JP3332506B2 - セル状再帰反射シート - Google Patents
セル状再帰反射シートInfo
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Description
の標識類、自動車、オートバイ等の車両のナンバープレ
ート類、衣服、救命具等の安全資材類、あるいは看板等
のマーキング等において有用な再帰反射シートに関す
る。
る再帰反射シートはよく知られており、その再帰反射性
を利用して、該シートは上記のごとき利用分野で広く利
用されている。中でも、密封小区画空室(セル)を形成
することにより空気等の低屈折率気体を密封小区画空室
(セル)に封入したセル状再帰反射シートはその優れた
光の再帰反射性能により、年々その使用量が拡大しつつ
ある。
層を介して対向する保護フィルム、支持体フィルム、該
保護フィルムまたは支持体フィルムの表面に設けられた
再帰反射性要素、及び、例えば該支持体フィルムの熱変
形や接着剤の支持体フィルム上への印刷等によって形成
され、両フィルムを多数の密閉小区画空室を形成するよ
うに連結する、連続線状の連結壁よりなるセル状再帰反
射ベースシート、該ベースシートの背面に積層形成され
る再帰反射シートを被着体に接着させるための接着剤
層、並びに、該接着剤が不特定の物体に接着したり、汚
れが該接着剤に付着することを防止する等の目的で該接
着剤層に積層されるポリプロピレンフィルム、ポリエチ
レンラミネート紙等を基体とする剥離性シートよりな
る。
ルム表面上に設けられたキューブコーナー素子または支
持体フィルム表面上に設けられた再帰反射性ガラスビー
ズ等の多数の再帰反射性要素が内包されており、該密閉
小区画空室中の低屈折率気体との共働により優れた再帰
反射性能を発揮できるようになっている。
おいて内径約75mm、肉厚約3〜20mm程度の紙管に約50m
乃至約100mの長さでロール状に巻き付けられた形態で顧
客に供給される。そしてこのセル状再帰反射シートは、
一般的に顧客においてロールより必要量巻き出され所望
の形状にカットされ、印刷加工等の加工が施された後、
剥離性シートを剥し被着体に貼付され、標識類、ナンバ
ープレート類、安全資材類、看板等に加工されている。
600μmと厚みの厚いセル状再帰反射シートにおいては、
ロール状に巻かれた場合表層側と裏層側に長さの差が生
じ表層側には延伸力が、裏層側には圧縮力が働いてシー
トに歪が発生し、この歪に基づくいろいろな問題を起こ
すことが多い。
帰反射シートは、歪に基づく通常表層側であるセル状再
帰反射ベースシートと、通常裏層側である剥離性シート
との長さの差により、また、歪が緩和されたことに基づ
く応力等によりベースシートもしくは保護フィルムが、
またひどい場合には両者が小ジワ状になってしまい平滑
性が失われ印刷加工が出来なくなる、外観が悪くなる等
のトラブルが発生することが多い。また、ロール状から
巻き戻されたセル状再帰反射シートを用い、カッティン
グマシンで切り文字をキスカットした場合等において
も、カッティングした文字に小ジワが入る等のトラブル
が発生することが多く実使用において大きな問題となっ
ている。
大きく、歪の発生が大きいと思われるロール状物の巻き
芯部分で多く起こるが、セル状再帰反射シート以外の気
体層を内包しない再帰反射シートではその発生は少な
く、従って、前述のごときセル状再帰反射シートの特殊
構造がトラブル発生の主な原因として考えられ、また、
少なくともこの特殊構造がトラブルの発生を助長してい
るように思われる。
点に鑑み、前述のごとき実使用において小ジワ発生トラ
ブル等の全くない、優れた耐歪性を有するセル状再帰反
射シートを提供しようとするものである。
歪性の向上について種々検討を重ねた結果、剥離性シー
トを従来用いていたような柔軟なものから剛性を有する
シートに変更するという簡単な操作により優れた耐歪性
が得られることを知見した。
ば、セル状再帰反射ベースシート、該ベースシートの背
面に積層形成された接着剤層及び該接着剤層に積層され
た剥離性シートよりなるセル状再帰反射シートにおい
て、該剥離性シートの厚みが25μm〜200μmであり、且
つ、その引張強度が500kg/cm2以上であることを特徴と
するセル状再帰反射シートが提供される。
ける剥離性シートは、その引張強度が500kg/cm2以上の
合成樹脂シートであることが必要である。引張強度が50
0kg/cm2未満では優れた耐歪性は得られ難い。より好ま
しい耐歪性を得るためには、剥離性シートの引張強度は
1000kg/cm2、さらに好ましくは1500kg/cm2以上、特に
好ましくは2000kg/cm2以上とするのが良い。
25〜200μmとする必要がある。該厚みが25μm未満では
好ましい耐歪性が得られにくく、また、厚みが200μm以
上では取扱い作業性が悪くなり、コスト的にも不利であ
る。該剥離性シートの厚みは、耐歪性、作業性、コスト
等のバランスの観点から、好ましくは35〜150μm、さら
に好ましくは40〜100μmとするのが良い。
張強度及び厚みを満足するものであれば特に限定される
ものではないが、平滑性に優れるポリエチレンテレフタ
レート樹脂系シートをシリコーン樹脂等により剥離処理
したものが好ましく用いられる。
シートとしては特に限定されるものではなく、公知のカ
プセルレンズ型のもの、カプセルキューブコーナー型の
もの等を用いれば良い。
形成するには、まずポリエチレンラミネート工程紙など
の仮支持体上に、屈折率が1.7〜2.0、平均粒子径が40〜
90μ程度のガラスビーズの約半分〜1/3程度を埋設して
支持し、その上部表面にアルミニウムなどの金属蒸着を
施して露出しているガラスビーズの約半球面に金属蒸着
膜を形成し、次いでこの仮支持体上に、熱軟化性の樹脂
面を有する支持体フィルムを重ね置いて該仮支持体のガ
ラスビーズ側と支持体フィルムとを押圧して、該ガラス
ビーズの金属蒸着が施された部分を実質的に該支持体フ
ィルム中に埋設させた後、該仮支持体を一体に剥離する
方法を挙げることができる。また、該仮支持体上に支持
体フィルムを重ね置く代わりに、支持体フィルム形成用
の樹脂溶液を塗布・乾燥させてもよい。
形成するには、例えば透明合成樹脂シートに、凹型のキ
ューブコーナー型要素を持つエンボスロールを用いてエ
ンボス加工することにより、該シートの片面の全面に亘
って多数の凸型キューブコーナー型再帰反射性要素を形
成する等の手段が好適に採用できる。
トは、カプセルレンズ型の場合、例えば、カプセルレン
ズ型再帰反射性要素の、支持体フィルムのガラスビーズ
が埋設されている面の上に保護フィルムを載置し、該支
持体フィルムの背面より加熱エンボス加工することによ
って該支持体フィルムを熱変形させて、連続線状の連結
壁を形成し、両フィルムを多数の密閉小区画空室を形成
するように連結することにより製造することができる。
ば、キューブコーナー型再帰反射性要素のエンボス加工
が施されている面の上に支持体フィルムを載置し、該支
持体フィルムの背面より同様に加熱エンボス加工するこ
とにより、連続線状の連結壁を形成して多数の密閉小区
画空室を有するキューブコーナー型再帰反射シートベー
スを製造することができる。
れる支持体フィルムとしては、好ましくは、熱変形等に
より形成される連結壁部分の形態をできるだけ均一且つ
一定にするために、再帰反射性ガラスビーズが埋設さ
れ、加熱エンボス加工により連続線状の連結壁を形成す
る熱軟化性の接合樹脂層と、ガラスビーズ埋設面の反対
側の表面を形成し該接合樹脂層を補強する補強樹脂層と
の少なくとも2層を含む多層構造とするのがよい。
説明する。
工程紙を約105℃に加熱し、この上に平均粒子径約65μ
m、屈折率約1.91のガラスビーズを、均一に且つ密に分
散させ、ニップロールにより加圧しガラスビーズをその
直径の約1/3までポリエチレン樹脂中に埋め込んだ。そ
の後、このガラスビーズを埋め込んだ工程紙表面に、真
空蒸着機を用いてアルミニウムを真空蒸着し、ガラスビ
ーズ表面に約0.1μmの厚みの蒸着膜を形成した。
処理ポリエチレンテレフタレート工程フィルム上に、補
強樹脂層形成用の樹脂組成物を乾燥後の厚みが約40μm
になるように塗布、乾燥して補強樹脂層を形成し、さら
にこの補強樹脂層の上に接合樹脂層形成用の樹脂組成物
を乾燥後の厚みが約80μmになるように塗布、乾燥して
接合樹脂層を形成した後、ガラスビーズ埋め込み工程紙
のアルミニウム蒸着側に上記積層物の接合樹脂層側が面
するように重ね合わせ、加圧してガラスビーズが接合樹
脂層に約1/3程度埋まり込むようにした。その後、この
状態で35℃、14日間エージングを行い、補強樹脂層の架
橋を完結させた。
ト工程紙を除去し、露出したガラスビーズ上に厚み約75
μm、全光線透過率約93%の無延伸アクリルフィルムを
重ねて置き、線幅0.3mmの網目状凸彫刻を施した表面温
度約190℃の金属ロールと表面温度約60℃のゴムロール
との間を、アクリルフィルム側がゴムロールと接触する
ようにして加圧しながら通過させ、熱変形を行い密閉小
区画空室を形成した。この熱変形成形物より工程フィル
ムを除去し、セル状再帰反射ベースシートを作成した。
ポリエチレンテレフタレート(PET)のシリコーン剥離
処理面上に、アクリル系感圧接着剤の溶液を塗布、乾燥
することにより厚み約40μmの感圧接着剤層を形成し、
これを上記ベースシートの補強樹脂層の上に貼り合わせ
てカプセルレンズ型再帰反射シートを作成した。
におけるベースシート及び剥離性シートの引張強度の測
定は、23℃雰囲気中でつかみ間隔50mm、引張スピード20
0mm/minで行ったところ、ベースシートの引張強度は13
0kg/cm2であり、剥離性シートの引っ張り強度は1900kg
/cm2であった。
ートを内径3インチ、厚み8mmの紙管に約50m巻き取
り、50℃雰囲気中に10日間放置し、室温に冷却後巻き戻
し、小ジワの発生状況を目視観察した。補強樹脂層、接
着樹脂層及び接着剤層形成に用いた樹脂配合を表1に、
試験結果を表2に示した。
た以外は、すべて実施例1と同様にしてカプセルレンズ
型反射シートを作成し、以下実施例1と同様に試験を行
った。補強樹脂層、接合樹脂層及び接着剤層の形成に用
いた樹脂配合を表1に、試験結果を表2に示した。
た以外は、すべて実施例1と同様にしてカプセルレンズ
型反射シートを作成し、以下実施例1と同様に試験を行
った。補強樹脂層、接合樹脂層及び接着剤層の形成に用
いた樹脂配合を表1に、用いた剥離性シートの種類、厚
み及び試験結果を表2に示した。
に変更し、剥離性シートの厚みを約75μmにした以外
は、すべて実施例1と同様にしてカプセルレンズ型反射
シートを作成し、以下実施例1と同様に試験を行った。
補強樹脂層、接合樹脂層及び接着剤層の形成に用いた樹
脂配合を表1に、用いた剥離性シートの種類、厚み及び
試験結果を表2に示した。
た以外は、すべて実施例1と同様にしてカプセルレンズ
型反射シートを作成し、以下実施例1と同様に試験を行
った。補強樹脂層、接合樹脂層及び接着剤層の形成に用
いた樹脂配合を表1に、用いた剥離性シートの種類、厚
み及び試験結果を表2に示した。
伸ポリプロピレン(PP)フィルムにした以外は、すべて
実施例1と同様にしてカプセルレンズ型反射シートを作
成し、以下実施例1と同様に試験を行った。補強樹脂
層、接合樹脂層及び接着剤層の形成に用いた樹脂配合を
表1に、用いた剥離性シートの種類、厚み及び試験結果
を表2に示した。
状再帰反射ベースシート、該ベースシートの背面に積層
形成された接着剤層及び該接着剤層に積層された剥離性
シートよりなるものであって、その特徴は剥離性シート
として特定の厚み及び引張強度を有する剛性の高いシー
トを用いたことにある。
ートは、実使用において小ジワ発生のトラブルの全くな
い、優れた耐歪性を有するものとなっている。
Claims (1)
- 【請求項1】加熱エンボス加工により形成された、密封
された空気層を含むセル状再帰反射ベースシート、該ベ
ースシートの背面に積層形成された接着剤層及び該接着
剤層に積層された剥離性シートよりなるセル状再帰反射
シートにおいて、該剥離性シートが剥離処理されたポリ
エチレンテレフタレート樹脂系シートであって、その厚
みが25μm〜200μmであり、且つ、その引張強度が500
kg/cm2以上であり、かつ、上記セル状再帰反射ベ
ースシートの引張強度が、300kg/cm2以下であるこ
とを特徴とするセル状再帰反射シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26550193A JP3332506B2 (ja) | 1993-09-30 | 1993-09-30 | セル状再帰反射シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26550193A JP3332506B2 (ja) | 1993-09-30 | 1993-09-30 | セル状再帰反射シート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07104111A JPH07104111A (ja) | 1995-04-21 |
JP3332506B2 true JP3332506B2 (ja) | 2002-10-07 |
Family
ID=17418053
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26550193A Expired - Fee Related JP3332506B2 (ja) | 1993-09-30 | 1993-09-30 | セル状再帰反射シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3332506B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6805933B2 (en) | 2001-07-31 | 2004-10-19 | 3M Innovative Properties Company | Articles comprising a release liner having a high coefficient of friction and good roll stability |
-
1993
- 1993-09-30 JP JP26550193A patent/JP3332506B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07104111A (ja) | 1995-04-21 |
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