JP3333105B2 - 送信電力制御装置 - Google Patents
送信電力制御装置Info
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- JP3333105B2 JP3333105B2 JP4923197A JP4923197A JP3333105B2 JP 3333105 B2 JP3333105 B2 JP 3333105B2 JP 4923197 A JP4923197 A JP 4923197A JP 4923197 A JP4923197 A JP 4923197A JP 3333105 B2 JP3333105 B2 JP 3333105B2
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Description
に関し、例えば、スペクトル拡散通信方式を用いて通信
を行う移動体通信端末の送信電力制御装置に適用し得る
ものである。
複数ユーザによる同時通信を可能とするマルチプルアク
セス(多元接続)方式として、符号分割マルチプルアク
セス(Code Division Multiple Access :以下、CDM
Aという)方式が注目されている。CDMA方式は、ス
ペクトル拡散技術を使用して、同一周波数を複数のユー
ザに割り当てる方式であり、そのスペクトル拡散技術に
ついての考察が次の技術文献等に開示されている。
を用いる送信電力制御” 土肥 智弘、佐和橋 衛 信学技報 RCS94-99 ,pp63-68 (1994-10 ) CDMA方式においては、加入者容量を増加させる上
で、高精度の送信電力制御が必須とされる。このために
用いられる手法を次に示す。
比(Signal-Interference Power Ratio :以下、SIR
という)を観測する。次に、観測されたSIRと、予め
設定しておいた要求SIRとを比較し、観測されたSI
Rが要求SIRよりも大きい(すなわち、品質が良好)
場合、基地局から移動局に送られるフレーム中の送信電
力制御ビットに送信電力を下げる命令を挿入する。逆
に、観測されたSIRが要求SIRよりも小さい(すな
わち、品質が悪い)場合、基地局から移動局に送られる
フレーム中の送信電力制御ビットに送信電力を上げる命
令を挿入する。
電力制御ビットを挿入し、基地局から各々の移動局の送
信電力を制御するようになっている。移動局では、送ら
れてきたフレームを復調して送信電力制御ビットを取り
出し、そのビットに従い自局の送信電力を上げ下げす
る。
電力制御装置では、メディアの重要度を考慮せず、各呼
ごと独立に送信電力を制御する方法が採られている。こ
のため、呼量が大きくなると、干渉波の電力が大きくな
り、要求品質の高いメディア(通常、データ通信)であ
っても、SIRが劣化してしまう。すると、送信電力制
御装置は、要求品質の高いメディアに対する呼について
は、送信電力を上げるよう要求を発する。
アの呼についての送信電力が上げられると、今度は、要
求品質の低いメディアの呼についてSlRの劣化が生じ
てしまう。すると、次は、低い要求品質のメディアの呼
も送信電力を上げるよう要求されることになり、最悪の
場合、これらの動作が繰り返されることによって、全て
のメディアのSIRが劣化し、通信品質が維持できなく
なるおそれがあった。
め本発明においては、管理下にある各端末の送信電力
を、各端末から受信される受信波の受信電力に基づいて
制御する送信電力制御装置において、以下の手段を備え
るようにする。
メディアごとに、端末から受信される電力の総和を求
め、当該総和が全端末から受信された総受信電力に占め
る電力比を求める電力比算出手段と、(2) 電力比算出手
段において各メディアごとに求められた各電力比と、当
該電力比について1制御間隔前に要求のあった各要求値
とのずれ量を求めるずれ量算出手段と、(3) 各メディア
ごとに求められた電力比のずれ量に、当該メディアの重
要度に応じた重みを付けることにより、全メディアにつ
いて生じたずれ量の評価値を算出し、当該評価値が小さ
くなるように、各メディアについて要求する受信電力の
値を更新する要求電力更新手段とを備えるようにする。
アごとに求められた電力比のずれ量に、各メディアの重
要度に応じた重みを付けてずれ量の評価値を算出してい
るので、評価値に対して、優先順位の高いメディアにつ
いて生じたずれ量が反映されることになる。従って、高
い優先順位のメディアほど、要求品質からのずれを小さ
くでき、通信品質を維持することができる。
第1の実施形態を説明する。なお、本実施形態に係る送
信電力制御装置は、要求品質を異にする複数種類のメデ
ィア(例えば、音声、データ、画像、これらの複合情報
等)に対するサービスの提供が可能な移動体通信システ
ムにも適用可能であるが、ここでは、要求品質を異にす
る3種類のメディアによるサービスの提供が可能な移動
体通信システムについて、その構成及び動作を説明す
る。
ある。図2に示すように、送信電力制御装置1は、基地
局11側に設けられている。送信電力制御装置11は、
収容する複数の移動体端末12、13、14…それぞれ
の送信電力を制御することにより、基地局11の受信信
号波の受信電力を要求電力に近づけている。
す。図1は、当該送信電力制御装置1の基本構成を表し
たブロック図である。なお、第1の実施形態に係る送信
電力制御装置1の構成は、単一セルの場合を前提として
いる。
修正ベクトル演算部4、更新量演算部6A〜6C、加算
器7A〜7C、リミッタ8A〜8C、遅延回路9A〜9
C、出力端子10A〜10Cの各手段からなる。
ら受信される信号波の電力の総和(すなわち、総受信電
力)を演算により求める手段である。ここで、総受信電
力は、(1) メディア数、(2) 各メディアに属する端末数
M0 〜M2 、(3) 各メディアについての1制御間隔前の
要求受信電力値p0 〜p2 の3つの値に基づいて算出さ
れる。ただし、この実施形態の場合、メディア数は既知
(3つ)であるので、総電力演算部3は、(2) 各メディ
アに属する端末数M0 〜M2 及び(3) 1制御間隔前の要
求受信電力値p0 〜p2 を逐次入力し、これに基づいて
総受信電力paを算出している。なお、逐次変化する端
末数は、回線制御装置の出力端子5から与えられ、1制
御間隔前の要求受信電力値は、遅延回路9A〜9Cから
与えられる。
構成により実現できる。ここで、演算部3A1k(k=
0、1、2)は、各メディアについての1端末当たりの
受信電力を算出する手段、乗算器3A2k(k=0、
1、2)は、演算部3A1kで得られた値に各メディア
に属する端末数Mk を乗算する手段、加算器3A3は、
乗算器3A2kの乗算結果の総和を求める手段である。
の構成 修正ベクトル演算部4は、総電力演算部3において算出
された総受信電力に基づいて得られる現受信電力と1制
御間隔前に要求した要求受信電力との間に存在するずれ
量を評価関数で評価し、このずれ量を小さくする修正ベ
クトルを最急降下法により求める手段である。このた
め、修正ベクトル演算部4は、各メディアに対応した3
系統のSIR演算部4A1、4A2、4A3と、勾配ベ
クトル演算部4Bと、符号反転回路4Cとで構成されて
いる。
2、3)は、総電力演算部3から現制御時刻の総受信電
力値を入力する一方、遅延回路9Ak(k=1、2、
3)から対応するメディアについて1制御間隔前に要求
した要求受信電力値を入力している。SIR演算部4A
k(k=1、2、3)は、これら入力に基づいて、各メ
ディアについての要求受信電力S(Signal)と総受信電力
I(Interference)との比をとり、さらに、そのデシベル
換算値を算出することによりSIRを得る。
IRと実際のSIRとの間に存在するずれ量を評価量
(後述するf( ・) )を用いて評価し、ずれの方向及び
大きさをその勾配ベクトルで表すための手段である。な
おここで、勾配ベクトルとは、評価量を各メディアの要
求受信電力で偏微分したものである。
4A3において各メディアごと新たに求めたSIRと、
(2) 1制御間隔前に算出された要求受信電力の値と、
(3) 各メディアに属する端末数の3つの値により与えら
れる量である。なお、この評価量においては、優先順位
の高いメディアほど大きな重みを付し、優先順位の低い
メディアほど小さい重みを付けるようになっている。こ
れは、優先順位の高いメディアほど、その受信電力の要
求受信電力値に対する差分の影響が修正ベクトルに反映
されるようにするためである。逆に言うと、優先順位の
低いメディアについては差分が大きくなって通信品質が
劣化しても、修正ベクトルに影響が現れ難くするためで
ある。
4Bで算出された勾配ベクトルの符号を反転する手段で
ある。ここで、符号を反転することは、修正ベクトルの
傾きをずれ量と反対にすることであり、評価量を小さく
することを意味する。
は、例えば図4に示す構成により実現される。なお、各
メディアに求められる要求品質QK (k=1、2、3)
(単位dB)及び各メディアの優先順位に対応する重み
係数Wk (k=1、2、3)は、レジスタ4B1及び4
B2に記憶しておくものとする。
ディアkについての要求品質Qk とSIR値SIRk と
の差(品質誤差)を算出する手段である。乗算器M1k
(k=1、2、3)は、求められる品質誤差に対して重
み係数Wk を乗算し、各メディアごとに重みを付ける手
段である。加算器A21は、これら各メディアについて
得られた重み付き品質誤差を加算し、その総和を求める
手段である。
は、1制御間隔前にメディアkに対して要求した要求受
信電力の値pk を、dB単位から実際の電力値に変換す
る手段である。具体的には10( pk)/10 が算出され
る。乗算器M2k及びM3k(k=1、2、3)は、単
位変換部4B3kの出力と、総電力演算部3において求
められた総電力値paと、各メディアkに属する端末数
Mk とを用いて、Mk ・10( pk)/10 /paを演算す
る手段である。
器M3kの出力と加算器A21の出力を乗算する手段で
ある。この乗算結果が、次の制御時刻の要求受信電力値
に影響を与える値となる。具体的には、10( pk)/10
・Σ2Wi ( SIRk −Qk) ・Mk /paが算出され
る。加算器A3k(k=1、2、3)は、各メディアご
とに重み付けされた品質誤差と乗算器M4kの出力との
差を演算し、符号反転回路4Cへ出力する。手段であ
る。
予め決められている定数を乗算することにより、修正ベ
クトルを要求受信電力値に反映させるための手段であ
る。
Cからの出力に前制御時刻の要求受信電力値を加算する
手段である。この加算結果が、次の制御時刻における要
求受信電力値の候補値となる。
Cから出力される要求受信電力値の候補値が予め与えて
あるダイナミックレンジを越えているか否か判定する手
段である。ここで、候補値の値が所定のダイナミックレ
ンジに対して過大である場合には、ダイナミックレンジ
を限界値として制限するようになっている。
Cから出力端子10A〜10Cへ出力される要求受信電
力値を入力し、1制御間隔だけ遅延して出力する手段で
ある。この遅延出力は、前述したように、総電力演算部
3、SIR演算部4A1〜4A3、勾配ベクトル演算部
4C、加算器7A〜7Cに与えられる。
求受信電力値が出力される端子であり、不図示の電力制
御命令送信部に出力する。
信電力の制御動作を説明する。
3は、回線制御装置の出力端子5から各メディアに接続
されている呼の数Mk を入力すると共に、各遅延回路9
A〜9Cから1制御間隔前の要求受信電力値pk を入力
し、総受信電力paを算出する。なお、本実施形態の場
合には単一セルであるので、その算出には、次の (1)式
を使用する。
メディアの属する端末数、Pj はメディアjの基地局に
おける要求電力値である。また、Pj の単位はdBであ
る。
正ベクトル演算部4による修正ベクトルの算出処理が開
始される。修正ベクトル演算部4は、最急降下法を用い
て修正ベクトルを求める。最急降下法は、評価量f(x)
を小さくするように働くものである。すなわち、評価量
f(x) を最小にするxを求める方法で、x(k+1)=x
(k) +αp(k) で表すとき、k=0、1、2、…と反復
計算する方法の1つである。なお、p(k) をf(x) の勾
配ベクトルしたものが最急降下法である。以下、最急降
下法による処理手順を次の(a) 〜(d) に示す。
(0) を与え、繰り返し回数を示すパラメータkを0とす
る(すなわち、k=0とする)。
トルを演算し、この符号反転させたものをp(k) とお
く。
+αp(k) で更新する。
テップに戻る。
要求されるSIRと、実際のSIR値の差の二乗の重み
付け和とする。これは、次の (2)式で与えられる。
する要求受信電力の値であり、dB単位では、pi =1
0log 10pi ' で与えられるものとする。また、Mj は
j番目のメディアの端末数、Qi はi番目のメディアの
要求品質、gの他のセルからの干渉信号等の雑音電力、
Wi はi番目のメディアの優先順位に対応した重み付け
係数である。なお、この実施形態においては単一のセル
のみを考えているので、以下の各式に含まれる他のセル
からの干渉信号等の雑音電力gは0となる。また、 (2)
式のうち、次の (3)式に示す部分が演算により求められ
るSIRとなる。
める必要がある。そこで、 (2) 式の勾配ベクトルを求
める。勾配ベクトルは、次の (4)式で与えられる。
ろで、メディアkについて得られるパラメータは、メデ
ィアkの観測されたSIRk 、端末数Mk 、要求受信電
力値Pk 、総電力paであるから、これらを上記 (4)式
に入力して書き換えると、次の (5)式となる。
から出力される勾配ベクトルである。
とは符号が逆であるので、符号反転回路4Cで、 (6)式
で与えられる勾配ベクトルの符号が反転され、修正ベク
トルが得られる。
量演算部6A、6B、6Cによる更新量の算出が開始さ
れる。更新量演算部6A、6B、6Cには、修正ベクト
ルを送信電力に反映させるのに最適な定数αが予め選択
されている。更新量演算部6A、6B、6Cは、その値
αと修正ベクトルとを乗算することにより各メディアに
ついての送信電力の更新量を得る。
量は、加算器7A、7B、7Cのそれぞれに入力され、
遅延回路9A、9B、9Cを介して入力される1制御間
隔前に基地局11が要求した要求受信電力値と加算され
る。この値が、次の制御時刻において、基地局11が要
求する要求受信電力値の候補となる。
レンジを越えることは許されないので、加算器7A、7
B、7Cの各出力は、リミッタ8A、8B、8Cに入力
される。そして、次の制御時刻に基地局11が要求する
要求受信電力値の候補値が、予め与えられているダイナ
ミックレンジを越えていないかどうか判断し、もし越え
ている場合には、要求受信電力値をダイナミックレンジ
の限界値とする。
制御時刻に各メディアについて要求される要求受信電力
値として出力されるべく出力端子10A、10B、10
Cに与えられる。この出力端子10A、10B、10C
からは、基地局における要求受信電力値がそれぞれ出力
される。この要求受信電力は、図では省略してあるが、
電力制御命令送信部に入力され、要求受信電力値と実際
の受信電力との比較に基づき、各メディアの移動局に送
信電力を変えるよう命令を送る。
ある要求受信電力は、次回の要求受信電力値の算出に用
いるため遅延回路9A、9B、9Cに入力され、1制御
間隔だけ遅延される。
順位に対応して重み付けされた評価量を設定し、その評
価量ができるだけ小さくなるように要求受信電力値を制
御するので、呼量が大きくなっても、優先順位の高いメ
ディアの品質は要求品質に維持されるようになる。
を前提としたシステムにおいては、実際に各移動局から
受信された受信波の総受信電力paを直接観察しなくて
も、当該総受信電力paを演算により求めることができ
る。
態の場合にも、説明を簡単にするため、要求品質の異な
る3種類のメディアを前提としたシステムについて説明
し、この3種類のメディアに属する移動局に対して要求
される要求受信電力値を基地局11において制御する場
合について説明する。ただし、この例では、単一セルで
はなく、隣接するセルからの影響が存在するものとして
説明する。
体構成を示すブロック図である。この図5の場合、第1
の実施形態に係る図1と同一、対応部分に、同一、対応
符号を付して示すものとし、総受信電力paを算出処理
によってではなく、アンテナ2において実際に受信され
た受信波より求めることを除いて同様の構成を有してい
る。すなわち、総電力観測部3’が設けられたことを除
いて、同様の構成を有している。
る送信電力の制御動作を説明する。なお、ここでは、第
1の実施形態と異なる部分についてのみ、その動作内容
を説明し、その他の部分については説明を省略する。
において受信された受信信号r(t)が総電力観測部3’
に入力され、総受信電力paが観測される。これは、自
局の信号と干渉波、そして雑音の総和の電力である。第
1の実施形態では、隣接するセルからの影響を考慮しな
かったため、総受信電力paを観測する必要がなかった
が、この実施形態では、受信アンテナ2で受信された総
受信電力paを観測する必要がある。この観測された総
受信電力paは、修正ベクトル演算部4に入力される。
第1の実施形態と同じであり、観測された総受信電力p
aを基にした修正ベクトルの算出、当該修正ベクトルに
基づく更新量の算出、次回の要求受信電力を与える候補
値の算出が行われる。ただし、 この実施形態において
は、第1の実施形態の説明で用いた(2) 式〜 (4)式にお
ける雑音電力gに0以外の値が代入されることになる。
すなわち、g≠0である。
御間隔前の要求受信電力に加算され、次の制御時刻に要
求する要求受信電力の候補として、リミッタ8A、8
B、8Cに入力される。そして、当該候補電力がダイナ
ミックレンジを越えている場合には、ダイナミックレン
ジを越えないように制限された後、出力端子10A〜1
0Cへと出力される。
優先順位に対応して重み付けされた評価量を設定し、そ
の評価量ができるだけ小さくなるように要求受信電力値
を制御するので、呼量が大きくなっても、優先順位の高
いメディアの品質は要求品質に維持されるようになる。
号等の雑音も考慮しているため、複数セルで構成される
システムにおいても適用できる。
態の場合にも、説明を簡単にするため、要求品質の異な
る3種類のメディアを前提としたシステムについて説明
し、この3種類のメディアに属する移動局に対して要求
される要求受信電力値を基地局11において制御する場
合について説明する。なお、この実施形態の場合におい
ても、適用するシステムは単一セルではなく、隣接する
セルから構成されているものとして説明する。
構成例を示す。図6は、図5と同一、対応部分に、同
一、対応符号を付して示すものである。この送信電力制
御装置1”の特徴は、修正ベクトル演算部4”内に3種
類あるメディアのうち1のメディアについて要求する要
求受信電力を固定的に保持するレジスタ4Eを設けた
点、及び、これに伴い当該メディアについて要求受信電
力を算出する回路群(更新量演算部6A、加算器7A、
リミッタ8A、遅延回路9A)が存在しない点である。
他の構成部分は、図5と同様の構成を有している。
力を固定し、他の2つのメディア2及び3に属する移動
局に対して要求する要求受信電力のみを可変する場合の
構成例を示してある。このように3つのメディアのうち
第1のメディア1の要求受信電力を固定したのは、3つ
のメディアに対して要求される3つの要求受信電力は、
各々の相対値が重要であり、1つを固定して他の2つを
可変制御しても同様の効果が期待できるからである。
算部4A1”においては、第1のメディアについての要
求受信電力が格納されているレジスタ4Eから与えられ
る要求受信電力からSIR値を直接求め、これを勾配ベ
クトル演算部4Bに与える構成が採られている。
も、第1の実施形態とは異なり、第1のメディアについ
て勾配ベクトルを算出する回路部分を取り除いた構成の
ものが用いられる。図7は、勾配ベクトル演算部4B”
の構成例を表した図である。図7は、第1及び第2の実
施形態に係る勾配ベクトル演算部4Bの構成を表した図
4と同一、対応部分に同一、対応符号を付して示した図
であり、第1のメディア固有の勾配ベクトルを得るため
の乗算器や加算器等が除かれた構成となっている。これ
は、出力端子10Aに対しては、勾配ベクトル演算部4
B”の演算結果が出力されず、レジスタ4Eに格納され
ている要求受信電力が直接出力されるためである。ただ
し、他の回路部分については同様であるため、第2及び
第3のメディアについては第1及び第2の実施形態にお
いて説明したのと同様の処理が実行されることになる。
る送信電力の制御動作を説明する。なお、ここでは、第
1及び第2の実施形態と異なる部分を主に説明する。
アに属する移動局12、13、14からの電波が受信さ
れ、受信信号r(t) として総電力観測部3に出力され
る。
受信電力paが観測され、修正ベクトル演算部4”のS
IR演算部4A1”4A2、4A3に与えられる。ここ
で、総受信電力paは、前述したように、自局の信号と
干渉波、そして雑音の総和の電力である。
4A1”4A2、4A3のそれぞれにおいて各メディア
のSIRを求める。ただし、SIR演算部4A1”につ
いては、レジスタ4Eから入力される要求受信電力に基
づいてSIRを算出する。なお、他のSIR演算部4A
2及び4A3については、第1及び第2の実施形態で説
明した通りである。
が求められると、次は、勾配ベクトル演算部4B”によ
る勾配ベクトルの算出処理に移行する。ただし、第1の
メディアについては、要求受信電力が常に固定であるた
め、前述したように勾配ベクトルの算出処理は行われな
い。従って、メディア2及び3についてのみ、加算器A
21において求められる重み付け品質誤差の総和を用い
て、 (6)式で与えられる勾配ベクトルが算出される。
勾配ベクトルが得られると、これらの符号を符号反転回
路4Cにおいて反転し、修正ベクトルを得る。そして、
これらに適当な値を乗算することによりメディア2及び
3に対する更新量を得、これを更新量演算部6B及び6
Cから加算器7B及び7Cに与える。この結果、加算器
7B及び7Cからは、メディア2及び3についての次回
の要求受信電力が出力される。なお、この第3の実施形
態の場合にも、算出された要求受信電力が所定のダイナ
ミックレンジを越えることは許されないので、このよう
な場合には、リミッタ8B及び8Cにおいて個別に制限
が加えられ、出力端子10B及び10Cから出力され
る。
からの干渉信号等の雑音も考慮して、メディアの優先順
位に対応して重み付けされた評価量を設定し、その評価
量ができるだけ小さくなるように要求受信電力値を制御
するので、呼量が多くなっても、優先順位の高いメディ
アの品質を要求品質に維持することが可能となる。
信電力値)のうち1つのメディア(この実施形態ではメ
ディア1)についての制御変数を一定値に固定したこと
により、修正ベクトル演算部4”の回路構成を簡略化で
きるという効果が得られる。
アごとに観察又は算出したSIRと要求SIRとの差分
の重み付け二乗和で定義したが、評価量は他の手法によ
って定義しても良い。例えば、差分絶対値の重み付け和
でも良い。
下法を用いて修正ベクトルを算出する場合について述べ
たが、他のアルゴリズムを用いて修正ベクトルを求める
ようにしても良い。例えば、最小二乗平均(LMS:le
ast mean-square )アルゴリズムや再帰最小二乗(RL
S:excess least squares)アルゴリズムを用いるよう
にしても良い。
度が高いほど重みを重く、また優先度が低いほど重みを
小さくする場合について述べたが、重みの付け方は、優
先度に対して非線形の関係になるように付しても良く、
また、複数の優先度に対して1つの重みを割り当てるよ
うにしても良い。
ディアごとに優先順位を決定し、当該優先順位に応じて
重みを付したが、各伝送チャネルごとに要求品質の優先
順位を設定するようにしても良い。
体通信システムを例に、その基地局に送信電力制御装置
を設ける場合について述べたが、適用システムは移動体
通信システムに限られない。
アごとに求められた電力比のずれ量に、各メディアの重
要度に応じた重みを付けてずれ量の評価値を算出してい
るので、評価値に対して、優先順位の高いメディアにつ
いて生じたずれ量を反映させることができる。これによ
り、呼量が大きくなっても、高い優先順位のメディアほ
ど、要求品質からのずれを小さくでき、通信品質を維持
することができる。
構成を示すブロック図である。
図である。
算部の構成を示すブロック図である。
構成を示すブロック図である。
構成を示すブロック図である。
成を示すブロック図である。
ナ、3…総電力演算部、3’…総電力観測部、4、
4’、4”…修正ベクトル演算部、4A1〜4A3、4
A1”…SIR演算部、4B、4B”…勾配ベクトル演
算部、4C…符号反転回路、6A〜6C…更新量演算
部、7A〜7C…加算器、8A〜8C…リミッタ、9A
〜9C…遅延回路、10A〜10C…出力端子。
Claims (6)
- 【請求項1】 管理下にある各端末の送信電力を、各端
末から受信される受信波の受信電力に基づいて制御する
送信電力制御装置において、 各端末に対して提供されるメディアごとに、端末から受
信される電力の総和を求め、当該総和が全端末から受信
された総受信電力に占める電力比を求める電力比算出手
段と、 上記電力比算出手段において各メディアごとに求められ
た各電力比と、当該電力比について1制御間隔前に要求
のあった各要求値とのずれ量を求めるずれ量算出手段
と、 各メディアごとに求められた電力比のずれ量に、当該メ
ディアの重要度に応じた重みを付けることにより、全メ
ディアについて生じたずれ量の評価値を算出し、当該評
価値が小さくなるように、各メディアについて要求する
受信電力の値を更新する要求電力更新手段とを備えたこ
とを特徴とする送信電力制御装置。 - 【請求項2】 上記電力比算出手段は、各メディアの提
供を受けている端末数及び1制御間隔前に各メディアに
ついて要求した要求電力の値に基づいて全端末からの総
受信電力を求めることを特徴とする請求項1に記載の送
信電力制御装置。 - 【請求項3】 上記電力比算出手段は、観測値より全端
末からの総受信電力を求めることを特徴とする請求項1
に記載の送信電力制御装置。 - 【請求項4】 上記要求電力更新手段は、 各メディアについての電力比ずれ量をそれぞれ重み付け
加算して得られる評価関数の勾配ベクトルの符号を反転
することにより、そのベクトル方向を反転したものを修
正ベクトルとして出力する修正ベクトル演算部と、 上記修正ベクトルに予め決められた定数を乗算して各メ
ディアについて要求する要求電力の値を更新する更新量
演算部とを備えることを特徴とする請求項1〜3のいず
れかに記載の送信電力制御装置。 - 【請求項5】 複数あるメディアのうち、1のメディア
について要求する受信電力の値については固定値を用
い、他のメディアについてはそれぞれについて要求する
受信電力の値を更新することを特徴とする請求項1〜3
のいずれかに記載の送信電力制御装置。 - 【請求項6】 複数あるメディアのうち、1のメディア
について要求する受信電力の値については固定値を用
い、他のメディアについてはそれぞれについて要求する
受信電力の値を更新する場合、上記他のメディアについ
てのみ、上記修正ベクトル演算部及び更新量演算部を用
意することを特徴とする請求項4に記載の送信電力制御
装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4923197A JP3333105B2 (ja) | 1997-03-04 | 1997-03-04 | 送信電力制御装置 |
US09/027,735 US6347083B1 (en) | 1997-02-24 | 1998-02-23 | Transmission power control apparatus for a CDMA system |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4923197A JP3333105B2 (ja) | 1997-03-04 | 1997-03-04 | 送信電力制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10247892A JPH10247892A (ja) | 1998-09-14 |
JP3333105B2 true JP3333105B2 (ja) | 2002-10-07 |
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ID=12825139
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4923197A Expired - Fee Related JP3333105B2 (ja) | 1997-02-24 | 1997-03-04 | 送信電力制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3333105B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6463296B1 (en) * | 1999-02-16 | 2002-10-08 | Telefonaktiebolaget L M Ericsson (Publ) | Power control in a CDMA mobile communications system |
-
1997
- 1997-03-04 JP JP4923197A patent/JP3333105B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (4)
Title |
---|
西野雅弘(外1名),CDMA移動通信におけるメディアの優先度を考慮した上りリンク送信電力制御法,電子情報通信学会技術研究報告,1997年10月16日,Vol.97 No.322,pp.15−20,RCS97−115 |
西野雅弘(外1名),CDMA移動通信におけるメディアの優先度を考慮した送信電力制御法,通信ソサイエティ大会講演論文集,電子情報通信学会,1997年8月13日,1,p.267,B−5−14 |
西野雅弘(外1名),マルチメディアCDMAシステムにおける下りリンク送信電力制御の一検討,通信ソサイエティ大会講演論文集,電子情報通信学会,1999年8月16日,1,p.265,B−5−30 |
西野雅弘(外1名),マルチメディアCDMAシステムにおける送信電力制御の一検討,総合大会講演論文集,電子情報通信学会,1997年3月6日,通信1,p.465,B−5−78 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10247892A (ja) | 1998-09-14 |
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