JP3339453B2 - 自動倉庫のラック - Google Patents

自動倉庫のラック

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JP3339453B2
JP3339453B2 JP05878199A JP5878199A JP3339453B2 JP 3339453 B2 JP3339453 B2 JP 3339453B2 JP 05878199 A JP05878199 A JP 05878199A JP 5878199 A JP5878199 A JP 5878199A JP 3339453 B2 JP3339453 B2 JP 3339453B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、前後の支柱と、前
後の支柱間に上下方向に複数取付けられる棚部材と、上
下方向に配置される給水管とを有する複数のラックユニ
ットを備えた自動倉庫のラックに関するものである。
【0002】
【従来の技術】前後一組の支柱と、それぞれの支柱に左
右に突出するように取り付けた複数の棚部材を1つのラ
ックユニットとし、そのラックユニットを縦方向や横方
向に複数連結して構成したラックと、このラックの前方
を走行及び昇降し、ラックの各物品収納棚に対して物品
を出し入れするスライドフォークを備えたスタッカーク
レーンとからなる自動倉庫が知られている。このような
自動倉庫においては、倉庫内で発生した火災を自動的に
消火する手段としてスプリンクラーヘッドをラック内に
多数配置するようになっている。このスプリンクラーヘ
ッドへ水を供給するために、給水管がラックを構成する
部材に沿って配置される。
【0003】従来より,給水管を配置することによって
生じるデッドスペースをできるだけ小さくするために、
前後の支柱間で、かつ、ラチスの側方に給水管を縦方向
に配置したものが提案されている。しかしながら、デッ
ドスペースをなくすためには、ラチスを支柱の中心から
最も偏心させたとしても、支柱の幅からラチスの幅を差
し引いた寸法内に給水管を収める必要があり、径の太い
給水管を使用できないという問題があった。給水管の太
さにより、一本の給水管に取付けることができるスプリ
ンクラーヘッドの数が決められているため、給水管の径
が細いと、スプリンクラーヘッドを多数設ける必要があ
る場合には、一組のユニットに複数の給水管を配管する
必要が生じ、配管作業が煩雑になるといった問題点があ
った。そのため、ユニットの前後の支柱間に上下方向の
ラチスを設けた第1のラックユニットと、支柱の幅と略
同じ太さの給水管が配管できるように、ユニットの前後
の支柱間にラチスを取付けることなく給水管を配管した
第2のラックユニットとを複数並設したラックが提案さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のようなラックに
おいては、第1のラックユニットに配置するスプリンク
ラーヘッドに給水するために、第2のラックユニットの
給水管から水平方向に分岐させた分岐管を延ばし、スプ
リンクラーヘッドに接続していた。この分岐管を配設
し、各ラックユニットに分岐管を固定する作業は、大変
煩わしいものであった。本発明は、給水管の配設作業を
容易にすることを課題としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、請求項1に記載の発明においては、前後の支柱と、
前後の支柱間に上下方向に複数取付けられる棚部材と、
上下方向に配置される給水管とを有する複数のラックユ
ニットを備えた自動倉庫のラックであって、前後の支柱
を連結する補強部材を有する第1のラックユニットと、
補強部材を有しない第2のラックユニットとから構成さ
、第1のラックユニットにおいては前側の支柱の前面
又は後側の支柱の後面に沿って給水管を配置し、第2の
ラックユニットにおいては前後の支柱間に給水管を配置
すると共に、棚の前後の腕木に取付けられた取付け部材
により給水管を固定したことを特徴とするものである。
【0006】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前面又は後面に沿って給水管が配設
される第1のラックユニットの支柱の位置を、第2のラ
ックユニットの支柱の位置に比べて給水管の分だけ棚側
に偏位させたことを特徴とするものである。
【0007】
【0008】
【作用及び効果】従って、請求項1に記載の発明では、
第1のラックユニットの前後の支柱の前面又は後側の支
柱の後面に給水管を配設し、第2のラックユニットの前
後の支柱間に給水管を配設することで、各ラックユニッ
ト毎に給水管を配設することができる。この結果、隣接
するラックユニットへ分岐管を延ばす必要がなくなるた
め、給水管の配管作業を容易にすることができる。
た、前後の腕木に設けた取付け部材により、給水管を取
付けることができる。更に、棚部材を前後方向に補強す
ることができる。
【0009】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明の作用に加えて、給水管が配設される支柱の位
置を給水管の分だけ棚側に偏位させることで、給水管が
棚部材の前面又は後面に突出するのを防ぐことができ
る。この結果、第1のラックユニットにおいても、デッ
ドスペースを生じさせることなく、給水管を配設するこ
とができる。
【0010】
【0011】
【実施の形態】本発明のスプリンクラーの配管が用いら
れる自動倉庫のラックの実施の形態を図面を参照しなが
ら説明する。図1は本実施の形態の自動倉庫のラック1
の要部斜視図であり、図2は本実施の形態の自動倉庫の
ラック1の要部平面図であり、図3は本実施の形態の自
動倉庫のラック1の要部正面図である。ラックは、第1
のラックユニット1aと第2のラックユニット1bとか
ら構成されている。第1のラックユニット1aには、所
定の間隔を隔てた前後一対の支柱2aと、前後の支柱2
aから左右に突出する棚部材3aとを備えている。前後
の支柱2a間には、上下方向の複数箇所に補強部材21
が配置されている。前側の支柱2aの前面には、竪管4
a(給水管)が上下方向に配設される。
【0012】竪管4aからは、前後の支柱2a 間に配置
されるスプリンクラーヘッド5aに支柱2a の側方を通
して接続される横管41が分岐している。竪管4aは、
不図示の圧力タンクや、ポンプ等の加圧送水装置に接続
され、万一、火災が発生すると、その熱によりスプリン
クラーヘッド5aの先端部が溶け、勢い良く散水される
ようになっている。竪管4aは、支柱2aの更に前面に
配置されるため、棚部材3a,3b 上に載置される物品W
と干渉することなく直径の大きな竪管4aを配置するこ
とができ、十分な数のスプリンクラーヘッド5aを取付
けることができる。
【0013】しかしながら、単に前側の支柱2aの前面
に竪管4aを取付けると、平面視で棚部材3aから竪管
4aが突出するため、突出分がデッドスペースになる。
このため、図2に示すように、竪管4a が配設されてい
る前側の支柱2aを、第2の支柱2bの位置に比べて竪
管4a分だけ棚部材3b 側(後側)に偏位させること
で、竪管4aも平面視で棚部材3a内に配置することが
できる。このため、竪管4aを支柱2a の前面に配置す
ることによるデッドスペースが生じるのを防ぐことがで
きる。
【0014】一方、第2のラックユニット1bは、所定
間隔を隔てた前後一対の支柱2bと、前後の支柱2bか
ら左右に突出する棚部材3bとを備えている。そして、
前後の支柱2b間には、支柱2bの幅と略等しい径を有
する竪管4b(給水管)が上下方向に配置されている。
このように、支柱2bと略等しい径を有する竪管4bを
使用することで、補強部材の側方に支柱間の領域からは
み出さないように、細い径の竪管を配管する場合に比
し、一本の竪管4bに多数のスプリンクラーヘッド5b
を取付けることが可能となる。
【0015】竪管4bには、前後方向に水平に分岐する
横管42が設けられ、横管42にスプリンクラーヘッド
5bが取付けられている。スプリンクラーヘッド5bの
上方には、集熱板を兼ねた遮水板51が取付けられてい
る。遮水板51は、棚部材3bの高さの範囲に収まるよ
うに配置されている。竪管4bは、不図示の加圧送水装
置に接続されている。
【0016】第1のラックユニット1aと第2のラック
ユニット1bとは、図1及び図3に示すように、特定段
毎に支柱2a,2b間を水平方向に連結する水平材11
a,11bにより連結されている。棚部材3a,3bに
載置された物品Wの荷重は、第1のラックユニット1a
と第2のラックユニット1bで夫々受けるが、地震時な
どに加わる水平方向の力は、第1のラックユニット1a
に加わる力を、水平材11a,11bにより第2のラッ
クユニット1bに伝えることで、補強部材21を有し、
比較的高強度の第2のラックユニット1bが受けるよう
になっている。こうすることで、第1のラックユニット
1aに用いる支柱2aの径を細くすることができる。ま
た、水平材11a,11bの上方には、不図示の水平遮
蔽板が取付けられ、左右の棚部材3a,3b 間で形成され
る物品収納棚で発生した火災が、上方へ延焼するのを防
ぐようになっている。
【0017】水平材11a,11bの上方で略同じ高さ
位置の第2のラックユニット1bの棚部材3bには、竪
管4bを固定するとともに、棚部材3bを補強すること
ができる取付け部材31が取付けられる。取付け部材3
1は、支柱2bから左右に突出する腕木32と、腕木3
2の左右の端部間を前後に連結する棚受33とからなる
棚部材3bの、前後の腕木32間に設けられ、棚部材3
bの前後方向の強度を高めることができる。
【0018】取付け部材31を取付ける位置は、前後の
支柱2b 間に配置した竪管4bを固定できるように、前
後の支柱2a間に形成される領域に隣接する位置とする
のが好ましい。取付け部材31は、ブラケット等の固定
具を用いて竪管4aを固定するようにしても良いし、取
付け部材31に竪管4bを溶接するようにしても良い。
また、取付け部材31は、水平材11a,11bが設け
られる略同じ高さ位置にある棚部材3bのみ設けても良
いし、全ての高さ位置の棚部材3bに設けても良い。
【0019】第1のラックユニット1a及び第2のラッ
クユニット1bは、現地での作業を軽減させるために、
予め工場で組み立てられる。つまり、前後一対の支柱2
a,2bに、棚部材3a,3b、水平材11a,11b
を取付けるためのブラケット等を取り付ける。第1のラ
ックユニットの前後の支柱2b間には、上下方向の補強
部材21が取り付けられる。更に、第1のラックユニッ
ト1aの前側の支柱2a の前面には、竪管4aが固定具
により固定される。そして、竪管4aに横管41が取付
けられるとともに、スプリンクラーヘッド5aが取付け
られる。又、第2のラックユニット1bの前後の支柱2
b間には、竪管4bが配置され、取付け部材31に取り
付けられた固定具で固定される。そして、竪管4bに横
管42が取り付けられるとともに、スプリンクラーヘッ
ド5b及び遮水板51が取り付けられる。竪管4a,4
b、横管41,42、スプリンクラーヘッド5a,5b
は、平面視で棚部材3a,3bの内側に位置するため、
ラックユニット1a,1bの搬送途中で、接触により破
損する恐れがない。
【0020】このように予め工場で組み立てられた各ラ
ックユニット1a,1bは、トラック等で輸送され、現
地で交互に所定間隔で配置される。そして、各ラックユ
ニット1a,1b間は、水平材11a,11bや鉛直ブ
レース等の部材により結合される。この水平材11a,
11bや鉛直ブレースは、下側から上側に向かって順に
組み付けられる。水平材11a,11bが組付けられる
とともに、水平材11a, 11b上に水平遮蔽板が取り
付けられる。各ラックユニット1a,1bには、竪管4
a,4b、横管41,42及びスプリンクラーヘッド5
a,5bが予め取付けられているため、竪管4a,4b
を、不図示の加圧送水装置に接続するだけで、スプリン
クラーの配管作業が完了するため、現地での配管作業が
非常に容易になる。なお、本実施の形態では、工場でラ
ックユニット1a,1bを組み立てる際に、竪管4a,
4b等を予め取付けているが、現地で取付けるようにし
ても良い。
【0021】なお、この発明は以下のようにして具体化
しても良い。本実施の形態では、第1のラックユニット
1aに配置する竪管4aを前側の支柱2aの前面に設け
たが、後側の支柱2aの後面に設けるようにしても良
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の自動倉庫のラックの要部斜視図
である。
【図2】本実施の形態の自動倉庫のラックの要部平面図
である。
【図3】本実施の形態の自動倉庫のラックの要部正面図
である。
【符号の説明】
1 ラック 1a 第1のラックユニット 1b 第2のラックユニット 2a,2b 支柱 3a,3b 棚部材 4a,4b 竪管(給水管) 21 補強部材
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65G 1/14 A62C 35/58 B65G 1/00 511

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前後の支柱と、前後の支柱間に上下方向
    に複数取付けられる棚部材と、上下方向に配置される給
    水管とを有する複数のラックユニットを備えた自動倉庫
    のラックであって、前後の支柱を連結する補強部材を有
    する第1のラックユニットと、補強部材を有しない第2
    のラックユニットとから構成され、第1のラックユニッ
    トにおいては前側の支柱の前面又は後側の支柱の後面に
    沿って給水管を配置し、第2のラックユニットにおいて
    は前後の支柱間に給水管を配置すると共に、棚の前後の
    腕木に取付けられた取付け部材により給水管を固定した
    ことを特徴とする自動倉庫のラック。
  2. 【請求項2】 前面又は後面に沿って給水管が配設され
    る第1のラックユニットの支柱の位置を、第2のラック
    ユニットの支柱の位置に比べて給水管の分だけ棚側に偏
    位させたことを特徴とする請求項1に記載の自動倉庫の
    ラック。
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