JP3338456B2 - 放射温度計及び放射温度計の温度測定方法 - Google Patents

放射温度計及び放射温度計の温度測定方法

Info

Publication number
JP3338456B2
JP3338456B2 JP56293499A JP56293499A JP3338456B2 JP 3338456 B2 JP3338456 B2 JP 3338456B2 JP 56293499 A JP56293499 A JP 56293499A JP 56293499 A JP56293499 A JP 56293499A JP 3338456 B2 JP3338456 B2 JP 3338456B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
sensor
radiation thermometer
heating
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP56293499A
Other languages
English (en)
Inventor
數仁 坂野
Original Assignee
數仁 坂野
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 數仁 坂野 filed Critical 數仁 坂野
Application granted granted Critical
Publication of JP3338456B2 publication Critical patent/JP3338456B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J5/00Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry
    • G01J5/02Constructional details
    • G01J5/04Casings
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J5/00Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry
    • G01J5/02Constructional details
    • G01J5/04Casings
    • G01J5/049Casings for tympanic thermometers
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J5/00Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry
    • G01J5/02Constructional details
    • G01J5/06Arrangements for eliminating effects of disturbing radiation; Arrangements for compensating changes in sensitivity
    • G01J5/064Ambient temperature sensor; Housing temperature sensor; Constructional details thereof
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J5/00Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry
    • G01J5/10Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry using electric radiation detectors
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J5/00Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry
    • G01J5/80Calibration

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Radiation Pyrometers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は放射温度計及び放射温度計による温度測定方
法に関し、詳しくは測定対象から放射される赤外線をセ
ンサにて検知して、測定対象の温度を非接触で測定する
放射温度計及び放射温度計による温度測定方法に関する
ものである。
背景技術 従来から、放射温度計を用いることにより測定対象か
ら放射される赤外線を検知して測定対象の温度を非接触
で測定することが行われている。例えば、体温計では近
年、衛生上の理由から口腔内の温度を測定する舌下型体
温計や腋窩の温度を測定する腋窩型体温計等の接触型体
温計よりも、鼓膜や周辺組織から放射される赤外線を検
知することで体温を測定する非接触型の耳式体温計の需
要が増大している。
鼓膜は人体の深部に位置し、外界の温度の影響を受け
にくいため、口腔内や腋窩等の人体の他の部位に比べて
体温を正確に測定できることも耳式体温計が注目されて
いる理由の一つである。
以下、従来の放射温度計及び放射温度計による温度測
定方法を、耳式体温計を例に説明する。
一般に耳式体温計は、測定対象である鼓膜から放射さ
れる赤外線を検知するサーモパイルセンサと、サーモパ
イルセンサの温度を測定するサーミスタとを有してい
る。
サーモパイルセンサは集積回路技術を用いて熱電対を
堆積し、直列に接続された多数の熱電対により、温接合
部(測温接点)と冷接合部(基準接点)との温度差に対
する相対的な出力を取り出すセンサである。なお、2種
の異なる金属又は半導体の両端を接合し、両接合部に異
なる温度に保つとき回路に電流が流れ、回路を開いて電
流を0とすると熱起電力が生じる(ゼーベック効果)
が、熱電対は熱起電力を温度の測定に利用する素子であ
り、2種の異なる金属又は半導体の組からなる。
一方、サーミスタは半導体の抵抗が大きい負又は正の
温度係数をもつことを利用した測温素子であり、サーモ
パイルセンサに接触してサーモパイルセンサの温度を測
定する。
従来、このようなサーモパイルセンサとサーミスタを
有する耳式体温計により、次のように鼓膜の温度を測定
していた。
鼓膜から放射された赤外線は、サーモパイルセンサの
温接合部近傍に設けられた熱吸収率の大きい熱吸収体に
よって吸収され、この熱吸収体の温度が、鼓膜から放射
された赤外線エネルギーに対応する温度まで変化する。
そして熱伝導により熱吸収体と温接合部の温度が等しく
なる。このときの冷接合部と温接合部の温度差に対応す
る熱起電力がサーモパイルセンサの電圧出力として取り
出される。従って、このサーモパイルセンサの電圧出力
から冷接合部と温接合部の温度差(以下、センサ出力温
度とする。)が求められる。
一方、サーモパイルセンサの冷接合部の温度は、サー
モパイルセンサに接触しているサーミスタによって求め
られる。
従って、測定対象である鼓膜の温度はセンサ出力温度
とサーモパイルセンサの冷接合部の温度とを加算するこ
とにより求められる。
すなわち、従来の耳式体温計では、鼓膜からの赤外線
を検知するサーモパイルセンサの電圧出力を温度に換算
したセンサ出力温度と、サーモパイルセンサに取り付け
られたサーミスタが検知する温度(以下、素子出力温度
とする。)とを加算することにより、鼓膜の温度を測定
していた。
しかしながら、従来の耳式体温計に代表される放射温
度計及び放射温度計による温度測定方法においては、以
下のような問題点があった。
第一の問題点は、サーモパイルセンサとサーミスタの
熱応答速度の差が著しく異なるため、測定誤差が発生す
る場合があったということである。
サーモパイルセンサ及びサーミスタは、熱に対する応
答の特性を示すものとして熱時定数と呼ばれる固有の定
数を有しており、この熱時定数によってサーモパイルセ
ンサとサーミスタの熱応答速度の相対的な比較が可能で
ある。
通常、耳式体温計に使用されているサーミスタの熱時
定数は、サーモパイルセンサの熱時定数の約100倍であ
る。これはサーミスタがサーモパイルセンサに比べて熱
に対する応答性が極めて鈍いことを示している。上述し
たように、従来の耳式体温計では、サーモパイルセンサ
の温接合部と冷接合部の温度差であるセンサ出力温度
と、サーモパイルセンサに取り付けられたサーミスタが
検知する素子出力温度とを加算していたが、この素子出
力温度は、サーミスタが温度測定時に出力する温度を、
その時のサーモパイルセンサの冷接合部の温度として検
知したものであるため、例えばサーモパイルセンサの冷
接合部が急激に温度変化したときに温度測定を行った場
合には、サーモパイルセンサの冷接合部からサーミスタ
への熱伝導遅れ及び、サーミスタ自体の熱時定数の大き
さから大幅な熱応答速度の遅れが発生し、熱応答速度の
違いにより9サーミスタに熱伝導遅れが生じ、素子出力
温度がサーモパイルセンサの冷接合部の実際の温度(以
下、実温度とする。)を表すことにならず、その結果、
測定誤差が発生していた。すなわちこれは、サーミスタ
が検知するサーモパイルセンサの冷接合部の温度が不正
解であれば、温度測定の結果にその不正解さがそのまま
測定誤差として含まれるということである。
ここで、耳式体温計によって鼓膜の温度を測定する
際、サーモパイルセンサの冷接合部が急激に温度変化す
る状況としては以下の場合が挙げられる。
例えば、室温20℃の部屋に長時間置かれた耳式体温計
を室温10℃の部屋に持っていき、鼓膜の温度を測定する
ケースである。室温20℃の部屋に長時間置かれた耳式体
温計で、サーモパイルセンサの冷接合部は室温と同じ20
℃に保たれている。この耳式体温計を室温10℃の部屋に
持っていくと、温度変化が大きければ大きいほど、サー
ミスタには熱伝導遅れが生じるため、サーミスタはこの
サーモパイルセンサの冷接合部の温度変化に追随できな
い。従って、この場合サーミスタが示す素子出力温度は
サーモパイルセンサの冷接合部の実温度である10℃より
高い温度として示される。この結果、例えば測定対象で
ある鼓膜の温度が37℃であった場合には、上述した状況
で測定された鼓膜の温度はセンサ出力温度と素子出力温
度の加算結果である37℃より高く表示される。
また、室温が変化しなくてもサーモパイルセンサの冷
接合部が急激に温度変化する状況としては、以下の場合
が挙げられる。
例えば、室温が10℃である部屋に長時間置かれた耳式
体温計にて鼓膜の温度を測定するケースである。室温10
℃の部屋に長時間置かれた耳式体温計では、サーモパイ
ルセンサの冷接合部及びサーミスタは室温と同じ10℃に
保たれている。ここで、測定のために耳式体温計のサー
モパイルセンサを内蔵するプローブを耳孔に挿入する
と、耳孔からの放射温度及び熱伝導により熱応答速度の
速いサーモパイルセンサの冷接合部は耳孔と同じ温度近
傍まで上昇し始めるが、サーミスタには熱伝導遅れが生
じるため、サーミスタはこのサーモパイルセンサの冷接
合部の温度変化に追随できない。従って、この場合サー
ミスタが示す素子出力温度はサーモパイルセンサの冷接
合部の実温度より低い温度として示される。この結果、
例えば測定対象である鼓膜の温度が37℃であった場合に
は、上述した状況で測定された鼓膜の温度は37℃より低
く表示される。
このように、従来の耳式体温計は第一の問題点とし
て、サーモパイルセンサとサーミスタとの熱応答速度の
差が著しく異なることに起因する測定誤差が発生すると
いうことがあった。
また、第二の問題点は、サーモパイルセンサ自体の温
度特性に起因する測定誤差が発生するということであ
る。すなわち、サーモパイルセンサは上述したように温
接合部(測温接点)と冷接合部(基準接点)の温度差に
対する相対的な出力を取り出すセンサであるが、サーモ
パイルセンサは、温接合部と冷接合部の温度差が大きい
ほど、換言すると出力が大きいほど出力−温度の相関関
係が直接的ではなくなる、いわゆる温度ドリフトが生じ
るため、測定誤差が発生する場合があった。
本発明は上記従来技術における問題点を解決し、測定
対象の温度を短時間かつ高精度で測定することが可能で
ある放射温度計及び放射温度計による温度測定方法を提
供することを目的とする。
発明の開示 以上の課題を解決するために提供する本願第1の発明
に係る放射温度計による温度測定方法は、測定対象から
の赤外線を検知するセンサの電圧出力を温度に換算した
センサ出力温度と、センサ自体の温度を検出する測温素
子の素子出力温度とを加算することにより、測定対象の
温度を測定する放射温度計による温度測定方法におい
て、温度測定処理開始時の素子出力温度の変化率と、予
め設定された素子出力温度の変化率との比較を行い、比
較した結果に基づいて温度測定結果の精度をランク分け
し、この精度ランクを表示することを特徴とする。
かかる温度測定方法とすることにより、使用者は測定
結果の精度を視覚的に認識することができる。
以上の課題を解決するために提供する本願第2の発明
に係る放射温度計による温度測定方法は、本願第1の発
明に係る放射温度計による温度測定方法において、セン
サの実温度と素子出力温度との同期処理を行い、センサ
の実温度と素子出力温度が同期するまでは測定対象の温
度測定処理を保留することを特徴とする放射温度計によ
る温度測定方法である。
かかる温度測定方法とすることにより、測温素子がセ
ンサの温度変化に追随することができる状況でのみ温度
測定処理を行うことができるため、センサと測温素子と
の熱応答速度の差が著しく異なることに起因する測定誤
差を減少させることができる。
ここで同期処理とは、センサの実際の温度(実温度)
と、測温素子が検出する素子出力温度との誤差を可及的
に減少させるべく、センサの実温度の変化率と、素子出
力温度の変化率とを近似させる処理である。このように
センサの実温度の変化率と、素子出力温度の変化率とを
近似させることにより、センサと測温素子の熱応答速度
の違いによる測温素子の熱伝導遅れ誤差を減少すること
ができるため、素子出力温度がセンサの実温度を正確に
表すことになる。その結果、測定誤差を減少させること
ができる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第3
の発明に係る放射温度計による温度測定方法は、本願第
1の発明に係る放射温度計による温度測定方法におい
て、同期処理が、センサの実温度の変化率と、素子出力
温度の変化率とを近似させる処理であることを特徴とす
る。
かかる温度測定方法とすることにより、センサの実温
度と、測温素子が検出する素子出力温度との誤差を可及
的に減少させることができる。従って、測定誤差を減少
させることができる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第4
の発明に係る放射温度計による温度測定方法は、本願第
1の発明に係る放射温度計による温度測定方法におい
て、同期処理が、素子出力温度の変化率を記憶し、その
変化率が予め設定された許容範囲内の変化率に該当しな
かった場合にはセンサを加熱又は冷却することにより、
センサの実温度の変化率と、素子出力温度の変化率とを
近似させる処理であることを特徴とする。
センサ及び測温素子の特性は予め知ることができるた
め、素子出力温度の変化率の推移を見れば、どの程度測
温素子の熱伝導遅れが発生し、どの程度素子出力温度が
センサの実温度を正確に表しているかが分かる。従っ
て、かかる温度測定方法をすることにより、測定誤差を
許容範囲内に抑えることができる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第5
の発明に係る放射温度計による温度測定方法は、本願第
1本願第4の発明のいずれか一の発明に係る放射温度計
による温度測定方法において、測定温度範囲内に基準温
度を設け、温度測定処理前にセンサを基準温度まで加熱
又は冷却することを特徴とする。
かかる温度測定方法とすることにより、温度測定時に
おいて、センサの電圧出力を小さくすることができるた
め、出力が大きいほどセンサの出力−温度の相関関係が
直線的ではなくなる、いわゆる温度ドリフトを減少させ
ることができる。従って、センサ自体の温度特性に起因
する測定誤差を減少させることができる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第6
の発明に係る放射温度計による温度測定方法は、本願第
5の発明に係る放射温度計による温度測定方法におい
て、基準温度が体温近傍の温度であることを特徴とす
る。
かかる温度測定方法とすることにより、例えば放射温
度計が耳式体温計の場合には短時間に精度良く体温を測
定することができる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第7
の発明に係る放射温度計による温度測定方法は、本願第
1の発明に係る放射温度計による温度測定方法におい
て、測定温度範囲内に基準温度を設け、基準温度を基準
に高温領域又は低温領域に温度閾値を設け、温度測定処
理前にセンサを基準温度まで加熱又は冷却し、その後、
素子出力温度を、前記閾値内で、かつ予め設定された許
容範囲内の変化率で推移させるべく基準温度まで達した
センサに一定熱量を加え、若しくは基準温度まで達した
センサから一定熱量を吸収し、素子出力温度が予め設定
された許容範囲内の変化率で推移しているときには測定
対象の温度測定処理を行い、素子出力温度が予め設定さ
れた許容範囲内の変化率で推移していないときには測定
対象の温度測定処理を保留することを特徴とする放射温
度計による温度測定方法である。
かかる温度測定方法とすることにより、温度測定処理
前にセンサを基準温度まで加熱又は冷却することで、い
わゆる温度ドリフトを減少させることができ、かつ、素
子出力温度が予め設定された許容範囲内の変化率で推移
しているときにのみ温度測定処理を行うことができるた
め、サーモパイルセンサ自体の温度特性に起因する測定
誤差と、センサと測温素子との熱応答速度の差が著しく
異なることに起因する測定誤差を共に減少させることが
できる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第8
の発明に係る放射温度計による温度測定方法は、本願第
7の発明に係る放射温度計による温度測定方法におい
て、 基準温度が体温近傍の温度であることを特徴とする。
かかる温度測定方法とすることにより、例えば放射温
度計が耳式体温計の場合には短時間に精度良く体温を測
定することができる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第9
の発明に係る放射温度計による温度測定方法は、本願第
7又は本願第8の発明に係る放射温度計による温度測定
方法において、温度測定処理を保留している場合には、
基準温度まで達したセンサに加える一定熱量若しくは基
準温度まで達したセンサから吸収する一定熱量の大きさ
を変えることにより、素子出力温度を予め設定された許
容範囲内の変化率で推移させることを特徴とする。
かかる温度測定方法とすることにより、精度良く素子
出力温度を予め設定された許容範囲内の変化率で推移さ
せることができるため、さらに測定誤差を減少させるこ
とができる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第10
の発明に係る放射温度計による温度測定方法は、本願第
1の発明に係る放射温度計による温度測定方法におい
て、温度測定処理が、センサが予め設定された値を出力
するまでセンサを加熱又は冷却する処理であり、この加
熱又は冷却に要した時間に基づき温度測定処理開始時の
センサ出力温度を算出することを特徴とする。
通常、測定対象からの赤外線を検知するセンサの電圧
出力を温度に換算してセンサ出力温度を求める場合に
は、センサの電圧出力が微小であるため増幅器を用いて
センサの出力を増幅する必要があった。しかしながら、
センサの電圧出力を増幅した場合にはノイズが検出され
る場合があり、このノイズが測定誤差の原因となる場合
があった。さらに、センサの電圧出力をアナログからデ
ジタルに変換するためA/D変換器を使用するが、A/D変換
器のビット数により処理能力に限界があり、必然的に分
解能が限定され、センサの測定精度にも限界があった。
しかしながら、本願第10の発明に係る放射温度計による
温度測定方法とすることにより、時間を媒介としてセン
サ出力温度を求めるため、センサの電圧出力を増幅する
必要がない。また時間の分解能はA/D変換器のように数
ビットから数十ビットの範囲にとどまらず、数百メガヘ
ルツまでクロック数を発生させられるため、高精度な温
度分解能が得られる。さらに、例えば従来の放射温度計
の温度測定において行われていた、センサを加熱してセ
ンサの電圧出力が0となったときのセンサの温度を測定
素子で検出し、この素子出力温度を測定対象の温度とし
て表示するという温度測定方法においては、出力が0の
ときはセンサは不安定に温度変化している場合が多く、
そのため測温素子の熱伝導遅れが生じ、素子出力温度が
センサの実温度を表すことにならず、その結果、測定誤
差が発生していたが、時間を媒介としてセンサ出力温度
を求めれば、センサと測温素子が同期している測定開始
時の素子出力温度をセンサの実温度として演算すればよ
いため、測定誤差を減少させることができる。加えて、
センサの電圧出力が0の状態を維持する必要はないた
め、温度測定処理のおいて、急速にセンサを加熱又は冷
却することができる。その結果、全体として高速度に温
度測定を行うことができる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第11
の発明に係る放射温度計による温度測定方法は、本願第
1の発明に係る放射温度計による温度測定方法におい
て、温度測定処理が、センサの電圧出力が0となるまで
センサを加熱又は冷却する処理であり、この加熱又は冷
却に要する時間と、予め放射温度計内の記憶手段に記憶
させた時間−温度の相関関係表とを比較することにより
算出された測定処理開始時のセンサ出力温度と、測定処
理開始時の素子出力温度とを加算することを特徴とす
る。
かかる温度測定方法とすることにより、時間を媒介に
高精度な温度分解能が得られ、短時間にセンサ出力温度
を求めることができ、測定誤差を減少させることができ
る。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第12
の発明に係る放射温度計による温度測定方法は、本願第
1の発明に係る放射温度計による温度測定方法におい
て、温度測定処理が、センサの電圧出力が正値から負
値、若しくは負値から正値に反転するまでセンサを加熱
又は冷却する処理であり、この加熱又は冷却に要する時
間と、予め放射温度計内の記憶手段に記憶させた時間−
温度の相関関係表とを比較することにより算出された測
定処理開始時のセンサ出力温度と、測定処理開始時の素
子出力温度とを加算することを特徴とする。
かかる温度測定方法とすることにより、時間を媒介に
高精度な温度分解能が得られ、短時間にセンサ出力温度
を求めることができ、測定誤差を減少させることができ
る。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第13
の発明に係る放射温度計による温度測定方法は、本願第
4乃至本願第12のいずれか一の発明に係る放射温度計に
よる温度測定方法において、センサの電極に取り付けた
ヒータによりセンサを加熱することを特徴とする。
かかる温度測定方法とすることにより、ヒータの熱が
センサ内部素子にまで短時間かつ高速で効率良く伝導す
る。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第14
の発明に係る放射温度計による温度測定方法は、本願第
4乃至本願第12のいずれか一の発明に係る放射温度計に
よる温度測定方法において、センサに取り付けたペルチ
ェ素子によりセンサを加熱又は冷却することを特徴とす
る。
かかる温度測定方法とすることにより、短時間かつ高
速で効率良くセンサを加熱又は冷却することができる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第15
の発明に係る放射温度計による温度測定方法は、本願第
14の発明に係る放射温度計による温度測定方法におい
て、ペルチェ素子に流す電流の方向を変えることによ
り、ペルチェ素子のセンサとの接触面が加熱面又は冷却
面となることを特徴とする。
かかる温度測定方法とすることにより、1のペルチェ
素子でセンサを加熱及び冷却することができる。また、
容易に加熱、冷却の切り換えをすることができる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第16
の発明に係る放射温度計による温度測定方法は、測定対
象からの赤外線を検知するセンサの電圧出力を温度に換
算したセンサ出力温度と、センサ自体の温度を検出する
測温素子の素子出力温度をと加算することにより、測定
対象の温度を測定する放射温度計による温度測定方法に
おいて、センサが予め設定された値を出力するまでセン
サを加熱又は冷却し、この加熱又は冷却に要した時間に
基づき温度測定処理開始時のセンサ出力温度を算出する
ことを特徴とする放射温度計による温度測定方法であ
る。
かかる温度測定方法とすることにより、センサの電圧
出力を増幅することに起因する測定誤差を減少すること
ができる。また時間の分解能はA/D変換器のように数ビ
ットから十数ビットの範囲にとどまらず、数百メガヘル
ツまでクロック数を発生させられるため、高精度な温度
分解能が得られる。さらに、全体として高速度に温度測
定を行うことができる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第17
の発明に係る放射温度計による温度測定方法は、本願第
16の発明に係る放射温度計による温度測定方法におい
て、センサの電圧出力が0となるまでセンサを加熱又は
冷却し、この加熱又は冷却に要する時間と、予め放射温
度計内の記憶装置に記憶させた時間−温度の相関関係表
とを比較することにより算出された測定処理開始時のセ
ンサ出力温度と、測定処理開始時の素子出力温度とを加
算することを特徴とする。
かかる温度測定方法とすることにより、時間を媒介に
高精度な温度分解能が得られ、短時間にセンサ出力温度
を求めることができ、測定誤差を減少させることができ
る。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第18
の発明に係る放射温度計による温度測定方法は、本願第
16の発明に係る放射温度計による温度測定方法におい
て、センサの電圧出力が正値から負値、若しくは負値か
ら正値に反転するまでセンサを加熱又は冷却し、この加
熱又は冷却に要する時間と、予め放射温度計内の記憶装
置に記憶させた時間−温度の相関関係表とを比較するこ
とにより算出された測定処理開始時のセンサ出力温度
と、測定処理開始時の素子出力温度とを加算することを
特徴とする。
かかる温度測定方法とすることにより、時間を媒介に
高精度な温度分解能が得られ、短時間にセンサ出力温度
を求めることができ、測定誤差を減少させることができ
る。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第19
の発明に係る放射温度計による温度測定方法は、本願第
1乃至本願第18のいずれか一の発明に係る放射温度計に
よる温度測定方法において、センサがサーモパイルセン
サであり、測温素子がサーミスタであることを特徴とす
る。
センサの一例としてサーモパイルセンサを用いること
ができ、測温素子の一例としてサーミスタを用いること
ができる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第20
の発明に係る放射温度計による温度測定方法は、本願第
1乃至本願第18のいずれか一の発明に係る放射温度計に
よる温度測定方法において、センサがサーモパイルセン
サであり、測温素子がサーミスタであり、センサの温度
がサーモパイルセンサの冷接合部の温度であることを特
徴とする。
センサの温度をサーモパイルセンサの冷接合部の温度
とすることで、より正確にセンサの温度を検知すること
ができる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第21
の発明に係る放射温度計による温度測定方法は、本願第
11又は本願第12又は本願第17又は本願第18の発明に係る
放射温度計による温度測定方法において、センサがサー
モパイルセンサであり、測温素子がサーミスタであり、
センサの温度がサーモパイルセンサの冷接合部の温度で
あり、サーモパイルセンサ内の冷接合部の温度が温接合
部の温度より低い場合には冷接合部を加熱し、冷接合部
の温度が温接合部の温度より高い場合には温接合部を加
熱することを特徴とする。
例えば体温のように一定範囲内の温度(32℃〜42℃)
を測定する場合には、サーモパイルの冷接合部の温度を
この範囲内の中心温度(37℃)に制御した後、温度測定
処理を行うことにより、従来提案されていた冷接合部の
みを加熱制御してサーモパイルの電圧出力を0にする処
理に比べ、温度測定処理時間を半減することができ、ま
た、精度を向上させることができる。すなわち、従来で
はサーモパイルの電圧出力を0にする処理を行う際、冷
接合部の温度が測定対象の温度より高い場合にはサーモ
パイルの電圧出力を0にすることができないため、温度
測定処理前に冷接合部の温度を測定対象の温度の最低温
度(体温の場合は32℃)にする必要があった。従って、
本願の方法(例えば37℃から加熱する方法)に比べ、時
間がかかる場合があった。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第22
の発明に係る放射温度計による温度測定方法は、本願第
11又は本願第12本願第17又は本願第18の発明に係る放射
温度計による温度測定方法において、センサがサーモパ
イルセンサであり、測温素子がサーミスタであり、セン
サの温度がサーモパイルセンサの冷接合部の温度であ
り、サーモパイルセンサ内の冷接合部の温度が温接合部
の温度より低い場合には冷接合部を加熱し、冷接合部の
温度が温接合部の温度より高い場合には冷接合部を冷却
することを特徴とする。
かかる温度測定方法とすることにより、加熱又は冷却
箇所をサーモパイルセンサ内の冷接合部のみとすること
ができる。従って、さらに効率良くセンサを加熱又は冷
却し、温度測定処理時間を半減することができ、また、
精度を向上させることができる。することができる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第23
の発明に係る放射温度計による温度測定方法は、本願第
21の発明に係る放射温度計による温度測定方法におい
て、サーモパイルセンサの冷接合部の電極に取り付けた
ヒータにより冷接合部を加熱し、温接合部の電極に取り
付けたヒータにより温接合部を加熱することを特徴とす
る。
かかる温度測定方法とすることにより、ヒータの熱が
サーモパイルセンサに効率良く伝導する。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第24
の発明に係る放射温度計による温度測定方法は、本願第
22の発明に係る放射温度計による温度測定方法におい
て、サーモパイルセンサの冷接合部の電極に取り付けた
ペルチェ素子により冷接合部を加熱又は冷却することを
特徴とする。
かかる温度測定方法とすることにより、ペルチェ素子
とサーモパイルセンサとの熱伝導が良好となる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第25
の発明に係る放射温度計による温度測定方法は、本願第
24の発明に係る放射温度計による温度測定方法におい
て、ペルチェ素子に流す電流の方向を変えることによ
り、ペルチェ素子のサーモパイルセンサの冷接合部の電
極との接触面が加熱面又は冷却面となることを特徴とす
る。
かかる温度測定方法とすることにより、1のペルチェ
素子でサーモパイルセンサを加熱及び冷却することがで
きる。また、容易に加熱、冷却の切り換えをすることが
できる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第26
の発明に係る放射温度計による温度測定方法は、本願第
21乃至本願第25のいずれか一の発明に係る放射温度計に
よる温度測定方法において、放射温度計内に備えられた
コンパレータにより、冷接合部と温接合部の温度の高低
を判別することを特徴とする。
かかる温度測定方法とすることにより、A/D変換器を
使用せず、安価にかつ容易に冷接合部と温接合部の温度
の高低を判別することができる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第27
の発明に係る放射温度計は、測定対象からの赤外線を検
知するセンサの電圧出力を温度に換算したセンサ出力温
度と、センサ自体の温度を検出する測温素子の素子出力
温度とを加算する演算手段を有する放射温度計におい
て、温度測定処理開始時の素子出力温度の変化率を記憶
する記憶手段と、この記憶手段により記憶した素子出力
温度の変化率と予め設定された素子出力温度との変化率
との比較を行い、比較した結果に基づいて温度測定結果
の精度をランク分けし、この精度ランクを表示する表示
手段とを有することを特徴とする。
かかる温度測定方法とすることにより、使用者は測定
結果の精度を視覚的に認識することができる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第28
の発明に係る放射温度計は、本願第27の発明に係る放射
温度計において、センサの実温度と素子出力温度との同
期処理を行う同期手段を有することを特徴とする放射温
度計である。
かかる構成とすることにより、測温素子がセンサの温
度変化に追随することができる状況でのみ温度測定処理
を行うことができるため、センサと測温素子との熱応答
速度の差が著しく異なることに起因する測定誤差を減少
させることができる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第29
の発明に係る放射温度計は、本願第27の発明に係る放射
温度計において、同期手段が、素子出力温度の変化率を
記憶する記憶手段と、その変化率を予め設定された許容
範囲内の変化率に該当しなかった場合にはセンサを加熱
又は冷却する加熱手段及び/又は冷却手段とを有するこ
とを特徴とする。
センサ及び測温素子の特性は予め知ることができるた
め、素子出力温度の変化率の推移を見れば、どの程度測
温素子の熱伝導遅れが発生し、どの程度素子出力温度が
センサの実温度を正確に表しているかが分かる。従っ
て、かかる温度測定方法とすることにより、測定誤差を
許容範囲内に抑えることができる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第30
の発明に係る放射温度計は、本願第27乃至本願第29のい
ずれか一の発明に係る放射温度計において、測定温度範
囲内に設定された基準温度までセンサを加熱又は冷却す
る加熱手段及び/又は冷却手段を有することを特徴とす
る。
かかる構成とすることにより、温度測定時において、
センサの電圧出力を小さくすることができるため、出力
が大きいほどセンサの出力−温度の相関関係が直線的で
はなくなる、いわゆる温度ドリフトを減少させることが
できる。従って、センサ自体の温度特性に起因する測定
誤差を減少させることができる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第31
の発明に係る放射温度計は、本願第30の発明に係る放射
温度計において、基準温度が体温近傍の温度であること
を特徴とする。
かかる温度測定方法とすることにより、例えば放射温
度計が耳式体温計の場合には短時間に精度良く体温を測
定することができる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第32
の発明に係る放射温度計は、測定対象からの赤外線を検
知するセンサの電圧出力を温度に換算したセンサ出力温
度と、センサ自体の温度を検出する測温素子の素子出力
温度とを加算する演算手段を有する放射温度計におい
て、測定温度範囲内に設けた基準温度までセンサを加熱
又は冷却する加熱手段及び/又は冷却手段と、基準温度
を基準に高温領域又は低温領域に設けた温度閾値内で、
かつ予め設定された許容範囲内の変化率で素子出力温度
を推移させるべく基準温度まで達したセンサに一定熱量
を加える加熱手段、若しくは基準温度まで達したセンサ
から一定熱量を吸収する冷却手段とを有し、素子出力温
度が予め設定された許容範囲内の変化率で推移している
ときには測定対象の温度測定処理を行い、素子出力温度
が予め設定された許容範囲内の変化率で推移していない
ときには測定対象の温度測定処理を保留することを特徴
とする放射温度計である。
かかる構成とすることにより、温度測定処理前にセン
サを基準温度まで加熱又は冷却することで、いわゆる温
度ドリフトを減少させることができ、かつ、素子出力温
度が予め設定された許容範囲内の変化率で推移している
ときにのみ温度測定処理を行うことができるため、サー
モパイルセンサ自体の温度特性に起因する測定誤差と、
センサと測温素子との熱応答速度の差が著しく異なるこ
とに起因する測定誤差を共に減少させることができる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第33
の発明に係る放射温度計は、本願第32の発明に係る放射
温度計において、基準温度が体温近傍の温度であること
を特徴とする。
かかる温度測定方法とすることにより、例えば放射温
度計が耳式体温計の場合には短時間に精度良く体温を測
定することができる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第34
の発明に係る放射温度計は、本願第32又は本願第33の発
明に係る放射温度計において、温度測定処理を保留して
いる場合には、基準温度まで達したセンサに加える一定
熱量若しくは基準温度まで達したセンサから吸収する一
定熱量の大きさを変える熱量可変手段を有することを特
徴とする。
かかる構成とすることにより、精度良く素子出力温度
を予め設定された許容範囲内の変化率で推移させること
ができるため、さらに測定誤差を減少させることができ
る。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第35
の発明に係る放射温度計は、本願第27乃至本願第34のい
ずれか一の発明に係る放射温度計において、温度測定処
理を行う際、センサが予め設定された値を出力するまで
センサを加熱又は冷却する加熱手段及び/又は冷却手段
と、この加熱又は冷却に要した時間に基づき温度測定処
理開始時のセンサ出力温度を算出する演算手段を有する
ことを特徴とする。
かかる構成とすることにより、センサの電圧出力を増
幅することを起因する測定誤差を減少することができ
る。また時間の分解能はA/D変換器のように数ビットか
ら十数ビットの範囲にとどまらず、数百メガヘルツまで
クロック数を発生させられるため、高精度な温度分解能
が得られる。さらに、例えば従来の放射温度計の温度測
定において行われていた、センサを加熱してセンサの電
圧出力が0となったときのセンサの温度を測温素子で検
出し、この素子出力温度を測定対象の温度として表示す
るという温度測定方法においては、電圧出力が0のとき
はセンサは不安定に温度変化している場合が多く、その
ため測温素子の熱伝導遅れが生じ、素子出力温度がセン
サの実温度を表すことにならず、その結果、測定誤差が
発生していたが、時間を媒介としてセンサ出力温度を求
めれば、センサと測温素子が同期している測定開始時の
素子出力温度をセンサの実温度として演算すればよいた
め、測定誤差を減少させることができる。加えて、セン
サの電圧出力が0の状態を維持する必要はないため、温
度測定処理において、急速にセンサを加熱又は冷却する
ことができる。その結果、全体として高速度に温度測定
を行うことができる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第36
の発明に係る放射温度計は、予め放射温度計内の記憶手
段に記憶させた時間−温度の相関関係表と、温度測定処
理を行う際、センサの電圧出力が0となるまでセンサを
加熱又は冷却する加熱手段及び/又は冷却手段とを有
し、この加熱又は冷却に要する時間と前記時間−温度の
相関関係表とを比較することにより算出された測定処理
開始時のセンサ出力温度と、測定処理開始時の素子出力
温度とを加算する演算手段を有することを特徴とする。
かかる構成とすることにより、時間を媒介に高精度な
温度分解能が得られ、短時間にセンサ出力温度を求める
ことができ、測定誤差を減少させることができる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第37
の発明に係る放射温度計は、予め放射温度計内の記憶手
段に記憶させた時間−温度の相関関係表と、温度測定処
理を行う際、センサの電圧出力が正値から負値、若しく
は負値から正値に反転するまでセンサを加熱又は冷却す
る加熱手段及び/又は冷却手段とを有し、この加熱又は
冷却に要する時間と前記時間−温度の相関関係表とを比
較することにより算出された測定処理開始時のセンサ出
力温度と、測定処理開始時の素子出力温度とを加算する
演算手段を有することを特徴とする。
かかる構成とすることにより、時間を媒介に高精度な
温度分解能が得られ、短時間にセンサ出力温度を求める
ことができ、測定誤差を減少させることができる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第38
の発明に係る放射温度計は、加熱手段が、センサの電極
に取り付けたヒータであることを特徴とする。
かかる温度測定方法とすることにより、ヒータの熱が
センサ内部素子にまで短時間かつ高速で効率良く伝導す
る。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第39
の発明に係る放射温度計は、加熱及び/又は冷却手段
が、センサに取り付けたペルチェ素子であることを特徴
とする。
かかる温度測定方法とすることにより、短時間かつ高
速で効率良くセンサを加熱又は冷却することができる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第40
の発明に係る放射温度計は、ペルチェ素子のセンサとの
接触面を加熱面又は冷却面とするために、ペルチェ素子
に流す電流の方向を変える極性反転手段を有することを
特徴とする。
かかる構成とすることにより、1のペルチェ素子でセ
ンサを加熱及び冷却することができる。また、容易に加
熱、冷却の切り換えをすることができる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第41
の発明に係る放射温度計は、測定対象からの赤外線を検
知するセンサの電圧出力を温度に換算したセンサ出力温
度と、センサ自体の温度を検出する測温素子の素子出力
温度とを加算する演算手段を有する放射温度計におい
て、温度測定処理を行う際、センサが予め設定された値
を出力するまでセンサを加熱又は冷却する加熱手段及び
/又は冷却手段と、この加熱又は冷却に要した時間に基
づき温度測定処理開始時のセンサ出力温度を算出する演
算手段を有することを特徴とする放射温度計である。
かかる構成とすることにより、センサの電圧出力を増
幅することに起因する測定誤差を減少することができ
る。また時間の分解能はA/D変換器のように数ビットか
ら十数ビットの範囲にとどまらず、数百メガヘルツまで
クロック数を発生させられるため、高精度な温度分解能
が得られる。さらに、全体として高速度に温度測定を行
うことができる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第42
の発明に係る放射温度計は、予め放射温度計内に記憶手
段に記憶させた時間−温度の相関関係表と、温度測定処
理を行う際、センサの電圧出力が0となるまでセンサを
加熱又は冷却する加熱手段及び/又は冷却手段を有し、
この加熱又は冷却に要する時間と、予め放射温度計内の
記憶手段に記憶させた時間−温度の相関関係表とを比較
することにより算出された測定処理開始時のセンサ出力
温度と、測定処理開始時の素子出力温度とを加算する演
算手段を有することを特徴とする。
かかる構成とすることにより、時間を媒介に高精度な
温度分解能が得られ、短時間にセンサ出力温度を求める
ことができ、測定誤差を減少させることができる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第43
の発明に係る放射温度計は、予め放射温度計内の記憶手
段に記憶させた時間−温度の相関関係表と、温度測定処
理を行う際、センサの電圧出力が正値から負値、若しく
負値から正値に反転するまでセンサを加熱又は冷却する
加熱手段及び/又は冷却手段とを有し、この加熱又は冷
却に要する時間と前記時間−温度の相関関係表とを比較
することにより算出された測定処理開始時のセンサ出力
温度と、測定処理開始時の素子出力温度とを加算する演
算手段を有することを特徴とする。
かかる構成とすることにより、時間を媒介に高精度な
温度分解能が得られ、短時間にセンサ出力温度を求める
ことができ、測定誤差を減少させることができる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第44
の発明に係る放射温度計は、センサがサーモパイルセン
サであり、測温素子がサーミスタであることを特徴とす
る。
センサの一例としてサーモパイルセンサを用いること
ができ、測温素子の一例としてサーミスタを用いること
ができる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第45
の発明に係る放射温度計は、センサがサーモパイルセン
サであり、測温素子がサーミスタであり、センサの温度
がサーモパイルセンサの冷接合部の温度であることを特
徴とする。
センサの温度をサーモパイルセンサの冷接合部の温度
とすることで、より正確にセンサの温度を検知すること
ができる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第46
の発明に係る放射温度計は、センサがサーモパイルセン
サであり、測温素子がサーミスタであり、温度測定処理
を行う際、サーモパイルセンサの出力が0となるまでサ
ーモパイルセンサを加熱する加熱手段が、サーモパイル
センサの冷接合部及び/又は温接合部の電極に取り付け
たヒータであることを特徴とする。
例えば体温のように一定範囲内の温度(32℃〜42℃)
を測定する場合には、サーモパイルの冷接合部の温度を
この範囲内の中心温度(37℃)に制御した後、温度測定
処理を行うことにより、従来提案されていた冷接合部の
みを加熱制御してサーモパイルの電圧出力を0にする処
理に比べ、温度測定処理時間を半減することができ、ま
た、精度を向上させることができる。すなわち、従来で
はサーモパイルの電圧出力を0にする処理を行う際、冷
接合部の温度が測定対象の温度より高い場合にはサーモ
パイルの電圧出力を0にすることができないため、温度
測定処理前に冷接合部の温度を測定対象の温度の最低温
度(体温の場合は32℃)にする必要があった。従って、
本願の方法(例えば37℃から加熱する方法)に比べ、時
間がかかる場合があった。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第47
の発明に係る放射温度計は、センサがサーモパイルセン
サであり、測温素子がサーミスタであり、温度測定処理
を行う際、サーモパイルセンサの電圧出力が正値から負
値、若しくは負値から正値に反転するまでサーモパイル
センサを加熱する加熱手段が、サーモパイルセンサの冷
接合部及び/又は温接合部の電極に取り付けたヒータで
あることを特徴とする。
かかる構成とすることにより、効率良くセンサを加熱
することができ、温度測定処理時間を半減することがで
き、また、精度を向上させることができる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第48
の発明に係る放射温度計は、センサがサーモパイルセン
サであり、測温素子がサーミスタであり、温度測定処理
を行う際、サーモパイルセンサの電圧出力が0となるま
でサーモパイルセンサを加熱又は冷却する加熱手段及び
/又は冷却手段が、サーモパイルセンサの冷接合部の電
極に取り付けたペルチェ素子であることを特徴とする。
かかる構成とすることにより、ペルチェ素子とサーモ
パイルセンサとの熱伝導が良好となる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第49
の発明に係る放射温度計は、センサがサーモパイルセン
サであり、測温素子がサーミスタであり、温度測定処理
を行う際、サーモパイルセンサの電圧出力が正値から負
値、若しくは負値から正値に反転するまでサーモパイル
センサを加熱又は冷却する加熱手段及び/又は冷却手段
が、サーモパイルセンサの冷接合部の電極に取り付けた
ペルチェ素子であることを特徴とする。
かかる構成とすることにより、ペルチェ素子とサーモ
パイルセンサとの熱伝導が良好となる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第50
の発明に係る放射温度計は、本願第48又は本願第49の発
明に係る放射温度計において、ペルチェ素子のセンサと
の接触面を加熱面又は冷却面とするために、ペルチェ素
子に流す電流の方向を変える極性反転手段を有すること
を特徴とする。
かかる構成とすることにより、1のペルチェ素子でサ
ーモパイルセンサを加熱及び冷却することができる。ま
た、容易に加熱、冷却の切り換えをすることができる。
また、以上の課題を解決するために提供する本願第51
の発明に係る放射温度計は、本願第46乃至本願第50のい
ずれか一の発明に係る放射温度計において、放射温度計
内に備えられたコンパレータにより、冷接合部と温接合
部の温度の高低を判別することを特徴とする。
かかる温度測定方法とすることにより、A/D変換器を
使用せず、安価にかつ容易に冷接合部と温接合部の温度
の高低を判別することができる。
図面の簡単な説明 第1図は本発明の一実施形態に係る耳式体温計を示す
側面図である。
第2図は本発明の一実施形態に係る耳式体温計の赤外
線検出部を示す断面図である。
第3図は本実施の形態にかかる耳式体温計の温度測定
方法の一処理を示すフローチャートである。
第4図は本実施の形態にかかる耳式体温計の温度測定
方法の一処理を示すフローチャートである。
第5図は本実施の形態にかかる耳式体温計の温度測定
方法で体温を測定した場合のサーミスタの出力する素子
出力温度の経時的な推移の一例を示すグラフである。
符号の説明 1 耳式体温計 2 本体ケース 3 プローブ 4 赤外線検出部 5 体温測定回路部 6 液晶表示器 7 電源スイッチ 8 測定スイッチ 9 孔 10 サーモパイルセンサ 11 断熱ブロック 12 冷接合部端子 13 サーミスタ 14 温接合部端子 15 ヒータ 16 ヒータ 発明を実施するための最良の形態 以下、本発明に係る放射温度計及び放射温度計温度測
定方法の一実施の形態を耳式体温計を例として、図面を
参照して説明する。
第1図は本発明の一実施形態に係る耳式体温計を示す
側面図であり、第2図は本発明の一実施形態に係る耳式
体温計の赤外線検出部を示す断面図である。
本発明に係る耳式体温計1は第1図に示すように、本
体ケース2と、本体ケース2に取り付けられ、体温測定
の際に耳孔に挿入されるプローブ3と、プローブ3内に
収納された赤外線検出部4と、本体ケース2に収納され
た体温測定回路部5とから構成されている。
本体ケース2はL字形状の中空ケースであり、使用者
はこの本体ケース2を手に持って体温測定を行う。本体
ケース2には、測定結果である体温や、後述する精度ラ
ンクなどの情報を使用者が視覚的に認識することができ
るよう液晶表示器6が設けられている。また、本体ケー
ス2には電源スイッチ7と、体温測定を開始する際に使
用者が押す測定スイッチ8も設けられている。
耳孔に挿入されるプローブ3は、耳孔に深く挿入され
ないように先端に行くほど細くなるように形成されてい
るため、使用者は安全に使用することができる。また、
プローブ3の先端には鼓膜からの赤外線を取り入れるこ
とができるよう、孔9(第2図に図示)が設けられてい
る。なお、この孔9は衛生上、赤外線透過フィルムなど
で被覆することが望ましい。
また、プローブ3内に収納された赤外線検出部4は第
2図に示すように、鼓膜からの赤外線を検知するサーモ
パイルセンサ10と、断熱ブロック11とから構成されてい
る。サーモパイルセンサ10の冷接合部側電極である冷接
合部端子12には測温素子であるサーミスタ13が取り付け
られており、サーミスタ13の出力信号は第1図に示す体
温測定回路部5へ送られる。このサーミスタ13によりサ
ーモパイルセンサ10の冷接合部の温度が素子出力温度と
して検出される。
また、サーモパイルセンサ10の出力信号はサーモパイ
ルセンサ10の温接合部側電極である温接合部端子14と、
冷接合部端子12から第1図に示す体温測定回路部5へ送
られる。この温接合部端子14と冷接合部端子12には、図
2に示すようにそれぞれヒータ15、16が巻かれており、
ヒータ15、16は体温測定回路部5からの命令信号を受
け、それぞれ温接合部端子14、冷接合部端子12を加熱す
る。
一方、断熱ブロック11は円錐台形状の断熱部材からな
り、この断熱ブロック11にはサーモパイルセンサ10の温
接合部端子14、冷接合部端子12、ヒータ15、16を挿入す
ることができる円筒形状の中空部を有し、温接合部端子
14、冷接合部端子12、ヒータ15、16はこの中空部に挿入
され、固定されている。
上述のように断熱ブロック11は断熱部材からなってい
るため、ヒータ15、16にて温接合部端子14、冷接合部端
子12をそれぞれ加熱する際、局部的に効率良く加熱を行
うことができる。
また、本体ケース2に収納された体温測定回路部5は
第1図に示すように、L字状に湾曲したフレキシブル基
板17を有しており、このフレキシブル基板17には耳式体
温計1を統括制御するマイクロコンピュータ、サーモパ
イルセンサ10に電気的に接続された電圧比較器であるコ
ンパレータ、記憶メモリなどの制御回路が実装されてい
る。
次に、以上の構成からなる本実施の形態にかかる耳式
体温計の温度測定方法を第3図乃至第5図を参照して説
明する。
第3図及び第4図は本実施の形態にかかる耳式体温計
の温度測定方法を示すフローチャートであり、第5図は
本実施の形態にかかる耳式体温計の温度測定方法で体温
を測定した場合のサーミスタの出力する素子出力温度の
経時的な推移の一例を示すグラフである。
本実施の形態にかかる耳式体温計の温度測定方法は、
使用者が耳式体温計の電源スイッチ6を押してから液晶
表示器6に測定結果である体温が表示されるまでに、大
きく分けて体温測定準備処理と体温測定処理という2つ
の処理を有しており、体温測定準備処理後に体温測定処
理が行われる。以下、順に説明する。なお、体温測定環
境は室温20℃程度とする。
まず、体温測定準備処理について説明する。
使用者が体温を測定するために耳式体温計1の電源ス
イッチ6を押すと、測定回路部5のマイクロコンピュー
タからの命令信号により、ヒータ16がサーモパイルセン
サ10の冷接合部を加熱する加熱処理が開始される。この
ヒータ16による加熱により、サーモパイルセンサ10の冷
接合部は予め設定した体温近傍の基準温度37℃まで加熱
される。なお、冷接合部の実温度はサーミスタ13の出力
する素子出力温度によって随時認識しているため、実際
は素子出力温度が基準温度37℃になるまで加熱が行われ
る。この加熱処理は測定時間の短縮を図るべく第5図に
示すように急速に行われることが望ましいが、冷接合部
が急激な温度変化を受けるとサーミスタ13には熱伝導遅
れが生じるため、第5図に示すように素子出力温度が基
準温度37℃に近づくにつれ、素子出力温度の変化率が0
に近づくように加熱制御することが望ましい。例えば基
準温度37℃より低い温度にいくつかの設定値を設定し、
第3図のフローチャートに示すように、素子出力温度を
読み込んで素子出力温度が設定値に到達するごとに加熱
量を減少させるようフィードバック制御してもよい。
このようにサーモパイルセンサ10の冷接合部を測定対
象である体温の近傍の温度まで加熱することにより、サ
ーモパイルセンサ10の温度ドリフトによる測定誤差を生
じにくくすることが可能である。
なお、本実施の形態においては測定環境を室温20℃程
度としたため、サーモパイルセンサ10の冷接合部をヒー
タ16により基準温度37℃にまで加熱するが、例えば、測
定環境が基準温度37℃より高い場合にもサーモパイルセ
ンサ10の冷接合部を基準温度37℃にすることができるよ
うに、ヒータ16の代わりに冷却も可能なペルチェ素子を
用いてもよい。ペルチェ素子を用いた温度制御モジュー
ルを、例えばサーモパイルセンサ10の冷接合部端子12に
巻きつければ、ペルチェ素子は電流を流す方向により冷
接合部端子12との接触面が加熱面又は冷却面となること
ができる。従って、このようにすれば測定環境が基準温
度37℃より高い場合にも使用することができる。
以上の加熱処理により、素子出力温度が基準温度37℃
に到達したら(点A)、次に第5図に示すように、基準
温度37℃より低い温度に設定した閾値内で、かつ予め設
定された許容範囲内の変化率で素子出力温度を推移させ
るべく、ヒータ16によりサーモパイルセンサ10の冷接合
部を経時的に一定の加熱量で予熱する同期処理を行う。
第5図では、素子出力温度は傾きが負の一定の変化率で
推移している。この予熱を行っている間も素子出力温度
の読み込みを行う。
ここで、サーモパイルセンサ10及びサーミスタ13の特
性を予め知ることができるため、素子出力温度の変化率
の推移を見れば、どの程度測温素子の熱伝導遅れが発生
し、どの程度素子出力温度がサーモパイルセンサ10の冷
接合部の実温度の実温度を正確に表しているかが分か
る。従って、サーミスタ13の熱応答速度がサーモパイル
センサ10の冷接合部の熱応答速度に追随するように、最
適な素子出力温度の変化率の許容範囲、閾値を設定して
おく。
このように同期処理を行うことにより、サーモパイル
センサ10とサーミスタ13の熱応答速度の違いによる測温
素子の熱伝導遅れを減少することができるため、素子出
力温度がサーモパイルセンサ10の実温度を正確に表すこ
とになる。
なお、測定環境の変化により同期処理中の素子出力温
度の変化率が著しく許容範囲内の変化率と異なる場合に
は、一定の加熱量の大きさを変えて、許容範囲内の変化
率にすることが望ましい。
このように同期処理を行い、素子出力温度が閾値まで
到達した場合(B点)には電源を自動的にOFFにする
か、あるいは再び素子出力温度が基準温度37℃に到達す
るよう、加熱量を変えてヒータ16によりサーモパイルセ
ンサ10の冷接合部を加熱して再度同期処理を行う。
なお、本実施の形態においては測定環境を室温20℃程
度としたため、同期処理を行うに際しヒータ16によりサ
ーモパイルセンサ10の冷接合部を経時的に一定の加熱量
で予熱するが、例えば、測定環境が基準温度37℃より高
い場合にも同期処理を行うことができるように、ヒータ
16の代わりに冷却も可能なペルチェ素子を用いてもよ
い。ペルチェ素子を用いた温度制御モジュールを、冷え
ばサーモパイルセンサ10の冷接合部端子12に巻きつけれ
ば、ペルチェ素子は電流を流す方向により冷接合部端子
12との接触面が加熱面又は冷却面となることができる。
従って、このようにすれば測定環境が基準温度37℃より
高い場合にも使用することができる。
以上が体温測定準備処理である。
次に、体温測定処理について説明する。
体温測定処理は、上記同期処理中にのみ許可される処
理である。すなわち、同期処理中に使用者が測定スイッ
チ8を押すと、その時(C点)の素子出力温度の変化率
がマイクロコンピュータによって認識され、その変化率
が許容範囲内の変化率であった場合には体温測定処理が
開始される。しかし、許容範囲内の変化率でなかった場
合には体温測定処理は拒絶され、液晶表示器6にはエラ
ー表示がされる。
体温測定処理が許可されると、第4図のフローチャー
トに示すようにまず、その時の素子出力温度がマイクロ
コンピュータに記憶される。次に、サーモパイルセンサ
10に電気的に接続されたコンパレータにより、サーモパ
イルセンサ10の冷接合部と温接合部の温度の大小比較が
行われる。すなわち、コンパレータの電圧出力が正値で
あれば、冷接合部より温接合部の温度が大きく、コンパ
レータの電圧出力が負値であれば、冷接合部より温接合
部の温度が小さいと判別できる。さらに、コンパレータ
の電圧出力が0であれば冷接合部と温接合部の温度が等
しいことになる。そして、コンパレータの電圧出力が正
値の場合はヒータ15により冷接合部を急速に加熱する。
また、コンパレータの電圧出力が負値の場合はヒータ16
により温接合部を急速に加熱する。なお、コンパレータ
の電圧出力が0の場合は、この加熱は行わない。第5図
では、体温である温接合部の温度より冷接合部の温度が
低いため、冷接合部を加熱し、D点にてコンパレータの
電圧出力が0となっている。
このように、冷接合部若しくは温接合部を加熱するこ
とにより、コンパレータの電圧出力は正値から負値へ、
若しくは負値から正値へと反転する。そして、冷接合部
若しくは温接合部の加熱を開始してからコンパレータの
電圧出力が反転するまでに要した時間がマイクロコンピ
ュータに記憶される。
一方、マイクロコンピュータには予め行った実験等に
基づき作成した、サーモパイルセンサ10に関する時間−
温度の相関関係表を記憶させておく。そして、前記加熱
を開始してからコンパレータの電圧出力が反転するまで
に要した時間と、サーモパイルセンサ10に関する時間−
温度の相関関係表のデータと比較してセンサ出力温度を
決定する。なお、温度測定処理開始時にコンパレータの
電圧出力が0であった場合には、サーモパイルセンサ10
の冷接合部と温接合部の相対温度であるセンサ出力温度
は0℃とする。
以上のように決定されたセンサ出力温度と、マイクロ
コンピュータに記憶された温度測定処理開始時の素子出
力温度とが加算され、この加算された温度が鼓膜の温度
として液晶表示器6にデジタル表示される。ここで、温
度測定処理開始時の素子出力温度の変化率がマイクロコ
ンピュータによって認識されているため、 この素子出力温度の変化率に基づいて測定精度のランク
分けを行い、この精度ランクを液晶表示器6に表示して
もよい。
以上が体温測定処理である。
なお、本実施の形態においてはコンパレータの電圧出
力が正値の場合はヒータ15により冷接合部を急速に加熱
し、また、コンパレータの電圧出力が負値の場合はヒー
タ16により温接合部は急速に加熱するが、例えばこれら
ヒータ15、16の代わりに、加熱及び冷却が可能なペルチ
ェ素子を用いてもよい。ペルチェ素子を用いた温度制御
モジュールを、例えばサーモパイルセンサ10の冷接合部
端子12に巻きつければ、ペルチェ素子は電流を流す方向
により冷接合部端子12との接触面が加熱面又は冷却面と
なることができる。従って、コンパレータの電圧出力が
正値の場合はペルチェ素子により冷接合部を急速に加熱
し、また、コンパレータの電圧出力が負値の場合はペル
チェ素子により冷接合部を急速に冷却することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01J 5/00 - 5/62 G01J 1/00 - 1/60 EUROPAT(QUESTEL) WPI/L(QUESTEL) 実用ファイル(PATOLIS) 特許ファイル(PATOLIS)

Claims (51)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】測定対象からの赤外線を検知するセンサの
    電圧出力を温度に換算したセンサ出力温度と、センサ自
    体の温度を検出する測温素子の素子出力温度とを加算す
    ることにより、測定対象の温度を測定する放射温度計に
    よる温度測定方法において、温度測定処理開始時の素子
    出力温度の変化率と、予め設定された素子出力温度の変
    化率との比較を行い、比較した結果に基づいて温度測定
    結果の精度をランク分けし、この精度ランクを表示する
    ことを特徴とする放射温度計による温度測定方法。
  2. 【請求項2】センサの実温度と素子出力温度との同期処
    理を行い、センサの実温度と素子出力温度が同期するま
    では測定対象の温度測定処理を保留する請求項1に記載
    の放射温度計による温度測定方法。
  3. 【請求項3】同期処理が、センサの実温度の変化率と、
    素子出力温度の変化率とを近似させる処理であることを
    特徴とする請求項1に記載の放射温度計による温度測定
    方法。
  4. 【請求項4】同期処理が、素子出力温度の変化率を記憶
    し、その変化率が予め設定された許容範囲内の変化率に
    該当しなかった場合にはセンサを加熱又は冷却すること
    により、センサの実温度の変化率と、素子出力温度の変
    化率とを近似させる処理であることを特徴とする請求項
    1に記載の放射温度計による温度測定方法。
  5. 【請求項5】測定温度範囲内に基準温度を設け、温度測
    定処理前にセンサを基準温度まで加熱又は冷却すること
    を特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一に記載
    の放射温度計による温度測定方法。
  6. 【請求項6】基準温度が体温近傍の温度であることを特
    徴とする請求項5に記載の放射温度計による温度測定方
    法。
  7. 【請求項7】測定温度範囲内に基準温度を設け、基準温
    度を基準に高温領域又は低温領域に温度閾値を設け、温
    度測定処理前にセンサを基準温度まで加熱又は冷却し、
    その後、素子出力温度を、前記閾値内で、かつ予め設定
    された許容範囲内の変化率で推移させるべく基準温度ま
    で達したセンサに一定熱量を加え、若しくは基準温度ま
    で達したセンサから一定熱量を吸収し、素子出力温度が
    予め設定された許容範囲内の変化率で推移しているとき
    には測定対象の温度測定処理を行い、素子出力温度が予
    め設定された許容範囲内の変化率で推移していないとき
    には測定対象の温度測定処理を保留する請求項1に記載
    の放射温度計による温度測定方法。
  8. 【請求項8】基準温度が体温近傍の温度であることを特
    徴とする請求項7に記載の放射温度計による温度測定方
    法。
  9. 【請求項9】温度測定処理を保留している場合には、基
    準温度まで達したセンサに加える一定熱量若しくは基準
    温度まで達したセンサから吸収する一定熱量の大きさを
    変えることにより、素子出力温度を予め設定された許容
    範囲内の変化率で推移させる請求項7又は乃至請求項8
    に放射温度計による温度測定方法。
  10. 【請求項10】温度測定処理が、センサが予め設定され
    た値を出力するまでセンサを加熱又は冷却する処理であ
    り、この加熱又は冷却に要した時間に基づき温度測定処
    理開始時のセンサ出力温度を算出することを特徴とする
    請求項1乃至請求項9のいずれか一に記載の放射温度計
    による温度測定方法。
  11. 【請求項11】温度測定処理が、センサの電圧出力が0
    となるまでセンサを加熱又は冷却する処理であり、この
    加熱又は冷却に要する時間と、予め放射温度計内に記憶
    手段に記憶させた時間−温度の相関関係表とを比較する
    ことにより算出された測定処理開始時のセンサ出力温度
    と、測定処理開始時の素子出力温度とを加算することを
    特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかIに記載の
    放射温度計による温度測定方法。
  12. 【請求項12】温度測定処理が、センサの電圧出力が正
    値から負値、若しくは負値から正値に反転するまでセン
    サを加熱又は冷却する処理であり、この加熱又は冷却に
    要する時間と、予め放射温度計内の記憶手段に記憶させ
    た時間−温度の相関関係表とを比較することにより算出
    された測定処理開始時のセンサ出力温度と、測定処理開
    始時の素子出力温度とを加算することを特徴とする請求
    項1乃至請求項9のいずれか一に記載の放射温度計によ
    る温度測定方法。
  13. 【請求項13】センサの電極に取り付けたヒータにより
    センサを加熱することを特徴とする請求項4乃至請求項
    12のいずれか一に記載の放射温度計による温度測定方
    法。
  14. 【請求項14】センサに取り付けたペルチェ素子により
    センサを加熱又は冷却することを特徴とする請求項4乃
    至請求項12のいずれか一に記載の放射温度計による温度
    測定方法。
  15. 【請求項15】ペルチェ素子に流す電流の方向を変える
    ことにより、ペルチェ素子のセンサとの接触面が加熱面
    又は冷却面となることを特徴とする請求項14に記載の放
    射温度計による温度測定方法。
  16. 【請求項16】測定対象からの赤外線を検知するセンサ
    の電圧出力を温度に換算したセンサ出力温度と、センサ
    自体の温度を検出する測温素子の素子出力温度とを加算
    することにより、測定対象の温度を測定する放射温度計
    による温度測定方法において、センサが予め設定された
    値を出力するまでセンサを加熱又は冷却し、この加熱又
    は冷却に要した時間に基づき温度測定処理開始時のセン
    サ出力温度を算出することを特徴とする放射温度計によ
    る温度測定方法。
  17. 【請求項17】センサの電圧出力が0となるまでセンサ
    を加熱又は冷却し、この加熱又は冷却に要する時間と、
    予め放射温度計内の記憶装置に記憶させた時間−温度の
    相関関係表とを比較することにより算出された測定処理
    開始時のセンサ出力温度と、測定処理開始時の素子出力
    温度とを加算することを特徴とする請求項16に記載の放
    射温度計による温度測定方法。
  18. 【請求項18】センサの電圧出力が正値から負値、若し
    くは負値から正値に反転するまでセンサを加熱又は冷却
    し、この加熱又は冷却に要する時間と、予め放射温度計
    内の記憶装置に記憶させた時間−温度の相関関係表とを
    比較することにより算出された測定処理開始時のセンサ
    出力温度と、測定処理開始時の素子出力温度とを加算す
    ることを特徴とする請求項16に記載の放射温度計による
    温度測定方法。
  19. 【請求項19】センサがサーモパイルセンサであり、測
    温素子がサーミスタであることを特徴とする請求項1乃
    至請求項18のいずれか一に記載の放射温度計による温度
    測定方法。
  20. 【請求項20】センサがサーモパイルセンサであり、測
    温素子がサーミスタであり、センサの温度がサーモパイ
    ルセンサの冷接合部の温度であることを特徴とする請求
    項1乃至請求項18のいずれか一に記載の放射温度計によ
    る温度測定方法。
  21. 【請求項21】センサがサーモパイルセンサであり、測
    温素子がサーミスタであり、センサの温度がサーモパイ
    ルセンサの冷接合部の温度であり、サーモパイルセンサ
    内の冷接合部の温度が温接合部の温度より低い場合には
    冷接合部を加熱し、冷接合部の温度が温接合部の温度よ
    り高い場合には温接合部を加熱することを特徴とする請
    求項11又は請求項12又は請求項17又は請求項18のいずれ
    か一に記載の放射温度計による温度測定方法。
  22. 【請求項22】センサがサーモパイルセンサであり、測
    温素子がサーミスタであり、センサの温度がサーモパイ
    ルセンサの冷接合部の温度であり、サーモパイルセンサ
    内の冷接合部の温度が温接合部の温度より低い場合には
    冷接合部を加熱し、冷接合部の温度が温接合部の温度よ
    り高い場合には冷接合部を冷却することを特徴とする請
    求項11又は請求項12又は請求項17又は請求項18のいずれ
    か一に記載の放射温度計による温度測定方法。
  23. 【請求項23】サーモパイルセンサの冷接合部の電極に
    取り付けたヒータにより冷接合部を加熱し、温接合部の
    電極に取り付けたヒータにより温接合部を加熱すること
    を特徴とする請求項21に記載の放射温度計による温度測
    定方法。
  24. 【請求項24】サーモパイルセンサの冷接合部の電極に
    取り付けたペルチェ素子により冷接合部を加熱又は冷却
    することを特徴とする請求項22に記載の放射温度計によ
    る温度測定方法。
  25. 【請求項25】ペルチェ素子に流す電流の方向を変える
    ことにより、ペルチェ素子のサーモパイルセンサの冷接
    合部の電極との接触面が加熱面又は冷却面となることを
    特徴とする請求項24に記載の放射温度計による温度測定
    方法。
  26. 【請求項26】放射温度計内に備えられたコンパレータ
    により、冷接合部と温接合部の温度の高低を判別するこ
    とを特徴とする請求項21乃至請求項25のいずれか一に記
    載の放射温度計による温度測定方法。
  27. 【請求項27】測定対象からの赤外線を探知するセンサ
    の電圧出力を温度に換算したセンサ出力温度と、センサ
    自体の温度を検出する測温素子と素子出力温度とを加算
    する演算手段を有する放射温度計において、温度測定処
    理開始時の素子出力温度の変化率を記憶する記憶手段
    と、この記憶手段により記憶した素子出力温度の変化率
    と予め設定された素子出力温度との変化率との比較を行
    い、比較した結果に基づいて温度測定結果の精度をラン
    ク分けし、この精度ランクを表示する表示手段とを有す
    ることを特徴とする放射温度計。
  28. 【請求項28】センサの実温度と素子出力温度との同期
    処理を行う同期手段を有する請求項27に記載の放射温度
    計。
  29. 【請求項29】同期手段が、素子出力温度の変化率を記
    憶する記憶手段と、その変化率が予め設定された許容範
    囲内の変化率に該当しなかった場合にはセンサを加熱又
    は冷却する加熱手段及び/又は冷却手段とを有する請求
    項27に記載の放射温度計。
  30. 【請求項30】測定温度範囲内に設定された基準温度ま
    でセンサを加熱又は冷却する加熱手段及び/又は冷却手
    段を有することを特徴とする請求項27乃至請求項29のい
    ずれか一に記載の放射温度計。
  31. 【請求項31】基準温度が体温近傍の温度であることを
    特徴とする請求項30に記載の放射温度計。
  32. 【請求項32】測定温度範囲内に設けた基準温度までセ
    ンサを加熱又は冷却する加熱手段及び/又は冷却手段
    と、基準温度を基準に高温領域又は低温領域に設けた温
    度閾値内で、かつ予め設定された許容範囲内の変化率で
    素子出力温度を推移させるべく基準温度まで達したセン
    サに一定熱量を加える加熱手段、若しく基準温度まで達
    したセンサから一定熱量を吸収する冷却手段とを有し、
    素子出力温度が予め設定された許容範囲内の変化率で推
    移しているときには推定対象の温度測定処理を行い、素
    子出力温度が予め設定された許容範囲内の変化率で推移
    していないときには測定対象の温度測定処理を保留する
    請求項27に記載の放射温度計。
  33. 【請求項33】基準温度が体温近傍の温度である請求項
    32に記載の放射温度計。
  34. 【請求項34】温度測定処理を保留している場合には、
    基準温度まで達したセンサに加える一定熱量若しくは基
    準温度まで達したセンサから吸収する一定熱量の大きさ
    を変える熱量可変手段を有する請求項32又は請求項33に
    記載の放射温度計。
  35. 【請求項35】温度測定処理を行う際、センサが予め設
    定された値を出力するまでセンサを加熱又は冷却する加
    熱手段及び/又は冷却手段と、この加熱又は冷却に要し
    た時間に基づき温度測定処理開始時のセンサ出力温度を
    算出する演算手段を有する請求項27乃至請求項34のいず
    れか一に記載の放射温度計。
  36. 【請求項36】予め放射温度計内の記憶手段に記憶させ
    た時間−温度の相関関係表と、温度測定処理を行う際、
    センサの電圧出力が0となるまでセンサを加熱又は冷却
    する加熱手段及び/又は冷却手段とを有し、この加熱又
    は冷却に要する時間と前記時間−温度の相関関係とを比
    較することにより算出された測定処理開始時のセンサ出
    力温度と、測定処理開始時の素子出力温度をと加算する
    演算手段を有する請求項27乃至請求項34のいずれか一に
    記載の放射温度計。
  37. 【請求項37】予め放射温度計内の記憶手段に記憶させ
    た時間−温度の相関関係表と、温度測定処理を行う際、
    センサの電圧出力が正値から負値、若しくは負値から正
    値に反転するまでセンサを加熱又は冷却する加熱手段及
    び/又は冷却手段とを有し、この加熱又は冷却に要する
    時間と前記時間−温度の相関関係表とを比較することに
    より算出された測定処理開始時のセンサ出力温度と、測
    定処理開始時の素子出力温度とを加算する演算手段を有
    する請求項27乃至請求項34のいずれか一に記載の放射温
    度計。
  38. 【請求項38】加熱手段が、センサの電極に取り付けた
    ヒータである請求項30乃至請求項37のいずれか一に記載
    の放射温度計。
  39. 【請求項39】加熱及び/又は冷却手段が、センサに取
    り付けたペルチェ素子である請求項30乃至請求項37のい
    ずれか一に記載の放射温度計。
  40. 【請求項40】ペルチェ素子のセンサとの接触面を加熱
    面又は冷却面とするために、ペルチェ素子に流す電流の
    方向を変える極性反転手段を有する請求項39に記載の放
    射温度計。
  41. 【請求項41】測定対象からの赤外線を検知するセンサ
    の電圧出力を温度に換算したセンサ出力温度と、センサ
    自体の温度を検出する測温素子の素子出力温度とを加算
    する演算手段を有する放射温度計において、温度測定処
    理を行う際、センサが予め設定された値を出力するまで
    センサを加熱又は冷却する加熱手段及び/又は冷却手段
    と、この加熱又は冷却に要した時間に基づき温度測定処
    理開始時のセンサ出力温度を算出する演算手段を有する
    ことを特徴とする放射温度計。
  42. 【請求項42】予も放射温度計内の記憶手段に記憶させ
    た時間−温度の相関関係表と、温度測定処理を行う際、
    センサの電圧出力が0となるまでセンサを加熱又は冷却
    する加熱手段及び/又は冷却手段を有し、この加熱又は
    冷却に要する時間と、予め放射温度計内の記憶手段に記
    憶させた時間−温度の相関関係表とを比較することによ
    り算出された測定処理開始時のセンサ出力温度と、測定
    処理開始時の素子出力温度とを加算する演算手段を有す
    ることを特徴とする請求項41に記載の放射温度計。
  43. 【請求項43】予め放射温度計内の記憶手段に記憶させ
    た時間−温度の相関関係表と、温度測定処理を行う際、
    センサの電圧出力が正値から負値、若しくは負値から正
    値に反転するまでセンサを加熱又は冷却する加熱手段及
    び/又は冷却手段とを有し、この加熱又は冷却に要する
    時間と前記時間−温度の相関関係表とを比較することに
    より算出された測定処理開始時のセンサ出力温度と、測
    定処理開始時の素子出力温度とを加算する演算手段を有
    することを特徴とする請求項41に記載の放射温度計。
  44. 【請求項44】センサがサーモパイルセンサであり、測
    温素子がサーミスタであることを特徴とする請求項27乃
    至請求項43のいずれか一に記載の放射温度計。
  45. 【請求項45】センサがサーモパイルセンサであり、測
    温素子がサーミスタであり、センサの温度がサーモパイ
    ルセンサの冷接合部の温度であることを特徴とする請求
    項27乃至請求項43のいずれか一に記載の放射温度計。
  46. 【請求項46】センサがサーモパイルセンサであり、測
    温素子がサーミスタであり、温度測定処理を行う際、サ
    ーモパイルセンサの電圧出力が0となるまでサーモパイ
    ルセンサを加熱する加熱手段が、サーモパイルセンサの
    冷接合部及び/又は温接合部の電極に取り付けたヒータ
    であることを特徴とする請求項36又は請求項42に記載の
    放射温度計。
  47. 【請求項47】センサがサーモパイルセンサであり、測
    温素子がサーミスタであり、温度測定処理を行う際、サ
    ーモパイルセンサの電圧出力が正値から負値、若しくは
    負値から正値に反転するまでサーモパイルセンサを加熱
    する加熱手段が、サーモパイルセンサの冷接合部及び/
    又は温接合部の電極に取り付けたヒータであることを特
    徴とする請求項37又は請求項43に記載の放射温度計。
  48. 【請求項48】センサがサーモパイルセンサであり、測
    温素子がサーミスタであり、温度測定処理を行う際、サ
    ーモパイルセンサの電圧出力が0となるまでサーモパイ
    ルセンサを加熱又は冷却する加熱手段及び/又は冷却手
    段が、サーモパイルセンサの冷接合部の電極に取り付け
    たペルチェ素子であることを特徴とする請求項36又は請
    求項42に記載の放射温度計。
  49. 【請求項49】センサがサーモパイルセンサであり、測
    温素子がサーミスタであり、温度測定処理を行う際、サ
    ーモパイルセンサの電圧出力が正値から負値、若しくは
    負値から正値に反転するまでサーモパイルセンサを加熱
    又は冷却する加熱手段及び/又は冷却手段が、サーモパ
    イルセンサの冷接合部の電極に取り付けたペルチェ素子
    であることを特徴とする請求項37又は請求項43に記載の
    放射温度計。
  50. 【請求項50】ペルチェ素子のセンサとの接触面を加熱
    面又は冷却面とするために、ペルチェ素子に流す電流の
    方向を変える極性反転手段を有することを特徴とする請
    求項48又は請求項49に記載の放射温度計。
  51. 【請求項51】放射温度計内に備えられたコンパレータ
    により、冷接合部と温接合部の温度の高低を判別するこ
    とを特徴とする請求項46乃至請求項50のいずれか一に記
    載の放射温度計。
JP56293499A 1999-04-28 1999-04-28 放射温度計及び放射温度計の温度測定方法 Expired - Fee Related JP3338456B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP1999/002263 WO2000066988A1 (fr) 1999-04-28 1999-04-28 Thermometre de mesure du rayonnement et procede de mesure de temperature a l'aide de celui-ci

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3338456B2 true JP3338456B2 (ja) 2002-10-28

Family

ID=14235573

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP56293499A Expired - Fee Related JP3338456B2 (ja) 1999-04-28 1999-04-28 放射温度計及び放射温度計の温度測定方法

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP3338456B2 (ja)
AU (1) AU3538499A (ja)
WO (1) WO2000066988A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002055975A1 (fr) * 2000-12-27 2002-07-18 Kazuhito Sakano Detecteur de phase, procede d'etablissement de valeur de reference de detecteur de phase, thermometre a infrarouge, et procede de mesure de temperature sur ce thermometre
JP4580562B2 (ja) * 2001-01-23 2010-11-17 株式会社バイオエコーネット 非接触型温度センサーおよびそれを用いた赤外線体温計

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2813331B2 (ja) * 1988-04-12 1998-10-22 シチズン時計株式会社 放射温度計
JP2712025B2 (ja) * 1992-12-30 1998-02-10 株式会社堀場製作所 耳式体温計を用いた耳温測定方法
JP3100890B2 (ja) * 1995-10-30 2000-10-23 松下電工株式会社 赤外線検出装置
JPH09257584A (ja) * 1996-03-27 1997-10-03 Nissan Motor Co Ltd 熱型赤外線検知装置
JPH10290790A (ja) * 1997-04-18 1998-11-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd 放射体温計

Also Published As

Publication number Publication date
AU3538499A (en) 2000-11-17
WO2000066988A1 (fr) 2000-11-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0391128B1 (en) Infrared thermometry system and method
JP2704672B2 (ja) キャリブレーションマッピングを利用した赤外線体温計
US6220750B1 (en) Non-invasive temperature measurement method and apparatus
JP4214124B2 (ja) 耳式体温計
CN101103907B (zh) 热耳膜温度计
US6637931B2 (en) Probe for use in an infrared thermometer
TWI253922B (en) Electronic body-temperature thermometer
WO2010014354A1 (en) System and method for a temperature sensor using temperature balance
JP3338456B2 (ja) 放射温度計及び放射温度計の温度測定方法
JPH0666639A (ja) 赤外線温度計
JP4580562B2 (ja) 非接触型温度センサーおよびそれを用いた赤外線体温計
JPH04299225A (ja) 体温計
JP3346583B2 (ja) 赤外線センサ及び放射温度計
JP2003156395A (ja) 赤外線温度センサー
JP4621363B2 (ja) 赤外線体温計
CN216283957U (zh) 一种耳式体温计及温度测量装置的探头
WO2001088495A1 (fr) Thermometre a infrarouges et procede de mesure de la temperature au moyen de ce thermometre a infrarouges
JP3175775B2 (ja) 放射温度計の温度測定方法及び放射温度計
JPH0536056B2 (ja)
JP2005334254A (ja) 鼓膜温度計
JP2003106905A (ja) 電子体温計
WO2001061295A1 (fr) Capteur a thermopile et procede destine a mesurer la temperature au moyen d'un rayonnement infrarouge
WO2002055975A1 (fr) Detecteur de phase, procede d'etablissement de valeur de reference de detecteur de phase, thermometre a infrarouge, et procede de mesure de temperature sur ce thermometre
JPH06103227B2 (ja) 放射温度計
JPH11155819A (ja) 放射体温計

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080809

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080809

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090809

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100809

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110809

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120809

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130809

Year of fee payment: 11

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees