JP3339424B2 - ダウンザホールビット - Google Patents

ダウンザホールビット

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JP3339424B2 JP29459098A JP29459098A JP3339424B2 JP 3339424 B2 JP3339424 B2 JP 3339424B2 JP 29459098 A JP29459098 A JP 29459098A JP 29459098 A JP29459098 A JP 29459098A JP 3339424 B2 JP3339424 B2 JP 3339424B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダウンザホールド
リルの先端に取り付けられて地盤等の掘削を行なうダウ
ンザホールビットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6に示すように、この種のダウンザホ
ールビット1は、略円筒状のシャンク部2の先端に該シ
ャンク部2よりも外径の大きなビット部3が一体に形成
されて構成され、ダウンザホールドリル4の円筒状のケ
ース5の先端に装着されたドライバーサブ6に上記シャ
ンク部2を挿入させて該ダウンザホールドリル4の先端
に取り付けられる。ここで、このダウンザホールドリル
4のケース5内には、上記シャンク部2の後方にピスト
ン7が進退可能に収納されるとともに、このピストン7
の後方にはバルブ機構8が装着され、さらにケース5の
後端にはトップサブ9が取り付けられている。また、ケ
ース5の円筒壁部には、上記バルブ機構8に連通する圧
縮空気の供給路5a…が形成されていて、これらの供給
路5a…はケース5の内周面の所定の位置に開口させら
れてポート5b…を形成しており、該ポート5b…を介
して上記供給路5a…は、ピストン7の進退によって該
ピストン7の前後に画成される加圧室5c,5dに連通
させられている。
【0003】このようなダウンザホールドリル4によっ
て地盤等の掘削を行う際には、ダウンザホールビット1
が吊り下げられた状態からその先端のビット部3を接地
させてケース5を押し下げることにより、上記シャンク
部2の後端面によってピストン7が僅かに押し上げられ
て上記ポート5b…が加圧室5c,5dに開放され、ケ
ース5後端のトップサブ9側から供給された圧縮空気
が、上記バルブ機構8から供給路5a…およびポート5
b…を経て加圧室5c,5dに導入され、これによりピ
ストン7が徐々に上昇させられるとともに後端側の加圧
室5dの圧縮空気がさらに圧縮されて加圧される。そし
て、このピストン7の上昇がそのストロークエンドに達
したところで先端側の加圧室5cの圧縮空気が解放さ
れ、後端側の加圧室5dの圧縮空気の圧力とピストン7
の自重とによりピストン7が先端側に打ち出されてダウ
ンザホールビット1のシャンク部2の後端面を打撃し、
先端のビット部3により地盤等が掘削される。なお、こ
のとき放出される上記圧縮空気は、ダウンザホールビッ
ト1のシャンク部2の内周部からビット部3に形成され
たブローホール3aを介して先端側に噴出され、掘削の
際に生成された土砂や細かな岩石を掘削孔の孔底から排
出するのに利用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
ダウンザホールビット1を取り付けたダウンザホールド
リル4では、このようにブローホール3aから噴出され
た圧縮空気によって孔底から排出された土砂や岩石等
が、打撃された後のダウンザホールビット1のビット部
3の後端面3bとケース5先端のドライバーサブ6の先
端面6aとの間に形成される隙間に入り込んでしまうと
いう問題があった。しかるに、こうしてビット部3の後
端面3bとドライバーサブ6の先端面6aとの間の隙間
に土砂や岩石等が入り込んでしまうと、次にダウンザホ
ールビット1を打撃して掘削を行うためにダウンザホー
ルビット1を接地させてケース5を押し下げようとして
も、この土砂や岩石等が噛み込まれてケース5を所定の
位置まで押し下げることができなくなり、このためピス
トン7も押し上げられなくなってポート5b…が加圧室
5c,5dに開口せず、その結果ピストン7を上昇させ
てダウンザホールビット1を打撃することができなくな
って、掘削を行うことがが不可能となってしまう。この
ため、かかる事態が生じた場合には、掘削作業を中断し
て上記隙間に入り込んだ土砂や岩石等を取り除かなけれ
ばならなくなり、作業効率が著しく損なわれることが避
けられなかった。
【0005】本発明は、このような事情を鑑みてなされ
たもので、上述のようなダウンザホールドリルの先端に
取り付けられるダウンザホールビットにおいて、そのビ
ット部の後端面とダウンザホールドリルのドライバーサ
ブ先端面との間に土砂や岩石等が入り込んで掘削が不可
能となるような事態を防ぐことが可能なダウンザホール
ビットを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決して、こ
のように目的を達成するために、本発明はまず第1に、
略円筒状のシャンク部の先端に、このシャンク部よりも
外径の大きなビット部が一体に形成されてなるダウンザ
ホールビットにおいて、上記ビット部の後端面に、後端
側に向けて屹立する円筒状の壁部を、上記シャンク部と
の間に間隔をあけて該シャンク部と同軸的に設けたこと
を特徴とするものである。従って、このように構成され
たダウンザホールビットによれば、上記円筒状の壁部の
内径を、上記ダウンザホールドリルのケース先端に取り
付けられたドライバーサブの先端部が収容可能な大きさ
とするとともに、この壁部の屹立高さを、当該ダウンザ
ホールビットが吊り下げられた状態で該壁部の後端が上
記ドライバーサブの先端よりも後端側に位置するように
設定することにより、ダウンザホールビットの進退には
干渉することなく、ビット部後端面とドライバーサブ先
端面との間に形成される上記隙間を上記壁部により覆っ
て土砂や岩石等が入り込むのを防止することができる。
【0007】ここで、上記壁部をビット部の後端面に設
けるに際して、例えば上記ドライバーサブの先端外周部
にその外径が一段縮径する段部が形成されているような
場合には、この段部を収容可能な円筒状のカバーをビッ
ト部後端面に取り付けたり、あるいはこのようなカバー
状の壁部をビット部の後端面に一体に形成したりすれば
よい。また、ドライバーサブの先端部の外径とビット部
の後端面の外径とが略同じで上述のような段部が形成さ
れていない場合には、このドライバーサブの先端外周部
を収容可能な円筒状のカバーをビット部の後端外周部に
取り付けたり、かかるカバー状の壁部をビット部の後端
外周部に一体形成したりすればよい。なお、このような
円筒状の壁部に、該壁部を径方向に貫通する貫通孔を周
方向に間隔をあけて形成することにより、たとえ細かな
土砂等が上記隙間に侵入しても、ダウンザホールドリル
を押し下げる際などにこの貫通孔を通してかかる細かな
土砂等を排出することが可能となる。
【0008】また、本発明は第2に、略円筒状のシャン
ク部の先端に、このシャンク部よりも外径の大きなビッ
ト部が一体に形成されてなるダウンザホールビットにお
いて、上記ビット部の後端面に臨む位置に、上記シャン
ク部の内周部に連通するブローホールを開口させたこと
を特徴とする。従って、このように構成されたダウンザ
ホールビットにおいては、該ダウンザホールビットのシ
ャンク部がダウンザホールドリルのピストンによって打
撃される際に放出される圧縮空気が、シャンク部の内周
部から上記ブローホールを通ってビット部の後端面に臨
む位置に噴出されるので、ビット部後端面とドライバー
サブ先端面との間に形成される隙間に入り込んだ土砂や
岩石等を排出することができる。なお、このような構成
を採った場合には、上記ブローホールを、上記ビット部
の外周側を向けて開口させることにより、圧縮空気も外
周側に向けて噴出されるので一層確実に上記隙間から土
砂や岩石等を排出することが可能となる。
【0009】さらに、本発明は第3に、略円筒状のシャ
ンク部の先端に、このシャンク部よりも外径の大きなビ
ット部が一体に形成されてなるダウンザホールビットに
おいて、上記ビット部の後端面に、外周側に向かうに従
い先端側に傾斜し、かつその傾斜角が内周側に対して外
周側が大きくなる傾斜面を形成したことを特徴とするも
のであり、このようにビット部の後端面内周側に傾斜面
が形成されることにより、上記隙間に土砂や岩石等が入
り込んで噛み込まれること自体が防がれるので、ダウン
ザホールビットのビット部を接地させた際にダウンザホ
ールドリルのケースを確実に押し下げて掘削を続行する
ことが可能となる。なお、このような構成を採った場合
の上記傾斜面の傾斜角は、内周側において25°〜60
°の範囲に設定されるとともに、外周側において45°
〜80°の範囲に設定されるのが望ましく、これらの傾
斜角が上記範囲を下回ると土砂や岩石等の噛み込みを確
実に防止することができなくなるおそれが生じる一方、
上記範囲を上回ると、ビット部後端側の外径が小さくな
ってその剛性が損なわれるなどの問題が生じるおそれが
ある。
【0010】
【発明の実施の形態】図1および図2は、本発明の第1
の実施形態を示すものである。本実施形態のダウンザホ
ールビット11は、後端側に向けて段階的に縮径する略
円筒状のシャンク部12の先端に、このシャンク部12
よりも外径の大きな円盤状のビット部13が、該シャン
ク部12の中心軸線Oと同軸に一体形成されてなるもの
であり、ダウンザホールドリル14のケース15の先端
に装着されたドライバーサブ16の内周部に上記シャン
ク部12を挿入させて、これらケース15およびドライ
バーサブ16に対して進退可能に該ダウンザホールドリ
ル14の先端に取り付けられる。なお、上記ドライバー
サブ16の先端外周部には、その外径が一段縮径するよ
うに段部16aが形成されている。また、このドライバ
ーサブ16の内周部には多数の突条部16b…が周方向
に等間隔に形成されていて、これらの突条部16b…が
シャンク部12の外周に形成された凹溝12a…に挿入
されることにより、ダウンザホールビット11はダウン
ザホールドリル14に対して周方向に係合可能とされて
いる。
【0011】一方、上記ビット部13は、その後端部1
3aが上記ダウンザホールドリル14のケース15と略
等しい外径の円板状に形成されるとともに、これに対し
て先端部13bが先端側に向かうに従い漸次外周側に向
かう傾斜面13cを介して一段拡径するように形成され
ている。この拡径した先端部13bの外周面には、当該
ビット部13の先端面から上記傾斜面13cに達する複
数条(本実施形態では6条)の凹溝13d…が周方向に
等間隔に形成される一方、該ビット部13の上記先端面
の中央には凹所13eが形成され、さらにこの凹所13
eからは外周側に向けて延びる3条の凹溝13f…が周
方向に等間隔に形成され、上記凹溝13d…のうち周方
向に一つおきの3条の凹溝13dの先端側に連通させら
れている。また、このビット部13には、上記シャンク
部12の内周部に連通する断面円形の3つのブローホー
ル13g…が、このシャンク12の内周部の先端から分
岐して先端側に向かうに従い外周側に向かうように形成
されており、これらのブローホール13g…は上記凹溝
13f…の内周側に開口させられている。さらにまた、
このように形成されたビット部13の先端部13bの先
端面と外周面とには、上記凹溝13d…,13f…を避
けるようにして、超硬合金等の硬質材料よりなるチップ
17…が植設されている。
【0012】本実施形態においては、このように形成さ
れたビット部13の上記後端部13aの後端面13h
は、上記軸線Oに直交する方向に形成されている。そし
て、本実施形態では、この後端面13hの外周側に上記
軸線Oを中心とした環状に取付溝13iが形成されてお
り、この取付溝13iに円筒状のカバー18が取り付け
られることにより、該後端面13hに、後端側に向けて
屹立する円筒状の壁部19が、上記シャンク部12との
間に間隔をあけて該シャンク部12と同軸的に設けられ
ている。ここで、本実施形態では、上記カバー18は上
記取付溝13iに焼きバメされて取り付けられていて、
このカバー18の上記後端面13hから突出する部分に
よって上記壁部19が構成されている。また、このカバ
ー18には、その軸線O方向略中央部に、該軸線Oに対
する径方向に該カバー18を貫通する断面円形の貫通孔
18aが周方向に等間隔に多数形成されており、これら
の貫通孔18a…は、カバー18を取付溝13iに取り
付けた状態で上記後端面13hよりも僅かに後端側に位
置して該後端面13hに臨むように配設される。
【0013】なお、本実施形態では、このカバー18の
上記後端面13hから屹立する壁部19の内径は、上記
ドライバーサブ16の先端外周部に形成された段部16
aの外径よりも僅かに大きく設定されている。また、こ
の壁部19の後端面13hからの屹立高さは、図1に示
すように当該ダウンザホールビット11を吊り下げた状
態で、該壁部19の後端が上記ドライバーサブ16の先
端よりも後方に位置するとともに、この状態からビット
部13を接地させてダウンザホールドリル14のケース
15およびドライバーサブ16を押し下げた際に、壁部
19の後端がドライバーサブ16の上記段部16aの先
端側を向く面16cに当たらないような高さに設定され
ている。
【0014】このように構成されたダウンザホールビッ
ト11においては、該ダウンザホールビット11のビッ
ト部13の上記後端面13hとドライバーサブ16の先
端面との間に形成される隙間Gは、図1に示すようにダ
ウンザホールビット11を吊り下げた状態であると、ビ
ット部13を接地させてケース15およびドライバーサ
ブ16を押し下げた状態であるとに拘わらず、その外周
側が常にカバー18の上記壁部19によって覆われた状
態となる。このため、掘削時に上記チップ17…によっ
て破砕されて生成した土砂や細かな岩石等が、上記ブロ
ーホール13g…から噴出される圧縮空気により凹溝1
3d…,13f…を通って掘削孔の孔底から該ダウンザ
ホールビット11の後端側に排出されても、上記隙間G
に入り込むことがなく、次にダウンザホールビット11
を打撃して掘削を行うためにビット部13を接地させて
ダウンザホールドリル14のケース15およびドライバ
ーサブ16を押し下げたときに、該隙間Gに入り込んだ
土砂や岩石等が噛み込まれてケース15およびドライバ
ーサブ16を所定の位置まで押し下げることができなく
なるようなこともない。
【0015】従って、上記構成のダウンザホールビット
11によれば、かかる隙間Gに入り込んだ土砂や岩石等
を取り除くために掘削作業が中断されて作業効率が損な
われるような事態を防ぐことができ、円滑な掘削作業を
促すことが可能となる。しかも、その一方で、上記構成
のダウンザホールビット11では、このようにビット部
13の後端面13hにカバー18を取り付けて壁部19
を設けても、上述のようにこの壁部19の内径をドライ
バーサブ16の先端部の外径よりも大きくするととも
に、その屹立高さをドライバーサブ16を押し下げた状
態で壁部19の後端がドライバーサブ16の先端に当た
らないように設定することにより、ダウンザホールビッ
ト11のドライバーサブ16やケース15に対する進退
に壁部19が干渉するようなこともなく、かかる壁部1
9を設けることによって円滑な掘削が妨げられるような
事態が生じるのも避けることができる。
【0016】また、本実施形態では、上記カバー18に
よって形成される壁部19に、該壁部19を径方向に貫
通する貫通孔18a…が形成されており、この貫通孔1
8a…を介して上記隙間Gが、ビット部13の後端面1
3hに臨む位置において壁部19の外周側に連通するよ
うになされている。従って、掘削時に生成されたより細
かな土砂などが、壁部19とドライバーサブ16先端の
段部16aとの間を通って上記隙間Gに入り込んだとし
ても、本実施形態のダウンザホールビット11によれ
ば、ドライバーサブ16が押し下げられる際に、このよ
うな細かな土砂が隙間Gから押し出されて上記貫通孔1
8aを通って排出されるため、かかる細かな土砂等が上
記壁部19内に堆積してドライバーサブ16の押し下げ
を妨げるような事態も防止することができ、これにより
ダウンザホールドリル14のケース15およびドライバ
ーサブ16を一層確実に所定の位置まで押し下げること
が可能となる。
【0017】なお、本実施形態では上述のようにダウン
ザホールビット11のビット部13の後端面13hの外
周側に環状の取付溝13iを形成し、この取付溝13i
に円筒状のカバー18を焼きバメにより取り付けて壁部
19を形成するようにしているが、例えば該壁部19を
後端面13hに一体に形成するようにしてもよい。ま
た、本実施形態では上記壁部19の内径および後端面1
3hからの屹立高さを上述のように設定して、ダウンザ
ホールドリル14のドライバーサブ16先端に形成され
た段部16aに壁部19が収容されるようにしている
が、このような段部16aがドライバーサブ16先端に
形成されていない場合などにおいては、例えばダウンザ
ホールビット11のビット部13の後端部13aの外周
面に、ドライバーサブ16の先端外径よりも大きな内径
の円筒状カバーを取り付けるなどして壁部を形成するよ
うにしてもよい。
【0018】次に、図3は本発明の第2の実施形態を示
すものであり、図1および図2に示した第1の実施形態
と共通する部分には、同一の符号を配して説明を省略す
る。この第2の実施形態におけるダウンザホールビット
21においては、第1の実施形態のようにビット部13
の後端面13hに取付溝13iやカバー18、壁部19
などは設けられてはおらず、この後端面13hは軸線O
に直交する方向に形成されたままである。そして、本実
施形態のダウンザホールビット21では、この後端面1
3hに、上記取付溝13iやカバー18、壁部19の代
わりに、当該ダウンザホールビット21のシャンク部1
2の内周部に連通するブローホール22が開口させられ
ている。
【0019】ここで、本実施形態ではこのブローホール
22は、シャンク部12の内周部の先端から分岐してビ
ット部13内に形成された上記ブローホール13g…か
らさらに分岐するように形成された断面円形のものであ
って、各ブローホール13gの略中央部から分岐して、
上記軸線Oとブローホール13gの中心線Lとを含む平
面に沿って外周側に向かうに従い後端側に向けて延びる
ように形成されており、上記後端面13hにおいても後
端外周側を向くようにして開口させられている。従っ
て、本実施形態では一つの上記ブローホール13gにつ
き一つのブローホール22が形成されて、該ブローホー
ル13gを介してシャンク部12の内周部に連通する合
計3つのブローホール22…が形成されることとなり、
これらのブローホール22…がビット部13の後端面1
3hに周方向に等間隔に開口させられることとなる。な
お、本実施形態ではこのブローホール22の内径は上記
ブローホール13gの内径よりも小さく設定されてい
る。
【0020】しかるに、このように構成された第2の実
施形態のダウンザホールビット21においては、掘削時
にダウンザホールドリル14の図示されないピストンが
ダウンザホールビット21のシャンク部12を打撃した
際に放出される圧縮空気が、該シャンク部12の内周部
を通ってその先端から分岐する上記ブローホール13g
…からビット部13の先端に噴出されるとともに、該ブ
ローホール13gから分岐する上記ブローホール22を
通ってビット部13の上記後端面13hからも噴出され
る。従って、上記ブローホール13gから噴出された圧
縮空気によって掘削孔から排出された土砂や細かい岩石
等が、ビット部13の後端面13hとダウンザホールド
リル14のドライバーサブ16先端との間の隙間Gに入
り込もうとしても、このブローホール22から噴出され
る圧縮空気によってその侵入が防止され、また既に入り
込んでいた土砂や岩石等もこの圧縮空気によって隙間G
から排出されるので、上記構成のダウンザホールビット
21によれば、次に掘削を行うためにダウンザホールド
リル14のケース15およびドライバーサブ16を押し
下げた際にかかる土砂や岩石等が噛み込まれることがな
く、結果的に上記第1の実施形態と同様の効果を得るこ
とができる。
【0021】また、本実施形態では、このブローホール
22が、ビット部13の後端外周側を向いて後端面13
hに開口するように形成されており、従って該ブローホ
ール22から噴出させられる圧縮空気も後端外周側に向
けて噴出されることとなる。このため、本実施形態によ
れば、上記隙間Gに入り込んだ土砂や岩石等を後端外周
側に向けて確実に該隙間Gから排出することができると
ともに、こうして排出された土砂や岩石等を、上記ブロ
ーホール13gから噴出された圧縮空気によって掘削孔
から排出される土砂や岩石等と一緒に、該掘削孔から排
出することが可能となる。
【0022】なお、本実施形態では上述のように、上記
ブローホール22をビット部13の後端面13hに開口
するように形成しているが、上記隙間Gに入り込んだ土
砂等を排出するには、このブローホール22は該後端面
13hに臨む位置に開口していればよく、例えばビット
部13の上記後端面13hとシャンク部12の先端の外
周面とが交差する隅部に開口するように形成されていた
り、あるいはシャンク部12外周面の上記後端面13h
に臨む位置に開口するように形成されていてもよい。ま
た、本実施形態では、上記ブローホール22を、シャン
ク部12の内周部から分岐してビット部13の先端面に
開口するブローホール13gからさらに分岐するように
形成しているが、該ブローホール22もシャンク部12
の内周部から直接分岐するように形成してもよい。さら
に、本実施形態では一つのブローホール13gから一つ
のブローホール22が分岐していて、合計3つのブロー
ホール22…が形成されているだけであるが、一つのブ
ローホール13gから複数のブローホール22…を周方
向にずらして分岐させるなどして、後端面13hに臨む
位置により多くのブローホール22…を開口させるよう
にすれば、隙間Gに入り込んだ土砂や岩石等を一層確実
に排除することが可能となる。
【0023】次いで、図4および図5は、本発明の第3
の実施形態を示すものであり、図1および図2に示した
第1の実施形態や図3に示した第2の実施形態と共通す
る部分には、やはりこれらと同一の符号を配して説明を
省略する。この第3の実施形態のダウンザホールビット
31においては、上記第1、第2の実施形態のようにそ
のビット部13の後端面13hが上記軸線Oに直交する
方向に形成されてはおらず、該後端面13hに、内周側
から外周側に向かうに従い先端側に向かって傾斜する傾
斜面32が形成されている。そして本実施形態では、こ
の傾斜面32はさらに、上記シャンク部12の外周面に
連なり、上記軸線Oに直交する方向に対して傾斜角αで
外周側に向かうに従い先端側に向かう内周側の第1の傾
斜面32aと、この第1の傾斜面32aの外周側に連な
り、軸線Oに直交する方向に対して上記傾斜角αよりも
大きな傾斜角βで外周側に向かうに従い先端側に向かう
外周側の第2の傾斜面32bとから形成されていて、す
なわちその傾斜角α,βが内周側に対して外周側が大き
くなるように形成されている。
【0024】ここで、本実施形態では、これら第1、第
2の傾斜面32a,32bの傾斜角α,βは、傾斜角α
が25°〜60°の範囲で、また傾斜角βが45°〜8
0°の範囲で、上述のように内周側の第1の傾斜面32
aの傾斜角αに対して外周側の第2の傾斜面32bの傾
斜角βが大きくなるように形成されている。また、本実
施形態では、これら第1、第2の傾斜面32a,32b
の軸線Oに対する径方向の幅についても、第1の傾斜面
32aの幅より第2の傾斜面32bの幅の方が大きくな
るように設定されている。従って、これら第1、第2の
傾斜面32a,32bはその軸線O方向の幅も、第1の
傾斜面32aに対して第2の傾斜面32bの方が大きく
なるように形成される。なお、上記第2の傾斜面32b
の外周側は、ビット部13の後端部13aの軸線Oに平
行とされた外周面に連なるように形成されている。
【0025】しかるに、このように構成された第3の実
施形態のダウンザホールビット31においては、そのビ
ット部13の後端面13hに外周側に向かうに従い先端
側に向かって傾斜する上記傾斜面32が形成されている
ので、この後端面13hとダウンザホールドリル14の
ドライバーサブ16の先端面との間に形成される隙間G
に土砂や岩石等が入り込んでも、これらは該傾斜面32
に沿って先端外周側に滑り落ちて該隙間Gから排除され
る。従って、掘削時にドライバーサブ16を押し下げた
際に、かかる土砂や岩石等がダウンザホールビット31
のビット部13の後端面13hとの間に噛み込まれるよ
うなこともなく、このため上記第1、第2の実施形態と
同様の効果を得ることが可能となる。
【0026】しかも、上記構成のダウンザホールビット
31では、この傾斜面32が、内周側の小さな傾斜角α
の第1の傾斜面32aと外周側の大きな傾斜角βの第2
の傾斜面32bとによって形成されており、このため、
例えば傾斜面32が一定の傾斜角で外周側に傾斜してい
たり、あるいは傾斜角が内周側に対して外周側が小さく
されていたりする場合に比べ、シャンク部12に連なる
部分ではビット部13の後端部13aの径方向の肉厚を
確保することができる。その一方で、この後端面13h
の外周側では、大きな傾斜角βの第2の傾斜面32bに
よって土砂等が排出されやすくなっているので、上記構
成のダウンザホールビット31によれば、上述のように
ビット部13の後端面13hにおける土砂や岩石等の噛
み込みを防ぎつつも、ビット部13の後端部13aにお
ける剛性を十分に維持して、掘削時にピストンに打撃さ
れることによって当該ダウンザホールビット31のシャ
ンク部12に与えられる打撃力をビット部13の後端部
13aから確実に先端部13bに伝達し、より効率的な
掘削を図ることができる。
【0027】なお、本実施形態のダウンザホールビット
31では、これら第1、第2の傾斜面32a,32bの
うち、内周側の第1の傾斜面32aの傾斜角αが25°
〜60°の範囲に設定されるとともに、外周側の第2の
傾斜面32bの傾斜角βが45°〜80°の範囲に設定
されているが、これは、上記傾斜角αが25°よりも小
さかったり傾斜角βが45°より小さかったりして傾斜
面32の傾斜が緩やか過ぎていると、上記隙間Gに入り
込んだ土砂や岩石等を確実に滑り落として排出すること
が困難となるおそれがあるからであり、逆に上記傾斜角
αが60°より大きかったり傾斜角βが80°より大き
かったりして傾斜面32の傾斜が急勾配過ぎていると、
ビット部13の後端部13aにおける剛性が損なわれて
しまうおそれがあるからである。このため、この傾斜面
32の傾斜角は、本実施形態のように内周側において2
5°〜60°の範囲に、また外周側においては45°〜
80°の範囲に設定されるのが望ましい。また、侵入し
た土砂等のより速やかな排出を図るには、これら第1、
第2の傾斜面32a,32bの軸線Oに対する径方向の
幅は、やはり本実施形態のように内周側の第1の傾斜面
32aよりも外周側の第2の傾斜面32bの方が大きく
設定されるのが望ましい。
【0028】ただし、本実施形態では上記傾斜面32が
上述のように第1、第2の2つの傾斜面32a,32b
によって形成されていて、これらの傾斜面32a,32
bそれぞれにおいては傾斜角α、βが一定とされている
が、この傾斜面32を、例えば外周側に向けて傾斜角が
段階的に大きくなる3以上の傾斜面によって形成するよ
うにしてもよく、また外周側に向かうに従い傾斜角が漸
次大きくなるような球面等の凸曲面状に形成してもよ
い。さらに、上記第1〜第3の実施形態では、ダウンザ
ホールビット11,21,31のビット部13の後端面
13hに壁部19やブローホール22や傾斜面32をそ
れぞれ個別に設けた場合について説明したが、例えば第
2の実施形態のブローホール22などは、他の第1、第
3の実施形態のダウンザホールビット11,31にも適
用することが可能であり、そのような構成を採った場合
には、上記隙間Gには入り込んだ土砂や岩石等の噛み込
みを一層確実に防止することが可能となる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ダウンザホールドリルの先端に取り付けられるダウンザ
ホールビットにおいて、そのビット部の後端面に後端側
に屹立する壁部を設けたり、該後端面に臨む位置にブロ
ーホールを開口させたり、あるいはこの後端面に外周側
に向かうに従い傾斜角が大きくなりつつ先端側に向けて
傾斜する傾斜面を形成したりすることにより、この後端
面と上記ダウンザホールドリルの先端との間に形成され
る隙間に、掘削時に排出された土砂や岩石等が入り込む
のを防止したり、あるいは入り込んだ土砂や岩石等を確
実に排除することが可能となる。従って、続いて掘削を
行うためにダウンザホールドリルを押し下げた際に、こ
のような土砂や岩石等がビット部の後端面との間に噛み
込まれて掘削が不可能となったり、かかる土砂等を排除
するのに掘削作業が中断されたりするような事態を防止
することができ、作業効率の低下を防いで円滑な掘削作
業を促すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態のダウンザホールビ
ット11を示す一部破断側面図である。
【図2】 図1に示すダウンザホールビット11を先端
側から見た底面図である。
【図3】 本発明の第2の実施形態のダウンザホールビ
ット21を示す一部破断側面図である。
【図4】 本発明の第3の実施形態のダウンザホールビ
ット31を示す一部破断側面図である。
【図5】 図5に示すダウンザホールビット31の傾斜
面32の拡大断面図である。
【図6】 従来のダウンザホールビット1を装着したダ
ウンザホールドリル4の断面図である。
【符号の説明】
11,21,31 ダウンザホールビット 12 シャンク部 13 ビット部 13h ビット部13の後端面 14 ダウンザホールドリル 15 ケース 16 ドライバーサブ 18 カバー 18a 貫通孔 19 壁部 22 ブローホール 32 傾斜面 32a 第1の傾斜面 32b 第2の傾斜面 O ダウンザホールビット11,21,31の中心軸線 G ビット部13の後端面13hとドライバーサブ16
の先端面との間に形成される隙間 α 第1の傾斜面32aの傾斜角 β 第2の傾斜面32bの傾斜角
フロントページの続き (72)発明者 久田 仁也 岐阜県安八郡神戸町大字横井字中新田 1528番地 三菱マテリアル株式会社 岐 阜製作所内 (56)参考文献 特開 平8−42276(JP,A) 特開 平6−264677(JP,A) 特開 平11−2086(JP,A) 特開 平4−169686(JP,A) 特開 平4−169692(JP,A) 特開 平4−169693(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21B 10/36

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略円筒状のシャンク部の先端に、このシ
    ャンク部よりも外径の大きなビット部が一体に形成され
    てなるダウンザホールビットにおいて、上記ビット部の
    後端面には、後端側に向けて屹立する円筒状の壁部が、
    上記シャンク部との間に間隔をあけて該シャンク部と同
    軸的に設けられていることを特徴とするダウンザホール
    ビット。
  2. 【請求項2】 上記円筒状の壁部には、該壁部を径方向
    に貫通する貫通孔が周方向に間隔をあけて形成されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載のダウンザホールビ
    ット。
  3. 【請求項3】 略円筒状のシャンク部の先端に、このシ
    ャンク部よりも外径の大きなビット部が一体に形成され
    てなるダウンザホールビットにおいて、上記ビット部の
    後端面に臨む位置には、上記シャンク部の内周部に連通
    するブローホールが開口させられていることを特徴とす
    るダウンザホールビット。
  4. 【請求項4】 上記ブローホールは、上記ビット部の外
    周側を向いて開口させられていることを特徴とする請求
    項3に記載のダウンザホールビット。
  5. 【請求項5】 略円筒状のシャンク部の先端に、このシ
    ャンク部よりも外径の大きなビット部が一体に形成され
    てなるダウンザホールビットにおいて、上記ビット部の
    後端面には、外周側に向かうに従い先端側に傾斜し、か
    つその傾斜角が内周側に対して外周側が大きくなる傾斜
    面が形成されていることを特徴とするダウンザホールビ
    ット。
  6. 【請求項6】 上記傾斜面の傾斜角は、内周側において
    25°〜60°の範囲に設定されるとともに、外周側に
    おいて45°〜80°の範囲に設定されていることを特
    徴とする請求項5に記載のダウンザホールビット。
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