一致するからである。
(5)式より、間隔QがΔX/3となるための条件は次
のようになる。 (λ/P)f=ΔX/3 (6)
【0041】具体的に、各レンズエレメントの焦点距離
fを60mm、各レンズエレメントの縦方向の幅ΔXを30
mm、露光波長λを0.365 μmとすると、(6)式より
位相格子GのピッチPは2.19μmとなる。ところで、こ
のような回折格子Gをフライアイ・インテグレータ7の
入射面近傍に設けると、その回折格子Gの像がレチクル
上及びウエハ上に転写され、照度むら等の原因となる虞
がある。しかしながら、実際には焦点深度の関係で回折
格子Gの像がウエハ上に転写される虞は全く無い。例え
ば、フライアイ・インテグレータ7の各レンズエレメン
トの入射側の面からウエハの露光面に対する結像倍率が
等倍であるとすると、フライアイ・インテグレータ7の
入射面と、回折格子Gとの間隔が数μm(即ち、通常の
投影露光装置のウエハ側での焦点深度程度)だけ離れて
いれば、もはやウエハ上に回折格子Gの像が誤って転写
されてしまう虞は無くなる。
【0042】実際には、フライアイ・インテグレータ7
の入射面と回折格子Gとを数mm離して設けてもよく、
また、ウエハ上では複数個のレンズエレメントからの照
明光による回折格子像の平均化も行われるため、回折格
子Gの像の誤転写の虞はほとんど無い。また、特にスリ
ットスキャン型の露光装置においては、図3(a)に示
した回折格子Gの方向性をスキャン方向に対してわずか
に傾けて(回転させて)(1mrad程度)おくこと
で、ウエハ上に形成される恐れのある、回折格子の転写
によるごくわずかな光量ムラを、スキャン(露光動作)
により平均化することもでき、回折格子の転写の心配は
全くなくなる。なお、このとき、回折格子により発生す
る回折光の方向も微妙に変化し、従って図3(b)中
の、白丸で示す光源像(23b等)の位置も微妙に左右
にシフトするが、その量はきわめて微量であり、結像特
性に何ら悪影響を与えるものではない。
【0043】なお、上述実施例においては、図1の如
く、フライアイ・インテグレータ7を1段としたが、例
えば特開平1-259533号公報、特開平1-271718号公報に開
示されているように、図1中のフライアイ・インテグレ
ータ7及び回折格子Gが形成された光透過性基板6より
光源側に第2のフライアイ・インテグレータ(又はロッ
ド型インテグレータ)を設けてもよい。この場合、第2
のフライアイ・インテグレータの各レンズエレメントの
断面形状は、図3(b)に示すフライアイ・インテグレ
ータ7の外形に合わせてそれぞれほぼ正方形あるいは正
六角形にしておくとよい。このように2段のフライアイ
・インテグレータを設けると、図3(b)における各光
源像は、0次回折光のみの光源像についても1つではな
くなり、0次回折光による光源像の個数は第2のフライ
アイ・インテグレータのレンズエレメントの個数に等し
くなる。勿論、±1次回折光が形成する光源像の個数
も、それぞれ第2のフライアイ・インテグレータのレン
ズエレメントの個数に等しくなり、ウエハの露光面での
照度均一性を一層高めることができる。
【0044】また、上述実施例では、回折格子Gを用い
てフライアイ・インテグレータ7に入射する光束の波面
を分割していたが、例えばブレーズド型の回折格子を用
いて波面を分割しても良い。図6は、ブレーズド型の回
折格子26をフライアイ・インテグレータ7の前に配置
した状態を示し、この図6において、回折格子26には
ほぼ平行光束化された照明光束IL1が入射している。
回折格子26の射出側の面には、図6の紙面に平行な方
向に所定ピッチで、時計方向に傾斜した面27a及び反
時計方向に傾斜した面29aが周期的に形成されてい
る。そして、回折格子26をそのまま透過した光束(0
次回折光)により、フライアイ・インテグレータ7の各
レンズエレメント7a,7b,‥‥の射出側の面の近傍
に光源像22a,22b,‥‥が形成される。また、傾
斜した面27aで屈折された光束により、各レンズエレ
メント7a,7b,‥‥の射出側の面の近傍に光源像2
3a,23b,‥‥が形成され、傾斜した面29aで屈
折された光束により、各レンズエレメント7a,7b,
‥‥の射出側の面の近傍に光源像24a,24b,‥‥
が形成される。なお、図6中ではブレーズド型の回折格
子26のピッチを、フライアイレンズ7のピッチと同程
度にしているが、実際には、回折格子26のピッチは、
前述の図2中の回折格子Gのピッチと同様とする。
【0045】このように、ブレーズド型の回折格子26
を用いて照明光束IL1の波面を分割した場合でも、フ
ライアイ・インテグレータ7の射出面に形成される光源
像の数を所定の方向に増加させることができ、光源像の
縦方向のピッチと横方向のピッチとを容易にほぼ等しく
することができる。また、波面分割部材として例えばウ
ォラストンプリズムを使用して、入射する照明光束IL
1の波面を2つの偏光成分に応じて2分割しても良い。
このように本発明は上述実施例に限定されず、本発明の
要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得る。なお、
上述の実施例によれば、光源像形成手段(フライアイ・
インテグレータ7)の前に波面分割手段(光透過性基板
6)を配置しており、照明光学系によるマスク(レチク
ル13)上の照明領域の縦横比が1:1から大きく異な
り、それに応じて光源像形成手段を構成する各レンズエ
レメントの縦横比も1:1から大きく異なる場合には、
縦方向又は横方向の内の長い方向にその波面分割手段で
照明光の波面を分割することにより、光源像形成手段に
より形成される離散的に分布した光源像の縦方向のピッ
チと横方向のピッチとをほぼ等しくすることができる。
【0046】
【発明の効果】以上のように本発明によれば照明領域
の縦横比が1:1から大きく異なる場合に、マスクに照
射される照明光の照度均一性を向上させるためにインテ
グレータが配置されていても、マスク上で縦方向に周期
性を持つパターンと、横方向に周期性を持つパターンと
に対する結像性能をほぼ等しくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による投影露光装置の一実施例を示す構
成図である。
【図2】図1中の光透過性基板6及びフライアイ・イン
テグレータ7を拡大して示す側面図である。
【図3】(a)は図1中の回折格子Gをフライアイ・イ
ンテグレータ7側から見た図、(b)は図1中のフライ
アイ・インテグレータ7及び開口絞りをレチクル側から
見た図である。
【図4】図1中のフライアイ・インテグレータ7の射出
面側に輪帯照明用の開口絞りを配置した状態を示す図で
ある。
【図5】図1中のフライアイ・インテグレータ7の射出
面側に変形照明用の開口絞りを配置した状態を示す図で
ある。
【図6】波面分割部材としてブレーズド型の回折格子を
使用した場合の要部を拡大して示す側面図である。
【符号の説明】
1 光源 3 インプットレンズ群 5 インプットレンズ 6 光透過性基板 G 回折格子 7 フライアイ・インテグレータ 7a,7b レンズエレメント 8,9 開口絞り 11 コンデンサーレンズ群 13 レチクル 15 投影光学系 16 ウエハ 21 主制御系 26 ブレーズド型の回折格子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−225359(JP,A) 特開 平4−196513(JP,A) 特開 平5−45605(JP,A) 特開 平5−45604(JP,A) 特開 昭63−80243(JP,A) 特開 平7−74086(JP,A) 特開 平5−109603(JP,A) 特開 昭62−115718(JP,A) 特開 昭62−2540(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 G03F 7/20

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 照明光を発生する光源系と、それぞれ前
    記照明光より光源像を形成する複数のレンズエレメント
    を束ねてなる光源像形成手段と、前記複数の光源像から
    の照明光を集光して転写用のパターンが形成されたマス
    クを重畳的に照明するコンデンサーレンズ系と、前記照
    明光のもとで前記マスクのパターン像を感光性の基板上
    に投影する投影光学系とを有する投影露光装置におい
    て、前記光源像形成手段の入射面近傍 に配置され、前記光源
    系からの照明光の波面を複数の波面に分割する波面分割
    手段を備えることを特徴とする投影露光装置。
  2. 【請求項2】 マスクに照射される照明光の照度均一性
    を向上するためのインテグレータを有する照明系と、前
    記照明系からの照明光に対して前記マスクと前記基板と
    を移動する移動手段とを備え、前記照明系からの照明光
    で照明された前記マスクのパターンの像を基板上に投影
    することによって前記基板を露光する投影露光装置にお
    いて、 前記マスク上における照明光の照明領域の形状は長手方
    向と短手方向とを有し、 前記インテグレータを構成する複数の光学エレメントの
    各々の断面形状は長手方向と短手方向とを有し、 前記光学エレメントの断面形状の長手方向は、前記照明
    領域の長手方向に対応し、 前記照明系は、前記インテグレータの射出面に形成され
    る光源像の数を前記長手方向に増加させるために、光源
    から発射された照明光を複数の光束に分割する光学部材
    を備え、該複数の光束をそれぞれ異なる入射角で前記イ
    ンテグレータに入射させる照射手段を有することを特徴
    とする投影露光装置。
  3. 【請求項3】 マスクに照射される照明光の照度均一性
    を向上させるインテグレータを有する照明系を備え、該
    照明系からの照明光に対してマスクと基板とを移動する
    ことによって、前記マスクのパターンを用いて前記基板
    を走査露光する投影露光装置において、 前記マスクに照射される照明光の照明領域の形状は長手
    方向と短手方向とを有し、 前記走査露光のために前記マスクは前記短手方向に移動
    され、 前記照明系は、複数の光束を生成する光学部材を有し、
    複数の光束を前記照明領域の長手方向に対応する方向
    に関して互いに異なる入射角で前記インテグレータに入
    射させることを特徴とする投影露光装置。
  4. 【請求項4】 前記光学部材は、前記インテグレータの
    入射面近傍に配置されることを特徴とする請求項3に記
    載の投影露光装置。
  5. 【請求項5】 マスクに照射される照明光の照度均一性
    を向上させるインテグレータを有する照明系を備え、該
    照明系からの照明光に対してマスクを所定の走査方向へ
    移動するとともに、該走査方向に対応する方向に基板を
    移動することによって、前記マスクのパターンを用いて
    前記基板を走査露光する投影露光装置において、 前記マスクに照射される照明光の照明領域の形状は長手
    方向と短手方向とを有し、 前記走査露光のために前記マスクは前記短手方向に移動
    され、 前記照明系は、前記インテグレータの入射面近傍に配置
    された光学部材により前記照明領域の長手方向に関する
    複数の異なる方向から前記インテグレータに光束を入射
    させることを特徴とする投影露光装置。
  6. 【請求項6】 前記光学部材は、前記照明光の入射によ
    り回折光を発生することを特徴とする請求項2〜5の何
    れか一項に記載の投影露光装置。
  7. 【請求項7】 前記光学部材は、プリズムを含むことを
    特徴とする請求項2〜6の何れか一項に記載の投影露光
    装置。
  8. 【請求項8】 前記光学部材は、前記マスクのパターン
    形成面とほぼ共役に配置されることを特徴とする請求項
    2〜7の何れか一項に記載の投影露光装置。
  9. 【請求項9】 前記照明光を発生する光源と前記インテ
    グレータとの間に、フライアイ・インテグレータ、又は
    ロッド型インテグレータを更に有することを特徴とする
    請求項2〜8の何れか一項に記載の投影露光装置。
  10. 【請求項10】 前記照明光の照明領域の短手方向の幅
    と長手方向の幅との比が1:n(nは2以上)であるこ
    とを特徴とする請求項2〜9の何れか一項に記載の投影
    露光装置。
  11. 【請求項11】 マスクに照射される照明光の照度均一
    性を向上させるインテグレータを有する照明系を備え、
    該照明系からの照明光に対してマスクを所定の走査方向
    へ移動するとともに、該走査方向に対応する方向に基板
    を移動することによって、前記マスクのパターンを用い
    て前記基板を走査露光する投影露光装置において、前記マスクに照射される照明光の照明領域の形状は長手
    方向と短手方向とを有し、 前記走査露光のために前記マスクは前記短手方向に移動
    され、 前記照明系は、光源からの照明光の波面を、前記照明領
    域の長手方向に対応する方向に関して、複数の波面に分
    割する波面分割手段を有することを特徴とする投影露光
    装置。
  12. 【請求項12】 前記照明領域の短手方向の幅と長手方
    向の幅との比が1:n(nは2以上)であることを特徴
    とする請求項11に記載の投影露光装置。
  13. 【請求項13】 照明光に対してマスクを所定の走査方
    向へ移動するとともに、該走査方向に対応する方向に基
    板を移動することによって、前記マスクのパターンを用
    いて前記基板を走査露光する投影露光装置において、 前記照明光を発生する光源と、 前記マスクに照射される照明光の照度均一性を向上させ
    るために配置され、前記照明光の照明領域の形状とほぼ
    相似の断面形状のオプチカルエレメントを有するインテ
    グレータと、前記インテグレータの入射面近傍 に配置され、前記光源
    からの照明光の入射により回折光を発生する回折手段
    と、 を有することを特徴とする投影露光装置。
  14. 【請求項14】 照明系内の光源像生成手段で生成され
    複数の光源像からの照明光に対してマスクを所定の走
    査方向へ移動するとともに、その走査方向に対応する方
    向に基板を移動することにより、前記マスクのパターン
    を用いて前記基板を走査露光する投影露光装置におい
    て、前記マスク上における照明光の照明領域の形状は長方形
    であり、 前記光源像生成手段を構成する複数の光学エレメントの
    各々の断面形状は前記 照明領域と相似な長方形であり、 前記照明系は、 前記マスク上の前記走査方向と平行な方
    向に周期性を持つパターンの結像に寄与する光源像の数
    と、前記マスク上の前記走査方向に垂直な方向に周期性
    を持つパターンの結像に寄与する光源像の数とをほぼ等
    しくするための光学部材を有することを特徴とする投影
    露光装置。
  15. 【請求項15】 請求項1〜14の何れか一項に記載の
    投影露光装置を用いて前記基板を走査露光するリソグラ
    フィ工程を含む素子製造方法。
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