JP3331954B2 - 磁歪振動子検出装置、車両および交通システム - Google Patents

磁歪振動子検出装置、車両および交通システム

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JP3331954B2 JP07383498A JP7383498A JP3331954B2 JP 3331954 B2 JP3331954 B2 JP 3331954B2 JP 07383498 A JP07383498 A JP 07383498A JP 7383498 A JP7383498 A JP 7383498A JP 3331954 B2 JP3331954 B2 JP 3331954B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】
【従来の技術】近年、磁歪振動子を用いて、それを道路
に埋め込んでおいて道路上の車両の位置を検出したり、
それにより車両を自動的に操舵するなどの応用が拡大し
ている。フェライトや強磁性材料のアモルファスなどに
外部磁界を加えることによって「ジュール効果」と呼ば
れる寸法変化を起こす性質を磁歪現象といい、このよう
な性質を持った磁歪材に静的なバイアス磁界を与えなが
ら、さらに呼びかけ電磁波によって交流磁界を加える
と、交流磁界が磁歪振動子に磁歪変位を与え、交流磁界
の周波数が磁歪材の共振周波数に一致したときに磁歪振
動子に最大の磁歪変位を与えることができ、呼びかけ電
磁波による交流磁界を停止しても磁歪振動子の機械的共
振によって短時間だけ電磁波を発生するので、これを検
出して磁歪振動子の存在を検出することができる。
【0003】その検出方法を簡単に説明する。図11の
ようにアモルファス等の強磁性体を展伸した薄板で長方
形の磁歪材31を作り、これに接近してたとえば図示の
ように着磁したテープ状の帯状の磁性材32を配置して
磁歪材31に静的なバイアス磁界を与えする。この状態
で矢印Z方向から呼びかけ電磁波を投射して交流励磁を
行う。そしてその周波数を変化させていき、磁歪材31
の共振周波数に一致すると磁歪材31はその長手方向に
振動する。図12はこの磁化変位特性を示すもので、磁
性材32がない場合H0の交流励磁に対して変位幅M0の
振動をもたらすが、磁性材32による磁気バイアスHd
を加えておくと、呼びかけ電磁波によるHAの交流励磁
に対してMAなる変位幅の振動をもたらすことができ
る。そしてこの呼びかけ電磁波を止めても、磁歪材31
の機械的共振が短時間継続し、この機械的共振による機
械的応力で磁歪材31が変形に対応して磁化状態が変化
するビラリー効果によって電磁波を発生するので、これ
を検出して磁歪材の存在を知ることができる。また共振
周波数の異なった複数の磁歪材を組合せて配置すれば、
共振周波数の組合せを検出することによってその位置が
示す特定の情報を知ることもできる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような磁歪材を用
いた磁歪振動子を道路中に埋め込み、または道路周辺に
設置して車両から呼掛け電磁波を投射して磁歪振動子を
検出して、それに対する車両の位置を検出しようとする
場合、検出精度の向上が求められ、また他の車両からの
呼掛け電波による妨害を防ぐ必要がある。
【0005】本発明はこのような課題を解決し、検出精
度を向上させ、並走する、または対向して走行する車両
からの呼掛け電波との干渉を防ぐための磁歪振動子検出
装置、車両および交通システムを提供しようとするもの
である。
【0006】
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本願発明の車両は、道路に設置された磁歪振動子に
電磁波を送信する送信手段と、前記磁歪振動子からの電
磁波を受信する受信手段とを設け、前記送信手段及び前
記受信手段の双方をループアンテナとするとともに、前
記受信手段のループアンテナを前記送信手段のループア
ンテナの内側でかつ車両の進行方向に対して後方に設け
たものである。
【0023】
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の種々の実施形態を
図面に基づいて説明する。
【0025】(実施の形態1)図1は実施の形態1にお
ける磁歪振動子と、それに電磁波を投射し、また磁歪振
動子からの電磁波を受信するためのループアンテナとの
相対関係を示す図で、図1(a)は平面図、図1(b)
は図1(a)のX1−X2断面図、図1(c)はループ
アンテナの位置の変化に対する、呼び掛け電磁波により
磁歪振動子が発生した電磁波をループアンテナで受けた
信号出力の変化を示す。
【0026】磁歪振動子1の長手方向の軸は道路面2に
対して略垂直に、たとえばその上端が道路面から10c
mまたはそれより深く道路に埋め込まれているものとす
る。これは道路面に近いほど検出用のループアンテナに
近くなるので検出感度が高くなるが、それだけ埋設深さ
の誤差が検出感度に影響を与えることと、道路面の補修
の際に磁歪振動子も設置し直さなければならないこと等
を考慮して深さを決める。そしてこの磁歪振動子1に対
して電磁波を投射するループアンテナ3のループ面は道
路面2に対して略平行に保持するものとする。言い替え
ればループアンテナ3の巻線の軸は道路面2に対して略
垂直に保持する。ループアンテナ3からは後述の磁歪振
動子検出装置の送信手段によって一定時間、たとえば5
msの間磁歪振動子1に機械的共振を生じる周波数の電
磁波を放射し、つぎの一定時間、たとえば5msの間は
機械的共振をする磁歪振動子1から放射される電磁波を
ループアンテナ3が受信し、磁歪振動子検出装置の受信
手段によって信号出力を検出するものとし、これを順次
繰り返す。この電磁波を送信する状態でループアンテナ
3から放射される電磁波の磁力線は図の4のような経路
により磁歪振動子1を通過してこれを励振し、励振され
た磁歪振動子1からは電磁波が発生し、これによる磁力
線が同様に発生する。ここで図1(b)のようにループ
アンテナ3を道路面2に対して略平行に左右に移動させ
ると、Aの位置では磁歪振動子1の長手方向の軸と、ル
ープアンテナ3の中心軸とが一致し、ループアンテナ3
から磁歪振動子1への放射電磁波が最も効率的に磁歪振
動子1を励振し、また磁歪振動子1からの発生電磁波も
最も効率的にループアンテナ3にとらえられるので、図
1(c)のA点の最も高い受信信号出力が得られる。ル
ープアンテナ3のBまたはCの位置ではループアンテナ
3から磁歪振動子1への放射電磁波の磁力線も弱くな
り、また磁歪振動子1から発生する電磁波のループアン
テナ3への影響も弱まるので、信号出力は急激に低下す
る。ここではループアンテナ3を左右に動かして説明し
たが、図1(b)において紙面の前後または斜め方向に
動かしても、中心軸からの移動距離に応じて図のように
出力が変化するものである。
【0027】磁歪振動子1および磁歪振動子検出装置の
構成を以下に説明する。図2は磁歪振動子1の一実施形
態の分解構成斜視図、図3は磁歪振動子検出装置の一実
施形態のブロック図である。図2において符号5は、一
例として強磁性体のアモルファスなどを展伸した薄板で
作った長方形の磁歪材であり、符号8の磁性体から静的
な磁気バイアスを与えられ、かつ交流の電界または磁界
を受けてその長手方向に機械的振動を行う。磁歪材5に
はフェライトなどの強磁性材を用いることもできる。符
号6は非磁性体でかつ非導電性の枠体で、厚さは磁歪材
5より厚く、その内部の収納部7が磁歪材5の外形寸法
に対して上下左右わずかな間隙を持つように形成する。
符号8は、たとえばプラスチック等の非導電性の基材に
強磁性体のコーティングを施してこれに図示のようなパ
ターンの着磁を施した帯状の磁性材である。そして符号
9は枠体6の収納部7の磁性材8と反対側の開口を封口
するためのもので、たとえばプラスチック等の非磁性体
でかつ非導電性の材料で枠体6と同一の外形寸法に切断
した封口板である。
【0028】このような部材を用いて枠体6の収納部7
に磁歪材5を収容して枠体6に磁性材8を接着剤等で固
定する。接着剤に代えて超音波溶着等の接合手段によっ
てもよい。そして枠体6の他の側の面には封口板9を接
着または超音波溶着等の方法で固定する。このようにす
れば、磁歪材5の長辺と短辺とはそれぞれ枠体6の収納
部7の内壁との間に僅かな隙間があるため、その長手方
向への振動による伸縮を妨げられることはない。
【0029】このように構成され磁歪材5に磁性体8の
磁界によって静的な磁界が加えられた磁歪振動子1に磁
歪材5の長手方向に沿って電磁波が印加され、その周波
数が磁歪材5の共振周波数に一致したときに磁歪材5は
最大の振幅で振動し、印加磁界が中断した後にも短時間
継続する機械的振動によって磁歪材5から電磁波を発射
する。
【0030】図3の磁歪振動子検出装置のブロック図に
おいて、符号11はこの磁歪振動子検出装置の制御を司
るマイクロプロセッサ(以下MPUと呼ぶ)、符号12
は検出すべき磁歪振動子の共振周波数と、この共振周波
数と中間周波数との差の周波数とを発振するダイレクト
デジタルシンセサイザ(以下、DDSと略記する)、1
3は送信と受信とを切り替える送受信切り替え部、14
は送信増幅器、15は送信および受信に共用に使用する
アンテナ、16は送信および受信する共振周波数によっ
て最適のコンデンサが選択される同調コンデンサ部、1
7は送信から受信への切り替え時の送信終了直後に短時
間活性化される放電抵抗器、18は受信した信号を増幅
する受信増幅部、19は受信した周波数を中間周波数に
変換する中間周波数変換部、20は中間周波数以外のノ
イズを減少させるフィルター部、21は増幅検波部、2
2は検出した磁歪振動子の周波数を特定して表示すると
ともにその検出レベルを棒グラフ等で表示する表示部で
ある。
【0031】このような構成においてつぎに3個の異な
った共振周波数f1,f2,f3を持った第1,第2お
よび第3の磁歪振動子1a,1b,1cをそれぞれ多数
個道路に埋め込んで車両に設けたアンテナによって道路
上における車両の位置を検出する場合の例によりその動
作を説明する。磁歪振動子の共振周波数はたとえば90
kHzから高い方へ概ね30kHz間隔で設定が可能で
あり、商用中波放送の手前445kHzまで選択でき
る。たとえば本実施の形態では図4の道路23に埋め込
まれた磁歪振動子の配置を示す図において中央分離帯用
磁歪振動子1aの共振周波数f1を210kHz、上り
路肩用磁歪振動子1bの共振周波数f2を240kH
z、下り路肩用磁歪振動子1cの共振周波数f3は27
0kHzのものを、たとえば上面が路面より10cm程
度の深さに埋設されているものとする。
【0032】MPU11はDDS12に第1の磁歪振動
子1aの共振周波数であるf1を発振させ、送受信切り
替え部13を送信にして送信増幅器14で電力増幅を行
い、アンテナ15より出力する。このときアンテナ15
のリターン端子には同調コンデンサ部16のなかで送信
する周波数(この場合f1)に最も適したコンデンサが
選択されて直列に接続される。こうして第1の磁歪振動
子1aに電磁波が発射され、もし共振範囲にあれば共振
状態に入る。ついで受信に入るが、受信への切り替え前
に短時間放電抵抗17を活性化する。
【0033】つぎにDDS12から中間周波数fc(た
とえば3.58MHz)と第1の磁歪振動子1aの共振
周波数f1との差の周波数を発振させ、中間周波数変換
部19の局部発振信号とする。同時に送受信切り替え部
13は受信に切り替える。第1の磁歪振動子1aの共振
による電磁波のエコー信号はアンテナ15より受信増幅
部18へ入り高周波増幅される。このとき同調コンデン
サ部16は引き続き同じ値が選択される。このエコー信
号は中間周波数変換部19で中間周波数に変換される。
【0034】ついでフィルター部20で中間周波数fc
以外のノイズを減衰させる。さらに増幅検波部21で受
信レベルまで増幅されて検波され、MPU11のA/D
コンバータ入力を介して取り込まれて演算処理がなさ
れ、表示部22で結果が表示される。磁歪振動子に対す
る車両の道路上の位置を変化させれば、磁歪振動子の位
置と信号出力の関係を示す図1(c)のような特性が得
られる。複数の磁歪振動子からの距離の変化にしたがっ
てそれぞれの出力も変化し、道路上の車両の位置を判定
することができる。
【0035】同様に引き続いて上り側路肩用の第2の磁
歪振動子1b、下り側路肩用の第3の磁歪振動子1cの
判別のためにその各共振周波数f2,f3と上記と同様
な手順をサイクリックに繰り返して道路上の位置を判別
する。このときDDS12と発振周波数と同調コンデン
サ16の選択は上記と同様のルールで行われる。磁歪振
動子の検出結果は表示部22で表示するだけでなく、得
られた結果をMPU11で演算して磁歪振動子に対する
車両の位置を数値化して操舵装置と連携させれば道路に
対する車両位置を適正に保つように自動操舵することも
可能となる。
【0036】ここでは3種類の共振周波数の磁歪振動子
を用いた場合を説明したが、周波数の許す範囲で多数の
周波数を順次送信して受信することが可能であり、磁歪
振動子の共振周波数の組み合せでいろいろな情報を与え
ることができる。また磁歪振動子1b,1cは道路端に
設けたが、走行路の中央に設けてもよい。この場合走行
路の中央にいたときに磁歪振動子1b,1cからの最大
の受信信号出力を得ることができる。
【0037】図3では1個のループアンテナ15を送信
と受信に共用しているが、これを送信専用として、受信
増幅部18の入力に別のループアンテナを接続して受信
専用としてもよい。この場合送信用と受信用のアンテナ
は形を変えてもよい。たとえば送信用ループアンテナは
大型とし、受信用ループアンテナは小型にする。このよ
うに構成すれば大型のループアンテナで離れた距離にあ
る磁歪振動子を励振しておき、小型のループアンテナで
精度高く磁歪振動子との位置を検出できる。
【0038】ここではループアンテナを送信および受信
に用いるように説明したが、ループアンテナの代わりに
バーアンテナを用いてもよい。これはフェライト等を焼
結したコア材に絶縁した巻線を巻回したもので、コアの
軸方向に磁力線が発生する。したがってループアンテナ
に置き換えるときにはループアンテナのループ面に垂直
な方向とバーアンテナのコア材の軸とを対応させるよう
に配置すれば置き換えることができる。したがってこの
実施形態においてはバーアンテナのコア材の軸を道路面
に対して略垂直に配置すればよい。以下の各実施形態で
も同様に置き換えることができる。
【0039】またループアンテナやバーアンテナは車両
の車体下やバンパーの中に設置する。車体の下にアンテ
ナを設置した場合は広範囲に呼掛け電波を送信すること
ができ、車両の車体が導電性であることから外来雑音に
対するシールド効果がある。この際の注意点としてエン
ジン設置領域はエンジンの点火装置や発電装置等の電気
機器が多く雑音を受けやすいので避けた方がよい。どう
してもエンジン設置領域に設けるときはループアンテナ
やバーアンテナの道路面とは反対側に導体や磁性体から
なる遮蔽体を設置する。バンパーに設置された場合は車
両の前方で検出するので早期に位置を確認することがで
きる。
【0040】このように本実施の形態ではループアンテ
ナのループ面を道路面に略平行に設ける、またはバーア
ンテナのコアの軸方向が道路面に略垂直に設けることを
前提にして磁歪振動子の長手方向の軸を道路面に対して
略垂直に設け、ループアンテナの中心またはバーアンテ
ナのコアの軸が磁歪振動子の軸上に一致したときに最大
の検出出力を得られることを利用して磁歪振動子に対す
るアンテナの位置、すなわちこのアンテナを設置した車
両の道路上の位置を検出することができる。またこのよ
うなアンテナの配置に対してループアンテナやバーアン
テナの道路面とは反対側に導体や磁性体からなる遮蔽体
を設置することによって外来雑音を防止する効果も得ら
れるものである。
【0041】(実施の形態2)つぎに実施の形態2の図
5は磁歪振動子と、それに電磁波を投射し、また磁歪振
動子からの電磁波を受信するためのループアンテナとの
相対関係を示す図で、図5(a)は平面図、図5(b)
はそのX1−X2断面図、図5(c)はループアンテナ
の位置の変化に対する、呼び掛け電磁波により磁歪振動
子が発生した電磁波をループアンテナで受けた信号出力
の変化を示す。
【0042】磁歪振動子1の長手方向の軸は道路面2に
対して略平行に、かつX軸方向に略平行に道路に埋め込
まれている。そしてここでは磁歪振動子1に対して電磁
波を投射するループアンテナ3のループ面は実施の形態
1と同様に道路面2に対して略平行に保持されている。
言い替えればループアンテナ3の巻線の軸は道路面2に
対して略垂直に保持されている。ループアンテナ3から
は一定時間磁歪振動子1に電磁波を放射し、つぎの一定
時間は、磁歪振動子1から放射される電磁波をループア
ンテナ3が受信することを順次繰り返している。この状
態でたとえばループアンテナ3の中心が磁歪振動子1の
長手方向の中心の上G点にあるときにループアンテナか
ら放射される電磁波の磁力線4cは磁歪振動子3の長手
方向の軸と直交するため磁歪振動子1にほとんど機械的
共振を与えられず、また磁歪振動子1から放射される電
磁波の磁力線もループアンテナ3の面を垂直に貫通せ
ず、受信信号出力は図5(c)のG点すなわち真上の点
で最低となり、ループアンテナ3がXまたは−X方向に
移動すれば、磁力線4dに示すように磁歪振動子への励
振も、また機械的共振による発生電磁波を受けたループ
アンテナの受信信号出力も強くなりH点またはI点で最
高となる。磁歪振動子検出装置は実施の形態1の図3の
ものを用いることができ、以下の実施形態でも同様であ
る。
【0043】このように本実施の形態ではループアンテ
ナ3のループ面を道路面に略平行に設け、またはバーア
ンテナのコアの軸を道路面に対して略垂直に設け、それ
に対して磁歪振動子の長手方向の軸が道路面に略平行で
あり、かつ車両の進行方向と略直交向になるように設け
れば、すなわち図のY方向を車両の進行方向とすればル
ープアンテナ3またはバーアンテナすなわちそれを備え
た車両が道路の幅(X方向)に対して推移したかどうか
をシャープに検出することができる。ループアンテナ3
が実施の形態1と同様にそのループ面が道路面に平行で
あっても、またバーアンテナのコア軸が道路面に垂直で
あっても、磁歪振動子1の設置方向が異なることによっ
て異なった検出結果を得ることができる。
【0044】(実施の形態3)つぎに実施の形態3の図
6は磁歪振動子と、それに電磁波を投射し、また磁歪振
動子からの電磁波を受信するためのループアンテナとの
相対関係を示す図で、図6(a)は平面図、図6(b)
はそのX1−X2断面図、図6(c)はループアンテナ
の位置の変化に対する、呼び掛け電磁波により磁歪振動
子が発生した電磁波をループアンテナで受けた信号出力
の変化を示す。
【0045】まず車両の進行方向がY方向であるとす
る。磁歪振動子1の長手方向の軸は道路面2に対して略
平行に、かつX軸方向に略平行に道路に埋め込まれてい
る。そしてここでは磁歪振動子1に対して電磁波を投射
するループアンテナ3のループ面を道路面に略垂直で、
かつ車両の進行方向Yに略平行に設ける。ループアンテ
ナ3からは一定時間磁歪振動子1に電磁波を放射し、つ
ぎの一定時間は、磁歪振動子1から放射される電磁波を
ループアンテナ3が受信することを順次繰り返してい
る。この状態でたとえばループアンテナ3の中心が磁歪
振動子1の長手方向の中心の上にあるときにループアン
テナから放射される電磁波の磁力線4により磁歪振動子
1に機械的共振を与え、それにより磁歪振動子1から放
射される電磁波の磁力線は図6(c)の最高点となり、
ループアンテナ3がXまたは−X方向に移動すれば、磁
力線による磁歪振動子への励振も、また機械的共振によ
る発生電磁波も弱くなるため受信信号出力は低下する。
またループアンテナ3をYまたは−Y方向に移動して
も、同様に磁力線による磁歪振動子への励振も、また機
械的共振による発生電磁波も弱くなるため受信信号出力
は低下する。したがってループアンテナ3すなわちそれ
を備えた車両が道路の幅(X)方向または車両の進行
(Y)方向に推移したことを検出することができ、磁歪
振動子に対するループアンテナの位置、すなわちこのル
ープアンテナを設置した車両の道路上の位置を検出する
ことができる。
【0046】このループアンテナ3の方向と磁歪振動子
1の相互関係を保ったまま図のX方向を車両の進行方向
としても同様な結果を得ることができる。すなわち磁歪
振動子1の長手方向の軸は道路面2に対して略平行に、
かつ車両進行方向Xに略平行に道路に埋め込まれてい
る。そしてループアンテナ3のループ面は道路面2に対
して略垂直にかつ車両進行方向Xに略垂直に保持されて
いる。言い替えればループアンテナ3の巻線の軸は道路
面2に対して略平行にかつ車両進行方向Xに略平行に保
持されているとしても同様に車両の道路上の位置を検出
することができる。
【0047】このように本実施の形態ではループアンテ
ナ3のループ面を道路面に略垂直に、かつ車両の進行方
向に略平行となるように設け、またはバーアンテナのコ
ア軸を道路面に略平行にかつ車両の進行方向に略直交す
るように設け、磁歪振動子の長手方向の軸が道路面に略
平行であり、かつ車両の進行方向と略直交するように設
けることにより、ループアンテナまたはバーアンテナ
が、またはそれらを備えた車両が道路の幅または進行方
向に推移したかどうかを検出することができる。
【0048】また本実施の形態においてループアンテナ
3のループ面を道路面に略垂直に、かつ車両の進行方向
に略直交するように設け、またはバーアンテナのコア軸
を道路面に略平行にかつ車両の進行方向に略平行するよ
うに設け、磁歪振動子の長手方向の軸が道路面に略平行
であり、かつ車両の進行方向に平行するように設けるこ
とにより、ループアンテナまたはバーアンテナが、また
はそれらを備えた車両が道路の幅または進行方向に推移
したかどうかを検出することができる。この構成ではル
ープアンテナ3を車両のバンパーなどに路面に垂直に設
けて車両の進行方向や幅方向を認識できるので磁歪振動
子に対する追尾性に優れている。
【0049】(実施の形態4)つぎに実施の形態4の図
7は磁歪振動子と、それに電磁波を投射し、また磁歪振
動子からの電磁波を受信するためのループアンテナとの
相対関係を示す図で、図7(a)は平面図、図7(b)
は図7(a)におけるX1−X2断面図、図7(c)は
ループアンテナの位置の変化に対する、呼び掛け電磁波
により磁歪振動子が発生した電磁波をループアンテナで
受けた信号出力の変化を示す。
【0050】磁歪振動子1の長手方向の軸は図1と同様
に道路面2に対して略垂直に道路に埋め込まれている。
そしてここでは磁歪振動子1に対して電磁波を投射する
ループアンテナ3のループ面は道路面2に対して略垂直
にかつY軸方向に略平行に保持されている。言い替えれ
ばループアンテナ3の巻線の軸は道路面2に対して略平
行にかつY軸方向に略垂直に保持されている。バーアン
テナの場合はそのコア軸は道路面2に対して略平行にか
つ車両の進行方向に略垂直に保持されている。ループア
ンテナ3からは図1の場合と同様に一定時間磁歪振動子
1に機械的共振を生じる周波数の電磁波を放射し、つぎ
の一定時間は、機械的共振をする振動子1から放射され
る電磁波をループアンテナ3が受信することを順次繰り
返している。この状態でたとえばループアンテナがDの
位置、すなわち磁歪振動子1の長手方向の軸にループア
ンテナ3のループ面が一致したときのループアンテナか
ら放射される電磁波の磁力線は図の4aのようになって
磁歪振動子1の軸と直交して磁歪振動子1にほとんど機
械的共振を与えられず、また磁歪振動子1からZ方向に
放射される電磁波の磁力線はループアンテナ3のループ
面に略平行となりループアンテナ3の感度の最低の方向
に当たり、したがって受信信号出力は最低となる。ここ
でループアンテナ3を−X方向すなわち左方に移動して
行くと、次第にループアンテナ3からの磁力線は磁歪振
動子1内を通過しはじめ、位置Eにおいて図7(b)の
ようにループアンテナ3からの磁力線4bは、磁歪振動
子1の軸と一致した経路となり、また磁歪振動子1から
の磁力線も同様の経路となり、磁歪振動子1からループ
アンテナ3に誘起される受信信号出力は最大となる。ま
た位置Fについても同様であり、このようにループアン
テナ3をX方向に移動すれば図示のような鋭いV字状の
特性が得られ、微妙な位置検出ができる。ループアンテ
ナ3のループ面を道路2の面に垂直に、かつ車両の進行
方向に平行に設ければ、すなわち図のY方向が車両の進
行方向であればループアンテナ3すなわちそれを備えた
車両が道路の幅(X)方向に右方または左方に推移した
ことを検出することができ、またループアンテナ3のル
ープ面を道路面に垂直に、かつ車両の進行方向に直交す
るように設ければ、すなわち図のX方向を車両の進行方
向とすればループアンテナ3すなわちそれを備えた車両
が道路の磁歪振動子に対して手前にあるか、または真上
にあるか、通過したかということを検出することができ
る。ここではループアンテナ3を磁歪振動子1の真上を
通過するように左右に動かして説明したが、磁歪振動子
1の真上を通過しないように左右に移動させても同様な
特性で真上から離れるほど出力値の低下した特性とな
る。
【0051】このように本実施の形態ではループアンテ
ナのループ面を道路面に略垂直に設ける、またはバーア
ンテナのコアの軸を道路面に略平行に設けることを前提
にして磁歪振動子の長手方向の軸を道路面に対して略垂
直に設けることによって、ループアンテナまたはバーア
ンテナの中心が磁歪振動子の軸上に一致したときに検出
出力のV字状の鋭い谷を得ることを利用して磁歪振動子
に対するループアンテナまたはバーアンテナの位置、す
なわちこのアンテナを設置した車両の道路上の位置を検
出することができる。
【0052】(実施の形態5)つぎに実施の形態5の図
8は磁歪振動子と、それに電磁波を投射し、また磁歪振
動子からの電磁波を受信するためのループアンテナとの
相対関係を示す図で、図8(a)は平面図、図8(b)
はそのX1−X2断面図、図8(c)は対面通行する車
線にそれぞれ埋設された磁歪振動子1とそれを検出する
ためのループアンテナ3の方向を示す平面図、図8
(d)はループアンテナの位置の変化に対する呼び掛け
電磁波により磁歪振動子が発生した電磁波をループアン
テナで受けた信号出力の変化を示す。
【0053】磁歪振動子1の長手方向の軸は道路面2に
対して略平行に、またY方向が車両の進行方向とすると
長手方向の軸の左側が前方へ出るように斜めに道路に埋
め込まれている。そしてここでは磁歪振動子1に対して
電磁波を投射するループアンテナ3のループ面は道路面
2に対して略垂直に保持され、かつ磁歪振動子1の長手
方向の軸と略直交するように、すなわちループアンテナ
3のループ面が車両の進行方向に対して左前方と右後方
に向くような角度を有するよう配置されている。言い替
えればループアンテナ3の巻線の軸が道路面2に対して
略平行に保持され、かつ磁歪振動子1の長手方向の軸と
略平行するように配置されている。ループアンテナ3か
らは一定時間磁歪振動子1に電磁波を放射し、つぎの一
定時間は、磁歪振動子1から放射される電磁波をループ
アンテナ3が受信することを順次繰り返す。この状態で
ループアンテナ3の中心が磁歪振動子1の長手方向の中
心の上にあるときにループアンテナから放射される電磁
波の磁力線4により磁歪振動子1に機械的共振を与え、
それにより磁歪振動子1から放射される電磁波の磁力線
は図8(d)の最高点となり、ループアンテナ3がW1
−W2方向、またはX,−X方向に移動すれば、磁力線
による磁歪振動子への励振も、また機械的共振による発
生電磁波も弱くなるため受信信号出力は低下する。
【0054】このように配置したことによってループア
ンテナ3の電磁波の磁力線の方向は進行方向Yに対して
左斜め前方に向かうので、対向車線を前から接近する車
両のループアンテナも同じような角度であれば、図8
(c)のようにお互いに磁力線の方向は平行であり少な
くとも接近するまでの間は互いの磁力線の向きは互いに
避ける方向にあり干渉しにくくなっている。
【0055】このように本実施の形態では磁歪振動子の
長手方向の軸が道路面に対して略平行であり、車両の進
行方向に対して左方が前方になるように斜めに設け、ル
ープアンテナ3のループ面を道路面に略垂直に、かつ磁
歪振動子に対して略直交するように、バーアンテナの場
合はそのコアの軸を道路面に略平行にかつ磁歪振動子の
長手方向に略平行に、すなわち車両の進行方向に対して
左方が前方になるよう角度を有して設けて、アンテナ、
すなわちそれを備えた車両が道路の幅(X)方向に推移
したことを検出することができ、磁歪振動子に対するア
ンテナの位置、すなわちこのアンテナを設置した車両の
道路上の位置を検出することができて、かつ接近するま
で対向車線の車両のアンテナからの影響を受けにくくす
ることができる。
【0056】(実施の形態6)つぎに実施の形態6の図
9も磁歪振動子と、それに電磁波を投射し、また磁歪振
動子からの電磁波を受信するためのループアンテナとの
相対関係を示す図で、図9(a)は平面図、図9(b)
はそのY1−Y2断面図、図9(c)はループアンテナ
の位置の変化に対する、呼び掛け電磁波により磁歪振動
子が発生した電磁波をループアンテナで受けた信号出力
の変化を示す。
【0057】磁歪振動子1の長手方向の軸は道路面2に
対して車両の進行方向をY方向とすると、車両が進むに
つれて深くなるように斜めに道路に埋め込まれている。
そしてここでは磁歪振動子1に対して電磁波を投射する
ループアンテナ3のループ面はこのように配置された磁
歪振動子1の長手方向の軸に対して略直交するように配
置されている。言い替えればループアンテナ3の巻線の
軸は磁歪振動子1の長手方向の軸に対して略平行するよ
うに配置されている。ループアンテナ3からは一定時間
磁歪振動子1に電磁波を放射し、つぎの一定時間は、磁
歪振動子1から放射される電磁波をループアンテナ3が
受信することを順次繰り返す。この状態でループアンテ
ナ3から放射される電磁波の磁力線4により磁歪振動子
1に機械的共振を与え、それにより磁歪振動子1から放
射される電磁波の磁力線によりループアンテナ3が図9
(b)のように磁歪振動子1の中央にループアンテナ3
のループ面が一致する位置で図9(c)の実線のように
最高の受信信号が得られ、Yまたは−Y方向へ推移する
にしたがって急激に低下する。
【0058】またループアンテナ3の中心が磁歪振動子
1の長手方向の軸に対してXまたは−X方向に移動すれ
ば、磁力線による磁歪振動子への励振も、また機械的共
振による発生電磁波も弱くなるため図9(c)の破線の
ように受信信号出力は低下する。
【0059】このように配置したことによってループア
ンテナ3の電磁波の磁力線の方向は進行方向Yに対して
斜め下方に向かうので、対向車線を前から接近する車両
のループアンテナも同じように斜め下方に向かう角度で
あれば、お互いに磁力線の角度が交差するために干渉し
にくくなっている。
【0060】また図とは反対に磁歪振動子1の長手方向
の軸は道路面2に対して車両の進行方向に進むにつれて
浅くなるように斜めに道路に埋め込むこともできる。そ
してこの場合も磁歪振動子1に対して電磁波を投射する
ループアンテナ3のループ面は磁歪振動子1の長手方向
の軸に対して略直交するように配置する。
【0061】このように構成してもループアンテナから
発生する磁力線の方向は進行方向Yに対して斜め上方に
向い、対向車のお互いの磁力線の角度が交差するために
干渉しにくい。
【0062】このように本実施の形態では磁歪振動子の
長手方向の軸が道路面に対して車両の進行方向に進むに
つれて深くなるように、または同方向に進むにつれて浅
くなるように斜めに道路に埋め込まれ、それに対してル
ープアンテナ3のループ面、またはバーアンテナのコア
の軸が車両の進行方向に向かって下方または上方に傾け
て設けることにより、ループアンテナ3すなわちそれを
備えた車両が道路の幅(X)方向または進行(Y)方向
に推移したことを検出することができ、磁歪振動子に対
するループアンテナの位置、すなわちこのループアンテ
ナを設置した車両の道路上の位置を検出することができ
るとともに、対向車線の車両のループアンテナからの影
響を受けにくくすることができる。また後者の例の場合
車両の前方の磁歪振動子を検出することができる。
【0063】(実施の形態7)つぎに実施の形態7の図
10も磁歪振動子と、それに電磁波を投射し、また磁歪
振動子からの電磁波を受信するためのループアンテナと
の相対関係を示す図で、図10(a)は平面図、図10
(b)はそのX1−X2断面図、図10(c)はループ
アンテナの位置の変化に対する、呼び掛け電磁波により
磁歪振動子が発生した電磁波をループアンテナで受けた
信号出力の変化を示す。
【0064】磁歪振動子1の長手方向の軸は車両の進行
方向に直交する垂直面内において道路面2に対して一方
が浅く他方が深くなるように、たとえば進行方向に向か
って右が深くなるように斜めに道路に埋め込まれてい
る。そしてここでは磁歪振動子1に対して電磁波を投射
するループアンテナ3のループ面はこのように配置され
た磁歪振動子1の長手方向の軸に対して略直交するよう
に配置されている。言い替えればループアンテナ3の巻
線の軸は磁歪振動子1の長手方向の軸に対して略平行す
るように配置されている。ループアンテナ3からは一定
時間磁歪振動子1に電磁波を放射し、つぎの一定時間
は、磁歪振動子1から放射される電磁波をループアンテ
ナ3が受信することを順次繰り返す。この状態でループ
アンテナ3から放射される電磁波の磁力線4により磁歪
振動子1に機械的共振を与え、それにより磁歪振動子1
から放射される電磁波の磁力線によりループアンテナ3
が図10(b)のように磁歪振動子1の中央にループア
ンテナ3のループ面が一致する位置で図10(c)の実
線のように最高の受信信号が得られ、これより−Xまた
はX方向へ推移するにしたがって急激に低下する。
【0065】またループアンテナ3の中心が磁歪振動子
1の長手方向の軸に対してYまたは−Y方向に移動すれ
ば、磁力線による磁歪振動子への励振も、また機械的共
振による発生電磁波も弱くなるため図10(c)の破線
のように受信信号出力は低下する。
【0066】このように配置したことによってループア
ンテナ3の電磁波の磁力線の方向は進行方向Yに垂直な
面内で右下方向に向くので、対向車線を前から接近する
車両のループアンテナも同じような角度であれば、互い
の発する磁力線方向は交差し、また特に隣接車線の並行
車の発する磁力線も斜めの平行になり互いに干渉しにく
くなる。また図とは反対に磁歪振動子1の長手方向の軸
を進行方向Yに向かって左が深くなるように斜めに道路
に埋め込んでも同様の効果が得られる。
【0067】このように本実施の形態では磁歪振動子の
長手方向の軸を車両の進行方向に直交する垂直面内にお
いて道路面に対して一方が浅く他方が深くなるように斜
めに道路に埋め込まれていることにより、ループアンテ
ナ3すなわちそれを備えた車両が道路の幅(X)方向ま
たは進行(Y)方向に推移したことを検出することがで
き、磁歪振動子に対するループアンテナの位置、すなわ
ちこのループアンテナを設置した車両の道路上の位置を
検出することができるとともに、対向車線および隣接車
線の車両のループアンテナからの影響を受けにくくする
ことができる。
【0068】実施の形態6,7ではループアンテナの巻
線の軸またはバーアンテナの軸と磁歪振動子の長手方向
の軸とは略並行な場合を説明したが、これを略垂直にし
て実施の形態2または4のように受信信号出力の最小点
を検出するようにすることもできる。
【0069】以上各実施形態において、磁歪振動子を道
路に埋設するものとして説明したが、用途によっては、
例えば走行距離や速度を測定するためのものでは必ずし
も道路に埋め込まなくてもよく、ガードレールに取り付
けたり、側溝の中に設置してもよい。
【0070】また送信、受信のいずれかまたは両方のア
ンテナは実施の形態1で説明したようにループアンテナ
に限らずバーアンテナを用いてもよい。また送信と受信
のアンテナを別にする場合、一方をループアンテナに、
他方をバーアンテナにすることもできる。
【0071】また平行して走行する車両や対向車両のア
ンテナから放射する電磁波の影響を避けるため、ループ
アンテナやバーアンテナの目的とする磁歪振動子検出方
向と異なる方向に導体や磁性体の遮蔽体を設置すること
も有効である。
【0072】また実施の形態1で説明したように、送信
アンテナと受信アンテナとを別にする場合、送信アンテ
ナを車両の進行方向の前方側に設置し、受信アンテナを
後方側に設置する。送信アンテナから送信した後、切り
換えて受信するまでに車両は進行しているので、このよ
うに配置すれば受信時には受信アンテナに最も近い位置
に磁歪振動子が位置することになる。
【0073】この場合の変形例として送信用ループアン
テナを大きいループアンテナ、受信用のループアンテナ
を小さいループアンテナとし、受信用のループアンテナ
を送信用ループアンテナの内側で進行方向の後方に設け
ることができる。
【0074】また実施の形態1で説明したように、送信
アンテナと受信アンテナとを別にする場合、受信装置を
複数設けて、それぞれに進行方向に直交する車両の幅方
向に配置した受信アンテナからの入力を与えるように構
成し、磁歪振動子の機械的共振によって発生する電磁波
を受信して複数の受信アンテナからの受信信号出力を比
較すれば、ただちに道路上の車両位置を決定することも
でき、また自動操舵のためのデータを得ることができ
る。たとえば道路面に垂直に、レーンの中心に略垂直に
埋設した磁歪振動子を検出するために、道路面に略平行
なループ面を持つ3個の受信ループアンテナを進行方向
と直交する方向に配列し、中央のものが最大の受信信号
出力を得、両端のものが同程度の出力を得ている場合
に、この車両はレーンの中央を走行していると判断でき
る。この場合送信のアンテナは大きなループアンテナを
用いることが好ましい。
【0075】なお磁歪体の共振周波数や回路各部の周波
数、寸法、個数、道路への埋め込み深さ等数値に関して
は、すべて一例であり、これらの数値に限定されるもの
ではない。
【0076】
【0077】
【0078】
【0079】
【0080】
【0081】
【0082】
【0083】
【0084】
【0085】
【0086】
【0087】
【0088】
【0089】
【発明の効果】本願発明の車両の構成により、送信して
から受信までの時間に車両が前進することの影響を無視
することができる。
【0090】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における磁歪振動子と、
それに電磁波を投射するためのループアンテナとの相対
関係を示す図
【図2】本発明の実施の一実施形態の磁歪振動子の分解
構成斜視図
【図3】同じく実施の形態1における磁歪振動子検出装
置のブロック図
【図4】同じく実施の形態1における道路に埋め込まれ
た磁歪振動子の配置を示す図
【図5】同じく実施の形態2における磁歪振動子と、そ
れに電磁波を投射するためのループアンテナとの相対関
係を示す図
【図6】同じく実施の形態3における磁歪振動子と、そ
れに電磁波を投射するためのループアンテナとの相対関
係を示す図
【図7】同じく実施の形態4における磁歪振動子と、そ
れに電磁波を投射するためのループアンテナとの相対関
係を示す図
【図8】同じく実施の形態5における磁歪振動子と、そ
れに電磁波を投射するためのループアンテナとの相対関
係を示す図
【図9】同じく実施の形態6における磁歪振動子と、そ
れに電磁波を投射するためのループアンテナとの相対関
係を示す図
【図10】同じく実施の形態7における磁歪振動子と、
それに電磁波を投射するためのループアンテナとの相対
関係を示す図
【図11】磁歪振動子の検出方法を示す説明図
【図12】磁歪体の磁化変位特性図
【符号の説明】
1 磁歪材 2 道路面 3 ループアンテナ 4 磁力線 5 磁歪材 6 枠体 7 収納部 8 磁性帯 9 封口板 10 磁歪振動子検出装置 11 マイクロプロセッサ(MPU) 12 ダイレクトデジタルシンセサイザ(DDS) 13 送受信切り替え部 14 送信増幅器 15 アンテナ 16 同調コンデンサ部 17 放電抵抗 18 受信増幅部 19 中間周波数変換部 20 フィルター部 21 増幅検波部 22 表示部 23 道路 24 車両
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−314540(JP,A) 特開 平7−244788(JP,A) 特開 平6−265615(JP,A) 特開 平7−167949(JP,A) 特開 平10−255200(JP,A) 国際公開93/14478(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G08G 1/00 H01Q 7/06 G01S 13/74 - 13/84 G01Q 7/00 - 7/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】道路に設置された磁歪振動子に電磁波を送
    信する送信手段と、前記磁歪振動子からの電磁波を受信
    する受信手段とを設け、前記送信手段及び前記受信手段
    の双方をループアンテナとするとともに、前記受信手段
    のループアンテナを前記送信手段のループアンテナの内
    側でかつ車両の進行方向に対して後方に設けた車両。
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